JPH0644511A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JPH0644511A
JPH0644511A JP19005691A JP19005691A JPH0644511A JP H0644511 A JPH0644511 A JP H0644511A JP 19005691 A JP19005691 A JP 19005691A JP 19005691 A JP19005691 A JP 19005691A JP H0644511 A JPH0644511 A JP H0644511A
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JP
Japan
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head
magnetic disk
disk device
signal
pattern
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JP19005691A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Tsuyoshi
敏明 津吉
Naoki Koyama
直樹 小山
Mikio Suzuki
幹夫 鈴木
Yasushi Suketa
裕史 助田
Motoi Aoi
基 青井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ヨーク型MRヘッドを用いた磁気ディスク装置
において、安定なレベルスライス検出およびサ−ボ信号
の検出するのに好適な高記録密度で大容量の磁気デイス
ク装置を実現する。 【構成】セクタ先頭部にスライスレベル設定の基準信号
とするためのパタンを設け、再生時にはこの基準領域で
サンプリングした信号レベルをもとにスライスレベルを
設定する。そして、サ−ボ信号の検出法として、ヨ−
ク型MRヘツドで検出したサ−ボパタンの再生信号の振
幅をピ−クホ−ルドして差動をとつてサ−ボ信号とする
か、再生信号を微分回路を通した後に、ヘツド位置情
報復調回路を用いてサ−ボ信号を得るようにし、デ−タ
信号は微分処理を行わずにレベルスライス検出する、
サ−ボパタンは、記録用のインダクテイブヘツドからの
再生信号から得るようにし、デ−タ信号の再生はヨ−ク
型MRヘツドによりレベルスライス方式で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク記録再生装
置に係り、さらに詳しくはヨ−ク型の磁気抵抗効果(M
R)素子を再生用ヘツドとして用いて、安定したレベル
スライス検出およびトラツク追跡用のサ−ボ信号の検出
を行うのに好適な高記録密度で大容量の磁気ディスク装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置は、計算機システムな
どの外部記憶装置として広く用いられており、記録技術
の進歩に伴う記憶容量の増大も近年特に著しい。従来、
磁気ディスク装置において、情報の記録または再生に用
いられる磁気ヘッドとしてコイルの電磁誘導効果を利用
した、いわゆるインダクティブ(inductive)型
ヘッドが一般的である。このインダクティブ型ヘッド
は、単一で磁気情報の記録および再生が行えるという大
きな特徴があり、磁気記憶装置において重要な地位を占
めてきている。しかし、記録密度の増大、特にトラック
密度を増大させるためにはトラック幅の削減(縮小)が
必要であり、そのために十分なS/Nを確保するための
再生信号出力を得ることが困難になってきている。この
ため、より高記録密度の磁気ディスク装置において、よ
り大きな再生信号出力を得る手段として磁気抵抗効果
(MR)素子(MR:Magneto−resisti
ve;以下、MR素子と言う)を用いることが検討され
ている。インダクティブ型ヘッドでは、磁気ギャップに
流入する磁気媒体からの磁束の時間的変化率、すなわち
磁束の時間微分に比例した電圧がコイルの両端に誘起さ
れ、これを情報として検出している。これに対し、MR
ヘツドはMR素子に流入する磁束量そのものに感応して
素子の電気抵抗が変化する性質を有するものであり、M
R素子を用いた磁気ヘッドでは、MR素子に一定のセン
ス電流を流しておき、媒体からの磁束により変化する素
子抵抗を電圧として検出するものである。MR素子は、
媒体からの磁束の絶対量に感応するものであるため、イ
ンダクティブ型ヘツドのように媒体との相対速度によっ
て検出信号は増減しないが、媒体との相対速度の比較的
小さい小型の磁気ディスク装置に適用する場合などにお
いては、単位トラック幅あたり、インダクティブ型ヘッ
ドと比較して2〜5倍程度の信号出力が得られるとされ
ており、今後の高密度磁気ディスク装置にとって重要な
素子として期待されている。なお、MR素子を用いた磁
気ヘッドは、インダクティブ型の磁気ヘッドと異なり、
それ自身では磁気情報を磁気媒体上に記録することがで
きない。このため、MR素子を用いた磁気記録装置にお
いては、記録用素子としてインダクティブ型のヘッドを
合わせ持つのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】媒体の面内方向に情報
が記録された磁気媒体からの情報を、MR素子を用いて
検出する方式は大きく分けて、媒体からの磁束の垂直
方向成分を主として検出する方式と、媒体からの磁束
の水平方向成分を主として検出する方式とに分けられ
る。前者の垂直方向成分を主に検出する方式を、図1
(a)、(b)に示す。図1(a)において、MR素子
1のトラツク幅は紙面の垂直方向に示される。磁気デイ
スク5は、面内方向の矢印で示す磁化方向8のように情
報が記録されている磁気記録媒体である。この方式は、
磁気的な再生分解能を向上させるために、磁気シールド
2と共に用いられるのが一般的である。そして、媒体の
磁化遷移(反転)領域6から流出する垂直方向の磁束を
感知するため、図1(b)に示すように、磁化反転領域
6でピークとなる再生波形が得られる。この再生波形
が、インダクティブ型のヘッドと類似しているために、
後段で述べる信号処理が従来と同様な処理で行えるこ
と、および比較的再生効率が高いことなどから、現在、
最も広く検討されている。この方式において、情報とし
て正確に検出すべきところは、再生波形のピーク点の時
間的位置である。図3は、垂直磁束成分検出時のMR素
子の飽和特性の影響を示すものである。一般にMR素子
は、図3に示すように、記録媒体からの磁束に対する抵
抗率の変化(ΔR)は非線形であり、実用的にはMR素子
にバイアス磁界(Hb)を与え、この点を動作点として用
いる。この再生方式では、媒体からの磁束のピークは非
線形領域にさしかかるために、再生波形はピーク部分で
飽和ぎみとなる。このため、再生波形を微分回路を通し
てピーク点を検出する際、飽和により再生波形のピーク
に相当する部分の微分傾斜が小さくなるのでノイズによ
るジッタが大きくなり易く、その結果、再生の信頼性が
低下するという問題がある。一方、後者の水平方向成
分を検出する方式の例を、図2(a)、(b)に示す。
図2(a)に示す方式は、ヨーク型MRヘツドを用いる
方式であり、インダクティブ型ヘッドと同様に、ヨーク
3でギャップ4を構成し、磁路の一部にMR素子1を挿
入している。ギャップ4では磁気デイスク5からの磁束
7の水平方向成分を吸い込み、その磁束をMR素子1に
流し込ませる構造である。そして、磁気デイスクから発
生する信号磁束は、ヨ−クによりMR素子に導かれ、さ
らにヨ−クを通つて磁気記録媒体に戻る。このヨ−ク型
MRヘツドの特徴とするところは、ヘツドと媒体間のイ
ンタフェ−スで発生するさまざまな種類の雑音、例えば
熱伝導に起因する雑音、磁歪に起因する雑音、電流の流
失に起因する雑音など、いわゆる摺動雑音が、直接MR
素子に影響を及ぼさないので低雑音化が可能であり、ま
たMR素子が媒体対向面に露出していないので、MR素
子の腐食やチツピング等の不安が生じないという優れた
利点がある。ヨ−ク型MRヘツドにより得られる再生波
形は、図2(b)に示すごとく、磁化遷移(反転)領域
6でゼロクロスする波形となり、これは媒体からの磁束
の主として水平方向成分の変化を表わすものと考えられ
る。なお、一般のインダクティブ型ヘッドの再生波形
は、上記の波形を微分したものと考えることができる。
このヨ−ク型MRヘツドを用いた場合には、再生波形そ
のものは従来のインダクティブ型ヘッドによる場合と異
なるが、図4に示すように、検出すべき磁化反転領域6
に相当する情報点を、MR素子の最も直線性の良好な中
央部に合わせることが可能であるため、再生時のジッタ
を小さく抑えることができるという利点がある。また、
MR素子を用いる方式で得られた再生波形は、微分処理
することなくレベルスライス処理で、磁化反転領域を検
出することができるので回路構成が簡略化できる。ま
た、微分処理を行わないため、高周波領域に媒体ノイズ
が存在する場合でも、ノイズ成分を強調することがない
ためにジッタの少ない再生が可能となる。また、ヨーク
型MRヘッドは、ギャップ部にMR素子がないために、
狭トラック化および狭ギャップ化に有利である。なお、
ヨーク型のMRヘッドに関する公知例として、例えば、
電子情報通信学会技術研究報告「磁気記録」MR87−
3(1987年 pp.17-22)が挙げられる。
【0004】本発明の目的は、上記のヨーク型MRヘッ
ドの利点を活かした大容量の磁気ディスク装置を提供し
ようとするものであり、ヨーク型MRヘッドを用いて磁
気ディスク装置を構成する場合の重要な課題は、(1)安
定したスライスレベルの設定法、および(2)トラック追
跡用のサーボ信号の安定した検出法、を確立することで
ある。上記(1)に関して、図5(a)、(b)を用いて
説明する。図5(a)は、ヨ−ク型MRヘッドによるレ
ベルスライス系の構成の一例を示す模式図である。ヨ−
ク型MRヘツド10は、電気的には抵抗の固定分R0
外部磁束により変化するΔRが直列に接続され構成され
ている。外部に、R1≫R0+ΔRなる抵抗R1を介し
て、図5(a)に示すように、電源E0に接続すること
により、上記の抵抗を流れる電流iは、ΔRの変化に対
して一定とみなせるため、直流のリードアンプ20の入
力電圧は、磁束の変化に対応するΔRの変化を示す。図
5(b)は、図5(a)の回路の動作を説明する図であ
る。一般に、MR素子の出力S10を直流のリ−ドアン
プ20で増幅することにより、S20が得られる。 M
R素子のΔRは、R0の1%程度であるため、MR素子
の出力中に占める信号分はS20に示すような大きな直
流成分を有する。この直流成分を低減するためには、レ
ベルシフト回路21を用いてS21のように直流成分を
低減させる。レベルシフト回路21は、例えばS20と
直流電圧との差動をとることにより実現できる。レベル
シフト後の波形S21を、適当なスライスレベルにより
スライスすることにより2値化した再生信号S22が得
られる。レベルスライス検出は、以上のような手順で行
うが、直流のリ−ドアンプ20やレベルシフト回路21
の温度ドリフト等による回路系のオフセット電圧の変
化、および再生信号振幅の変動などに対して設定するス
ライスレベルが固定されていると正しいデータ再生が行
われなくなるという問題が生じる。また、上記(2)に関
しては、基本的にサーボ信号は、ヘッドのトラックズレ
によって生じる再生信号の振幅の減少分をトラックズレ
量として検出するものであるが、ヨーク型のMRヘッド
でサーボ信号パタンを再生する場合は、従来と異なる再
生波形が得られるため、新たなサーボ信号の再生処理が
必要となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記(1)の課題
を解決するために、磁気デイスク上に、再生信号の変調
レベルを測定するための基準パタンを記録した基準領域
を各セクタの先頭領域に設け、再生時にはこの基準領域
でサンプリングした信号レベルをもとにスライスレベル
を設定するようにした。また、本発明の上記(2)の課題
に関しては、第1の方法として、ヨーク型のMRヘッド
で検出したサーボパタンの再生信号の振幅をピークホー
ルドして差動をとってサーボ信号とするようにした。ま
た、第2の方法として、ヨーク型のMRヘッドで検出し
たサーボパタンの再生信号を微分回路を通した後に、従
来のヘッド位置情報復調回路を用いてサーボ信号を得る
ようにした。一方、一般のデータ信号は微分処理せず
に、レベルスライス検出方式とするようにした。さら
に、第3の方法として、サーボパタンは記録用のインダ
クティブ型ヘッドからの再生信号から得るようにし、一
般のデータ信号の再生は、ヨーク型のMRヘッドにより
レベルスライス方式で行うようにした。
【0006】
【作用】磁気デイスク上の各データセクタの先頭部に設
けた基準パタンの再生信号の最大値と最小値を示す領域
で、各々の領域のMRヘッドからの再生信号レベルをサ
ンプリングする。そして、この2つのサンプル値の、例
えば平均値を得るような演算を行ない、その得られた数
値によってスライスレベルを設定することにより、常に
最適なスライスレベルの設定が可能となる。また、ヨー
ク型のMRヘッドで、サーボパタンの再生信号からサー
ボ信号を得ることにより、ヨ−ク型のMRヘッドの線形
特性の良好な部分でサーボ信号が得られるため、安定し
た正確なサーボ信号を得ることが可能となる。また、ヨ
ーク型のMRヘッドで、サーボパタンの再生信号を微分
処理して得ることにより、インダクティブ型ヘツドと同
様な波形のサーボ信号を得ることができるので、従来と
同じサーボ信号復調回路を用いることが可能となる。ま
た、サーボパタンの再生のみを記録用のインダクティブ
型ヘッドを用いて行うことによっても、従来と同様のサ
ーボ信号復調回路を用いることができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の一実施例を挙げ、図面を用い
てさらに詳細に説明する。
【0008】図6は、本発明の磁気ディスク装置の全体
の構成の一例を示す模式図である。図に示すごとく、磁
気デイスク装置は、スピンドル12にとりつけられた磁
気ディスク5ヨ−ク型MRヘツド10、インダクテイブ
型(記録用)磁気ヘッド11、キャリッジ13、アクチ
ュエータ14などの機構系と、R/W回路15、インタ
フェース回路16、サーボ回路17、装置全体のコント
ローラ18などの電気回路系で構成されている。なお、
磁気ディスク装置は、インタフェース回路16を介し
て、上位計算機19のシステムなどに接続され、外部記
憶装置として使用される。図7は、図6の電気回路系の
内部のブロック図を示す。インダクテイブ型磁気ヘッド
11は、記録用の磁気ヘッドで、ヨ−ク型MRヘッド1
0は再生用の磁気ヘッドであり、情報は磁気ディスク5
上に記録される。R/W回路15は、再生回路として、
リードアンプ(AGCを含む)20、レベルシフト回路2
1、レベルスライス回路22、弁別回路23、VFO回
路24、本発明の特徴の一つであるセクタ先頭部に設け
られたスライスレベル基準パタン(SLSP)を検出する
ための、SLSP検出回路25、SLSP領域の信号レ
ベルをサンプルするための、A/D変換器18、スライ
スレベル設定のための演算を行う演算回路27、スライ
スレベルを設定するD/A変換器28、およびデータ復
調回路31で構成されている。記録系はライトアンプ2
9、およびデータ変調回路30から構成される。サーボ
回路17は、本発明の他の特徴の一つである微分回路3
2、サーボ信号の発生およびサーボ系の制御を行うサー
ボ制御回路33、およびアクチュエータ14の駆動回路
34などから構成されている。図8は、本発明の特徴の
一つであるスライスレベル基準パタン(SLSP)を含む
セクタフォーマットの例と、その再生信号を示す。図8
(a)は、セクタの構成図であり、1セクタはサーボラ
イト時に記録される部分、イニシャライズ時に記録され
る部分、および、ユーザによって記録される部分に分か
れている。サーボライト時に記録される部分は、AGC
(Auto Gain Control)の引込みを行うISG領域、本発
明の特徴であるSLSP領域、サーボ信号の検出を行う
サーボ信号領域、の3領域からなり、サーボ信号領域の
あとに境界領域としてギャップパタンG1をおく。イニ
シャライズ時に記録される部分は、アドレスなどのID
情報を読み込むためのVFO(Variable Frequency Osci
llator)の位相あわせを行うためのVFO1領域、ID
情報を読むための基準点とするための同期信号領域であ
るSYNC1領域、そしてID情報領域の3領域からな
る。同様に、これらの領域の最後にギャップパタンG2
を置いている。そして、ユーザによって記録される領域
は、同様にデータを読むためのVFOの位相合わせのた
めのVFO2領域、データのための同期信号であるSY
NC2領域、およびデータの3領域からなり、最後にギ
ャップパタンG3を置いている。ここで、SLSPパタ
ンの機能について説明する。図8(b)はISG領域、
SLSP領域およびサーボ信号領域の一部のパタンの例
を拡大して示したものであり、図8(c)は、ヨーク型
MRヘッドによるその領域の再生信号を示したものであ
る。ISG領域はAGCの引込みのため、一般には周波
数の高い信号を記録しておき、AGCはその振幅が所定
の値となるように、ゲインを制御している。このためI
SG領域の先頭部ではAGCの引込み処理が行われるた
め、再生信号振幅が変動することがある。続くSLSP
領域は比較的長い波長で書き、再生信号が最大値および
最小値に飽和した波形が得られるようなパタンとする。
SLSP領域の先頭部はSLSP領域の始まりを検知す
るために、例えば、図8(b)に示したような識別領域
を設けることが望ましい。また、これらのパタンはデー
タの変調則からはずれたパタンを用いると、検出が容易
となる。図7および図8を用いてSLSP信号によるス
ライスレベルの設定法について説明する。ISG領域を
通過中のヨーク型MRヘッド10によって検出された再
生信号は、リードアンプ20、レベルシフト回路21を
通過してレベルシフトが行われた後、レベルスライス回
路22に入力される。レベルスライス回路22は、例え
ばアナログコンパレータなどの回路である。ここで、レ
ベルスライス回路22に設定されているスライスレベル
は、前のセクタ再生時に設定された仮のスライスレベル
でスライスされる。レベルスライス回路22の出力S2
2は、弁別回路23、VFO回路24、およびSLSP
検出回路25に入力される。ここで、SLSP回路は一
種のパタン認識回路であり、ISG領域に続く部分でS
LSPパタンの認識領域パタンを検出すると、A/D変
換器26に変換のタイミング(SP1,SP2)を指示す
る。ここで、A/D変換器26は、図8(c)のSP1
とSP2の部分でレベルシフト回路21の出力〔図7
(c)〕の信号レベル(VSP1,VSP2)をサンプリ
ングしてA/D変換する。A/D変換された二つの値
は、演算回路27で所定の演算式で設定すべきスライス
レベルを算出し、D/A変換器28でアナログ値に変換
した後レベルスライス回路22に与えられ、以後のスラ
イスレベルとして設定される。なお、SLSPのパタン
を長波長のパタンとする理由は、SLSP領域ではVF
O24が必ずしも正しく動作していない領域であり、サ
ンプリングのタイミングを正確に設定することが困難で
あるので、サンプルタイミングの精度を緩和するためで
ある。また、演算回路27で行われる演算は、例えば二
つのサンプル値の平均値を得る演算や、MR素子の特性
やバイアス磁界Hbの値等に応じて、適当な演算式を設
定する。なお、この演算は、マイクロコンピュータによ
るソフトウエアによって行うことも可能であり、また、
レベルスライス回路22は、スライスレベルをディジタ
ル値で与えるような構成とすることも可能である。この
ようなスライスレベルの最適設定機構を設けることによ
り、ヨーク型のMRヘッドにおいて安定したデータ再生
が可能となる。
【0009】図9は、本発明の他の特徴であるサーボ信
号の検出法を示す説明図である。図9の上部に示してい
るパタンは、SLSP領域の隣のサーボ信号領域に書か
れているサーボパタンの基本的な例であり、40aは、
ヘッドが破線43で示すトラックの中心上をトレースす
る場合の位置を示し、40bは、トラック中心からやや
ずれてトレースする場合を示す。サーボパタンは、トラ
ック中心に対して半トラックずつずらせて書かれたバー
ストパタン42a、42bと、同期パタン41からな
る。同期パタン41は、サーボパタン認識のために用い
られ、バーストパタンはサーボ信号発生のために用い
る。図9に示す再生信号SIn−a、SIn−bは、一
般のインダクティブ型のヘッドでサーボパタンを再生し
たときの波形を示す。SIn−aは、ヘッドがトラック
中心40aの場合であり、ヘッド40aにかかる2つの
バーストパタンは左右に等しいため、2つのバーストパ
タンの再生振幅は等しい。これに対して、ヘッド位置が
トラック中心43からずれた40bの場合には、ヘッド
10bは先行するバーストパタン42aの方に多くかか
るため、42aと42bの再生信号振幅に差(Va−V
b)を生じる。インダクティブ型ヘッドの場合には、こ
の差の電圧を検出してサーボ信号とし、この差の電圧が
0となるようにアクチュエータを移動させることによっ
て、ヘッドの追跡制御を行っている。一方、ヨーク型の
MRヘッドにより同じサーボパタンを再生した場合の再
生波形がSMR−aおよびSMR−bである。ヨーク型
MRヘッドの場合には、磁束量を感知するため、ヘッド
がトラック中心にある場合(40a)はSMR−aのよう
に信号振幅の高さが等しい波形となり、トラック中心か
らヘッドがずれた場合(40b)には、SMR−bのよう
に振幅の高さに差(Ea−Eb)を生じる波形となる。こ
こで、ヨーク型MRヘッドにおいては(Ea−Eb)をサ
ーボ信号とすることが可能である。また、図7に示すよ
うな微分回路32をサーボ制御回路33の前段に挿入す
ることにより、SIn−aおよびSIn−bのようなイ
ンダクティブ型磁気ヘツドと同じ再生波形が得られるの
で、従来のインダクティブ型磁気ヘツドと同じサーボ信
号復調回路を用いることができると共に、より感度の高
いサーボ信号を得ることができる。このように、ヨーク
型MRヘッドを用いてサーボ信号を検出することによ
り、外部磁界に対してMRヘッドの出力感度および直線
性の良好な部分を動作点として用いることが可能となる
ので安定したサーボ系が実現できる。図10は、サーボ
信号の再生を記録用のインダクティブ型磁気ヘッド11
で行う場合の回路構成図を示したものである。インダク
ティブ型磁気ヘッド11で得られるサーボ信号は従来と
全く同じであるので、微分回路を新たに使用することな
く、従来の回路でサーボ信号を得ることができる。ま
た、この場合は記録用のヘッドでトラック追跡サーボを
行うため、記録ヘッドと再生ヘッドの各々のトラック中
心が合わせ精度の関係で僅かにずれていても、データは
サーボパタンを基準としたトラックの中心に記録するこ
とができる。
【0010】
【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明の磁
気デイスク装置によれば、狭トラック化、狭ギャップ化
向きのヨーク型MRヘッドを用いて、安定かつ容易にレ
ベルスライスによるデータ再生が可能となる。このデ−
タ検出方式は、記録符号がDCフリーである必要がない
ため、NRZなどの効率の良い変調方式の採用も可能と
なる。また、線形性の良好な感度の高いサーボ信号の検
出も可能となる。したがって、これらの利点を活かすこ
とにより、高記録密度で大容量の磁気ディスク装置を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールド型のMRヘッドによる再生波形の一例
を示す説明図。
【図2】ヨーク型のMRヘッドによる再生波形の一例を
示す説明図。
【図3】シールド型のMRヘッドによる再生時の飽和特
性を示す説明図。
【図4】ヨーク型のMRヘッドによる再生時の飽和特性
を示す説明図。
【図5】本発明のヨ−ク型MRヘツドを用いたレベルス
ライス系の構成の一例を示す模式図。
【図6】本発明の実施例で例示した磁気デイスク装置の
全体の構成の一例を示す説明図。
【図7】本発明の実施例で例示した磁気デイスク装置の
回路構成の一例を示す説明図。
【図8】本発明の実施例で例示した磁気デイスク装置の
セクタフォーマットおよびスライスレベル設定用基準パ
タンの一例を示す説明図。
【図9】本発明の実施例で例示した磁気デイスク装置の
サーボ信号検出方法の一例を示す説明図。
【図10】本発明の実施例で例示した磁気デイスク装置
のサーボ信号を記録用ヘッドで再生する場合の回路構成
の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1…MR素子、2…磁気シールド、3…ヨーク、4…ギ
ャップ、5…磁気ディスク、6…磁化遷移(反転)領
域、7…磁束、8…磁化方向、9…シールド型MRヘッ
ド、10…ヨーク型MRヘッド、11…インダクティブ
型(記録用)磁気ヘッド、12…スピンドル、13…キ
ャリッジ、14…アクチュエータ、15…R/W回路、
16…インタフェース回路、17…サーボ回路、18…
コントローラ、19…上位計算機、20…リードアンプ
(MRヘッド用)、21…レベルシフト回路、22…レ
ベルスライス回路、23…弁別回路、24…VFO回
路、25…SLSP(基準パタン)検出回路、26…A
/D変換器、27…演算回路、28…D/A変換器、2
9…ライトアンプ、30…デ−タ変調回路、31…デ−
タ復調回路、32…微分回路、33…サーボ制御回路、
34…駆動回路、40a…トラック中心上のヘッド、4
0b…トラック中心上にないヘッド、41…同期パタ
ン、42a、42b…バーストパタン、43…トラック
中心、44…R/Wアンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 助田 裕史 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 青井 基 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録用ヘツドと、ヨーク型MRヘッドを再
    生用ヘッドとして用いて磁気記録、再生を行う磁気ディ
    スク装置であつて、再生電圧波形を、設定したスライス
    レベル電圧でレベルスライスして検出することにより、
    ディジタルデータの再生を行う手段を少なくとも備えた
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】請求項1の磁気ディスク装置において、ス
    ライスレベル電圧は、磁気ディスク上の情報トラックの
    所定の領域に設けられた基準領域の再生信号から得られ
    る情報に基づいて設定することを特徴とする磁気ディス
    ク装置。
  3. 【請求項3】請求項2の磁気ディスク装置において、基
    準領域は、磁気デイスク上に形成されている各トラック
    の各データセクタ内の所定領域に設けたものであること
    を特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】請求項2及び請求項3の磁気ディスク装置
    において、磁気ディスク上のデ−タセクタ内の基準領域
    に書き込まれる情報は、磁気ヘッドのギャップ長に比較
    して十分に長い磁化反転間隔で極性が反転する少なくと
    も一波長からなる磁化パタンによつて構成されることを
    特徴とする磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】請求項4の磁気ディスク装置において、基
    準領域に書き込まれている磁化パタンの再生信号の最大
    信号レベルと最小信号レベルとをサンプリングし、上記
    最大信号レベルと最小信号レベルの2つの値を用いて演
    算によりスライスレベル電圧を求める手段を備えたこと
    を特徴とする磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】請求項5の磁気ディスク装置において、ス
    ライスレベル電圧を求める演算は、磁化パタンの再生信
    号の最大信号レベルと最小信号レベルの2つの値の平均
    値を求める演算であることを特徴である磁気ディスク装
    置。
  7. 【請求項7】記録用ヘツドと、ヨーク型MRヘッドを再
    生用ヘツドとして用いて磁気記録、再生を行う磁気ディ
    スク装置であつて、上記ヨ−ク型MRヘッドで、磁気デ
    ィスク上に書き込まれているトラック追跡用のサーボパ
    タンの再生信号を検出し、ピークホールド回路を用いて
    ヘッド位置情報に復調する手段を少なくとも備えたこと
    を特徴とする磁気ディスク装置。
  8. 【請求項8】記録用ヘツドと、ヨーク型MRヘッドを再
    生用ヘツドとして用いて磁気記録、再生を行う磁気ディ
    スク装置であつて、上記ヨ−ク型MRヘッドで、磁気デ
    ィスク上に書き込まれているトラック追跡用のサーボパ
    タンの再生信号を検出し、その再生信号を微分回路で微
    分処理した後、ヘッド位置情報に復調する手段を少なく
    とも備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
  9. 【請求項9】ヨーク型MRヘッドを再生用ヘツドとして
    用い、インダクティブ型ヘツドを記録用ヘツドとして用
    いた磁気ディスク装置であつて、上記インダクティブ型
    ヘッドで、磁気ディスク上に書き込まれているトラック
    追跡用のサーボパタンの再生信号を検出してヘッド位置
    情報を得る手段と、上記サーボパタン以外の情報は、上
    記ヨーク型MRヘッドの再生信号から得る手段を少なく
    とも備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    記載の磁気ディスク装置において、ヨ−ク型MRヘッド
    で、磁気ディスク上に書き込まれているトラック追跡用
    のサーボパタンの再生信号を検出し、ピークホールド回
    路を用いてヘッド位置情報に復調する手段を備えたこと
    を特徴とする磁気ディスク装置。
  11. 【請求項11】請求項1から請求項6のいずれか1項記
    載の磁気ディスク装置において、ヨ−ク型MRヘッドで
    磁気ディスク上に書き込まれたトラック追跡用のサーボ
    パタンの再生信号を検出し、その再生信号を微分回路で
    微分処理した後、ヘッド位置情報に復調する手段を備え
    たことを特徴とする磁気ディスク装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    記載の磁気ディスク装置において、インダクテイブ型ヘ
    ツドとヨ−ク型MRヘツドを備え、上記インダクティブ
    型ヘッドで、磁気ディスク上に書き込まれたトラック追
    跡用のサーボパタンの再生信号を検出してヘッド位置情
    報を得る手段と、サーボパタン以外の情報は、上記ヨー
    ク型MRヘッドの再生信号から得る手段とを備えたこと
    を特徴とする磁気ディスク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07320247A (ja) * 1994-05-23 1995-12-08 Internatl Business Mach Corp <Ibm> Mrヘッド用サーボ方法及びハードディスクシステム
KR100518511B1 (ko) * 1998-01-14 2005-11-25 삼성전자주식회사 자기 저항 헤드를 가지는 자기 정보 저장 장치의 자동 이득 제어 장치

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JPH07320247A (ja) * 1994-05-23 1995-12-08 Internatl Business Mach Corp <Ibm> Mrヘッド用サーボ方法及びハードディスクシステム
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