JPH0645636U - ジョークラッシャー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 固定歯と可動歯の摩耗により、両歯間の間
隔を適正に調整するセット調整において行われるウェッ
ジ６によるトグルブロック９の固定作業を簡単にし、セ
ット調整作業を軽減する。 【構 成】 ウェッジ６に一対の貫通孔１４を並設し、
これにそれぞれバネ押え用の座金１５及びスプリング１
６を介してボルト１７が通され、フレーム１１よりの突
出端にナット１８が捩込んで止着される。フレーム１１
のウェッジ６と反対側には油圧ジャッキ１９が取着さ
れ、これによりウェッジ６をスプリング１６の作用に抗
してトグルブロック９と固定部材１３との間より押出
し、ウェッジ６による固定を解除する。セット調整後の
固定時においては、油圧ジャッキ１９を戻す。これによ
りスプリング１６の作用によってウェッジ６がトグルブ
ロック９と固定部材１３との間に喰い込み締結される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はジョークラッシャーに関し、ことに可動歯と固定歯の間隔を調整する セット作業が簡易に行えるようにしたシングルトグルタイプのジョークラッシャ ーに関する。

【０００２】

【従来技術】

図１は、シングルタイプのジョークラッシャーについて示すもので、固定歯１ と、固定歯１との間に投入された岩石等に対し、固定歯１と協働して破砕作業を 行う可動歯２とより構成され、可動歯２に揺動運動を与えるために、可動歯２の 取付けられるスイングジョー３が上端を偏心軸４に、下部をトグルプレート５に それぞれ支持され、偏心軸４の偏心運動によって揺動するようになっている。

【０００３】 この種のクラッシャーでは、固定歯１及び可動歯２の摩耗は、破砕作用が激し く行われる下側部で多く、摩耗がある程度進行すると、固定歯１と可動歯２の間 隔を適正に調整するために先ず、一端をスイングジョー３に枢支したトグルプレ ート５の他端を枢支するトグルブロック９を両端において固定するウェッジ６の 組付ボルト７を弛め、ついで油圧ジャッキ８によりトグルブロック９を押込んで トグルプレート５を介し、可動歯２の下側部を押出して、固定歯１との間隔を調 整するようになっており、間隔を調整したのちは、トグルブロック９とフレーム １１との間にシム１２を入れ、その後組付ボルト７を締込んでウェッジ６の楔作 用でトグルブロック９を固定するようになっている（図２）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

可動歯をセット調整するときにはその都度、組付ボルトを弛めたり、締め込ん だりする作業が必要で、締め込んで楔作用により固定するときには、ことにかな りな労力を要する。 本考案は、上述するボルト作業をなくして、セット調整に要する作業を軽減し ようとするものである。

【０００５】

【課題の解決手段】

本考案のジョークラッシャーは、固定歯と、上端を偏心軸に、下部をトグルプ レートにそれぞれ支持され、偏心軸の偏心運動によって揺動するスイングジョー と、スイングジョーに取り付けられ、固定歯との間に投入された岩石等の破砕作 業を固定歯と協働して行う可動歯とよりなり、一端をスイングジョーに枢支した トグルプレートの他端を枢支するトグルブロックが固定部材との間に押込まれた ウェッジにより固定されるジョークラッシャーにおいて、ウェッジをトグルブロ ックと固定部材との間に押込むように作用するスプリングと、スプリングの作用 に抗してウェッジを押出すジャッキとを設けたものである。

【０００６】 別の考案では、スプリングの代りにジャッキ或いは油圧シリンダーが用いられ る。

【０００７】

【作用】

ウェッジによるトグルブロックの固定を解除するときには、ジャッキによりウ ェッジをスプリングの作用に抗して押出す。 トグルブロックの固定は、ジャッキを戻すことによって行う。ジャッキを戻す のに伴い、スプリングの作用によりウェッジがトグルブロックと、固定部材との 間に押込まれ締め込まれる。

【０００８】 スプリングの代りにジャッキや油圧シリンダーを用いる場合、ウェッジの押出 しは、押込み用ジャッキ或いは油圧シリンダーを戻すか、或いは後退させたのち 、押出し用ジャッキによって行う。

【０００９】

【実施例】

トグルブロック９の両端において、トグルブロック９と固定部材１３のテーパ 面との間に締め込まれるウェッジ６には、一対の貫通孔１４が並設され、これに それぞれバネ押え用の座金１５及びスプリング１６を介してボルト１７が通され 、フレーム１１よりの突出端にナット１８が捩込んで止められている。

【００１０】 ウェッジ６が取付けられる側と反対側のフレーム１１には、ボルト１７の両側 に油圧ジャッキ１９が取着され、この油圧ジャッキ１９によりウェッジ６がスプ リング１６の作用に抗して押出されるようになっている。 本装置によれば、可動歯のセット調整のため、ウェッジによるトグルブロック の固定を解除するときには、油圧ジャッキ１９によりウェッジ６をスプリング１ ６の作用に抗してボルト１７に沿って押出す。固定を解除されたトグルブロック ９は油圧ジャッキ８により押出されうるようになる。

【００１１】 セット調整後、油圧ジャッキ１６を戻すと、ウェッジ６がスプリング１６の作 用により、両ボルト１７に案内され、固定部材１３のテーパ面に沿って喰い込み 締着される。

【００１２】

【考案の効果】

本考案のジョークラッシャーによれば、可動歯をセット調整するに際してのウ ェッジによるトグルブロックの固定或いはその解除作業が従来のボルト作業に比 べ簡単となるため、セット調整に要する作業を軽減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 シングルトグルタイプのジョークラッシャー
の断面図。

【図２】 ウェッジによるトグルブロック固定の従来例
を示す断面図。

【図３】 本考案におけるトグルブロック固定の断面
図。

【図４】 別の断面図。

【図５】 ウェッジ部分の斜視図。

【符号の説明】

１・・・固定歯 ２・・・可動
歯 ３・・・スイングジョー ４・・・偏心
軸 ５・・・トグルプレート ６・・・ウェ
ッジ ８・・・油圧ジャッキ ９・・・トグ
ルブロック １１・・・フレーム １２・・・シ
ム １３・・・固定部材 １６・・・ス
プリング １７・・・ボルト １９・・・油
圧ジャッキ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定歯と、上端を偏心軸に、下部をトグ
   ルプレートにそれぞれ支持され、偏心軸の偏心運動によ
   って揺動するスイングジョーと、スイングジョーに取り
   付けられ、固定歯との間に投入された岩石等の破砕作業
   を固定歯と協働して行う可動歯とよりなり、一端をスイ
   ングジョーに枢支したトグルプレートの他端を枢支する
   トグルブロックが固定部材との間に押込まれたウェッジ
   により固定されるジョークラッシャーにおいて、ウェッ
   ジをトグルブロックと固定部材との間に押込むように作
   用するスプリングと、スプリングの作用に抗してウェッ
   ジを押出すジャッキとを設けたことを特徴とするジョー
   クラッシャー。
2. 【請求項２】 スプリングの代りにジャッキ或いは油圧
   シリンダーが用いられる請求項１記載のジョークラッシ
   ャー。