JPH0646885A - 光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素 - Google Patents

光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素

Info

Publication number
JPH0646885A
JPH0646885A JP4199975A JP19997592A JPH0646885A JP H0646885 A JPH0646885 A JP H0646885A JP 4199975 A JP4199975 A JP 4199975A JP 19997592 A JP19997592 A JP 19997592A JP H0646885 A JPH0646885 A JP H0646885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
substituted oxycarbonyl
enzyme
amino acids
culture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4199975A
Other languages
English (en)
Inventor
Chisato Saito
千里 斉藤
Kenichi Mochida
顕一 持田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP4199975A priority Critical patent/JPH0646885A/ja
Publication of JPH0646885A publication Critical patent/JPH0646885A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【目的】 L−アミノ酸およびN−置換オキシカルボニ
ル−D−アミノ酸誘導体の製造法およびこの製造に用い
る新規酵素を提供する。 【構成】 式(I) で表わされるN−置換オキシカルボニル−D,L−アミ
ノ酸および/またはその塩に、微生物の菌体、培養物も
しくはそれらの処理物を作用させて光学分割を行ない、
L−アミノ酸およびD−N−置換オキシカルボニルアミ
ノ酸誘導体を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種医薬中間体や食品
添加物として有用なL−アミノ酸およびD−N−置換オ
キシカルボニルアミノ酸誘導体の製造法およびこの製造
に用いる新規酵素に関する。
【0002】
【従来の技術】ラセミ体からの光学活性なアミノ酸の製
造方法としては、N-アシル-D,L−アミノ酸のうちL体の
みのアシル基を酵素により選択的に脱アシル化する方法
(特開昭63ー22188号公報)、D,L-アミノ酸カルバメート
からL体のみを酵素的に加水分解する方法〔バイオテク
ノロジー・アンド・アプライド・バイオケミストリー
(Biotech.Appl.Biochem.) ,,251(1987),ジャーナ
ル・オブ・バイオテクノロジー(J.Biotech.),,49(1
988)〕、N-ベンジルオキシカルボニル− D,L −アミノ
酸からL体のみを酵素的に分解する方法〔アグリカルチ
ュラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agri
c.Biol.Chem.),48, 1673 (1984) 〕、N-置換カルボニ
ル−D,L−アミノ酸からL体のみを酵素的に脱置換カル
ボニル化する方法(特開平3ー94696 号公報)などが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において、
アミノ酸の保護基としてよく用いられ、導入も容易なウ
レタン型保護基のウレタン結合を立体選択的に加水分解
する活性を有する微生物は一部の細菌にのみ見いだされ
ているが、その基質特異性は非常に狭く、多くのアミノ
酸への汎用性もない。従って、L−アミノ酸のウレタン
結合を特異的に効率よく切断する方法が求められてい
る。
【0004】本発明の目的はウレタン結合を立体選択的
に加水分解し、L−アミノ酸およびN−置換オキシカル
ボニル−D−アミノ酸誘導体を製造する方法およびこの
製造に用いる新規酵素を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は,式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 はα−アミノ酸のα−置換基
を表わし、R2 はアルキル基、アラルキル基もしくはア
ルケニル基を表わす)で表わされるN-置換オキシカルボ
ニル-D,L-アミノ酸および/またはその塩〔以下、化合
物(I)と略記する〕に、セルロモナス(Cellulomonas)
属、ズーグロエア(Zoogloea)属、ロドトルラ(Rhodotoru
la) 属、ロドスポリディウム(Rhodosporidium)属および
クロッケラ(Kloeckera) 属に属し、N-置換オキシカルボ
ニル-D,L-アミノ酸を立体選択的に加水分解する能力を
有する微生物の菌体、培養物もしくはそれらの処理物を
作用させ光学分割を行なうことを特徴とするL−アミノ
酸およびD−N−置換オキシカルボニルアミノ酸誘導体
の製造法に関する。
【0008】式中、R1 の定義におけるα−アミノ酸と
しては、アラニン、ロイシンなどの中性アミノ酸、アス
パラギン酸およびそのβ−エステル、グルタミン酸およ
びそのγ−エステルなどの酸性アミノ酸、リジン、オル
ニチン、アルギニンなどの塩基性アミノ酸、フェニルア
ラニン、チロシンなどの芳香族アミノ酸などの天然アミ
ノ酸以外にチエニルアラニンなどの非天然型α−アミノ
酸があげられる。
【0009】R2 の定義におけるアルキル基としては、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、te
rt−ブチルなどの炭素数1〜8の直鎖または分岐状のア
ルキル、ベンジル、フェネチルなどの炭素数7〜20の
アラルキル、ビニル、アリル、ホモアリルなどの炭素数
2〜8のアルケニルがあげられる。N−置換オキシカル
ボニル−D,L−アミノ酸の塩としては、ナトリウム、
カリウム、アンモニウム、カルシウムなどの塩があげら
れる。
【0010】本発明に使用される微生物としては、前記
微生物のうち、N-置換オキシカルボニル-D,L-アミノ酸
のL体だけを選択的に脱置換オキシカルボニル化して、L
-アミノ酸に変換することのできる微生物であればいず
れも用いることができる。このような微生物は一般に入
手または購入が容易である保存株から選択することもで
きるし、または自然界から分離することもできる。
【0011】尚、これらの菌株に変異を生じさせて生産
性の高い菌株を得ることもできる。本発明に使用する微
生物のうち、一般に入手可能な細菌の例としては、セル
ロモナス・フラビゲナ ATCC 482 ( Cellulomonas flavi
gena ATCC 482 )、セルロモナス・タルバタ ATCC 25835
( Cellulomonas turbata ATCC 25835 )、ズーグロエア
・ラミゲラ ATCC 19623 ( Zoogloea ramigera ATCC 196
23 )があげられる。
【0012】また、一般に入手可能な酵母の例としては
ロドトルラ・ミヌタ ATCC 32769 (Rhodotorula minuta
ATCC 32769 )、ロドトルラ・ミヌタ ATCC 10658 (Rhodo
torula minuta ATCC10658 )、ロドスポリディウム・ダ
クリョイダムATCC 10788 ( Rhodosporidium dacryoidum
ATCC 10788) 、クロッケラ・コルティクス ATCC 1063
5 ( Kloeckera corticis ATCC 10635 ) クロッケラ・ア
フリカナ IAM 4429 (Kloeckera africana IAM 4429 )
があげられる。
【0013】本発明に用いる微生物の培養は、通常、振
盪培養あるいは通気攪絆深部培養などの好気的条件下で
行なう。培養温度は20〜37℃、培養pHは6〜9で、1〜7日
間培養する。培地には、使用菌が資化し得る炭素源、窒
素源、無機塩および微量有機栄養源が含まれる。
【0014】炭素源としては、グルコース、マルトー
ス、デンプン加水分解液、糖蜜などの炭水化物が使用で
きる。窒素源としては、アンモニア、硫酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウムなどの各種の無機および有機のア
ンモニウム塩類、または、肉エキス、酵母エキス、麦芽
エキス、ペプトン、ポリペプトン、コーンスティープリ
カー、カゼイン加水分解物などの窒素含有有機物などが
使用できる。
【0015】無機塩としては、マグネシウム、鉄、マン
ガン、カリウム、コバルトなどの塩が使用できる。前記
微生物の培養により得られる菌体の処理物としては、菌
体の乾燥物、界面活性剤および/または有機溶剤添加
物、溶菌酵素処理物、固定化菌体あるいは菌体からの抽
出酵素標品などがあげられる。また、培養物の処理物と
しては、培養物の濃縮物、乾燥物、界面活性剤および/
または有機溶剤添加物、溶菌酵素処理物などがあげられ
る。
【0016】さらに、培養菌体、培養物より酵素を精製
し、これを使用してもよい。菌体、培養物から上記微生
物が生産する酵素を単離精製するには、通常の酵素の単
離精製法を用いればよい。例えば培養物を遠心分離して
集菌し、菌体を常法により破砕後、得られる破砕液を遠
心分離し、その上清に硫安などによる塩析、DEAE−セル
ロファイン(生化学工業社製)などによるイオンクロマ
トグラフィー、ブチルトヨパール(東ソー社製)などに
よる疎水性クロマトグラフィー、セファデックスG−1
50(ファルマシア社製)などのゲル濾過などによるカ
ラムクロマトグラフィーを単独で、もしくは組み合わせ
て行ない、酵素を精製することができる。培養物から菌
体を分離した液も破砕液と同様に処理することにより酵
素を得ることができる。
【0017】本発明で用いる微生物のうち、ロドトルラ
・ミヌタATCC32769 が生産する酵素を単離精製し、その
理化学的性質を調べたところ、新規な酵素であることが
判明した。従って、本発明は下記性質を有する新規酵素
を提供する。本発明における新規酵素は下記の理化学的
性質を有する。
【0018】1)作用および基質特異性:化合物(I)
に作用して化合物(I)を加水分解し、L−アミノ酸と
D−N−置換オキシカルボニルアミノ酸とを生成する。
【0019】2)至適pH:4.0 〜6.0 3)至適温度:50〜60℃ 4)分子量:225,000(38,000のサブユニットのヘキサオ
リゴマー) 5)等電点:pH6.1 〜6.5
【0020】6)N−アリルオキシカルボニル−L−ア
スパラギン酸 β−エチルエステルに対するKm値:3.74
mM(pH5)
【0021】7)力価の測定法:N−アリルオキシカル
ボニル−D,L−アスパラギン酸 β−エチルエステル
を基質として酵素反応(pH7.5 ,30℃)を行なう。
1時間あたり1μmoleのL−アスパラギン酸 β−エチ
ルエステルを生成させる活性を1単位として酵素活性を
表示する。
【0022】本発明の化合物(I)の光学分割は、水性
媒体中、前記微生物の菌体、培養物もしくはそれらの処
理物(以下、酵素類と略す)と化合物(I)とを混合
し、攪拌または振盪することにより行なわれる。
【0023】水性媒体としては、水または水とエタノー
ル、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミドなどの混合溶媒が用いられる。
【0024】基質である化合物(I)は、反応液に対し
て0.1 〜50重量%用いられ、酵素類は基質に対して1〜
200重量%用いられる。このとき、基質である化合物
(I)の分散性を向上させるためにノニオン(日本油脂
製)、スパン(関東化学社製)、トリトン(半井化学社
製)などの界面活性剤を添加することもできる。さら
に、反応液のpHを一定に保つために、燐酸ナトリウ
ム、燐酸カリウムなどの無機酸塩の緩衝液または酢酸ナ
トリウム、クエン酸ナトリウムなどの有機酸塩の緩衝液
などを用いることもできる。また必要に応じて、水酸化
ナトリウムなどの塩基を添加することもできる。
【0025】反応は0〜70℃、好ましくは20〜50
℃で行なわれる。反応時間は用いる基質濃度、酵素量、
反応温度などによって異なるが、通常1〜100時間で
終了する。
【0026】反応液から目的物を単離精製するには、酵
素類をろ別した後、溶媒抽出、洗浄、濃縮、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーなどによって行なうことがで
きる。
【0027】以下の実施例により本発明の態様を説明す
る。
【0028】
【実施例】
実施例1 ペプトン2%、肉エキス0.7%、酵母エキス0.5
%、食塩0.3%(pH7.2)の組成を有する培地3
0mlを300ml容量の三角フラスコに入れ、滅菌
後、第1表に示す菌株について各々植菌し、28℃で2
4時間振盪培養を行なった。培養終了後、培養物を遠心
分離(10,000rpm,5分間)し、菌体を集め生理食塩水で
洗浄した。この菌体を、N−アリルオキシカルボニル−
D,L−アスパラギン酸 β−エチルエステル150m
gを溶解したpH6.5の0.1M燐酸緩衝液6mlに
加え、30℃で24時間攪拌した。反応液を遠心分離
(10,000rpm,5分間)し、菌体を除去後、塩酸でpH2
に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗
浄後、濃縮するとN−アリルオキシカルボニル−D−ア
スパラギン酸 β−エチルエステルが得られた。また水
層に含まれるL−アスパラギン酸 β−エチルエステル
を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量する
と、ほぼ50%の収率であった。
【0029】なおN−アリルオキシカルボニル−D−ア
スパラギン酸 β−エチルエステルの光学純度は、
(R)−フェネチルアミンとのアミドに導き、下記条件
下でHPLCにより測定した。以下の実施例についての
光学純度の測定についても同条件下のHPLCにより測
定した。
【0030】カラム:SIL A−003(YMC社
製) 移動層:ヘキサン:イソプロピルアルコール=97.5:2.
5 流速:1ml/分 カラム温度:30℃ 検出UV:254nm 結果を第1表に示す。
【0031】
【表1】
【0032】また生成するL−アミノ酸 β−エチルエ
ステルの定量は、7−クロロ−4−ニトロベンゾ−1,
3−ジアゾール(NBD−Cl)を用いた蛍光法により
測定した。なお、測定に用いたHPLCの条件は下記の
とおりである。以下の実施例についてのL−アミノ酸の
定量についても同条件下のHPLCにより測定した。
【0033】カラム:ODS C−18 シムパックC
LS(島津製作所製) 移動層:メタノール:10mMクエン酸緩衝液(pH4)
=35:65 流速:1ml/分 検出UV:541nm
【0034】実施例2 グルコース1%、ペプトン1%、酵母エキス0.3%、
麦芽エキス0.3%(pH6.2)の組成を有する培地
30mlを300ml容量の三角フラスコに入れ、滅菌
後、ロドトルラ・ミヌタ ATCC 32769 ( Rhodotorula mi
nuta ATCC 32769 ) を植菌し30℃で2日間振盪培養を
行なった。培養終了後、培養物を遠心分離(10,000rpm,
5分間)し、菌体を集め生理食塩水で洗浄した。この菌
体をN−アリルオキシカルボニル−D,L−アスパラギ
ン酸 β−エチルエステル150mgを溶解したpH
6.5の0.1M燐酸緩衝液6mlに加え、30℃で2
4時間攪拌した。反応液を遠心分離(10,000rpm,5分
間)し、菌体を除去後、塩酸でpH2に調整し、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄後、濃縮すると
71mgのN−アリルオキシカルボニル−D−アスパラ
ギン酸 β−エチルエステルが得られた(収率46.2
%、光学純度100%ee)。また水層に含まれるL−
アスパラギン酸 β−エチルエステルをHPLCで定量
すると、ほぼ50%の収率であった。
【0035】実施例3 実施例2で用いたロドトルラ・ミヌタ ATCC 32769 の代
わりに第2表に示す菌株を用いる以外は、実施例2と同
様な操作を行ない、N−アリルオキシカルボニル−D−
アスパラギン酸 β−エチルエステルの光学純度を測定
した。
【0036】結果を第2表に示す。
【0037】
【表2】
【0038】実施例4 グルコース1%、ペプトン1%、酵母エキス0.3%、
麦芽エキス0.3%(pH6.2)の組成を有する培地
300mlを2L容量の三角フラスコ10本に入れ、滅
菌後、ロドトルラ・ミヌタ ATCC 32769 ( Rhodotorula
minuta ATCC 32769 ) を植菌し30℃で2日間振盪培養
を行なった。培養終了後、培養物を遠心分離(10,000rp
m,5分間)し、菌体を集め生理食塩水で洗浄し、140
gの湿菌体を得た。この菌体に50mMのトリス−塩酸
緩衝液(pH7.5、1mMジチオスライトールを含
む、以下これを単に緩衝液と略す)140mlを加え、
ガラスビーズと共にホモゲナイザーを用い30分間細胞
を破砕した。破砕液を遠心分離(10,000rpm,5分間)し
て得られる無細胞抽出液に緩衝液を加え、420mlと
した。これに60%飽和になるように硫安を添加し、5
℃で2日間放置し、生成した沈澱を集めた。この沈澱を
45mlの緩衝液に溶解し、5℃で1日透析を行なっ
た。この溶液を限外濾過により濃縮し、DEAE−セル
ロファイン(生化学工業社製)500mlを用いたカラ
ムに通塔し、非吸着画分を集めた。この画分を限外濾過
により濃縮し、ブチルトヨパール(東ソー社製)10m
lを用いたカラムクロマトグラフィーを行ない、0.8
〜0.7M硫安画分を集め、限外濾過により濃縮した。
これをセファデックスG−150(ファルマシア社製)
20mlを用いたカラムクロマトグラフィーにてさらに
精製した。活性画分を集め、限外濾過により濃縮し、精
製酵素を得た。
【0039】精製酵素の比活性および無細胞抽出液の収
率を100とした場合の精製収率を第3表に示す。
【0040】
【表3】
【0041】酵素活性は、1時間あたり1μmoleのL−
アスパラギン酸 β−エチルエステルを生成させる活性
を1単位(U)として表示する。本酵素のN−アリルオ
キシカルボニル−L−アスパラギン酸 β−エチルエス
テルに対するKm値は3. 74mM(pH5)である。
【0042】また本酵素の基質特異性をN−アリルオキ
シカルボニル−L−アスパラギン酸β−エチルエステル
に対する活性を100とした場合の相対活性として第4
表に示す。
【0043】
【表4】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、医薬中間体や食品添加
物として有用なL−アミノ酸およびN−置換オキシカル
ボニル−D−アミノ酸誘導体を高収率で得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、R1 はα−アミノ酸のα−置換基を表わし、R
    2 はアルキル、アラルキルもしくはアルケニルを表わ
    す)で表わされるN-置換オキシカルボニル-D,L-アミノ
    酸および/またはその塩〔以下、化合物(I)と略記す
    る〕に、セルロモナス(Cellulomonas)属、ズーグロエア
    (Zoogloea)属、ロドトルラ(Rhodotorula) 属、ロドスポ
    リディウム(Rhodosporidium)属およびクロッケラ(Kloec
    kera) 属に属し、N-置換オキシカルボニル-D,L-アミノ
    酸を立体選択的に加水分解する能力を有する微生物の菌
    体、培養物もしくはそれらの処理物を作用させ光学分割
    を行なうことを特徴とするL-アミノ酸およびD−N−置
    換オキシカルボニルアミノ酸誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 下記理化学的性質を有する新規酵素。 1)作用および基質特異性:請求項1記載の化合物
    (I)に作用してN−置換オキシカルボニル−D,L−
    アミノ酸を加水分解し、L−アミノ酸を生成する。 2)至適pH:4.0 〜6.0 3)至適温度:50〜60℃ 4)分子量:225,000 (38,000のサブユニットのヘキサ
    オリゴマー) 5)等電点:pH 6.1〜6.5
JP4199975A 1992-07-27 1992-07-27 光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素 Withdrawn JPH0646885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4199975A JPH0646885A (ja) 1992-07-27 1992-07-27 光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4199975A JPH0646885A (ja) 1992-07-27 1992-07-27 光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0646885A true JPH0646885A (ja) 1994-02-22

Family

ID=16416704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4199975A Withdrawn JPH0646885A (ja) 1992-07-27 1992-07-27 光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0646885A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6647083B1 (en) * 2002-08-21 2003-11-11 General Electric Company Method and apparatus for stiffening a riser brace in nuclear reactor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6647083B1 (en) * 2002-08-21 2003-11-11 General Electric Company Method and apparatus for stiffening a riser brace in nuclear reactor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100635803B1 (ko) 펩타이드 생성 효소 유전자, 펩타이드 생성 효소 및디펩타이드의 제조방법
JP2008061642A (ja) D−アミノ酸の製造方法
KR101189613B1 (ko) 테아닌의 제조법
US4668625A (en) Process for preparing peptides
US4506011A (en) Process for preparation of aspartylphenylalanine alkyl esters
US5238838A (en) L-carnitine amidase produced by a microorganism
JPH0646885A (ja) 光学活性なアミノ酸誘導体の製造法および新規酵素
JP3155448B2 (ja) L−アミノ酸またはその塩の製造方法
JPH0822228B2 (ja) アミノ酸アミド加水分解酵素及びその使用
JP2006067870A (ja) 新規なアミノアシラーゼおよびその製造方法、並びに新規アミノアシラーゼを利用したアミノ酸誘導体の製造方法
EP0102529B1 (en) Process for preparation of aspartylphenylalanine alkyl esters
JP2674078B2 (ja) D−α−アミノ酸の製造法
WO2002008439A1 (fr) Procede d'elaboration d'acides 2-amino
JP4485734B2 (ja) 5置換ヒダントインラセマーゼ、これをコードするdna、組み換えdna、形質転換された細胞および光学活性アミノ酸の製造方法
JPS61274690A (ja) D−α−アミノ酸の製造方法
US5134073A (en) Microbiologically produced n-acetyl-2,3-didehydroleucine acylase
US5212069A (en) Method of using N-acetyl-2,3-Didehydroleucine acylase for the preparation of D- or L-tryptophyl glycine, D- or L-tryptophyl-D-methionine or L-tryptophyl-D-cysteine
JPH1042886A (ja) 微生物によるβ−アラニンの製造法
JPH04341185A (ja) 新規ニトリラーゼ
JP2674076B2 (ja) D−α−アミノ酸の製造方法
JP5261709B2 (ja) アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加する方法
JPH0622776A (ja) 酵素法によるn−長鎖アシルアミノ酸の製造方法
Tanaka et al. Enzymatic preparation of optically active silicon-containing amino acids
WO1994001577A1 (en) Process for producing optically active d-amino acid
JP2899071B2 (ja) L―α―アラニンの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991005