JPS59208498A - 放射性廃棄物の均質固化法 - Google Patents

放射性廃棄物の均質固化法

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JPS59208498A
JPS59208498A JP8165383A JP8165383A JPS59208498A JP S59208498 A JPS59208498 A JP S59208498A JP 8165383 A JP8165383 A JP 8165383A JP 8165383 A JP8165383 A JP 8165383A JP S59208498 A JPS59208498 A JP S59208498A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、放射性廃棄物の均質固化法に関するもので、
より詳細には塩類を含む固体の放射性廃棄物を、高い減
容比で、しかも緻密性及び機械的強度に優れた固化体に
するための処理法に関する。
従来、原子力発電所及び放射性物質取扱い設備等の運転
に伴い種々の放射性廃棄物が発生し、その処理が問題と
なっている。即ち、これらの廃棄物は、ドラム缶等の容
器内に固化された状態で収容され、一定の保管スペース
内に保管されるが、この貯蔵保管性の点で、この廃棄物
を如何に高い減容比で固化するか、即ち、単位容積比当
りの廃棄物重量を如何に高く固化するかが問題となって
いる。
従来、放射性廃棄物の固化方法としては、廃液やスラリ
ーを直接セメント悼より固化する方法や、この廃液の乾
燥物やこの乾燥物の造粒物(ペレット等)を、セメント
、水ガラス、アスファルト、樹脂等で固化する方法が知
られている。しかしながら、前者の方法では、減容比を
大きくとることが困難であり、また後者の方法でも、ア
スファルトや樹脂を固化剤として用いる方法では、粘度
が高いため減容比が大きくなる条件での混和が困難であ
ると共に、生成した同化体は熱により軟化したり、高熱
下では燃焼するという問題がある。
また、放射性廃棄物の内でも量の圧倒的に大きい低レベ
ル廃棄物は、沸騰水型原子力発電所(BWR)の場合に
は、主として硫酸ナトリウム(芒硝)を主成分とする再
生廃液であり、一方加圧水型原子力発電所CPWR)の
場合には、ホウ酸塩を含む再生廃液であり、更には、核
燃料再処理施設からは硝酸す) IJウムを含む廃液等
が発生する。従ってこれらの廃液を乾燥して得られる廃
棄物には多量の可溶性塩が含まれるため、セメント等の
水性固化剤組成物を用いた場合には、セメントバチルス
組成の構成を阻害させ緻密で強度のある硬化体を得るこ
とが一般に困難である。
従って、本発明の目的は、上述した欠点が改善された放
射性廃棄物の均質固化法を提供するにある。
本発明の他の目的は、塩類を含む固体放射性廃棄物を、
高い減容比でしかも緻密性及び機械的強度に優れた固化
体に固化し得る処理法を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、水性で無機の固化剤を用いて
、上述した特性を有する固化体を調製し得る固化法を提
供するにある。
本発明によれば、硫酸塩、ホウ酸塩、硝酸塩等の塩類を
含む放射性廃液から吸油量1ON/100I以下の乾燥
粉粒体を得、この粉粒体と、ケイ酸質結着剤及び酸性硬
化剤を含む混水量が25乃至50重′1に%の水性分散
体とを、混合ペースト中に含まれる該粉粒体の容積比が
65乃至65%となる比で混合し、得られる混合ペース
トを容器内に充填し、固化させることを特徴とする放射
性廃棄物の均質固化法が提供される。
本発明の固化法においては、放射性廃液乾燥物として、
その吸油量が10116/100.!i+以下、特に3
d/100g以下のものを用いることが、先ず減容比を
高める上で重要となる。吸油量とは、それ自体公知(J
IS−に−5101)のように、粉末をアマニ油と練り
合わせた場合、粒子がバラバラの状態から一つの塊を形
成するに至る際の粉末100g当りのアマニ油の容積(
mJ数)として定義される。
固体廃棄物と固化剤とが、減容比の最も大きい状態で固
化されているモデルを考えると、このような系は、固体
廃棄物の粒子が必要最小限の固化剤で完全に湿潤され、
まとまった一つの塊を形成している系と言うことができ
る。
本発明においては、先ずこの固体廃棄物の吸油量をI 
Qd/10 i以下と低いレベルにすることにより、こ
の廃棄物粒子群の表面積が著しく小さいレベルに減少し
て、少量の水性分散体(固化剤)で廃棄物粒子の十分な
濡れが確保され、しかも廃棄物粒子間の間隙内に包蔵さ
れる水性分散体の量をも著しく小さいレベルに抑制する
ことが可能となるものである。このことの結果として、
本発明によれば、廃棄物の減容比を著しく高めることが
できる。
5− 即ち、後述する例に示す通り、例えば芒硝廃棄物粒子の
吸油量が15d/1oog程度の普通のものでは、この
ものに本発明の水性固化剤を混合したとしても、高々容
積当りの廃棄物重量が100に9720013程度の固
化体が得られるにすぎないのに対して、本発明によれば
、廃棄物粒子を上述した吸油量のデンスなものとしてお
くことにより、容積当りの廃棄物重量が一般に200乃
至300kli’/200/の範囲にある減容比の高い
固化体を得ることが可能となる。
本発明において、放射線廃液の乾燥により得られる粉粒
体の吸油量に及ばず一つのファクターは、該粉粒体の粒
径にあり、一般にメジアン径が70ミクロン以上、特に
200ミク四ン以上のものを用いることが望ましい。本
発明において、メジアン径とは粒度分布における中央累
積値に対応するものであり、粗粒と細粒とを50%ずつ
に分割する粒径を意味する。
このメジアン径が大きくなるにつれて、一般に吸油量が
小さくなる傾向が認められる。この吸油6一 量減少の要因には、粒径の増大による重量当りの表面積
、即ち比表面の減少効果と、廃棄物粒子が最密充填に近
い充填状態をとり易くなることの効果とが挙げられよう
また、固化剤として、ケイ酸質結着剤及び酸性硬化剤を
含む混水量が25乃至50重量%、特に60乃至45重
量%の水性分散体を用いること、及びこの水性分散体と
廃棄物とを、混合ペースト中の廃棄物の容積比が65乃
至65%、特に45乃至55%となる量で廃棄物と混合
することも本発明の目的にとって極めて重要となる。
即ち、本発明で用いる水性分散体の系は、廃棄物粒子の
表面への濡れ性に優れていると共に、多量の塩類の共存
下においても、その正常の流動特性や硬化特性が失われ
ないという特異な性質を示す。
例えば、従来使用されているポルトランドセメント系の
固化剤では、本発明に用いるような減容比の大きい混合
比率において、容器への充填に必要な流動性が得られず
、また塩類の共存により水硬性のセメントバチルス形成
が阻害され、多数のクラックの入った強度の極めて貧弱
な固化体が得られるにすぎない。
本発明に用いる水性分散体の系は、前述した範囲内の混
水量を有することも重要であり、この混水量が前記範囲
よりも少ない場合には、廃棄物粒子の濡れが不完全とな
り、また混合物流動性も低下する傾向が大となり、一方
上記範囲よりも大きいと、廃棄物粒子中の塩類と水との
相互作用による影響が大となって、固化体中にクラック
等が発生するという欠点を生じる。
本発明において、上述した量の廃棄物の粉粒体が配合さ
れた状態では、粒子間の界面に液体が濡れ亘った状態で
あり、本発明においては、両者の添加混合比を、最低限
必要な流動性が得られ、しかも減容比を高めるために上
述した範囲に特定されるのである。
本発明において対象とする廃液は、芒硝を主体とするB
WRの再生廃液やホウ酸塩を主体とするPWHの廃液で
あり、更には核燃料再処理施設から発生する硝酸ナトリ
ウムを主体とする廃液である。これを乾燥処理すること
により上記塩を含有する粉粒体とする。この塩類は、無
水芒硝或いはNα2SO4・10H2oのような有水塩
であってもよく、またホウ酸塩は、Na、OとBtus
とのモル比が種々の塩、例えばNaBO,、Na、B、
O,、Na B !Q a、Na2BsOro−A’α
2BBOIs、Na4B、O,等の塩であることができ
、これらの塩は無水塩でも含水塩であってもよい。更に
、これらのホウ酸塩はナトリウム塩以外の塩、例えばカ
ルシウム塩であることができる。
放射性廃液乾燥物は、上述した塩類を主体とするもので
あるが、これらの塩類以外に、廃液処理過程で生ずる種
々のスラッジや使用済みのイオン交換樹脂等の成分を含
有していても何等差支えない。
本発明においては、乾燥処理物の粒度を前述した範囲と
なるように乾燥処理を行う。例えば、廃液を濃縮缶等で
濃縮し塩類の結晶を析出させる場合には、2次粒子の比
較的粗大な粒子が得られる9− ので、これを本発明に用い得る。また、塩類を中和等に
析出させる場合には、この中和を緩慢に行わせることに
より、粒子サイズの大きい粒子を析出させることができ
る。更に塩類の粒子が比較的微細である場合には、これ
に水或いは塩溶液或いはその他のバインダー成分等を加
えて、−炭粒子を凝結させることにより、メジアン径が
本発明範囲内にある粗大な粒子を得ることができる。要
するに、本発明においては、廃液乾燥物の吸油量や粒度
が前述した範囲となる限り、それ自体公知の任意の手段
を採用し得る。
本発明において使用するケイ酸質結着剤は、水溶性乃至
は水分散性であり、後述する酸性硬化剤との組合せで硬
化し得るそれ自体公知の任意のケイ酸アルカリの粉末が
使用される。粉末のケイ酸アルカリは、M!0 : S
in!(式中、Mはアルカリ金属を表わす)のモル比で
表わして、1 : 1.3乃至1:3.2のモル比を有
するものが好適である。アルカリのモル比が上記範囲外
では結着剤として使用したときの接着強度等が低下する
傾向がある。
10− ケイ酸ソーダが本発明の目的に好適であるが、ケイ酸カ
リを用いることもできる。本発明に用いるケイ酸アルカ
リは、粉末であるという条件内で水和した水分等を含有
していても何等差支えない。
これらのケイ酸質結着剤の内でも、本発明においては、
ホウ酸分を含有した水溶性ホウケイ酸アルカリまたは水
溶性ケイ酸アルカリとアルカリ水溶液に可溶なホウ酸ア
ルカリとの組合せを、使用することができる。ここで用
うるホウ酸アルカリ塩としてはこのものがアルカリ性水
溶液に可溶であるという条件内で任意の塩を用いること
ができ、例えばホウ酸ソーダ、ホウ酸カリが好適に使用
される。これらのホウ酸塩は、無水塩でも、或いは6水
塩、5水塩、7水塩、10水塩のような含水塩であって
もよい。
ケイ酸アルカリとホウ酸アルカリとは、ケイ酸アルカリ
中のSin、に対するホウ酸アルカリ中のB宜O8のモ
ル比が1 : 0.03乃至1:0.3、特に1:0.
05乃至1:0.25の範囲となるように組合せ使用す
るのがよい。
ケイ酸アルカリとホウ酸アルカリとを、粉末混合物とし
て使用する代りに、これらをホウケイ酸アルカリ水溶液
の形で用いることもできる。即ち、この水溶液は的記2
つの塩を水に溶解し、所望により加熱反応させることに
より得られる。
伺、ホウ酸分CIh0s)のモル比が上記範囲よりも小
さいときには、耐水性が低下すると共に、安定性も低下
する傾向があり、一方上記範囲よりも大きくしてもそれ
による格別の利点は得られず、経済的にも不利となる。
本発明において使用する酸性硬化剤としては、ケイフッ
化ナトリウム、ケイフッ化カリウム、グイフッ化カルシ
ウム、ケイフッ化アルミニウム等のケイフッ化物;ポリ
リン酸ケイ素、ポリリン酸ケイ素のアルカリ金属塩、リ
ン酸チタン、IJy酸ジルコニウム、リン酸アルミニウ
ム、リン酸亜鉛等のリン酸塩:硫酸アルミニウム、硝酸
アルミニウム、塩化アルミニウム等の他の酸性塩を挙げ
ることができる。これらの酸性硬化剤は何れも水中に添
加したとき酸性側のpHを示すものであり、ケイ酸質結
着剤に対して硬化剤として作用するものである。
これらの酸性硬化剤の内でも、本発明においては、ケイ
フッ化物、特にケイ7ツ化アルカリを用いることが望ま
しい。即ち、ケイフッ化アルカリは、硬化剤としての作
用を有することは勿論であるが、この硬化剤を含有する
組成物は、水への濡れ性やスラリー状態での流動性に優
れているという利点を与える。このケイフッ化アルカリ
を、ポリリン酸ケイ素との組合せで硬化剤として用いる
と硬化体の諸物性の点では最良の結果が得られる。
本発明において、水性分散体と該粉粒体から成る混合ペ
ースト中の水性分散体の硬化反応に併なう粘性向上によ
る流動性低下を延長させるために用いる硬化遅延剤は結
晶性メタケイ酸バリウム(Basins)を主体とする
ものである。この結晶性メタケイ酸バリウムは、一般に
無水塩の形であることが好ましく、一般に1乃至60重
量%のEaO水可水分溶分有することが流動性改良の見
地から望ましい。無定形のケイ酸バリウムでは、後13
− 述する例に示す通り、流動性改良の効果が小さい。
この結晶性メタケイ酸バリウムは、文献によると、計算
量の酸化バリウムと二酸化ケイ素とを融解することによ
り得られるが、本発明者等の研究によると、石英型結晶
構造のケイ砂と炭酸バリウム、酸化バリウム或いは水酸
化バリウムとを900乃至1200℃の温度で焼成する
ことにより容易に得られる。同、本明細書において、結
晶性メタケイ酸バリウムを主体とするとは、この結晶性
メタケイ酸バリウムが主成分であることを意味しており
、例えば少量の二酸化ケイ素や酸化バリウム或いは炭酸
バリウムが含有されていても差支えないことを意味する
。このメタケイ酸バリウムは、60メツシユよりも小さ
い粒度を有することが望ましい。
本発明において、水性分散体は固形分を基準として、ケ
イ酸質結着剤のバインダー主成分CA)100重量部当
り、酸性硬化剤(B)を10乃至60重量部、特に20
乃至40重量部、及び流動性改良剤CC)を5乃至35
重量部、特に10乃至14− 20重量部の量で使用するのがよい。
即ち、酸性硬化剤の量が上記範囲よりも少いと、この組
成物が固化しに<<、また硬化物の強度及び耐水性が低
下する傾向があり、また上記範囲よりも多いと流動性が
低下し、ポットライフも短かくなり、更に硬化物の体積
膨張による容器破壊を引き起こし或いは緻密性が失われ
て、硬化物の諸特性が低下する傾向がある。また、結晶
性メタケイ酸バリウムの量が上記範囲よりも少ない場合
にも多い場合にも、組成物の流動性が所期のレベルに到
達せず、更にこの量が上記範囲よりも多いと硬化物の諸
特性が低下するようになる。
本発明においては、水性分散体にその水性分散体の諸性
質ならびに作業性を改善するために、各種公知の充填材
、骨材、改良剤を添加配合することができる。
固化剤としての水性分散体と固体廃棄物との混合は、任
意の混合機、例えばミキサー、ニーダ−、ブレンダー等
を用いて行なうことができ、混合攪拌に際して格別の注
意は特に必要でないが、該混合物はチキソトロピー的流
動特性を呈することからこの混合物を容器内に充填する
にあたってのポットライフを確保するためには、該混合
物の温度を25乃至45℃、特に30乃至40℃になる
ように調整することによって、混合物の粘度を下げしか
も絶えず攪拌をすることによってチキソトロピー的現象
による内圧応力を消去又は緩和させ流動性を維持させる
ことが必要である。
この混合物を、ドラム缶、コンクリート容器等の任意の
容器内に充填し、この充填物を、室温において硬化させ
均質な固化物とする。
或いは該容器内で水性分散体と該粉粒体を同時に混合さ
せ、この容器内で均質な混合ペーストとなし、そのまま
室温で固化させることも可能である。
更らには本発明の均質固化法の特徴として固化剤である
水性分散体は、高い混水量で使用するため、はとんど粘
性が無く、又著しく流動性に富み、しかも20乃至26
時間に及ぶ長いポットライフが得られることなどから、
装置材壁への付着もほとんど生じない。
従って実際の原子力発電施設における固化作業において
、放射線管理区域内(添付第2図A区域)での作業量を
軽減させることも出来るであろうし、又固化作業時の4
区域内での突発事故に際し、水性分散体の調製は上記の
特徴から、管理区域外(添付第2図B区域)で行なうこ
とが出来るため、第1図0、■工程での固化剤の硬化に
併なう閉塞トラブルはほとんど発生しないであろう。
本発明により得られる固化つは、組織的にも極めて均質
であり、同化体には硬化に伴なう残留歪がなく、従来の
ペレット固化法に有りがちな温度環境による固化体の体
積膨張によるクラック発生も見られずしかも固化体は従
来の均質固化体では、不可能であった高減容固化体であ
りながら、その−軸圧縮強度が150 kg/cWt”
以上でなければならないという制限値を楽にクリアする
ほどに機械的強度にも優れ、耐久性、耐候性にも優れて
いる等多くの利点を有する。
本発明を次の例で説明する。
17− 実施例1゜ A、水性分散体のセメント組成物について説明する。
A−1,粉末ケイ酸ソーダ 下記第1表に表示する組成を有する4種の粉末ケイ酸ソ
ーダを市販工業薬品より選んだ。
第1表 A−2,アルカリ水溶液可溶なホウ酸アルカリ下記第2
表に表示する分子式を有する3種のホウ酸塩を市販試薬
より選んだ。
第2表 18− A−6,水溶性ホウケイ酸アルカリ 上記ケイ酸ソーダとホウ酸塩の両粉末を下記第3表に示
す量割合で均質に混合してバインダー剤(成分(A))
を調製した。
第3表 A−4,ケイフッ化アルカリ(酸性硬化剤)ケイフッ化
アルカリとしては、市販工業薬品のケイフッ化ソーダC
Na鵞5iFs)  (試料番号N5F)およびケイフ
ッ化カリ(KtS4Fe) (試料番号KSF)の粉末
を選んだ。
A−5,ポリリン酸ケイ素(酸性硬化剤)ポリリン酸ケ
イ素は本発明者等の2件の特許(特公昭46−4086
6号および特公昭46−42711号公報及び特願昭5
7−32277号公報)明細書記載の方法に準拠して調
製された第4表に表示した試料番号PS−1のポリリン
酸ケイ素を選んだ。
なお、ここに調製したポリリン酸ケイ素について、下記
に記載する測定方法によって分散性ならびにゲル化時間
を測定し、その結果を第4衣に併せ表示する。
第4表 ん 分散性ならびにゲル化時間の測定 分散性ならびにゲル化時間の測定は、本発明者らの出願
特許(特公昭57−42581号公報及び特願昭57−
32277号公報)明細書記載の方法に準拠して測定し
た。
このゲル化時間は、一般通常の無機質バインダーとして
は40℃で20分以上必要であり、本発明セメント組成
物の硬化剤においても同様である。
又もちろん分散性不良の試料は本発明の硬化剤とはなら
ない。
A−6,結晶性メタケイ酸バリウム(硬化遅延剤)結晶
性メタケイ酸バリウムとしては、一般市販のものでも良
いが、本実施例においては代表的調製方法として下記参
考例1に記載された方法により調製した結晶性メタケイ
酸バリウム粉末(試料番号B5−1>を選んだ。
なおここに調製したB5−1は、BaO成分として26
重量%の水分溶分を持つ。
参考例1゜ ケイ酸源にフラタリ硅砂粉末とジルトンA(水滓化学工
業(株)II!!の易反応性ケイ酸ゲル粉末)との等モ
ル混合物、バリウム源としては市販試薬の炭酸バリウム
を選び、 5iOJBaOのモル比が1に21− なるように両者を混合し、15乃至20%の水で調湿造
粒にて約10前径の顆粒状とした後、回転式キルンを用
いて1000乃至1100℃で0.5時間、焼成し、乾
式粉砕にて粒径60μ以下95%以上に分級した結晶性
メタケイ酸バリウム塩粉末(試料番号B!3−1 )を
選んだ。
B)成分(C)の水可溶BaOの測定 試料5gを秤量し、200!三角フラスコに入れ蒸留水
ioam’i加え、密栓して60分間攪拌した後口側し
、そのPH中のBaO成分を分析し、試料5gで徐した
重量%をもって、BaO成分の水分溶分とする。
A−7助剤 助剤としては、本発明のセメント組成物としての水性分
散体(水性ペースト)の粘性を高めたり、流動性を損な
わない条件において、本発明の放射性廃棄物を含む均質
固化体の補強剤として、下記に示す粉末を選んだ。
品 名           原料番号フライアッシュ
         AG−Fl22− ゼオライト            AG−Zケイ酸鉛
            AG−P;P炭化ホウ素  
         AG−CB窒化ホウ素      
     AG−NBホウケイ酸鉛         
 AG−BSPポルトランドセメント      AG
−PCケイ酸カルシウム        AG−ECカ
イヤナイト           AG−に珪砂粉  
           AG−8無定形ケイ酸バリウム
      AG−BS以上の配合剤を用いて、第5表
に本実施例及び比較例に用いる水性分散体(固化剤)用
セメント組成物を表示した。
第6表 B、水性分散体及び放射性廃棄物粉粒体を充填した均質
固化体について説明する。
第5衣に表示した固化剤(試料番号S−1乃至S−18
)を所定の混水量で所定温度(60乃至40℃)の水性
分散体となしこの分散体中に第6表に表示した放射性廃
棄物の模疑粉粒体(試料種A乃至G)を混合させ、継続
して攪拌させながらこの混合ペーストを容器に充填させ
、次いで所定の温度で固化させた均質固化体について下
記C乃至Hに記載する測定方法による物性ならびに効果
についてそれぞれ測定し、その結果を第7表に表示した
なお本発明の高減容均質固化法を明確にするために比較
例(実験番号H−i乃至H−4)を示した。
以上の結果、第5.6及び7表から明らかなように放射
性廃棄物である芒硝、ホウ酸ソーダあるいは硝酸ソーダ
等の該粉粒体を本発明の水性硬化剤であるバインダーの
水性分散体中に均質に混合させて容器に充填させて固化
体を調製するにあたって、該粉粒体を容器内に可能な限
り充填させるために、該粉粒体の粉体特性である吸油量
が可及的に少なくすることが必要でおり、更らには容器
内に細密充填された条件で、この充填量を最大にさせる
必要性から該粉粒体の粒度特性としてそのメジャン径も
可能な限り大きくすることが極めて重要であることがよ
く理解される。
一つQ− 更らには該粉粒体を充填してなる固化体のバインダーで
ある本発明の水性分散体の使用量を可及的に減少させる
ことができ、その結果、一定容量の容器中に該粉粒体を
最大の容積で充填させることが可能となり、しかも可及
的に少ないバインダーである本発明の水性分散体で均質
で流動性に富んだ混合ペーストにすることが可能であり
、従ってこの混合ペーストを硬化させて得られる同化体
は組織的に均質さが損なわれず、固化体としての安定性
も比較例、特に従来のセメント均質同化体(実験番号H
−4)に比らべ、著しく高い減容性でありながら耐クラ
ツク性の要因となる膨張率が極めて小さく、圧縮強度も
200 kg/crn”以上にもおよぶことなどから、
該廃棄物の減容性に著しく優ぐれた均質固化法であるこ
とがよく理解される。
C)該粉粒体の吸油量 吸油量が極めて低い検体の測定方法として下記の如く行
なった。
吸油量が既知で、しかも比較的に高い吸油量を持つ微粉
ケイ酸(商品名ジルトンA)2gを担体29− −l〇− にあらかじめその吸油量の90乃至95%量の煮アマニ
油を滴下し十分に練り合せた後、次いで粗粒芒硝等の該
粉粒体5gを添加して練り混ぜ、再度煮アマニ油を滴下
し、全体が硬いパテ状を呈し調べらでの練り混ぜ時にら
せん状に巻き起こされる程度になった時を終点として次
式より該粉粒体の吸油量G(y/100g)を算出した
G= (Hl−Ht) 100/5 HI=滴下した煮アマニ油の量〔1〕 Ht : 微粉’I イ酸(D 吸油量Cd/100g
]に微粉ケイ酸の重量<g)懸けた値 S:該粉粒体の重量U) D)混合ペーストの流動性評価 混合ペーストを容器に注入させて、固化体になす際の混
合ペーストの作業性を評価するために下記の第2図に図
示した装置を用いて、継続攪拌下に混合ペーストのトル
ク値(kg・cIrL)を経時的に測定し、注入可能な
トルク値の上限5kgmを定め混合ペースト化後30分
経時のトルク値を表示した。
測定方法 30− 混水量に相当する水の入った容器を所定温度のウォータ
バス内にセットし、この容器に固化剤を投入し水性分散
体となした後、所定量の該粉粒体を投入し、400rp
mで1分間攪拌した後に、攪拌速度を10 Orpmで
攪拌させて、トルク測定を開始する。
なお、容器内の固化剤、水、該粉粒体からなる混合ペー
スト重!1tffi1020.!i+に定めて測定を行
なった。
E)該粉粒体の減容性及び充填性 固化体中の該粉粒体の充填界41(T/’I)、混合ペ
ーストの容器への充填容量<V>とじ、該粉粒体の容量
充填性(V、/V 、容it%)から減容性を評価し、
更にこの値線粉粒体の比重とから、2001容器中の該
粉粒体の充填重量Ckg)を算出し、重量充填性を評価
した。
F)均質固化体の膨張率 JIS、ASTM規格による石膏硬化体の膨張率測定器
を用いて混合ペーストをこの測定器に流し込み、水分の
蒸発を防止するため検体の表面をビニールシートで完全
に覆って、60℃で6日間の固化養生した後、5℃の雰
囲気中に保管し下記式より固化体の膨張率を算出した。
ただし供試体寸法は30X30x20011o= 20
0− Ovtm lは測定値 G)均質固化体の圧縮強度 混合ペーストを25φ×50順寸法の容器に流し込み温
度20℃、関係湿度75%で7日間の固化養生した後1
.[5−A1114に準拠して、形状比2CL/D)の
円柱体の供試体について一軸圧縮強(kg/crILり
を測定した。
H)均質固化体の耐クラツク性 混合ペーストを25φx50mm寸法のポリスチレン製
の容器に流し込み、20℃、35℃で固化養生させ、そ
の温度に10日以上継続保管する検体と、6日後に5℃
の温度雰囲気に10日以上継続して保管した時の、それ
ぞれの容器のクラック発生を観察し、いずれの温度条件
にもクラックを発生させないもの、どれか1つの温度条
件でクラックを発生させるもの、更らには2つ以上の温
度条件でクラック発生させるものを、それぞれ耐クラツ
ク性を優、良、不可と評価した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における原子力発電施設より発生する放
射性廃棄物の均質同化処理工程の概略図の一例である。 1 再生廃液及び廃液の1次濃縮機 2 乾燥粉粒化機 6 熱風 4 廃イオン交換樹脂 5 固化剤(水性分散体)調製槽 6 セメント組成物粉体 7水 8 注入導管 9 混合機 10  ドラム缶 (A)  放射線管理区域内 36− CB)  放射線管理区域外 第2図は混合ペーストの流動性を評価するトルク測定用
の装置を表わす。 1 攪拌モーター 2 山崎式回転トルクメーター 6 ウォータバス 4 混合ペースト容器 5 馬蹄型攪拌羽根 6 混合ペースト 特許出願人  水澤化学工業株式会社 64− 第1図 (A)      (B) 手続補正書(自発) 昭和58年6月17日 特許庁長官  若 杉 和 夫 殿 1、 事件の表示 特願昭58−81653号 2、 発明の名称 放射性廃棄物の均質固化法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 4、代理人〒105 5、補正命令の日付 な  し 6、 補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 (1)明細書第16頁7行に「内圧応力」とあるをr内
在応力」と訂正する。 (2)仝第31頁下から7行に「この値線粉粒体」とあ
るを、「この値と該粉粒体」と訂正する。 以上

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)硫酸塩、ホウ酸塩、硝酸塩等の塩類を含む放射性
    廃液から吸油量が10++J/100r以下の乾燥粉粒
    体を得、この粉粒体と、ケイ酸質結着剤及び酸性硬化剤
    を含む混水量が25乃至50重量%の水性分散体とを、
    混合ペースト中に含まれる該粉粒体の容積比が65乃至
    65%となる比で混合し、得られる混合ペーストを容器
    内に充填し、固化させることを特徴とする放射性廃棄物
    の均質固化法。
  2. (2)乾燥粉粒体がメジアン径で70ミクロン以上とな
    る粒度特性を有するものである特許請求の範囲第1項記
    載の均質固化法。
  3. (3)乾燥粉粒体と水性分散体とを、混合ペーストの温
    度が25乃至45℃の範囲となるように混合して、硬化
    時間の延長された混合ペーストを得る特許請求の範囲第
    1項記載の均質固化法。
JP8165383A 1983-05-12 1983-05-12 放射性廃棄物の均質固化法 Granted JPS59208498A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4793947A (en) * 1985-04-17 1988-12-27 Hitachi, Ltd. Radioactive waste treatment method

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4793947A (en) * 1985-04-17 1988-12-27 Hitachi, Ltd. Radioactive waste treatment method

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