JPH0643639A - 凸版製造用感光性樹脂組成物 - Google Patents

凸版製造用感光性樹脂組成物

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JPH0643639A
JPH0643639A JP21660992A JP21660992A JPH0643639A JP H0643639 A JPH0643639 A JP H0643639A JP 21660992 A JP21660992 A JP 21660992A JP 21660992 A JP21660992 A JP 21660992A JP H0643639 A JPH0643639 A JP H0643639A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタンプ型取り用原版製造時の洗浄性、解像
性が優れ、かつ母型製造時の機械的強度が優れるスタン
プ型取り原版製造用液状感光性樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)一方の末端にカルボキシル基又はその
誘導体を有し、もう一方の末端にウレタン結合を介した
(メタ)アクリロイル基を有する不飽和ポリエステルウ
レタン、(B)エチレン性不飽和モノマー、(C)光重
合開始剤を配合することにより、20℃における粘度が
90ポイズ以上である目的の組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は凸版製造用の感光性樹脂
組成物に関するものであり、特にスタンプ型取り用原版
製造に於て、製版時の作業性,製版時の水現像性及び熱
プレスによる母型製造時の機械的強度の向上が同時に満
足される液状感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】スタンプ用のゴム版は、通常まずネガフ
ィルムから感光性樹脂を用いてスタンプ原版を造る原版
製造工程、次いでこの原版をフェノール母材に熱プレス
してスタンプ母型を造る母型製造工程、そしてこの母型
に未加硫ゴム板を熱プレスして最終のスタンプゴム版を
得るゴム版製造工程を経て造られている。
【0003】上記の原版製造に用いられる感光性樹脂に
は、ネガフィルムから原版を製造する際の解像度の高い
画像形成性や良好な洗浄性が要求される。なかでも洗浄
性は形成画像の解像度に大きく影響を与えるので重要な
要求特性である。また母型製造工程においては、原版に
対しては熱プレス時の高温・高プレス圧により原版のレ
リーフが変形しないような強度や、熱プレス後母材から
原版を離型する際に原版のレリーフが欠けたりしないよ
うな強度が要求される。
【0004】従来、スタンプ型取り用、液状感光性樹脂
には主に不飽和ポリエステル系樹脂が用いられている
(特公昭51−37320号公報)。この不飽和ポリエ
ステル系樹脂は原版製造時の洗浄性や解像性の点で優れ
ており、又その水現像性は環境問題が叫ばれている今日
注目に値する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の不飽和ポ
リエステル系感光性樹脂は、前述のように画像形成性や
水現像性に優れている反和,母型製造時に原版のレリー
フが変形したり、或いは欠けたりするという問題を有し
ていた。そこで、上記欠点を補うため種々の試みがなさ
れている。例えば、原版製造時にレリーフ露光量を増や
し、レリーフ形状を強固にする方法がある。
【0006】しかし、この方法は原版製造時間が長くな
ること、画像形成の解像度が損なわれる等の不利益があ
る。また、母型製造時のプレス圧力を弱くして原版レリ
ーフの変形を抑えるという方法もあるが、母型への食い
込みが小さく、母型に要求される原版レリーフ形状の複
写性を低下させてしまう。更には母型の材料自体の高温
流動性を高めて原版レリーフの変形を抑える方法も金枠
から母型材料がはみ出て流動し、作業性を低下させるの
で十分満足のいくものではなかった。本発明の課題は、
スタンプ型取り用原版製造時の洗浄性,解像性が優れ、
かつ母型製造時の機械的強度が優れるスタンプ型取り原
版製造用液状感光性樹脂を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意検討した結果、不飽和ポリエステルウ
レタン系プレポリマーを含む特定の感光性樹脂組成物が
前記課題を達成し得ることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】すなわち本発明はプレポリマー、エチレン
性不飽和モノマー、光重合開始剤及び熱重合禁止剤から
成る感光性樹脂組成物において、該プレポリマーが一方
の末端のカルボキシル基又はその誘導体を有し、もう一
方の末端にウレタン結合を介した(メタ)アクリロイル
基を有する不飽和ポリエステルウレタンであって、その
カルボキシル基と(メタ)アクリロイル基の比が0.5
〜1.5の範囲であり、同時にその数平均分子量が3,
000〜10,000の範囲であり、かつその不飽和ポ
リエステルセグメント中の二重結合濃度が10-4〜10
-2mol/gの範囲であり、そして該組成物の20℃に
おける粘度が90ポイズ以上であることを特徴とする凸
版製造用感光性樹脂組成物である。
【0009】上記不飽和ポリエステルのジカルボン酸成
分としては、不飽和ジカルボン酸,芳香族,脂環族,脂
肪族のジカルボン酸が挙げられる。不飽和ジカルボン酸
の具体例としてはマレイン酸、無水マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸が、芳香族ジカルボン酸の具体例とし
てはイソフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸が、脂
環族ジカルボン酸の具体例としては、テトラヒドロ無水
フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸が、脂肪族カルボン酸の
具体例としてはコハク酸、アジピン酸、セバシン酸など
がそれぞれ挙げられる。
【0010】上記不飽和ポリエステルのグリコール成分
としては、アルキルジオール、ポリオキシアルキレング
リコールなどが挙げられる。アルキルジオールの具体例
としてはエチンレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ルが、ポリオキシアルキレングリコールの具体例として
はジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコールなどがそれぞれ挙げられる。
【0011】上記不飽和ポリエステルには原版の耐熱性
を向上させるためジカルボン酸成分の一部に不飽和ジカ
ルボン酸を用いることにより二重結合が導入され、二重
結合濃度は不飽和ポリエステルを基準に10-4〜10-2
mol/gの範囲に調整される。二重結合濃度が10-4
mol/gより低くなると母型製造の熱プレス時に、原
版のレリーフが変形し易くなる。二重結合濃度が10-2
mol/gを越えてくると原版が脆くなり、母型製造時
に原版のレリーフが欠け易くなる。
【0012】本発明の不飽和ポリエステルウレタンを得
るために用いられるジイソシアネートとしては、具体的
には2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリ
レンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネー
ト、m−キシリレンジイソシアネート、p−水添化キシ
リレンジイソシアネート、m−水添化キシリレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フ
ェニンレンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0013】不飽和ポリエステルウレタンに(メタ)ア
クリロイル基を導入するために使用される化合物は、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを含むポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートを含むポリプロピレングリ
コール(メタ)アクリレートなどが例として挙げられ
る。
【0014】上記不飽和ポリエステルウレタンの末端部
の((メタ)アクリロイル基)と(カルボキシル基又は
その誘導体)の比は0.5〜1.5の範囲となるよう調
整される。この比が0.5より小さくなると原版の機械
的強度が低くなる。またこの比が1.5より大きくなる
と、原版製造時の洗浄・現像性が低くなり、十分な解像
性を有する原版を得にくくなる。上記不飽和ポリエステ
ルウレタンのGPC法によるポリスチレン換算数平均分
子量は3,000〜10,000の範囲に調整される。
分子量が3,000より低いと母型製造時に原版が欠け
易くなる。10,000より高いと原版製造時の洗浄性
が悪くなり、良好な解像度が得にくくなる。上記不飽和
ポリエステルは、公知の重縮合反応により得ることがで
きる。また、ジカルボン酸成分とグリコール成分との配
合比を調整することで、末端のヒドロキシル基及びカル
ボキシル基の比を変えることができる。
【0015】上記不飽和ポリエステルの末端カルボキシ
ル基を所望によりカルボン酸塩、カルボン酸アミドなど
に誘導体化することもできる。上記不飽和ポリエステル
ウレタンは種々の方法で得ることができるが、上記不飽
和ポリエステルと上記ジイソシアネートとでウレタン化
反応し、次いで上記(メタ)アクリロイル基を含む化合
物を付加させることで得ることができる。ジイソシアネ
ートの配合量は通常不飽和ポリエステルに対して等モル
から2倍モルの範囲であり、(メタ)アクリロイル基を
含む化合物の配合量は通常等モルから2倍モルの範囲で
ある。
【0016】本発明の感光性樹脂組成物の構成成分であ
るエチレン性不飽和モノマーとしては(メタ)アクリル
酸およびその誘導体、例えばアルキル−、シクロアルキ
ル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル−、
ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、テトラヒド
ロフルフリル−、アリル−、グリシジル−、ベンジル
−、フェノキシ−(メタ)アクリレート、アルキレング
リコール及びポリオキシアルキレングリコールのモノ又
はジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモ
ノ,ジ,トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールモノ,ジ,トリ,テトラ(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキ
ル基やヒドロキシアルキル基で、N−置換又はN,N’
−置換した(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メ
タ)アクリルアミド、N,N’−アルキレンビス(メ
タ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0017】上記エチレン性不飽和モノマーは、プレポ
リマー100重量部に対して15〜150重量部の範囲
で配合されるのが好ましい。15重量部より少ないと組
成物の粘度が高く、洗浄性が低下する。また150重量
部より多いと、原版が硬くなり、母型製造時に欠け易く
なる。
【0018】感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤
としては、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾフ
ェノン系、チオキサントン系、ベンジル、アントラキノ
ン系などが挙げられる。具体例としては、アセトフェノ
ン系としてジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン系としてベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾ
インイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、
ベンゾフェノン系としてベンゾフェノン、ベンゾイル安
息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、チオキサントン系
としてチオキサントン、ベンジル系としてベンジル、ア
ントラキノン系として2−エチルアントラキノンなどが
挙げられる。
【0019】光重合開始剤の添加量は、通常プレポリマ
ー及びエチレン性不飽和モノマーの総量に対して0.0
1〜10重量%の範囲である。感光性樹脂組成物に加え
られる熱重合禁止剤としては、具体例としてハイドロキ
ノン、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert
−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、β−ナフト
ールなどが挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、通常
プレポリマー及びエチレン性不飽和モノマーの総量に対
して0.01〜10重量%の範囲である。上記液状感光
性樹脂組成物の粘度は90ポイズ(20℃)以上あるの
がよい。組成物の粘度が90ポイズより低いと原版製造
時に有効画像領域以外のところまでがオーバーフローし
てしまい作業性が悪くなるとともに、原版の版厚精度が
低下する。
【0020】組成物の粘度は不飽和ポリエステルウレタ
ンプレポリマーの分子量、或いはプレポリマーに対する
エチレン性不飽和モノマーの混合比を変えることによっ
て調製される。本発明の感光性樹脂組成物は上記各構成
成分を常温あるいは加熱下撹拌混合され、均一な組成と
される。このように調製された本発明の感光性樹脂組成
物からは樹脂凸版、特にスタンプ型取り用原版が好適に
製造される。その製造法の一例を以下に説明する。
【0021】下部光源より活性光線を透過するガラス板
上にネガフィルムを置き、薄い保護フィルムでカバーし
たのち、その上に本発明の液状感光性樹脂組成物を流
し、これに一定の版厚でスキージしながら支持体のポリ
エステルフィルムを貼り合わせる成形工程、上部光源に
よって短時間の露光を行い、版の支持体側全面に均一な
薄い樹脂層を折出させるバック露光工程、下部光源より
ネガフィルムの透明部を通して画像形成露光を行うレリ
ーフ露光工程、未硬化樹脂を除去洗浄する現像工程、活
性光線を照射してバック層部を完全硬化したのち乾燥す
る後露光及び乾燥工程を順次行うことにより凸版印刷用
版材やスタンプ型取り用原版を製版することができる。
【0022】本発明の感光性樹脂組成物にはガラス繊
維、ガラスビーズ等の強化材充填剤、更には安定剤、可
塑剤、離型剤、滑剤などの添加剤を添加して、所望の特
性を付与することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
なお、本発明に於て分子量を規定するのに用いられるG
PC法によるポリスチレン換算平均分子量の測定条件は
次の通りである。
【0024】カラム:次のポリスチレンゲル カラム
を使用した。TSK GEL GMHXL(7.8mm
×300mm)2本。 溶媒:THF(水の少量添加を行なわない)。 流量:1.0ml/min(補正を行なうこと)。 試料濃度:0.5%以下。 検量線作成濃度は試料濃度の約1/2程度。 有効数字:二桁で表示。 GPC装置:高速GPC HLC−8020(東ソー
株式会社製)。 検出器:RI。 標準ポリスチレン:分子量範囲は5.00×102
1.26×106
【0025】又、プレポリマーの分子量を規定する場合
は、次の測定条件によりポリマー成分だけを分離して測
定する。 カラム:JAIGEL 2H−1H。 溶媒:クロロホルム。 流量:3.3ml/min。 検出器:RI、UV(254nm)。
【0026】実施例1 (不飽和ポリエステルウレタンの合成)ジエチレングリ
コール212g、プロピレングリコール152g、1,
4−ブタンジオール90g及びアジピン酸511g、フ
マル酸87g、テトラヒドロ無水フタル酸127g、p
−メトキシフェノール1.2gを窒素雰囲気中で常圧、
230℃で4時間反応させ、次いで100mmHg減圧
下でさらに4時間反応させ、酸価23の不飽和ポリエス
テル(a)を得た。
【0027】この不飽和ポリエステル(a)560g、
ヘキサメチレンジイソシアネート33.6g及び2,6
−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.6gを8
0℃で4時間混合・反応させ、次いでこの反応物にヒド
ロキシプロピルメタクリレート43.2g及びジブチル
スズジラウレート0.2gを添加し、さらに80℃で2
時間反応させることによって不飽和ポリエステルウレタ
ン(A)を得た。このもののGPCによるポリスチレン
換算数平均分子量は7.0×103 であった。
【0028】(感光性樹脂塑性物の調整)上記不飽和ポ
リエステルウレタン(A)350g、ジエチレングリコ
ールジメクリレート75g、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート(エチレンオキサイド9モル付加体)2
5g、トリメチロールプロパントリメタクリレート25
g、ジアセトンアクリルアミド25g、ベンジルジメチ
ルケタール7.5g、2,6−ジ−tert−ブチル−
p−クレゾール1gをそれぞれ秤り取り、約60℃で1
時間加熱撹拌し、均一透明な液状樹脂を得た。このもの
の20℃での粘度は約180ポイズであった。
【0029】(型取り用原版の製造)この感光性樹脂組
成物を用いて、スタンプ型取り用原版製版装置(旭化成
工業(株)製スタンプ露光機:AES210E)により
前記製版工程(成形工程、バック露光工程、レリーフ露
光工程、現像工程、後露光工程、乾燥工程)に沿って製
版することにより、版厚2mm、レリーフ深度1.7m
mの型取り用原版を得た。成形工程時には樹脂のオーバ
ーフローもなく良好に成形できた。また現像工程時にお
いては洗浄性は良好で、解像性の良好な原版が得られ
た。これらの結果をまとめて表1に示した。
【0030】(母型の製造)前記原版に離型剤(商品
名:ユニスプレー ボクスイ(株)製)を薄く塗布し
た。金属板の上に厚さ4mmの金枠を置き、枠内に前記
原版と熱硬化性樹脂製母型材(商品名:ユニタブレット
ボクスイ(株)製)を重ね合わせて設置し、その上に
金属板を重ねた。この組を37トン圧縮成形機(神藤金
属工業所製)にセットし、原版、母型材を予熱する工
程、原版と母型材の間の空気を抜く脱気工程、確実に原
版のレリーフ形状を母型材に複製する本圧工程を経て、
型取り用母型を得た。成形に使用された後の原版はレリ
ーフの欠け及び変形がなく、得られた母型も解像性の良
好なものが得られた。結果をまとめて表1に示した。
【0031】(スタンプ用ゴム版の製造)前記方法によ
って得られた母型と未加流ゴム板を、前記圧縮成形機で
熱プレスすることよりスタンプ用ゴム版を得た。得られ
たゴム版は、解像性に優れたものであった。
【0032】実施例2 (不飽和ポリエステルウレタンの合成)ジエチレングリ
コール371g、プロピレングリコール76g、ネオペ
ンチルグリコール52g及びアジピン酸511g、フマ
ル酸116g、イソフタル酸83g、p−メトキシフェ
ノール1.2gの混合物を実施例1記載と同一の条件で
反応させ、酸価22の不飽和ポリエステル(b)を得
た。この不飽和ポリエステル600g、トリレンジイソ
シアネート34.8g及び2,6−ジ−tert−ブチ
ル−p−クレゾール0.6gを秤りとり、実施例1記載
と同一の条件で反応させ、不飽和ポリエステルウレタン
(B)を得た。このもののGPCの数平均分子量は1.
0×104 であった。
【0033】(感光性樹脂組成物の調整)前記不飽和ポ
リエステルウレタン(B)375g、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート110g、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート(エチレンオキサイド)15g、ベ
ンジルジメチルケタール7.5g、2,6−ジ−ter
t−ブチル−p−クレゾール1gを秤り取り、実施例1
と同じ条件で混合・撹拌し、均一透明な樹脂を得た。こ
のものの20℃での粘度は約250ポイズであった。
【0034】(型取り用原版の製造)この感光性樹脂組
成物を用いて、実施例1記載と同様の方法で型取り用原
版を得た。成形工程時の樹脂のオーバーフローもなく、
また現像工程時の洗浄性も良好で、解像性の良好な原版
が得られた。結果をまとめて表1に示した。
【0035】(母型の製造)この原版を用いて、実施例
1記載の方法により、型取り用母型を得た。成形後の原
版はレリーフの欠け及び変形がなく、得られた母型は解
像性の良好のものが得られた。結果を表1に示した。
【0036】(スタンプ用ゴム版の製造)この母型を用
いて前記圧縮成形法によりスタンプ用ゴム版を得た。得
られたゴム版は解像性に優れたものであった。結果を表
1に示した。
【0037】比較例1 (感光性樹脂組成物の調整)実施例1において不飽和ポ
リエステルウレタン(A)の代わり不飽和ポリエステル
(a)を用いる以外は同一組成として均一透明な感光性
樹脂を得た。このものの20℃での粘度は約120ポイ
ズであった。
【0038】(型取り用原版の製造)この感光性樹脂組
成物を用いて実施例1記載の方法で型取り用原版を得
た。成形工程時の樹脂のオーバーフローもなくまた現像
工程時の洗浄性も良好であったが柔い原版が得られた。
結果をまとめて表1に示した。
【0039】(母型の製造)前記原版を用いて実施例1
記載の方法により型取り用母型を得た。しかし成形後の
原版はレリーフの変形が大きく、得られた母型も商品価
値が損われたものであった。結果を表1に示した。
【0040】比較例2 (感光性樹脂組成物の調整)実施例2記載の不飽和ポリ
エステルウレタン(B)250g、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート200g、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート(エチレンオキサイド9モル付加体)
50g、ベンジルジメチルケタール7.5g、2,6−
ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1gを秤り取
り、実施例1と同様の条件で撹拌し、均一透明な樹脂を
得た。このものの20℃での粘度は約70ポイズであっ
た。
【0041】(型取り用原版の原版)この感光性樹脂組
成物を用いて実施例1記載の方法で型取り用原版を得よ
うとしたが、成形工程時に樹脂がオーバーフローし、版
厚精度の良好な原版が得られなかった。結果を表1に示
した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の液状感光性樹脂組成物はスタン
プ取り用途において原版製造時の製版作業性及び製版時
の水現像性に優れ、かつ母型製造時における原版の機械
的強度を向上するので、スタンプ用ゴム版製造における
作業効率・歩留まりを大きく改善することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレポリマー,エチレン性不飽和モノマ
    ー,光重合開始剤及び熱重合禁止剤から成る感光性樹脂
    組成物において、該プレポリマーが一方の末端にカルボ
    キシル基又はその誘導体を有し、もう一方の末端にウレ
    タン結合を介した(メタ)アクリロイル基を有する不飽
    和ポリエステルウレタンであって、そのカルボキシ基と
    (メタ)アクリロイル基の比が0.5〜1.5の範囲で
    あり、同時にその数平均分子量が3,000〜10,0
    00の範囲であり、かつその不飽和ポリエステルセグメ
    ント中の二重結合濃度が10-4〜10-2mol/gの範
    囲にあり、そして該組成物の20℃における粘度が90
    ポイズ以上であることを特徴とする凸版製造用感光性樹
    脂組成物。
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