JPH0646155Y2 - スピーカの構造 - Google Patents

スピーカの構造

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JPH0646155Y2
JPH0646155Y2 JP3438589U JP3438589U JPH0646155Y2 JP H0646155 Y2 JPH0646155 Y2 JP H0646155Y2 JP 3438589 U JP3438589 U JP 3438589U JP 3438589 U JP3438589 U JP 3438589U JP H0646155 Y2 JPH0646155 Y2 JP H0646155Y2
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Inventor
哲平 山田
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株式会社エヌ・ピー・エル
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、音響信号を再生するスピーカの構造に係る。
(従来の技術) スピーカの構造として、従来最も一般的なものは、裏側
からの音の回り込みを防止する目的で木板、パーテイク
ルボード、金属板等で製作され、又はプラスチックス成
形体であるエンクロージャーを設け、その側壁に開口部
を形成し、該開口部にスピーカユニットを固定し、前記
エンクロージャーの内壁面にラシャ生地やグラスウール
等の吸音材を貼着したものである。
上記の構造を有するスピーカにおいて、前記のスピーカ
ユニットにより音響を再生すると、その音圧によって前
記のエンクロージャーも振動し、この振動が該エンクロ
ージャーの固有振動数に近づくと共振音が発生すること
になる。この共振音の発生は回避することが不可能であ
り、そこで吸音材が用いられていた訳であるが上記のよ
うな吸音材は高周波共振音に関しては有効であっても、
低周波共振音の遮音には有効ではなく、従ってこの低周
波共振音が歪となって再生音質に悪影響を及ぼす。
このために、即ち再生音の音質を改善するために種々の
提案がなされてきており、例えば実開昭58−23482公報
には、第2図に示されるように、金属板、木板又はプラ
スチックス成形板製のエンクロージャーを外部エンクロ
ージャー7と内部エンクロージャー8とで構成し、エン
クロージャーの開口部9にスピーカユニット10を固定さ
せると共に前記の外部エンクロージャー7と内部エンク
ロージャー8との間に、必要に応じてコマ11を配置する
ことにより空隙部12を形成し、この空隙部に液体、粉体
又は粒状体を振動減衰用媒体として充填し、一方内部エ
ンクロージャー8の内側面に吸音材13を貼着したスピー
カ14が示されており、又実開昭53−161624公報にはプラ
スチックス薄板製の外部エンクロージャーと内部エンク
ロージャーとの間に、振動減衰目的で液体を充填したス
ピーカ用の音響箱が開示されている。
(考案が解決しようとする課題及び考案の目的) 上記の従来技術によるスピーカは二重エンクロージャー
間の空隙に振動減衰用媒体を充填することにより、スピ
ーカユニットからエンクロージャーに伝達される振動を
減衰させると共にエンクロージャーの固有振動数を低下
させることにより再生周波数特性を改善しようとするも
のであるが、振動減衰用媒体を封止するために、ボック
ス構造が複雑にならざるを得ず、又振動減衰用媒体を封
入しても低周波数帯域においてエンクロージャーが共振
するのを回避することは不可能であり、既述のように低
周波共振音は遮音が極めて困難である点に課題があっ
た。
処で、理想的なエンクロージャーを追求する場合に、そ
の材質としては、先ず第一にスピーカユニットを確実に
且つ安定に固定するために剛性の高いことが要求され、
第二にはエンクロージャーの共振をできるだけ抑制する
ために音響学的な内部損失の高いことが要求される。し
かしながら、これらの両要件を同時に充足させることは
周知のように不可能である。即ち、剛性素材でエンクロ
ージャーを構成すれば共振し易くなり、再生音に相当量
の共振音が混入するのを免れず、又内部損失の高い素材
でエンクロージャーを構成すれば剛性が犠牲となるので
スピーカユニットの振動板による正確な波形の再現自体
が不可能となってしまうのである。現在、エンクロージ
ャーの構成素材として最も汎用されているのはパーテイ
クルボードであるが、これは上記の両物性を求めた結果
の妥協の産物に他ならない。パーテイクルボード製のエ
ンクロージャーが有している限界を克服するために金
属、セラミックス又はガラスによりエンクロージャーを
製作する試みがなされた。しかしながら、この種のエン
クロージャーにおいては高周波数帯域における共振によ
る表面からの音の放射量が極めて高くなり、従ってこれ
を抑制するためにエンクロージャーとスピーカユニット
との間にゴム等の防振材が配置される。この場合に、エ
ンクロージャー自体の共振は可成り抑制し得るが、元来
動いてはならないスピーカユニットがその振動板の反作
用を受けて微動してしまい、従って振動板は正確な波形
を再現できなくなってしまう。尚、従来採用されてきた
エンクロージャーデッドニングの方法はエンクロージャ
ーの表面から放射される音波の周波数分布を変化させる
ことを主眼とするものであり、エンクロージャーの表面
から放射される音波エネルギーの総放出量を低下させる
ものではないために理想的なデッドニングを期待するこ
とはできなかった。即ち、剛性が高く、従って音波の伝
播速度が高く、しかも内部損失の大きな素材は現実には
存在しないために、妥協的な素材としてのパーテイクル
ボードによりのエンクロージャーが製作されているのが
実状なのである。
従って本考案の目的は、構造が比較的簡単であるにも拘
らず、再生音の音質を飛躍的に向上させることが可能な
スピーカの構造を提供することにある。
(課題を解決するための手段及びそのための構成) 本考案によれば、上記の課題は、スピーカユニットが固
着された高剛性材料製のスピーカユニット支持体と、該
スピーカユニット支持体を囲繞するエンクロージャーと
を備えており、前記スピーカユニット支持体の外面と前
記エンクロージャーの内面との間に吸音材が充填されて
おり、前記スピーカユニット支持体の底部に突設された
脚部が前記エンクロージャーの底面に穿設された孔から
該孔の周縁部との間に間隙を隔てて突出せしめられてい
ることを特徴とする、スピーカの構造により解決される
と共に、上記の目的が達成される。
即ち、本考案によるスピーカは、基本的には、従来相矛
盾する二つの物性である剛性と内部損失とが一つの素材
で求められてきたが、これらの両物性要件を一つの素材
で達成することは不可能であり且つ妥協的な素材を結果
的には求めることに他ならないとの考え方の下に、剛性
の高さと内部損失の高さとをそれぞれ別個の素材と別個
の構造により分担させるものである。
そこで、本考案によるスピーカにおいては、スピーカユ
ニットは高剛性材料製のスピーカユニット支持体に固着
される。このスピーカユニット支持体はエンクロージャ
ー構造又はフレーム構造を有していることができ、これ
を構成する高剛性材料としてはガラス、陶器、磁器等の
通例のセラミックスや原料の精選されたファインセラミ
ックスが好ましく、硬質金属であっても差し支えない。
スピーカユニット支持体をこのような高剛性材料で製作
する場合には、当然のことながら、音波の伝播速度は高
くなり且つ共振周波数も高くなる。本考案では、共振周
波数が高くなることは、剛性を有している物質が不可避
的に備えている性質として、これを認め、その表面から
放射される共振音については事後的に且つ二次的に遮音
するのであり、スピーカユニット支持体を構成する素材
が有している内部損失の特性に頼ることも、又スピーカ
ユニットのフレームとスピーカユニット支持体との間に
ゴムを介在させることも、スピーカコーンの正確なピス
トン運動を妨げるので行わないのである。本考案によれ
ば、上記の事後的な且つ二次的な遮音は、スピーカユニ
ット支持体を外部からグラスウールやロックウール等の
吸音材で包み、この吸音材層を更にエンクロージャーに
て囲繞することにより行うのである。このエンクロージ
ャーを構成する素材としては、スピーカユニット支持体
の場合とは異なって剛性は要求されないが、音響学的内
部損失の高いものでなければならず、例えば鉛入りシー
ト等の制振材が好ましい。
このエンクロージャーは、上記の吸音材層及び防振材例
えばクロロプレンゴムからなる取り付け部材を介して、
スピーカユニット支持体に、又はスピーカユニットのフ
レームに固定される。
(作用) 音響再生信号が供給されることによりスピーカユニット
が作動する場合に、該スピーカユニットの前面から再生
音が放射されると共に、この再生音の音波と逆位相の音
波がスピーカユニット支持体の内面に達する。この場合
に、スピーカユニット支持体は、既述のように、高剛性
材料にて構成されているので、共振鋭度(Q)は高い
が、共振周波数も高く、従って共振は低周波数帯域で発
生せずに高周波数帯域で生じることになる。しかしなが
ら、この高周波共振音は、低周波数共振音と異なり容易
に、即ちスピーカユニット支持体を包んでいる吸音材
や、その外部を更に囲繞しているエンクロージャーによ
り遮音することができ、又スピーカユニットのコーン紙
を経て外部に聞こえることもない。更に、上記のエンク
ロージャーを、既述のように、内部損失の高い素材によ
り構成すれが低周波数帯域での共振の発生を有効に防止
することができる。
尚、前記のスピーカユニット支持体とエンクロージャー
とは直接的に接触しない構造になされているので、スピ
ーカユニット支持体の振動がエンクロージャーに伝達さ
れることはなく、従って該エンクロージャーによる、所
謂「箱鳴り」が発生しないのでスピーカユニットによる
再生周波数特性に悪影響を与えず、供給された周波数信
号に極めて忠実な周波数を有する音声として再生するこ
とが可能となる。
(実施例) 次に、本考案の一実施形が示されている、添付図面の第
1図を参照しつつ、本考案を更に詳細に且つ具体的に説
明する。
本考案の一実施例を説明する。第1図(イ)は、本考案
に係るスピーカ1の断面図である。このスピーカ1は、
スピーカユニット2が固着されたファインセラミックス
製のスピーカユニット支持体3と、該スピーカユニット
支持体3を囲繞するエンクロージャー4とを備えてい
る。
前記スピーカユニット支持体3の外面とエンクロージャ
ー4の内面との間にはグラスウール5が充填されてい
る。そして、第1図(ロ)に示されているように、前記
エンクロージャー4の底面4aには孔4b,4bが穿設されて
おり、前記スピーカユニット支持体3の底面3aに設けら
れた脚部3b,3bは前記孔4b,4bの周縁部と間隙を有して該
孔4b,4bから突出せしめられている。
前記脚部3bと孔4bとの間隙には封止用ゴム部材4c,4cが
装着されている。
前記スピーカユニット2はボルト2a,2a…で前記支持体
3に固着されている。
前記エンクロージャー4は鉛を含有する金属製シートで
形成され、防振ゴム製の、例えばクロロプレンゴム製の
支承体6を介してバッフルボード2bに固定されている。
上記に於て、本考案に係るスピーカの構造を具体的に説
明したが、これに限定されることなくスピーカを構成で
きるのは勿論であり、例えば、図示された実施形におい
ては前記スピーカユニット支持体3はエンクロージャー
構造のものとなっているが、スピーカユニット後部が解
放されているコンデンサー型スピーカの場合には、これ
を支承する各フレームを被覆するようなフレーム構造を
有するものとして構成することができ、又その構成素材
としてファアインセラミックスが用いられているが、こ
れを低価格にするためにガラス,硬質金属,陶器,磁器
等の材料で構成することもでき、また、前記グラスウー
ル5をロックウール,粗毛ウール,アセテート綿等の慣
用のかつ廉価な吸音材に代替することもできる。
更に、前記エンクロージャー4は音響学的に内部損失の
大きい遮音性の高い材質であればよく、また、その取付
けにおいては前記バッフルボード2bに直接固定すること
もできる。
前記エンクロージャー4の底面4aの孔4cに装着された封
止用ゴム4cは場合によっては存在しなくてもよく、ま
た、前記脚部3bをスピーカユニット支持体3と別体に形
成し、捻子用嵌合部を設け螺合により該支持体3に固定
してもよい。
(考案の効果) 本考案によるスピーカによれば、スピーカユニットの固
着されるスピーカユニット支持体は高剛性材料にて製作
されており、従って、スピーカユニットが作動すること
により、スピーカユニット支持体が共振する場合にもそ
の共振周波数は高周波数帯域のものとなり、この高周波
共振音はスピーカユニット支持体を包む吸音材と、この
吸音材層の外部を囲繞するエンクロージャーとにより有
効に遮音され、従ってスピーカユニトの再生音には共振
音が混濁しないので供給される周波数信号に極めて忠実
な音声が本考案によるスピーカにより再現されることに
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)は、本考案に係るスピーカの構造の一実施
形を示す断面図、第1図(ロ)は、その一部拡大断面
図、第2図は、従来のスピーカの構造を示す断面図。 1…スピーカ、2…スピーカユニット、3…スピーカユ
ニット支持体、3b…脚部、4…エンクロージャー、4b…
孔、5…グラスウール、6…支承体。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピーカユニットが固着された高剛性材料
    製のスピーカユニット支持体と、該スピーカユニット支
    持体を囲繞するエンクロージャーとを備えており、前記
    スピーカユニット支持体の外面と前記エンクロージャー
    の内面との間に吸音材が充填されており、前記スピーカ
    ユニット支持体の底部に突設された脚部が前記エンクロ
    ージャーの底面に穿設された孔から該孔の周縁部との間
    に間隙を隔てて突出せしめられていることを特徴とする
    スピーカの構造。
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JPH04315802A (ja) * 1991-04-12 1992-11-06 Victor Co Of Japan Ltd 磁気記録再生方法及び装置
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