JPH0646236B2 - 放射性廃棄物の処理方法 - Google Patents

放射性廃棄物の処理方法

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JPH0646236B2
JPH0646236B2 JP60080200A JP8020085A JPH0646236B2 JP H0646236 B2 JPH0646236 B2 JP H0646236B2 JP 60080200 A JP60080200 A JP 60080200A JP 8020085 A JP8020085 A JP 8020085A JP H0646236 B2 JPH0646236 B2 JP H0646236B2
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    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F9/00Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
    • G21F9/04Treating liquids
    • G21F9/06Processing
    • G21F9/16Processing by fixation in stable solid media
    • G21F9/162Processing by fixation in stable solid media in an inorganic matrix, e.g. clays, zeolites

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、放射性廃棄物の処理方法に係り、特に原子力
発電所から発生する放射性廃棄物の処理方法に関するも
のである。
〔発明の背景〕
原子力発電所から発生する放射性廃棄物を減容し固形化
することは、発電所施設内の保管スペースを確保する上
で重要であるばかりでなく、最終処分法の一つである陸
地保管上不可欠な要因である。放射性廃棄物を減容する
方法の一つとして、BWR発電所から発生する主要な廃
棄物である濃縮廃液(主成分Na2SO4)および使用済
イオン交換樹脂のスラリーを乾燥粉末化して放射性廃棄
物の体積の大部分を占める水を除去し、これをペレツト
化する方法が検討されている。この方法では、廃液やス
ラリーを直接セメント固化する従来の方法にくらべ約1
/8に減容できることが確認されている。しかし、この
ように減容効果の大きなこの方法においても、セメント
など水硬性の固化材では安定な固化体を作成できないと
いう欠点がある。これは、NA2SO4またはイオン交換
樹脂を主成分とするペレツトが固化材中の水分を吸収し
て膨潤するため固化体を破壊するからである。この欠点
の解決方法として、ケイ酸アルカリ溶液を固化剤とし
て、これに吸水剤を添加することにより安定なペレツト
固化体を作製する方法も提案されている(特開昭57−19
7500号公報)。しかしいずれの方法においても、乾燥粉
末をペレツト化する工程が難しく、また乾燥粉体化する
装置やペレツト化装置が必要であるためにコストが高く
なるという問題がある。
そこで、乾燥粉末をペレツト化せず粉末のまま固化材と
均質混合し、固化する方法も検討されている。この場合
固化材としては、プラスチツク、アスフアルト、または
無機材質の固化材を使う。
プラスチツク固化については、固化剤として熱硬化性樹
脂を用いるが、熱硬化性樹脂は、その中にわずかでも水
分が混入すると、固化剤として所期の性能が発揮できな
い。
すなわち、固化時に水分が持ち込まれると、熱硬化性樹
脂中の硬化促進剤(ナフテン酸コバルトなど)が分解さ
れ、熱硬化性樹脂が硬化しなくなるため、熱硬化性樹脂
の一部が添加時の状態(液体)のまま存在するためであ
る。
そして、使用済イオン交換樹脂または、Na2SO4は注意深
く乾燥しても、水分を完全に除去できない場合がある。
よつて、わずかでも水分を含む使用済イオン交換樹脂ま
たはNa2SO4と熱硬化性樹脂を混合して固化すると、
強度の高い固化体を得ることができることとなる。この
ため、遠心薄膜乾燥機などで乾燥された粉体は、中性子
水分計などの含水量測定器によつて測定され、徹底した
水分の管理が行なわれている。
アスフアルト固化については、廃棄物粉体とアスフアル
トを混合しながら加熱により水分を除去した後、固化す
るため上記の水分管理が不要となる。しかし、アスフア
ルトは熱可塑性的な性質を有し、40〜50℃で流動化
するという問題があるため、アスフアルトによる廃棄物
固化体を陸地処分や陸地保管するには不適当である。
無機材質の固化剤による固化は、陸地保管および処分に
対しては、土壌および岩石との整合性が良いため望まし
い固化剤であり、セメントまたはケイ酸ナトリウム(水
ガラス)を固化剤とする固化法が検討されている。これ
らの固化剤は、適当量の水および廃棄物粉末と混合され
て固化されるが、廃棄物粉末をペレツト状に圧縮成形し
た場合と異なり、廃棄物粉末は固化材および水との接触
面積が著しく増大する。このため廃棄物粉末が固化剤と
化学反応する場合、作成した固化体はその化学反応によ
り重大な影響を受ける。また廃棄物粉末が水に溶解性の
ものである場合、外部の水が固化体中の微小な細孔を通
じて固化体内部に浸透し、固化体内部の廃棄物を溶解
し、廃棄物は外部に漏出する。BWR濃縮廃液の乾燥粉
末(Na2SO4が主成分)の場合上記の問題が顕著とな
る。例えば、セメントでNa2SO4粉末を固化すると、
セメント成分中のアルミン酸カルシウム(3CaO・A
23)および水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と
硫酸ナトリウム(Na2SO4)が反応し、次式に示すエ
トリンガイトを生成する。このため体積膨脹し、固化体
が破壊される。
固化材としてケイ酸ナトリウム(水ガラス)を使用すれ
ば、(1)式の反応は起らず体積膨脹の問題を回避でき
るが、固化体を水中に浸漬したような場合には、硫酸ナ
トリウムが可溶性であるため固化体からの廃棄物溶出を
完全に防ぐことは難しい。
上述の問題点を解決するためには、可溶性の硫酸ナトリ
ウムを水に不溶な状態にする必要があり、その方法とし
て、硫酸ナトリウム表面を樹脂でコーテイングすること
が提案されている。しかし、この方法は樹脂と混合した
後、高速で攪拌する装置が新たに必要となり、また廃棄
物の容積が増大するという欠点がある。なお、PWR濃
縮廃液(Na247)の乾燥粉末を固化する場合にも同
様の問題がある。
〔発明の目的〕
本発明は、得られる固化体の強度を増大でき、固化体の
耐水性を向上できる放射性廃棄物の処理方法を提供する
ことにある。
〔発明の概要〕
本発明の特徴は、放射性廃液に、該放射性廃液中の陰イ
オンと化合して不溶性物質を生成する物質を加え、前記
放射性廃液中に前記不溶性物質が生成された後、前記放
射性廃液中の陽イオンを吸着する固体状物質を前記放射
性廃液に加え、生成された前記不溶性物質、及び前記固
体状物質を、前記放射性廃液の溶液分から分離し、分離
した前記不溶性物質、前記固体状物質及び固化材を、固
化容器内に充填することにある。
〔発明の実施例〕
本発明の基本原理を以下説明する。原子力発電所等から
発生する放射性廃液は表1に示すものが大部分である。
すなわち、酸性廃液と塩基性廃液 の2種類に分類できる。通常は、貯蔵タンクの腐食性な
どを考慮して廃液どうし、あるいはさらに塩基性物質を
加えて中和した状態で存在している。中和の有無にかか
わらず廃液中の固形分は、鉄サビ等のクラツドと呼ばれ
る放射性物質が数%あるだけであり、表1に示した主成
分は全てイオン状になつて溶解している。このような放
射性廃棄物を減容するために、従来は乾燥機により乾燥
することにより水分を除去し、廃液中に溶解しているイ
オンを固形分としていた。この方法は、減容効果は大き
いが、乾燥機が必要なため設備費が高く、また乾燥によ
り生成された固形分は依然として可溶性な物質であるた
め、廃棄物の溶出を考慮する必要がある。
発明者らは、これらの問題を解決するために、廃液中の
イオン状物質を不溶性の塩に改質すること、またはイオ
ン状物質を吸着する固体状物質を廃液に加えることによ
り、廃液中のイオン状物質を廃液中から沈殿物として除
去することを考えた。
すなわち、放射性廃液中のイオン状物質を不溶性な沈殿
物に改質すれば、残存する溶液は中性の水のみであり、
沈殿物と容易に分離することができる。そして、このよ
うにして分離すれば、乾燥工程を省略でき、しかも分離
した沈殿物は、不溶性な物質に改質されているため、固
化時の固化剤への悪影響及び固化体中から廃棄物が溶出
するのを完全に防止することができる。
次に、放射性廃液中のイオン状物質を不溶性沈殿物に改
質する基本原理について説明する。
廃液中に存在するイオン状物質を列挙してみると、BW
R発電所からの硫酸廃液については、陰イオンとして硫
酸イオン(SO4 2-)、陽イオンとして水素イオン
(H+)が存在する。このような系に、これらのイオン
と結合して不溶性の塩を形成する物質を加える。たとえ
ば、硫酸イオン(SO4 2-)に対しては、アルカリ土類
金属のイオン(Ca2+,Ba2+など)を加えることによ
り次式の反応により不溶性の塩となり沈殿する。
一方、水素イオン(H+)は沈殿物にはなり得ないの
で、水酸イオン(OH-)を加えることで通常の水に改
質する。一般に、溶液中にイオンのみを加えることは不
可能であるので、上記陽イオンと陰イオンを同時に添加
できる物質を選択する。上記の例では、アルカリ土類金
属の水酸化物、例えば水酸化バリウム(Ba(O
H)2)を添加することにより、アルカリ土類金属イオ
ンと水酸イオンとを同時に添加することができる。添加
する水酸化バリウムは、水溶液の状態でも、粉末の状態
でも反応速度に変化はなく、数分で反応を完結させるこ
とができる。上記の方法により、陰イオン(硫酸イオ
ン)は沈殿物に、陽イオンは水に改質でき、沈殿物のみ
を固化すればよい。
しかし、通常の原子力発電所では上記の硫酸の状態で貯
蔵することはなく、水酸化ナトリウム等の塩基性物質で
中和し、中性の水溶液にして貯蔵している。この場合、
廃液中のイオン状物質は、硫酸イオン(SO4 2-)とナ
トリウムイオン(Na+)となる。この系に、アルカリ
土類金属イオンを添加すれば、(2)式に示すごとく硫
酸イオンは不溶性の沈殿物となる。この場合、アルカリ
土類金属イオンは、塩酸塩、硝酸塩等の塩の形態、もし
くは水酸化物の形態で添加することが考えられるが、塩
類で添加した場合は、ナトリウムイオンと結合した可溶
性のナトリウム塩を同時に生成する可能性があり、好ま
しくないので水酸化物の形態で添加するのがよい。
(3)式に示すごとく水酸化物の形態で添加した場合
は、不溶性の沈殿物の他に水酸化ナトリウムを生成す
る。
水酸化ナトリウムは後述する様に、ナトリウムを吸着に
より除去すれば、残存廃液を通常の水にすることができ
る。また、このNaOHにケイ酸(H2SiO3)を添加
することによつて水ガラスを合成することも可能であ
り、この水ガラスを廃棄物の固化剤として利用すること
もできる。第2図に硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化バ
リウムおよび水酸化カルシウムをそれぞれ別々に添加し
たときの上記(3)式反応の効率を示す。水酸化バリウ
ムを添加した場合には、反応温度80℃、反応時間1時
間で100%の反応効率が得られる。水酸化カルシウム
の場合、反応効率が数分の1に低下するため、反応に要
する時間が長くなり、結果的にはコスト増加になる。し
たがつて、水酸化バリウムの方が好ましいことがわか
る。なお、添加するアルカリ土類金属は、バリウム、カ
ルシウム、ストロンチウム、マグネシウムの順で好まし
いといえる。また、アルカリ土類金属の水酸化物は粉末
のまま添加しても、あるいは溶液にして添加してもかま
わないが、反応容器の容量を低減する意味で粉末を添加
する方がより好ましい。粉末を添加する場合は、粉末が
いつたん水に溶解してアルカリ土類金属イオンとなつた
後に反応が始まるため、粉末が溶解するに足る水分が最
低減必要であるが、処理すべき廃液の濃度は一般に20
wt%程度であるから、この点に問題はない。
硫酸ナトリウムを主成分とする濃縮廃液に水酸化バリウ
ムを加えると、不溶性の硫酸バリウムが生成すると同時
に濃縮廃液は白濁する。この白濁は硫酸バリウムの粒子
が浮遊状態で存在するためであるが、粘稠な液体とはな
らず、容易にろ過可能なものである。そのろ過後の固形
分には、不溶化反応により生成した硫酸バリウムと、原
子力プラントからの放射性クラツドと呼ばれる鉄の酸化
物などが存在する。また、濃縮廃液がホウ酸ナトリウム
や硝酸ナトリウムを主成分とするものである場合も同様
である。この固形分はそのまま貯蔵してもよいが、セメ
ント、水ガラスあるいはプラスチツク等の任意の固化剤
で固化させ、固化体として処分するのがよい。
一方、ろ過後の溶液分は水酸化ナトリウム水溶液となる
が、この水酸化ナトリウム水溶液は、それ自体として回
収してもよいが、ナトリウムイオンを吸着して沈殿する
固体状物質を添加すれば、水酸化ナトリウム水溶液を沈
殿物と、通常の水とに改質することができる。しかし、
これを実現するには、固体状物質がナトリウムイオンを
吸着し、かつ水素イオンを放出するものである必要があ
る。この条件を満足する物質としてはイオン交換樹脂が
ある。そして、このイオン交換樹脂は原子力発電所から
廃棄物として出てくる使用済のイオン交換樹脂を使用で
きることがわかつた。すなわち、この使用済イオン交換
樹脂はそのイオン交換能力が90%以上保持された状態
で廃棄されているためである。したがつて、本発明は放
射性廃棄物の減容性の観点から極めて優れたものであ
る。使用済イオン交換樹脂の2/3を占める陽イオン交
換樹脂は、ナトリウム等の陽イオンを吸着して水素イオ
ンを放出する。
したがつて、前述した水酸化ナトリウム水溶液にイオン
交換樹脂を添加すると、以下の反応によりナトリウムイ
オンが吸着され、水酸イオンは通常の水になる。
(4)式の反応は、極めて迅速なものであり、固体状の
イオン交換樹脂と水酸化ナトリウム水溶液を充分混合す
るだけでよい。また、イオン交換樹脂をあらかじめ筒状
の物体に充填しておき、この筒状の物体の中を、水酸化
ナトリウム水溶液を通過させるようにしてもよい。原子
力発電所から出る使用済イオン交換樹脂には、粉状(粒
径40μm程度)および粒状(粒径500μm程度)の
二種類のものがあるが、どちらを使用してもよい。
また、使用済イオン交換樹脂以外では、使用済ろ過助剤
(セルロース系繊維)を使用してもかまわない。
第3図は、水酸化ナトリウム水溶液にイオン交換樹脂を
添加した場合のNaOHの減少量を示す図である。イオ
ン交換樹脂の添加により、(4)式の反応に従つてNa
OHが減少していき、初期のNaOH量に対して重量比
で2.3倍のイオン交換樹脂を添加した時点(NaOH
30%、イオン交換樹脂70%)でNaOHは完全に消
滅し、溶液は通常の水に改質された。固体状のイオン交
換樹脂と水との分離は容易であり、また放射性核種のコ
バルト、セシウム、マンガン等の金属イオンもイオン交
換樹脂中に吸着されるため、イオン交換樹脂と分離した
通常の水の方には放射能がほとんどない。したがつて、
分離した水は、放射能測定された後、所定の放射能レベ
ル以下であれば、放流してもあるいは蒸発させてもよ
い。
一方、ナトリウムおよび放射性核種を吸着しているイオ
ン交換樹脂は、無機質固化剤であるセメントやケイ酸ナ
トリウムで固化するのが好都合である。すなわち、イオ
ン交換樹脂は水の吸収能力が高く、上述したように、水
との分離に沈降法等の簡略な方法を使用した場合十分脱
水できず、イオン交換樹脂の粒子はその内部にかなりの
水分を含んでいる。このため、プラスチツクで固化する
場合は前述したように、残存する樹脂粒子内部の水によ
つて硬化が阻害され、固化が困難になる。無機質固化剤
で固化する場合には、イオン交換樹脂中に残存する水分
を考慮する必要がない。無機質固化剤の代表的なもので
あるセメント、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)は、もと
もと固化の際に水を必要とする水硬性固化剤であるか
ら、水分を含んだ状態でイオン交換樹脂を分離してお
き、これにセメント粉末を添加して固化する方法が効率
的である。また、セメントに代え、粉末状のケイ酸ナト
リウムとその硬化剤を添加して固化することも可能であ
り、この場合セメントよりも緻密な固化体が得られる。
また、このイオン交換樹脂によるNaOHの吸着プロセ
スを陰イオンの沈殿物化プロセスと連続して行えば効率
のよい処理ができる。すなわち、硫酸ナトリウムなどを
主成分とする放射性廃液に陰イオンと化合して不溶性の
塩を形成する物質(水酸化バリウムなど)を添加して、
陰イオンを沈殿物化し、さらにこの溶液中に陽イオンを
吸着する固体状物質(イオン交換樹脂など)を添加し
て、溶液中に残存する陽イオンを沈殿物化すると同時に
残りの放射性廃液を中性の水にする。この方法によれ
ば、放射性廃液中の陰イオンおよび陽イオンをそれぞれ
沈殿物化する反応槽を一つにすることが可能となる。ま
た、沈殿物は陰イオンを沈殿物化したものと陽イオンを
沈殿物化したものの混合物となるが、この混合物を固化
するとそれぞれの沈殿物を別々に固化する場合に比べて
減容効果を大きくできることを見い出した。陽イオンを
吸着し沈殿物化する固形物質としては前述したように放
射性廃棄物である使用済イオン交換樹脂または使用済ろ
過助剤を用いるが、これらは弾性率が低いため、固化体
の強度を低下させる。したがつて、固化体としての強度
上の基準値である一軸圧縮強度150kg/cm2を満たす
ためには、イオン交換樹脂などの充填量が著しく制限さ
れる。このため、発生する固化体の大部分は、イオン交
換樹脂によるものとなる。
一方、陰イオンと化合して生成する沈殿物は、硫酸バリ
ウム等のイオン結晶性の塩のため弾性率が高く、固化体
の強度は大きくなる。そこで、前記二種類の沈殿物を混
合して固化すると、第4図に示すように、低弾性率のイ
オン交換樹脂の間隙を高弾性率の硫酸バリウムが埋める
状態となり、固化体としての強度がイオン交換樹脂単独
の場合の固化体よりも大きくなる。この結果、イオン交
換樹脂の充填量を向上できるばかりでなく、陰イオンと
化合して生成する沈殿物(硫酸バリウム)もイオン交換
樹脂と同時に固化するから、この硫酸バリウムなどの沈
殿物の固化体は不要となり、したがつて本発明によれば
大幅な廃棄物の減容効果がある。
第5図はイオン交換樹脂に硫酸バリウムを加えて作製し
た固化体の強度を示す図である。固化剤としてはケイ酸
ナトリウム(水ガラス)を用いた例を示している。図に
おいて、曲線Aは樹脂だけを固化剤で固化した固化体の
一軸圧縮強度を示し、同様に曲線Bは硫酸バリウムだけ
を固化剤で固化した場合、曲線Cは樹脂と硫酸バリウム
を7:3の割合で混合したものを固化剤で固化した場合
を示している。この図の曲線AとCとから、樹脂単独で
固化するよりも、樹脂に硫酸バリウムを添加して固化し
た方が製造される固化体強度が増加するのがわかる。し
たがつて本発明によれば、固化体の強度が向上する分だ
け、廃棄物の充填量を向上できることになる。すなわ
ち、固化体の一軸圧縮強度が150kg/cm2を満足する
廃棄物の最大充填量は、曲線Aの場合約25%である
が、曲線Cでは約40%まで増加させることができる。
以上述べたごとく、本発明は原子力発電所から発生する
放射性廃液と使用済イオン交換樹脂を一括して処理する
ことにより、処理プロセスを簡略化できるだけでなく、
廃棄物を大幅に減容できるものである。放射性廃棄液が
硫酸ナトリウム等の中性塩の水溶液である場合、本発明
では陽イオンの吸着沈殿化のために、重量比で放射性廃
液中の固形分(溶解しているイオンも含む)の2〜3倍
量の使用済イオン交換樹脂が必要となる。しかし、現状
の原子力発電所、特にBWR発電所では使用済イオン交
換樹脂の発生割合が年々増大しており、本発明はこの点
においても好都合である。
以下、本発明を実施するための具体的な実施例について
説明する。
実施例1 この実施例は、沸騰水型原子力発電所から排出される硫
酸ナトリウムを主成分とする濃縮廃液中の硫酸イオン
を、硫酸バリウムとして沈殿させ、その後廃液中に残存
するナトリウムイオンを使用済イオン交換樹脂に吸着さ
せて沈殿させることにより廃液を通常の水に改質し、上
記二種の沈殿物の混合物から上記水を分離して無機材質
の固化剤で固化するものである。この実施例の処理シス
テムの系統図を第1図に示す。
硫酸ナトリウムを主成分とする濃縮廃液(以下単に濃縮
廃液という)1は、復水脱塩器中のイオン交換樹脂を再
生する際に発生する硫酸と水酸化ナトリウムとを混合し
た後濃度が約20〜25wt%になるように濃縮された
ものである。この濃縮廃液1はタンク4に貯蔵されてお
り、濃縮廃液バルブ7を介して反応器11に供給され
る。その後、水酸化バリウムタンク5に貯蔵されている
水酸化バリウム粉末2をバルブ8を介して反応器11に
供給する。水酸化バリウムの供給量は、濃縮廃液中の硫
酸ナトリウムと等モル量とするのがよい。すなわち、2
0wt%の濃縮廃液200に対しては水酸化バリウム
粉末を53kg程度加える。濃縮廃液と水酸化バリウムが
混入された反応器11は、加熱器20により80℃に保
たれ、攪拌器53により約1時間充分混合攪拌される。
反応器11内の溶液は、硫酸バリウムの生成により白濁
し、同時に水酸化バリウムが生成されるため、溶液のp
Hも約13となる。前記白濁液を小量分取し、ろ過によ
り固形分と溶液分とに分離して固形分をX線回折、溶液
分を原子吸光法で分析したところ、固形分は硫酸バリウ
ム、溶液分は水酸化ナトリウムであることを確認でき
た。
次に、前記反応器11内の白濁液10に、使用済イオン
交換樹脂タンク6に貯蔵された使用済イオン交換樹脂3
をバルブ9を介して供給する。使用済イオン交換樹脂の
供給量は、白濁液中のナトリウムイオンを吸着するに充
分な量であればよく、具体的には乾燥重量換算で約15
0kg(溶液換算で1500kg)程度供給する。
なお、白濁液中のナトリウムイオンを吸着するに充分な
樹脂添加量を一般的に言えば次のようになる。すなわ
ち、ナトリウムイオンを十分に吸着するための樹脂添加
量は濃縮廃液中の硫酸ナトリウム量に依存する。硫酸ナ
トリウムは、本実施例では第1段階で水酸化バリウムに
より硫酸イオンが沈殿物化され、第2段階でその副生物
である水酸化ナトリウム中のナトリウムイオンを樹脂が
吸着する。
すなわち、硫酸ナトリウムの初期乾燥換算重量をx(k
g)とすると、第1段階の沈殿物化反応では水酸化バリ
ウムを1.92(kg)添加する。第2段階のナトリウム
吸着反応では樹脂を3x(kg)添加する。樹脂に関して
は、使用済イオン交換樹脂を用いるため、交換容量が若
干低下していることが予想される。計算では80%容量
が保持されているものとした。実機操作では余裕をみ
て、3x(kg)の1〜2割増を添加するのが望ましい。
使用済イオン交換樹脂が供給された反応器11は約1時
間混合攪拌される。この場合には反応器11を加熱する
必要はない。約1時間の混合攪拌で、溶液中のナトリウ
ムイオンはイオン交換樹脂に完全に吸着され、同時に溶
液は通常の水となり、溶液のpHも6〜8の中性とな
る。
その後、反応器11の攪拌をやめ約3時間静置すると、
底部に固形分12が沈降し、上澄液は透明な水となる。
固形分と水分の量は、水酸化バリウムによる沈殿物化反
応、および使用済イオン交換樹脂によるナトリウムの吸
着がほぼ100%の効率で起るので、容易に計算でき
る。上記実施例では、沈殿物は約230kg、水分は約15
00kgとなる。沈殿物は、硫酸バリウム71kgとナトリウ
ムを吸着したイオン交換樹脂159kgの混合物である。
次に、上澄液である水分をポンプ13によつて反応器1
1から分離する。この分離する水の量は、沈殿物の固化
に必要な200kgだけ残して残りの1300kgを抜きとる。
分離された水分中の放射能は10-5μCi/cc以下であ
つた。したがつて、分離された水は充分に放流可能であ
る。
反応器11内に残存している沈殿物12と水分とは攪拌
器53によつて攪拌されスラリー化される。この沈殿物
12と水とのスラリーはバルブ14を介して200ド
ラム缶19に供給される。ドラム缶1本に対し215kg
のスラリーを供給し、固化剤タンク16に貯蔵されてい
る粉末ケイ酸ソーダとその硬化剤粉末の混合物(以後水
ガラス固化剤という)をドラム缶1本あたり145kg供
給する。水ガラス固化剤の量は、ロードセル17によつ
て計算される。ドラム缶19に供給された水ガラス固化
剤は、攪拌器53aによつて前記スラリーと充分に混合
され、その後室温に静置して固化する。この実施例では
発生した固化剤(ドラム缶)の量は2本であつた。
上記の固化体を一ケ月間放置養生した後その特性を調べ
たところ、固化体の断面は、第4図に示すように、イオ
ン交換樹脂60の間に硫酸バリウム61の粒子が埋めら
れ、固化剤15によつて固化された状態となつており、
樹脂60及び硫酸バリウム61はきわめて均質に分散し
ていた。また、この固化体の一軸圧縮強度も150kg/
cm2以上あり充分な強度を有していた。
以上説明したように本実施例によれば、濃縮廃液および
使用済イオン交換樹脂を沈殿物化のプロセスにより処理
するようにしたので、廃棄物処理も大幅に簡略化できる
ばかりでなく、高減容化及び強固な固化体を得ることが
できる。
また前記第1図の処理装置において、固化剤15をセメ
ントに変え、他は前記実施例と同様のプロセスで固化体
を作製してみた。その結果、固化体は、前記の実施例で
ある水ガラス固化剤を用いた場合と同様の強化な固化体
となり、発生本数も2本であつた。
次に、上記実施例で作製したセメントおよび水ガラス固
化剤による固化体の耐水性を調べた。第6図にそれぞれ
の固化体からコアサンプリングした直径20mm、高さ4
0mmの円柱状サンプルを、500ccのイオン交換水に浸
漬したときの固化体の重量変化を示す。セメントで固化
した固化体は、直線71で示すように全く重量変化がな
く、極めて耐水性に優れたものであることがわかつた。
一方、水ガラス固化剤で固化した固化体は、曲線72に
示すように浸漬初期に約3%の重量減少があつたが、そ
の後は減少しなかつた。この初期の重量減少は、水ガラ
スが硬化するときに副生するリン酸水素ニナトリウム
(Na2HPO4)が溶出するためであることを浸漬水の
分析で確認した。しかし、水ガラス固化剤で固化した固
化体からこの程度のリン酸水素ニナトリウムの溶出があ
つても特に問題はない。逆に水ガラス固化剤による固化
体は放射能の溶出量がセメントによる固化体よりも約1
桁少ないことが確認されている(昭和59年原子力学会
秋の分科会要旨集G38)。以上の結果から、本実施例
によれば、固化剤がセメントであつても、水ガラス固化
剤であつても、極めて耐水性に優れた固化体を作製でき
ることが確認された。
本実施例は、濃縮廃液に元々含まれている陰イオンであ
る硫酸イオンと濃縮廃液内への水酸化バリウムの添加に
より生じる陽イオンであるバリウムイオンとの反応によ
って、不溶性物質である硫酸バリウムが生成された(濃
縮廃液が白濁化された)後、使用済イオン交換樹脂をそ
の濃縮廃液内に添加する。従って、バリウムイオンが硫
酸イオンと反応する前に使用済イオン交換樹脂に吸着さ
れることがないので、バリウムイオンと濃縮廃液に含ま
れている硫酸イオンとの反応を効率よく行うことでき、
濃縮廃液に含まれている硫酸イオンの全部を不溶性物質
である硫酸バリウムに変えることができる。従って、水
溶性の硫酸ナトリウムが固化体内に実質的に含まれな
く、固化体の耐水性が著しく向上する。なお、濃縮廃液
に含まれているナトリウムイオンは使用済イオン交換樹
脂に吸着されるので、固化体は中性となる。
濃縮廃液内に水酸化バリウム及び使用済イオン交換樹脂
を一緒に添加した場合には、濃縮廃液に含まれるナトリ
ウムイオンが使用済イオン交換樹脂に吸着されるだけで
なく、硫酸イオンとの反応に寄与しなければならないバ
リウムイオンの一部も使用済イオン交換樹脂に吸着され
る。このため、濃縮廃液内には、使用済イオン交換樹脂
に吸着されないナトリウムイオンが残り、更にバリウム
イオンと反応できなかつた硫酸イオンが残留する。これ
は、固化容器内に水溶性の硫酸ナトリウムが充填される
ことになり、固化体の耐水性が低下する。また、水酸化
バリウムと反応できない硫酸イオンをなくするために、
濃縮廃液に添加する水酸化バリウムの量を増加した場合
には、固化容器内に充填する放射性廃棄物の量がそれだ
け少なくなる。本実施例は、このような問題を解消でき
る。
実施例2 この実施例は、実施例1と同様に濃縮廃液を硫酸バリウ
ムの沈殿物にするものであるが、本実施例ではさらにナ
トリウムイオンから固化剤であるケイ酸ナトリウム(水
ガラス)を合成し、これら二つの乾燥粉末(硫酸バリウ
ム及びケイ酸ナトリウム)にイオン交換樹脂の乾燥粉末
を混合してドラム缶内で固化するようにしたものであ
る。第7図にこの実施例の処理装置の系統図を示す。濃
縮廃液タンク4に貯蔵された濃縮廃液1はバルブ7を介
して反応器11に供給される。水酸化バリウムタンク5
に貯蔵された水酸化バリウム2はバルブ8を介して、反
応器11内の濃縮廃液中に投入される。濃縮廃液および
水酸化バリウムの供給量は実施例1と同様である。濃縮
廃液と水酸化バリウムの混合物を加熱装置20により8
0℃に保つたまま、攪拌器53により約1時間攪拌す
る。1時間攪拌後、反応器11内の溶液は実施例1と同
様に、水酸化バリウムの浮遊沈殿と、水酸化ナトリウム
の水溶液に改質された。次に、反応器11内の温度を8
0℃に保持したまま、ケイ酸タンク27に貯蔵されたケ
イ酸23をバルブ31を介して反応器11に供給し、攪
拌器53で混合攪拌しながら約2時間反応させる。ケイ
酸23の供給量は水酸化バリウムの供給量の約1.5倍
量とした。反応器11内の溶液は、ケイ酸の供給直後
は、溶液内にケイ酸粒子が分散した状態であつたが、次
第にケイ酸は(5)式に示すように水酸化ナトリウムと
反応し、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)が生成され、2
時間後には反応が全て完結してケイ酸粒子は消滅した。
その結果、反応器内には、硫酸バリウムの沈殿物と水ガ
ラス溶液との混合物33が生成した。混合物33はバル
ブ36を介して回転羽根型蒸発器37に供給される。回
転羽根型蒸発器37で混合液33は乾燥粉末化され、分
岐バルブ38を介して混合粉末タンク41に混合粉末3
9としてためられる。この混合粉末39の成分は硫酸バ
リウムと水ガラス粉末であることが確認された。
一方、樹脂タンク6に貯蔵されている使用済イオン交換
樹脂スラリー3は前記混合物33とは別に乾燥粉体化さ
れる。すなわち、バルブ36が閉のときバルブ9を開と
して回転羽根型蒸発器37にイオン交換樹脂スラリー3
を供給して乾燥粉末化し、分岐バルブ38を介して樹脂
タンク42にためる。次に、混合粉末39を140kg
と、樹脂の乾燥粉末40を80kgとをそれぞれバルブ4
7または48を介してドラム缶19に供給し、ドラム缶
内で上記二種の粉末を混合した後、硬化剤タンク45か
らバルブ49を介して硬化剤43を約40kg供給し、同
時に水タンク46からバルブ50を介して水44を約8
0kg供給する。これらの混合物をドラム缶19内で攪拌
機54により数分間攪拌してペースト状混合物51にし
た後、静置養生して固化する。
1ケ月間放置養生した固化体の特性は、実施例1で作製
した固化体と同様に、耐水性にすぐれ、かつ強度の高い
ものであつた。すなわち、本実施例により得られた水ガ
ラス(反応器11で合成されたもの)を固化剤として使
用しても、充分強固な固化体を作製できることが確めら
れた。また、本実施例により生成される水ガラスは、濃
縮廃液に水酸化バリウムを加え、硫酸バリウムの沈殿物
を生成したときに副生する水酸化ナトリウム(NaO
H)にケイ酸(H2SiO3)を添加して合成するもので
あるため、ケイ酸の添加量を調整することにより、自在
な組成の水ガラスを合成することができる。すなわち、
水ガラスは、一般に化学式Na2O・nSiO2で示さ
れ、通常は酸化ケイ素(SiO)と酸化ナトリウム
(Na2O)の重量比で水ガラスの組成は表示される。
第7図に示す装置で、ケイ酸23の添加量だけを変化さ
せて固化体を作製し、強度を測定した結果を第8図に示
す。図において、横軸に水ガラスの組成(SiO2/N
2O比)を、縦軸に作成した固化体の一軸圧縮強度の
測定結果を示した。この図に示すように、水ガラスの組
成は固化体強度に大きく影響することがわかつた。そし
て、廃棄物固化体の海洋投棄時の基準である一軸圧縮強
度150kg/cm2を満足する水ガラスの組成は、SiO2
/Na2Oの重量比が約1〜4の範囲であつた。したが
つて、この範囲の水ガラスを作成するようにケイ酸を添
加するのが好ましい。また、水ガラスの組成を変えて作
成した固化体を水に浸漬させ、その固化体の耐水性を測
定した結果を第9図に示す。横軸は水ガラスの組成をS
iO2/Na2Oの重量比で示し、また縦軸は作製された
固化体の重量減少率を示す。この図から、SiO2分が
増加するほど耐水性は向上し、SiO2/Na2O比が約
1以上になると一定になる。これは、SiOはもとも
と不溶性であり、また固化体の主骨格を形成するもので
あるのに対し、Na2Oは可溶性な塩を作りやすいた
め、Na2Oが増加すると耐水性は低下する。第8図に
示した一軸圧縮強度の最適範囲との関係から、SiO2
/Na2Oの組成は1〜4に選定するのがよい。
また、第7図の処理装置を用いて、乾燥粉末化した硫酸
バリウムと水ガラスとの混合粉末39と、イオン交換樹
脂の乾燥粉末40との混合比を変えた種々の固化体を作
製し強度を測定した。その結果、作製された固化体の一
軸圧縮強度は、固化体中の樹脂の量に大きく依存するこ
とがわかつた。すなわち、樹脂の割合が大きいと強度は
低下し、樹脂の割合が小さいと増大する。一軸圧縮強度
は基準値150kg/cm2を満足する必要があるので、廃
棄物中の樹脂の割合が大きい場合、廃棄物充填量は少な
くなり、また樹脂の割合が少ない場合廃棄物充填量を増
加できる。第10図は、廃棄物(樹脂粉末と硫酸バリウ
ムの混合物)と水ガラスの混合粉末に対し、廃棄物中の
樹脂粉末割合を変化させ、一軸圧縮強度150kg/cm2
を満足する固化体を作製したときのドラム缶(固化体)
の発生比を示す図である。この図から、本実施例では曲
線Dに示すように、硫酸バリウムに対する樹脂粉末の割
合を40〜70%にしたときが最もドラム缶発生量が小
さいことがわかつた。また、樹脂粉末および、硫酸バリ
ウムと水ガラス粉末の混合粉体をそれぞれ別個に固化し
たときのドラム缶発生量は、直線Eに示すように本発明
を実施した場合(曲線D)よりも常に大きい。ところ
で、本実施例においては曲線Dに示すように、廃棄物中
の樹脂割合が40〜50%付近でドラム缶発生本数が最
小、すなわちドラム缶1本当りの廃棄物充填量が最大と
なつている。これは本実施例2では、濃縮廃液を硫酸バ
リウムの沈殿物にしたときに発生するNaOHを全て固
化剤である水ガラスに変換している。このため、濃縮廃
液の量に応じて水ガラスの生成量も決り、水ガラスの割
合が硫酸バリウムよりも必要以上に多くなり、このため
固化体強度は150kg/cm2よりも大きくなるものの廃
棄物充填率は30wt%程度と少なくなつてしまう。硫
酸バリウムに樹脂粉末を加え、それらの混合廃棄物のう
ち樹脂の割合を多くしていき、その割合を40〜50w
t%にすると、水ガラスの生成量はちようど150kg/
cm2の固化体強度を満足する程度の量となり、生成され
る水ガラスの量が減つた分だけ樹脂粉末が加えられてい
るから、ドラム缶1本当りの廃棄物充填量は最大とな
る。ところで、BWR原子力発電所では硫酸バリウムと
樹脂の発生割合が3:7程度であるから、本実胞例を実
施するにあたつては樹脂の割合を70wt%に選定する
と、廃棄物処理プロセスが簡素化される。この場合に
は、曲線D上の点dに示すように廃棄物充填量は若干低
下する。これは水ガラスの生成量が少なくなるため、外
部から水ガラスを加え、固化体強度150kg/cm2を満
足させる必要があるためである。なお、硫酸バリウムと
樹脂をそれぞれ別個に固化した場合は直線Eに示すよう
にドラム缶発生量が本実施例よりも常に多くなるが、こ
れは樹脂を単独で固化すると第5図の曲線Aで示すよう
に、固化体強度150kg/cm2を満足する廃棄物充填率
の最大値は約25wt%であり、硫酸バリウムを単独処
理した場合には前述したように水ガラスの生成量が過多
となり、硫酸バリウムの充填率は約30wt%になつて
しまうからである。
実施例3 本実施例を第11図に示す。
本実施例では、濃縮廃液を硫酸バリウムに沈殿物化した
後、樹脂を添加して液中のNaOHを吸着させる。樹脂
量が全てのNaOHを吸着するに充分な量だけない場
合、NaOHが残存するので、この場合にはNaOHの
残存する反応器11中にケイ酸タンク27からケイ酸2
3を添加して固化材(水ガラス)を合成する。この結
果、反応器20内の成分は、不溶化した硫酸バリウム、
不活性化した樹脂および水ガラス水溶液となる。次にこ
の反応器11からの物質を遠心薄膜乾燥機37に供給し
て乾燥粉末化した後、固化材、硬化剤及び水を添加して
固化する。固化材は、乾燥粉末中に、合成されたものが
存在するので、固化工程で加える固化材は不足分だけ適
宜添加する。
また、反応器内の反応物を、乾燥粉末化せず濃縮器によ
つてスラリーにしてもかまわない。この場合には固化工
程で水を添加する必要はなくなる。
本実施例では、樹脂量が少ない場合ケイ酸を加えて水ガ
ラスを生成するので、樹脂量の変動に対応した処理シス
テムが可能となる。
なお、第11図において、第1図または第7図と同一符
号を付した部分は同一若しくは相当する部分である。
実施例4 濃縮廃液として、PWR原子力発電設備から発生するホ
ウ酸ナトリウム廃液の処理に本発明を適用した場合の例
を述べる。本実施例において、不溶化反応は次式で進行
する。
ホウ酸バリウム(BaB47)も不溶性沈殿物であり、
硫酸ナトリウム廃液と同様に不溶化が達成できる。ただ
し、この場合には温度を60℃以上、好ましくは80℃
程度で実施しないと、反応液が粘稠になり沈殿しない恐
れがある。その他のプロセスは前記実施例1〜3と全く
同様に実施可能である。
実施例5 濃縮廃液として、核燃料再処理工場から発生する硝酸ナ
トリウム廃液を処理する場合について説明する。この場
合、不溶化反応は次式で進行する。
2NaNO3+Ba(OH)2 →Ba(NO32+2NaOH …(8) Ba(NO32も、NaNO3に比較して溶解度が1/
10以下であり大幅に不溶化できる。また、沈殿物化も
常温で容易に実施可能である。その他のプロセスも前記
実施例1〜3と同様に容易に実施可能である。
実施例6 イオン交換樹脂のイオン交換容量が現在のものより10
倍程度大きいものを使用するか、もしくは、濃縮廃液の
発生量が現状の1/10程度しか発生しないときは、水
酸化バリウムを添加せずに不溶化できる。すなわち、濃
縮廃液中の陰イオン及び陽イオンも全量イオン交換樹脂
により吸着することができるためである。この実施例に
よれば水酸化バリウムなどを添加する必要がなく、イオ
ン交換樹脂だけで、放射性廃液を不溶性の沈殿物にする
ことができる。
また、硫酸イオンおよびアルカリ金属イオンを同時に不
溶性沈殿物にできる一つの添加剤または混合できる二つ
以上の添加剤によつて処理すれば、前記実施例1〜3に
おいてイオン交換樹脂3の添加は不要となる。この実施
例によれば、イオン交換樹脂の廃棄物発生量に依存する
ことなく、廃液の処理が可能となる。この実施例の添加
剤としては一般に市販されている洗剤中の無リン系ビル
ダー(硬水軟化剤)が上げられる。無リン系ビルダーの
主なものに合成ゼオライトがあり、これは無機物のイオ
ン交換性物質と考えられている。この合成ゼオライトに
あらかじめ、バリウムイオンを吸着させておけば、この
合成ゼオライトは多量のナトリウムイオン存在下で、ナ
トリウムイオンを吸着し、バリウムイオンを放出する。
この作用によつて、硫酸イオンとナトリウムイオンの同
時不溶性物質化が可能となる。さらに、上述の合成ゼオ
ライト以外のものでも、硫酸イオンとナトリウムイオン
を同時に不溶性沈殿物にできる添加剤であれば、同様に
実施できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、得られる固化体の強度を増大でき、固
化体の耐水性を著しく向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1を示す系統図、第2図はバリ
ウムまたはカルシウムの水酸化物と硫酸ナトリウムを反
応させた時に生成する硫酸塩の反応率の時間変化を示す
線図、第3図はイオン交換樹脂により吸着され減少した
水酸化ナトリウムの残存量示す線図、第4図は本発明の
固化体の一例を示す断面図、第5図は廃棄物充填率と固
化体強度との関係を示す線図、第6図は固化体を水中に
浸漬時の固化体重量変化を示した線図、第7図は本発明
の実施例2を示す系統図、第8図は固化体強度のSiO
2/Na2O比に対する依存性を示す線図、第9図は固化
体を水に浸漬した時の固化体重量減少率とSiO2/N
2O比との関係を示す線図、第10図は本発明のプロ
セスにより廃棄物を混合処理した場合と単独処理した場
合とをドラム缶発生比で比較した線図、第11図は本発
明の実施例3を示す系統図である。 1……濃縮廃液、2……水酸化バリウム粉末、3……イ
オン交換樹脂スラリー、4……濃縮廃液タンク、5……
水酸化バリウム粉末タンク、6……イオン交換樹脂タン
ク、7……バルブ、8……バルブ、9……バルブ、 10……白濁液、11……反応器、12……沈殿物、 13……ポンプ、14……バルブ、15……固化剤、 16……固化剤タンク、17……ロードセル、18……
廃棄物とセメントペースト、19……ドラム缶、 20……加熱器、21……濃縮廃液、22……水酸化バ
リウム、23……ケイ酸、24……イオン交換樹脂、 25……濃縮廃液タンク、26……水酸化バリウムタン
ク、27……ケイ酸タンク、28……イオン交換樹脂タ
ンク、29……バルブ、30……バルブ、31……バル
ブ、32……バルブ、33……混合物、34……反応
器、35……加熱器、36……バルブ、37……回転羽
根型蒸発器、38……分岐バルブ、39……混合物粉
末、40……イオン交換樹脂粉末、41……混合物粉末
タンク、42……イオン交換樹脂粉末タンク、 43……硬化剤、44……水、45……硬化剤タンク、 46……水タンク、47……バルブ、48……バルブ、 49……バルブ、50……バルブ、51……廃棄物と固
化剤ペースト、52……ドラム缶、53,54……攪拌
器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 恂 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 玉田 愼 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭57−197500(JP,A) 特開 昭59−58395(JP,A) 特開 昭59−77396(JP,A) 特開 昭59−168400(JP,A)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射性廃液に、該放射性廃液中の陰イオン
    と化合して不溶性物質を生成する物質を加え、前記放射
    性廃液中に前記不溶性物質が生成された後、前記放射性
    廃液中の陽イオンを吸着する固体状物質を前記放射性廃
    液に加え、生成された前記不溶性物質、及び前記固体状
    物質を、前記放射性廃液の溶液分から分離し分離した前
    記不溶性物質、前記固体状物質及び固化材を、固化容器
    内に充填することを特徴とする放射性廃棄物の処理方
    法。
  2. 【請求項2】前記不溶性物質及び前記固体状物質は、沈
    降分離によって前記溶液分から分離される特許請求の範
    囲第1項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】前記放射性廃液は、硫酸、ホウ酸、硝酸、
    硫酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム及び硝酸ナトリウム
    のうち、いずれか一つ、またはそれらのうちの二種以上
    の混合物を主成分とする水溶液である特許請求の範囲第
    1項または第2項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】前記不溶性物質を生成する物質が、アルカ
    リ土類金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の酸化物
    である特許請求の範囲第1項から第3項のうちのいずれ
    かに記載された放射性廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】前記固体状物質が、原子力設備から発生す
    る使用済イオン交換樹脂または使用済ろ過助材である特
    許請求の範囲第1項から第4項のうちのいずれかに記載
    された放射性廃棄物の処理方法。
  6. 【請求項6】前記固化材として水硬性固化材を使用する
    特許請求の範囲第1項から第5項のうちのいずれかに記
    載された放射性廃棄物の処理方法。
  7. 【請求項7】前記水硬性固化材がセメントである特許請
    求の範囲第6項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  8. 【請求項8】前記水硬性固化材がケイ酸アルカリ及びそ
    の硬化剤である特許請求の範囲第6項記載の放射性廃棄
    物の処理方法。
  9. 【請求項9】前記水硬性固化材と共に前記固化容器内似
    充填される水は、前記不溶性物質及び前記固体状物質を
    分離して残った前記放射性廃液の溶液分である特許請求
    の範囲第6項から第8項のいずれかに記載された放射性
    廃棄物の処理方法。
  10. 【請求項10】前記溶液分は通常の水までに改質されて
    いる特許請求の範囲第9項記載の放射性廃棄物の処理方
    法。
  11. 【請求項11】前記溶液のpHは6〜8である特許請求
    の範囲第9項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  12. 【請求項12】前記放射性廃液が硫酸ナトリウムを主成
    分とする廃液であり、前記不溶性物質を生成する物質が
    アルカリ土類金属の水酸化物である特許請求の範囲第1
    項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  13. 【請求項13】前記固体状物質が使用済イオン交換樹脂
    であり、前記固化材が水硬性固化材である特許請求の範
    囲第12項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  14. 【請求項14】前記アルカリ土類金属の水酸化物が水酸
    化バリウムであり、生成される前記不溶性物質が硫酸バ
    リウムである特許請求の範囲第12項または第13項記
    載の放射性廃棄物の処理方法。
  15. 【請求項15】前記硫酸バリウムを生成する工程におい
    て、廃液の温度を80℃に保つ特許請求の範囲第14項
    記載の放射性廃棄物の処理方法。
  16. 【請求項16】前記イオン交換樹脂の添加量は、生成さ
    れた水酸化ナトリウムの量に対し重量比で約2.3倍と
    する特許請求の範囲第15項記載の放射性廃棄物の処理
    方法。
  17. 【請求項17】前記水硬性固化材がケイ酸アルカリ及び
    その硬化剤である特許請求の範囲第12項記載の放射性
    廃棄物の処理方法。
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