JPH0647634B2 - 耐油・耐候性ゴム組成物 - Google Patents
耐油・耐候性ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH0647634B2 JPH0647634B2 JP61040345A JP4034586A JPH0647634B2 JP H0647634 B2 JPH0647634 B2 JP H0647634B2 JP 61040345 A JP61040345 A JP 61040345A JP 4034586 A JP4034586 A JP 4034586A JP H0647634 B2 JPH0647634 B2 JP H0647634B2
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- JP
- Japan
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- rubber
- group
- weight
- olefin
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機械的性質に優れ,かつ耐油性と耐寒性のバラ
ンスに優れ,かつ良好なオゾン特性および耐屈曲性を有
する耐油,耐候性ゴム組成物に関する。更に詳しくは,
官能基を有するニトリル系ゴムと官能基を有する単量体
で変性したオレフィン系ゴムを必須成分とするゴム組成
物に関するものでなある。
ンスに優れ,かつ良好なオゾン特性および耐屈曲性を有
する耐油,耐候性ゴム組成物に関する。更に詳しくは,
官能基を有するニトリル系ゴムと官能基を有する単量体
で変性したオレフィン系ゴムを必須成分とするゴム組成
物に関するものでなある。
二種以上のエラストマーをブレンドすることにより,単
一エラストマーでは得られない性能をひきだす手法は古
くから実施されている。新規な性能を付与すること以外
にも,加工性の向上や原材料費を低減する目的にもブレ
ンド手法が用いられている。代表例として,タイヤのト
レッド用素材としてのスチレン−ブタジエンゴム(以下
SBRと略す)とポリブタジエンゴム(以下BRと略す)
とのブレンド組成物やタイヤのサイドウォール用素材と
してのSBRとEPDM(エチレン−プロピレン−非共役ジ
エンゴム)のブレンド組成物などが挙げられる。後者の
例にみられるごとく,EPDMと他のジエン系エラストマー
とのブレンドは,耐候性,特に耐オゾン性を向上させる
ことを目的とするものであるが,ブレンド物の機械的性
質はブレンドすることにより低下する傾向にあるのが一
般的であった。EPDMとブレンドする相手がアクリロニト
リル−ブタジエンゴム(以下NBRと略す)のような極性
の高いエラストマーである場合は,特にその傾向が著し
く,ブレンドゴムはその劣った機械的性質のため,実用
に供し得ないものであった。
一エラストマーでは得られない性能をひきだす手法は古
くから実施されている。新規な性能を付与すること以外
にも,加工性の向上や原材料費を低減する目的にもブレ
ンド手法が用いられている。代表例として,タイヤのト
レッド用素材としてのスチレン−ブタジエンゴム(以下
SBRと略す)とポリブタジエンゴム(以下BRと略す)
とのブレンド組成物やタイヤのサイドウォール用素材と
してのSBRとEPDM(エチレン−プロピレン−非共役ジ
エンゴム)のブレンド組成物などが挙げられる。後者の
例にみられるごとく,EPDMと他のジエン系エラストマー
とのブレンドは,耐候性,特に耐オゾン性を向上させる
ことを目的とするものであるが,ブレンド物の機械的性
質はブレンドすることにより低下する傾向にあるのが一
般的であった。EPDMとブレンドする相手がアクリロニト
リル−ブタジエンゴム(以下NBRと略す)のような極性
の高いエラストマーである場合は,特にその傾向が著し
く,ブレンドゴムはその劣った機械的性質のため,実用
に供し得ないものであった。
こういったジエン系ゴムとEPDMとのブレンドの欠点を改
良するため,R.T.MorrisseryはEPDMをハロゲン化する方
法(Rubber Chem.Technol.,44,1025(1971)を,またR.P.M
astromatteoらは,長鎖のアルキル基を有するジアルキ
ルジチオカーバメート塩やテトラアルキルチウラムジス
ルフィドを加硫促進剤として用いる方法(Rubber Chem.T
echnol.,44,1065(1971))を提案している。
良するため,R.T.MorrisseryはEPDMをハロゲン化する方
法(Rubber Chem.Technol.,44,1025(1971)を,またR.P.M
astromatteoらは,長鎖のアルキル基を有するジアルキ
ルジチオカーバメート塩やテトラアルキルチウラムジス
ルフィドを加硫促進剤として用いる方法(Rubber Chem.T
echnol.,44,1065(1971))を提案している。
また,橋本らはEPDMと硫黄や加硫促進剤を反応させてペ
ンダント硫黄を有するEPDMとしたのち他ゴムとブレンド
する方法(日本ゴム協会誌,49,236,246(1976))を提案
している。
ンダント硫黄を有するEPDMとしたのち他ゴムとブレンド
する方法(日本ゴム協会誌,49,236,246(1976))を提案
している。
しかし,これらの解決方法はEPDMとブレンドするジエン
系ゴムが極性の低い天然ゴム,SBR,BRの場合はかなりの
効果を発揮しているが,ブレンドの相手が極性の高いエ
ラストマーであるNBRの場合はその効果が少なく,実用
上問題が残されている。
系ゴムが極性の低い天然ゴム,SBR,BRの場合はかなりの
効果を発揮しているが,ブレンドの相手が極性の高いエ
ラストマーであるNBRの場合はその効果が少なく,実用
上問題が残されている。
またEPDMとNBRとのブレンド物の機械的性質の改良のた
め官能基を有するニトリル系ゴムとハロゲン化EPDMを組
合せることが特開昭59−226,038号公報で提案されてい
るが,この効果が不十分である。
め官能基を有するニトリル系ゴムとハロゲン化EPDMを組
合せることが特開昭59−226,038号公報で提案されてい
るが,この効果が不十分である。
近年,その高性能化から,自動車用途を中心にゴム材料
への要求は一段と厳しいものとなっており,特に耐油,
耐候性材料としてのNBRとオレフィン系ゴムからなるブ
レンド物に対して,より優れた機械的強度を有する材料
への要求がある。
への要求は一段と厳しいものとなっており,特に耐油,
耐候性材料としてのNBRとオレフィン系ゴムからなるブ
レンド物に対して,より優れた機械的強度を有する材料
への要求がある。
本発明者らはこれらの点に鑑み鋭意研究した結果,官能
基を導入したニトリル系ゴム(NBR)と官能基を有する単
量体で変性したオレフィン系ゴムをブレンドすることに
より良好な機械的強度を有し,かつ耐油性,耐寒性,耐
候性のバランスに優れたゴム組成物を製造し得ることを
見い出した。
基を導入したニトリル系ゴム(NBR)と官能基を有する単
量体で変性したオレフィン系ゴムをブレンドすることに
より良好な機械的強度を有し,かつ耐油性,耐寒性,耐
候性のバランスに優れたゴム組成物を製造し得ることを
見い出した。
更に驚くべきことは,NBRとオレフィ系ゴムとのブレン
ドにおいて,一部を官能基を導入したNBRおよびそれと
反応する官能基を有するオレフィン系ゴムとすることに
より,機械的強度および耐油性と耐寒性のバランスを改
良し,かつ耐屈曲性に優れた材料を得ることを見い出し
た。また従来,耐油性〜耐候性の優れたエラストマー材
料として検討されてきているものは,NBRと架橋成分と
してジエン成分を含有するEPDMのブレンド系であったの
に対し,官能基を導入したNBRとアミノ基,ヒドロキシ
ル基,エポキシ基,カルボキシル基,または酸無水物基
を有する単量体で変性したオレフィン系ゴムのブレンド
系の場合,ジエン成分を含まないオレフィン系ゴム(EP
M)でも機械的強度および耐油性,耐寒性のバランスに優
れた耐油,耐候性材料が得られることを見出し,本発明
に到達した。
ドにおいて,一部を官能基を導入したNBRおよびそれと
反応する官能基を有するオレフィン系ゴムとすることに
より,機械的強度および耐油性と耐寒性のバランスを改
良し,かつ耐屈曲性に優れた材料を得ることを見い出し
た。また従来,耐油性〜耐候性の優れたエラストマー材
料として検討されてきているものは,NBRと架橋成分と
してジエン成分を含有するEPDMのブレンド系であったの
に対し,官能基を導入したNBRとアミノ基,ヒドロキシ
ル基,エポキシ基,カルボキシル基,または酸無水物基
を有する単量体で変性したオレフィン系ゴムのブレンド
系の場合,ジエン成分を含まないオレフィン系ゴム(EP
M)でも機械的強度および耐油性,耐寒性のバランスに優
れた耐油,耐候性材料が得られることを見出し,本発明
に到達した。
本発明は下記のニトリル系ゴム(A)およびオレフィン系
ゴム(B)を含有し,その混合割合が重量比95:5〜5:9
5である耐油,耐候性ゴム組成物。
ゴム(B)を含有し,その混合割合が重量比95:5〜5:9
5である耐油,耐候性ゴム組成物。
(A)エポキシ基,エルボキシル基,ヒドロキシル基,ア
ミノ基および酸無水物基から選ばれた少なくとも1種の
官能基を有するニトリル系ゴム。
ミノ基および酸無水物基から選ばれた少なくとも1種の
官能基を有するニトリル系ゴム。
(B)エポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基,ア
ミノ基または酸無水物基を有する単量体から選ばれた少
なくとも1種の単量体で変性された変性オレフィン系ゴ
ム。
ミノ基または酸無水物基を有する単量体から選ばれた少
なくとも1種の単量体で変性された変性オレフィン系ゴ
ム。
を提供する。
本発明によるところのニトリル系ゴム(A)で用いられる
官能性単量体を以下に示すと, カルボキシル基または酸無水物基を含有する単量体とし
て具体的にはアクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,
無水マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,無水イタコン
酸などのα,β−不飽和カルボン酸,またはその酸無水
物があげられる。エポキシ基含有単量体としては,グリ
シジル(メタ)アクリレート,アリルグリシジルエーテ
ル,ビニルグリシジルエーテルなどがあげられる。ヒド
ロキシル基含有単量体としては,1−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートなどがあげられる。
官能性単量体を以下に示すと, カルボキシル基または酸無水物基を含有する単量体とし
て具体的にはアクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,
無水マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,無水イタコン
酸などのα,β−不飽和カルボン酸,またはその酸無水
物があげられる。エポキシ基含有単量体としては,グリ
シジル(メタ)アクリレート,アリルグリシジルエーテ
ル,ビニルグリシジルエーテルなどがあげられる。ヒド
ロキシル基含有単量体としては,1−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートなどがあげられる。
アミノ基含有単量体としては,ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート,ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート,ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートなどの3級アミノ基含有単量体があげられる。
(メタ)アクリレート,ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート,ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートなどの3級アミノ基含有単量体があげられる。
ニトリル系ゴム(A)を得るための重合は通常の乳化重合
で行なわれ,0〜50℃において酸素を除去した反応器中
で行なわれる。
で行なわれ,0〜50℃において酸素を除去した反応器中
で行なわれる。
単量体,乳化剤,開始剤,分子量調節剤およびその他の
重合薬剤は反応開始前に全量添加しても,反応開始後任
意に分割添加してもよく,また反応途中に温度や攪拌な
どの操作条件を任意に変更することもできる。
重合薬剤は反応開始前に全量添加しても,反応開始後任
意に分割添加してもよく,また反応途中に温度や攪拌な
どの操作条件を任意に変更することもできる。
重合方式は,連続式,回分式のいずれであってもよい。
得られた重合体の分子量は特に制限はないが,ムーニー
粘度(ML1+4,100℃)は20〜120が好ましい。20未満では
ゴム弾性に乏しく,また120を超えると加工性が劣る。
得られた重合体の分子量は特に制限はないが,ムーニー
粘度(ML1+4,100℃)は20〜120が好ましい。20未満では
ゴム弾性に乏しく,また120を超えると加工性が劣る。
上記ニトリル系ゴム(A)の官能基含有単量体の含量は1.0
〜20重量%が好ましく,更に好ましくは3〜15重量%
である。
〜20重量%が好ましく,更に好ましくは3〜15重量%
である。
1.0重量%未満ではオレフィン系ゴム(B)との反応性に乏
しく,本発明の効果である良好な機械的強度および耐油
性と耐寒性のバランスに優れた材料を得ることはできな
い。20重量%を超えると弾性率の増加が著しく,ゴム
弾性に乏しくなる。
しく,本発明の効果である良好な機械的強度および耐油
性と耐寒性のバランスに優れた材料を得ることはできな
い。20重量%を超えると弾性率の増加が著しく,ゴム
弾性に乏しくなる。
共重合体中のアクリロニトリル単量体の含量は15〜5
0重量%であり,15重量%未満では耐油性が乏しくな
る。また50重量%を超えるとゴムとしての特性が損わ
れる。
0重量%であり,15重量%未満では耐油性が乏しくな
る。また50重量%を超えるとゴムとしての特性が損わ
れる。
オレフィン系ゴム(B)としては,バナジウム化合物とア
ルミニウム化合物との組み合わせによって代表されるチ
ーグラー・ナッタ系触媒を用いて,2種以上のモノオレ
フィンあるいはそれにさらに共重合しうる少なくとも1
種のポリエンを共重合して得られる本質的に無定形なオ
レフィン系ゴムを用い,それに各種官能基を持つモノマ
ーを付加することにより得ることができる。
ルミニウム化合物との組み合わせによって代表されるチ
ーグラー・ナッタ系触媒を用いて,2種以上のモノオレ
フィンあるいはそれにさらに共重合しうる少なくとも1
種のポリエンを共重合して得られる本質的に無定形なオ
レフィン系ゴムを用い,それに各種官能基を持つモノマ
ーを付加することにより得ることができる。
無定形なオレフィン系ゴムとしてエチレン−α−オレフ
ィンゴム(EPM)および/またはエチレン−α−オレフィ
ン−ジエン系モノマーゴム(EPDM)が挙げられる。ここ
でα−オレフィンとしてはC3〜C8のα−オレフィン,す
なわちプロピレン,ブテン−1,ヘキセン−1,オクテ
ン−1が挙げられるが,プロピレンが好ましい。
ィンゴム(EPM)および/またはエチレン−α−オレフィ
ン−ジエン系モノマーゴム(EPDM)が挙げられる。ここ
でα−オレフィンとしてはC3〜C8のα−オレフィン,す
なわちプロピレン,ブテン−1,ヘキセン−1,オクテ
ン−1が挙げられるが,プロピレンが好ましい。
オレフィン系ゴム(B)に付加される官能基を有するモノ
マーとしてはアミノ基,ヒドロキシル基,エポキシ基,
カルボキシル基または酸無水物基を含有する単量体が挙
げられる。
マーとしてはアミノ基,ヒドロキシル基,エポキシ基,
カルボキシル基または酸無水物基を含有する単量体が挙
げられる。
具体的には,アミノ基を含有する単量体としてジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート,ジメチルアミノメ
チル(メタ)アクリレート,ビニルピリジンなどの第3
級アミノ基含有モノマーが挙げられる。
アミノエチル(メタ)アクリレート,ジメチルアミノメ
チル(メタ)アクリレート,ビニルピリジンなどの第3
級アミノ基含有モノマーが挙げられる。
ヒドロキシル基を含有する単量体としては,ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。
プロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。
エポキシ基を含有する単量体としては,グリシジル(メ
タ)アクリレート,アリルグリシジルエーテル,ビニル
グリシジルエーテルなどが挙げられる。
タ)アクリレート,アリルグリシジルエーテル,ビニル
グリシジルエーテルなどが挙げられる。
またカルボキシル基または酸無水物基を含有する単量体
としては,アクリル酸,メタアクリル酸,エタクリン
酸、マレイン酸,無水マレイン酸,フマル酸,イタコン
酸,無水イタコン酸,ハイミック酸,無水ハイミック酸
などのα,β−不飽和カルボン酸またはその酸無水物が
挙げられる。
としては,アクリル酸,メタアクリル酸,エタクリン
酸、マレイン酸,無水マレイン酸,フマル酸,イタコン
酸,無水イタコン酸,ハイミック酸,無水ハイミック酸
などのα,β−不飽和カルボン酸またはその酸無水物が
挙げられる。
これらのうちオレフィン系ゴムへの付加反応操作の行な
い易さから,カルボキシル基または酸無水物基を含有す
る単量体化合物が好ましく,中でも無水マレイン酸が特
に好ましい。
い易さから,カルボキシル基または酸無水物基を含有す
る単量体化合物が好ましく,中でも無水マレイン酸が特
に好ましい。
これら官能基を有するモノマーのオレフィン系ゴムへの
付加量はゴム100重量部当り0.01〜20重量部が好まし
く,さらに好ましくは0.2〜5重量部である。0.01重量
部未満では,本発明の効果であるところの機械的強度改
良効果が十分でなく,20重量部を超えるとゲル化によ
りゴム物性が低下する傾向となる。
付加量はゴム100重量部当り0.01〜20重量部が好まし
く,さらに好ましくは0.2〜5重量部である。0.01重量
部未満では,本発明の効果であるところの機械的強度改
良効果が十分でなく,20重量部を超えるとゲル化によ
りゴム物性が低下する傾向となる。
オレフィン系ゴムへの各種官能基を含有する単量体の付
加反応については,特公昭39−6384号公報に記されてい
る方法等を利用することができる。すなわちオレフィン
系ゴムと各種単量体を固相状態で混合加熱(好ましくは
100〜200℃に加熱)することにより反応せしめることが
できる。加熱方法は密閉型混練機による方法でも押し出
し機等により連続的に加熱反応させる方法のいずれでも
良い。この際反応を促進させるため1部過酸化物(好ま
しくはゴム100部当り0.1〜10部添加)を用いることも
できる。
加反応については,特公昭39−6384号公報に記されてい
る方法等を利用することができる。すなわちオレフィン
系ゴムと各種単量体を固相状態で混合加熱(好ましくは
100〜200℃に加熱)することにより反応せしめることが
できる。加熱方法は密閉型混練機による方法でも押し出
し機等により連続的に加熱反応させる方法のいずれでも
良い。この際反応を促進させるため1部過酸化物(好ま
しくはゴム100部当り0.1〜10部添加)を用いることも
できる。
ニトリル系ゴム(A)とオレフィン系ゴム(B)との組合せは
ブレンドにより単に混合している状態のほか,(A)成分
と(B)成分が部分的に直接,または充填剤を介して反応
する場合も含まれる。
ブレンドにより単に混合している状態のほか,(A)成分
と(B)成分が部分的に直接,または充填剤を介して反応
する場合も含まれる。
ニトリル系ゴム(A)とオレフィン系ゴム(B)とがバンバリ
ー練りなどによる通常の混合方法においても反応してい
ることは,オレフィン系ゴム(B)のベースゴムとしてEPM
(2重結合を有しない)を用いた場合でも高強度の組成
物が得られることから明らかである。
ー練りなどによる通常の混合方法においても反応してい
ることは,オレフィン系ゴム(B)のベースゴムとしてEPM
(2重結合を有しない)を用いた場合でも高強度の組成
物が得られることから明らかである。
ニトリル系ゴム(A)としてヒドロキシル基含有ゴムを用
い,オレフィン系ゴム(B)として無水マレイン酸で変性
されたゴムを用いた場合より好ましい本発明の効果が得
られる。
い,オレフィン系ゴム(B)として無水マレイン酸で変性
されたゴムを用いた場合より好ましい本発明の効果が得
られる。
本発明におけるゴム(A)とゴム(B)の混合比は機械的強度
の向上という面からは(A)成分/(B)成分の混合重量比が
5/95から95/5の範囲が好ましく,更に好ましくは10/90
〜90/10である。
の向上という面からは(A)成分/(B)成分の混合重量比が
5/95から95/5の範囲が好ましく,更に好ましくは10/90
〜90/10である。
本発明の効果は(A)成分と(B)成分のブレンド体として用
いる他,一般のNBRとオレフィン系ゴムのブレンド物の
一部を本発明による(A)成分/(B)成分の組み合わせ系に
置きかえることによっても得ることができる。すなわ
ち,通常のNBRとオレフィン系ゴムのブレンドは,その
極性の違いから良好な機械的強度を有する材料を得るこ
とは困難であった。これに一部,好ましくは全ゴム量の
2%以上を本発明による(A)成分と(B)成分の混合物に置
き換えることにより機械的強度の改良が可能であり,ま
た耐油,耐寒性のバランスをも良好なものとすることが
できる。
いる他,一般のNBRとオレフィン系ゴムのブレンド物の
一部を本発明による(A)成分/(B)成分の組み合わせ系に
置きかえることによっても得ることができる。すなわ
ち,通常のNBRとオレフィン系ゴムのブレンドは,その
極性の違いから良好な機械的強度を有する材料を得るこ
とは困難であった。これに一部,好ましくは全ゴム量の
2%以上を本発明による(A)成分と(B)成分の混合物に置
き換えることにより機械的強度の改良が可能であり,ま
た耐油,耐寒性のバランスをも良好なものとすることが
できる。
本発明の組成物としては,必須成分である(A)成分,(B)
成分の他,不飽和ニトリル−共役ジエンゴムおよびオレ
フィン系ゴム,更に必要に応じてカーボンブラック,イ
オウ,可塑剤,プロセス油,加硫促進剤などの通常のゴ
ム配合剤を加え,ロール,バンバリーミキサーなどの通
常の混合機によって混練されたもの,およびその加硫成
形物を含んでいる。
成分の他,不飽和ニトリル−共役ジエンゴムおよびオレ
フィン系ゴム,更に必要に応じてカーボンブラック,イ
オウ,可塑剤,プロセス油,加硫促進剤などの通常のゴ
ム配合剤を加え,ロール,バンバリーミキサーなどの通
常の混合機によって混練されたもの,およびその加硫成
形物を含んでいる。
本発明の組成物の物性については,主としてJIS K-6301
に従って,機械的性質は,引張試験および屈曲試験,耐
油性についてはJIS#3号油による浸漬試験,耐候性に
ついてはオゾン劣化試験,耐寒性についてはゲーマンね
じり試験を評価の基準とした。
に従って,機械的性質は,引張試験および屈曲試験,耐
油性についてはJIS#3号油による浸漬試験,耐候性に
ついてはオゾン劣化試験,耐寒性についてはゲーマンね
じり試験を評価の基準とした。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが,本発明はこ
れらによって何ら制限されるものではない。
れらによって何ら制限されるものではない。
ニトリル系ゴム(A)の合成は次のように行なった。
下記に示す重合処方に従がい内容積20のオートクレ
ーブ中で,30℃にて重合を行なった。
ーブ中で,30℃にて重合を行なった。
部 ブタジエン 55 アクリロニトリル 35 ヒドロキシエチルメタクリレート 10 水 250 ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム 5 第3級ドデシルメルカプタン 0.5 過硫酸カリウム 0.27 シアノエチル化ジエタノールアミン 0.15 水酸化カリウム 0.10 重合率80%に達した後,単量体100部当り0.2部のヒド
ロキシルアミン硫酸塩を添加し,重合を停止させた。つ
づいて加温し水蒸気蒸留により,残留単量体を除去した
後,ゴム固形分100部当り,老化防止剤としてアルキル
化フェノール1部を添加し塩化カルシウム水溶液で凝固
し,得られたクラムを水洗した後,50℃で真空乾燥し
評価用サンプルを作製した。(表−1試料) 以下同様の処方で作製した共重合体を表−1にまとめ
た。
ロキシルアミン硫酸塩を添加し,重合を停止させた。つ
づいて加温し水蒸気蒸留により,残留単量体を除去した
後,ゴム固形分100部当り,老化防止剤としてアルキル
化フェノール1部を添加し塩化カルシウム水溶液で凝固
し,得られたクラムを水洗した後,50℃で真空乾燥し
評価用サンプルを作製した。(表−1試料) 以下同様の処方で作製した共重合体を表−1にまとめ
た。
なお,カルボキシル基を奏する単量体を用いる場合は,
共重合体の析出に際し,塩化カルシウム水溶液に一部硫
酸を加えた。
共重合体の析出に際し,塩化カルシウム水溶液に一部硫
酸を加えた。
変性オレフィンゴム(B)の合成は次のように行った。
エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム社製JSR EP11
ムーニー粘度ML1+4(100℃)=40)100部に対して無
水マレイン酸1.2部とクメンハイドロパーオキサイド0.6
部を,あらかじめ120〜140℃に予熱された密閉型バンバ
リーミキサー中に移し,180℃で5分間混練りさせ変性E
P(a)を得た。
ムーニー粘度ML1+4(100℃)=40)100部に対して無
水マレイン酸1.2部とクメンハイドロパーオキサイド0.6
部を,あらかじめ120〜140℃に予熱された密閉型バンバ
リーミキサー中に移し,180℃で5分間混練りさせ変性E
P(a)を得た。
以下同様の方法にて,無水マレイン酸の代わりに、アク
リル酸,グリシジルメタクリレートを用いて変性EP(b),
(c)を得た。
リル酸,グリシジルメタクリレートを用いて変性EP(b),
(c)を得た。
なお,変性EP(d)は,エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム(日本合成ゴム社製JSR EP-35ムーニー粘度ML1+4(10
0℃)=83)を用い,無水マレイン酸により変性物を
得たものである。
ム(日本合成ゴム社製JSR EP-35ムーニー粘度ML1+4(10
0℃)=83)を用い,無水マレイン酸により変性物を
得たものである。
以上の方法に従って得られた変性NBRと変性EPを用い,
次表に示す配合処方に従ってバンバリーミキサーで混練
りし,160℃で20分間プレス加硫した。
次表に示す配合処方に従ってバンバリーミキサーで混練
りし,160℃で20分間プレス加硫した。
得られた加硫物の物性評価結果を表−2に示した。
表−2実施例1と比較例1〜3および実施例2と比較例
4との比較より明らかなように,本発明の組成物は良好
な引張強度を有するばかりでなく,耐油性と耐寒性のバ
ランスに優れ,かつ良好な耐屈曲性を有する耐油,耐候
性材料であることがわかる。
4との比較より明らかなように,本発明の組成物は良好
な引張強度を有するばかりでなく,耐油性と耐寒性のバ
ランスに優れ,かつ良好な耐屈曲性を有する耐油,耐候
性材料であることがわかる。
また,実施例3〜8で明らかなように,変性NBR/変性E
P(DM)系を一部用いることによって,同様の効果を得る
ことができる。
P(DM)系を一部用いることによって,同様の効果を得る
ことができる。
〔発明の効果〕 本発明の耐油,耐候性材料は,優れた機械的強度と耐
油,耐寒性のバランスを有しており,オイルホース,燃
料ホース,ガスホース,ブレーキホース等のホース類,
およびホース類のカバー類,パッキング,ガスケット,
O−リング,ベルト,ライニング,オイルシール,ダス
トブーツ等の工業用部品,航空機,自動車等の部品に用
いられる。
油,耐寒性のバランスを有しており,オイルホース,燃
料ホース,ガスホース,ブレーキホース等のホース類,
およびホース類のカバー類,パッキング,ガスケット,
O−リング,ベルト,ライニング,オイルシール,ダス
トブーツ等の工業用部品,航空機,自動車等の部品に用
いられる。
また本発明のゴム組成物は,NBRという極性の高いゴム
材料と,EP(DM)という極性の低いゴム材料の両者を含有
しており,極性の異なるゴム材料間同士の加硫接着用ゴ
ムとしても好適である。
材料と,EP(DM)という極性の低いゴム材料の両者を含有
しており,極性の異なるゴム材料間同士の加硫接着用ゴ
ムとしても好適である。
Claims (4)
- 【請求項1】下記のニトリル系ゴム(A)およびオレフィ
ン系ゴム(B)を含有し,その混合割合が重量比95:5〜
5:95である耐油,耐候性ゴム組成物。 (A)エポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基,ア
ミノ基および酸無水物基から選ばれた少なくとも1種の
官能基を有するニトリル系ゴム。 (B)エポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基,ア
ミノ基または酸無水物基を有する単量体から選ばれた少
なくとも1種の単量体で変性された変性オレフィン系ゴ
ム。 - 【請求項2】ニトリル系ゴム(A)が重合体を構成する単
量体単位としてエポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキ
シル基,アミノ基または酸無水物基を有する単量体から
選ばれた少なくとも1種の単量体1.0〜20重量%,α,
β不飽和ニトリル15〜50重量%,および共役ジエン30〜
80重量%からなるニトリル系ゴムである特許請求の範囲
第(1)項記載のゴム組成物。 - 【請求項3】オレフィン系ゴム(B)がエチレン−α−オ
レフィン系ゴム100重量部に対して,エポキシ基,カ
ルボキシル基,ヒドロキシル基,アミノ基または酸無水
物基を有する単量体から選ばれた少なくとも1種の単量
体を0.01〜20重量部付加させたオレフィン系ゴムである
特許請求の範囲第(1)〜(2)項記載のゴム組成物。 - 【請求項4】ニトリル系ゴム(A)がヒドロキシル基を含
有するものであり,オレフィン系ゴム(B)が無水マレイ
ン酸で変性されたものである特許請求の範囲第(1)項記
載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61040345A JPH0647634B2 (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | 耐油・耐候性ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61040345A JPH0647634B2 (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | 耐油・耐候性ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62199634A JPS62199634A (ja) | 1987-09-03 |
JPH0647634B2 true JPH0647634B2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=12578041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61040345A Expired - Lifetime JPH0647634B2 (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | 耐油・耐候性ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0647634B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4914138A (en) * | 1988-08-22 | 1990-04-03 | The Standard Oil Company | Blends of high nitrile polymers and polyolefins and method for the preparation thereon |
AU5527790A (en) * | 1989-04-28 | 1990-11-29 | Exxon Chemical Patents Inc. | Compatible blends of ethylene-propylene rubber and polychloroprene or nitrile rubbers |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5569635A (en) * | 1978-11-21 | 1980-05-26 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Polyolefin composition |
-
1986
- 1986-02-27 JP JP61040345A patent/JPH0647634B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5569635A (en) * | 1978-11-21 | 1980-05-26 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Polyolefin composition |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62199634A (ja) | 1987-09-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |