JP6901729B2 - モルタル壁体施工用複合体、それを用いたモルタル壁体、及びその施工法 - Google Patents

モルタル壁体施工用複合体、それを用いたモルタル壁体、及びその施工法 Download PDF

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本発明は、容易に適切な形状に加工でき、表面側にはモルタルを容易に塗り付け施工でき、裏面側には通気層を形成できる壁体の施工に用いることができるモルタル壁体施工用複合体、それを用いたモルタル壁体、及びその施工法に関する。
モルタル壁体としては、例えば建築物の内外壁が知られている。このうち、建築物の外壁を施工するには、柱、梁等の構造材に防水層を形成し、通気層を必要とすれば縦胴縁又は横胴縁を所定間隔で固定し、更にその胴縁に、ラス網を固定し、このラス網の表面側に各種のモルタル組成物を塗り付ける工法が知られている。なお、ラス網としては鉄線を編んだ金網状のワイヤラスや金属板に切り込みを入れて引き延ばしたメタルラスがよく知られている。
これらのモルタル外壁において用いられるラス網は、モルタル塗りの下地補強材であり、モルタルの剥離やひび割れなどを防止する作用があり、壁面全体の強度や耐火性にも寄与している。
その反面、ラス網は、金属素材を原料とするため、高重量であり、モルタル壁面全体を高重量化させてしまうという問題があり、それ以外に防錆の面でも腐食等の問題を起こすことがあった。
他方、プラスチックを素材とするプラスチック網は、液体や気体を透過でき、軽量であるため、例えば植木鉢等の各種の日用品等に利用されている。それ以外の用途として、特許文献1に記載されるような利用法も提案されている。
さらに、プラスチック網を波状に加工したコルゲートシートやその製造方法について、特許文献2に提案されている。
特許第2923501号公報 特許第5856706号公報
しかしながら、前記特許文献1は、タイヤ中にプラスチック網を用いる提案であって、モルタル壁体には無関係の目的に用いられている。また、前記特許文献2には、住宅等の建築物における屋根や壁などの通気性用途の敷設シートや、土木・建設資材として用いることが記載されているが、それまでの防水シートと同様に用いるものと推察される。
また、前述のラス網の問題については、防錆(腐食)の問題だけであれば、各種の防錆処理をラス表面に施す等の解決法が知られており、実際に防錆メタルラスといった材料も商品化されている。
しかし、上述の対策も、10年〜50年等の経年においては防錆処理では当初の防錆性能が保持できないことは周知のことである。
また、このラス網の高重量の問題については、開口部の径(孔径)をできるだけ大きくすれば、ある程度の軽量化は見込めるものの、強度低下も予測されるため、この問題の解消は到底困難と見込まれる。
前記実情に鑑み、本発明者は、前述の特許文献2等にも用いられたプラスチック製のコルゲートシートを、表面側と裏面側とで二種を組み合わせて用いることで、各種のモルタル壁体施工に用いることができる特性を有する複合体とできることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、容易に適切な形状に加工でき、表面側にはモルタルを容易に塗り付け施工でき、裏面側には通気層を形成できるモルタル壁体施工用複合体、それを用いたモルタル壁体、及びその施工法を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、表面側から順に、モルタル中に混練させた骨材が通過可能な孔径を有するプラスチック網が縦波状に成形された直塗り用網材と、第1の裏打材と、通気が可能な孔径を有するプラスチック網が横波状に成形された通気用網材と、第2の裏打材とが、前記直塗り用網材の縦波と前記通気用網材の横波とが直交するように組み合わせられて積層状に一体化されてなることを特徴とするモルタル壁体施工用複合体(以下、四層複合体という)に関するものである。
また、本発明は、前記四層複合体を用いたモルタル壁体であって、前記複合体が、下地に前記複合体の最裏面側に位置する前記第2の裏打材が対向するように表面側からステープルにて固定され、固定された前記複合体の最表面側に位置する前記直塗り用網材にモルタルが塗着されてなることを特徴とするモルタル壁体施工用複合体を用いたモルタル壁体をも提案するものである。
さらに、本発明は、前記四層複合体を用いたモルタル壁体の施工法であって、前記複合体が、下地に前記複合体の最裏面側に位置する前記第2の裏打材が対向するように表面側からステープルにて固定される第1の工程と、該第1の工程にて固定された前記複合体の最表面側に位置する前記直塗り用網材にモルタルを塗着させる第2の工程と、からなることを特徴とするモルタル壁体の施工法をも提案するものである。
本発明のモルタル壁体施工用複合体は、二種のプラスチック網をそれぞれ波状に加工したコルゲートシートを、波方向が直交するように組み合わせて一体化したものであって、表面側にはモルタルを容易に塗り付け施工でき、裏面側には通気層を形成できるモルタル壁体の施工に容易に用いることができる。特に直塗り用網材にモルタルを塗り付けるので、ラス網のような金物にヘラ等の左官用工具を用いた際に生ずる片ベリや摩耗等を少なくできる。また、それぞれのプラスチック網の成形網材の屈曲応力が相殺され、何れの方向にも丸まり難くなるため、その取付施工等に際しても全く支障なく作業を行うことができる。しかも、軽量だけど平坦状を維持し、しかも波加工しているので、風で飛ばされ難くなる。
また、この四層複合体は、二種のプラスチック網からなるコルゲートシートと二種の裏打材とからなる積層体であるから、著しい軽量性と高い加工性とを備えているので、容易に適切な寸法や形状に切断(加工)でき、取扱性にも優れている。そのため、比較的腕力が低い高齢者や女性等でも容易に加工や各種の作業を行うことができる。
さらに、この四層複合体は、プラスチック網を用いているため、従来のラス網の問題点であった高重量と防錆(腐食)の問題を生じないが、モルタルの剥離やひび割れなどを防止する作用については同様に備えている。
なお、必ずしも通気層を必要としなくても、該層は極めて軽量な層であるから、この四層複合体を用いることにより、極めて軽量な壁体を施工できる。
また、本発明のモルタル壁体は、前記複合体を用いたものであるから、前述のように従来のラス網を用いた際の高重量と防錆(腐食)の問題を生ずることなく、ひび割れに対する耐性に優れ、安定な品質を有する極めて軽量な壁体となり、住宅用内外壁等の各種の用途に用いることができる。なお、前記複合体を下地へ固定するには、極めて軽量であるからこそ、表面側からステープル等にて固定することができ、従来のラス網を用いた工法に比べて、極めて少ない本数にて下地に固定することができる。そして、安定な壁倍率を獲得できる耐久性に優れた耐力壁となるものと期待される。
さらに、本発明の前記四層複合体を用いたモルタル壁体の施工法は、その第1の工程は、前述のように極めて軽量の四層複合体を下地に表面側からステープル等にて固定する工程であるため従来のラス網を用いた工法に比べて、極めて少ない本数にて下地に固定することができる。モルタルを含めたプラスチック網の重量が極めて軽量であるから、それを保持する固定具に作用する重量も軽量となるからである。
本発明のモルタル壁体施工用複合体の一例を示す斜視図である。 本発明のモルタル壁体施工用複合体を用いたモルタル壁体の一実施例を示す斜視図である。 (a)図2のモルタル壁体の水平断面図、(b)その垂直断面図である。 (a)図2のモルタル壁体を更に拡大した水平断面図、(b)その拡大した垂直断面図である。
本発明のモルタル壁体施工用複合体は、表面側から順に、第1層としてモルタルに用いる骨材が通過可能な孔径である孔を多数備えるプラスチック網を縦波状に成形した直塗り用網材と、第2層として第1の裏打材(防水紙)と、第3層として通気が可能な孔径である孔を多数備えるプラスチック網を横波状に成形した通気用網材と、第4層として第2の裏打材(透湿防水シート)とが、積層状に一体化されてなることを特徴とする。
以下、各層ごとに説明する。
まず第1層は、モルタルに用いる骨材が通過可能な孔径(メッシュ間隔)を有するプラスチック網を縦波状に成形した直塗り用網材である。
この直塗り用網材は、平面状の第1のプラスチック網を連続する波状に立体加工したもの(コルゲートシート)であり、モルタルに用いる骨材が通過可能な孔径(メッシュ間隔)を有する。なお、この「第1の」は、第3層のプラスチック網と区別するためのものである。具体的には、ポリプロピレン、飽和ポリエステル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等が用いられる。
そのため、孔径(メッシュ間隔)5〜8mm程度が望ましい。
また、連続する波状の加工については、高さ5〜15mm程度、幅15〜20mm程度が望ましい。
この第1層の直塗り用網材は、後述する第3層の通気用網材に対し、波方向が直交するように組み合わせて一体化する。
次に第2層は、第1の裏打材(防水紙)である。なお、この「第1の」は、第4層の裏打材(透湿防水シート)と区別するためのものであるが、この防水紙はモルタルが染み出ないための防水紙(不織布)である。
更に第3層は、通気が可能な孔径(メッシュ間隔)を有するプラスチック網を横波状に成形した通気用網材である。
この通気用網材は、平面状の第2のプラスチック網を連続する波状に立体加工したもの(コルゲートシート)であり、通気が可能な孔径(メッシュ間隔)を有する。なお、この「第2の」は、第1層のプラスチック網と区別するためのものである。具体的には、ポリプロピレン、飽和ポリエステル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等が用いられる。
そのため、孔径(メッシュ間隔)2〜5mm程度が望ましい。
また、連続する波状の加工については、高さ10〜30mm程度、幅20〜40mm程度が望ましい。
前述のようにこの第3層の通気用網材は、前記第1層の直塗り用網材に対し、波方向が直交するように組み合わせて一体化する。
次に第4層は、第2の裏打材(透湿防水シート)である。なお、この「第2の」は、前記第2層の裏打材(防水紙)と区別するためのものであるが、この透湿防水シート(不織布)は壁側(室内側)からの湿気等を抜け出させるための性能と第3層の通気層側から室内側への雨水などの水分を流入させないための性能、いわゆる透湿防水シートと呼ばれるものである。
なお、前記第1及び第2のプラスチック網については、編組状の開口部を有するものでもよいしパンチング状の開孔部を有するものでもよい。
また、二種のコルゲートシートにおける波状の立体加工の方向については、何れか一方を長さ方向とし、他方をそれと直交する方向(幅方向)とした。
また、前記第1層の直塗り用網材における連続波の高さ及び幅は、塗り付けるモルタルが十分に通過するものであれば特に制限はないが、前述のように高さ5〜15mm程度、幅15〜20mm程度が望ましい。なお、この第1層の孔径(メッシュ間隔)は、前述のように5〜8mm程度が望ましい。
また、前記第3層の通気用網材における連続波の高さ及び幅は、通気が十分に行えるものであれば特に制限はないが、前述のように高さ10〜30mm程度、幅20〜40mm程度が望ましい。なお、所望の通気間隔(=通気層の幅間隔)があれば、その幅に形成してもよい。この第3層の孔径(メッシュ間隔)は、前述のように2〜5mm程度が望ましい。
これらの組合せにより、この通気用網材は、比較的硬質に形成されることが望ましいので、用いられるプラスチック種類も相対的に硬質のプラスチックを選択することが望ましい。軟質のプラスチックでは、厚み方向の圧力に潰れてしまい、所望の厚みの通気層を確保できないからである。
続いて、このような四層複合体を用いない施工法と、前記四層複合体を用いた施工法とを以下に説明する。下地としては、構造体又は副構造体、具体的には柱、梁等の構造体、又は筋交いや間柱、胴縁、副胴縁などの副構造材がある。
前記四層複合体を用いない施工法では、予め工場等で前記直塗り用網材と前記第1の裏打材とを熱融着すると共に、前記通気用網材と前記第2の裏打材とを接着しておく。
即ち第1層と第2層とを熱融着し、第3層と第4層とを接着しておく。
そして、それぞれの接着複合体(二層複合体)を、現場まで搬送し、前記直塗り用網材の波と前記通気用網材の波とが直交するように組み合わせて下地に固定する。
具体的には、各接着複合体(二層複合体)を接着することなく、ステープルを用いて一連に下地に固定する方法と、各接着複合体(二層複合体)を接着剤等で接着して前記四層複合体を作製した後、これを下地にステープル等で固定する方法とがある。
下地への取付に際しては、下地に前記第2の裏打ち材が対向するように固定する。
その後の工程としては、後述する前記四層複合体を用いる施工法の第2の工程と同様に、表層(第1層)に、モルタルを塗り付け、少なくとも直塗り用網材が見えなくなるようにモルタルを塗着する。
前記四層複合体を用いる施工法では、工場等にて前記四層複合体を作製しておき、それを現場まで搬送して施工を行う。
そして、第1の工程として、前記四層複合体をこれらの下地に固定するが、その固定具としては、各種のステープル等を用いる。
このステープルは、従来のラス網の固定にも用いられていたものであって、少なくともラス網の自重分の負担はないので、使用するステープルの数を低減することができる。或いは留め付け間隔を拡大することができる。なお、下地への取付に際しては、下地に前記第2の裏打ち材が対向するように固定する。
続いて、第2の工程として、前記下地に固定した前記四層複合体の表層(第1層)に、モルタルを塗り付け、少なくとも直塗り用網材が見えなくなるようにモルタルを塗着して仕上げ層を形成する。
これらの施工法、即ち前記四層複合体を用いる方法でも前記二層複合体を用いる方法でも、従来のラス網を用いて通気層を形成する施工法に比べて極めて容易に施工できるという利点がある。
例えば従来のラス網を用いた通気層の施工法では、以下の工程が必須となる。
まず大工等が、
・透湿防水シートを下地に張設する。
・通気用の胴縁を釘等の固定具を用いて下地に固定する。
・その上から小幅板、ざら板等のラス板を張設する。
その後、左官等が、
・防水紙付きラス網(或いは防水紙を張設後にラス網を固定)を固定する。
・モルタルを塗着する。
それに対し、本発明の施工法では、前述のように多くの工程や部材を簡略化及び実質的に不要化でき、熟練工に作業を依存することもなく、容易に施工を行うことができる。
このように施工されたモルタル壁体は、前記二種のコルゲートシートを組み合わせた四層構造体を用いたものであるから、前述のように従来のメタルラスを用いた際の高重量と防錆(腐食)の問題を生ずることなく、ひび割れに対する耐性に優れ、安定な品質を有する極めて軽量な壁体となり、住宅用内外壁等の各種の用途に用いることができる。そして、安定な壁倍率を獲得できる耐久性に優れた耐力壁となるものと期待される。
特に従来の金属製ラス網、特にステンレス製のラス網では、防錆の面でも良好で、高い強度や耐火性を得られていたが、前述のように高重量化の問題に加え、コスト面や施工面でも実用化が困難であった。しかし、本発明の二種のコルゲートシートを組み合わせた四層構造体では、錆(さび)の発生に起因する劣化促進が決してないため、初期耐力が保持でき、壁倍率が取得でき、またコスト、施工面にても容易に実用化が図れることが期待される。
図1は、本発明のモルタル施工用複合体の一実施例を示すものであり、符号1は当該モルタル施工用複合体(四層複合体)、2は第2の裏打材(透湿防水シート)、3は接着剤、4は接着剤、5は通気用網材(第3層)、6は第1の裏打材(防水紙)、7は通気用網材、8は熱融着接点、9は直塗り用網材(第1層)を示す。
当該実施例における直塗り用網材(コルゲートシート)9は、孔径が5mmのポリプロピレン製網;(株)アクト製「コルゲート1」を、高さYが10±1mm、幅が10mmとなるように連続する波状に加工したものである。
また、当該実施例における通気用網材(コルゲートシート)5(7)は、孔径が1mmのポリプロピレン製網;(株)アクト製「コルゲート2」を、高さXが20±2mm、幅が20mmとなるように連続する波状に加工したものである。
そして、前記直塗り用網材(コルゲートシート)9の波は図面上では縦波状に、前記通気用網材(コルゲートシート)5(7)の波は横波状に組み合わされている。
また、当該実施例における前記透湿防水シート2は、(株)KST製「Skyone2」である。
さらに、当該実施例における前記防水紙6は、シーピー加工(株)製の防水紙である。
なお、前述のように符号3,4はそれぞれ接着剤を示す。当該実施例における接着剤3は防水紙6と通気用網材5(7)との接着に用いた接着剤;コニシ(株)製「ボンドGPクリヤー」であり、接着剤4は透湿防水シート2と通気用網材5(7)との接着に用いた接着剤;(株)KST製「KSTNO1」である。また、熱融着接点8は防水紙6と直塗り用網材9とを熱で溶融して張り合わせたものである。
このようなモルタル施工用複合体1を作成するには、予め直塗り用網材9の裏面に第1の裏打材である透湿防水シート6を熱融着8にて接合し、通気用網材5(7)の裏面に第2の裏打材である防水紙2を接着剤4を用いて接合し、これらの二層複合体どうしを接着剤3を用いて接合してもよいし、一層毎に接合するようにしてもよい。なお、二層複合体どうしを接着する際には、前述のようにそれぞれのコルゲートシートの波が直交するように組み合わされている。
図2は、前記モルタル壁体施工用複合体(四層複合体)を用いたモルタル壁体の一実施例を示すものであって、符号11は荷重支持部材、12は間柱、13は内装材、14は構造用面材、15は気密材、16はつなぎ材、17は断熱材を示す。なお、縦胴縁に相当する荷重支持部材11と間柱12との間、及び間柱12,12間の距離Zは500mm以下である。また、符号18は軽量セメントモルタル、19は外装材、20は水切り、21は床材、22は床根太、23は根太掛け、24は基礎を示す。
なお、同図においては手前側が屋外側で、奥行き側が屋内側を示している。
図3は、前記図2のモルタル壁体の側面図であって、符号25は土台、26はつなぎ材を示す。さらに、図4はその拡大図であって、符号27は防水紙留付け材、28は構造用面材留付け材、29は複合体留付け材、30は内装材留付け材、31は内装材用目地処理材、32はつなぎ材留付け材、33は気密材留付け材を示す。
なお、符号Aは通気層間隔、Bは荷重支持部材11の厚み、Cはモルタル層厚み、Dは構造用面材14の厚み、Eは内装材13の厚み、Fは壁体の総厚を示す。
これらの図においては「OUT」が屋外側で、「IN」が屋内側を示している。
当該施工例におけるAは20mm以上、Bは105mm以上、Cは15mm以上、Dは9mm以上、Eは9.5mm以上、Fは158.5mm以上である。
このように施工されたモルタル壁体は、従来のラス網を用いた際の高重量と防錆(腐食)の問題を全く生ずることなく、ひび割れに対する耐性に優れ、安定な品質を有する極めて軽量な壁体となり、住宅用内外壁等の各種の用途に用いることができることが確認された。
一例を挙げると、防火試験について;平成30年7月27日付けで国交省より30分防火の認定を得ている(建築基準法第2条第八号に基づく(一財)日本建築総合試験所制定「防耐火性能試験・評価業務方法書」4.3防火性能試験方法による)。
また、耐力試験については、横浜国立大学中尾研究室で平成30年9月25日実施の「面内せん断試験」での壁倍率は3.39倍であった。また、国交省の壁倍率取得の試験についても申請予定である。
このように一定の耐火基準をも満たしていることも現段階で続々と確認されているし、ひび割れ耐性や多くの建築基準についても良好な試験結果を得ている。そして、安定な壁倍率を獲得できる耐久性に優れた耐力壁となるものと期待される。
1 モルタル施工用複合体
2 第2の裏打材(透湿防水シート)
3 接着剤
4 接着剤
5、7 通気用網材(第3層、コルゲートシート)
6 第1の裏打材(防水紙)
8 熱融着接点
9 直塗り用網材(第1層、コルゲートシート)

Claims (3)

  1. 表面側から順に、モルタル中に混練させた骨材が通過可能な孔径を有するプラスチック網が縦波状に成形された直塗り用網材と、第1の裏打材と、通気が可能な孔径を有するプラスチック網が横波状に成形された通気用網材と、第2の裏打材とが、前記直塗り用網材の縦波と前記通気用網材の横波とが直交するように組み合わせられて積層状に一体化されてなることを特徴とするモルタル壁体施工用複合体。
  2. 請求項1に記載の前記複合体が、下地に前記複合体の最裏面側に位置する前記第2の裏打材が対向するように固定され、固定された前記複合体の最表面側に位置する前記直塗り用網材にモルタルが塗着されてなることを特徴とするモルタル壁体施工用複合体を用いたモルタル壁体。
  3. 請求項1に記載の前記複合体が、下地に前記複合体の最裏面側に位置する前記第2の裏打材が対向するように固定される第1の工程と、該第1の工程にて固定された前記複合体の最表面側に位置する前記直塗り用網材にモルタルを塗着させる第2の工程と、からなることを特徴とするモルタル壁体の施工法。
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