JPH0646748A - 真空調理装置 - Google Patents

真空調理装置

Info

Publication number
JPH0646748A
JPH0646748A JP19994392A JP19994392A JPH0646748A JP H0646748 A JPH0646748 A JP H0646748A JP 19994392 A JP19994392 A JP 19994392A JP 19994392 A JP19994392 A JP 19994392A JP H0646748 A JPH0646748 A JP H0646748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seasoning liquid
container
body container
seasoning solution
seasoning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19994392A
Other languages
English (en)
Inventor
Mineki Fujishima
嶺樹 藤島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
M Y ENG KK
Original Assignee
M Y ENG KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by M Y ENG KK filed Critical M Y ENG KK
Priority to JP19994392A priority Critical patent/JPH0646748A/ja
Publication of JPH0646748A publication Critical patent/JPH0646748A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置のコストダウンを図り、温度管理を容易
とし、また製品の製作時間の短縮を図る。また調味液の
節約と、製品の減菌を図る。 【構成】 密封可能な耐圧性缶体容器1に真空ポンプ27
を接続する。缶体容器1に調味液用供給口3および排出
口6を設ける。これら供給口3および排出口6に調味液
Aを循環する循環手段21を接続する。また、この循環手
段21に調味液Aを加熱する熱交換器11を設ける。また、
缶体容器1と真空ポンプ27の間に、凝縮水タンク26を設
ける。 【効果】 缶体容器1を減圧し、かつ加熱した調味液A
を食材料Bに作用することにより、短時間に風味に優れ
た漬物類等を製造することができる。また、循環する調
味液Aを加熱して缶体容器1内を加熱するものであるた
め、該缶体容器1内を均等に加熱して効果的に製品の減
菌を図ることができる。また、調味液Aの真空蒸発によ
り調味液Aの濃縮を高め、使用する調味液Aの使用量を
節約することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜などの漬物、魚介
類などの惣菜、佃煮あるいはその他の珍味などを製造す
る調理装置に係わり、特に真空状態において食材料に調
味液を含浸する真空調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば食材料である野菜を調味液
に漬け込んで漬物などを製造する装置としては、開放型
の調味槽に野菜を入れて調味液に浸し、ミキサーで回転
羽根により暫時攪拌し、その後容器内に静置して漬物を
製造するものや、あるいは、容器自体を断続的に回転さ
せるものがあり、また、サキイカなどを製造する装置と
しては、開放式の調味槽に、ボイルして表皮を剥いた食
材料であるイカを入れ、その調味槽に調味料とともに漬
け込むようにしたものなどが知られているが、前記開放
型の調味槽内で攪拌静置を行うもの及び容器回転式のも
のでは、調味槽内に外気が混入し、腐敗菌などの微生物
の増殖や酸化による品質劣化の問題および虫などの異物
混入の虞があった。また、前記調味液とともに漬け込む
ものでは、ボイルしたイカを調味液に浸すため、調味液
のイカへの浸透に時間がかかり、かつイカよりのドリッ
プにより、調理後調味液の廃液が多量に出て、すなわち
イカから出る水分等により調味液の濃度が低下し、イカ
に調味液内の所定量の塩分等が行き渡るまでに多量の調
味液が必要であった上に、そのイカから調味液に抽出す
る水分等によって味が落ちて風味が減少するといった問
題があり、また、回転羽根により攪拌するものと同様に
調味槽内に腐敗菌が混合し、腐敗菌が繁殖する虞があっ
た。そこで、腐敗菌の増殖を押さえるために、低温状態
に保った缶体容器内に食材料を収納し、この缶体容器を
回転するとともに調味液を循環させる装置も知られてい
るが、この装置では腐敗菌の増殖を防止するために低温
状態で漬け込みを行うため、漬け込み時間の短縮が難し
く調理時間がかかるという問題があり、特にボイル後の
浸透性が悪いサキイカなどの製造には不向きであった。
そして、このような問題を解決する調理法として真空パ
ックを用いた真空調理法が知られており、この真空調理
法では、細菌発生の問題を解決し、かつ出来上がり製品
の歩留の向上を図ることができるが、製品を真空パック
すなわちフィルムパックするために時間と手間が掛かる
という欠点があった。
【0003】そこで、上述した腐敗菌の増殖と漬け込み
時間の問題等を解決するものとして、ほぼ円筒状で内部
に漬物類の食材料を収納する密封可能な耐圧性缶体容器
と、内臓された攪拌羽根とからなり、前記缶体容器が開
閉蓋手段と、内壁に沿って設けられた攪拌羽根と、ジョ
イントバルブ等を介して缶体容器内部と連通可能な減圧
・調味・ガス置換・注排水手段と、缶体容器内部の温度
を調節可能な加熱・冷却手段等を備えた漬物類の製造装
置が提案されている。そして、この製造装置において漬
物を製造する場合は、まず缶体容器の投入蓋より食材料
である野菜などを投入し、調味液バルブを開いて調味料
を入れ、また真空引きバルブから内部の空気を吸引して
減圧し、さらに缶体容器の外部に設けた熱・冷却通路に
加熱媒体を流して該缶体容器の内部を加熱し、缶体容器
を回転駆動手段によって回転しながら漬物を製造するも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記漬物類の製造装置
では、加熱手段により殺菌を行い、かつ缶体容器内を真
空にして該缶体容器を回転することにより原料への調味
液の含浸を促進することができるが、缶体容器を回転す
るため、刻み野菜などを用いる場合には有効であるある
ものの、食材料として1本もの例えばキュウリ,大根な
どをそのままの姿で漬け込む場合、缶体容器の回転によ
ってその食材料が折れたり破損したりして商品価値が低
下するという問題があった。また、缶体容器を加熱する
ために該缶体容器の外部に熱・冷却通路を設け、さらに
缶体容器を回転する回転駆動及び起伏上下手段を備えた
構造であるため、装置が複雑化し、装置コストの上昇が
避けられなかった。さらにまた、缶体容器は、回転駆動
手段に載置されて回転するものであるため、その缶体容
器の形状がほぼ円柱型に限定され、缶体容器の大型化を
試みる場合でも、熱伝導面積の関係と、回転駆動装置に
より回転させる上での制約とにより、大型化も難しい面
があった。そしてまた、缶体容器の外壁に配設した熱・
冷却通路を流れる加熱媒体により、該缶体容器内部を加
熱するようにしているため、その外壁に直接に、液体や
食材料が接触し均一な温度管理が難しく、出来上がり製
品の一様な品質管理が難しい面もあった。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、真空状態で加熱する真空調理器におい
て、装置のコストダウンを図り、温度管理が容易で、ま
た製品の製作時間を短縮し、調味液の節約及び減菌され
た漬物類等を製造することができる真空調理装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部に食材料
が入れられる密封可能な耐圧性缶体容器と、この耐圧性
缶体容器に接続した真空装置と、前記耐圧性缶体容器に
設けた調味液用供給口および排出口と、これら供給口お
よび排出口に接続され前記耐圧性缶体容器に調味液を循
環する循環手段と、この循環する調味液を加熱する加熱
手段とを備えたことものである。
【0007】
【作用】上記構成により、循環する調味液を加熱して耐
圧性缶体容器内の温度を均一に管理することができ、ま
た、缶体容器内を真空装置によって減圧し、かつ調味液
によって加熱して該調味液を食材料に作用させ、短時間
で食材料に調味液が浸透する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明すると、図1は本発明の一実施例を示し、同図にお
いて、1はFRPなどからなる食品用合成樹脂あるいは
ステンレス等からなる耐圧性缶体容器であり、この缶体
容器1は円柱型あるいは角柱型等各種形状のもので種々
の大きさのものを用いることができ、その缶体容器1の
上部には着脱可能な蓋体2が設けられている。この蓋体
2は、閉じた時に缶体容器1の内部を密封状態に保ち得
るものである。前記缶体容器1の側部には上中下の3段
に調味液用供給口3が穿設され、これら供給口3にそれ
ぞれパイプ状の供給路4が該供給口3と密閉状態で挿通
され、その供給路4には複数の噴出孔5が穿設されてい
る。また前記缶体容器1の底部には、調味液用排出口6
が穿設され、この排出口6にはパイプ状の排出路7が接
続されている。そして、排出路7の外端には、手動バル
ブ24を備えたワンタッチカプラ8を介して、パイプ状の
循環路9が着脱自在に接続されおり、また、前記複数の
供給路4の外端には、それぞれワンタッチカプラ8Aを
介してパイプ状の前記循環路9が着脱自在に接続され、
前記ワンタッチカプラ8Aは、接続状態で自動的に両者
を連通し、切り離すと自動的に閉じ連通状態を遮断して
閉状態となるようになっている。前記循環路9には、前
記排出口6側から循環ポンプユニット10と、加熱手段で
ある熱交換器11と、温度計12とが設けられ、その循環ポ
ンプユニット10は真空及び90°C以下で液体すなわち
調味液Aを再び缶体容器1内に循環圧送することができ
るサニタリーポンプユニットが用いられ、前記循環路9
の熱交換器11箇所にはテフロンチューブ又はステンレス
チューブ(図示せず)が用いられている。また、13は前
記テフロンチューブに熱媒体である蒸気を供給して前記
循環路9のテフロンチューブ内を流れる調味液Aを加熱
するパイプ状の熱源供給路であり、この熱源供給路13の
他端には、前記熱媒体を送るための熱源発生装置14が接
続され、また、前記熱源供給路13には、ニードル式で流
量微調整可能な電磁弁15と蒸気トラップ16と減圧弁17と
が設けられ、前記熱源発生装置14から送られた熱媒体
が、前記減圧弁17により所定圧力に調整され、蒸気トラ
ップ16により凝結水が排出され、開成状態の電磁弁15を
通って前記熱交換器11に送られ、前記テフロンチューブ
内を流れる調味液Aと熱交換後、パイプ状の排出路13A
より排出されるようになっている。また前記熱源供給路
13には、熱源発生装置14と熱交換器11とを直接的に接続
するパイプ状のバイパス路18が設けられ、このバイパス
路18にはニードル式の手動弁等からなるバイパス弁19が
設けられている。また、前記温度計12と電磁弁15とは温
度制御手段20を介して電気的に接続され、この温度制御
手段20は循環路9を循環する調味液Aの温度を設定可能
なものであり、あらかじめ設定した温度と温度計12の測
定した測定温度とを比較して電磁弁15の開閉を調節すな
わち電磁弁15を流れる熱媒体の流量を調節するものであ
る。また、装置作動時には、前記バイパス弁19を常時僅
かに開成して熱交換器11に熱媒体を供給することもでき
る。そして、前記排出路7、循環路9、供給路4および
循環ポンプユニット10により、密閉された前記缶体容器
1と密閉された系を形成し、かつ該缶体容器1に調味液
Aを循環する循環手段21が構成される。
【0009】前記蓋体2には、吸気口22が穿設され、こ
の吸気口22に接続したパイプ状の容器側吸気路23には、
開閉式のバルブ24が設けられ、また、前記容器側吸気路
23と第1の吸気路25とがワンタッチカプラ8を介して着
脱自在に接続され、その第1の吸気路25の他端は、断熱
材26Aを施した金属製密閉容器からなる凝縮水タンク26
内の上部と密閉状態で連通し、さらにその凝縮水タンク
26内の上部と真空装置である真空ポンプ27とがパイプ状
の第2の吸気路28により密閉状態で接続されている。前
記真空ポンプ27は単式又は、多段式例えば2段のものが
用いられ、また、この真空ポンプ27を冷却する冷却水供
給装置29が併設され、この冷却水供給装置29から供給さ
れる冷却水はパイプ状の冷却水路30を通って真空ポンプ
27に至り、該真空ポンプ27を冷却して排水路30Aより排
水される。前記第1の吸気路25には、冷却用の熱交換器
31が設けられ、この熱交換器31箇所にはテフロンチュー
ブ又はステンレスチューブ(図示せず)が用いられてい
る。32は前記熱交換器31に冷却水を送る冷却水供給装置
であり、この冷却水供給装置32から供給される冷却水は
パイプ状の冷却水路33を通って前記チューブに至り、こ
のチューブ内を流れる蒸気を冷却して排水路33Aより排
水される。そしてその冷却により吸気路9内を流れる蒸
気が凝縮し、その凝縮水が前記凝縮水タンク26内に落下
して分離され、前記真空ポンプ27には、凝縮水タンク26
により水分が取り除かれた気体が吸引される。なお、図
中34は前記缶体容器1内の圧力を検出する真空計であ
り、35は開閉式の自動バルブ35Aを介して前記蓋体2に
接続された濾過用フィルタであり、前記自動バルブ35A
を図示しない制御手段などにより、装置停止時に開成し
て缶体容器1内に空気を供給し、また、この空気供給時
に、前記濾過用フィルタ35は缶体容器1内への雑菌等の
侵入を防止する。さらに、前記蓋体2には、缶体容器1
内の圧力を検出する圧力センサ36が設けられ、この圧力
センサ36と前記真空ポンプ27とが圧力制御手段37を介し
て電気的に接続され、この温度制御手段37は真空ポンプ
27のオン・オフおよびその出力を制御するものであり、
あらかじめ設定した圧力と圧力センサ36の測定した缶体
容器1内の圧力とを比較して真空ポンプ27のオン・オフ
およびその出力を調節するものである。
【0010】次に前記構成につきその作用を説明する
と、例えば1本物のキュウリあるいは大根等の食材料B
を調味液Aに漬け込む場合は、蓋体2を開閉して食材料
Bを缶体容器1内に収納し、調味液Aを投入して蓋体2
を閉め缶体容器1を密封する。そして真空ポンプ27を駆
動すると、各吸気路23,25,28及び凝縮水タンク26を介
して缶体容器1の気体が吸引されて減圧され、また循環
ポンプユニット10を作動すると調味液Aが排出路6、循
環路9、供給路4及び缶体容器1内と循環し、かつこの
循環する調味液Aが熱源発生装置14から送られた熱媒体
により所定温度に加熱される。そしてこの加熱温度は、
温度計12の測定温度により温度制御手段20が電磁弁15の
開閉を調整して常時所定温度あるいはあらかじめ定めら
れたプログラムに従って制御される。そして、加熱状態
で循環する調味液Aにより食材料Bは一定温度に加熱さ
れ、食材料Bに調味液Aが作用するとともに、前記加熱
により殺菌がなされる。また、真空ポンプ27により缶体
容器1を減圧することにより、調味液Aが食材料Bの内
部まで均一に浸透し、短時間にて食材料Bに調味液Aが
浸透する。また、真空ポンプ27の吸引により負圧になっ
た缶体容器1内において、加熱された調味液Aが沸騰蒸
発して蒸気が発生し、この蒸気が真空ポンプ27に吸引さ
れ、この蒸気に含まれる水分が、熱交換器31によって冷
却されて凝縮し、この凝縮水が凝縮水タンク26内に溜ま
る。そして、時間の経過とともに食材料Bから調味液A
内に抽出される水分等によって該調味液Aの濃度が低下
するが、真空蒸発が進むことで、循環する調味液Aの濃
度が上昇し、これにより常時調味液Aが食材料Bに作用
してその浸透が促進される。そして食材料Bを調理した
後保存する場合は、装置を停止し、また各ワンタッチカ
プラ8を取り外し、缶体容器1内に食材料Bを収納した
状態で、そのまま運搬及び低温保存を行う。
【0011】さらに、各種食材料を用いた場合について
詳細に説明すると、食材料Bとして野菜類を用い、真空
状態で調味液Aを60°Cでほぼ30分間循環して、食
材料Bの殺菌を行い、この場合野菜類の変性は見られ
ず、この後続けて真空状態を保ち、また前記60°C又
は60°Cより低い低温状態で、調味液Aを蒸発沸騰さ
せながら調理を行い、食材料Bがキュウリ等の刻み物の
場合前記30分間後約1〜3時間で、風味に優れた漬物
が得られ、また、食材料Bが1本物のキュウリ等の場合
同様に前記30分後続けて前記60°C又は60°Cよ
り低い低温状態で、調味液Aを沸騰蒸発させながら調理
を行い、約2〜3時間経過した後、調味液Aの加熱循環
を止め、真空ポンプ26で30°Cまで急冷し、常温常圧
下で放置し、12〜48時間後、風味に優れた漬物が得
られた。またこの1本物の場合、装置停止後、30°C
まで真空急冷した後、そのまま缶体容器1を冷所に運搬
して低温保存することもできる。このように、真空ポン
プ27を作動して缶体容器1内を真空にし、かつ循環する
調味液Aの加熱温度を調整し、調味液Aを沸騰蒸発さ
せ、さらに低温沸騰した蒸気を缶体容器1内から吸引
し、該調味液A中の水分を除去することができるため、
食材料Bの変性を起こさない温度で調味液Aを濃縮し、
味覚向上、調味促進及び調理液Aの節約ができる。
【0012】また、食材料Bとしてイカを用いた場合、
冷凍生イカ10キロを解凍後、冷却水供給装置29から1
0°Cの冷却水を真空ポンプ27に供給した状態で、該真
空ポンプ27により缶体容器1内の減圧を行い、30°C
の調味液Aを約3時間循環したところ、理論値塩分2%
に対し1.9%の塩分の浸透がみられ、イカの変性は認
められなず、また、イカの歩留は95〜97%であり、
さらに、調味液Aは従来に比べ約3分の2の使用量であ
った。
【0013】また、食材料Bとしてイカを用い、冷凍生
イカ10キロを解凍後、冷却水供給装置29から10°C
の冷却水を真空ポンプ27に供給した状態で、該真空ポン
プ27により缶体容器1内の減圧を行い、40°Cの調味
液Aを約40分間循環したところ、理論値塩分2%に対
し1.9%の塩分の浸透がみられ、かつイカの表皮が剥
離した。イカは僅かに白色がかったが変性は殆ど認めら
れず、また、イカの歩留は95〜97%であり、さら
に、調味液Aは従来に比べ約3分の2の使用量であっ
た。すなわち、真空ポンプ27で、缶体容器1内の低温沸
騰した蒸気を吸引し、その蒸気に含まれる水分を凝縮水
タンク26に分離することにより、調味液Aの濃度の低下
を防止し、調味液Aの作用を促進し、かつ調味液Aの使
用量の低減が図られた。さらに、引き続き真空状態で、
調味液Aを70°Cに加熱してイカを10分間ボイル
し、その後、40°Cで約40分間調味液Aを循環させ
たところ、前記1.9%の塩分には変化がみられず、ま
たイカの歩留も70%にとどまった。
【0014】さらにまた、食材料として人参を用いた場
合、人参と調味液Aを缶体容器1に入れて密封し、真空
ポンプ27を作動して該缶体容器1内を減圧し、この後真
空ポンプ27を停止して85°Cの調味液Aを循環した。
途中、缶体容器1内の圧力が上昇時には、圧力センサ35
の検知により圧力制御手段32を介して数分間真空ポンプ
27を作動させて減圧を行い、約1時間後に、柔らかく味
の均一な風味のよい煮物が得られた。
【0015】このように本実施例においては、内部に食
材料Bが入れられる密封可能な耐圧性缶体容器1と、こ
の耐圧性缶体容器1に接続した真空装置たる真空ポンプ
27と、耐圧性缶体容器1に設けた調味液用供給口3およ
び排出口6と、これら供給口3および排出口6に接続さ
れ耐圧性缶体容器1に調味液Aを循環する循環手段21
と、この循環する調味液Aを加熱する加熱手段たる熱交
換器11とを備えたものであるから、缶体容器1を減圧
し、かつ加熱した調味液Aを食材料Bに作用することに
より、短時間に風味に優れた漬物類等を製造することが
でき、従来の缶体容器を回転するものに比べて構造簡易
にして低価格の装置を提供することができる。また、循
環する調味液Aを加熱して缶体容器1内を加熱するもの
であるため、該缶体容器1内を均等に加熱することがで
き、かつ加熱温度の管理が容易となり、加熱による確実
な殺菌及び減菌を行うことができるとともに、均一な製
品を製造することが可能となる。さらに、従来の缶体容
器が回転するものと異なり、缶体容器1の大きさ形状は
種々のものを用いることができるため、缶体容器1の運
搬作業が容易になるとともに、大量製造及び少量製造に
も適したものとなる。
【0016】また実施例上の効果として、缶体容器1と
真空ポンプ27との間に、冷却用の熱交換器32と凝縮水タ
ンク26とを設けたことにより、真空ポンプ27を作動して
低圧沸騰した蒸気を吸引し、この蒸気から水分を除去す
ることができ、これにより、食材料Bから調味液Aに抽
出される水分等による該調味液Aの濃度低下を防止して
調味液Aの濃縮を図り、これにより調味液Aの作用を促
進して短時間に食材料に調味液Aを浸透することができ
るとともに、その調味液Aの使用量を従来に比べて削減
することができる。また、ワンタッチカプラ8,8Aを
介して缶体容器1と循環路9及び吸気路25を取り外し可
能に設けたから、調理後はそのまま缶体容器1を冷所に
搬送してそのまま低温保存することができる。さらに熱
交換器11にはテフロンチューブを用いることで、その洗
浄が容易となり、また、調味液Aに含まれる塩分による
腐敗を抑制することもできた。
【0017】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能である。例えば、熱源発生装置14は100
°C以下の温水を供給するものでもよい。また、供給路
5の数は3つに限定されるものではなく、1,2あるい
は4つ以上でもよく、さらに例えば最上部の供給路4
を、缶体容器1から着脱自在に設けて、調理する食材料
Bの量によって取り外し、この場合、供給路4を取り外
した後の最上部の供給口3は着脱式の蓋体等によって閉
塞して缶体容器1を密封するようすればよい。さらに電
磁弁15は手動式のものを用いることもできる。またカプ
ラー8Aを通じて炭酸ガス,窒素などを封入し常温下に
於いても食材料を長期保存することができる。さらに温
度計12に於いては缶体容器1内に装入設置も可能であ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明は、内部に食材料が入れられる密
封可能な耐圧性缶体容器と、この耐圧性缶体容器に接続
した真空装置と、前記耐圧性缶体容器に設けた調味液用
供給口および排出口と、これら供給口および排出口に接
続され前記耐圧性缶体容器に調味液を循環する循環手段
と、この循環する調味液を加熱する加熱手段とを備えた
ものであるから、真空状態で加熱する真空調理器におい
て、装置のコストダウンを図り、温度管理が容易で、ま
た製品の製作時間を短縮し、調味液の節約とともに、減
菌可能な漬物類等を製造することができる真空調理装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 耐圧性缶体容器 3 供給口 6 排出口 9 循環路 11 熱交換器(加熱手段) 21 循環手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に食材料が入れられる密封可能な耐
    圧性缶体容器と、この耐圧性缶体容器に接続した真空装
    置と、前記耐圧性缶体容器に設けた調味液用供給口およ
    び排出口と、これら供給口および排出口に接続され前記
    耐圧性缶体容器に調味液を循環する循環手段と、この循
    環する調味液を加熱する加熱手段とを備えたことを特徴
    とする真空調理装置。
JP19994392A 1992-07-27 1992-07-27 真空調理装置 Pending JPH0646748A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19994392A JPH0646748A (ja) 1992-07-27 1992-07-27 真空調理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19994392A JPH0646748A (ja) 1992-07-27 1992-07-27 真空調理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0646748A true JPH0646748A (ja) 1994-02-22

Family

ID=16416182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19994392A Pending JPH0646748A (ja) 1992-07-27 1992-07-27 真空調理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0646748A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07264973A (ja) * 1994-03-29 1995-10-17 Hisaka Works Ltd 連続濃縮浸漬装置
JP2018110676A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 タイガー魔法瓶株式会社 減圧沸騰用蒸気回収ユニット
KR101944981B1 (ko) * 2018-05-30 2019-02-01 김은미 우엉절임 제조장치를 이용하는 우엉절임 제조방법
KR101975499B1 (ko) * 2018-05-31 2019-09-10 농업회사법인주식회사착한식품 고추절임 제조장치 및 이를 이용하는 고추절임 제조방법과 그 제조방법에 의해 제조되는 고추절임
KR20190125925A (ko) * 2018-04-30 2019-11-07 농업회사법인 포에버(주) 흑우엉 정과 제조장치 및 이를 이용하는 흑우엉 정과 제조방법과 그 제조방법에 의해 제조되는 흑우엉 정과

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5642551A (en) * 1979-09-11 1981-04-20 Hisaka Works Ltd Apparatus for circulation, concentration and impregnation of sauce such as sugar syrup

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5642551A (en) * 1979-09-11 1981-04-20 Hisaka Works Ltd Apparatus for circulation, concentration and impregnation of sauce such as sugar syrup

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07264973A (ja) * 1994-03-29 1995-10-17 Hisaka Works Ltd 連続濃縮浸漬装置
JP2601626B2 (ja) * 1994-03-29 1997-04-16 株式会社日阪製作所 連続濃縮浸漬装置
JP2018110676A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 タイガー魔法瓶株式会社 減圧沸騰用蒸気回収ユニット
KR20190125925A (ko) * 2018-04-30 2019-11-07 농업회사법인 포에버(주) 흑우엉 정과 제조장치 및 이를 이용하는 흑우엉 정과 제조방법과 그 제조방법에 의해 제조되는 흑우엉 정과
KR101944981B1 (ko) * 2018-05-30 2019-02-01 김은미 우엉절임 제조장치를 이용하는 우엉절임 제조방법
KR101975499B1 (ko) * 2018-05-31 2019-09-10 농업회사법인주식회사착한식품 고추절임 제조장치 및 이를 이용하는 고추절임 제조방법과 그 제조방법에 의해 제조되는 고추절임

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3637313B2 (ja) 加熱調理殺菌装置
AU2014312671B2 (en) Method for quickly salting kimchi ingredients, and method and system for quickly preparing low-salt kimchi
JPH0646748A (ja) 真空調理装置
US6210740B1 (en) Method for treating liquid egg whites
JP3139990B2 (ja) 加熱調理殺菌装置
KR20110107891A (ko) 과일주스 제조장치
CN213604123U (zh) 冻干果蔬原料加工用蒸汽杀菌装置
WO1995018537A1 (en) Method for pickling and/or marinating non-vegetable foodstuff raw material
JP3139987B2 (ja) 加熱調理殺菌装置
JPS5811984B2 (ja) 糖液等のたれ液循環濃縮浸漬装置
CN105747144A (zh) 一种烟熏鲍鱼制品的加工方法
JP2001245635A (ja) 味付けゆで玉子の製造方法
JPS63164856A (ja) 食品加工方法
GB2191077A (en) Procedure and device for the treatment of an egg product, or relative compounds, to prolong the life of such products
US4793072A (en) Dehydration method and dehydration system
JPH10271964A (ja) 穀類、豆類、根菜類等の加熱調理方法及び装置
WO2001026476A1 (fr) Procede de transformation d'aliments pour plante comestible fraiche
JPS63173538A (ja) 真空冷却式蒸練機
JP3035494B2 (ja) 低温蒸煮装置
JPH1075755A (ja) カット野菜処理方法とカット野菜処理装置
CN113575878A (zh) 一种常温即食海参加工方法
JPH04299937A (ja) 定塩食品の加工方法及びその装置
JP2796904B2 (ja) 納豆の製法およびその蒸煮装置
KR20240037498A (ko) 콩과나물 침지 재배장치
JPH0716152A (ja) 密閉加熱冷却装置