JPH0647536A - 真空断熱容器の製造方法 - Google Patents

真空断熱容器の製造方法

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JPH0647536A
JPH0647536A JP20164292A JP20164292A JPH0647536A JP H0647536 A JPH0647536 A JP H0647536A JP 20164292 A JP20164292 A JP 20164292A JP 20164292 A JP20164292 A JP 20164292A JP H0647536 A JPH0647536 A JP H0647536A
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JP
Japan
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welding
container
inner container
main body
opening
Prior art date
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Application number
JP20164292A
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English (en)
Inventor
Tadao Yamaji
忠雄 山路
Mikio Sato
美喜雄 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外容器と、この外容器との間に真空断熱空間
を設けて配置された内容器とを備えた真空断熱容器を製
造方法するに際し、内容器の開口部を薄肉の金属材料で
構成するとともに、この開口部と厚肉の本体部との溶接
を簡単かつ短時間に信頼性高く行う。 【構成】 内容器の本体部5の厚肉の金属材料に比べ薄
肉の金属材料を用いて開口部6を形成する。本体部5の
厚さを1.5mm以上かつ3.0mm厚さとするとともに、
開口部6の厚さを1.0mm以下とする。本体部5の端部
と開口部の端部とを1mm以上かつ3mm以下の長さで重
ね、その重なり部12をTIG溶接して内容器を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外容器と内容器との間
に真空断熱空間を設けた真空断熱容器にするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、従来の大型で角形の
真空断熱容器21においては、外容器22と、この外容
器22との間に真空断熱空間23を設けて配置された内
容器24と、真空断熱空間23の開口部を閉鎖する枠状
で断面U字状のメンブレン部材25とにて構成されてい
る。メンブレン部材25は、ヒートブリッジとなるため
薄肉の金属材料を用いて断熱性能の向上が図られてお
り、そのため内周と外周に内容器24の外周面と外容器
22の内周面に各々重合するへり継手部26を立ち上げ
形成して、内容器24及び外容器22と真空洩れのない
へり溶接を行っている。27はその溶接部である。
【0003】ところが、このような構成の従来の真空断
熱容器では、使用中の内容器24と外容器22との温度
差による内容器24と外容器22との繰り返し熱伸縮の
吸収が、すべてメンブレン部材25で行われるため、そ
の溶接に非常に信頼性の高い品質が求められ、溶接に時
間がかかるとともに自動化が困難であるという問題点が
あった。
【0004】そこで、内容器における強度を要する本体
部は厚肉の金属材料で構成し、この内容器の開口部は熱
伝導を小さくするため薄肉の金属材料にて構成し、この
開口部の先端と外容器の先端とを同じく薄肉の金属材料
で接続し、それによって真空断熱空間の開口部を閉鎖し
て熱伸縮を効果的に吸収するようにした構成が考えられ
た。その場合は、内容器における本体部の厚肉の金属材
料とその開口部の薄肉の金属材料とを溶接する必要があ
る。
【0005】従来の異なった厚さの金属材料の溶接方法
としては、図5に示すように、厚肉の金属材料31の端
部に開先33を設けて薄肉の金属材料32と突き合わせ
溶接34する方法と、図6に示すように、両金属材料3
1、32の先端どうしを重ね合わせて前面すみ肉溶接3
5する方法とが知られている。したがって、内容器の本
体部と開口部の接合にはこのいずれかの溶接方法を適用
することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図5の突き
合わせ溶接34の場合には厚肉の金属材料31に開先3
3を加工する必要があるとともに、容器サイズが大きく
なると材料の切断精度が悪くなり、接合部に隙間が生じ
る恐れがあるため、すり合わせ等の加工も必要となる。
また薄板の突き合わせ溶接は溶接条件範囲が狭く、溶落
等の溶接不良が生じ易い等の問題点がある。
【0007】また、図6の前面すみ肉溶接35の場合に
は内容器の外面と内面とからの溶接が必要となるため、
溶接長が2倍になり、また薄板32への厚板31のすみ
肉溶接は溶接条件範囲が狭く、溶落等の溶接不良が生じ
易い等の問題点がある。
【0008】本発明は上記従来の問題点に鑑み、開口部
が薄肉の金属材料からなる内容器の製作に際してその溶
接を簡単かつ短時間に信頼性高く行える真空断熱容器の
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、外容器と、こ
の外容器との間に真空断熱空間を設けて配置された内容
器とを備えた真空断熱容器の製造方法において、内容器
の開口部に、この内容器の本体部の厚肉の金属材料に比
べて薄肉の金属材料を用い、1.5mm以上かつ3.0mm
以下の厚さの本体部の金属材料の端部上に、1.0mm以
下の厚さの開口部の金属材料の端部を1mm以上かつ3mm
以下の長さで重ねてTIG溶接して内容器を製造するこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によると、厚板の上に薄板を重ねてその
重なり部にアークを生じさせることにより薄板と厚板が
同時に溶融されて裏波溶接となり、信頼性の高い溶接が
得られる。その際に重なり部が1mm未満になると材料の
切断精度から適正な重ね代が得られず、逆に3mmを越え
ると溶融池を重なり部の厚板端部まで大きくできないた
めに薄板と厚板の重なり部の端部に隙間が生じて切欠効
果による強度低下や腐食の問題が発生する。しかし、重
なり部を1mm以上かつ3mm以下の長さとしたことによ
り、容易に適正な溶接を行うことができ、しかも片面か
ら溶接するだけでよいので短時間の溶接で内容器を製造
できる。本体部は、その厚さが1.5mm未満であると強
度上の問題が生じ、逆に3.0mmを越えると、重量が過
大となったり加工性が低下するなどの問題が生じる。開
口部は、その厚さが1.0mmを越えると断熱性能が低下
するという問題が生じる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4を参照
しながら説明する。全体構成を示す図2において、1は
真空断熱容器であり、外容器2と、この外容器との間に
真空断熱空間3を設けて配置された内容器4とで構成さ
れている。真空断熱空間3は、粉末系充填物を充填して
真空引きされている。
【0012】内容器4は、本体部5と開校部6とを有す
る。本体部5は、必要な強度を確保するために、厚さT
が1.5mm以上かつ3.0mm以下の厚肉の金属材料から
なる。開口部6は、熱伝導を小さくするために、厚さt
が1.0mm以下の薄肉の金属材料からなる。本体部5の
先端と開口部6の奥端とが溶接接合されている。7はそ
の溶接部である。内容器4の開口部6は、その開口端
で、外容器2の上端に向けて外向きに延出されて溶接さ
れ、そのつなぎ部8にて真空断熱空間3の開口部を閉鎖
している。9は、真空断熱容器1の蓋である。
【0013】内容器4の本体部5と開口部6とを溶接す
る際には、図1(a)に示すように、厚肉の本体部5の
端部上に薄肉の開口部6の端部を重ね合わせる。このと
き、重なり部12の幅dが1mm以上かつ3mm以下となる
ように重ね合わせ、その状態でTIG溶接する。これに
より、図1(b)に示すように信頼性の高い裏波溶接の
溶接部7が得られる。
【0014】すなわち、図3(a)に示すように、厚肉
の本体部5と薄肉の開口部6とのの重なり部12上にT
IG溶接トーチ13を配置して重なり部12にアーク1
4を生じさせる。すると、図3(b)に示すように、本
体部5および開口部6が同時に溶融されて大きな溶融池
15が形成され、その結果図1(b)に示すような裏波
溶接となる。その際、重なり部12の幅dが1mm未満に
なると、材料の切断精度から全長にわたって適正な重ね
代が得られない。一方、重なり部12の幅dが3mmを越
えると、図4に示すように、溶融池15を重なり部12
における厚肉の本体部5の端部まで大きくすることが困
難であり、その結果、本体部5と開口部6との重なり部
12の端部に隙間16が生じる。このように隙間16が
生じると、切欠効果によって強度上問題となるととも
に、隙間腐食の問題が生じる。
【0015】厚肉の本体部5と薄肉の開口部6とを上記
のように溶接して内容器4を構成すると、重なり部12
の幅dを1mm以上かつ3mm以下の範囲とすることで、材
料の切断精度を厳しくしなくてもよく、突き合わせ溶接
の場合のように切断精度が悪いと隙間を生じて溶落等の
溶接不良を生じるというようなことがなく、容易に信頼
性の高い溶接が可能である。また、薄肉の開口部6と厚
肉の本体部5とを同時に溶融させるため溶融池15が大
きくなって溶接が安定する。
【0016】すなわち、溶融池15を溶接トーチ13よ
りも先行させ、アーク14ではなく溶融池15にて溶接
線を溶融させる条件(電流、速度、トーチ角度等)で溶
接すると、薄肉の開口部6の浮上がりを防止して安定し
た溶接が得られるが、そのために溶融池15が大きいほ
ど有利である。さらに、片面からの溶接でよいため、溶
接線が短くなり、短時間の溶接作業で内容器4を製造で
きる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、以上のように厚肉の金
属材料の端部上に薄肉の金属材料の端部を重ねてその重
なり部にアークを生じさせることにより両材料が同時に
溶融されて裏波溶接となり、信頼性の高い溶接が得ら
れ、かつ重なり部を1mm以上かつ3mm以下としたことに
より切断精度が悪くても重ね代を確保できるとともに溶
接後に両材料の重なり部の端部に隙間を生じることがな
く、切欠効果による強度低下や腐食の問題が発生せず、
容易に適正な溶接を行うことができ、しかも片面から溶
接するだけでよいので短時間の溶接で内容器を製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における内容器の製造工程を
示し、(a)は厚肉の本体部と薄肉の開口部との重ね合
わせ状態を示す断面図、(b)は溶接後の状態を示す断
面図である。
【図2】同実施例にもとづく真空断熱容器の全体構成を
示す縦断面図である。
【図3】同実施例にもとづく溶接工程の例を示し、
(a)は溶接前の状態の断面図、(b)は溶接時の状態
の断面図である。
【図4】同実施例で重ね合わせ部が適正でなかった場合
の溶接部の断面図である。
【図5】従来例の溶接部の断面図である。
【図6】他の従来例の溶接部の断面図である。
【図7】従来の真空断熱容器の例を示し、(a)は要部
の縦断面図、(b)は要部の斜視図である。
【符号の説明】
2 外容器 3 真空断熱空間 4 内容器 5 本体部 6 開口部 7 溶接部 12 重なり部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外容器と、この外容器との間に真空断熱
    空間を設けて配置された内容器とを備えた真空断熱容器
    の製造方法において、内容器の開口部に、この内容器の
    本体部の厚肉の金属材料に比べて薄肉の金属材料を用
    い、1.5mm以上かつ3.0mm以下の厚さの本体部の金
    属材料の端部上に、1.0mm以下の厚さの開口部の金属
    材料の端部を1mm以上かつ3mm以下の長さで重ねてTI
    G溶接して内容器を製造することを特徴とする真空断熱
    容器の製造方法。
JP20164292A 1992-07-29 1992-07-29 真空断熱容器の製造方法 Pending JPH0647536A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245382A (ja) * 1995-07-26 1996-09-24 Lion Corp 点眼液
JP2009285722A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Nippon Steel Corp 重ねすみ肉溶接方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245382A (ja) * 1995-07-26 1996-09-24 Lion Corp 点眼液
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