JPH0644664U - 車輪ロック防止装置 - Google Patents

車輪ロック防止装置

Info

Publication number
JPH0644664U
JPH0644664U JP8215692U JP8215692U JPH0644664U JP H0644664 U JPH0644664 U JP H0644664U JP 8215692 U JP8215692 U JP 8215692U JP 8215692 U JP8215692 U JP 8215692U JP H0644664 U JPH0644664 U JP H0644664U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
pressure
braking
control device
wheels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8215692U
Other languages
English (en)
Inventor
勝也 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP8215692U priority Critical patent/JPH0644664U/ja
Priority to US08/157,275 priority patent/US5456526A/en
Priority to DE4340585A priority patent/DE4340585A1/de
Publication of JPH0644664U publication Critical patent/JPH0644664U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 3軸を有する車両において、良好なアンチロ
ック性能を備える車輪ロック防止装置を安価に提供する
ことを目的とする。 【構成】 左右前輪51,52及び左右従動輪55,5
6の制動力を制御する第1制動制御装置部10と、左右
駆動輪53,54の制動を制御する第2,第3制動制御
装置部20,30とを備え、第1〜第6検知手段S1〜
S6と、制御部とを有し、第1制動制御装置部10と左
右従動輪55,56用ブレーキとの間には入力される圧
力が設定圧力値以上になるとこの圧力を一定比率で減圧
して出力するプロポーショニングバルブ70を介装し、
制御部は各輪のロック可能性を判断すると第1〜第4制
動装置部10,20,30,40を制御する各車輪のロ
ックを防止する車輪ロック防止装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、前1軸、後2軸を有する車両に搭載されるブレーキシステムに係り 、車輪のロックを防止する車輪ロック防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、3軸を有する大型車のアンチロック・ブレーキシステムとして図7ある いは図8に示すものがある。
【0003】 図7に示す第1の従来例は、前側軸は左右前輪151,152を有し、第1後 軸に左右駆動輪153,154を有し、第2後軸に左輪従動輪155,156を 有している。また、前記左右前輪151,152の回転速度を検出する第1,第 2スピードセンサS101,S102を備えるとともに、前記左右駆動輪153 ,154の回転速度を検出する第3,第4スピードセンサS103,S104を 備えている。これらの各スピードセンサS1〜S4で検出された速度値は、速度 信号として図示しない制御部へ出力される。
【0004】 ブレーキバルブ107と左右前輪151,152の各ホイールシリンダとの間 にはリレーバルブ108を介して第1制動制御装置部110が介装されている。 この第1制動制御装置部110は、ブレーキバルブ側からの空圧を液圧に変換し てホイールシリンダ側に供給する第1エアマスタシリンダ111と、この第1エ アマスタシリンダ111への液圧を制御する第1モジュレータ112により構成 されている。なお、この第1モジュレータ110は制御部からの作動信号により 適宜作動するようになっている。
【0005】 同様に、ブレーキバルブ107と左駆動輪153及び左従動輪155の各ホイ ールシリンダとの間には、リレーバルブ109を介して、第2エアマスタシリン ダ121と第2モジュレータ122とから構成される第2制動制御装置部120 が介装され、左駆動輪153及び左従動輪155の各ホイールシリンダへのブレ ーキ圧を制御している。
【0006】 さらに、ブレーキバルブ107と右駆動輪154及び右従動輪156の各ホイ ールシリンダとの間には、リレーバルブ109を介して、第3エアマスタシリン ダ131と第3モジュレータ132とから構成される第3制動制御装置部130 が介装され、右駆動輪154及び右従動輪156の各ホイールシリンダへのブレ ーキ圧を制御している。
【0007】 この第1の従来例では、前輪側は左右前輪151,152のうちいずれか低速 の車輪からの速度信号に基づいて制御部が第1制動制御装置部110への作動信 号を演算するセレクトロー制御を行うようになっている。そして、左駆動輪15 3と左従動輪155は、第2制動制御装置部120によって右側の車輪とは独立 して制御される。また、右駆動輪154と右従動輪156は、第3制動制御装置 部130によって左側の車輪とは独立して制御される。
【0008】 次に、図8に示す第2の従来例を説明する。 図8に示す構成部品のうち、図7と同一符号のものは、前述した第1の従来例 と同様であるため説明を省略する。
【0009】 この第2の従来例は、左右従動輪155,156が第2,第3制動制御装置部 120,130とは連通せず、前輪側の第1制動制御装置部110と連通してい る。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
前記第1の従来例では、後輪側の駆動輪と従動輪が同一の配管(ブレーキバル ブ107とリレーバルブ109間の配管G)により制御されているため、配管G に失陥が生じた場合は、後輪側4車輪がノーブレーキ状態となってしまい、非常 に危険を伴う。
【0011】 また、加速スリップ制御機構を備える場合には、左右駆動輪と左右従動輪のそ れぞれの間に電磁弁を有するカットバルブ161,162を新たに介装しなけれ ば、駆動輪のスリップ防止のためにかかるブレーキ圧が従動輪にも供給されてし まう。このため、部品点数が多くなり、コストが高くなってしまう。
【0012】 前記第2の従来例では、従動輪を前輪の速度信号に基づいて制動するため、ア ンチロック制御時には、従動輪のロック可能性が高くなり、車両の安定性が劣化 してしまうという問題がある。
【0013】 本考案は前記事項に鑑みなされたものであり、3軸を有する車両において、良 好なアンチロック性能を備える車輪ロック防止装置を得ることを目的とする。ま た、アンチロック機構を適用する装置を安価に提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前側に左右前輪51,52を有する前軸Fと、後側に左右駆動輪5 3,54を有する第1後軸R1と左右従動輪55,56を有する第2後軸R2と を備える車両において、前記左右前輪51,52及び左右従動輪55,56の制 動力を制御する第1制動制御装置部10と、前記左駆動輪53の制動力を制御す る第2制動制御装置部20と、前記右駆動輪54の制動力を制御する第3制動制 御装置部30とを備え、前記左前輪51の回転速度を検知する第1第検知手段S 1と、前記右前輪52の回転速度を検知する第2検知手段S2と、前記左駆動輪 53の回転速度を検知する第3検知手段S3と、前記右駆動輪54の回転速度を 検知する第4検知手段S6と、この各検知手段S1〜S4からの信号を入力する 制御部90とを有し、前記第1制動制御装置部10と前記左右従動輪55,56 用ブレーキとの間には、入力された圧力が設定圧力値以上になると一定比率で減 圧して出力するプロポーショニングバルブ70を介装し、前記制御部90は、前 記第1,第2検知手段S1,S2からの信号により左右前輪51,52のロック 可能性を判断すると前記第1制動制御装置部10を制御し、前記第3検知手段S 3からの信号により左駆動輪53のロック可能性を判断すると前記第2制動制御 装置部20を制御し、前記第4検知手段S4からの信号により右駆動輪54のロ ック可能性を判断すると前記第3制動制御装置部30を制御する車輪ロック防止 装置とした。
【0015】 前記制御部90は、前記左右前輪51,52のうち低速回転の車輪の信号に基 づいて演算して前記第1制動制御装置部10に作動信号を出力することが望まし い。
【0016】 そして、前記プロポーショニングバルブ70は、車両の積載重量の増加に比し て前記設定圧力値を上昇させ、前記左右従動輪55,56へ供給する圧力を制御 するようにしてもよい。
【0017】 また、前記プロポーショニングバルブ70は、車体減速度を検知して、前記設 定圧力値を変化させるようにしてもよい。 さらに、前記制御部90は、前記第3検知手段S3からの信号により左駆動輪 53のスリップ可能性を判断すると前記第2制動制御装置部20を制御するとと もに、前記第4検知手段S4からの信号により右駆動輪54のスリップ可能性を 判断すると前記第3制動制御装置部30を制御して、前記左右駆動輪53,54 のスリップを防止することもできる。
【0018】
【作用】
制御部90は、第1,第2検知手段S1,S2からの信号により左右前輪51 ,52のロック可能性を判断すると第1制動制御装置部10を制御して、左右前 輪51,52及び左右従動輪55,56へ供給するブレーキ圧を制御する。
【0019】 さらに、制御部90は、第3検知手段S3からの信号により左駆動輪53のロ ック可能性を判断すると第2制動制御装置部20を制御して左駆動輪53へ供給 するブレーキ圧を制御し、第4検知手段S4からの信号により右駆動輪54のロ ック可能性を判断すると第3制動制御装置部30を制御して右駆動輪54へ供給 するブレーキ圧を制御する。
【0020】 そして、プロポーショニングバルブ70は、第1制動制御装置部10から入力 される圧力が設定圧力値以上になると、左右従動輪55,56へのブレーキ圧力 を一定比率で減圧して供給する。
【0021】 このように、前輪と従動輪の双方を第1制動制御装置部10により連携して制 御しつつ、設定圧力値以上のブレーキ圧力では、従動輪には前輪よりも低圧のブ レーキ圧が供給され、従動輪のロックを確実に防止する。
【0022】 また、駆動輪は左右輪を独立して制御する。
【0023】
【実施例】
図1及び図6に基づいて本考案の一実施例を説明する。 本実施例の車輪ロック防止装置は、図2に示すように前側の前軸Fと、後側の 第1後軸R1と第2後軸R2との3軸を有している。
【0024】 前記前軸Fには左前輪51と右前輪52とが備えられている。また、前記第1 後軸R1には左駆動輪53と右駆動輪54とが備えられ、前記第2後軸R2には 左従動輪55と右従動輪56とが備えられる。前記左前輪51にはホイールシリ ンダ61が備えられるとともに、前記右前輪52にはホイールシリンダ62が設 けられている。また、前記左駆動輪53にはホイールシリンダ63が設けられる とともに、右駆動輪54にはホイールシリンダ63が設けられている。さらに、 前記左従動輪55にはホイールシリンダ65が設けられるとともに、右従動輪5 6にはホイールシリンダ66が設けられている。
【0025】 そして、前記前輪と前記駆動輪の回転速度を検知する検知手段である第1〜第 4スピードセンサS1〜S4が、それぞれ左右前輪51,52と左右駆動輪53 ,54に設けてある。各スピードセンサSは、各車輪の回転量に基づいて速度値 を算出するようになっている。
【0026】 図1に基づいて、車両の制動を行うためのブレーキ圧の配管状態を説明する。 エアタンク80は、運転者のブレーキペダル操作によって開閉されるブレーキ バルブ7と連通している。このブレーキバルブ7は、第1配管Aによって前輪側 のリレーバルブ8と連絡するとともに、第2配管Bによって後輪側のリレーバル ブ9と連絡している。
【0027】 リレーバルブ8はさらに第1制動制御装置部用配管aを介して、ホイールシリ ンダ61,62及びホイールシリンダ65,66にブレーキ液圧を供給する第1 制動制御装置部10と連通している。
【0028】 この第1制動制御装置部10と前記ホイールシリンダ61,62とは前輪用配 管Cにより連通している。また、前輪用配管Cから分岐する従動輪用配管Dは、 ホイールシリンダ65,66へのブレーキ圧を制御するプロポーショニングバル ブ70を介して、ホイールシリンダ65,66と連絡している。
【0029】 前記プロポーショニングバルブ70は、入力液圧が設定圧力値以上になると内 蔵された弁(図示せず)が作動を開始して、出力液圧が一定の比率で減圧される ようになっている。また、このプロポーショニングバルブ70は、車両の積載重 量を検出する機構を備えており、積載重量が増えるにしたがって、減圧出力を開 始する設定圧力値が上昇するようになっている。すなわち、従動輪側に供給され るブレーキ圧は、設定圧力値を越えると前輪側に供給されるブレーキ圧よりも低 圧のブレーキ圧が常に供給されることとなる。
【0030】 前記リレーバルブ9は、左駆動輪用配管b1を介して左駆動輪53のホイール シリンダ63にブレーキ液圧を供給する第2制動制御装置部20に連通している 。また、リレーバルブ9はこの左駆動輪用配管b1から分岐する右駆動輪用配管 b2を介して右駆動輪54のホイールシリンダ64にブレーキ液圧を供給する第 3制動制御装置部30と連通している。
【0031】 前記第1制動制御装置部10は、ブレーキバルブ7側からの空圧を液圧に変換 してホイールシリンダ側に供給する第1エアマスタシリンダ11と、この第1エ アマスタシリンダ11への液圧を制御する第1モジュレータ12により構成され ている。なお、この第1モジュレータ12は制御部90からの作動信号により適 宜作動するようになっている。
【0032】 同様に、前記第2制動制御装置部20は第2エアマスタシリンダ21と第2モ ジュレータ22とから構成され、前記第3制動制御装置部30は第3エアマスタ シリンダ31と第3モジュレータ32とから構成される。
【0033】 また、本実施例の車輪ロック防止装置は、第2の空圧源としてのエアタンク8 5を備える。このエアタンク85は、第1トラクションコントロールバルブ88 を介して第2モジュレータ22と連通するとともに、第2トラクションコントロ ールバルブ89を介して第3モジュレータ32と連通している。この第1,第2 トラクションコントロールバルブ88,89は、制御部90からの作動信号によ り、エアタンク85からのエアを第2,第3モジュレータ22,32に供給する ようになっている。
【0034】 各車輪のホイールシリンダに供給されるブレーキ圧は、以下のようにして伝達 される。 すなわち、前輪側のホイールシリンダ61,62への圧力は、エアタンク80 からのエアがブレーキバルブ7を介して→リレーバルブ8に信号圧として到達し 、リレーバルブ8はこの信号圧に応じた空圧をエアタンク80から直接取り入れ て→第1モジュレータ12を経て→第1エアマスタシリンダ11に供給し、第1 エアマスタシリンダ11で空圧を液圧に変換して→前輪側のホイールシリンダ6 1,62に圧力を供給する。
【0035】 駆動輪側のホイールシリンダ63,64への圧力は、エアタンク80からのエ アがブレーキバルブ7を介して→リレーバルブ9に信号圧として到達し、リレー バルブ9はこの信号圧に応じた空圧をエアタンク80から直接取り入れて→第2 モジュレータ22及び第3モジュレータ32へ送る。第2モジュレータ22を経 たエアは→第2エアマスタシリンダ21に供給され、第2エアマスタシリンダ2 1で空圧を液圧に変換して→ホイールシリンダ63に圧力を供給する。また、第 3モジュレータ32を経たエアは→第3エアマスタシリンダ31に供給され、第 3エアマスタシリンダ31で空圧を液圧に変換して→ホイールシリンダ64に圧 力を供給する。
【0036】 従動輪側のホイールシリンダ65,66への圧力は、エアタンク80からのエ アがブレーキバルブ7を介して→リレーバルブ8に信号圧として到達し、リレー バルブ8はこの信号圧に応じた空圧をエアタンク80から直接取り入れて→第1 モジュレータ12を経て→第1エアマスタシリンダ11に供給し、第1エアマス タシリンダ11で空圧を液圧に変換して→プロポーショニングバルブ70を介し →従動輪側のホイールシリンダ65,66に圧力を供給する。
【0037】 また、トラクション制御時には、エアタンク85からのエアが→第1トラクシ ョンコントロールバルブ88を介して→第2モジュレータ22内を通過し→第2 エアマスタシリンダ21に供給され、空圧を液圧に変換し→ホイールシリンダ6 3に圧力が供給される。さらに、エアタンク85からのエアが→第2トラクショ ンコントロールバルブ89を介して→第3モジュレータ32内を通過し→第3エ アマスタシリンダ31に供給され、空圧を液圧に変換し→ホイールシリンダ64 に圧力が供給される。
【0038】 前記第1〜第4スピードセンサS1〜S4は、図3に示すように制御部90( ECU)に接続されている。そして、この制御部90からの信号によって第1〜 第3制動制御装置部10,20,30の各モジュレータ内のホールドバルブ(図 示せず)及びディケイバルブ(図示せず)が適宜開閉され、車輪のロックが防止 されるようになっている。
【0039】 第1,第2スピードセンサS1,S2からの信号は、セレクトロー回路92を 介して、制御部90に出力される。このセレクトロー回路92では、第1スピー ドセンサS1と第2スピードセンサS2のうち、どちらか低い方の速度信号を選 択して、制御部90に信号を出力するようになっている。すなわち、左右前輪5 1,52のうちロック可能性の高い方の車輪の速度信号が選択されることとなる 。 第1スピードセンサS1あるいは第2スピードセンサS2からの信号により 、制御部90が前輪のロック可能性を判断すると、制御部90は第1モジュレー タ12によって第1エアマスタシリンダ11内の圧力を制御してホイールシリン ダ61,62内の液圧を調整し、前輪をロックしないようにしている。
【0040】 また、第3スピードセンサS3からの速度信号により、制御部90が左駆動輪 53のロック可能性を判断すると、制御部90は第2モジュレータ22によって 第2エアマスタシリンダ21内の圧力を制御してホイールシリンダ63内のブレ ーキ圧を調整し、左駆動輪53のロックを防止している。
【0041】 第4スピードセンサS4からの速度信号により、制御部90が右駆動輪54の ロック可能性を判断すると、制御部90は第3モジュレータ32によって第3エ アマスタシリンダ31内の圧力を制御してホイールシリンダ64内のブレーキ圧 を調整し、右駆動輪54のロックを防止する。
【0042】 また、車両の発進時、制御部90が第3スピードセンサS3からの信号により 左駆動輪53の過剰回転状態を検出すると、第1トラクションコントロールバル ブ88を開状態とすることによって、ホイールシリンダ63に強制的にブレーキ 圧を供給し、左駆動輪53のスリップを防止するようになっている。すなわち、 第1トラクションコントロールバルブ88からの空圧を第2モジュレータ22に 供給し、第2モジュレータ22内のホールドバルブ及びディケイバルブを適宜作 動させてホイールシリンダ63内の液圧を調整し、左駆動輪53に対して加速ス リップ防止に必要なブレーキ力をかけるようにしている。
【0043】 同じく、車両の発進時に制御部90が第4スピードセンサS4からの速度信号 により右駆動輪54のスリップ状態を検出すると、制御部90は第2トラクショ ンコントロールバルブ89、第3モジュレータ33を適宜制御し、右駆動輪54 の加速スリップを防止するようになっている。
【0044】 次に、本実施例の動作を説明する。 運転者のブレーキペダルの操作によりブレーキバルブ7が開放されると、第1 配管Aからの信号圧に応じた空圧がリレーバルブ8を介して第1制動制御装置部 10に供給される。そして、第1制動制御装置部10が作動して前輪51,52 のホイールシリンダ61,62にブレーキ圧を供給するとともに、従動輪55, 56のホイールシリンダ65,66にブレーキ圧が供給される。
【0045】 これと同時に、第2配管Bからの信号圧に応じた空圧がリレーバルブ9を介し て第2制動制御装置部20及び第3制動制御装置部30に供給される。そして、 第2制動制御装置部20が作動して左駆動輪53のホイールシリンダ63にブレ ーキ圧を供給するとともに、第3制動制御装置部30が作動して右駆動輪54の ホイールシリンダ64にブレーキ圧を供給する。このようにして、各車輪のブレ ーキ制動がなされる。
【0046】 ブレーキ制動中、第1,第2スピードセンサS1,S2からの信号に基づいて 、制御部90が前輪51,52の少なくとも一方のロック可能性を判断すると、 制御部90は第1制動制御装置部10に作動信号を出力する。第1制動制御装置 部10は制御部90からの指令により、前輪用配管Cを通してホイールシリンダ 61,62に供給するブレーキ圧を適宜減圧・保持・再加圧して前輪51,52 のロックを防止する。このとき、従動輪用配管Dを通してホイールシリンダ65 ,66方向に供給されるブレーキ圧も前輪側と同様に制御される。
【0047】 このようなブレーキ制動が行われている際、第1制動制御装置部10から従動 輪側に供給される圧力が設定圧力値未満の場合は、第1制動制御装置部10から の圧力がプロポーショニングバルブ70を通してそのままホイールシリンダ65 ,66に供給され、左右従動輪55,56の制動がなされる。
【0048】 第1制動制御装置部10から従動輪側に供給される圧力が設定圧力値を越えた 場合は、第1制動制御装置部10からの圧力はプロポーショニングバルブ70内 で一定の比率で減圧されてホイールシリンダ65,66に供給される。すなわち 、車両が減速する際は、慣性力によって後方よりも前方に車重が大きくかかる。 このため、同一の圧力でブレーキ制動をしたならば、前輪よりも従動輪の方がロ ックし易い状態となっている。そこで、図4に示すように、前記したプロポーシ ョニングバルブ70によって、従動輪へのブレーキ圧を前輪に供給するブレーキ 圧に比して減圧供給できるようにしてある。図4で、H1 は荷物を積んでいない 空車時における前輪と従動輪との液圧比を示している。また、H2 は荷物を積積 している積車時における前輪と従動輪との液圧比を示す。
【0049】 図5はアンチロック制御時の前輪液圧を示す図である。L1 は前輪51,52 のロック限界液圧のレベルを表すものであり、前輪51,52のホイールシリン ダ61,62の液圧Pはロック限界値を越えないように、すなわち前輪51,5 2がロックしないように制御部90に制御されながらブレーキ制動がなされる。
【0050】 図6はアンチロック制御時の従動輪液圧を示す図である。L2 は従動輪55, 56のロック限界液圧のレベルを表すものである。本実施例の従動輪55,56 のホイールシリンダ65,66の液圧Q1 は、図に示すようにロック限界値L2 を越えないように制御される。ここで、プロポーショニングバルブ70を従動輪 用配管Dに介装しなければ、ホイールシリンダ65,66の液圧はQ2 として示 される前輪液圧Pと同一の値をとってしまう。つまり、プロポーショニングバル ブ70を適用しないと、従動輪側の液圧はロック限界値L2 を超過し、従動輪5 5,56がロックしてしまう。このように、前輪51,52よりもロック限界液 圧値が低い従動輪55,56をロックしないために、前輪51,52に比して減 圧されたブレーキ圧が従動輪55,56に供給される。
【0051】 ここで、車両の積載重量に応じてロック限界液圧値は変動するため、ホイール シリンダ65,66の液圧Q1 もロック限界液圧値の変動に応じて変化させるこ とが望ましい。そこで、プロポーショニングバルブ70の減圧が開始される設定 圧力値を変化させる。すなわち、積載重量が増大するに従い、プロポーショニン グバルブ70の内蔵弁の作動開始点を遅らせる。これにより、従動輪55,56 は積載重量に応じて、良好なアンチロック制御を行うことが可能となる。
【0052】 なお、本実施例では前述のように積載重量(車両重量)に応じて設定圧力値を 変化させるプロポーショニングバルブを採用したが、設定圧力値を固定したまま のプローポーショニングバルブを備えてもよい。
【0053】 また、プロポーショニングバルブとして、車体減速度を検知して、設定圧力値 を変化させるタイプ(例えば、特開昭58ー139853号公報)でも良い。 前記第3スピードセンサS3からの信号に基づいて、制御部90が左駆動輪5 3のロック可能性を判断すると、制御部90は第3制動制御装置部30に作動信 号を出力する。第3制動制御装置部30は制御部90からの指令により、ホイー ルシリンダ63に供給するブレーキ圧を適宜減圧・保持・再加圧して左駆動輪5 3のロック状態を防止する。
【0054】 さらに、第4スピードセンサS4からの信号に基づいて、制御部90が右駆動 輪54のロック可能性を演算すると、制御部90は第4制動制御装置部40に作 動信号を出力する。第4制動制御装置部40は制御部90からの指令により、ホ イールシリンダ64に供給するブレーキ圧を適宜減圧・保持・再加圧して右駆動 輪54のロックを防止する。
【0055】 また、車両の発進時、制御部90が第3スピードセンサS3からの信号により 左駆動輪53のスリップ状態を検出すると、制御部90は第1トラクションコン トロールバルブ88と第2制動制御装置部20に作動信号を出力する。第2制動 制御装置部20は、第1トラクションコントロールバルブ88から供給される空 圧を適宜調整し、左駆動輪53の加速スリップを防止する。同様に車両の発進時 、制御部90が第4スピードセンサS4からの信号により右駆動輪54の過剰回 転状態を検出すると、制御部90は第2トラクションコントロールバルブ89と 第3制動制御装置部30に作動信号を出力する。第3制動制御装置部30は、第 2トラクションコントロールバルブ89から供給される空圧を適宜調整し、右駆 動輪54の加速スリップを防止する。
【0056】 以上のように本実施例によれば、第2後軸の従動輪に適用されるブレーキ圧が 設定圧力値を超過すれば、前輪に比して減圧されたブレーキ圧が供給されるよう にした。このため、従動輪のロックを確実に防止することができる。
【0057】 また、トラクション制御機構を備える場合も、駆動輪と従動輪との間にカット バルブ等の部品を介在させる必要がなく、部品点数を少なくして安価な装置とす ることが可能となる。
【0058】 さらに、駆動輪側の第2配管に失陥が生じたとしても、前輪と従動輪にはブレ ーキ圧が供給される構造としたので、安全性を向上できる。 本実施例では、前輪側の速度信号をセレクトロー回路を介して制御部90に入 力したが、制御部90内にセレクトロー回路の機能を組み込むことも可能である 。
【0059】 また、本実施例は空圧を液圧に変換してホイールシリンダにブレーキ圧を供給 するエアオーバ・ハイドロリックブレーキシステムを採用したが、フルエアブレ ーキシステムに適用させることもできる。
【0060】
【考案の効果】
本考案によれば、3軸を有する車両において、良好なアンチロック性能を備え る車輪ロック防止装置を安価に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である車輪ロック防止装置の
構成図。
【図2】実施例における車輪軸の配置図。
【図3】実施例における各部品の構成図。
【図4】実施例における前輪と従動輪の液圧比を示す図
【図5】実施例における前輪液圧を示す図
【図6】実施例における従動輪液圧を示す図
【図7】第1の従来例の構成図。
【図8】第2の従来例の構成図。
【符号の説明】
7・・ブレーキバルブ 8・・リレーバルブ 9・・リレーバルブ 10・・第1制動制御装置部 11・・第1エアマスタシリンダ 12・・第1モジュレータ 20・・第2制動制御装置部 21・・第2エアマスタシリンダ 22・・第2モジュレータ 30・・第3制動制御装置部 31・・第3エアマスタシリンダ 32・・第3モジュレータ 51・・左前輪 52・・右前輪 53・・左駆動輪 54・・右駆動輪 55・・左従動輪 56・・右従動輪 61〜66・・ホイールシリンダ 70・・プロポーショニングバルブ 80・・エアタンク 85・・エアタンク 88・・第1トラクションコントロールバルブ 89・・第2トラクションコントロールバルブ 90・・制御部(ECU) 92・・セレクトロー回路 A・・第1配管 a・・第1制動制御装置部用配管 B・・第2配管 b1・・左駆動輪用配管 b2・・右駆動輪用配管 C・・前輪用配管 D・・従動輪用配管 F・・前軸 R1・・第1後軸 R2・・第2後軸 S1〜S4・・第1〜第4スピードセンサ(第1〜第4
検知手段)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前側に左右前輪(51,52)を有する
    前軸(F)と、後側に左右駆動輪(53,54)を有す
    る第1後軸(R1)と左右従動輪(55,56)を有す
    る第2後軸(R2)、とを備える車両において、 前記左右前輪(51,52)及び左右従動輪(55,5
    6)の制動力を制御する第1制動制御装置部(10)
    と、前記左駆動輪(53)の制動力を制御する第2制動
    制御装置部(20)と、前記右駆動輪(54)の制動力
    を制御する第3制動制御装置部(30)とを備え、 前記左前輪の回転速度を検知する第1第検知手段(S
    1)と、前記右前輪の回転速度を検知する第2検知手段
    (S2)と、前記左駆動輪の回転速度を検知する第3検
    知手段(S3)と、前記右駆動輪の回転速度を検知する
    第4検知手段(S6)と、この各検知手段(S1〜S
    4)からの信号を入力する制御部(90)とを有し、 前記第1制動制御装置部(10)と前記左右従動輪(5
    5,56)用ブレーキとの間には、入力された圧力が設
    定圧力値以上になると一定比率で減圧して出力するプロ
    ポーショニングバルブ(70)を介装し、 前記制御部(90)は、前記第1,第2検知手段(S
    1,S2)からの信号により左右前輪(51,52)の
    ロック可能性を判断すると前記第1制動制御装置部(1
    0)を制御し、前記第3検知手段(S3)からの信号に
    より左駆動輪(53)のロック可能性を判断すると前記
    第2制動制御装置部(20)を制御し、前記第4検知手
    段(S4)からの信号により右駆動輪(54)のロック
    可能性を判断すると前記第3制動制御装置部(30)を
    制御する車輪ロック防止装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部(90)は、前記左右前輪
    (51,52)のうち低速回転の車輪の信号に基づいて
    演算して前記第1制動制御装置部(10)に作動信号を
    出力する請求項1記載の車輪ロック防止装置。
  3. 【請求項3】 前記プロポーショニングバルブ(70)
    は、車両の積載重量の増加に比して前記設定圧力値を上
    昇させ、前記左右従動輪(55,56)へ供給する圧力
    を制御する請求項1記載の車輪ロック防止装置。
  4. 【請求項4】 前記プロポーショニングバルブ(70)
    は、車体減速度を検知して、前記設定圧力値を変化させ
    る請求項1記載の車輪ロック防止装置。
  5. 【請求項5】 前記制御部(90)は、前記第3検知手
    段(S3)からの信号により左駆動輪(53)のスリッ
    プ可能性を判断すると前記第2制動制御装置部(20)
    を制御するとともに、前記第4検知手段(S4)からの
    信号により右駆動輪(54)のスリップ可能性を判断す
    ると前記第3制動制御装置部(30)を制御して、前記
    左右駆動輪(53,54)のスリップを防止する請求項
    1記載の車輪ロック防止装置。
JP8215692U 1992-11-27 1992-11-27 車輪ロック防止装置 Pending JPH0644664U (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8215692U JPH0644664U (ja) 1992-11-27 1992-11-27 車輪ロック防止装置
US08/157,275 US5456526A (en) 1992-11-27 1993-11-26 ABS control for individual axles of a three axle vehicle
DE4340585A DE4340585A1 (de) 1992-11-27 1993-11-29 Rad-Antiblockiersystem

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8215692U JPH0644664U (ja) 1992-11-27 1992-11-27 車輪ロック防止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0644664U true JPH0644664U (ja) 1994-06-14

Family

ID=13766577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8215692U Pending JPH0644664U (ja) 1992-11-27 1992-11-27 車輪ロック防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0644664U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100391675B1 (ko) * 2001-07-07 2003-07-12 현대자동차주식회사 대형 차량의 브레이크 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100391675B1 (ko) * 2001-07-07 2003-07-12 현대자동차주식회사 대형 차량의 브레이크 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6081761A (en) Automatic deceleration control method and apparatus for a vehicle
US8682535B2 (en) Vehicle speed estimator and traction control device
CN103189247B (zh) 车辆的、具有在制动控制器中执行的、上坡启动辅助功能或蠕滑抑制功能的控制例行程序的压力介质操纵的制动装置
US6076898A (en) Braking control system for a four-wheel drive vehicle
US6923514B1 (en) Electronic brake control system
JPH11334566A (ja) 車両用の装置
JPH05178188A (ja) 車両用トラクション制御装置
JPH03153452A (ja) アンチロックブレーキ装置の制御方法およびその装置
US5193061A (en) Slip control mechanism of a motor vehicle
JPH0572291B2 (ja)
JP2500857B2 (ja) アンチスキツド制御装置
US5456526A (en) ABS control for individual axles of a three axle vehicle
JP3128883B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2002067917A (ja) 車両用制動制御装置
KR970007720B1 (ko) 차량의 슬립제어장치
JP4953507B2 (ja) エンジンブレーキ作用を維持する方法
JPH0644664U (ja) 車輪ロック防止装置
JPH08169325A (ja) トレーラ制動力総合制御装置
JPH0338415B2 (ja)
JP3449336B2 (ja) 車両用ブレーキ制御装置
KR930007725B1 (ko) 앤티록 브레이크 제어장치
JP3405387B2 (ja) 車両の制動力制御装置
JP3726542B2 (ja) 後2軸車のブレーキ装置
JP6453034B2 (ja) 連動ブレーキシステムの制御方法、及び、連動ブレーキシステム
JPH0644663U (ja) 車輪ロック防止装置