JPH0647431U

JPH0647431U - 建材パネル

Info

Publication number: JPH0647431U
Application number: JP9037492U
Authority: JP
Inventors: 賢了黒田
Original assignee: 株式会社黒田製作所
Priority date: 1992-12-08
Filing date: 1992-12-08
Publication date: 1994-06-28
Anticipated expiration: 2007-03-26
Also published as: JP2530386Y2

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】熟練を要さずに簡単に壁面や間仕切りを建築
できるようにした建材パネルを提供する。【構成】丸パイプを垂直ロール及び水平ロールにてロ
ール加工してなる金属製の角パイプを組合わせて枠組み
３が形成され、該枠組みにはパネル板２が規格厚さの接
着剤４によって固定されている一方、枠組みパイプ３０
の少なくとも接着すべき面３１の外形断面が、丸パイプ
をロール加工する際にクラウンロールを使用することに
よって接着剤４の規格厚さ以上の窪み深さを有するぼほ
中窪み円弧状に形成され、該外形断面形状が長手方向全
長にわたって連続されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、住宅の壁や間仕切り等の建築に使用される建材パネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

最近、都市やその近郊においては、土地の有効利用を図るべく、中高層集合住宅が建築される傾向にある。かかる中高層集合住宅では、隣接する住宅の間は鉄筋コンクリートの壁面によって区切られているが、住宅内における部屋の壁面や間仕切りには建材パネルがよく利用されている。従来、かかる建材パネルでは、間柱と胴縁とでパネル板の割付を行った下地を形成し、これにパネル板を接着剤で接着して壁面を建築する方法がよく採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の建材パネルでは、建築作業者が手作業でパネル板を下地に接着しており、しかもパネル板の幅の切り揃えや目地の鉋削りを現場で行っていたので、作業に熟練を要し、作業性が悪く、長時間を要していた。特に、最近は建築作業者が大幅に不足する傾向にあることから、上述の問題が顕著になっていた。この考案は、かかる問題点に鑑み、熟練を要さずに壁面や間仕切りを簡単に建築できるようにした建材パネルを提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案に係る建材パネルは、丸パイプを垂直ロール及び水平ロールにてロール加工してなる金属製の角パイプを組合わせて枠組みが形成され、該枠組みにはパネル板が規格厚さの接着剤によって固定されている一方、枠組みパイプの少なくとも接着すべき面の外形断面が、丸パイプをロール加工する際にクラウンロールを使用することによって接着剤の規格厚さ以上の窪み深さを有するぼほ中窪み円弧状に形成され、該外形断面形状が長手方向全長にわたって連続されていることを要旨とする。枠組みパイプの接着面はその断面外形がほぼ中窪み円弧状であればよく、断面内形は平坦状又は円弧状のいずれであってもよい。また、枠組みパイプの非接着面の形状については特に限定されず、どのような形状であってもよい。

【０００５】

【作用】

予め工場等において、枠組みにパネル板を接着した建材パネルを作製したことから、熟練の建築作業者でなくとも簡単に壁面や間仕切りが建築できる。また、枠組みパイプのぼほ中窪み円弧状の接着面に接着剤を盛り上げ塗布し、パネル板を重ね、枠組みパイプの接着面の突出部分がパネル板と当接するまで強く加圧すると、接着剤が中窪み円弧状内に広がり、枠組みパイプとパネル板とは規格厚み以上の接着剤によって確実に接着される。その際、パネル板を重ねて枠組みパイプの接着面の突出部分がパネル板と当接するまで強く加圧することができ、加圧力のコントロールを簡単に行える。また、接着剤が中窪み円弧状内に広がるが、枠組みパイプの接着面の突出部分によって外部に洩れでるのが阻止されるので、後処理も簡単である。さらに、丸パイプから角パイプをロール圧下する際に、接着すべき面をクラウンロールで加工することによって中窪み円弧状の接着面が形成されるので、大量生産に適する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図１は本考案の一実施例による建材パネルを示し、これは壁パネルに適用した例である。壁パネル１は石綿板、ケイ酸カルシウム板、石膏ボード等のパネル板２と、枠組み３とを相互に接着剤（例えば、セメダイン社製弾性マスチック接着剤ＰＭ１００）４によって固着して構成され、上記枠組み３は略四角形状の鉄系パイプ３０を格子状に適宜組合わせ相互に溶接して製作されている。なお、１つの枠組み２に複数のパネル板２を使用する場合には枠組み３にはパネル板２に応じて割付を行っておくのがよい。上記枠組みパイプ３０の接着面３１は接着剤４の規格の厚みに対応した窪み深さを有するほぼ中窪み円弧状の断面形状に形成され、該窪み部分内には接着剤４が盛上げ塗布されており、これによってパネル板２と枠組み３とが規格厚みの接着剤４によって固着されている。なお、枠組みパイプ３０の接着面にはねじ穴を形成し、枠組み３に固着されたパネル板２の表面側から皿ねじを螺合し、枠組み３とパネル板２との固定を確実としてもよい。

【０００７】次に、製造方法について説明する。まず、本例の枠組み３用のパイプ３０を製造する場合、図３(a) に示すように、溶接鋼管製造工程Ｓ１で得られた丸パイプＷを探傷装置Ｓ２に送り込んで傷の有無を調べた後、ロール圧下工程Ｓ３に送って垂直ロール及び水平ロールによって圧下を加えて断面略四角形状に加工する。その際、水平ロールの一方、例えば上側水平ロールを図３(b) 及び図４に示すように、枠組みパイプ３０の接着面３１の窪み深さに対応した太鼓状の膨らみを有するクラウン付ロールを使用すると、接着面３１が中窪み円弧状となった角パイプ３０が得られる。その後は、パイプ３０を格子状に適宜組合わせて相互に溶接し、枠組みパイプ３０の接着面３１内に接着剤４を盛上げ塗布し、これにパネル板２を重ね合わせて自動加圧装置に送って所定の加圧力でもって加圧し、枠組み３とパネル板２とを接着すればよい。

【０００８】以上のような本実施例の建材パネルでは、工場等で予め枠組み３にパネル板２を接着して建材パネルを作製するようにしたので、従来のように壁面や間仕切りの建築に熟練を要さず、作業に未熟な建築作業者であっても簡単に建築でき、作業時間も大幅に短縮できる。また、枠組みパイプ３０の接着面３１を中窪み円弧状としたので、接着剤４を規格の厚み以上に設定でき、枠組み３とパネル板２との接着の信頼性を長期にわたって保証できる。さらに、枠組み３とパネル板２とを相互に大きな荷重でもって加圧すれば、接着剤４を規格の厚みに設定でき、加圧力の制御が非常に簡単で、接着の自動化を図る場合に特にその効果が大きい。また、丸パイプをロール圧下して角パイプ３０を製造し、その際にクラウンロールを使用して接着面３１を加工するようにしたので、大量生産に適し、コストアップを招来することもなく、低コストを保証できる。また、接着剤４が枠組みパイプ３０の中窪み円弧状接着面３１内に広がるが、接着面３１の両側突出部分によって接着剤４が外部に洩れでるのが阻止されるので、後処理もほとんど不用であり、接着作業が簡単である。

【０００９】また、図２は本考案の第２の実施例を示し、これは間仕切りパネルに適用した例である。本考案を間仕切りパネルに適用する場合、枠組み３の中央部分のパイプ３０については上下２つの面を、両側部分のパイプ３０については３つの面を中窪み円弧状とし、枠組み３の両面にパネル板２を接着するとともに、周縁パイプ３０についてはパネル板２の隙間を塞ぐようにパネル板２１を接着固定すればよい。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る建材パネルによれば、熟練を要さずに壁面や間仕切りを簡単に建築でき、又コストアップを招来することなく、接着剤を規格の厚み以上に設定してパネル板と枠組みパネルとの接着の信頼性を長期にわたって保証でき、しかも接着時の加圧力の制御が簡単で自動化を容易にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による建材パネルの構造を
説明するための図である。

【図２】本考案の他の実施例による建材パネルを示す
要部断面図である。

【図３】上記建材パネルにおける枠組み用パイプの製
造方法を説明するための図である。

【図４】図３の要部拡大図である。

【符号の説明】

１建材パネル２パネル板３枠組み３０枠組みパイプ３１接着面４接着剤

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】丸パイプを垂直ロール及び水平ロールに
て角状にロール加工してなる金属製角パイプを組合わせ
て枠組みが形成され、該枠組みにはパネル板が規格厚さ
の接着剤によって固定されている一方、枠組みパイプの少なくとも接着すべき面の外形断面が、
丸パイプをロール加工する際にクラウンロールを使用す
ることによって接着剤の規格厚さ以上の窪み深さを有す
るほぼ中窪み円弧状に形成され、該外形断面形状が長手
方向全長にわたって連続されていることを特徴とする建
材パネル。