JPH0647165U - 柱状機器の梱包構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】開梱作業が非常に簡略化できるとともに、廃材
の発生を非常に少ない電気温水器等の柱状機器の梱包構
造を提供することを目的としている。 【構成】柱状機器がパレットの所定位置に載置されてお
り、下面に嵌合凹部を備えた上部枠材が、前記柱状機器
の上端部を前記嵌合凹部に嵌合させるように柱状機器上
に搭載されていて、パレットと上部枠材とに巻回された
少なくとも２本の紐状部材によって、前記パレットと柱
状機器と上部枠材とが緊締されているとともに、前記紐
状部材が、上部枠材およびパレットの一部に設けらた凹
溝に係合されている構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気温水器等の柱状をした機器の輸送時に用いられる梱包構造に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

図４に示すように、従来、電気温水器等の柱状機器１０１は、木製パレット１ ０２上に柱状機器１０１を載置するとともに、柱状機器１０１の上側に木製上部 枠材１０３を載せたのち、木製側枠材１０４をパレット１０２および上部枠材１ ０３にタッカーや釘等の固定金具で固定して梱包し、設置現場等に運搬されるよ うになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記梱包構造では、柱状機器を設置現場等に運び、開梱する場合、釘 抜きなどの固定金具を取り除く治具を用意しなければならないとともに、開梱作 業が非常に煩わしい。 しかも、固定金具を取り除く際にパレット１０２，上部枠材１０３，側枠材１ ０４が破損したりするため、これら枠材の再利用が難しく、どうしても廃材が多 量に発生してしまい、資源保護の観点から問題がある。しかも、昨今は、廃材の 処理にも多額の費用が必要で製品のコスト高に反映している。

【０００４】 本考案は、このような事情に鑑みて、開梱作業が非常に簡略化できるとともに 、廃材の発生が非常に少ない柱状機器の梱包構造を提供することを目的としてい る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかる柱状機器の梱包構造は、このような目的を達成するために、柱 状機器がパレットの所定位置に載置されており、下面に嵌合凹部を備えた上部枠 材が、前記柱状機器の上端部を前記嵌合凹部に嵌合させるように柱状機器上に搭 載されていて、パレットと上部枠材とに巻回された少なくとも２本の紐状部材に よって、前記パレットと柱状機器と上部枠材とが緊締されているとともに、前記 紐状部材が、上部枠材およびパレットの一部に設けらた凹溝に係合されている構 成とした。

【０００６】 上記構成において、柱状機器とは、特に限定されないが、たとえば、電気温水 器，電気冷蔵庫などを挙げることができる。 紐状部材としては、特に限定されないが、たとえば、ポリプロピレンなどの樹 脂製バンドやスチールバンド等が挙げられる。 なお、紐状部材は、両端部を重ね合わせて熱融着したり、接着するか、専用の 端止め具などを用いて固定することで緊締状態を保持できる。

【０００７】 また、嵌合凹部の柱状機器との当接面には、発泡スチーロルなどの緩衝材を設 けておくことが好ましい。 パレットおよび上部枠材の材質は、たとえば、木材、樹脂、金属など特に限定 されない。

【０００８】

【作用】

上記構成によれば、側枠材が不要になるとともに、紐状部材が上部枠材および パレットの一部に設けられた係合溝または係合孔に係合されているので、輸送中 の揺れなどによって紐状部材の緊締が弛み梱包が解けたりすることがない。また 、紐状部材の緊締を解除することで開梱できるようになる。

【０００９】

【実施例】

以下に、本考案を、その実施例をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。 図１は、本考案にかかる柱状機器の梱包構造の１実施例をあらわす。 図に示すように、柱状機器（本実施例では、電気温水器）１は、木製のパレッ ト２上に載置され、上部には木製の上部枠材３が搭載されている。

【００１０】 そして、パレット２と上部枠材３との間には、紐状部材として２本のポリプロ ピレン製バンド４，４が巻回されていて、このバンド４，４によってパレット２ ，柱状機器１および上部枠材３が一体に緊締されている。 パレット２は、フォークリフトの爪等が挿入される貫通孔２１，２１を備え、 各貫通孔２１の上端縁にバンド４の係合溝２２が形成されていて、この係合溝２ ２にバンド４が係合している。

【００１１】 上部枠材３は、図２に示すように、下側面に柱状機器１の上端部が嵌合する嵌 合凹部３１が設けられいて、上端縁にバンド４の係合溝３２が形成されていて、 この係合溝３２にバンド４が係合している。 また、上部枠材３の嵌合凹部３１内壁面には、発泡スチロール製の緩衝材３３ が設けられている。

【００１２】 本実施例の梱包構造は、以上のように、バンド４が係合溝２２，３２に係合し ているので、輸送中に柱状機器１が横ずれしたりすることがない。また、上部枠 材３の嵌合凹部３１内壁面に、発泡スチロール製の緩衝材３３が設けられている ので、輸送中に柱状機器１に傷などが付かない。 さらに、バンド４の緊締を解除するだけで、簡単にかつパレット２や上部枠材 ３を破損することなく開梱でき、パレット２や上部枠材３は再度使用することが できる。すなわち、開梱時に廃材がほとんど発生しないため、コストダウンを図 ることかできる。

【００１３】 本考案にかかる柱状機器の梱包構造は、上記実施例に限定されない。たとえば 、上記実施例の係合溝３２に代えて、図３に示すように、上部枠材３およびパレ ット２（図では上部枠材３しかあらわしていない）にバンド４を通す係合孔３４ を設けるようにしても構わない。 また、パレット２の上面には、柱状機器１の横ずれを防止するために柱状機器 １の下端部を係止する係止爪や下端部を嵌合できる嵌合凹部を形成しておくよう にしても構わない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案にかかる柱状機器の梱包構造は、以上のように構成されているので、側 枠材が不要になるとともに、紐状部材の緊締を解除することで開梱できるように なる。 したがって、開梱時に枠材が破損したりすることもなくなり、廃材等が発生す ることがなく、しかも、上部枠材およびパレットを繰り返し使用することができ るようになる。

【００１５】 また、紐状部材が上部枠材およびパレットの一部に設けられた係合溝または係 合孔に係合されているので、輸送中の揺れなどによって紐状部材の緊締が弛み梱 包が解けたりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる柱状機器の梱包構造の１実施例
をあらわす斜視図である。

【図２】上部枠材の柱状機器への搭載状態をあらわす断
面図である。

【図３】本考案にかかる柱状機器の梱包構造の別実施例
をあらわす斜視図である。

【図４】従来の柱状機器の梱包構造の一例をあらわす斜
視図である。

【符号の説明】

１ 柱状機器 ２ パレット ３ 上部枠材 ４ 紐状部材 ２２ 係合溝 ３１ 嵌合凹部 ３２ 係合溝 ３４ 係合孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】柱状機器がパレットの所定位置に載置され
   ており、下面に嵌合凹部を備えた上部枠材が、前記柱状
   機器の上端部を前記嵌合凹部に嵌合させるように柱状機
   器上に搭載されていて、パレットと上部枠材との間に巻
   回された少なくとも２本の紐状部材によって、前記パレ
   ットと柱状機器と上部枠材とが緊締されているととも
   に、前記紐状部材が、上部枠材およびパレットの一部に
   設けらた係合溝または係合孔に係合されている柱状機器
   の梱包構造。