JPH0643251U - ロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整機構 - Google Patents

ロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整機構

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JPH0643251U
JPH0643251U JP608292U JP608292U JPH0643251U JP H0643251 U JPH0643251 U JP H0643251U JP 608292 U JP608292 U JP 608292U JP 608292 U JP608292 U JP 608292U JP H0643251 U JPH0643251 U JP H0643251U
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JP
Japan
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needle pin
valve
screw member
valve shaft
screw
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JP608292U
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Inventor
照彦 飛内
伸一 大金
Original Assignee
株式会社ウオルブローファーイースト
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 故意または過失に拘らず、ニードルピンの位
置調整が容易であり、微小な燃料流量を安定に調整でき
るようにする。 【構成】 気化器本体12に支持した燃料ノズル16の
燃料噴孔16aを有する端部を、スロツトル弁17のス
ロツトル孔17bへ突出する。燃料ノズル16へ挿入し
たニードルピン15を固着するヘツド49を、スロツト
ル弁17の弁軸17aに軸方向摺動可能かつ回転可能に
支持する。弁軸17aとヘツド49との間に介装したば
ね14により、ニードルピン15を弁軸17aの外端側
へ付勢する。弁軸17aに対するニードルピン15の軸
方向位置を外部から調整できるように、弁軸17aの外
端面に当接可能の頭部を有する中空の第1のねじ部材を
弁軸17aに螺合し、ヘツド49に当接する第2のねじ
部材48を第1のねじ部材46の中空部へ螺合する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は携帯動力鋸や刈払機の駆動源として用いられる2サイクル機関に組み 付けるのに好適なロータリスロツトル弁式気化器、特に燃料流量を規定するニー ドルピンの位置調整が容易なロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整 機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
実公昭61-36770号に開示されるロータリスロツトル弁式気化器では、スロツト ル弁に対するニードルピンの回動操作範囲が、規制手段により所定範囲に規定さ れているので、機関のアイドル回転を調整する際に、ニードルピンが不必要に大 きく回動されることはなく、ニードルピンを迅速かつ容易に最適位置へ調整でき る。しかし、気化器の分解掃除のために、ニードルピンを分解してしまうと、所 定の位置へ調整するのが困難になる。
【0003】 特開昭62-55449号公報に開示されるロータリスロツトル弁式気化器では、ニー ドルピンの位置調整を容易にするために、ねじ部材は規制手段を備えていないの で、ニードルピンが基準の位置から大きく外れた場合に位置調整が非常に困難に なる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は上述の問題に鑑み、故意または過失に拘らず、調整のためにニ ードルピンを動かしても、ニードルピンの位置調整が容易であり、燃料噴孔の開 度にバラツキがなく、微小な燃料流量を正確かつ安定に調整できる、ロータリス ロツトル弁式気化器のニードルピン調整機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の構成はスロツトル弁のスロツトル孔へ突 出する端部に燃料噴孔を有する燃料ノズルを気化器本体に支持し、燃料ノズルへ 挿入したニードルピンを固着するヘツドを、スロツトル弁の弁軸に軸方向摺動可 能かつ回転可能に支持し、弁軸とヘツドとの間に介装したばねによりニードルピ ンを弁軸の外端側へ付勢し、弁軸に対するニードルピンの軸方向位置を外部から 調整する調整機構を弁軸に設けたロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン 調整機構において、弁軸の外端面に当接可能の頭部を有する中空の第1のねじ部 材を弁軸に螺合し、前記ヘツドに当接する第2のねじ部材を第1のねじ部材の中 空部に螺合したものである。
【0006】
【作用】
本考案によれば、第1のねじ部材の頭部がスロツトル弁の弁軸の外端面に当接 した時、ニードルピンが燃料噴孔をほぼ全閉する位置に調整し、ニードルピンが 燃料噴孔を全閉する位置から所望の開度へ第1のねじ部材をねじ戻した後、第2 のねじ部材を螺動してニードルピンと燃料噴孔の相対位置を適正なものに微調整 する。次いで、第2のねじ部材を第1のねじ部材へ固着する。
【0007】 工場組立時、上述のように第1,第2のねじ部材を設定しておけば、運転者が ニードルピンを分解しても、第1のねじ部材を最大限にねじ込んでから所定量ね じ戻すと、ニードルピンによる燃料噴孔の開度は基準の開度になるので、この開 度を基準に何度か第1のねじ部材により調整を試みれば、所望の開度に設定でき る。
【0008】
【実施例】
図2に示すように、ロータリスロツトル弁式気化器は、本体12に下端が閉鎖 された円筒部13を横切る吸気通路(紙面と直角な方向の通路)を備えており、 円筒部13に回動可能かつ軸移動可能に嵌装したスロツトル弁17は、前述の吸 気通路と整合可能の円形のスロツトル孔17bを備えている。円筒部13の上端 を閉鎖する蓋板9とスロツトル弁17との間に介装したばね10により、スロツ トル弁17は下方へ付勢され、後述するカム機構へ係合される。スロツトル弁1 7から上方へ突出する弁軸17aは、蓋板9を貫通してレバー3を結合される。 レバー3に支持したスイベル2は、作業機の運転を操作する手動の加速レバーと 遠隔ケーブルで連結される。
【0009】 上述のカム機構はレバー3の下面のカム面3aと蓋板9から上方へ突出するフ オロア41とから構成され、スロツトル弁17はレバー3の回動量に比例して、 ばね10の力に抗して上方へ移動する。この時、スロツトル孔17bと本体12 の吸気通路との整合面積(スロツトル弁17の開度)が増加し、またスロツトル 弁17と一体のニードルピン15が上昇し、燃料ノズル16の燃料噴孔16aの 開度が増加し、スロツトル弁17の開度に対応した量の燃料が燃料噴孔16aか らスロツトル孔17bへ供給される。
【0010】 燃料ノズル16は本体12からスロツトル弁17のスロツトル孔17bへ突出 し、円筒部13の底壁に備えたジエツト20と逆止弁26を経て、燃料を定圧に 保持する定圧燃料室30へ連通する。燃料タンクの燃料は機関のクランク室の脈 動圧によりダイヤフラム19を駆動される主燃料ポンプAを経て、定圧燃料室3 0へ供給される。ダイヤフラム19は本体12と底板24との間に挟持され、脈 動圧導入室18とポンプ室25とを区画する。ダイヤフラム19の上下変位に伴 い、燃料タンクの燃料は入口管34、フイルタ23、図示してない逆止弁を備え た通路を経てポンプ室25へ吸引され、さらに図示してない通路、流入弁22を 経て定圧燃料室30へ供給される。
【0011】 定圧燃料室30は底板24とカバー35の間に挟持されたダイヤフラム29の 上側に区画され、大気室33はダイヤフラム29の下側に区画される。底板24 の定圧燃料室30に支軸21により支持したレバー32は、一端を流入弁22に 係止され、他端をばね27によりダイヤフラム29の中心の突部へ係合される。 定圧燃料室30の燃料が少なくなると、大気室33の圧力によりダイヤフラム2 9とレバー32がばね27の力に抗して押し上げられ、レバー32が支軸21を 中心として時計方向へ回動し、流入弁22が開き、ポンプ室25の燃料が流入弁 22を経て定圧燃料室30へ補給される。定圧燃料室30の燃料が増加すると、 ダイヤフラム29が押し下げられ、レバー32が支軸21を中心として反時計方 向へ回動し、流入弁22が閉じる。
【0012】 機関の始動前に定圧燃料室30に燃料がない場合は、手動の補助燃料ポンプB を構成するスポイド40を繰り返し押し潰すと、定圧燃料室30の空気は通路2 8を経て入口28aから茸状の複合逆止弁38の周縁部を押し開いてポンプ室3 9へ吸引され、さらに扁平に押し潰された円筒部を押し開いて出口室31へ流出 し、図示してない出口から外部へ排出される。こうして、定圧燃料室30が負圧 になると、燃料タンクの燃料が入口管34、フイルタ23、図示してない逆止弁 を経てポンプ室25へ吸引され、さらに流入弁22を経て定圧燃料室30へ補給 される。
【0013】 スポイド40は周縁部をカバー35の下面に環状の押え板36により結合され 、カバー35の中心に備えた円筒形の出口室31に、複合逆止弁38を係止され る。複合逆止弁38は傘部の周縁で定圧燃料室30に連なる入口28aとポンプ 室39との間を閉鎖し、扁平に押し潰された円筒部でポンプ室39と出口室31 との間を閉鎖する。
【0014】 図1に示すように、本考案によれば、スロツトル弁17の弁軸17aの上端部 中心に設けた円筒部45に、上端にフランジを有する筒体47が抜けないように 嵌合固定される。筒体47の上端フランジはレバー3の上端面に係合する。筒体 47へ嵌装したヘツド49に、ニードルピン15の上端が嵌合固定される。ヘツ ド49と弁軸17aの円筒部の底壁との間にばね14が介装される。筒体47の 上端部に形成したねじ孔へ、第1のねじ部材としての中空のねじ46が螺合され 、ねじ46の中空部に形成したねじ孔へ、上端に工具を係合する好ましくは六角 形の孔を備えた第2のねじ部材としてのねじ48と、上端に割溝を備えたロツク ねじ48aが螺合される。したがつて、ニードルピン15のヘツド49はばね1 4の力によりねじ48の下端へ押し付けられ、ニードルピン15の下端と燃料噴 孔16aとの相対位置が規制される。前述したように、レバー3の下面に設けた 円弧状に延びるカム面3aは、蓋板9から上へ突出するボールからなるフオロア 41ヘ、ばね10の力により係合される。
【0015】 次に、本考案によるロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整機構の 作動について説明する。工場で組み立てる時、レバー3をアイドル位置(スロツ トル弁17のばねによる戻り位置)に保持し、ねじ46を頭部がスロツトル弁1 7の弁軸17aの外端面(実際には筒体47の上端フランジ)に当接するまで一 杯にねじ込む。次いで、予めねじ48に接着剤を付けたうえ、ねじ48をねじ4 6のねじ孔へねじ込んで、ねじ48によりニードルピン15のヘツド49を押し 下げ、ニードルピン15の下端が燃料噴孔16aを全閉する位置(燃料噴孔16 aは全閉されているが、ニードルピン15を僅かでも押し上げると、燃料噴孔1 6aが開き始める位置)に調整する。次いで、ねじ46を所定量s(1〜2回転 分)だけねじ戻し、燃料噴孔16aを機関のアイドリング運転にほぼ適つた開度 にする。
【0016】 次いで、ねじ46を上述の所定量ねじ戻した位置に保持したうえ、機関を運転 しながら、ねじ48をねじ込むか弛めて、機関のアイドリング運転に最適な位置 に微調整する。最後にロツクねじ48aをねじ込む。ねじ48は接着剤を付けて あるから、工場出荷までにはねじ46とねじ48は一体的に結合される。
【0017】 したがつて、運転者が運転地域の気候などの機関の運転条件に応じて、ニード ルピン15の位置を調整する時は、スロツトル弁17のばねによる戻り位置で、 ねじ46の頭部の割溝にドライバを係合してねじ46を締めるか弛めて行う。ね じ46と一緒にねじ48も移動し、ヘツド49とニードルピン15はばね14の 力を受けてねじ48に追随する。
【0018】 上述のように、ニードルピン15による燃料噴孔16aの開度は、ねじ46に より調整でき、途中で分らなくなつた時は、ねじ46を一杯にねじ込んだ位置( ねじ46の頭部が筒体47の上端フランジに当接する位置)から所定量ねじ戻す と、燃料噴孔16aに対するニードルピン15の位置(燃料噴孔16aの開度) は、機関のアイドリング運転にほぼ適つた位置へ戻るから、この基準位置から繰 り返しねじ46をねじ込むかねじ戻せば、機関の運転条件に最適な位置を見い出 すことができる。
【0019】 工場出荷後は、ねじ48とねじ46は接着剤により分解不能に結合されている から、気化器の分解掃除などの際にニードルピン15を外しても何ら問題はなく 、ばね14とニードルピン15とねじ46を弁軸17aへ再度組み付ければ、上 述と同じようにニードルピン15による燃料噴孔16aの開度を調整できる。な お、ねじ48は接着剤によりねじ46へ固着されるから、ロツクねじ48aはな くてもよい。
【0020】
【考案の効果】
本考案によれば、第1のねじ部材を一杯にねじ込んだ時、第2のねじ部材によ りニードルピンが燃料ノズルの燃料噴孔をほぼ全閉するように調整され、かつ第 1のねじ部材は所定量ねじ戻され、さらに第2のねじ部材は機関のアイドリング 運転に最適な位置へ微調整されたうえで第1のねじ部材に固着されているから、 運転者は第1のねじ部材を締めるか弛めるだけでニードルピンの位置(燃料噴孔 の開度)を再調整でき、途中で分らなくなつた時は第1のねじ部材を一杯にねじ 込んでから所定量ねじ戻した位置を基準に、機関をアイドリング運転しつつ繰り 返し調整すれば、運転地域の気候などの運転条件に適したニードルピンの位置を 見い出せる。上述の関係はニードルピンを弁軸から分解し、再度組み立てた時も 変化しない。
【0021】 第1のねじ部材だけでは部品の寸法のバラツキにより、燃料ノズルの燃料噴孔 とニードルピンの先端の相対位置が変化し、第1のねじ部材のねじ戻し量と燃料 噴孔の開度との関係が一定にならない。第1のねじ部材と第2のねじ部材を別に したことにより、燃料ノズルの燃料噴孔を第1のねじ部材で所望の開度に設定で き、第2のねじ部材で全ての部品のバラツキを許容できる。
【0022】 ニードルピンのヘツドは弁軸の円筒部へ弛く挿通され、第2のねじ部材と分離 しているので、弁軸がレバーにより回動されても、ニードルピンは回転や偏心運 動を強制されない。したがつて、燃料ノズルとの嵌合部の隙間が急激に変化する などの不具合がなく、燃料噴孔の開度の円滑な制御が得られる。
【提出日】平成4年6月1日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は携帯動力鋸や刈払機の駆動源として用いられる2サイクル機関に組み 付けるのに好適なロータリスロツトル弁式気化器、特に燃料流量を規定するニー ドルピンの位置調整が容易なロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整 機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
実公昭61−36770号に開示されるロータリスロツトル弁式気化器では、 スロツトル弁に対するニードルピンの回動操作範囲が、規制手段により所定範囲 に規定されているので、機関のアイドル回転を調整する際に、ニードルピンが不 必要に大きく回動されることはなく、ニードルピンを迅速かつ容易に最適位置へ 調整できる。しかし、気化器の分解掃除のために、ニードルピンを分解してしま うと、所定の位置へ調整するのが困難になる。
【0003】 特開昭62−55449号公報に開示されるロータリスロツトル弁式気化器で は、ニードルピンの位置調整を容易にするために、ねじ部材は規制手段を備えて いないので、ニードルピンが基準の位置から大きく外れた場合に位置調整が非常 に困難になる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は上述の問題に鑑み、故意または過失に拘らず調整のためにニー ドルピンを動かしても、ニードルピンの位置調整が容易であり、燃料噴孔の開度 にバラツキがなく、微小な燃料流量を正確かつ安定に調整できる、ロータリスロ ツトル弁式気化器のニードルピン調整機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の構成はスロツトル弁のスロツトル孔へ突 出する端部に燃料噴孔を有する燃料ノズルを気化器本体に支持し、燃料ノズルへ 挿入したニードルピンを固着するヘツドを、スロツトル弁の弁軸に軸方向摺動可 能かつ回転可能に支持し、弁軸とヘツドとの間に介装したばねによりニードルピ ンを弁軸の外端側へ付勢し、弁軸に対するニードルピンの軸方向位置を外部から 調整する調整機構を弁軸に設けたロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン 調整機構において、弁軸の外端面に当接可能の頭部を有する中空の第1のねじ部 材を弁軸に螺合し、前記ヘツドに当接する第2のねじ部材を第1のねじ部材の中 空部に螺合したものである。
【0006】
【作用】
本考案によれば、スロツトル弁のアイドル位置で、第1のねじ部材を第1のね じ部材の頭部がスロツトル弁の弁軸の外端面に当接する位置から所定量ねじ戻し た後、第2のねじ部材を螺動してニードルピンと燃料噴孔の相対位置、つまり燃 料噴孔の開度を適正なものに微調整し、第2のねじ部材を第1のねじ部材へ固着 する。
【0007】 工場組立時、上述のように第1,第2のねじ部材を設定しておけば、運転者が ニードルピンを分解掃除などしても、第1のねじ部材を最大限にねじ込んでから 所定量ねじ戻すと、アイドル位置での燃料噴孔の適正な開度が得られる。
【0008】
【実施例】
図2に示すように、ロータリスロツトル弁式気化器は、本体12に下端が閉鎖 された円筒部13を横切る吸気通路(紙面と直角な方向の通路)を備えており、 円筒部13に回動可能かつ軸移動可能に嵌装したスロツトル弁17は、前述の吸 気通路と整合可能の円形のスロツトル孔17bを備えている。円筒部13の上端 を閉鎖する蓋板9とスロツトル弁17との間に介装したばね10により、スロツ トル弁17は下方へ付勢され、後述するカム機構へ係合される。スロツトル弁1 7から上方へ突出する弁軸17aは、蓋板9を貫通してレバー3を結合される。 レバー3に支持したスイベル2は、作業機の運転を操作する手動の加速レバーと 遠隔ケーブルで連結される。
【0009】 上述のカム機構はレバー3の下面のカム面3aと蓋板9から上方へ突出するフ オロア41とから構成され、スロツトル弁17はレバー3の回動量に比例して、 ばね10の力に抗して上方へ移動する。この時、スロツトル孔17bと本体12 の吸気通路との整合面積(スロツトル弁17の開度)が増加し、またスロツトル 弁17と一体のニードルピン15が上昇し、燃料ノズル16の燃料噴孔16aの 開度が増加し、スロツトル弁17の開度に対応した量の燃料が燃料噴孔16aか らスロツトル孔17bへ供給される。
【0010】 燃料ノズル16は本体12からスロツトル弁17のスロツトル孔17bへ突出 し、円筒部13の底壁に備えたジエツト20と逆止弁26を経て、燃料を定圧に 保持する定圧燃料室30へ連通する。燃料タンクの燃料は機関のクランク室の脈 動圧によりダイヤフラム19を駆動される主燃料ポンプAを経て、定圧燃料室3 0へ供給される。ダイヤフラム19は本体12と底板24との間に挟持され、脈 動圧導入室18とポンプ室25とを区画する。ダイヤフラム19の上下変位に伴 い、燃料タンクの燃料は入口管34、フイルタ23、図示してない逆止弁を備え た通路を経てポンプ室25へ吸引され、さらに図示してない通路、流入弁22を 経て定圧燃料室30へ供給される。
【0011】 定圧燃料室30は底板24とカバー35の間に挟持されたダイヤフラム29の 上側に区画され、大気室33はダイヤフラム29の下側に区画される。底板24 の定圧燃料室30に支軸21により支持したレバー32は、一端を流入弁22に 係止され、他端をばね27によりダイヤフラム29の中心の突部へ係合される。 定圧燃料室30の燃料が少なくなると、大気室33の圧力によりダイヤフラム2 9とレバー32がばね27の力に抗して押し上げられ、レバー32が支軸21を 中心として時計方向へ回動し、流入弁22が開き、ポンプ室25の燃料が流入弁 22を経て定圧燃料室30へ補給される。定圧燃料室30の燃料が増加すると、 ダイヤフラム29が押し下げられ、レバー32が支軸21を中心として反時計方 向へ回動し、流入弁22が閉じる。
【0012】 機関の始動前に定圧燃料室30に燃料がない場合は、手動の補助燃料ポンプB を構成するスポイド40を繰り返し押し潰すと、定圧燃料室30の空気は通路2 8を経て入口28aから茸状の複合逆止弁38の周縁部を押し開いてポンプ室3 9へ吸引され、さらに扁平に押し潰された円筒部を押し開いて出口室31へ流出 し、図示してない出口から外部へ排出される。こうして、定圧燃料室30が負圧 になると、燃料タンクの燃料が入口管34、フイルタ23、図示してない逆止弁 を経てポンプ室25へ吸引され、さらに流入弁22を経て定圧燃料室30へ補給 される。
【0013】 スポイド40は周縁部をカバー35の下面に環状の押え板36により結合され 、カバー35の中心に備えた円筒形の出口室31に、複合逆止弁38を係止され る。複合逆止弁38は傘部の周縁で定圧燃料室30に連なる入口28aとポンプ 室39との間を閉鎖し、扁平に押し潰された円筒部でポンプ室39と出口室31 との間を閉鎖する。
【0014】 図1に示すように、本考案によれば、スロツトル弁17の弁軸17aの上端部 中心に設けた円筒部45に、上端にフランジを有する筒体47が抜けないように 嵌合固定される。筒体47の上端フランジはレバー3の上端面に係合する。筒体 47へ嵌装したヘツド49に、ニードルピン15の上端が嵌合固定される。ヘツ ド49と弁軸17aの円筒部の底壁との間にばね14が介装される。筒体47の 上端部に形成したねじ孔へ、第1のねじ部材としての中空のねじ46が螺合され 、ねじ46の中空部に形成したねじ孔へ、上端に工具を係合する好ましくは六角 形の孔を備えた第2のねじ部材としてのねじ48が螺合される。したがつて、ニ ードルピン15のヘツド49はばね14の力によりねじ48の下端へ押し付けら れ、ニードルピン15の下端と燃料噴孔16aとの相対位置が規制される。前述 したように、レバー3の下面に設けた円弧状に延びるカム面3aは、蓋板9から 上へ突出するボールからなるフオロア41へ、ばね10の力により係合される。
【0015】 次に、本考案によるロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整機構の 作動について説明する。工場でニードルピン15の位置を調整する場合は、気化 器の吸気通路を真空ポンプに接続し、機関が要求する所定流量の燃料を流量計で 計測しつつ燃料ノズル16へ供給する。まず、レバー3をアイドル位置(スロツ トル弁17のばね10による戻り位置)に保持し、ねじ46を頭部がスロツトル 弁17の弁軸17aの外端面(実際には筒体47の上端フランジ)に当接するま で一杯にねじ込んだ後、ねじ46を1〜2回分ねじ戻し、ねじ46の頭部と筒体47の上端面との間に隙間sを与える。アイドル位置での燃料噴孔16aの開度 は機関を搭載する作業機の出力、用途などにより一定していないが、ねじ46の 1〜2回分のねじ戻し量が扱いやすい量と言える。
【0016】 次いで、予めねじ48に接着剤を付けたうえ、ねじ48をねじ46のねじ穴へ ねじ込んで、燃料流量が所定値になるようにセツトする。この時、ねじ46は動 かないように保持してねじ48を調整するのは言うまでもない。接着剤としては 嫌気性のものが好ましく、固着するまでにある程度時間が掛るが、強固な固着が 得られる。
【0017】 したがつて、運転者が運転地域の気候などの機関の運転条件に応じて、ニード ルピン15の位置を調整する時は、スロツトル弁17のばね10による戻り位置 (アイドル位置)で、ねじ46の頭部の割溝にドライバを係合し、ねじ46を締 めるか弛めて行う。ねじ46と一緒にねじ48も移動し、ヘツド49とニードル ピン15はばね14の力を受けてねじ48に追随し、ねじ46を締めれば、アイ ドル運転時の燃料流量は少なくなり、逆にねじ46を弛めれば、アイドル運転時 の燃料流量は多くなる。
【0018】 上述のように、ニードルピン15による燃料噴孔16aの開度は、ねじ46に より調整でき、途中で分らなくなつた時は、ねじ46を一杯にねじ込んだ位置( ねじ46の頭部が筒体47の上端フランジに当接する位置)から所定量(1〜2 回分)ねじ戻すと、燃料噴孔16aに対するニードルピン15の位置(燃料噴孔 16aの開度)は、機関のアイドル運転にほぼ適つた位置になる。
【0019】 工場出荷後は、ねじ48とねじ46は接着剤により分解不能に結合されている から、気化器の分解掃除などの際にニードルピン15を外しても何ら問題はなく 、ばね14とニードルピン15とねじ46を弁軸17aへ再度組み付ければ、上 述と同じようにニードルピン15による燃料噴孔16aの開度を調整できる。
【0020】
【考案の効果】
本考案によれば、第1のねじ部材を一杯にねじ込んでから所定量ねじ戻し、第 2のねじ部材によりニードルピンを機関のアイドル運転に最適な位置へ微調整し たうえで、第2のねじ部材を第1のねじ部材に固着するものであるから、運転者 は第1のねじ部材を締めるか弛めるだけで、燃料ノズルの燃料噴孔に対するニー ドルピンの位置(燃料噴孔の開度)を再調整でき、途中で分らなくなつた時は第 1のねじ部材を一杯にねじ込んでから所定量ねじ戻せば、機関のアイドル運転に 最適な位置が得られる。 上述の関係はニードルピンを弁軸から分解し、再度組み 立てた時にも変化しない。
【0021】 第1のねじ部材だけでは部品の寸法のバラツキにより、燃料ノズルの燃料噴孔 とニードルピンの先端の相対位置が変化し、第1のねじ部材のねじ戻し量と燃料 噴孔の開度との関係が一定にならない。第1のねじ部材と第2のねじ部材を別に したことにより、第2のねじ部材により全ての部品のバラツキを吸収し、燃料ノ ズルの燃料噴孔に対するニードルピンの初期位置を正確に設定できる。
【0022】 ニードルピンのヘツドは弁軸の円筒部へ弛く挿通され、第2のねじ部材と分離 しているので、弁軸がレバーにより回動されても、ニードルピンは回転や偏心運 動を強制されない。したがって、燃料ノズルとの嵌合部の隙間が急激に変化する などの不具合がなく、燃料噴孔の開度の円滑な制御が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るロータリスロツトル弁式気化器の
ニードルピン調整機構の正面断面図である。
【図2】一般的なロータリスロツトル弁式気化器の正面
断面図である。
【符号の説明】
14:ばね 15:ニードルピン 16:燃料ノズル
16a:燃料噴孔 17:スロツトル弁 17a:弁軸
17b:スロツトル孔 46:第1のねじ部材 48:第2のねじ部材 49:ヘツド
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月1日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 ロータリスロツトル弁式気化器のニー
ドルピン調整機構
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るロータリスロツトル弁式気化器の
ニードルピン調整機構の正面断面図である。
【図2】一般的なロータリスロツトル弁式気化器の正面
断面図である。
【符号の説明】 14:ばね 15:ニードルピン 16:燃料ノズル
16a:燃料噴孔 17:スロツトル弁 17a:弁軸
17b:スロツトル孔 46:第1のねじ部材 4
8:第2のねじ部材 49:ヘツド
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロツトル弁のスロツトル孔へ突出する端
    部に燃料噴孔を有する燃料ノズルを気化器本体に支持
    し、燃料ノズルへ挿入したニードルピンを固着するヘツ
    ドを、スロツトル弁の弁軸に軸方向摺動可能かつ回転可
    能に支持し、弁軸とヘツドとの間に介装したばねにより
    ニードルピンを弁軸の外端側へ付勢し、弁軸に対するニ
    ードルピンの軸方向位置を外部から調整する調整機構を
    弁軸に設けたロータリスロツトル弁式気化器のニードル
    ピン調整機構において、弁軸の外端面に当接可能の頭部
    を有する中空の第1のねじ部材を弁軸に螺合し、前記ヘ
    ツドに当接する第2のねじ部材を第1のねじ部材の中空
    部に螺合したことを特徴とする、ロータリスロツトル弁
    式気化器のニードルピン調整機構。
  2. 【請求項2】工場組立時第1のねじ部材の外端頭部を弁
    軸の外端面へ当接する位置から所定量ねじ戻し、第2の
    ねじ部材がニードルピンをして燃料噴孔を所定の開度と
    せしめる位置に、第2のねじ部材を第1のねじ部材に固
    着した、請求項1に記載のロータリスロツトル弁式気化
    器のニードルピン調整機構。
  3. 【請求項3】第2のねじ部材を第1のねじ部材に固着す
    る手段が接着剤である、請求項2に記載のロータリスロ
    ツトル弁式気化器のニードルピン調整機構。
JP608292U 1992-01-20 1992-01-20 ロータリスロツトル弁式気化器のニードルピン調整機構 Pending JPH0643251U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015155667A (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 ヤンマー株式会社 Egr装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015155667A (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 ヤンマー株式会社 Egr装置
WO2015125576A1 (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 ヤンマー株式会社 Egr装置
US10634074B2 (en) 2014-02-20 2020-04-28 Yanmar Co., Ltd. EGR device

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