JPH0647248A - (メタ)アクリル酸エステル除臭剤 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステル除臭剤

Info

Publication number
JPH0647248A
JPH0647248A JP4223325A JP22332592A JPH0647248A JP H0647248 A JPH0647248 A JP H0647248A JP 4223325 A JP4223325 A JP 4223325A JP 22332592 A JP22332592 A JP 22332592A JP H0647248 A JPH0647248 A JP H0647248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
deodorant
metal hydroxide
acrylic acid
acid ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4223325A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Tsukishiro
利彦 築城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP4223325A priority Critical patent/JPH0647248A/ja
Publication of JPH0647248A publication Critical patent/JPH0647248A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】親水性に乏しい或いは疎水性の(メタ)アクリ
ル酸エステルに対しても充分な除臭効果のある除臭剤を
見出す。 【構成】アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類
金属水酸化物並びに親水性の有機溶剤を含有する水溶液
からなる、(メタ)アクリル酸エステル除臭剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステル〔以下(メタ)アクリル酸エ
ステルという〕除臭剤に関するものであり、該除臭剤
は、漏洩、飛散した(メタ)アクリル酸エステルがもた
らす、臭気による公害を防止することができ、(メタ)
アクリル酸エステルを取り扱う化学業界で、有効に利用
され得るものである。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸エステルの製造時や
運搬時等において、(メタ)アクリル酸エステルが漏洩
したり、或いは(メタ)アクリル酸エステルを誤って飛
散させたり、こぼしたりした場合、その臭気が問題とな
るため除臭処理を行う必要がある。この場合に使用され
る除臭剤としては、活性炭等の吸着剤や、水酸化ナトリ
ウム水溶液等が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の除臭剤
のうち、水酸化ナトリウム水溶液は、(メタ)アクリル
酸エステルを鹸化分解して除臭するものであり、該水溶
液に溶解する、即ち親水性を有する(メタ)アクリル酸
エステル、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキ
ルエステル等の除臭に使用する場合は充分な効果を有す
るものであるが、親水性に乏しい或いは疎水性の(メ
タ)アクリル酸エステルに使用する場合は、(メタ)ア
クリル酸エステルが水酸化ナトリウム水溶液の表面に分
離して浮いてしまい、鹸化反応が十分に進行せず、従っ
て十分な除臭効果が得られないばかりか、(メタ)アク
リル酸エステルが表面に浮いて広がることにより、かえ
って臭気を広範囲に広げてしまうという欠点を有するも
のである。
【0004】本発者は、親水性に乏しい或いは疎水性の
(メタ)アクリル酸エステルに対しても充分な除臭効果
のある除臭剤を見出すため鋭意検討を行ったのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するためには、アルカリ金属水酸化物及び/または
アルカリ土類金属水酸化物と、さらに親水性の有機溶剤
とを含有する水溶液からなる除臭剤が優れた効果を発揮
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、アルカリ金属水酸化
物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物並びに親水性の
有機溶剤を含有する水溶液からなる、(メタ)アクリル
酸エステル除臭剤に関するものである。以下本発明を詳
細に説明する。
【0007】本発明の(メタ)アクリル酸エステル除臭
剤の構成成分であるアルカリ金属水酸化物、アルカリ土
類金属水酸化物は、(メタ)アクリル酸エステルを鹸化
分解して除臭する成分で、具体的には水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシ
ム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。アルカ
リ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物の除臭剤中
における濃度は、20重量%以下とすることが好まし
く、より好ましい濃度は1〜10重量%である。20重
量%を越える場合は、除臭効果が十分に発揮できなくな
る。本発明の除臭剤は、アルカリ金属水酸化物又はアル
カリ土類金属水酸化物を2種以上含有してもよく、さら
にアルカリ金属水酸化物とアルカリ土類金属水酸化物と
を併用することもできる。
【0008】親水性の有機溶剤は、本発明の除臭剤が通
常使用される条件、即ち0〜50℃の範囲において、除
臭剤として使用する所定濃度のアルカリ金属水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属水酸化物の水溶液に溶解する
ものであればよく、具体的には、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン等
のアルコール類、アセトン等のケトン類等が挙げられ
る。これらの親水性の有機溶剤は、除臭剤中に2種以上
含有させることもできる。親水性の有機溶剤は、除臭剤
中に5重量%以下含有させることが好ましく、より好ま
しくは1重量%以下である。5重量%を越える場合は、
除臭処理後の廃液の処理や、親水性の有機化合物自体の
臭気が問題となる。
【0009】本発明の(メタ)アクリル酸エステル除臭
剤は、種々の(メタ)アクリル酸エステルの除臭に使用
することができるが、従来の水酸化ナトリウム水溶液を
使用すると、2層に分離して除臭効果が発揮できなかっ
た、親水性に乏しい或いは疎水性の(メタ)アクリル酸
エステルの除臭に、特に好ましく使用できるものであ
る。具体的には、アルカリ金属水酸化物及び/又はアル
カリ土類金属水酸化物の水溶液に対する、0〜50℃に
おける溶解度が、5重量%以下の非親水性(メタ)アク
リル酸エステルの除臭に好ましく使用できる。これらの
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アク
リル酸−2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸の
炭素数1〜8のアルキル、シクロアルキルエステル、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト等のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0010】本発明の(メタ)アクリル酸エステル除臭
剤の使用方法としては、漏洩或いは飛散等した(メタ)
アクリル酸エステルに、除臭剤を単にふりかける等の簡
便な方法により、(メタ)アクリル酸エステルを容易且
つ効果的に除臭することができる。
【0011】
【作用】本発明の除臭剤が優れた効果示す理由を調べる
ため、(メタ)アクリル酸エステルの水への溶解度に関
し、親水性の有機溶剤の添加による影響について調べ
た。親水性の有機溶剤としてメタノールを、(メタ)ア
クリル酸エステルとしてアクリル酸ブチルを使用し、メ
タノールを含有しない水、メタノールを0.5重量%又
は1重量%含有する水溶液に対するアクリル酸ブチルの
溶解度を測定したところ、それぞれ0.16重量%、
0.18重量%、及び0.18重量%であり、メタノー
ルの添加は、アクリル酸ブチルの水への溶解度にほとん
ど影響を与えなかった。ところが、メタノールを含有し
ないときは油層(アクリル酸ブチル)と水層の分離が認
められたのに対し、メタノールの添加により、油層と水
層の分離状態が崩れるという現象が見られた。以上の結
果より、本発明の除臭剤が、親水性に乏しい或いは疎水
性の(メタ)アクリル酸エステルの除臭に特に優れた効
果を示す理由は、親水性の有機溶剤の添加により、油層
と水層との極性が微妙に変化して、両層が混合し易くな
り、(メタ)アクリル酸エステルがアルカリ金属水酸化
物及び/又はアルカリ金属土類水酸化物の水溶液に溶解
或いは混合し易くなり、予想外の除臭効果が奏されるも
のであると考えられる。
【0012】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。
【0013】実施例1 水酸化ナトリウムを5重量%、メタノールを0.5重量
%含有する水溶液を調製し、これを除臭剤とした。20
cm×30cm×1cmの鉄製の受け皿に、アクリル酸
ブチル5gを万遍なく広げたところ、強い臭気がした。
その上に、上記の除臭剤200gを散布した。散布後数
分間で、アクリル酸ブチルの臭気はほぼ消失した。その
ときの大気中のアクリル酸ブチル濃度を、理研計器
(株)製のポータブル可燃性ガス計測器を使用して測定
したところ、液面から鉛直上方に10cmの位置で80
ppm、20cmの位置で35ppm、30cmの位置
で30ppmであった。
【0014】比較例1 実施例1と同様の受け皿にアクリル酸ブチル5gを万遍
なく広げたときのアクリル酸ブチル濃度を、実施例1と
同様の方法により測定したところ、10cmの位置で2
50ppm、20cmの位置で90ppm、30cmの
位置で50ppmであった。
【0015】比較例2 5重量%水酸化ナトリウム水溶液200gを使用した以
外は、実施例1と同様の操作を行ったが、アクリル酸ブ
チルの強い臭気はほとんど消えなかった。実施例1と同
様にアクリル酸ブチル濃度を測定したところ、10cm
の位置で150ppm、20cmの位置で90ppm、
30cmの位置で50ppmであった。
【0016】
【発明の効果】本発明の(メタ)アクリル酸エステル除
臭剤は、親水性に乏しい或いは疎水性の(メタ)アクリ
ル酸エステルに対しても十分な除臭効果があり、臭気の
拡散による公害を防止できるものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【作用】本発明の除臭剤が優れた効果示す理由を調べ
るため、(メタ)アクリル酸エステルの水への溶解度に
関し、親水性の有機溶剤の添加による影響について調べ
た。親水性の有機溶剤としてメタノールを、(メタ)ア
クリル酸エステルとしてアクリル酸ブチルを使用し、メ
タノールを含有しない水、メタノールを0.5重量%又
は1重量%含有する水溶液に対するアクリル酸ブチルの
溶解度を測定したところ、それぞれ0.16重量%、
0.18重量%、及び0.18重量%であり、メタノー
ルの添加は、アクリル酸ブチルの水への溶解度にほとん
ど影響を与えなかった。ところが、メタノールを含有し
ないときは油層(アクリル酸ブチル)と水層の分離が認
められたのに対し、メタノールの添加により、油層と水
層の分離状態が崩れるという現象が見られた。以上の結
果より、本発明の除臭剤が、親水性に乏しい或いは疎水
性の(メタ)アクリル酸エステルの除臭に特に優れた効
果を示す理由は、親水性の有機溶剤の添加により、油層
と水層との間の表面張力が変化して、両層が混合し易く
なり、(メタ)アクリル酸エステルがアルカリ金属水酸
化物及び/又はアルカリ金属土類水酸化物の水溶液に溶
解或いは混合し易くなり、予想外の除臭効果が奏される
ものであると考えられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ
    土類金属水酸化物並びに親水性の有機溶剤を含有する水
    溶液からなる、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エ
    ステル除臭剤。
JP4223325A 1992-07-30 1992-07-30 (メタ)アクリル酸エステル除臭剤 Pending JPH0647248A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4223325A JPH0647248A (ja) 1992-07-30 1992-07-30 (メタ)アクリル酸エステル除臭剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4223325A JPH0647248A (ja) 1992-07-30 1992-07-30 (メタ)アクリル酸エステル除臭剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0647248A true JPH0647248A (ja) 1994-02-22

Family

ID=16796387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4223325A Pending JPH0647248A (ja) 1992-07-30 1992-07-30 (メタ)アクリル酸エステル除臭剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0647248A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2372958C2 (ru) Композиция на основе поверхностно-активного вещества
US5290351A (en) Composition for rendering waste substances harmless
JPH0647248A (ja) (メタ)アクリル酸エステル除臭剤
JP2009530434A (ja) 汚染除去処方物
JPS5958099A (ja) 洗浄剤組成物
WO2002016539A1 (en) Nail polish remover
JP4193106B2 (ja) 汚泥脱水ケーキの臭気抑制方法及び臭気抑制剤
CN108094438A (zh) 基于过氧化氢活化体系的消毒剂配方及应用
FR2761080A1 (fr) Composition a base de peracides pour le nettoyage, la desinfection et la decontamination de surfaces souillees par des agents toxiques
JP4444247B2 (ja) 消臭剤およびその利用
JP4210976B2 (ja) 汚泥臭気抑制剤及び汚泥臭気抑制方法
US3734860A (en) Cleaning compositions
JPS602063B2 (ja) 生魚臭の消臭剤
JP4165141B2 (ja) 汚泥臭気抑制方法
JPH0453563A (ja) 液状消臭剤
JPS5838230B2 (ja) 脱臭方法
JPH0631281A (ja) 湿式塗装ブース循環水用添加剤
JP2021122712A (ja) 脱臭消臭剤
JP4060563B2 (ja) 安定化されたオルトフタルアルデヒド組成物
JPS62121699A (ja) 脱水ケ−キの脱臭方法
JP2005168525A (ja) 消臭剤
JP2009189707A (ja) 水系消臭薬剤
JPH09276381A (ja) 消臭剤
JPS59120158A (ja) 脱臭剤
JPH08206695A (ja) 汚泥の脱臭方法