JPH0644431B2 - 避雷碍子用の耐圧絶縁筒 - Google Patents

避雷碍子用の耐圧絶縁筒

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JPH0644431B2
JPH0644431B2 JP30865088A JP30865088A JPH0644431B2 JP H0644431 B2 JPH0644431 B2 JP H0644431B2 JP 30865088 A JP30865088 A JP 30865088A JP 30865088 A JP30865088 A JP 30865088A JP H0644431 B2 JPH0644431 B2 JP H0644431B2
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pressure
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protection insulator
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哲也 中山
博 藤田
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NGK Insulators Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は送電線あるいは配電線路に雷サージ電流が流れ
た場合にそれを速やかに大地へ放電するとともに、その
後生じる商用周波の続流電流を抑制遮断することができ
る避雷碍子に使用される耐圧絶縁筒に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来の避雷碍子として本願出願人は第8図に示すよう
に、円筒状をなす耐圧絶縁筒21の両端開口部に対し、
キャップ金具3,4を嵌装固定し、該耐圧絶縁筒21内
には限流素子(図示略)を収容して、前記キャップ金具
3,4に電気的に接続するとともに、該耐圧絶縁筒21
には限流素子両端部に対応するように少なくとも一以上
の円形状をなす放圧孔21aを透設し、さらに、前記耐
圧絶縁筒21の外周にはゴムをモールドして絶縁外套体
(図示略)を形成している。
[発明が解決しようとする課題] 前述の避雷碍子は一般に鉄塔の支持アームに対し取付ア
ダプタを介して垂直方向又は水平方向に片持ち支持さ
れ、その先端部には送電線側の放電電極としてのアーク
ホーンと対向する接地側の放電電極としてのアークホー
ンを支持している。そして、線路電圧が大きくなると、
避雷碍子自体の重量も大きくなるので、鉄塔が風圧や地
震等により揺動したり、作業者が避雷碍子を押動する
と、該避雷碍子は基端部が取付アダプタに片持ち固定さ
れている関係上、その時に発生する外力により避雷碍子
の基端取付部に大きな曲げ応力が作用する。この曲げ応
力の大半は当然耐圧絶縁筒21が分担することになるた
め、該耐圧絶縁筒21の基端部には大きな応力が集中す
る。
もし、耐圧絶縁筒21が放圧孔21aを有しない単なる
円筒形状の場合には、基端部への応力集中は生じ難い。
ところが、前記耐圧絶縁筒21には円形状の放圧孔21
aが形成されているため、耐圧絶縁筒21の基端部には
応力が集中し易い。耐圧絶縁筒21に対し放圧孔21a
を設けない場合Aと、円形状の放圧孔21aを形成した
場合Bと、さらに、放圧孔21aの形状を円形以外の形
状にした場合とでは、耐圧絶縁筒21の基端部に作用す
る応力集中係数(形状係数)Σ、つまり、曲げモーメン
トをその断面係数で割った見掛けの公称応力σnに対し
て、円形状の放圧孔21aにより発生する最大応力σm
axの比Σは、それぞれ異なる。前述した場合Aの応力
集中係数Σを第7図に示すように1とすると、円形状の
放圧孔21aを設けた場合Bの同じ係数Σは約2.0と
大きくなる。従って、円形状の放圧孔21aを透設した
耐圧絶縁筒21を使用する避雷碍子は、鉄塔の揺動時に
おける機械的な強度を向上するためには内径を挿入物の
関係で一定と仮定すれば肉厚を増さなければならないと
いう問題があった。
本発明の目的は、上記従来の技術に存する問題点を解消
して、機械的強度に優れ、小型軽重な避雷碍子用の耐圧
絶縁筒を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するため、円筒状をなす耐圧絶
縁筒の固定側端部に対し、該耐圧絶縁筒の長手方向に延
びる長孔状の放圧孔を設けるという手段を採っている。
[作用] 本発明は上記手段を採ったので、耐圧絶縁筒の基端部に
おける応力集中係数が低減され、機械的強度が向上す
る。従って、避雷碍子に使用した場合に、小型軽重化が
可能となるとともに、鉄塔揺動時の機械的強度が向上
し、折損事故等が未然に防止される。
[実施例] 以下、この発明の耐圧絶縁筒を備えた避雷碍子を具体化
した一実施例を第1〜6図に従って説明する。
第2図に示すように、塔体1に取着された接地側の吊下
金具2の左右両端には、吊下碍子3,3が回動可能に垂
下され、両吊下碍子3,3の下端には中央に放電電極5
を有する電線側の吊下金具4が取着され、この吊下金具
4にはクランプ6を介して電線7が吊下支持されてい
る。又、前記吊下金具2の中央に取着されたブラケット
8には、避雷碍子10が取付けられている。
次に、避雷碍子10について説明すると、第1,3図に
示すように機械的強度に優れ、耐熱性、耐圧性に優れた
強化プラスチック(FRP)等の材料よりなる耐圧絶縁
筒11の上端には、内面に段差部12aを有し、かつ、
上部外周に取付フランジ12bを有する筒状の接地側電
極12が嵌合接着され、下端には底部中央寄りに円筒状
の係合筒13aを突設した有底筒状の課電側電極13が
嵌合接着されている。同課電側電極13下面に設けた取
付片13bには、放電電極14が取付けられ、第2図に
示すように、前記吊下金具4に設けた放電電極5との間
に気中放電間隙Gを形成している。
第3図に示すように、前記耐圧絶縁筒11内には素子組
体15が収容されている。この素子組体15は酸化亜鉛
(ZnO)を主材とする電圧−電流特性が非直線性の避
雷素子16を複数直列に積層するとともに、上下両端の
避雷素子16にそれぞれ上部及び下部の素子押え金具1
7,18を接合し、避雷素子16及び両素子押え金具1
7,18の外周にEPDMゴムよりなる被覆19を設け
て構成されている。そして、同素子組体15の下端は、
下部の素子押え金具18に形成した突部18aを前記課
電側電極13の係合筒13aに係合して位置規制されて
いる。
前記接地側電極12の内周面に形成した雌ねじ12cに
は、第3図に示すように外周面に雄ねじ20aを有する
締付金具20が螺合されている。同締付金具20中央の
挿通孔20bには、筒状の絶縁スペーサ21を介して端
子金具22が貫通固定され、素子組体15上部の素子押
え金具17との間には、素子組体15を同端子金具22
と課電側電極13との間に圧着固定するとともに、避雷
素子16に接触圧を付与するばね23が介在されてい
る。なお、ばね23にはシャント24が複数(この実施
例では3)介在され、電気的接続を良くしている。
前記耐圧絶縁筒11の上部、中間部2ケ所及び下部に
は、異常時のアークを放出するための放圧孔11aが直
径方向に90゜ごと(第4図参照)に形成されている。
同放圧孔11aの長さLは幅Sの5倍以内が好ましく、
又、各放圧孔11aの縦方向の間隔は、耐圧絶縁筒11
内径の6倍以内とするのが好ましい。さらに、放圧孔1
1aを接地側電極12及び課電側電極13の近傍とその
中間部に設けることにより、アークを効率良く放出でき
る。又、第1図に示すように、同耐圧絶縁筒11の外周
面には各放圧孔11aの上下中間部に強化プラスチック
(FRP)よりなる円環状の補強リング25が耐熱性を
有する樹脂接着剤(図示略)により接着固定されてい
る。
前記耐圧絶縁筒11と素子組体15との間、接地側電極
12と端子金具22との間及び耐圧絶縁筒11の外側に
は、EPDMゴムよりなるゴムモールド26が形成さ
れ、接地側電極12の下部外周面及び課電側電極13の
上部外周面まで延在され、外周にはひだ26aが一体に
形成されている。
又、ゴムモールド26には、第4図に示すように前記耐
圧絶縁筒11の放圧孔11aと対応する位置に放圧口2
6bが設けられている。
第2図に示すように、前記ブラケット8の一側には図示
しないアーキングリング腕部を介して、前記上部の放圧
口26bと対応するようにアーキングリング28が設け
られている。一方、前記課電側電極13の取付片13b
にも図示しないアーキングリング腕部を介して、前記下
部の放圧口26bとほぼ対応するようにアーキングリン
グ28が設けられている。
次に、前記のように構成した碍子装置についてその作用
を説明する。
今、電撃により電線7に雷サージが侵入すると、電流は
電線7からクランプ6→吊下金具4→放電電極5から気
中放電間隙Gを介して避雷碍子10の放電電極14にア
ーク放電され、課電側電極13から下部の素子押え金具
18を経て避雷素子16に流れ、さらに上部の素子押え
金具17→シャント24→端子金具22→吊下金具2を
経て塔体1から大地へと流れる。これに伴う続流は避雷
素子16により遮断される。
又、予期しない大規模電撃によって避雷素子16が異常
放電して、高温・高圧のアークが発生すると、耐圧絶縁
筒11の放圧孔11a付近の被覆19の一部及びゴムモ
ールド26の一部が軟化又は溶融破壊され、高圧のガス
によって飛散され、外部に通ずるアーク放出路が強制的
に形成される。
避雷碍子10外部に放出されたアークは両アーキングリ
ング28間へ移行され、上下互いに繋がる。
さて、本発明実施例では耐圧絶縁筒11の固定側端部と
なる接地側の電極金具12に近接して、長孔状の放圧孔
11aを透設したので、耐圧絶縁筒11の基端部の応力
集中係数Σを円形状の放圧孔を設けた場合と比較して小
さくでき、この結果、鉄塔の揺動時に曲げ荷重を受けた
場合に、耐圧絶縁筒11の基端部に応力が集中するのを
抑制して、その破損を防止することができる。又、発生
応力の低減を計ることができるため、耐圧絶縁筒11の
薄肉化が可能となり、避雷碍子の小型化を達成すること
ができる。
第7図において、本発明の耐圧絶縁筒11の応力集中係
数Σを表すと、約1.5となり、円形状の放圧口21a
を形成した従来例と比較して、応力集中係数Σが約0.
5だけ軽減していることがわかる。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明は耐圧絶縁筒の機械的強
度の向上、及び小型軽量化を計ることができ、避雷碍子
に使用した場合に、その機械的機強度を向上して避雷碍
子の破損を未然に防止するとともに、既設設備への適用
性を増大させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を具体化した一実施例を示す斜視図、
第2図は避雷碍子装置全体を示す正面図、第3図は本発
明の耐圧絶縁筒を組み込んだ避雷碍子の縦断面図、第4
図は第3図のA−A線断面図、第5図は第3図のB−B
線断面図、第6図は第3図のC−C線端面図、第7図は
放圧孔の有無及び形状と応力集中係数との関係を示すグ
ラフ、第8図は従来例を示す斜視図である。 11……耐圧絶縁筒、11a……放圧孔、12……接地
側電極、13……課電側電極、16……避雷素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状をなす耐圧絶縁筒の固定側端部に対
    し、該耐圧絶縁筒の長手方向に延びる長孔状の放圧孔を
    設けたことを特徴とする避雷碍子用の耐圧絶縁筒。
JP30865088A 1988-12-06 1988-12-06 避雷碍子用の耐圧絶縁筒 Expired - Lifetime JPH0644431B2 (ja)

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