JPH0646335B2 - 現像液供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プロッター，ファクシミリ等に用いられる液
体現像装置、特に、現像タンクより現像液を真空ポンプ
等で吸い上げて、現像器へ供給し、その後、再び現像タ
ンクへ排出する液体現像装置の現像液供給装置に関す
る。

従来の技術 第７図は従来の現像液供給装置の一例を示す概略構成図
である。

この現像液供給装置は、現像液を収容した現像タンク１
と、記録媒体に形成された静電潜像を可視像化するため
現像器の２とを備え、現像液は、タンク１に接続された
吸入パイプ３およびチューブ３ａを通して現像器２に供
給され、真空ポンプ４によりチューブ５ａおよび排出パ
イプ５を経由して現像タンク１に回収される。なお、タ
ンク１に接続されタンク１から余剰のガスを排出するた
めのガス抜きパイプ６および吸入パイプ３、排出パイプ
５はパイプ保持部材７に保持され、このパイプ保持部材
７は第８図に示すようにキャップ８によりタンク１にね
じ込み固定される。

キャップ８がタンク１にねじ込み装着されることによ
り、現像液の吸排ループが形成される。また、第９図に
示すように、タンク１を収納したタンク収納箱９は、ス
ライドガイド１０を具備し、スライドガイド１０が装置
本体側のスライドレールに摺動することにより引出し可
能になっている。なお、各パイプ３，５，６に接続され
るチューブ３ａ，５ａ（パイプ６のためのチューブは図
示を省略）は、伸縮自在のコイルチューブを用いてい
る。

第１０図は、現像時のタンク１内の現像液の状態を示し
ているが、排出パイプ５より回収される現像液は空気を
混入している為、パイプ先端より飛散する。そして、混
入してタンクに入ってくる空気の圧力により、タンク１
内の余剰のガスは、ガス抜きパイプ６よりタンク１外に
排出される。

発明が解決しようとする問題点 しかし、上記のような現像液供給装置によると次のよう
な問題点があった。

(1)第１１図に示すように、現像液タンク交換時、パイ
プ保持部材７をタンク１から分離する際、吸入パイプ３
及び接続チューブに現像液が満たされていたり、吸入パ
イプ３の外周に現像液が付着していたりする為、パイプ
３より現像液のボタ落ちが起きたりして、手，衣服及び
床面等を汚す恐れがあった。

(2)現像液タンク交換時、タンク収納箱を引き出す必要
があり、この時、コイルチューブ３ａ，５ａ等が有する
引張力による抵抗を受けるため、操作性が悪かった。

(3)パイプ保持部材７がタンク１に取付けられたことを
示す検知部がなく、パイプ保持部材７がタンクに未セッ
トの状態で、現像液供給装置が作動してしまい、良好な
液循環が行なわれない恐れがあった。

本発明は上記問題点を解決するために為されたものであ
り、現像液タンクとパイプ保持部材を分離する際の液ダ
レ防止、現像液タンク交換時の操作性の改善、パイプ保
持部材のタンクへの良好なセット等を行なうことができ
る現像液供給装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、現像液を貯蔵する
現像液タンクと、記録媒体上の静電潜像に前記現像液を
付着させて可視像化する現像器と、前記現像液タンクと
前記現像器との間で前記現像液を循環させるポンプと、
前記現像器にチューブを介して接続される吸入パイプ及
び前記ポンプにチューブを介して接続される排出パイプ
を保持するパイプ保持部材と、前記現像液タンクの吸排
口部に密着して設けられ、一方から前記吸入パイプ及び
前記排出パイプを挿入固定するとともに、他方から前記
現像液タンク内の現像液の流路となるチューブを前記吸
入パイプと連結させるように挿入固定するガイド手段
と、前記パイプ保持部材に回動自在に取り付けられ、前
記パイプ保持部材を前記現像液タンクの吸排口部に着脱
可能に固定する固定手段と、前記パイプ保持部材の前記
現像液タンクへの着脱に連動して前記吸入パイプの現像
液の流路を開閉する弁手段とを具備したものである。

作 用 本発明は上述の構成によって、吸入パイプをタンク内の
現像液面下まで伸ばす必要がなく、さらに、タンク交換
時には吸入パイプの流路を閉塞するため、いたって簡単
な構成でタンク交換時における液だれによる周囲の汚染
を防止するとともに、タンク交換の操作性を向上させる
ことが可能となる。さらに、本発明ではパイプ保持部材
が現像液タンクの吸排口部にセットを完了したときに、
これを検出する検出手段を備えたことにより、未セット
の状態で液循環されてしまうことを防止し、良好な液循
環を行うことができる。

実施例 第１図は、本発明の一実施例の現像液供給装置の概略構
成図、第２図は現像液の循環ループの系統図である。第
７図乃至第１１図に示す部材と同一部材は同一符号で示
している。

この現像液供給装置は、現像液を供給する現像タンタ１
を備えている。現像タンク１はスライドガイド１０に固
定されたタンク収納箱９の中に収められている。タンク
１とチューブ３ａ，５ａを接続するパイプ保持部材１０
７を備えた連結ユニット１００にはキャップ８が回動自
在に設けられている。このキャップ８が現像タンク１の
吸排口のねじ部に、ねじ込まれることにより、ユニット
１００はタンク１に連結固定される。ユニット１００は
チューブ３ａ，５ａ，６ａを介して、現像器２入口側、
ポンプ４出口側、ガス排出口１３にそれぞれ接続されて
いる。また、現像器２出口側とポンプ４入口側をチュー
ブ５ｂで接続することにより、現像液の循環ループを形
成している。

キャップ８が手回しされ、ゆるめられた後、ユニット１
００が上方に移動されて、現像タンク１から分離され
る。そして、タンク収納箱９を手前に引っ張ることによ
り、現像タンク１を交換することができる。

次に、ユニット１００の詳細を説明する。第３図はユニ
ット１００と現像タンク１とを連結した時の概略断面
図、第４図は第３図に示す装置の部分断面正面図、第５
図は第３図に示す装置の部分断面右側面図である。

現像タンク１の吸排口にパイプ受け口となるゴム製のタ
ンク内蓋１４が嵌合されている。タンク内蓋１４は、吸
入パイプ１０３、排出パイプ５、ガス抜きパイプ６をそ
れぞれ案内するガイド部を有しており、吸入パイプ１０
３のガイド部はタンク１内現像液の流路となるチューブ
１５を備え、このチューブ１５は現像液中に挿入されて
いる。ガス抜きパイプ６のガイド部は排出パイプ５のガ
イド部より短く形成されている。しかしながら、これら
ガイド部はどちらが長くても、同じ効果を得られるもの
である。また、タンク内蓋１４は、ゴムでできており、
キャップ８をねじ込んだ時、タンク内蓋１４によりパッ
キン作用が働き、タンク１のパイプ受け口の先端部ａに
おいて、タンク１内の密封を確保している。

パイプ保持部材１０７はユニット１００のベースとなっ
ており、パイプ保持部材１０７の内部にはスリーブ７１
が固定されている。スリーブ７１の上部，中間部の孔形
は大きく形成され、それぞれ段差部７２，流路伝達室７
３になっている。スリーブ７１内に吸入パイプ１０３が
摺動可能に配置されて、これらによりパイプ保持部材１
０７のタンク１への着脱に連動して流路を開閉する弁が
構成されている。

吸入パイプ１０３の上部にはフランジ２０１が形成さ
れ、フランジ２０１が段差部７２の下端に当接すること
により、パイプ１０３の下方への移動を停止するように
なっている。又、吸入パイプ１０３は現像液の流路とな
る穴２０２がその中心軸に形成されており、この穴２０
２はパイプ１０３の中間部において、それぞれ半径方向
に直交する二つの貫通孔ｂ，ｃに連通している。パイプ
保持部材１０７がタンク１に固定される状態で、貫通孔
ｂ，ｃの両者は、スリーブ７１の流路伝達室７３に収ま
り、この状態で現像液の流路が形成される。

スリーブ７１内の上部には、中央部に流路が形成された
スプリング座１１が取付けられている一方、パイプ１０
３の上面部には穴があけられており、この穴の底面とス
プリング座１１との間にスプリング１２が配置されてい
る。タンク１からパイプ保持部材１０７が離されると、
フランジ２０１が段差部７２の下端に当接するまでパイ
プ１０３はスプリング１２により降下し、当接した状態
で貫通孔ｂは流路伝達室７３からはずれ、スリーブ７１
内の摺動面に接し、現像液の流路を断つようになってい
る。なお、吸入パイプ１０３の下方の円周部にはＯリン
グ１６が設けられ、現像液がパイプ１０３とスリーブ７
１の摺接面から洩れることを防止している。

排出パイプ５、ガス抜きパイプ６はパイプ保持部材１０
７に圧入・固定されている。それぞれのパイプは該当す
るチューブに継手１７を介して接続されている。パイプ
保持部材１０７は、現像タンク１の吸排口ねじ部に嵌合
するキャップ８を回動自在に設け、カバー１８，１９に
取付けられている。カバー１８は段付ねじ２０により長
穴溝を有する保持金具２１に取付けられており、第３図
紙面表面より裏面への動作が可能となっている。保持金
具２１は、アクチュエータ２２，シャフト２３を介した
軸受け２４，定荷重ばね２５を有し、保持金具２６の長
穴溝に沿って、図中上下方向に移動可能となっている。
そして、保持金具２１には定荷重ばね２５の設置によ
り、常に定荷重で上方に力が働いている。保持金具２６
には、アクチュエータ２２に応動され、パイプ保持部材
１０７の上下方向の位置を検出するマイクロスイッチ２
７及び保持金具２８が固定されている。保持金具２８は
シャフト２９を介して取付けられた軸受３０を備え、保
持金具３１の長穴溝に沿って、図中左右方向に移動可能
な構成となっている。保持金具３１はパイプ保持部材１
０７，カバー１８，１９，保持金具２１，保持金具２６
等で構成されるチューブ側連結部ユニット１００を保持
しており、パイプ保持部材１０７は保持金具３１に対し
て三次元的に動作可能となっている。

次に動作を説明する。

第６図は、現像タンク１と連結部ユニット１００とを分
離した時の状態図である。

キャップ８がゆるめられ、保持金具３１に対して三次元
的に動作可能なパイプ保持部材１０７が持上げらると、
吸入パイプ１０３のタンク１側の長さは短かいため、タ
ンク１とパイプ保持部材１０７とは容易に分離されると
同時に、吸入パイプ１０３は、スリーブ７１内に配置さ
れたスプリング１２により、フランジ２０１が段差部７
２の下端に当接するまで下降する。すると、貫通孔ｂが
スリーブ７１内の摺動面に接し、Ｏリング１６により現
像液の流路が断たれ、現像液の洩れが防止される。

第６図に示す状態からパイプ保持部材１０７にタンク１
を接続するときは、パイプ保持部材１０７とタンク内蓋
１４の位置が合わせられ、キャップ８が押し下げられ
る。排出パイプ５，ガス抜きパイプ６の先端がタンク内
蓋１４のガイド部に差し込まれると、吸入パイプ１０３
も受け口に到達する。さらに押し込まれると、吸入パイ
プ１０３はスプリング１２に対抗して上方へ移動され、
貫通孔ｂは流路伝達室７３に到達する。この結果、貫通
孔ｂから流路伝達室７３、貫通孔ｃに向う現像液の流路
が形成される。そして、キャップ８が現像タンク１にさ
らにねじ込まれると、セット完了となる。この時、アク
チュエータ２２は、マイクロスイッチ２７を押し、タン
ク１が収納されていることおよびタンク１のセット完了
の検出を行なう。装置が作動され、現像液が排出パイプ
５から現像タンク１に回収される時、排出パイプ５のガ
イド部がガス抜きパイプ６への現像液の飛散を防止す
る。この結果、現像時において、ガス抜きパイプを経由
してタンク１外に現像液は洩れない。

なお、タンク１のセット完了の検出手段としては、本実
施例に限られるものでなく、キャップのじ込み完了位置
のタンク側にリミットスイッチを設け、キャップのねじ
込み完了に応動するようにしてもよい。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明は、現像液を貯
蔵する現像液タンクと、記録媒体上の静電潜像に前記現
像液を付着させて可視像化する現像器と、前記現像液タ
ンクと前記現像器との間で前記現像液を循環させるポン
プと、前記現像器にチューブを介して接続される吸入パ
イプ及び前記ポンプにチューブを介して接続される排出
パイプを保持するパイプ保持部材と、前記現像液タンク
の吸排口部に密着して設けられ、一方から前記吸入パイ
プ及び前記排出パイプを挿入固定するとともに、他方か
ら前記現像液タンク内の現像液の流路となるチューブを
前記吸入パイプと連結させるように挿入固定するガイド
手段と、前記パイプ保持部材に回動自在に取り付けら
れ、前記パイプ保持部材を前記現像液タンクの吸排口部
に着脱可能に固定する固定手段と、前記パイプ保持部材
の前記現像液タンクへの着脱に連動して前記吸入パイプ
の現像液の流路を開閉する弁手段とを具備したことによ
り、吸入パイプをタンク内の現像液面下まで伸ばす必要
がなく、また、タンク交換時には吸入パイプの流路を閉
塞するため、いたって簡単な構成でタンク交換時におけ
る液だれによる周囲の汚染を防止するとともに、タンク
交換の操作性を向上させることができる。

さらに、本発明ではパイプ保持部材が現像液タンクの吸
排口部にセットを完了したときに、これを検出する検出
手段を備えたことにより、未セットの状態で液循環され
てしまうことを防止し、良好な液循環を行なうことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の現像液供給装置の概略構成
図、第２図は第１図に示す現像液供給装置の循環ループ
の系統図、第３図は第１図に示すユニットと現像タンク
とを連結した時の概略断面図、第４図は第３図に示す装
置の部分断面正面図、第５図は第３図に示すユニットと
現像タンクの連結状態を示す部分断面右側面図、第６図
は第１図に示すユニットと現像タンクとを分離した時の
部分断面左側面図、第７図は従来の現像液供給装置の一
例を示す概略構成図、第８図は第７図に示す連結ユニッ
トの概略断面図、第９図は第７図に示す現像液供給装置
における現像タンクの交換状態を示す概略断面図、第１
０図は第７図に示す現像液供給装置の現像動作中におけ
るタンク内現像液の状態を示す概略断面図、第１１図は
第７図に示す現像液供給装置における現像タンク交換時
の吸入パイプの現像液付着状況を示す概略断面図であ
る。 １……現像タンク、２……現像器、４……真空ポンプ、
５……排出パイプ、６……ガス抜きパイプ、８……キャ
ップ、１４……タンク内蓋、１００……連結ユニット、
１０３……吸入パイプ、１０７……パイプ保持部材。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】現像液を貯蔵する現像液タンクと、記録媒
   体上の静電潜像に前記現像液を付着させて可視像化する
   現像器と、前記現像液タンクと前記現像器との間で前記
   現像液を循環させるポンプと、前記現像器にチューブを
   介して接続される吸入パイプ及び前記ポンプにチューブ
   を介して接続される排出パイプを保持するパイプ保持部
   材と、前記現像液タンクの吸排口部に密着して設けら
   れ、一方から前記吸入パイプ及び前記排出パイプを挿入
   固定するとともに、他方から前記現像液タンク内の現像
   液の流路となるチューブを前記吸入パイプと連結させる
   ように挿入固定するガイド手段と、前記パイプ保持部材
   に回動自在に取り付けられ、前記パイプ保持部材を前記
   現像液タンクの吸排口部に着脱可能に固定する固定手段
   と、前記パイプ保持部材の前記現像液タンクへの着脱に
   連動して前記吸入パイプの現像液の流路を開閉する弁手
   段とを具備した現像液供給装置。
2. 【請求項２】パイプ保持部材が現像液タンクの吸排口部
   にセットを完了したときに、これを検出する検出手段を
   備えた特許請求の範囲第１項記載の現像液供給装置。