JP3802665B2 - 複合型光学素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子基材表面上に樹脂層を形成した複合型光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学素子基材表面上に樹脂層を形成した複合型光学素子の製造方法については、「複合型光学素子の製造方法およびその製造装置」として、特開平4−78505号公報所載の技術が開示されている。この技術は、複合型光学素子の製造プロセス中における光学素子基材(以下、基材という)へのエネルギー硬化型樹脂(以下、樹脂という)の供給を、基材の成形面(樹脂層を形成する面)の中心の1点に対して連続的に行うものである。従って、基材の成形面上に供給された樹脂は、基材の光軸(基材の成形面の曲率中心と基材の非成形面(樹脂層を形成しない面)の曲率中心を結ぶ軸心)に対して、回転対称形状に押し拡げられる。この状況を図19および図20を用いて詳しく説明する。
【0003】
図19に示すように、樹脂110が吐出された基材120を基材受台132上にセットした後、シリンダ133を作動して、シリンダロッド134を下降させる。これにより金型135が下降して基材120に接近するが、この接近はマイクロメータヘッド137のヘッド部138がベース131上面に当接することにより停止する。この停止状態では、金型135と樹脂110とは1mm以下の間隔を有した非接触状態となっている。この停止後、パルスモータ139が駆動してマイクロメータヘッド137のヘッド部138を縮めて、シリンダ133と共に金型135を下降させる。この下降により金型135の成形面が基材120に接近しながら樹脂110を押圧して、樹脂110を基材120に沿って押し拡げる。かかる金型135の基材120への接近速度は、金型135による樹脂110の押し拡げが緩速度となるように設定されるものであり、例えば0.07mm/sの緩やかな接近速度となるようにパルスモータ139の回転数が制御される。
【0004】
図20(a)〜(c)はこの金型135の緩速度によって樹脂110が押し拡げられる過程を示し、押し拡げが進行するに従って、不均一な拡がり部分107が生じるが(同図(b))、押し拡がり速度が遅いため、この不均一な拡がり部分107が矯正され、これにより気泡混入のない押し拡げを行うこができる。このようにして、気泡混入のない押し拡げにより樹脂厚が所定の厚さになると、パルスモータ139の駆動を停止する。これにより金型135は樹脂110を押圧した状態で停止し、この停止後、光源143から紫外線を照射して樹脂110を硬化させ、樹脂110が基材120に密着した複合型光学素子を成形する。そして、シリンダ133を逆駆動して金型135を上昇させることにより、複合型光学素子を金型135から離型させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来技術には、つぎのような問題点があった。基材の光軸に対して回転対称形状に供給された樹脂を、金型と基材とを相対的に接近させることにより拡げると、樹脂は光軸に対して同心円上に拡がる。すなわち、所望の樹脂層形状が、回転対称形状の場合はよいが、所望の樹脂層形状が回転対称形状でない場合は、樹脂が所望の範囲からはみ出すことになる。そして、この樹脂のはみ出し部分は、不要の部分であるため、そのまま残せば製品のコンパクト化を妨げるし、製造完了後に削除するとしても、余分なコストがかかることになる。例えば、カメラに用いるフィルムは長方形であるため、フィルムに近い部分の光学素子では、性能確保が必要な部分の概略形状も長方形となる。これに対して、同心円上の光学素子を製造すれば、前記長方形以外の部分は不要な部分となる。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1、2または3に係る発明の課題は、複合型光学素子の所望の樹脂層形状が、円欠形状もしくは長方形であっても、樹脂を拡げる工程において、樹脂が基材からはみ出すことなく、かつ製造後に不要部分の削除を必要としない複合型光学素子の製造法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の複合型光学素子の製造方法は、光学素子基材表面上にエネルギー硬化型樹脂を供給し、所望の樹脂層表面を形成するための光学面を有する金型と前記光学素子基材とを相対的に接近させて、供給された前記エネルギー硬化型樹脂を押し拡げて前記金型と前記光学素子基材との間に樹脂層を形成し、該樹脂層にエネルギーを照射して硬化させた後、硬化した樹脂層と金型とを剥離する複合型光学素子の製造方法において、円欠形状もしくは長方形の前記光学素子基材表面上の前記エネルギー硬化型樹脂が該光学素子基材からはみ出さぬように、該光学素子基材の円欠形状もしくは長方形の長軸方向に沿って前記エネルギー硬化型樹脂を楕円形状もしくは繭形に供給する。
また、請求項2に係る発明の複合型光学素子の製造方法は、請求項1に係る発明の複合型光学素子の製造方法において、前記供給は、前記光学素子基材の光軸を原点とする点対称位置の2点間を、樹脂供給装置のニードルが移動しつつ、前記エネルギー硬化型樹脂を供給して行う。
さらに、請求項3に係る発明の複合型光学素子の製造方法は、請求項1に係る発明の複合型光学素子の製造方法において、前記供給は、前記光学素子基材表面上の2点以上に対して、前記エネルギー硬化型樹脂を同時に供給して行う。
【0008】
すなわち、請求項1に係る発明の複合型光学素子の製造方法は、円欠形状もしくは長方形の光学素子基材からエネルギー硬化型樹脂がはみ出ぬように該光学素子基材の長軸方向に沿って前記エネルギー硬化型樹脂を楕円形状もしくは繭形に供給する。また、請求項2に係る発明の複合型光学素子の製造方法は、光学素子基材の光軸を基点とする点対称位置の2点間を、樹脂供給装置のニードルが移動しつつ前記エネルギー硬化型樹脂を供給する。さらに、請求項3に係る発明の複合型光学素子の製造方法は、光学素子基材表面上の2点以上に対して、前記エネルギー硬化型樹脂を同時に供給する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態では、複合型光学素子として、外形が平行な直線で2面を形成した円欠形状の例を説明するが、これに限定されるものではなく、三角形や平行四辺形などに近似の形状の複合型光学素子にも、樹脂供給装置のニードルの軌跡の変更、または2点以上の供給点を設定することにより、本発明の実施の形態を実施することができる。以下、具体的な実施の形態について説明する。
【0010】
(実施の形態1)
図1〜図7は実施の形態1を示し、図1は光学素子基材の正面図、図2は光学素子基材の平面図、図3は成形装置の概略構成図、図4は光学素子基材上に円形状の樹脂を供給した状態の平面図、図5は光学素子基材上の円形状の樹脂を押し拡げた状態の平面図、図6は光学素子基材上に楕円形状の樹脂を供給した状態の平面図、図7は光学素子基材上の楕円形状の樹脂を押し拡げた状態の平面図である。
【0011】
図1に示すように、光学素子基材としての基材2は、ガラス製の両凹レンズであり、成形面(樹脂層を形成する面)2aの曲率半径は100mm、非成形面(樹脂層を形成しない面)2bの曲率半径は50mmである。また基材2の光軸(成形面2aの曲率中心と非成形面2bの曲率中心とを結ぶ軸心)mと基材2の成形面2aとの交点を通り、光軸mに垂直なxy平面を設け、成形面2aの外周部の点を光軸mに平行にxy平面まで移動した形状は、図2に示すように、円欠形状となる。図2において、x軸に対して上下50度の範囲は、直径25mmの円弧外周2cを形成し、他の部分は2つの円弧外周2cの端点を結ぶy座標が一定の直線外周2dを形成している。基材2の成形面2aと光軸mとの交点をxy平面の原点Oとすると、この基材2のx軸上の直径は25mm、y軸上の直径は約19mmとなる。
【0012】
つぎに、この基材2の成形面2a上への紫外線硬化型樹脂(以下、樹脂という)の供給方法の違いによる樹脂の拡がるプロセスの違いを説明する。ここで、図3に示すように、樹脂5は基材2と金型1を相対的に接近させることにより拡げるものとし、金型1の光学面としての樹脂押圧面1aの曲率中心は、常に基材2の光軸m上にあり、また、金型1の樹脂押圧面1aの外周部の点を光軸mに平行にxy平面まで移動したものは、常に図2に示した形状と同一となるように金型1は移動するものとする。
【0013】
まず、図4に示すように、基材2の成形面2a上の原点Oに対して、回転対称形状である同心円形状となるように、樹脂5を供給した場合について説明する。樹脂5の供給完了後、金型1と基材2とを相対的に接近させることにより樹脂5を徐々に拡げていくと、樹脂5は同心円状に拡がり、やがて図5に示すように、y軸上において、基材2の直線外周2dに樹脂5の外周部5aが到達する。しかし、x軸上においては、基材2の円弧外周2cには到達せず、x軸上において樹脂5の外周部5aを基材2の外周部2cにまで到達させようとすると、y軸上において、樹脂5のはみ出しが発生することとなる。
【0014】
つぎに、図6に示すように、成形面2a上の原点Oに対して、x軸上の直径が10mm、y軸上の直径が4mmの楕円形状となるように、樹脂5を供給した場合について説明する。この樹脂5の楕円形状を形成するには、例えば、樹脂供給装置のニードルの穴の形状を樹脂5の楕円形状に相似とすることにより行う。樹脂5の供給完了後、金型1と基材2とを相対的に接近させることにより樹脂5を徐々に拡げていくと、樹脂外周部5bは同一速度で原点Oから離れる方向へ進む。従って、図7に示すように、x軸上の直径が24mmの時点では、y軸上の直径は18mmとなり、基材2上から樹脂5のはみ出しがなく、基材2上のほとんどの部分に樹脂5が到達する。
【0015】
本実施の形態によれば、複合型光学素子の所望の樹脂層形状が、円欠形状であっても、樹脂を拡げる工程において、樹脂が光学素子基材からはみ出すことなく、かつ製造後に不要部分の削除を必要としない複合型光学素子を得ることができる。したがって、回転対称形状の複合型光学素子に比べて、スペース的に余裕があるので、カメラ等のコンパクト化に有利となる。
【0016】
(実施の形態2)
図8〜図15は実施の形態2を示し、図8は光学素子基材の正面図、図9は光学素子基材の平面図、図10は光学素子基材上に楕円形状の樹脂を供給した状態の平面図、図11は光学素子基材上に樹脂を供給する方法の説明図、図12は光学素子基材上の樹脂を押し拡げる方法の説明図、図13は金型の下面図、図14は成形が終了し密着体を形成した状態の正面図、図15は複合型光学素子を金型から剥離する状態の正面図である。
【0017】
図8に示すように、光学素子基材としての基材12は、ガラス製の両凹レンズであり、成形面12aの曲率半径は100mm、非成形面12bの曲率半径は50mmである。また基材12の光軸(成形面12aの曲率中心と非成形面12bの曲率中心とを結ぶ軸心)mと基材12の成形面12aとの交点を通り、光軸mに垂直なxy平面を設け、成形面12aの外周部の点を光軸mに平行にxy平面まで移動した形状は、図9に示すように、円欠形状となる。図9において、x軸に対して上下40度の範囲は、直径25mmの円弧外周12cを形成し、他の部分は2つの円弧外周12cの端点を結ぶy座標が一定の直線外周12dを形成している。基材12の成形面12aと光軸mとの交点をxy平面の原点Oとすると、この基材12のx軸上の直径は25mm、y軸上の直径は16.07mmとなる。
【0018】
つぎに、図10に示すように、基材12の成形面12a上の原点Oに対して、x軸上の直径が12mm、y軸上の直径が3mmの楕円形状となるように、紫外線硬化型樹脂である樹脂15を供給する。なお、樹脂15の供給は、図11に示すように、樹脂供給装置(不図示)のニードル17をx軸上において一定速度で移動することにより行う。また、この場合の供給開始位置は、基材12の成形面12aのx軸上において、原点Oから5mm離れた点であり、供給終了位置は、原点Oに対して供給開始位置と点対称の位置である。ただし、樹脂15の必要量および樹脂15の供給に必要な時間は予め求められており、この場合は樹脂15の供給に5secかかることが分かっている。従って、樹脂供給開始位置と樹脂供給終了位置が10mm離れていることから、ニードル17はx軸上を2mm/secで移動すればよい。
【0019】
つぎに、図12に示すように、金型11の光学面としての樹脂押圧面11aを下降して基材12に接近させることにより、樹脂15を拡げ、樹脂15が所望の厚さ(0.1mm)の樹脂層13を形成する位置で、金型11の下降を停止する。このとき、基材12上の樹脂層13の形状は、x軸上の直径が24mm、y軸上の直径が15mmの概略円欠形状となっており、光学性能の確保が必要な部分の全面に樹脂15が到達し、かつ基材12から樹脂15がはみ出してはいない。なお、金型11は樹脂押圧面11aの曲率半径が90mmで、曲率中心が基材12の光軸m上にあり、光軸mに平行な方向には、上下動自在に保持されている。また、金型11の樹脂押圧面11aの外周部を形成する点の集合を、光軸mに平行にxy平面上に移動すると、図13に示すように、x軸に対して上下40度の範囲は直径23mmの円弧外周11bであり、他の部分は2つの円弧外周11bの端点を結ぶy座標が一定の直線外周11cを形成している。この円弧外周11bと直線外周11cとが金型11の外形形状でもある。また、この金型11のx軸上の直径が23mm、y軸上の直径は14.78mmである。
【0020】
つぎに、図14に示すように、基材12の下方より、図示しない手段により紫外線を照射することにより、樹脂層13を硬化する。エネルギーの照射が完了した時点では、金型11、基材12および樹脂層13が一体となった密着体10が形成される。つぎに、密着体10を上昇させると、光軸mからの距離が12mmの位置において、予め基材12の上方に設けられていた剥離用の部材14が基材12と接触する。そこで、このまま密着体10の上昇を続けると、図15に示すように、金型11より、基材12と樹脂層13とが一体となった複合型光学素子16が剥離される。
【0021】
本実施の形態によれば、複合型光学素子の所望の樹脂層形状が、円欠形状であっても、樹脂を拡げる工程において、樹脂が光学素子基材からはみ出すことなく、かつ製造後に不要部分の削除を必要としない複合型光学素子を得ることができる。したがって、回転対称形状の複合型光学素子に比べて、スペース的に余裕があるので、カメラ等のコンパクト化に有利となる。また、ニードルの位置および移動距離を制御することにより、さまざまな形状の樹脂層形状が形成できるので、樹脂供給装置が汎用化される。
【0022】
本実施の形態では、樹脂の供給手段として、基材を不動のままニードルを一定速度で移動させたが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、基材に対するニードルの相対速度が一定であればよく、ニードルを不動のまま基材を一定速度で移動させる等の手段でも、同様の効果を得ることができる。
【0023】
(実施の形態3)
図16〜図17は実施の形態3を示し、図16は光学素子基材上の2点に樹脂を供給した状態の平面図、図17は光学素子基材上の樹脂を押し拡げた状態の平面図である。本実施の形態では、金型および基材の形状、金型と基材の位置関係、および樹脂を硬化する以降の工程は実施の形態2と同様のため、実施の形態2と異なる樹脂を供給する工程および樹脂を拡げる工程のみ説明し、他の部分の図と説明を省略する。また、図16および図17においても、実施の形態2と同一の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0024】
図16に示すように、基材12の成形面12a上において、x軸上の原点Oから3mm離れた位置の2ヶ所に、それぞれの位置に供給した樹脂25の直径が8mmの円形状となるように、紫外線硬化型樹脂である樹脂25を供給する。なお、樹脂25の供給は、図示しない樹脂供給装置を用いて、2ヶ所同時に行うものとする。ただし、樹脂の必要量および樹脂の供給に必要な時間は予め求められている。この結果、供給された樹脂25の形状は、繭形形状となっている。
【0025】
つぎに、金型11(図14参照)を下降して基材12に接近させることにより、樹脂25を拡げ、樹脂25が所望の厚さ(0.1mm)の樹脂層23を形成する位置で、金型11の下降を停止する。このとき、図17に示すように、基材12上の樹脂層23の形状は、x軸上の直径が24mm、y軸上の直径が15mmで、基材22と概略相似形状となっており、光学性能の確保が必要な部分の全面に樹脂が到達しており、かつ、基材12から樹脂25がはみ出していない。
【0026】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果に加え、樹脂供給装置のニードルの移動が不要なので、樹脂供給装置の構成が簡略化される。
【0027】
(実施の形態4)
図18は実施の形態4を示し、光学素子基材上に樹脂を供給する方法の説明図である。本実施の形態は、樹脂の供給方法のみが実施の形態3と異なり、他の部分は実施の形態3と同様のため、樹脂を供給する方法のみ説明し、他の図と説明を省略する。また、図18においても、実施の形態3と同一の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0028】
本実施の形態では、図18に示すように、樹脂供給装置(不図示)のニードル17を、x軸上において移動することにより、基材12上に供給した樹脂35の概略形状を、実施の形態3において基材12上に供給した樹脂25の繭形の形状(図16参照)とするものである。
【0029】
図18において、樹脂35の供給開始位置は、基材12の成形面12aのx軸上において、原点Oから6mm離れた点であり、供給終了位置は、原点Oに対して供給開始位置と点対称の位置である。ただし、樹脂供給完了後の基材12上の樹脂35の所望形状は、他の部分に比べて少なくなっているので、ニードル17の移動を樹脂供給開始点から樹脂供給終了位置まで一定速度で行うと、所望の形状が得られないので、原点O付近のニードル移動速度を速くしなければならない。そのため、検討を行ったところ、原点Oからの距離xに対して、ニードル移動速度V=3.3−0.1x2 となるようにニードル17を移動させれば、基材12上の樹脂35が所望形状となることが分かった。
【0030】
本実施の形態によれば、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
【0031】
本実施の形態においても、実施の形態2で示した変形例はそのまま適用することができる。
また、上記各実施の形態では、基材上の樹脂を拡げる工程において、金型を下降しているが、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではなく、金型と基材とが相対的に接近すればよく、基材を上昇する等の手段でも同様の効果を得るこができる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1、2または3に係る発明の複合型光学素子の製造方法によれば、複合型光学素子の所望の樹脂層形状が、円欠形状もしくは長方形であっても、樹脂を拡げる工程において、樹脂が基材からはみ出すことなく、かつ製造後に不要部分の削除を必要としない複合型光学素子を得ることができる。
請求項2に係る発明の複合型光学素子の製造方法によれば、上記効果に加え、ニードルの移動速度や2点間の距離を制御することにより、供給する樹脂の形状を任意に形成することができる。
請求項3に係る発明の複合型光学素子の製造方法によれば、上記効果に加え、樹脂供給装置の構成を簡略にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の光学素子基材の正面図である。
【図2】実施の形態1の光学素子基材の平面図である。
【図3】実施の形態1の成形装置の概略構成図である。
【図4】実施の形態1の光学素子基材上に円形状の樹脂を供給した状態の平面図である。
【図5】実施の形態1の光学素子基材上の円形状の樹脂を押し拡げた状態の平面図である。
【図6】実施の形態1の光学素子基材上に楕円形状の樹脂を供給した状態の平面図である。
【図7】実施の形態1の光学素子基材上の楕円形状の樹脂を押し拡げた状態の平面図である。
【図8】実施の形態2の光学素子基材の正面図である。
【図9】実施の形態2の光学素子基材の平面図である。
【図10】実施の形態2の光学素子基材上に楕円形状の樹脂を供給した状態の平面図である。
【図11】実施の形態2の光学素子基材上に樹脂を供給する方法の説明図である。
【図12】実施の形態2の光学素子基材上の樹脂を押し拡げる方法の説明図である。
【図13】実施の形態2の金型の下面図である。
【図14】実施の形態2の成形が終了し密着体を形成した状態の正面図である。
【図15】実施の形態2の複合型光学素子を金型から剥離する状態の正面図である。
【図16】実施の形態3の光学素子基材上の2点に樹脂を供給した状態の平面図である。
【図17】実施の形態3の光学素子基材上の樹脂を押し拡げた状態の平面図である。
【図18】実施の形態4の光学素子基材上に樹脂を供給する方法の説明図である。
【図19】従来技術の樹脂押し拡げ機構の側面図である。
【図20】従来技術の樹脂押し拡げ工程を示す平面図である。
【符号の説明】
11 金型
12 基材
13 樹脂層
15 エネルギー硬化型樹脂
m 光軸

Claims (3)

  1. 光学素子基材表面上にエネルギー硬化型樹脂を供給し、所望の樹脂層表面を形成するための光学面を有する金型と前記光学素子基材とを相対的に接近させて、供給された前記エネルギー硬化型樹脂を押し拡げて前記金型と前記光学素子基材との間に樹脂層を形成し、該樹脂層にエネルギーを照射して硬化させた後、硬化した樹脂層と金型とを剥離する複合型光学素子の製造方法において、
    円欠形状もしくは長方形の前記光学素子基材表面上の前記エネルギー硬化型樹脂が該光学素子基材からはみ出さぬように、該光学素子基材の円欠形状もしくは長方形の長軸方向に沿って前記エネルギー硬化型樹脂を楕円形状もしくは繭形に供給することを特徴とする複合型光学素子の製造方法。
  2. 記供給は、前記光学素子基材の光軸を原点とする点対称位置の2点間を、樹脂供給装置のニードルが移動しつつ、前記エネルギー硬化型樹脂を供給して行うことを特徴とする請求項1記載の複合型光学素子の製造方法。
  3. 記供給は、前記光学素子基材表面上の2点以上に対して、前記エネルギー硬化型樹脂を同時に供給して行うことを特徴とする請求項1記載の複合型光学素子の製造方法。
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