JPH0644617Y2 - グリップ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、容器等の物品を把持するグリップ装置に関
し、より詳しくは物品を把持する一対のグリップ部材を
備えるグリップ装置に関する。

「従来の技術」 従来、容器等の物品を把持するグリップ装置は、一般
に、拡縮自在に設けた一対のグリップ部材と、このグリ
ップ部材の間隔を拡縮させるシリンダ装置やカム機構等
の駆動手段とを備えている。

「考案が解決しようとする課題」 しかるに従来のグリップ装置では、単純に一対のグリッ
プ部材で容器を挟持するだけであるため、特に細長い容
器を挟持した際に、その挟持部分より最も遠い部分で容
器の長手方向と直交する方向に何等かの押圧力が作用し
た場合には容器が傾き易く、容器の把持が不安定となっ
ていた。

「課題を解決するための手段」 本考案はそのような事情に鑑み、フレームに設けた駆動
手段と、この駆動手段に連動して物品を支持する支持部
材に向けて下方に移動される可動枠と、この可動枠に水
平方向に拡縮自在に設けられて上記物品を把持する一対
のグリップ部材と、上記フレームに設けられるとともに
グリップ部材に係合し、上記可動枠の下方への移動に伴
って上記一対のグリップ部材の間隔を減少させるカム部
材とを設け、上記グリップ部材により上記可動枠の下方
への移動に伴って上記物品を把持すると同時に該物品を
支持部材に圧着させるようにしたものである。

「作用」 上記構成によれば、上記支持部材で支持された物品を一
対のグリップ部材で把持する際には、上記一対のグリッ
プ部材は、可動枠の下方への移動に伴って両者の間隔を
減少させながら物品を把持するようになるので、該一対
のグリップ部材が物品を把持するとその物品を支持部材
に圧着させるようになる。

したがって、物品は一対のグリップ部材の他に、上記支
持部材に圧着されてそれによっても支持されるようにな
るので、支持部材上の物品を単純に一対のグリップ部材
で把持する場合に比較して、安定した状態で物品を把持
することができる。

「実施例」 以下図示実施例について本考案を説明すると、第１図な
いし第３図において、本考案に係るグリップ装置は支持
部材１上に載置された円筒状の容器２を把持することが
できるようになっている。

上記グリップ装置は、上記支持部材１と一体のフレーム
３と、このフレーム３の中間高さ位置に水平に取付けた
上部ブラケット４と、さらにこの上部ブラケット４に鉛
直下方に向けて取付けたシリンダ装置５とを備えてお
り、該シリンダ装置５のピストンロッド６の下端に可動
枠７を取付けている。

上記可動枠７は、上板11およびその両側の側板12とによ
って下方が開放したコ型に形成してあり、左右一対の側
板12間に水平かつ平行に２本のガイドロッド13を取付け
ている。そして上記ガイドロッド13に左右一対のグリッ
プ部材14、15をそれぞれ摺動可能に取付け、かつ両グリ
ップ部材14、15間にばね16を弾装して、通常は両グリッ
プ部材14、15を相互に離隔させた位置に、すなわち両グ
リップ部材14、15を開放位置に保持している。

上記一対のグリップ部材14、15は、それぞれ容器２の挟
持面がＶ字面14a、15aとなっており（第３図）、両グリ
ップ部材14、15で容器２を把持した際に、両Ｖ字面14
a、15aで容器２をセンタリングできるようにしている。

また、上記フレーム３には上部ブラケット４の下方に下
部ブラケット19を取付けてあり、この下部ブラケット19
にＶ字形のカム面20aを有するカム部材20を固定し、そ
のカム面20aに上記各グリップ部材14、15に形成した傾
斜面14b、15bをそれぞれ係合させている。

以上の構成において、通常の状態では上記可動枠７は上
昇端に位置しており、この状態では一対のグリップ部材
14、15は開放位置となっている。

この状態で支持部材１上に容器２が載置されて一対のグ
リップ部材14、15間に搬入されると、上記シリンダ装置
５が作動されて可動枠７を支持部材１に向けて降下させ
る。すると、その可動枠７と一体的にグリップ部材14、
15が降下されるようになり、各グリップ部材14、15の傾
斜面14b、15bは上記カム部材20のＶ字形のカム面20aに
係合しているので、両グリップ部材14、15の間隔がその
降下に伴って次第に減少するようになる。

すると、両グリップ部材14、15間の容器２は各グリップ
部材14、15のＶ字面14a、15aによってセンタリングされ
ながらそれらによって把持され、かつその把持と同時
に、容器２は支持部材１上に圧着されるようになる。

したがってこの状態では、容器２は一対のグリップ部材
14、15と支持部材１との３点によって支持されるため、
従来に比較して遥かに安定した状態で把持される結果と
なる。

「考案の効果」 以上のように、本考案によれば、物品を単純に一対のグ
リップ部材で把持するだけでなく、把持と同時にその物
品を支持部材に圧着させることができるので、従来に比
較して物品を安定した状態で把持することができるとい
う効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２図は第１
図のII−II線に沿い、かつ中心線の左右で異なる状態を
示す断面図、第３図は第２図のIII−III線に沿う断面図
である。 １…支持部材、２…容器（物品） ３…フレーム、５…シリンダ装置（駆動手段） ７…可動枠、14、15…グリップ部材 16…ばね、20…カム部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】フレームに設けた駆動手段と、この駆動手
   段に連動して物品を支持する支持部材に向けて下方に移
   動される可動枠と、この可動枠に水平方向に拡縮自在に
   設けられて上記物品を把持する一対のグリップ部材と、
   上記フレームに設けられるとともにグリップ部材に係合
   し、上記可動枠の下方への移動に伴って上記一対のグリ
   ップ部材の間隔を減少させるカム部材とを備え、上記グ
   リップ部材は上記可動枠の下方への移動に伴って上記物
   品を把持すると同時に該物品を支持部材に圧着させるこ
   とを特徴とするグリップ装置。