JPH064525Y2 - フォーカスマグネット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばテレビ用ブラウン管において、電子ビ
ームを集束する磁界を発生させるためのフォーカスマグ
ネットに関する。

〔従来の技術〕

一般に、テレビ用ブラウン管の電子ビーム集束装置とし
ては、電子ビームを静電界により形成される電界レンズ
による集束させる電界レンズ方式のものが用いられてい
る。他方、特殊管用として、例えばＸ線管、マグネトロ
ン、進行波管等には、電子ビームを磁界型電子レンズに
より集束させる磁界レンズ方式のものが用いられてい
る。そして最近では、一般のテレビ用ブラウン管装置に
おいても、電界レンズ方式に比較し解像度がすぐれてい
る磁界レンズ方式の適用が検討され、特にビデオプロジ
ェクター等の用途にはすでに商品化されている。

磁界レンズ方式のフォーカスマグネットとしては、電子
ビーム集束手段としてコイルを用いたものもあるが、装
置の小型化及び、軽量化の点では永久磁石を用いたもの
が有利である。

第３図は、従来技術により製造されたフォーカスマグネ
ットの縦断面図である。（１）は、電子ビームの進行方
向である軸方向に着磁されたリング状永久磁石である。
また、リング状永久磁石（１）には、カップ状の磁性体
（２）が固着され、同極性の磁極が対向するようにされ
ている。Ｄ１は、リング状永久磁石（１）の内径寸法。
Ｄ２は、カップ状の磁性体（２）の内径寸法であり、Ｄ
１＝Ｄ２としている。

〔考案が解決しようとする課題〕

第２図の如く、リング状永久磁石（１）の内径寸法Ｄ１
と、カップ状の磁性体（２）の内径寸法Ｄ２が。Ｄ１＝
Ｄ２の関係にあると、カップ状磁性体（２）の外周面よ
り外周部漏洩磁界が生ずる。

外周部漏洩磁界が生ずる場合、磁性体を使用した部品を
近づけると画像の中心が移動してしまうという欠点があ
る。

〔課題を解決するための手段〕

前記問題を解決する為に本考案では、軸方向に着磁され
たリング状永久磁石の内径寸法Ｄ１とカップ状の磁性体
の内径寸法Ｄ２との比（Ｄ１／Ｄ２）を０．８５〜０．
９９の範囲として固着し、同極性の磁極が対向するよう
にした。

〔実施例〕

第１図は、本考案の一実施例であるフォーカスマグネッ
トの縦断面図である。本実施例ではリング状永久磁石
（１）の内径寸法Ｄ１とカップ状の磁性体（３）の内径
寸法Ｄ２との比（Ｄ１／Ｄ２）を０．８５〜０．９９の
範囲として固着し、同極性の磁極が対向するようにし
た。

第２図に示したように、カップ状にした磁性体（３）外
周面より生ずる外周部漏洩磁束が低減され、０．９０〜
０．９５の点では、特に外周部漏洩磁束を低減させるこ
とができた。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、 外周部漏洩磁束を低減できる。

外周部漏洩磁束が低減された為に、装置の小型化がで
きる。

磁性体を近づけた時、画像の中心位置に対する移動量
は少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例であるフォーカスマグネッ
トの縦断面図。第２図は、リング状永久磁石内径寸法と
カップ状磁性体との比の外周部漏洩磁束との関係を示す
図である。第３図は、従来技術により製造されたフォー
カスマグネットの縦断面図。 （１）…リング状永久磁石 （２）…カップ状磁性体 （３）…カップ状磁性体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】リング状永久磁石に、カップ状の磁性体が
   固着され、同極性の磁極が対向する磁界レンズ方式のフ
   ォーカスマグネットにおいて、前記リング状永久磁石の
   内径寸法Ｄ１と前記カップ状の磁性体の内径寸法Ｄ２と
   の比（Ｄ１／Ｄ２）を０．８５〜０．９９の範囲とした
   ことを特徴とするフォーカスマグネット。