JPH0645781B2 - 焼付塗料用樹脂組成物 - Google Patents

焼付塗料用樹脂組成物

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JPH0645781B2
JPH0645781B2 JP60294219A JP29421985A JPH0645781B2 JP H0645781 B2 JPH0645781 B2 JP H0645781B2 JP 60294219 A JP60294219 A JP 60294219A JP 29421985 A JP29421985 A JP 29421985A JP H0645781 B2 JPH0645781 B2 JP H0645781B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる焼付塗料用樹脂組成物に関
する。さらに詳細には、特定のトリアジン系樹脂とアル
キド樹脂とを必須の成分として、必要に応じて、さらに
アミノホルマリン樹脂をも含んで成る、自動車塗装用、
弱電部品ないしは家電製品の塗装用、鋼製家具塗装用な
らびにプレコートメタルの調製用などとして広範な焼付
塗料用分野に利用しうる焼付塗料用樹脂組成物に関す
る。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
従来より、メラミン焼付塗料としてはアルキド樹脂やア
クリル樹脂を基体とする塗料が弱電部品、鋼製家具また
はプレコートメタルなどに、さらには自動車塗装用など
として幅広く利用されている。
とくに、アミノアルキド樹脂塗料は低価格で、しかも作
業性がよい処から最も汎用なものとして利用されてい
る。
ところが、近年は省資源、省エネルギーの観点から低温
焼付化、そしてハイソリツド化の要求が強くなつてい
る。
また、自動車用塗料などの高級化の要望に伴つて仕上が
り外観のすぐれたもの、あるいはメンテナンスの長期化
の要望に伴つて耐久性に一層すぐれたものが強く求めら
れてもいる。
そこで、アミノアルキド樹脂塗料のハイソリツド化に
は、ポリマーを低分子量のものにしたり(低分子量化)
あるいは多官能性のものにしたりするのが有効な手段と
して知られてはいるけれども、ハイソリツド化されるに
つれて顔料の分散性と硬化塗膜の諸物性、とりわけ耐薬
品性や耐溶剤性などとのバランスをはかることが難しく
なるという問題が生じてくる。
他方、低温硬化性を効果あらしめ、低温焼付化をはかる
には多くの手段が知られてはいるけれども、一般的に
は、上述したハイソリツド化と反して、ポリマーの高分
子量化や安定性などの関係から適度な官能基濃度にする
分子設計が必要となり、その結果、高分子量化に伴う塗
面の“あれ”とか、光沢不良とか、貯蔵安定性の悪化な
どといつた多くの問題が生じてくる。
〔問題点を解決するための手段〕
しかるに、本発明者らは上述した如き従来技術、つまり
従来型樹脂に採られていた範囲内のハイソリツド化技術
に依つては困難とされていた塗膜物性や耐薬品性のバラ
ンスの問題点や、低温硬化性の向上に伴う塗面状態、貯
蔵安定性の不良、光沢の低下および鮮映性の低下の問題
点についてこれらの解決をはかるために鋭意検討を重ね
た結果、新規に開発したトリアジン系樹脂とアミノアル
キド樹脂との混合によつて諸問題の解決が十分に可能で
あることを見出して、本発明を完成させるに到つた。
すなわち、本発明は一般式 で示されるトリアジン系アミノ化合物とホルムアルデヒ
ドと、ポリオールとを、さらに必要に応じて一価アルコ
ールをも共縮合せしめて得られる、水酸基価が20〜4
00であるトリアジン系樹脂(A)の5〜95重量%と、
油長が50%以下で、かつ水酸基価が50〜500なる
アルキド樹脂(B)の5〜80重量%とを必須の成分と
し、さらに必要によりアミノホルマリン樹脂(C)の0〜
50重量%をも含んで成る焼付塗料用樹脂組成物を提供
しよとするものである。
ここにおいて、前掲の一般式〔I〕で示されるトリアジ
ン系アミノ化合物として代表的なものにはメラミン、ベ
ンゾグアナミンまたはアセトグアナミンなどがあるが、
勿論ホルモグアナミン、n−プロピオグアナミンまたは
i−プロピルグアナミンも使用できるし、これらのグア
ナミン化合物は単独使用でも2種以上の併用でもよい。
これらのグアナミン化合物は一般に、ジシアンジアミド
とニトリル化合物とから合成されるから〔たとえば、野
村、吉田、加倉井、野口;「有機合成化学」第24巻、
第2号、125頁(1966年)〕、ニトリルの種類に
よつて置換基の異なる各種のグアナミンが得られる。
当該トリアジン系アミノ化合物はホルムアルデヒドと反
応してメチロール化合物を形成することはよく知られて
おり、当該化合物中のアミノ基の数により、反応するホ
ルムアルデヒドの上限モル数が決定される。
すなわち、一つのアミノ基に対しては2モルのホルムア
ルデヒドが付加して2個のメチロール基を生成するの
で、トリアジン環に結合したアミノ基の数をnとすれば
(たとえば、グアナミン類の場合はn=2であり、メラ
ミンの場合はn=3である。)、最大2nモルのホルム
アルデヒドがこのトリアジン系アミノ化合物に付加反応
されることになる。
このさい、ホルムアルデヒドの使用量としては当該トリ
アジン系アミノ化合物の1モルに対してn〜20nモル
なる範囲内が適当であり、nモル未満では後続するポリ
オール(および一価アルコール)との反応性が低下する
ので好ましくなく、逆に20nモルを超える場合には、
得られる共縮合物(トリアジン環含有ポリオール)中に
おける遊離ホルムアルデヒド分(未反応分)が増加する
ことになるので好ましくない。
特に好ましいホルムアルデヒドの使用量としては2n±
1モルなる範囲内である。
本発明においては、上述したホルムアルデヒドのほか
に、アセトアルデヒド、プロピオアルデヒド、グリオキ
ザール、こはく酸アルデヒドまたはクロラールなどの各
種アルデヒド類を必要に応じて併用することは何ら差し
支えがない。
また、前記したポリオールとして代表的なものには、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキ
サンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペン
タンジオール、ビスフエノール類、水添ビスフエノール
類またはハロゲン化ビスフエノール類、さらには以上に
掲げられた各種のジオールとアルキレンオキサイド類と
の付加化合物や、各種ジオールまたはビスフエノール類
と多塩基酸類との反応によつて得られるポリエステルジ
オール(両末端ヒドロキシル基含有ポリエステル)など
がある。これらのジオールは三価以上の他のアルコール
類と併用されてもよく、そうした三価以上の多価アルコ
ール類として代表的なものにはグリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトールまたはソルビトールな
どの多価アルコール類、これらの多価アルコール類とア
ルキレンオキサイド類との付加化合物や各種の多価アル
コール類またはビスフエノール類と多塩基酸類との反応
によつて得られるポリエステルなどがある。
このほか、各種油脂類と各種ポリオールとのアルコーリ
シス反応生成物などの水酸基含有脂肪酸エステルポリオ
ール、または各種高級脂肪酸類と各種ポリオールもしく
はエポキシ化合物とのエステル化反応生成物、さらに
は、ひまし油なども使用できる。
さらに、前掲した如き各種ポリオールと脂肪酸および多
価カルボン酸との反応により得られるアルキドポリオー
ルも使用でき、まず脂肪酸として代表的なものには、や
し油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、大
豆油脂肪酸、米糠油脂肪酸またはトール油脂肪酸などの
天然油脂類より得られるもの、あるいはバーサテイツク
酸または「パモリーン(PAMOLYN)」(米国ハーキユレ
ス社製品)の如き合成脂肪酸などがあるし、他方、多価
カルボン酸として代表的なものには無水フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、トリメリツト酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸またはアジ
ピン酸などがある。
このほか、安息香酸やp−t−ブチル安息香酸などを併
用することは一向に差し支えない。
また、前記した一価アルコールとして代表的なものには
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールが
あり、必要に応じてアミルアルコールもしくはオクタノ
ールの如き比較的高級の脂肪族アルコール;シクロヘキ
サノールの如き脂環式アルコール;またはベンジルアル
コールの如き芳香族アルコールをはじめ、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルまたはテトラヒドロフルフリル
アルコールの如き各種エーテルアルコール類(セロソル
ブ類)なども使用できることは勿論である。
以上に掲げられたような原料を用いて常法により得られ
る、本発明の樹脂組成物を構成する一必須成分たる前記
トリアジン系樹脂(A)の水酸基価としては20〜400
なる範囲内であるのが適当である。
その理由は、水酸基価が20未満ともなると、得られる
目的樹脂組成物(硬化性樹脂組成物)中に十分な数の活
性水素が存在し得なくなり、橋架け密度の高い十分な塗
膜物性をもつたものが得られなくなるためである。
なお、当該トリアジン系樹脂(A)の調製方法としては、
たとえば特開昭60−35060号公報に記載されてい
るように、 アルコキシメチル化トリアジン系アミノ化合物を出発
原料とし、これとポリオールとを反応して得る方法と、 トリアジン系アミノ化合物、アルデヒド類およびポリ
オールを、さらには必要に応じて一価アルコールをも同
時に反応せしめる方法 とがある。
次に、本発明の樹脂組成物を構成するもう一つの必須成
分である前記アルキド樹脂(B)とは油長が50%以下で
あり、かつ水酸基価が50〜500なる樹脂を指称する
ものである。
一般に、アルキド樹脂は多塩基酸と多価アルコールとの
縮合反応によつて得られるポリエステル樹脂であるが、
必要に応じて、植物油またはそれらの構成脂肪酸で変性
される。
かかる上記多塩基酸の代表的なものとしては、前掲した
ポリオールを得るにさいして用いられるような既掲の多
価カルボン酸のほかに、エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ト
リメリツト酸、無水ピロメリツト酸、ナフタレンジカル
ボン酸、セバチン酸、アゼライン酸、ペラルゴン酸、こ
はく酸、アルケニルこはく酸、イタコン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、シトラコン酸またはブタジエンジカル
ボン酸などが挙げられるが、当該アルキド樹脂(B)の場
合においても同様に、安息香酸、p−t−ブチル安息香
酸、ロジン、水添ロジンまたは不均化ロジンなどの各種
一塩基酸を併用してもよいことは勿論である 他方、多価アルコールの代表的なものとしては、既掲し
たポリオールのほかに、ジグリセリン、トリス(β−ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレートまたはヒドロキシピ
バリル−ヒドロキシピバレートなどが挙げられるが、酸
成分としての上掲一塩基酸の場合と同様、n−オクタノ
ール、n−デカノール、i−デカノール、ヒドロキシジ
シクロペンタジエンまたはアビトールの如き一価アルコ
ールも併用することができる。
また、植物油成分として代表的なものには、やし油、米
糠油、ひまし油、トール油、菜種油、大豆油、サフラワ
ー油、綿実油、脱水ひまし油、あまに油、桐油またはこ
れらの構成脂肪酸などがあるが、「カーデュラE」(ス
イス国シエル社製品)のような合成脂肪酸の誘導体も使
用することができるのは勿論である。
さらに、エポキシ樹脂、ポリエーテル類またはセルロー
ス・アセテート・ブチレートなども目的に応じて使用す
ることができるのも勿論である。
以上に掲げられたような原料を用いて公知慣用の手法に
より当該アルキド樹脂(B)が得られるが、前述したよう
に、本発明において当該樹脂(B)の油長は50%以下で
なければならなく、また当該樹脂(B)の水酸基価は50
〜500なる範囲内でなければならない。
この油長が50%を超える場合には、前記トリアジン系
樹脂(A)と相溶し難くなるようになるし、しかも最終塗
膜硬度が低くなるので好ましくない。一般焼付塗料用と
して用いる場合には、20〜30%なる油長のものが望
ましく、また高度の耐候性が要求される自動車用上塗り
塗料として用いる場合には、10%以下なる油長のもの
が望ましい。
他方、この水酸基価が50未満ともなると塗膜の硬化性
が劣るようになるし、逆に500を超える場合には分子
量が低くなりすぎて矢張り硬化性が低下したり、焼付時
における塗膜の光沢が低下し易くなるなどの欠点を有す
る。
当該樹脂(B)の分子量に関しては特に制限こそないが、
一般的には数平均分子量(Mav)が300〜5,000なる範
囲内であるのが適当であり、かかる範囲内のMavのもの
の使用が望ましい。
ここで、このMavは次式、 Mav=W/(K−p)eA 〔II〕 つまりインターサイエンス・パブリツシヤーズ・デイビ
ジヨンズ・オブ・ジヨン・ウイリー・アンド・サン社に
より1962年に発行されたテイー・シー・パツトン
(T.C.Patton)著“アルキド・レジン・テクノロジ
イー(Aikyd Resin Technology)”の第110頁に記載
されている式18により計算されるものである。但し、
式中のMavは求めるべき数平均分子量(g/モル)を、
Wはポリマーの総収量(g)を、Kはアルキド・コンスタ
ント(無次元)を、pはポリマーの反応率(%;無次
元)を、そしてeAは反応に使用した酸の当量数(モル)
を表わすものとする。
当該アルキド樹脂(B)の市販品の代表例を挙げるなら
ば、「ベツコゾールJ−524−IM−60」〔大日本
インキ化学工業(株)製のやし油変性短油アルキド樹
脂〕、「ベツコゾールER−3653−60」(同上社
製の米糠油変性短油アルキド樹脂〕、「ベツコゾールB
B−802−80」(同上社製のやし油変性短油アルキ
ツド樹脂;ハイソリツド型)、「ベツコライト M−6
003−60」(同上社製のオイルフリーアルキド樹
脂)または「ベツコゾールOD−E−230−70」
(同上社製の「カーデュラE」変性短油アルキド樹脂)
などである。
さらに、本発明の樹脂組成物の必須構成成分ではない
が、前記したアミノホルマリン樹脂(C)としては、メラ
ミン、前掲の如き各種グアナミン類または尿素とホルム
アルデヒドとC1〜C4なる一価アルコールとを公知慣用
の手法により縮合させて得られるものが挙げられる。
当該アミノホルマリン樹脂(C)の市販品の代表的なもの
を示せば、「スーパーベツカミン J−820−60」
〔大日本インキ化学工業(株)製のn−ブチルエーテル
化メラミン樹脂〕、「スーパーベツカミン G−821
−60」〔同上社製のi−ブチルエーテル化メラミン樹
脂〕、「スーパーベツカミンL−105−60」(同上
社製のメチルエーテル化メラミン樹脂)、「スーパーベ
ツカミンTD−126」(同上社製のn−ブチルエーテ
ル化ベンゾグアナミン樹脂)、「ベツカミンP−13
8」(同上社製のn−ブチルエーテル化尿素樹脂)また
は「サイメル300」(米国アメリカン・シアナミド社
製のヘキサメトキシメチルメラミン)などである。
これらのアミノホルマリン樹脂は用途に応じて適宜使い
分けられるが、自動車上塗り塗料用、家電製品塗装用ま
たはコイルコーテイング塗料用などにおける如く、耐候
性や保色性を重視する分野においてはメラミン樹脂が有
利である。
而して、本発明の焼付塗料用樹脂組成物は前掲された如
きそれぞれのトリアジン系樹脂(A)の5〜95重量%、
アルキド樹脂(B)の5〜80重量%およびアミノホルマ
リン樹脂(C)の0〜50重量%を配合させて得られるも
のである。
これらの三成分中、樹脂(C)なる成分は配合するに及ば
なくとも、つまり樹脂(A)成分と樹脂(B)成分とからなる
二成分系でも焼付硬化せしめることができる。
この場合、(A)成分と(B)成分との比率は自から制限を受
けることになる。すなわち、(A)成分たるトリアジン系
樹脂はそれ自体、単独で熱硬化するものであるが、(B)
成分たるアルキド樹脂中の水酸基やカルボキシル基とも
共反応する。
しかし、(B)成分が多くなるにつれて硬化し難くなるの
で、この(B)成分は(A)成分に対して50重量%を超える
ように配合することは望ましくない。
これに対し、アミノホルマリン樹脂(C)を配合せしめた
三成分系では、とくに成分(A)/成分(B)なる配合比率に
大きな制限はない。
また、焼付条件としては、通常80〜180℃の温度で
20分間程度が、好ましくは130〜150℃なる温度
で20分間程度が適当である。
なお、トリアジン系樹脂(A)の使用量が5重量%未満で
ある場合には、このトリアジン系樹脂本来の顔料分散性
やハイソリツド化の特徴が発現され難くなるし、逆に9
5重量%を超える場合には、アルキド樹脂(B)の配合比
率が小さくなりすぎてこのアルキド樹脂の特性が発現さ
れ得なくなる。
こうした諸点を勘案して、本発明組成物における好適な
配合比率としては、樹脂(A)成分が20〜60重量%、
樹脂(B)成分が30〜50重量%、および樹脂(C)成分が
10〜30重量%となるような範囲割合が挙げられる。
而して、本発明の樹脂組成物にはさらに必要に応じて付
着性、耐薬品性などの改良を目的として「エピクロン1
050および4050」〔大日本インキ化学工業(株)
製のエポキシ樹脂〕を添加配合せしめることもできる
し、さらに展色剤として無機系、有機系の顔料を、添加
剤として硬化触媒、レベリング剤、分散剤、酸化防止
剤、消泡剤などを添加配合せしめることもできる。
本発明の焼付塗料用樹脂組成物は、トリアジン系樹脂
(A)で顔料の練肉を行なつて、これをミルベースとし
て、アルキド樹脂(B)や、メラミン樹脂の如きアミノホ
ルマリン樹脂(C)を用いてレツドダウンさせるという方
法によつて調製するのがよく、こうして塗料が調合され
る。
その理由は、トリアジン系樹脂(A)がアルキド樹脂(B)に
比して顕著に顔料分散性にすぐれているためであり、し
かもこのトリアジン系樹脂(A)が各種のアルキド樹脂(B)
とも相溶するという処から、塗料調合上、極めて便利で
あるためである。
かくして得られる本発明の焼付塗料用樹脂組成物は自動
車塗装用、弱電部品ないしは家電製品塗装用、鋼製家具
ないしは鋼製事務用調度品の塗装用に、プレコートメタ
ルの調製用にと、焼付塗料の適用しうる広範囲の分野に
利用しうるものである。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により一層
具体的に説明するが、以下において部および%は特に断
りのない限り、すべて重量基準であるものとする。
参考例1〔トリアジン系樹脂(A)の調製例〕 ネオペンチルグリコールの45.7部、無水フタル酸の25.6
部およびイソフタル酸の28.7部を用いて240℃で常法
によりエステル化反応を行なつてポリオールを得た。次
いで、このポリオールの62.6部と「サイメル300」の
24.4部とネオペンチルグリコールの13.1部とキシレンの
8.0部を用いて120℃で1時間常法により脱アルコー
ル化反応せしめ、しかるのちかくして得られた反応生成
物(トリアジン・ポリオール)をキシレン/セロソルブ
アセテート=50/50(重量比)なる混合溶剤で不揮
発分(NV)が70%となるように調製し、25℃にお
けるガードナー粘度(以下同様)Y−Zで、酸価が3.5
で、かつ水酸基価が112.5なる目的樹脂(A)を得た。以
下、これを樹脂(A−1)と略記する。
参考例2(同上) ひまし油の9.3部とネオペンチルグリコールの41.0部と
を用いて240℃で常法によりエステル化交換反応さ
せ、さらに無水フタル酸の23.4部およびイソフタル酸の
26.3部を加えて常法によりエステル化反応を行なつてポ
リオールを得た。以後は参考例1と同様にして脱アルコ
ール化反応を行ない、NVを70%に調製して粘度がV
−Wで、酸価が4.0で、かつ水酸基価が105.0なる目的樹
脂(A)を得た。以下、これを樹脂(A−2)と略記す
る。
参考例3(同上) 「サイメル300」の54.2部とプロピレングリコールの
26.8部とを用いて110℃で約1時間常法により脱アル
コール反応を行ない、次いで80%ぎ酸水溶液の0.1部
を加え、さらに130℃で約15時間脱アルコール反応
を行なつて、しかるのちかくして得られた反応生成物
(トリアジン・ポリオール)をトルエン/セロソルブア
セテート=8:2(重量比)なる混合溶剤でNVが70
%となるように調製して粘度がN−Oで、かつ水酸基価
が250.0なる目的樹脂(A)を得た。以下、これを樹脂(A
−3)と略記する。
実施例1〜12および比較例1〜3 参考例1〜3で得られたトリアジン系樹脂を用いて第1
表および第2表で示される如き配合組成比により(固形
分重量部比)焼付塗料用樹脂組成物を調製し、次いでか
くして得られたそれぞれの塗料を亜鉛処理鋼板に塗布
し、しかるのち80℃、100℃、120℃または14
0℃でそれぞれ20分間焼付けを行なつて硬化塗膜を
得、次いでそれぞれの塗膜について性能の比較を行なつ
た。それらの結果は第1表および第2表に示す。
また、参考例1〜3で得られたトリアジン系樹脂を用い
て第1表に示される如き配合組成比により塗料組成物を
調製し、それぞれの塗料組成物の粘度をフオードカツプ
#4を30秒に揃えてハイソリツド塗料となした場合の
粘度(秒数)とNVとの関係を同表に示す。
なお第1〜3表において、使用市販品の説明、使用希釈
溶剤の説明、試験条件、判定方法および判定基準などは
次に示す通りである。
「ベツコゾールER−3653−60」…… 油長=36%、NV=60%、粘度=Z3〜Z5、酸価=
最大で5、色数=最大で6 「スーパーベツカミンJ−820−60」…… NV=60%、粘度=Q〜T、酸価=最大で1、色数=
最大で1 「タイペークR−820」…… 石原産業(株)製のルチル型酸化チタン 使用希釈溶剤……キシレン/「ソルベツソ#100」/
セロソルブアセテート/n−ブタノール=60/20/
10/10(重量比) 〔但し、「ソルベツソ#100」はエツソ化学社製の芳
香族炭化水素混合物〕 試験条件……JIS K−5400に準拠した。
鉛筆硬度……「三菱ユニ」〔三菱鉛筆(株)製の鉛筆〕
により“きず”や”やぶれ”に至る鉛筆の硬度を以て表
示した。
ラビング性……脱脂綿にキシレンを浸して下地が露出す
るまでのラビング回数を以て表示した。
外観光沢……硬化塗膜の塗面状態を総合的に目視により
判定した。
黄変性……硬化塗膜の塗面の変化度(黄変度)を目視に
より判定した。
判定基準……外観光沢および黄変性については次の評価
判定によつた。
◎……全く異状を認めず ○……僅かに変化あり したがつて、◎〜○は殆んど異状が認められないもの、
注意を払つてみると変化が確認されるものを意味すると
理解されたい。
実施例13 第3表に示すような配合組成比により焼付塗料用樹脂組
成物を調製し、希釈剤としてキシレン/「ソルベツソ#
100」/セロソルブアセテート/n−ブタノール=6
0/20/10/10(重量部比)なる混合溶剤を用い
て塗料を調製した塗料についての希釈粘度曲線を第1図
に示す。なお、実施例2および4ならびに比較例1の場
合についても併せて示すことにする。
第1図において、それぞれ各実施例および比較例の樹脂
組成物に対応する曲線は次の通りである。
〔発明の効果〕 本発明の焼付塗料用樹脂組成物は、トリアジン系樹脂
(A)の使用によりトリアジン化合物本体の、トリアジン
構造、分子量および多官能性などから硬度、耐候性、肉
持ち性、外観光沢および相溶性にすぐれた特徴を具備し
たものとして得られるし、さらには希釈粘度も低く、し
たがつて本発明はハイソリツド化が可能な塗料を提供す
ることができる。
しかも、このトリアジン系樹脂(A)はそれ自体、相溶性
にもすぐれている処から、本発明組成物は多種多様の塗
料やインキの顔料分散体にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明組成物の一特性を示すための、不揮発分
(NV%−通常目盛)とフオードカツプ#4粘度(秒数
−対数目盛)との関係を示す希釈粘度曲線である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 (但し、式中のXは−H、−CH3、−C25、−C3
    7、−C65または−NH2を表わすものとする。) で示されるトリアジン系アミノ化合物と、ホルムアルデ
    ヒドと、ポリオールとを、さらに必要に応じて一価アル
    コールをも共縮合させて得られる、水酸基価が20〜4
    00であるトリアジン系樹脂の5〜95重量%と、 (B)油長が50%以下で、かつ水酸基価が50〜50
    0なるアルキド樹脂の5〜80重量%とを必須の成分と
    し、さらに必要により (C)アミノホルマリン樹脂の0〜50重量%をも含ん
    で成る、焼付塗料用樹脂組成物。
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