JP2009190250A - 複合光学素子の製造装置および複合光学素子の製造方法ならびに制御プログラム - Google Patents

複合光学素子の製造装置および複合光学素子の製造方法ならびに制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複合光学素子を構成する樹脂の表面に、成形時に微細なヒケが生じることを防止し、高い光学性能および面精度を実現する。
【解決手段】成形型固定板7に支持されて基材2と対向し、基材2に塗布された紫外線硬化樹脂1の成形を行う成形型3の変位を、サーボコントローラ13によって制御されるサーボモータ9およびボールネジ機構8によって制御する複合光学素子の製造装置において、紫外線4aの照射による紫外線硬化樹脂1の硬化開始時に、サーボモータ9のトルク制限設定値21を成形型3およびその支持構造の重量に釣り合う値に変更して成形型3を浮動状態にし、紫外線硬化樹脂1の収縮硬化力に成形型3が追従するように制御し、成形型3の成形面3aが転写される紫外線硬化樹脂1の光学機能面1aにおけるヒケの発生を防止し、基材2とともに複合光学素子を構成する紫外線硬化樹脂1の光学機能面1aの面精度を向上させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複合光学素子の製造装置および複合光学素子の製造方法ならびに制御プログラムに関する。
たとえば、非球面等のように研磨加工では実現しにくい比較的複雑な形状の光学機能面を備えた光学部品を製造する方法として、特許文献1のように、ガラスまたはプラスチック材料からなる光学素子の基材の表面に、成形型から所望の光学機能面が転写された合成樹脂層を形成して複合光学素子を得る方法が知られている。
すなわち、特許文献1に開示された装置では、基材保持治具に支持され、紫外線硬化樹脂が塗布された基材に対向する金型を支持して上下動させる金型固定板に、紫外線硬化樹脂の収縮硬化によって金型を引き寄せる方向に作用する力を検出する圧力検出装置を設けている。そして、金型の変位を制御する制御装置は、成形時に、金型が上下方向に受ける力が0になるように、モータによる金型の移動位置を制御することで、紫外線硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを防止しようとする技術が開示されている。
このように、特許文献1では金型が硬化する樹脂に引き寄せられる力を検出し、金型が上下方向に受ける力が0になるように、金型の位置を移動させている。そして、金型の移動制御には速度制御方式を使用している。速度制御方式は一般的に軸の回転速度と回転数を制御するのに使用され、速度制御のみでは金型の上下方向に受ける力を常に0にする制御には必ずしも適さない。
すなわち、この従来技術での速度制御による方法では、樹脂の硬化収縮に金型が追従しきれないため、樹脂表面に微細なヒケが生じてしまう懸念がある。
特開平4−144719号公報
本発明の目的は、複合光学素子を構成する樹脂の表面に、成形時に微細なヒケが生じることを防止し、高い光学性能および面精度を実現することが可能な複合光学素子の製造技術を提供することにある。
本発明の第1の観点は、光学素子の基材と成形型の間に樹脂を挟んで成形する複合光学素子の製造装置であって、
前記基材に対する前記成形型の変位制御を行う変位制御機構と、
前記樹脂の成形時に前記成形型が浮動状態となるように前記変位制御機構から前記成形型に作用する駆動力を制御する制御手段と、
を含む複合光学素子の製造装置を提供する。
本発明の第2の観点は、光学素子の基材と成形型の間に樹脂を挟んで成形する複合光学素子の製造方法であって、
光学素子の基材に樹脂を塗布する第1工程と、
前記樹脂に前記成形型を接触させる第2工程と、
前記成形型を浮動状態にして前記樹脂を硬化させる第3工程と、
を含む複合光学素子の製造方法を提供する。
本発明の第3の観点は、樹脂が塗布された光学素子の基材に対する成形型の変位制御を行う変位制御機構と、前記変位制御機構を制御するコンピュータと、を含む複合光学素子の製造装置の制御プログラムであって、
前記樹脂の成形時に前記成形型が浮動状態となるように前記変位制御機構から前記成形型に作用する駆動力を制御する機能を前記コンピュータに実現させる制御プログラムを提供する。
本発明によれば、複合光学素子を構成する樹脂の表面に、成形時に微細なヒケが生じることを防止し、高い光学性能および面精度を実現することが可能な複合光学素子の製造技術を提供することができる。
本実施の形態では、成形型を上下させる駆動機構にサーボモータを使用し、トルクの制限値を変更可能にする。成形中にサーボモータのトルクの制限値を変更する構成にすることにより追従性が向上する。また、硬化収縮が微小になったら、即ち硬化収縮の完了直前にて、指令値と実位置の偏差を監視しながら、偏差量に応じて成形型を移動させる位置制御を行う構成にすることにより、高精度な位置決めを可能にする。よって、樹脂表面に微細なヒケが生じるのを防ぎ、成形後の樹脂に十分なる光学性能と高精度な面精度、さらに一定の肉厚を持たせることが可能な複合光学素子の製造装置を提供できる。
すなわち、本実施の形態の第1態様にかかる複合光学素子の製造装置では、成形型を上下させる駆動機構をサーボモータで構成し、サーボコントローラにサーボモータのトルク制限値を変更する機能を持たせる。
樹脂を押し広げる位置で成形型及び付随する駆動機構の重量だけを支えられるトルク分だけのトルク制限値を設定することで擬似的に成形型は自重がキャンセルされた浮動状態となり、樹脂に紫外線を照射した際の硬化収縮による引き寄せ力のみで硬化収縮分だけ成形型を下降させるようにする。
また、第2態様では第1態様の製造装置において、硬化収縮が微小になってから、即ち硬化収縮の完了直前にて、指令値と実位置の偏差を監視しながら、偏差量に応じて成形型を移動させる位置制御を行う。
本実施の形態の各態様では、樹脂に紫外線を照射した際に、成形型を支えているサーボモータのトルク制限値を変更することにより、成形型は自重がキャンセルされた浮動状態となっているため、樹脂の硬化収縮による引き寄せ力のみで直接的に成形型を下降させることができ、硬化収縮に対する成形型の位置の追従性を向上させることが可能となる。
また、必要に応じて、成形中に成形型の位置偏差を検出し、位置補正を行いながら成形型を移動させる位置制御を行うことにより、高精度な位置決めができる。よって、より高い光学性能と高精度な面精度及び一定の肉厚の樹脂と基材からなる複合光学素子を得ることができる。
また、硬化収縮する樹脂から成形型に作用する力を検出するための圧力検出装置などが不要になるため、設備コストを削減することが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法を実施する製造装置の構成の一例を示す概念図であり、図2は、本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すシーケンス図、図3は、本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すフローチャートである。
(構成)
図1には、本実施の形態の複合光学素子の製造装置Mにおける成形型の駆動系の構成が例示されている。
本実施の形態の製造装置Mは、紫外線照射源4、基材保持治具5、土台板6、成形型固定板7、ボールネジ機構8(変位制御機構)、サーボモータ9、エンコーダ10、サーボコントローラ13(制御手段)を備えている。
ボールネジ機構8は、サーボモータ9によって回転されるボールネジ8aと、このボールネジ8aに、図示しない循環ボールを介して螺合するナット部8bを備え、このナット部8bには成形型固定板7が支持されている。
このボールネジ機構8では、ボールネジ8aの回転変位とナット部8bの直線変位が相互に変換される。
基材2は土台板6に設置されている基材保持治具5で固定されており、また基材2上に吐出した紫外線硬化樹脂1を押し広げるための成形型3が、成形面3aを下向きにした姿勢で成形型固定板7に固定されている。
そして、ボールネジ機構8とサーボモータ9により、成形型3を所望の位置まで下降させたり、成形型3を上昇移動させる等の制御が行われる。
サーボモータ9には、当該サーボモータ9の回転動作によって上下動する成形型3の実位置情報11を検出するためのエンコーダ10が設置されている。
また、サーボモータ9およびエンコーダ10はサーボコントローラ13に接続されている。サーボコントローラ13は、エンコーダ10から入力される実位置情報11に基づいて、サーボモータ9に移動指令12aを出力する帰還制御によって、サーボモータ9を介して、成形型3の上下動を制御する動作を行う。
また、サーボコントローラ13には、紫外線照射源4における紫外線4aの出射のON/OFFの情報が図示しないインタフェースを介して入力されており、サーボコントローラ13は、紫外線照射源4における紫外線4aの出射のON/OFFに連動したサーボモータ9の制御動作が可能になっている。
サーボコントローラ13は、たとえば、マイクロコンピュータ等で構成されている。そして、このサーボコントローラ13の内部に実装された制御プログラム13aを当該マイクロコンピュータが実行することで、後述のようなサーボコントローラ13によるサーボモータ9の制御動作が実現される。
また、サーボコントローラ13は、一例として、トルク制限値T0、トルク制限値T1(第1の制限値)、トルク制限値T2(第2の制限値)等を記憶するトルク制限値メモリ13bを備えており、これらの複数のトルク制限値の情報を、トルク制限設定情報12としてサーボモータ9に設定する機能を備えている。
このトルク制限値は、サーボモータ9からボールネジ機構8に与えられるトルクの最大値を制限する情報である。サーボモータ9からボールネジ機構8に作用されるトルクはトルク制限値で飽和し、トルク制限値を超えるトルクがサーボモータ9からボールネジ機構8に作用することはない。
この場合、トルク制限設定値21としてのトルク制限値T0は、可動部であるナット部8b、成形型固定板7、成形型3等の重量を、ボールネジ機構8を介してサーボモータ9によって駆動するために必要十分な大きな値に設定される。
また、トルク制限値T1は、可動部であるナット部8b、成形型固定板7、成形型3の重量に丁度釣り合うサーボモータ9のトルクの値に設定されている。
従って、トルク制限値T1がサーボモータ9に設定された場合には、成形型固定板7、ボールネジ機構8を介してサーボモータ9のトルクに支持された成形型3は、外力によって上下方向に自由に動き得る浮動状態(遊動状態)となる。
土台板6の下方には、紫外線4aを出射する紫外線照射源4が設置されており、基材2に塗布された紫外線硬化樹脂1に対して、当該基材2を透過して背面側から紫外線4aを照射して紫外線硬化樹脂1を硬化させる動作が可能になっている。
本実施の形態の場合、図2に例示されるシーケンスにて、成形型3の位置、トルク制限設定値21、紫外線4aの照射のON/OFFが、同期して制御される。
すなわち、図2では、複合光学素子の成形時において、成形型移動位置20は成形型3の上下移動位置の変化を示しており、トルク制限設定値21はサーボモータ9のトルク制限設定値の変化を示しており、紫外線照射状態22は紫外線照射源4からの紫外線4aの照射のON/OFFの変化を示している。
また、図2において、成形型下降停止23は成形型3の下降を停止するタイミングを示しており、紫外線照射開始24は紫外線照射状態22の紫外線照射を開始するタイミング(ON)を示しており、紫外線硬化樹脂の硬化完了25は紫外線硬化樹脂1の硬化完了タイミングと紫外線照射を終了するタイミング(OFF)を示している。
(作用)
次に、本実施の形態の複合光学素子の製造装置Mの作用の一例について説明する。
なお、以下の作用における紫外線照射源4からの紫外線4aの出射(ON)/出射停止(OFF)に連動した成形型3の昇降動作の制御は、サーボコントローラ13における制御プログラム13aの実行によって実現される。
図3のフローチャートは、この制御プログラム13aの動作の流れを示しており、以下の説明で、対応する動作には、適宜、図3のステップ番号を付す。
まず、基材2の成形面上に樹脂吐出装置(図示省略)により樹脂を適量塗布し、搬送手段(図示省略)により、当該基材2を基材保持治具5に設置する。
次に、サーボコントローラ13(制御プログラム13a)は、サーボモータ9でボールネジ機構8のボールネジ8aを回転させることにより成形型3を下降させ(ステップ201)、基材2の成形面に塗布された紫外線硬化樹脂1の表面に成形型3の成形面3aを当接させて押し広げ、成形面3aを紫外線硬化樹脂1に光学機能面1aとして転写した状態で成形型3を停止させる(ステップ202)(成形型下降停止23)。
次に、紫外線照射開始24のタイミングで紫外線照射源4から基材2の裏面を経由して紫外線4aが照射され、紫外線硬化樹脂1は硬化を始める(ステップ203)(紫外線照射開始24)。同時に、サーボコントローラ13(制御プログラム13a)により、サーボモータ9のトルク制限値をボールネジ機構8に固定された成形型3及び付随する駆動機構の重量と釣合うように、現在のトルク制限値T0からトルク制限値T1に変更する(ステップ204)。これにより、成形型3は外力によって自由に上下動する浮動状態となる。
そして、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮が始まり、この時、収縮硬化力によって成形型3を引き寄せようとする力が発生するので、成形型3は硬化収縮に追随して下降し始め、収縮硬化力が発生している間は下降し、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮が収まると、成形型3の下降も停止し、紫外線硬化樹脂1の硬化完了後、即ち、紫外線硬化樹脂1の硬化完了25のタイミングで(ステップ205)、トルク制限設定値21をトルク制限値T1からトルク制限値T0に戻して、サーボモータ9のトルクによって成形型3を上昇変位させ(ステップ206)、紫外線硬化樹脂1の光学機能面1aから成形面3aを引き離して紫外線硬化樹脂1の成形が終了する。
なお、硬化完了25のタイミングでトルク制限設定値21を、トルク制限値T1からトルク制限値T0に復帰させて成形型3の駆動力を回復した後、硬化完了25から所定の時間だけ成形型3による保持力で紫外線硬化樹脂1を押圧した後に成形型3を上昇させて離型を行わせてもよい。
このように、本実施の形態1では、紫外線硬化樹脂1の硬化開始時に、成形型3を支えているサーボモータ9のトルク制限設定値21をトルク制限値T0からトルク制限値T1に変更することにより、成形型3は自重がキャンセルされた浮動状態となり、紫外線硬化樹脂1から成形型3に作用する硬化収縮力のみで直接的に成形型3を移動させるため、たとえば従来技術のように成形型3に速度指令を与えて制御を行う方法よりも、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮に対する成形型3の位置の追従性は向上する。
この結果、成形型3の成形面3aが転写される紫外線硬化樹脂1の光学機能面1aにおける微細なヒケの発生を防止することが可能である。
すなわち、基材2とともに複合光学素子を構成する紫外線硬化樹脂1の光学機能面1aに、成形時に微細なヒケが生じることを防止し、光学機能面1aにおける高い光学性能および面精度を実現することができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の他の実施の形態である複合光学素子の製造方法を実施する製造装置の作用の一例を示す線図であり、図5は、本実施の形態の複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すシーケンス図、図6は、本実施の形態の複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すフローチャートである。
(構成)
本実施の形態2では、製造装置Mの構成は上述の図1に例示した実施の形態1と同様であり、サーボコントローラ13における制御プログラム13aによるサーボモータ9の制御機能および動作が異なっている。
本実施の形態2では、図5に例示したシーケンス図のようにサーボモータ9による成形型3の昇降動作の制御が行われる。
すなわち、図5のシーケンス図に示されるように、本実施の形態2では、紫外線4aの照射による紫外線硬化樹脂1の硬化開始(紫外線照射開始24)から硬化完了25に至る間に、位置制御再開27のタイミングで、トルク制限設定値21を、トルク制限値T1からトルク制限値T2に変化させ、硬化完了25の前に、成形型3を紫外線硬化樹脂1の硬化収縮に追随する浮動状態から、サーボモータ9による位置制御状態に復帰させて位置制御を行う点が、上述の実施の形態1(図2のシーケンス)の制御と異なっている。
このトルク制限値T2は、上述のトルク制限値T0およびトルク制限値T1に対して、たとえば、トルク制限値T0>トルク制限値T2>トルク制限値T1、の大小関係にある。
そして、トルク制限設定値21としてトルク制限値T2をサーボモータ9に設定した場合には、後述のように、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮によって成形型3に作用する引き寄せ力に抗して、サーボモータ9のトルクによる成形型3の位置制御を行うことが可能な状態となる。
また、図4に例示される本実施の形態2の作用を示す線図では、複合光学素子の成形中の硬化収縮時において、成形型移動指令30はサーボコントローラ13からサーボモータ9に出力される成形型3の移動指令12aを示しており、成形型の実位置31は成形型移動指令30対する実位置(実位置情報11)を示している。
浮動状態移動時間32は、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮による引き寄せ力のみで成形型3が移動している時間を示しており、浮動状態移動距離34は、浮動状態移動時間32の間における成形型3の移動量を示している。
位置制御移動時間33は、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮の期間内での位置制御が行われる時間を示しており、位置制御移動距離35は、位置制御移動時間33の間における成形型3の移動量を示している。
(作用)
次に、本実施の形態の複合光学素子の製造装置Mの作用について説明する。
なお、以下の作用における成形型3の昇降動作の制御は、サーボコントローラ13における制御プログラム13aの実行によって実現される。
図6のフローチャートは、この制御プログラム13aの動作の流れを示しており、以下の説明で、対応する動作には、適宜、図6のステップ番号を付す。
なお、図6において、上述の実施の形態1の図3のフローチャートと共通する部分については、同一のステップ番号を付して、重複した説明は省略している。
本実施の形態2の場合、ステップ201からステップ204までは上述の実施の形態1と同様であり、紫外線照射開始24のタイミングで、サーボモータ9のトルク制限設定値21はトルク制限値T0からトルク制限値T1に変更され、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮が始まり、この硬化収縮により浮動状態の成形型3を基材2の側に引き寄せる力が発生し、成形型3は硬化収縮に追随して下降する。
この時、浮動状態移動時間32の期間では、紫外線硬化樹脂1の硬化収縮が大きく、硬化収縮による引き寄せ力のみで成形型3を下降させる。
そして、サーボコントローラ13(制御プログラム13a)は、移動指令12aと実位置情報11の偏差が所定の値よりも小さくなった時点(位置制御再開27)で(ステップ211)、トルク制限設定値21を、浮動状態のトルク制限値T1から、成形型3の位置制御が可能なトルク制限値T2に変更する(ステップ212)。
すなわち、位置制御移動時間33の期間は、紫外線硬化樹脂1の硬化完了25の間際で紫外線硬化樹脂1の硬化収縮が微小であるため、サーボモータ9のトルク制限設定値21を、硬化収縮による引き寄せ力が発生しても成形型3が移動しない程度(トルク制限値T2)に変更している。
そして、成形型移動指令30に対する成形型の実位置31の微小な偏差を監視し(ステップ213)、偏差分だけ成形型移動指令30に足し合わせ(ステップ214)、指令値通りの実位置になるように位置制御を行う(ステップ215)。これにより、紫外線照射開始24から硬化完了25の間における、浮動状態移動距離34と位置制御移動距離35とを足し合わせた成形型3の移動量を一定にし、成形型3の基材2に対する高精度な位置決めが可能となり、基材2と成形型3の間に挟まれて成形される紫外線硬化樹脂1の肉厚が一定な複合光学素子の成形が実現可能になる。
以上説明したように、上述の本発明の各実施の形態によれば、基材2と紫外線硬化樹脂1を組み合わせた複合光学素子の成形工程における紫外線硬化樹脂1の成形時の硬化において、紫外線硬化樹脂1の収縮変形に成形型3を的確に追従させることで、紫外線硬化樹脂1に転写される光学機能面1aに微細なヒケが生じることを防止することが可能となり、成形型3の成形面3aが転写された紫外線硬化樹脂1の光学機能面1aに高い面精度を持たせることができる。また、紫外線硬化樹脂1の肉厚が一定な複合光学素子を製造することができる。
この結果、複合光学素子や、当該複合光学素子を組み込んだ製品の品質を安定させることが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
たとえば、変位制御機構としてはサーボモータとボールネジ機構の組合せに限らず、他の構成でもよい。
(付記1)
光学素子の基材に樹脂を塗布した後、成形型を降下させて成形を行う複合光学素子の成形装置において、成形型制定位置を保持するトルクを可変可能とすることにより、成形型にかかる上下方向の力を解消しつつ成形を行うことを特徴とする光学素子の成形装置。
(付記2)
付記1記載の成形装置において、指令値に対する実位置の偏差を検出して補正する位置制御を行うことを特徴とする光学素子の成形装置。
本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法を実施する製造装置の構成の一例を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態である複合光学素子の製造方法を実施する製造装置の作用の一例を示す線図である。 本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態である複合光学素子の製造方法および製造装置の作用の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 紫外線硬化樹脂
1a 光学機能面
2 基材
3 成形型
3a 成形面
4 紫外線照射源
4a 紫外線
5 基材保持治具
6 土台板
7 成形型固定板
8 ボールネジ機構
8a ボールネジ
8b ナット部
9 サーボモータ
10 エンコーダ
11 実位置情報
12 トルク制限設定情報
12a 移動指令
13 サーボコントローラ
13a 制御プログラム
13b トルク制限値メモリ
20 成形型移動位置
21 トルク制限設定値
22 紫外線照射状態
23 成形型下降停止
24 紫外線照射開始
25 硬化完了
27 位置制御再開
30 成形型移動指令
31 実位置
32 浮動状態移動時間
33 位置制御移動時間
34 浮動状態移動距離
35 位置制御移動距離
M 製造装置
T0 トルク制限値
T1 トルク制限値
T2 トルク制限値

Claims (10)

  1. 光学素子の基材と成形型の間に樹脂を挟んで成形する複合光学素子の製造装置であって、
    前記基材に対する前記成形型の変位制御を行う変位制御機構と、
    前記樹脂の成形時に前記成形型が浮動状態となるように前記変位制御機構から前記成形型に作用する駆動力を制御する制御手段と、
    を含むことを特徴とする複合光学素子の製造装置。
  2. 請求項1記載の複合光学素子の製造装置において、
    前記制御手段は、
    前記樹脂の成形の開始時に前記成形型が前記浮動状態となるように前記変位制御機構から前記成形型に作用する前記駆動力を第1の制限値に制御し、
    前記成形の終了前に、前記成形型の変位の指令値に対する実位置の偏差を検出して補正する位置制御を行うように前記駆動力を第2の制限値に制御することを特徴とする複合光学素子の製造装置。
  3. 請求項1記載の複合光学素子の製造装置において、
    前記変位制御機構は、サーボモータと、前記サーボモータの回動変位と前記成形型の直線変位とを相互に変換するボールネジ機構とを含み、前記駆動力は、前記サーボモータのトルクであり、
    前記制御手段は、前記成形型が浮動状態となるように前記サーボモータのトルク制限値を設定することを特徴とする複合光学素子の製造装置。
  4. 請求項2記載の複合光学素子の製造装置において、
    前記変位制御機構は、サーボモータと、前記サーボモータの回動変位と前記成形型の直線変位とを相互に変換するボールネジ機構とを含み、前記駆動力は、前記サーボモータのトルクであり、
    前記制御手段は、
    前記樹脂の成形の開始時に前記成形型が浮動状態となるように前記サーボモータの第1のトルク制限値を設定し、
    前記成形の終了前に、前記成形型の変位の指令値に対する実位置の偏差を検出して補正する位置制御を行うように前記サーボモータの第2のトルク制限値を設定することを特徴とする複合光学素子の製造装置。
  5. 光学素子の基材と成形型の間に樹脂を挟んで成形する複合光学素子の製造方法であって、
    光学素子の基材に樹脂を塗布する第1工程と、
    前記樹脂に前記成形型を接触させる第2工程と、
    前記成形型を浮動状態にして前記樹脂を硬化させる第3工程と、
    を含むことを特徴とする複合光学素子の製造方法。
  6. 請求項5記載の複合光学素子の製造方法において、
    前記第3工程では、前記樹脂の硬化完了の前に前記成形型を浮動状態から位置制御状態に復帰させて前記基材に対する前記成形型の位置制御を行うことを特徴とする複合光学素子の製造方法。
  7. 樹脂が塗布された光学素子の基材に対する成形型の変位制御を行う変位制御機構と、前記変位制御機構を制御するコンピュータと、を含む複合光学素子の製造装置の制御プログラムであって、
    前記樹脂の成形時に前記成形型が浮動状態となるように前記変位制御機構から前記成形型に作用する駆動力を制御する機能を前記コンピュータに実現させることを特徴とする制御プログラム。
  8. 請求項7記載の制御プログラムにおいて、
    前記樹脂の成形の開始時に前記成形型が前記浮動状態となるように前記変位制御機構から前記成形型に作用する前記駆動力を第1の制限値に制御し、
    前記成形の終了前に、前記成形型の変位の指令値に対する実位置の偏差を検出して補正する位置制御を行うように前記駆動力を第2の制限値に制御する機能を前記コンピュータに実現させることを特徴とする制御プログラム。
  9. 請求項7記載の制御プログラムにおいて、
    前記変位制御機構は、サーボモータと、前記サーボモータの回動変位と前記成形型の直線変位とを相互に変換するボールネジ機構とを含み、前記駆動力は、前記サーボモータのトルクであり、
    前記成形型が浮動状態となるように前記サーボモータのトルク制限値を設定する機能を前記コンピュータにて実現することを特徴とする制御プログラム。
  10. 請求項8記載の制御プログラムにおいて、
    前記変位制御機構は、サーボモータと、前記サーボモータの回動変位と前記成形型の直線変位とを相互に変換するボールネジ機構とを含み、前記駆動力は、前記サーボモータのトルクであり、
    前記樹脂の成形の開始時に前記成形型が浮動状態となるように前記サーボモータの第1のトルク制限値を設定し、
    前記成形の終了前に、前記成形型の変位の指令値に対する実位置の偏差を検出して補正する位置制御を行うように前記サーボモータの第2のトルク制限値を設定する機能を前記コンピュータにて実現することを特徴とする制御プログラム。
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