JPH0643337B2 - コリン・アセチル転移酵素活性賦活剤 - Google Patents

コリン・アセチル転移酵素活性賦活剤

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JPH0643337B2
JPH0643337B2 JP1131439A JP13143989A JPH0643337B2 JP H0643337 B2 JPH0643337 B2 JP H0643337B2 JP 1131439 A JP1131439 A JP 1131439A JP 13143989 A JP13143989 A JP 13143989A JP H0643337 B2 JPH0643337 B2 JP H0643337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、生体内におけるアセチルコリン合成に重要な
働きを持つコリン・アセチル転移酵素の活性賦活剤に関
するものである。
[従来の技術および課題] アセチルコリンは、コリンとアセチル補酵素A(以下、
アセチルCoAと称する。)からコリン・アセチル転移酵
素により合成されるコリン作動性神経繊維の伝達物質で
あり、種々の生体反応に関与している極めて重要な生体
内物質である。このアセチルコリンは、諸疾患の発症に
関与している。例えば、自己免疫疾患である重症筋無力
症は、骨格筋のアセチルコリン受容体が減少しており、
シナプス間隙アセチルコリン量を増加することにより症
状が緩解する。
また、アルツハイマー病およびアルツハイマー型痴呆症
の患者においては、大脳皮質中のアセチルコリンの減少
が認められており、脳内のアセチルコリン量を増加する
ことにより、症状が改善するといわれている。
さらにアセチルコリンは、胃酸の分秘を刺激し、胃腸管
の運動を亢進するため、消化管でのアセチルコリン量を
増加させれば、低下した胃腸機能は緩解する。
従って、生体組織でのアセチルコリン濃度を高める方法
が諸疾患の治療法として有望視されている。
アセチルコリンは生体内のあらゆる組織中で合成される
ものであり、現在、組織中のアセチルコリン濃度を高め
るために、以下に示す方法が用いられている。
アセチルコリンの原料となるコリンの前駆物質を与
え、アセチルコリンの生合成を促進する。
コリン・アセチル転移酵素活性を賦活し、アセチルコ
リンの生合成を促進する。
アセチルコリンの分解酵素であるコリンエステラーゼ
の酵素活性を阻害して分解を抑制する。
しかし、に関しては、優れた薬効を有する薬剤はな
く、コリン・アセチル転移酵素活性を賦活する薬剤の開
発が望まれていた。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、コリン・アセチル転移酵素活性を賦活す
る薬剤を開発すべく鋭意研究を行った結果、漢方処方で
ある当帰芍薬散に優れた賦活効果を見いだし本発明を完
成した。すなわち、本発明は当帰芍薬散よりなるコリン
・アセチル転移酵素活性賦活剤(以下、本発明の薬剤と
いう。)である。
本発明の薬剤は、漢方処方の古典である金匱要略にその
構成生薬、分量、抽出法等が記載されており、冷え症、
貧血、腹痛等の諸疾患に使用されているが、コリン・ア
セチル転移酵素活性を賦活する作用のあることは従来全
く知られていなかったことである。
本発明の薬剤の構成生薬や構成比率は漢方の古典に則っ
て決められるが、漢方の古典には構成生薬の比率に幅が
あり、また生薬は産地、採取時期、自然条件等によって
含有される成分の量が変化するものであるため、各構成
生薬の混合比は適宜増減する必要がある。
従って本発明の薬剤は、芍薬:朮:沢瀉:茯苓:川 3〜4)の範囲を満足すればいかなる混合比率でも構わ
ない。
さらに本発明の薬剤として特に好ましい混合比 4:3:3)であり、これを10〜20倍量の水で煎
じ、滓を取り去ることにより本発明の薬剤を得ることが
できる。
また、携帯の便利さ、服用のしやすさ等を考慮 4:3:3)の割合で混合した生薬から、熱抽出、固液
分離、濃縮、乾燥の過程を経て得られた乾燥エキス粉末
に賦形剤等を加え、製剤の通則に従って顆粒剤、カプセ
ル剤、錠剤等の剤型としても差し支えない。
本発明の薬剤の製造の具体例を示すと以下の如くであ
る。
具体例1 g、当帰3gの混合生薬に220mlの水を加えて1時
間、100℃で加熱抽出し、得られた抽出液を濾過後、
スプレードライして3.8gの乾燥エキス粉末を得た。
[発明の効果] 次に本発明の薬剤がコリン・アセチル転移酵素活性を有
することを実験例を挙げて説明する。
実験例1 ウィスター系ラット(15〜20ケ月)を2群(2週間
投与群およびコントロール群)にわけ、これに具体例で
得た乾燥エキス粉末を1日1g/kgの割合で餌に混入
し、飲料水と共に経口投与した。コントロール群には飲
料水のみを投与した。乾燥エキス粉末の投与終了後、ラ
ットを断頭し、脳を取り出し、大脳皮質の部分に0.2
%ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテ
ルを加えてホモジナイズし、以下に示す組成の混合液を
添加して37℃で15分間インキュベートした。
10mMリン酸水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を止
め、0.5%テトラフェニルボロンのアセトニトリル溶
液、次いで0.4%ブチルPBDのトルエン溶液を加え
て分配し、トルエン層の放射活性を液体シンチレーショ
ンカウンターで測定し、コリン・アセチル転移酵素活性
とした。
混合液組成 14CアセチルCoA 50μ 2.5mM アセチルCoA 250 0.1M エチレンジアミン四酢酸−Na2 100 0.4M シアン化ナトリウム 50 0.1M 臭化コリン 100 5.0M 塩化ナトリウム 100 0.34Mリン酸水素ナトリウム 300 フィゾスチグミン−SO 10 牛血清アルブミン 40 1000μ その結果、コントロール群のコリン・アセチル転移酵素
活性は1.55±0.11μmol/g/hであるのに対し、
2週間投与群のそれは、1.80±0.24μmol/g/h
であり、酵素活性の賦活が確認された。
さらに本発明の薬剤の急性毒性試験についてddY系雄性
マウスを用いて行ったところ、いずれも15g/kg(投
与限界)の経口投与でも死亡例はなかった。
上記の結果より本発明の薬剤は、コリン・アセチル転移
酵素の活性を賦活し、毒性が低く安全性の極めて高いも
のであることが確認された。
従って本発明の薬剤は、生体組織のアセチルコリンの低
下によって起こる、あらゆる疾患の治療に有用である。
次に、本発明の薬剤の投与量および製剤化について説明
する。
本発明の薬剤はそのまま、あるいは慣用の製剤担体と共
に動物および人に投与することができる。投与形態とし
ては、必要に応じ適宜選択して使用され、錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤等の経口剤が挙げられる。
経口剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年
令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成人で本発
明の薬剤の有効成分である乾燥エキス粉末の重量として
1〜15gを、1日数回に分けての服用が適当と思われ
る。
経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、
カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩
類等を用いて常法に従って製造される。
この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他に、結合剤、崩
壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着
色剤、香料等を使用することができる。それぞれの具体
例は以下に示す如くである。
[結合剤] デンプン、デキストリン、アラビアゴム末、ゼラチン、
ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、マクロゴール。
[崩壊剤] デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロー
スカルシウム、カルボキシメチルセルロース、低置換ヒ
ドロキシプロピルセルロース。
[界面活性剤] ラウリル硫酸ナトリウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸
エステル、ポリソルベート 80。
[滑沢剤] タルク、ロウ類、水素添加植物油、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレングリコー
ル。
[流動性促進剤] 軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム。
また、本発明の薬剤は、懸濁液、エマルジョン剤、シロ
ップ剤、エリキシル剤としても投与することができ、こ
れらの各種剤形には、矯味矯臭剤、着色剤を含有しても
よい。
次に実施例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は
これにより何等制限されるものではない。
実施例1 コーンスターチ 44g 結晶セルロース 44g カルボキシメチルセルロースカルシウム
10g 軽質無水ケイ酸 1g ステアリン酸マグネシウム 1g具体例1で得た化合物 100g 計 200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、打錠機にて
圧縮成型して一錠200mgの錠剤を得た。
この錠剤一錠には、具体例1で得た化合物100mgが含
有されており、成人1日10〜25錠を数回にわけて服
用する。
実施例2 結晶セルロース 89g ステアリン酸マグネシウム 1g カルボキシメチルセルロースカルシウム
10g具体例1で得た粉末 100g 計 200g 上記の処方に従って、およびの一部を均一に混合
し、圧縮成型した後、粉砕し、およびの残量を加え
て混合し、打錠機にて圧縮成型して一錠200mgの錠剤
を得た。
この錠剤一錠には、具体例1で得た粉末100mgが含有
されており、成人1日10〜25錠を数回にわけて服用
する。
実施例3 結晶セルロース 50g 10%ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液
39g カルボキシメチルセルロースカルシウム
10g ステアリン酸マグネシウム 1g具体例1で得た粉末 100g 計 200g 上記の処方に従って、およびを均一に混合し、常
法によりねつ和し、押し出し造粒機により造粒し、乾燥
・解砕した後、およびを混合し、打錠機にて圧縮成
型して一錠200mgの錠剤を得た。
この錠剤一錠には、具体例1で得た粉末100mgが含有
されており、成人1日5〜40錠を数回にわけて服用す
る。
実施例4 コーンスターチ 39g ステアリン酸マグネシウム 50g カルボキシメチルセルロースカルシウム
10g 軽質無水ケイ酸 1g具体例1で得た粉末 100g 計 200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、圧縮成型機
にて圧縮成型後、破砕機により粉砕し、篩別して顆粒剤
を得た。
この顆粒剤1gには、具体例1で得た粉末500mgが含
有されており、成人1日4〜20gを数回にわけて服用
する。
実施例5 結晶セルロース 65g 10%ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液
35g具体例1で得た粉末 100g 計 200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、ねつ和し
た。押し出し造粒機により造粒後、乾燥し、篩別して顆
粒剤を得た。
この顆粒剤1gには、具体例1で得た粉末500mgが含
有されており、成人1日2〜5gを数回にわけて服用す
る。
実施例6 コーンスターチ 99g 軽質無水ケイ酸 1g具体例1で得た粉末 100g 計 200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、200mgを
2号カプセルに充填した。
このカプセル剤1カプセルには、具体例1で得た粉末1
00mgが含有されており、成人1日10〜25カプセル
を数回にわけて服用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 ACJ 7167−4C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】当帰芍薬散よりなるコリン・アセチル転移
    酵素活性賦活剤
JP1131439A 1989-05-26 1989-05-26 コリン・アセチル転移酵素活性賦活剤 Expired - Lifetime JPH0643337B2 (ja)

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JPH02311422A JPH02311422A (ja) 1990-12-27
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JPH0987187A (ja) * 1995-07-13 1997-03-31 Hagino Nobuyoshi アポトーシス抑制剤
AU1672397A (en) * 1996-02-15 1997-09-02 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Brain activators

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