JPH0643371B2 - プロピオニル酢酸エステルの製造方法 - Google Patents

プロピオニル酢酸エステルの製造方法

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JPH0643371B2
JPH0643371B2 JP1724188A JP1724188A JPH0643371B2 JP H0643371 B2 JPH0643371 B2 JP H0643371B2 JP 1724188 A JP1724188 A JP 1724188A JP 1724188 A JP1724188 A JP 1724188A JP H0643371 B2 JPH0643371 B2 JP H0643371B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、医薬、農薬などの製造原料として有用なプロ
ピオニル酢酸エステルの製造方法に関する。
(従来の技術) プロピオニルアセト酢酸エステルから脱アセチル化反応
により、プロピオニル酢酸エステルを製造する方法とし
ては、下記の方法が公知である。
G.W.Andersonらは、エーテル中でプロピオニルアセト
酢酸エステルにアンモニアを反応させてプロピオニル酢
酸エステルを得る方法を提案している(J.Am.Chem.Soc.
67 2197 (1945)参照)。
T.Vontorらは、エタノール中でプロピオニルアセト酢
酸エステルに水酸化カリウムを反応させてプロピオニル
酢酸エステルを得る方法を提案している(Ceskoslov.Fa
rm.,35 162 (1986)参照)。
M.Viscontiniらは、アルコール中でナトリウムメトキ
シドで処理することにより、プロピオニル酢酸エステル
を得る方法を提案している(Helvetica Chimica Acta,3
5 2280 (1952)参照)。
しかしながら、いずれの方法も収率が40〜70%と低
いか、また、ある程度良好な収率であると報告されてい
る方法も、その一方で、大量に酢酸エステルが副生する
ため、この酢酸エステルを分離し、プロピオニル酢酸エ
ステルを精製する操作が煩雑になるという問題がある。
プロピオニル酢酸エステルの製造方法については、脱ア
セチル化反応を適用する方法以外に種々の方法が提案さ
れている。
メルドラム酸を使用する方法(特開昭54-106421号公
報及びJ.Org.Chem.,43 2087 (1978)参照)。
プロピオニトリル、アセト酢酸エステルに塩化第二ス
ズを作用させ加水分解する方法(特公昭43-17170号公報
及びSynthesis,829(1978)参照)。
マロン酸ハーフエステルを用いる方法(J.Am.Chem.So
c.,66 1286 (1944)参照)。
エチルグリニャールとシアノ酢酸エステルとの反応
(Chem.Ber.,4073 (1985)参照)。
プロピオニルマロン酢酸エステルを有機酸で分解する
方法(Acta Chem.Scand.,5 1413(1951)参照)。
アセト酢酸エステルのエナミンを、強塩基の存在下
で、メチルハライドと反応させる方法(E.P.,126923(19
84)参照)。
アセト酢酸エステルのジアニオンとメチルハライドと
の反応(J.Am.Chem.Soc.,92 6702(1970)参照)。
α、β−不飽和エステルのパラジウムによる酸化(Ch
emistry Letters 257 (1980)参照)。
アルキニルエステルの加水分解(Liebig Ann.,282 (1
977)参照)。
しかしながら、、、、、、、及びの方
法は、使用する原料が高価であり、とりわけ及びの
方法を工業的に実施することは困難であり、及びの
方法では、副生物の分離操作が極めて煩雑であるという
問題点を有しており、いずれの方法も工業的に有利では
ない。
[発明の構成] (発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記の問題点を解決し、簡便な方法により、
高い収率でプロピオニル酢酸エステルを得ることができ
るプロピオニル酢酸エステルの製造方法を提供すること
を目的とする。
(問題点を解決するための手段及び作用) 本発明のプロピオニル酢酸エステルの製造方法は、一般
式(I); (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アラルキ
ル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す) で示されるプロピオニルアセト酢酸エステルの脱アセチ
ル化反応により、一般式(II); (式中、Rは前記と同じである) で示されるプロピオニル酢酸エステルを製造する方法に
おいて、 前記一般式(I)で示される化合物と、一般式(II
I); RCOOM (III) (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基又は高分子残基を表し、Mはアルカリ金属またはアル
カリ土類金属を表す)で示される有機酸塩をアルコール
系溶媒中で反応させることを特徴とする。
本発明で用いる一般式(I)で示されるプロピオニルア
セト酢酸エステルとしては、プロピオニルアセト酢酸メ
チル、プロピオニルアセト酢酸エチル、プロピオニルア
セト酢酸−n−プロピル、プロピオニルアセト酢酸−i
−プロピル、プロピオニルアセト酢酸−n−ブチル、プ
ロピオニルアセト酢酸−i−ブチル、プロピオニルアセ
ト酢酸−s−ブチル、プロピオニルアセト酢酸−t−ブ
チル、プロピオニルアセト酢酸−n−アミル、プロピオ
ニルアセト酢酸シクロペンチル、プロピオニルアセト酢
酸シクロヘキシル、プロピオニルアセト酢酸−n−ヘキ
シルなどを例示することができる。
本発明で用いる一般式(III)で示される有機酸塩とし
ては、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン
酸、イソブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、カプ
ロン酸、安息香酸などのアルカリ金属塩(例えば、ナト
リウム塩、カリウム塩など)又はアルカリ土類金属塩
(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)を例示
することができ、また、カルボキシル基を有する高分子
化合物、例えばイオン交換樹脂のアルカリ金属塩をも例
示することができる。かかる有機酸塩としては、プロピ
オン酸の塩が好ましい。
本発明における有機酸塩の使用量は、プロピオニルアセ
ト酢酸エステルに対して0.01〜10当量であり、好
ましくは0.05〜2当量である。
本発明で用いられるアルコール系溶媒は、アルコール又
はアルコールを含有する溶媒であり、メタノール、エタ
ノールなどのアルコール又はこれらの水溶液を例示する
ことができる。アルコール系溶媒としてアルコールを含
有する溶媒を用いる場合には、アルコールの含有量が5
0容量%以上であることが好ましい。
かかるアルコール系溶媒の使用量は、プロピオニルアセ
ト酢酸エステル100重量部に対して20〜100,0
00重量部であり、好ましくは50〜4,000重量部
である。
反応温度は0〜100℃であり、好ましくは20〜60
℃である。
反応時間は、有機酸塩の使用量、アルコール系溶媒の使
用量及び反応温度などにより異なるが、通常は2〜70
時間で充分である。
反応により副生したアセト酢酸エステルは、蒸留操作な
どにより分離除去することができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 プロピオニルアセト酢酸メチル1.51kgをメタノー
ル2.3に溶解させ、さらにプロピオン酸ナトリウム
86.4gを添加した。次いで、この溶液を40℃で4
時間、加熱撹拌した。冷却後、硫酸で中和し、メタノー
ルを減圧下で除去した。その後、残渣にジクロロメタン
1.3及び水0.8を添加し静置したのち、生じた
有機層を分液した。次いで、該有機層からジクロロメタ
ンを留去し、残部を精密蒸留して、アセト酢酸メチルの
含有量が2モル%以下であるプロピオニル酢酸メチル
0.82kgを得た(収率72%)。
精密蒸留前のプロピオニル酢酸メチルの収量はガスクロ
マトグラムによる分析の結果、0.913kgであっ
た。
実施例2 プロピオニルアセト酢酸メチルを3.25gをメタノー
ル5mlに溶解させ、陽イオン交換樹脂(アンバーライト
IRC−50)を常法でナトリウム型にしたものを
0.8g添加した。次いで、この溶液を室温で2日間撹
拌し、反応を行わせた。その結果、プロピオニル酢酸メ
チル1.97gを得た(収率80%)。アセト酢酸メチ
ルは0.37g生成した。この測定値は高速液体クロマ
トグラフィーにより求めた。以下、測定法は同様であ
る。
実施例3 プロピオニルアセト酢酸メチル2.0gをメタノール1
2mlに溶解させ、さらにプロピオン酸カリウム0.13
gを添加した。次いで、この溶液を室温で8時間撹拌
し、反応を行わせた。その結果、プロピオニル酢酸メチ
ル1.26gを得た(収率84%)。アセト酢酸メチル
は0.20g生成した。
実施例4 プロピオニルアセト酢酸メチル1.0gをメタノール1
0mlに溶解させ、さらに酢酸ナトリウム0.48gを添
加した。次いで、この溶液を室温で8時間撹拌し、反応
を行わせた。その結果、プロピオニル酢酸メチル0.60g
を得た(収率79%)。アセト酢酸メチルは0.13g
生成した。
実施例5 プロピオニルアセト酢酸メチル1.7gをメタノール1
0mlに溶解させ、さらにイソブタン酸ナトリウム1.1
gを添加した。次いで、この溶液を室温で8時間撹拌
し、反応を行わせた。その結果、プロピオニル酢酸メチ
ル1.05gを得た(収率82%)。アセト酢酸メチル
は0.20g生成した。
実施例6 プロピオニルアセト酢酸メチル1.7gをメタノールに
10mlに溶解させ、さらにイソペンタン酸ナトリウム
1.23gを添加した。次いで、この溶液を室温で8時
間撹拌し、反応を行わせた。その結果、プロピオニル酢
酸メチル1.04gを得た(収率(81%)。アセト酢
酸メチルは0.21g生成した。
実施例7 プロピオニルアセト酢酸メチル1.7gを70%メタノ
ール水溶液10mlに溶解させ、さらにプロピオン酸ナト
リウム0.1gを添加した。次いで、この溶液を室温で
3日間撹拌し、反応を行わせた。その結果、プロピオニ
ル酢酸メチル1.10gを得た(収率86%)。アセト
酢酸メチルは0.14g生成した。
[発明の効果] 本発明の製造方法によれば、高い収率でプロピオニル酢
酸エステルを得ることができる。また、副生物も少量で
あり、その除去も容易である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I); (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アラルキ
    ル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す) で示されるプロピオニルアセト酢酸エステルの脱アセチ
    ル化反応により、一般式(II); (式中、Rは前記と同じである) で示されるプロピオニル酢酸エステルを製造する方法に
    おいて、 前記一般式(I)で示される化合物と、一般式(II
    I); RCOOM (III) (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基又は高分子残基を表し、Mはアルカリ金属またはアル
    カリ土類金属を表す)で示される有機酸塩をアルコール
    系溶媒中で反応させることを特徴とするプロピオニル酢
    酸エステルの製造方法。
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