JPH0643842U - テープレコーダのオートリバース装置 - Google Patents

テープレコーダのオートリバース装置

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JPH0643842U
JPH0643842U JP8300592U JP8300592U JPH0643842U JP H0643842 U JPH0643842 U JP H0643842U JP 8300592 U JP8300592 U JP 8300592U JP 8300592 U JP8300592 U JP 8300592U JP H0643842 U JPH0643842 U JP H0643842U
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    • G11B15/29Driving record carriers by members acting directly or indirectly thereon through rollers driving by frictional contact with the record carrier, e.g. capstan; Multiple arrangements of capstans or drums coupled to means for controlling the speed of the drive; Multiple capstan systems alternately engageable with record carrier to provide reversal through pinch-rollers or tape rolls
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Abstract

(57)【要約】 【目的】テープレコーダのオートリバース装置を、小ス
ペースでテープ走行方向の切換を確実に行えるようにす
ること。 【構成】テープの走行方向を切換える走行方向切換板1
0の左右方向への移動切換を、滑り回転伝達機構を介し
て回転伝達される欠歯ギヤ12に噛合して半回転する伝
達ギヤ22で行うとともに、走行方向切換板の左右方向
の移動終端で走行方向切換板に作用する反力で、伝達ギ
ヤを回転継続方向に回転付勢させて走行方向切換板を移
動終端位置に保持するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、小スペースでモータの回転方向の切換でテープの走行方向を確実に 切換えるテープレコーダのオートリバース装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータの回転方向を切換えることでテープの走行方向を切換えるようにしたテ ープレコーダのオートリバース装置は、日本国実公平3−41295号公報に示 されるように、ピンチローラ切換機構と、走行方向切換機構と、ピンチローラ切 換機構を作動させる走行方向切換板を一方または他方の移動終端位置に保持する 保持機構とによって構成されている。
【0003】 ピンチローラ切換機構は、走行方向切換板が一方または他方に移動することで 走行方向切換板に形成されてカムが、ピンチローラを支持する支持アームを択一 的に回動させ、ピンチローラを対応するキャプスタンに対しての圧接状態の切換 を行うようにしている。 走行方向切換機構は、走行方向切換板に連結するY字型の揺動レバーと、この 揺動レバーの両端に設けられたカムギヤと、モータの回転方向が切換わることで 回動する首振りギヤとによって構成されている。 そして、首振りギヤがモータの回転方向の切換で公転し、首振りギヤがカムギ ヤに択一的に噛合してカムギヤを回転させ、カムギヤの回転でカムが揺動レバー を所定の方向に回動させて、この揺動レバーの回動で走行方向切換板を一方また は他方に移動させるものとなっている。
【0004】 前記首振りギヤは、モータから回転伝達される中間ギヤに常時噛合しており、 モータの回転方向の切換で中間ギヤの回転方向が切換わると、首振りギヤを支持 する回動板とともに中間ギヤの外周を中間ギヤの回転方向と同方向に公転する。 この首振りギヤの回動力は、首振りギヤ自身の回転負荷によって生じるように なっている。そして、回動板は、首振りギヤと中間ギヤとを常時噛合させるため 、回動支点を中間ギヤの回転軸と同軸に支持されている。
【0005】 保持機構は、走行方向切換板と基板と、これらの間に掛け渡された反転バネと によって構成されている。反転バネは、揺動レバーの回動で走行方向切換板が反 転バネの支点を越える位置まで移動されると、反転バネの弾発力が走行方向切換 板をさらに移動方向に移動させたのち、反転バネの弾発力で走行方向切換板を移 動終端位置に保持させるようになっている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記のオートリバース装置では、モータの回転方向に応じて首振りギヤを公転 させ、これを利用して走行方向切換板の移動方向を切換えるようにしている。こ のため、首振りギヤを公転させる広いスペースを必要とするので基板上の部品の 配置が制約を受ける不都合がある。 また、回動板は、首振りギヤ自身の回転負荷で回動させるのでその回動力は極 めて弱い力となる。このため回動板の回動の支持は回転負荷を与えないように工 夫する必要があるが、回動板の回転負荷を少なくした場合、テープレコーダに外 方からの衝撃が加わると回動板が回動してテープの走行方向を切換えてしまう虞 れがあり、装置の信頼性を低下させるものとなる。 そして、回動板の回転負荷を減らそうとして回動板に潤滑油を塗付すると、潤 滑油に塵埃が吸着し、この塵埃の量が増えることにより却って負荷を増大させる 結果となる。従って、潤滑油は極めて限られた量だけ、極く限られた場所に塗付 することしかできなかった。
【0006】 さらに、走行方向切換板を一方または他方に移動した位置に保持する保持機構 として、反転バネを使用するので、反転バネの回動スペースが必要となり、この スペースを確保するため基板上の部品配置が制約を受けるものとなっていた。 本考案は、信頼性に優れ、小スペースでテープの走行方向切換ができるテープ レコーダのオートリバース装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
基板上にモータの回転力を受けて正逆回転する駆動ギヤと、第1、第2の欠歯 部を有し、この第1、第2の欠歯部の間に形成される有歯部を駆動ギヤに噛合さ せることで正逆回転するとともに、該第1、第2の欠歯部が駆動ギヤに対峙した とき、回転方向の回転が禁止される欠歯ギヤと、モータから滑り伝達機構を介し て回転力が伝達され、欠歯ギヤを正または逆方向に回転させる起動ギヤと、走行 方向切換板の係合部に係合する被係合部を有し、欠歯ギヤの有歯部に噛合するこ とで半回転あるいは半回転よる僅かに多く回転するとともに回転方向に応じて走 行方向切換部材を一方または他方に移動させる伝達ギヤと、この伝達ギヤの回転 終端で伝達ギヤの当接部に当接して伝達ギヤの回転継続方向への回転を禁止する 阻止部とを備えたことを特徴とする。 また、上記走行方向切換板の係合部は、伝達ギヤの左右の回転終端で被係合部 が阻止部に当接する方向に回動付勢する傾斜面を形成し、伝達ギヤを一方または 他方の回転終端近くで被係合部を阻止部に当接する方向に付勢する弾性部材を具 備したことを特徴としている。
【0008】 更に、正逆回転する前記欠歯ギヤに噛合して半回転あるいは半回転より僅かに 少なく回転されるとともに、前記被係合部の円弧動作を、前記走行方向切換部材 に伝えて走行方向切換部材を一方または他方へ移動させ、この走行方向切換部材 を駆動していない時には欠歯ギヤの欠歯部に対峙するよう配置された伝達ギヤと 、少なくとも欠歯ギヤの有歯部が伝達ギヤから外れる直前より、走行方向切換部 材に作用する逆向きの負荷を受けて伝達ギヤを回転継続方向に付勢し続ける押圧 手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
モータの回転を滑り回転伝達機構を介して回転する起動ギヤの回転方向の切換 で、欠歯ギヤと駆動ギヤとの噛合を制御し、この欠歯ギヤの回転で走行方向切換 板を移動させる伝達ギヤを駆動する。各ギヤは、回動することがないので動作の 安定が図れるとともに、基板に軸支されるので小スペース化が図れる。 また、走行方向切換板を移動させる伝達ギヤは、半回転あるいは半回転より僅 かに多く回転させた位置で、当接部が阻止部に当接して伝達ギヤの回転継続方向 への回転が禁止されるので、走行方向切換板の反力が当接部を阻止部に当接する 方向に回転付勢して、走行方向切換板を一方または他方に移動した位置に保持す ることができる。 伝達ギヤの回転を反回転より僅かに少ないものとしても、欠歯ギヤの有歯部か ら伝達ギヤが外れる直前より、走行方向切換部材に作用する逆向きの負荷を受け て伝達ギヤを回転継続方向に付勢し続ける押圧手段を設けることで、走行方向切 換部材を一方または他方に移動した位置に保持することができる。
【0010】
【実施例】
本考案の第1実施例を、図1から図4を参照して説明する。図1のテープレコ ーダは、基板1上にモータ2により同方向に回転する一対のキャプスタン3a, 3bが、回転自在に取付けられている。これらのキャプスタンに対応する位置に は、それぞれピンチローラ4a,4bが支持アーム5a,5bに回転自在に取付 けられている。一対のキャプスタン3a,3bの間には、磁気ヘッド6を搭載し たヘッド取付板7が基板1に進退自在に取付けられ、ヘッド取付板7が前進して テープの再生位置に移動すると磁気ヘッド6が図示しないカセットのテープに摺 接して信号を再生するようになっている。
【0011】 基板1上には、走行方向切換板10がヘッド取付板7の移動方向と直交する方 向には左右移動自在に取付けられている。この、走行方向切換板10は、後述す るように基板1の下面に設けられた走行方向切換機構で左右に移動して、テープ の走行方向を切換るものである。 また、走行方向切換板10は、左右に移動することで、基板に回転自在に取付 けられた一対のリール軸8a,8bに対して図示しない回転伝達機構を択一的に 作動させる。この回転伝達機構は、走行方向切換板10が左または右方向に移動 した位置で、ピンチローラ4a,4bとキャプスタン3a,3bとが圧接された 側のリール軸8a,8bにモータからの回転を択一的に伝達するようになってい る。
【0012】 ピンチローラ4a,4bを対応するキャプスタン3a,3bに択一的に圧接さ せるピンチローラ切換機構12は、ヘッド取付板7に回動自在に取付けられた回 動板13と、この回動板13とともに回動するよう回動板13に支持された棒バ ネ14と、回動板13に連結する連結部15を有し、ヘッド取付板7上に移動自 在に支持された移動板16とによって構成されている。 この、移動板16は、走行方向切換板10に一端を連結し、走行方向切換板1 0が左または右方向に移動した位置で、移動板16の連結部15がこれに対応し て回動板13を棒バネ14とともに左または右に回動させる。棒バネの先端はこ の棒バネ14の回動で一端側が一方のキャプスタンに近接すると、他端側の他方 のキャプスタンから離反する。
【0013】 ヘッド取付板7が再生位置にあるとき、走行方向切換板10の移動で、キャプ スタンに近接する方向に回動された棒バネ14の先端は、支持アーム15を回動 させてピンチローラを対応するキャプスタンに圧接するようになっている。 図1は、右側のキャプスタン3bに右側のピンチローラ4bが圧接した状態を 示している。 この、図1の状態より走行方向切換板10が左に移動すると、これと連結する 移動板16も左に移動して、この移動板16の移動で移動板に連結する回動板1 3は、ヘッド取付板7上を時計方向に回動する。すると、棒バネ14も回動板1 3とともに回動して左側の回動先端14aが支持アーム5aを反時計方向に回動 させて、左側のピンチローラ4aをキャプスタン3aに圧接する。
【0014】 一方、右側の棒バネの先端14bは、右側の支持アーム5bを反時計方向に回 動させることで、右側のピンチローラ4bをキャプスタン3bから離反させる。 一方、この棒バネ14がピンチローラを対応するキャプスタンに圧接させると 、その圧接力の反力は、回動板13、移動板16を経て走行方向切換板10に伝 達され、走行方向切換板10を走行方向切換板の移動方向と逆の方向に作用する 。すなわち、図1では、反力が走行方向切換板10を左方に移動付勢するように なっている。
【0015】 走行方向切換板10を左右に移動させる走行方向切換機構は、図2に示すよう に基板の下面に設けられている。図2は、図1の右側のキャプスタン3b周辺を 拡大したもので、基板1と走行方向切換板10とを仮想線で示す。 走行方向切換板10には、後述する伝達ギヤ22の角柱(非係合部)22aが 嵌合するガイド孔18(係合部)が設けられている。このガイド孔18に嵌合す る角柱22aは、伝達ギヤ22が回転することで角柱22aがカイド孔18の側 面18aを押圧し、走行方向切換板10を前記反力に抗して左または右に移動さ せる。 また、ガイド孔18には、角柱22aが走行方向切換板10を移動させた終端 で角柱22aの角を押圧して、角柱22aが図3に示す基板1の円弧孔1aの終 端1b,1d(阻止部)に押付ける傾斜面18bを形成している。
【0016】 基板1の下面には、キャプスタン3aに取付けられたフライホイル19と、こ のフライホイルと19一体の小ギヤ20(駆動ギヤ)と、この小ギヤ20に第1 の欠歯部21aを対峙する欠歯ギヤ21と、欠歯ギヤ21の第2の欠歯部21b に対峙する位置に伝達ギヤ22とが基板1に回転自在に支持されている。 フライホイル19の外周には、モータ2の回転を伝達する無端ベルトが掛けら れており、モータ2の回転方向が切換わるとフライホイル19の回転もモータの 回転方向に応じて切換わるようになっている。
【0017】 前記キャプスタン3bには、小ギヤ20よりさらに小径の起動ギヤ23が小ギ ヤ20の上方に回転自在に設けられている。この起動ギヤ23は、図3に示すよ うに軸孔23aが二つに分割されており、この軸孔23aはキャプスタン3bの 径で押し広げられてキャプスタン3bに圧入されるようになっている。この圧入 は、極めて弱い力で圧入でき、軸孔23aとキャプスタン3bとの嵌合力は、極 めて弱いものとなっている。
【0018】 起動ギヤ23は、この嵌合力や軸孔23aに塗られた潤滑剤の粘性でキャプス タン3bの回転に追随して回転するとともに、起動ギヤ23に過剰な負荷が加わ ると停止して、軸孔23a内周とキャプスタン3bの外周との間で滑りを生じさ せる。
【0019】 図3に示すように欠歯ギヤ21には、起動ギヤ23に常時噛合する大径ギヤ2 1cと、この大径ギヤ21cより小径の第1、第2の欠歯部21a,21bの間 に形成される有歯部21dと、基板1の下面に突設されたストッパ1cが填り込 む円弧溝21eとが一体に形成されている。 尚、図3では、欠歯ギヤ21の大径ギヤ21cと有歯部21dとを、他のギヤ との係わり合いを明確にするため切断して分離した状態で示している。 円弧溝21eの円弧角度は、第1、第2の欠歯部21a,21bが小ギヤ20 に対峙した時、ストッパ1cが円弧溝の終端21k,21mに当接する大きさと なっている。
【0020】 欠歯ギヤ21の軸孔21fは、基板1に設けられた支持軸1eに装着する時、 支持軸1eで押し広げられて支持軸1eの溝1fに填り込めるように、二つに分 割されている。そして、この軸孔21fを形成する軸受部21gの外壁と欠歯ギ ヤ21との間には、欠歯部21a,21bに平行に対峙する弾性変位可能なアー ム21hで、連結されている。また、軸受部21g及びアーム21hと欠歯ギヤ 21との間には空間部21jが形成されている。 このアーム21hは、有歯部21dが小ギヤ20との噛合を開始する時、有歯 部21dの最初の歯先が小ギヤ20の歯先に当接した場合、小ギヤ20の回転力 がこのアーム21hを弾性変位させることで、欠歯ギヤ21を半径方向に移動さ せ、歯先が当接した状態を回避させることができる。
【0021】 伝達ギヤ22には、伝達ギヤ22が基板1に取付けられた時、基板1に開けら れた円弧孔1aを挿通して、基板1の上面側に突出して走行方向切換板10のガ イド孔18に嵌合する角柱22aが偏心した位置に設けられている。 基板1の円弧孔1aの円弧角度は、伝達ギヤ22が欠歯ギヤ21の有歯部21 dとの噛合で、欠歯ギヤ21の回転を受けて半回転より僅かに多く回転した時、 角柱22aが円弧孔1aの終端1b,1dに当接する大きさとなっている。 さらに、図2を反対方向から見た図4に示すように、基板1の下面には、伝達 ギヤ22が回転して走行方向切換板10を左または右に移動したとき、伝達ギヤ 22の回転終端で、伝達ギヤ22を回転方向に付勢するテンションバネ24が設 けられている。
【0022】 テンションバネ24の弾力は、テンションバネ24が伝達ギヤ22の偏心位置 に設けられた突起22bを押圧することで、伝達ギヤ22を両方向の回転方向終 端方向に押圧する。この、テンションバネ24の弾力は、伝達ギヤ22を回転終 端位置にさらに確実に保持するための補助力を与えるものとなっている。
【0023】 走行方向切換板10が、図2に示すように右方向に移動された状態では、角柱 22aは、伝達ギヤ22の回転軸芯上を通る走行方向切換板10の移動を示す軌 跡線25を僅かに越えて回転した位置にある。そして、角柱22aは、この位置 で基板1の円弧孔1aの終端1bに当接した状態となっている。 このため、伝達ギヤ22は、走行方向切換板10に作用する棒バネ14の反力 がガイド孔18の傾斜面18bを介して作用する分力と、テンションバネ24の バネ力とで、角柱22aを円弧孔1aの終端1bに押し付けるので、確実に回転 方向終端位置に保持される。そして、伝達ギヤ22が回転方向終端位置に保持さ れることで、走行方向切換板10も右側に移動した位置に保持される。
【0024】 第1実施例のオートリバース装置の動作の説明をする。 図1の状態では、右側のピンチローラ4bがキャプスタン3bに圧接され、キ ャプスタン3bがモータ2により反時計方向に回転することでテープが左から右 の方向に送られている。そして、送られたテープは、右側のリール軸8bによっ て巻取られている。 この時、欠歯ギヤ21は、図2に示すように、反時計方向に回転する起動ギヤ 23で、この起動ギヤ23に噛合する大径ギヤ21cが時計方向に回転付勢力を 与えられる。欠歯ギヤ21は、この回転付勢力で円弧溝21eの一端側終端21 kがストッパ1cに当接し、第1の欠歯部21aが小ギヤ20に対峙した状態で 回転が阻止されている。この回転付勢力は、起動ギヤ23の軸受23aがキャプ スタン3aの外周を滑ることで生じる摩擦力となっている。
【0025】 欠歯ギヤ21の第2欠歯部21bに対峙する伝達ギヤ22は、走行方向切換板 10を右方向に移動させている。このため、棒バネ14の反力は、走行方向切換 板10を左方向に移動付勢し、この付勢力が、ガイド孔18の傾斜面18bを介 して角柱22aを反時計方向に押圧する。 伝達ギヤ22は、基板1の円弧孔1aの終端1bに角柱22aがこの回転付勢 力で押し付けられているとともに、テンションバネ24のバネ力で回転終端方向 に回転付勢されている。 このため伝達ギヤ22は、欠歯ギヤ21の第2欠歯部21bに対峙した状態に 保持されるとともに、走行方向切換板10を右方向に移動させた状態に保持して いる。
【0026】 この状態より走行方向切換の操作が行われると、直ちにモータ2の回転方向が 切換わる。すると、フライホイル19、キャプスタン3b、小ギヤ20、起動ギ ヤ23の回転方向が切換わり、起動ギヤ23は、図2で時計方向に回転する。 すると、起動ギヤ23による欠歯ギヤ21の回転付勢方向が切換わり、欠歯ギ ヤ21は、反時計方向に回転付勢されて回転し、有歯部21dが小ギヤ20に噛 合する。欠歯ギヤ21が小ギヤ20の回転力で反時計方向の回転を開始すると、 第2欠歯部21dに対峙している伝達ギヤ22も有歯部21dに噛合して、時計 方向の回転が開始する。
【0027】 伝達ギヤ22が時計方向の回転を開始すると、角柱22aは、ガイド孔18内 を移動しながらガイド孔18の側面18aを押して、走行方向切換板10を左方 向に移動させる。欠歯ギヤ21の有歯部21bは、伝達ギヤ22を半回転より僅 かに多く回転した位置で、第1欠歯部21aが伝達ギヤ22に対峙する。 一方、このとき第2欠歯部21bは、小ギヤ20に対峙し、欠歯ギヤ21の円 弧溝21eの他端側終端21mがストッパ1cに当接して、欠歯ギヤ21の小ギ ヤ20による回転が停止する。しかし、起動ギヤ23が時計方向の回転を続ける ことで、大径ギヤ21cは反時計方向の回転力が与えられ、第2の欠歯部21b は、小ギヤ20に対峙した状態に起動ギヤ23の回転力で保持される。
【0028】 伝達ギヤ22の時計方向の回転で左方向に移送された走行方向切換板10は、 移動板16を左方向に移動させることで、連結部15が回動板13を時計方向に 回動させる。この回動板13の回動で、棒バネ14は、左側の支持アーム5aを 反時計方向に回動させて左側のピンチローラ4aを左側のキャプスタン3aに圧 接させて、テープを左の方向に送り出す。 一方、棒バネ14は、右側の支持アーム5bを反時計方向に回動させることで 、右側のピンチローラ4bを右側のキャプスタン3bより離反させる。
【0029】 さらに、走行方向切換板10は、左側に移動する途中で回転伝達切換機構を作 動させる。回転伝達切換機構は、左側のリール軸8aにモータ2の回転を伝え、 左側のピンチローラ4aとキャプスタン3aとから送り出されたテープの巻取が 行われる。また、右側のリール軸8bへのモータ2からの回転の伝達を遮断する 。
【0030】 このように、本考案のテープレコーダのオートリバース装置は、モータ2の回 転方向の切換で、欠歯ギヤ21、伝達ギヤ22の回転方向を切換えることにより 走行方向切換板10を一方または他方に移動させて、テープの走行方向を右また は左の方向へ切換することができる。 前記の左側のピンチローラ4aが左側のキャプスタン3aに圧接すると、棒バ ネ14の反力は、走行方向切換板10を右方に移動するよう付勢する。この移動 付勢力は、走行方向切換板10のガイド孔18に形成された傾斜面18bが、伝 達ギヤ22時計方向に回転させるよう角柱22aを押圧する。伝達ギヤ22の角 柱22aは、基板1の円弧孔1aの他端側1dに当接することで伝達ギヤ22を 時計方向に回転付勢された位置に保持される。
【0031】 このように第1実施例では、モータ2の回転方向の切換でテープの走行方向を 切換える場合、モータ2の回転方向の切換を、基板1に回転支持されたギヤを用 いてテープの走行方向を切換えるようにしたので、ギヤを回動させる必要がない ことから小スペース化を図れる。 また、走行方向切換板10を一方または他方に移動した位置に保持する保持機 構は、ガイド孔18の傾斜面18bと、伝達ギヤ22の回転を半回転より僅かに 多く回転した位置で伝達ギヤ22の回転継続を禁止する阻止部1b,1dと、伝 達ギヤ22を回転継続方向に回転付勢するテンションバネ24とで構成したので 、保持機構の小スペース化を図れる。さらに、各ギヤを回動させる必要がないの で、走行方向の切換動作を安定させたものとすることができる。
【0032】 上記の実施例では、伝達ギヤ22の半回転の回転を阻止する阻止部1b,1d を基板に設けられた円弧孔1aの両終端としたが、これに限定されるものではな く、例えば図5に第2実施例として示すように、走行方向切換板30のガイド孔 31に角柱22aが摺接する縁部31aに凹部31bを形成し、この凹部の一方 の面を阻止部31cとし、他方の面31dを伝達ギヤを回転方向に押圧する面と してもよい。 そして、この凹部31bの中心を、伝達ギヤ22の回転中心を通過するように 配置すると、伝達ギヤ22の回転を半回転としても走行方向切換板10は、角柱 22aが凹部31bに係合することで、移動終端位置に保持することができる。 また、被係合部を角柱として説明したが、円柱であってもよい。
【0033】 本考案の第3実施例を図6、図7を参照して説明する。尚、第1実施例と同一 部材は同一符号で示すものとする。 図6は、図1の右側のキャプスタン3b周辺を拡大したもので、基板39と走 行方向切換板40とを仮想線で示す。 走行方向切換板40には、揺動板41(押圧手段としての揺動部材)の一端に 設けられたピンBが支持孔40aに回動自在に取付けられている。 この揺動板41は、後述する伝達ギヤ42の円柱42a(非係合部)が嵌合す るガイド溝41a(ガイド部)と、他端にピンCとが設けられている。このピン Cは、走行方向切換板40の移動方向と直交する方向で、中心が伝達ギヤ42の 回動中心を通る基板39に設けられた溝39aに嵌合している。
【0034】 ガイド溝41aは、ピンBとピンCとの間に形成されている。 揺動板41は、伝達ギヤ42が図6の状態より時計方向に回転すると、円柱4 2aがガイド溝41a内を移動することでピンCを中心にして反時計方向に回動 する。すると、回動先端にあるピンBは、走行方向切換板40を矢印G方向に移 動させる。
【0035】 基板39の下面には、キャプスタン3bに取付けられたフライホイル19と、 このフライホイル19と一体の小ギヤ20(駆動ギヤ)と、この小ギヤ20に第 1の欠歯部21aを対峙する欠歯ギヤ21と、欠歯ギヤ21の第2の欠歯部21 bに対峙する位置に伝達ギヤ42とが基板39に回転自在に支持されている。 フライホイル19の外周には、モータ2の回転を伝達する無端ベルトが掛けら れており、モータ2の回転方向が切換わるとフライホイル19の回転もモータの 回転方向に応じて切換わるようになっている。前記キャプスタン3bには、小ギ ヤ20よりさらに小径の起動ギヤ23が小ギヤ20の上方に滑り回転伝達機構を 介して回転自在に設けられている。欠歯ギヤ21には、前記起動ギヤ21に常時 噛合する大径ギヤ21cと、この大径ギヤ21cより小径の第1、第2の欠歯部 21a,21bの間に形成される有歯部21dと、基板下面に突設するストッパ 1cが填り込む円弧溝21eとが一体に形成されている。 円弧溝21eの円弧角度は、第1、第2の欠歯部21a,21bが小ギヤ20 に対峙した時、ストッパ1cが円弧溝の終端21k,21mに当接する大きさと なっている。
【0036】 伝達ギヤ42には、伝達ギヤ42が基板に取付けられた時、基板39に開けら れた円弧孔39bを挿通して、基板の上面側に突出する円柱42aが設けられて いる。基板39の円弧孔39bの円弧角度は、伝達ギヤ42が欠歯ギヤの有歯部 との噛合で、欠歯ギヤの回転を受けて半回転、あるいは半回転よりより僅か少な く回転した位置で円柱42aが円弧孔の終端39c,39dに当接する大きさと なっている。
【0037】 図7に、図5の走行方向切換板40が矢印D方向の移動終端にある場合、同行 方向切換板40の反力が、揺動板41を介して伝達ギヤ42に伝わる力をベクト ルで示す。 走行方向切換板40の反力Fは、ピンBに矢印G方向に作用することで、揺動 板41をピンCを中心にして反時計方向に回動付勢する。この回動付勢力は、ガ イド溝41aに嵌合する円柱42aをガイド溝41aの辺41bと直交する方向 の力fで押圧する。 このとき、力fのベクトルが円柱42aの中心oと伝達ギヤ42の中心pとを 結ぶ線より左側に向っていると、力fの分力tのベクトルは、円柱42aの中心 oと伝達ギヤ42の中心pとを結ぶ線に直交する方向で、円柱42aを図7で左 側の方向に向う。
【0038】 この結果、円柱42aに作用する分力tは、伝達ギヤ42を反時計方向に回転 させようとする。しかし、円柱42aは、図6に示すように基板39の円弧孔3 9bの終端39dに当接して反時計方向の回転が禁止される。 このため伝達ギヤ42は、走行方向切換板40の反力で反時計方向に回転継続 方向に付勢させた状態に保持される。伝達ギヤ42が回動継続方向に付勢された 状態で保持されると、走行方向切換板40は、走行方向切換板40が、走行方向 切換板40に作用する反力で、一方または他方の移動終端位置に保持される。
【0039】 この第3の実施例では、伝達ギヤ42が半回転より僅かに少ない回転量であっ ても、走行方向切換板40の反力が伝達ギヤ42を回転継続方向に付勢し続ける 押圧手段を設けることで、走行方向切換板40を一方または他方の移動終端位置 に保持することができる。 尚、第3実施例では、揺動板41が回動するが、その回動範囲は伝達ギヤ42 の歯先の内周の範囲内であり、伝達ギヤ42に重なって配置されるので、揺動板 41は他の部品の配置を阻害しない。また、揺動板41は、伝達ギヤ42の回転 力で回動するので、十分な回動力が与えられる。
【0040】 また、押圧付勢手段を第1実施例で説明したように、走行方向切換板10のガ イド孔18に形成される傾斜面18bとしてもよい。
【0041】
【考案の効果】
本考案のテープレコーダのオートリバース装置は、モータの回転方向の切換わ りでテープの走行方向を切換える走行方向切換機構を、モータからの回転が伝達 される駆動ギヤに、欠歯ギヤをモータの回転方向の切換で回転方向が切換わる起 動ギヤで噛合させ、この欠歯ギヤの回転を受けて伝達ギヤ少なくとも半回転させ ることで、伝達ギヤに連動する走行方向切換板を一方または他方に移動させてテ ープの走行方向を切換えるようにしたので、走行方向を切換えるために反転する 部材を必要とせず、走行方向切換装置の小スペース化と、動作の安定を図ること ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示すテープレコーダの機
構部の平面図
【図2】同施例の部分平面図
【図3】同実施例の分解斜視図
【図4】同実施例の裏面図
【図5】第2実施例の部分平面図
【図6】第3実施例の部分平面図
【図7】第3実施例における力の作用関係を示す平面図
【符号の説明】
1 基板 1b,1d 阻止部 2 モータ 3 キャプスタン 4 ピンチローラ 8 リール軸 10 走行方向切換部材 18 係合部 20 駆動ギヤ 21 欠歯ギヤ 21a 第1の欠歯部 21b 第2の欠歯部 21d 有歯部 22 伝達ギヤ 22a 被係合部 23 起動ギヤ 41 押圧手段

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のピンチローラ(4a,4b)を対応
    するキャプスタン(3a,3b)に択一的に圧接させる
    ピンチローラ切換機構と、 正逆回転するモータ(2)からリール軸(8a,8b)
    への回転伝達経路を択一的に切換える回転伝達切換機構
    と、 前記モータにより回転される駆動ギヤ(20)の回転力
    で前記ピンチローラ切換機構を切換える走行方向切換部
    材(10)と、 該走行方向切換部材(10)を前記各機構の反力に抗し
    て一方または他方に移動させた位置に保持する保持機構
    と、 第1及び第2の欠歯部(21a,21b)を有し、該第
    1及び第2の欠歯部の間に形成される有歯部(21d)
    を前記駆動ギヤに噛合させて正逆回転し、該第1及び第
    2の欠歯部に該駆動ギヤが対峙したとき該駆動ギヤによ
    る回転継続方向の回転が禁止される欠歯ギヤ(21)
    と、 前記モータから滑り回転伝達機構を介して回転力が伝達
    され、前記欠歯ギヤを正または逆回転方向に回転させる
    起動ギヤ(23)と、 前記走行方向切換部材の係合部(18)に係合する被係
    合部を有し、前記欠歯ギヤの有歯部に噛合して略半回転
    するとともに、その回転方向に応じて前記走行方向切換
    部材を一方または他方に移動させる伝達ギヤ(22)
    と、 該伝達ギヤが前記第1または第2の欠歯部に対峙した時
    該伝達ギヤの当接部に当接して前記有歯部による回転継
    続方向への該伝達ギヤの回転を禁止する阻止部(1b,
    1d)とを具備したことを特徴とするテープレコーダの
    オートリバース装置。
  2. 【請求項2】前記当接部を前記被係合部(21a)と
    し、前記走行方向切換部材が一方または他方へ移動した
    位置で、該走行方向切換部材に作用する反力で該非係合
    部を前記阻止部に押圧する傾斜面(18b)を前記係合
    部に形成したことを特徴とする請求項1記載のテープレ
    コーダのオートリバース装置。
  3. 【請求項3】前記伝達ギヤ(22)には、前記当接部が
    前記阻止部に当接した位置で、該伝達ギヤを前記欠歯ギ
    ヤによる回転方向と同方向に付勢する弾性部材(24)
    を設けたことを特徴とする請求項1記載のテープレコー
    ダのオートリバース装置。
  4. 【請求項4】一対のピンチローラ(4a,4b)を対応
    するキャプスタン(3a,3b)に択一的に圧接させる
    ピンチローラ切換機構と、 正逆回転するモータ(2)からリール軸(8a,8b)
    への回転伝達経路を択一的に切換える回転伝達切換機構
    と、 前記モータにより回転される駆動ギヤ(20)の回転力
    で前記ピンチローラ切換機構を切換える走行方向切換部
    材(10)と、 該走行方向切換部材(10)を前記各機構の反力に抗し
    て一方または他方に移動させた位置に保持する保持機構
    と、 第1及び第2の欠歯部(21a,21b)を有し、該第
    1及び第2の欠歯部の間に形成される有歯部(21d)
    を前記駆動ギヤに噛合させて正逆回転し、該第1及び第
    2の欠歯部に該駆動ギヤが対峙したとき該駆動ギヤによ
    る回転継続方向の回転が禁止される欠歯ギヤ(21)
    と、 前記モータから滑り回転伝達機構を介して回転力が伝達
    され、前記欠歯ギヤを正または逆回転方向に回転させる
    起動ギヤ(23)と、 偏心位置に被係合部(24a)を有し、正逆回転する前
    記欠歯ギヤに噛合して略半回転するとともに前記被係合
    部の円弧動作を、前記走行方向切換部材の係合部に伝え
    て該走行方向切換部材を一方または他方に移動させ、こ
    の走行方向切換部材を駆動していないときには前記欠歯
    ギヤの欠歯部に対峙するよう配置された伝達ギヤ(4
    2)と、 少なくとも前記欠歯ギヤの有歯部が前記伝達ギヤから外
    れる直前より、前記走行方向切換部材に作用する反力で
    前記伝達ギヤを回転継続方向に付勢し続ける押圧手段と
    を具備したことを特徴とするテープレコーダのオートリ
    バース装置。
  5. 【請求項5】前記押圧手段は、一端(B)が前記走行方
    向切換部材の一部に回転自在に装着され、他端(C)が
    該走行方向切換部材の移動方向と直交する方向で前記伝
    達ギヤの回転中心線上にあり、両端間には前記伝達ギヤ
    の被係合部に嵌合して該伝達ギヤを回転継続方向に付勢
    するガイド部(41a)を有する揺動部材(41)であ
    ることを特徴とする請求項4記載のテープレコーダのオ
    ートリバース装置。
  6. 【請求項6】前記押圧手段は、前記伝達ギヤが一方また
    は他方の回転終端位置で前記被係合部を押圧して該伝達
    ギヤを回転継続方向に付勢する前記係合部(18)に形
    成された傾斜面(18b)であることを特徴とする請求
    項4記載のテープレコーダのオートリバース装置。
JP8300592U 1992-11-07 1992-11-07 テープレコーダのオートリバース装置 Expired - Lifetime JP2593376Y2 (ja)

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GB9303223A GB2272322A (en) 1992-11-07 1993-02-18 Autoreverse mechanism for a tape recorder

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