JPH0643242B2 - バナジウム−リン系結晶性酸化物又はそれを含有する触媒の製造法 - Google Patents

バナジウム−リン系結晶性酸化物又はそれを含有する触媒の製造法

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JPH0643242B2
JPH0643242B2 JP63088603A JP8860388A JPH0643242B2 JP H0643242 B2 JPH0643242 B2 JP H0643242B2 JP 63088603 A JP63088603 A JP 63088603A JP 8860388 A JP8860388 A JP 8860388A JP H0643242 B2 JPH0643242 B2 JP H0643242B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はバナジウム−リン系結晶性酸化物又はそれを含
有する触媒の製造法に関する。詳しくは本発明は炭素数
4以上の炭化水素の気相酸化による無水マレイン酸生成
反応に対する触媒作用及び特異は固体酸性を示す活性物
質として有用なバナジウム−リン系結晶性酸化物の製造
法、並びにそれを含有する触媒の製造法に関する。
〔従来の技術〕
バナジウム−リン系複合酸化物は、炭素数4以上の炭化
水素の気相酸化により、無水マレイン酸を製造するのに
好適な触媒成分であることが広く知られている(米国特
許第3,293,268号、同第3,478,063号、同第3,864,280
号、同第3,888,886号等)。特にブタンのような反応性
の低い原料の場合には下記表Bに示す主要X線回折ピー
クを有するバナジウム−リン系結晶性酸化物(以下、焼
成体酸化物という)が有効であることが知られている。
焼成体酸化物の構造はX線構造解析により(VO)2P2O7
即ちピロリン酸ジバナジルであることが知られている。
(E.Bordes and P.Courtine,J.Catal.,57,236-252(197
9))。
焼成体酸化物の製法は種々知られているが、下記表Aに
示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系結
晶性酸化物(以下、前駆体酸化物という)を焼成して製
造する方法が有利である。
前駆体酸化物を焼成すると500℃以下の温度で結晶水
の放出と転移とを起こしてピロリン酸ジバナジル、即ち
焼成体酸化物に変換される(E.Bordes et al,Mater.Sc
i.Monograph,28B,887-892(1985))。〔このような関係
にあることが、前者を前駆体酸化物、後者を焼成体酸化
物と呼ぶ理由である。〕 前駆体酸化物についてもX線構造解析がなされており、
VO(HPO4)・1/2H2O(J.W.Johnsonet al,J.Am.Chem Soc,10
6,8123-8128(1984))、または(VO)2H4P2O9(C.C.Torard
i et al,Inorg.Chem.,23,1308-1310(1984))と表わされ
ることが報告されている。
焼成体酸化物を、前駆体酸化物を出発原料として製造す
る場合には、前駆体酸化物の構造、従って前駆体酸化物
の製造条件が焼成体酸化物の物性や活性に大きな影響を
与える。
従来、前駆体酸化物を製造するための種々の方法が提案
されてきており、これらを大別すれば、低水分濃度の有
機媒体中で結晶生成反応を行なう有機媒体法と、水性媒
体中で結晶生成反応を行なう水性媒体法とになると考え
られる。具体的には次のような方法が提案されている。
まず有機媒体法としては、 イソブタノールのような非腐食性有機液体中に五酸化
バナジウムを加え、還流加熱して還元後、リン酸を添加
し、生成した固体を分離、加熱乾燥する方法(米国特許
第4,132,670号)。
5価のバナジウム化合物及びオルトリン酸を出発物質
とし、バナジウムの還元剤として亜リン酸とアルコール
とを使用してリン酸バナジウムを製造する方法(特開昭
56-141840)。
5価のバナジウム化合物をアルコールのような有機媒
体中で煮沸、還元後、無水リン酸を添加し、ベンゼンで
共沸脱水する方法(米国特許第4,283,288号)。
等が挙げられる。また水性媒体法としては、 非酸化性酸性溶液中に5価のバナジウム化合物を溶解
し、リン酸と反応させた後、生成した可溶性バナジウム
−リン複合体の塩を水を加えて沈殿させ、乾燥する方法
(特開昭51-95990)。
バナジウム化合物とリン酸とを反応させてバナジウム
−リン複合体を生成させ、リ酸よりも強い酸と接触させ
て有効な前駆体のみを回収し、さらに水または他の溶媒
により相Eの可溶成分を抽出除去して純度を向上させる
方法(特開昭53-146992)。
5価のバナジウム化合物を3価のリン化合物と接触さ
せて少なくとも50原子%が4価の状態のバナジウムを
含有するリン−バナジウム系前駆体を形成させる方法
(特公昭53-2631)。
5価のバナジウム化合物と鉱酸を含まない無機還元剤
との水性酸化物スラリーを形成し、5価のリン化合物を
当該スラリーに混合し、スラリー中の水の実質的蒸発を
防ぐように少なくとも120℃で自己発生圧下に加熱
し、次いで水を除去、乾燥する方法(特開昭54-1348
3)。
5価のバナジウム化合物とリン酸とを、ヒドラジンま
たはヒドロキシルアミンの塩酸塩の存在下、水性媒体中
で反応させる方法(特開昭56-45815)。
リン酸およびヒドラジン、ヒドロキシルアミンのよう
な無機還元剤の存在下、水性媒体中に五酸化バナジウム
を溶解して、4価のバナジウムイオンを含有する均一溶
液とした後、110〜250℃の温度範囲で水熱処理す
る方法(特開昭58-151313)。
等が挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように種々のバナジウム−リン系結晶性酸化物が
知られている。
しかしながら、工業的には更に活性等の改善されたより
高性能の無水マレイン酸製造用触媒の開発が望まれてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記のような事情に鑑みて更に高性能の無
水マレイン酸製造用触媒を見出すべく鋭意検討を行なっ
た。そして特にバナジウム−リン系結晶性酸化物のX線
回折ピークのピーク強度に着目し、ピーク強度と触媒性
能との関係について検討を行なった。
本発明者らの知見と最近のいくつかの文献によって報告
された事項とを整理すると前記表Aにおける主要X線回
折ピークのうち2θ=15.7°のピーク(以下、ピークA
という)と2θ=30.4°のピーク(以下、ピークBとい
う)とのピーク強度比(以下、〔ピークA/ピークB〕
という)が、下記表−1に示すように有機媒体法による
ものと水性媒体法によるもので傾向が異なることが判明
した。
このようなピーク強度比の結晶製造媒体に対する依存性
は、同じ有機媒体法であってもリン酸の添加によって更
に強度比が変化することを見出したF.Cavaniの知見等を
併せて考慮すると、原料に同伴されたり、また、原料化
合物である5価のバナジウムの化合物の還元によって生
成したりする系内の水によって、結晶成長の方向が規定
されることと関連しているものと思われる。
ピークAはJ.W,Johnson等の報告にも示されるように
(J.Am.Chem.Soc.,106,8123(1984))、層状化合物であ
るVO(HPO4)・1/2H2O結晶の層の厚み方向((010)面)のピ
ークである。層の成長が水性媒体中では容易であるのに
対し、有機媒体の一部が層間に侵入するアルコール等の
有機媒体中ではこれが極度に抑制されることに起因して
ピークAの強度が変化するが、層成長の方向と異なるピ
ークB((301)面及び(202)面)の強度はその影響を受け
難い。これが、上記の表−1の結果として表われている
ものと判断される。このような結晶成長の方向の差は触
媒活性に影響を与えると予想されるが、バナジウム−リ
ン系触媒に対して過剰リン成分を含め、結晶純度の活性
への影響が大きいため、明確な相違の判断にはなお検討
を要するものと考えられる。
本発明者らは更に、このような各種の方法で製造される
前駆体酸化物を焼成して得られる焼成体酸化物からより
高性能の工業触媒を製造するべく検討を重ねた結果、前
駆体酸化物の製造法によって焼成体酸化物のX線回折ピ
ークのピーク強度が異なり、X線回折ピークのうち特定
のピークのピーク強度比が、特定の範囲に調整された焼
成体酸化物がより優れた触媒となりうること及び該酸化
物が特定の方法により調製しうることを見出して本願各
発明を完成した。
即ち本願の第一の発明の要旨は、前記焼成体酸化物であ
って前記表Bに示す主要X線回折ピークのうち2θ=2
3.0°のピーク(以下、ピーク1という)と2θ=28.4
°のピーク(以下、ピーク2という)とのピーク強度比
(以下、〔ピーク1/ピーク2〕という)が1.25よりも
大きいか又は0.8未満であるものを、水性媒体中で40
℃以上の温度で加熱処理して〔ピーク1/ピーク2〕が
0.8〜1.25の範囲にある焼成体酸化物を得ることを特徴
とするバナジウム−リン系結晶性酸化物の製造法、に存
する。
また本願の第二の発明の要旨は、前記焼成体酸化物であ
って〔ピーク1/ピーク2〕が1.25よりも大きいか又は
0.8未満であるものを、水性媒体中で40℃以上の温度
で加熱処理して〔ピーク1/ピーク2〕が0.8〜1.25の
範囲にある焼成体酸化物を得ること、並びに該焼成体酸
化物を触媒の形状に成形することを特徴とするバナジウ
ム−リン系結晶性酸化物含有触媒の製造法、に存する。
以下に、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のバナジウム−リン系結晶性酸化物の製造法にお
いては、前記焼成体酸化物であって〔ピーク1/ピーク
2〕が1.25よりも大きいか又は0.8未満であるものを、
水性媒体中で40℃以上の温度で加熱処理して〔ピーク
1/ピーク2〕が0.8〜1.25の範囲にある焼成体酸化物
を得る。
前述の如く、各種の方法で製造される前駆体酸化物を焼
成すると表Bに示す主要X線回折ピークを示す結晶性の
焼成体酸化物が得られ、この結晶は(VO)2P2O7の構造を
有することが知られている。
そして、前駆体酸化物の製造法の違いによって〔ピーク
1/ピーク2〕が下記表−2に示すように変化する。
〔ピーク1/ピーク2〕の変化は表−1に示した前駆体
酸化物の結晶の場合と類似しており前駆体での層状の結
晶成長度に大きく影響を受けていることを示している。
本発明者らは、このようにその製造方法の違いによりピ
ーク強度が異なってくる焼成体酸化物のうち、〔ピーク
1/ピーク2〕が1.25よりも大きいか又は0.8未満であ
るものを水性媒体中で40℃以上の温度で加熱処理する
と〔ピーク1/ピーク2〕が0.8〜1.25の範囲にある焼
成体酸化物が得られ、触媒としての活性が向上すること
を見出したのである。
該水性媒体としては、水または水を主成分として含有す
る液体媒体を使用する。
本発明方法において、上記したX線回折ピークの強度の
変化は水性媒体中での加熱処理により層状構造を有する
結晶の層間の破壊が進行したために起こるものと考えら
れる。従ってこのX線回折強度の変化は一種の化学的過
程であり温度や時間により変化することが確認される。
この水性媒体中での加熱処理の方法は特に限定されず、
通常の加熱装置又は熱交換装置を用いる加熱処理による
ことができるが、公知のメカノケミカル作用に伴なう昇
温(例えば青山等、化学工学、第50巻、第7号、P.6
70)によってもよく、また両者を併用してもよい。
このX線回折のピーク強度比の変化は層状面において、
また水性媒体中ので40℃以上、好ましくは80℃以上
の加熱処理で特に顕著に現われる。また、加熱処理時間
は通常、0.1〜10時間である。
即ち、表−2に示した〔ピーク1/ピーク2〕が1.25よ
りも大きいか又は0.8未満であったものが上記した加熱
処理で次第に0.8〜1.25の範囲内に変化してくるが、こ
の変化の仕方は処理温度や処理時間、処理方法によって
影響を受ける。
焼成体酸化物は、前記の通り、通常、前駆体酸化物を焼
成することによって製造することができる。
この前駆体酸化物は前記した〜等の種々の方法によ
り製造することができる。前記の通りこれらは、イ水性
媒体中で結晶を成長分離させる方法(水性媒体法)及び
ロ有機媒体中で結晶を成長分離させる方法(有機媒体
法)とに大別される。
そして、これらの方法の中でも、腐食性の大きい濃塩酸
や可燃性の有機溶媒を使用しないの如き水性媒体法が
工業的に有利な方法である。
具体的には、例えば、まず五酸化バナジウムのような5
価のバナジウム化合物を、リン酸のような5価のリンの
化合物と抱水ヒドラジンのような非ハロゲン系還元剤を
含む酸性水性媒体中で反応させて、主として4価のバナ
ジウムとリン酸とを含む水性溶液とし、次いでこれを密
閉容器中で100℃以上、通常、110〜250℃、好
ましくは120〜180℃で0.5〜200時間程度水熱処理
することにより行なわれる。
該水性媒体としては、一般に水が使用される。所望によ
りアルコール、カルボン酸、エーテル類、ケトン類等の
親水性有機溶媒を併用してもよいが、バナジウムの還元
速度が低下するので、その使用量は50重量%以下とす
べきである。水性媒体中のリン酸濃度は5〜50(重
量)%、好ましくは5〜35(重量)%である。リン酸
濃度が高すぎると、五酸化バナジウムが還元される以前
にリン酸と反応する可能性があり、液粘度も著しく高く
なって取扱いが困難となる。
また、還元剤の使用量は、5価のバナジウムを4価に還
元するに要する化学量論量で十分であり、通常その95
〜120%の範囲で使用される。還元剤としてはヒドラ
ジン、ヒドロキシルアミンまたはこれらのリン酸塩など
のような非ハロゲン系の無機還元剤が好ましい。所望な
らばシュウ酸などの有機還元剤も用い得るが、工業的に
は有利ではない。なお、バナジウムの還元は、予めリン
酸および還元剤を溶解して調製した酸性水性媒体中に、
五酸化バナジウムを添加する方法により行なうのが好ま
しく、これにより純度のよい結晶を生成させることがで
きる。
水熱処理に際しては、水溶液中に微粉砕した種結晶を少
量添加するのが好ましい。このようにして水熱処理を行
なうと灰青色の微細な結晶を含有するスラリーが生ず
る。この結晶が目的とする前駆体酸化物であり、スラリ
ーを蒸発乾固するか、スラリーを噴霧乾燥するか、ある
いはスラリーから直接過等により固液分離することに
より取得できる。
また、有機媒体法においては、例えば、バナジウム原料
化合物、リン原料化合物及び有機媒体並びに場合により
特に原料化合物の酸化状態によっては還元剤を混合し、
有機媒体の沸点またはその近傍の温度で加熱して結晶生
成反応を行なわせる。
上記バナジウム原料化合物としては、五酸化バナジウ
ム、バナジウム酸塩、バナジン酸エステル、リン酸バナ
ジウム等の5価のバナジウム化合物;三酸化バナジウム
等の3価のバナジウム化合物;二酸化バナジウム等の4
価のバナジウム化合物等が挙げられる。
また、上記リン原料化合物としては、正リン酸、五酸化
リン、ピロリン酸、リン酸エステル等の5価のリン化合
物;亜リン酸等の3価のリン化合物等が挙げられる。
また、上記有機媒体としては、n−プロパノール、i−
プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、s−
ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、ベ
ンジルアルコール、エチレングリコール、グリセロール
等の炭酸数1〜7のモノアルコール類、ジオール類又は
ポリオール類;テトラヒドロフラン、グリシドール、ジ
イソブチルエーテル等の炭素数3〜12の環状又は非環
状のエーテル類等が挙げられる。
また、上記還元剤としては、上記した有機媒体自体を還
元剤として作用させるほか、三酸化バナジウム、亜リン
酸等の低原子価のバナジウム化合物及びリン化合物;ヒ
ドラジン、ヒドロキシルアミン、シュウ酸、乳酸或いは
それ等の誘導体(リン酸塩等)等の既知の無機または有
機の還元剤が挙げられる。
なお上記結晶生成反応に際しては水の混入を可及的に回
避するように配慮する。生成した前駆体酸化物の結晶は
過、傾瀉、沈降等の公知の方法で溶媒から分離し、洗
滌し乾燥して取得する。
本発明方法においては上記のようにして製造された前駆
体酸化物を焼成して得られる焼成体酸化物を用いること
ができるが、その際、水蒸気処理した後にこれを焼成し
て焼成体酸化物とすることによりその結晶純度を向上さ
せることがでる。なお、本発明者らの知見ではこの水蒸
気処理によって前記表−1に示した〔ピークA/ピーク
B〕が変化し、有機媒体法による前駆体酸化物であって
も水性媒体法のものに類似してくる傾向がある。
水蒸気処理の方法は特に限定されないが、通常、前駆体
酸化物に水蒸気を供給する方法、前駆体酸化物と水との
混合物を加熱して水蒸気を発生させる方法、或いは前駆
体酸化物と水との混合物に水蒸気を供給する方法等によ
って行なうことができる。水蒸気処理は密閉容器内で行
なうのが好ましい。水蒸気処理の条件は温度が通常11
0〜250℃、好ましくは120〜220℃、時間が通
常10分〜20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲で
ある。
上記のように水蒸気処理を行なうことによって前駆体酸
化物はその結晶純度が向上する。有機媒体法で製造され
た前駆体酸化物は比較的結晶性が弱いが水蒸気処理をす
ることによって結晶性の進んだ安定な前駆体酸化物にな
る。水蒸気処理することによって前駆体酸化物の比表面
積は若干低下するが、結晶純度が向上する結果、後続の
焼成によっても比表面積は殆ど低下せず、大きな比表面
積が維持できる。また水蒸気処理された前駆体酸化物の
結晶の大きさを電子顕微鏡で観察すると、水蒸気処理を
しない場合と同様な大きさを維持している。
上記前駆体酸化物の水蒸気処理に際して生起する現象の
詳細は十分に明らかではないが、恐らく前駆体酸化物結
晶中に夾雑しやすい前記表Aに示す以外のX線回折パタ
ーンを示す結晶性不純物或いは非晶質不純物が水蒸気処
理により表Aに示す主要X線回折ピークを示す前駆体酸
化物結晶に変換されるものと考えられる。
前駆体酸化物の焼成は、任意の形式の炉で行ない得る
が、通常はマッフル炉、ロータリーキルン、流動床焼成
炉等が用いられる。焼成温度は前駆体酸化物の脱水温度
である350℃以上、好ましくは350〜800℃が適
当であり、更に好ましくは400〜600℃である。焼
成の雰囲気としては窒素、アルゴン等の不活性ガス;空
気;不活性ガスで希釈された空気;ブタン、ブテン等を
含有する空気等が好適に使用される。
なお、前記した水蒸気処理による〔ピークA/ピーク
B〕の変化と同様に、表−2に示したX線回折ピーク中
の〔ピーク1/ピーク2〕についても、有機媒体法によ
る前駆体酸化物について焼成時間を十分に長くとること
によって、次第に層構造が発達して水性媒体法による前
駆体酸化物の焼成物のものと類似してくる(J.W.Johnso
n et al,第8回国際触媒会議講演B5,1986)。
また、本発明方法においては、結晶成酸化物中のバナジ
ウム原子の一部がバナジウムイオンとのイオン半径の差
の小さい各種の金属の原子で置換されていてもよい。こ
のような金属としては、鉄、クロム、アルミニウム、チ
タン、コバルト、マグネシウム、マンガン、ニッケル等
が挙げられる。このような金属の原子で一部置換された
結晶性酸化物は、触媒とした際、活性の向上及び活性の
安定化に改善をもたらすことができる。置換の割合は、
バナジウム原子1モルあたり金属原子として0.005〜0.4
モル、より好ましくは0.01〜0.2モルの範囲で選択され
る。結晶性酸化物にこのような他の金属原子を導入する
方法としては、前駆体酸化物を製造する段階で、これら
の金属のイオンを塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、
炭酸塩等の無機塩、蓚酸塩等の有機塩の形で添加する方
法があげられる。
得られた焼成体酸化物はそれ自体を触媒として、或いは
触媒の活性成分として、ブタン、ブテン、1,3−ブタジ
エン等の炭素数4以上の炭化水素の気相酸化による無水
マレイン酸の製造のほか、オレフィンの異性化反応、水
和反応、アルコールの脱水反応、エーテル合成反応、ク
ラッキング反応、パラフィンの骨格異性化反応、プリン
ス反応等の固体酸性を利用する反応に好適に利用され
る。
例えば焼成体酸化物自体を、必要により成形助剤を併用
して、ペレットその他の触媒の形状に成形することによ
り、固定床触媒として使用することができる。また焼成
体酸化物を活性成分として、担体その他の補助成分と共
に、必要により成形助剤を併用して、ペレットその他の
触媒の形状に成形することにより固定床触媒として使用
することもできる。
さらに上記の焼成体酸化物を担体その他の補助成分と共
に、微細な球状粒子等の流動床触媒の形状に成形するこ
とにより、流動床触媒として使用することもできる。こ
の場合の成形法としては噴霧乾燥法を用いるのが好適で
ある。
このための特に好適な方法は、焼成体酸化物をバナジ
ウム及びリンを(好ましくはその少なくとも一部をリン
酸バナジルの形で)含有する水性溶液、及び/又はシ
リカ含有するスラリー状の水性媒体中で40℃以上の温
度で加熱処理を行ない、該スラリーを噴霧乾燥し、得ら
れた固体粒子を焼成する方法である。この際、焼成体酸
化物を水性スラリー調製以前の段階で微粉化しておくの
がよく、そのためにはハンマーミル、ジェットミル、コ
ロイドルミル、サンドグラインダー等の適当な粉砕装置
を使用し、湿式法又は乾式法で粉砕して、通常10μm
以下、好適には5μm以下の粒径となるようにする。な
お焼成には例えばマッフル炉、ロータリーキルン、流動
焼成炉等の任意の形式の焼成炉を用いることができる。
焼成の雰囲気については前駆体酸化物の焼成について前
記したところと同様である。このようにして得られる流
動床触媒は活性、流動性及び強度に優れている。特に粒
径25〜250μmの微小球状の形状を有するものが好
ましい。
なお上記の噴霧乾燥によって得られる固体粒子をペレッ
トその他の触媒の形状に成形することにより、固定床触
媒として使用することもできる。
本発明方法によて得られる触媒を使用して炭化水素を気
相酸化することにより無水マレイン酸を製造することが
できる。原料は炭素数4以上の炭化水素であり、好まし
くは炭素数4の直鎖状脂肪族炭化水素である。具体的に
は例えばn−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、1,3−
ブタジエン又はそれ等の混合物が挙げられる。炭素数4
の分岐鎖状脂肪族炭化水素、例えばイソブタン、イソブ
チレンからもより低収率ではあるが、無水マレイン酸が
生成する。経済的に特に有利な原料はn−ブタン及びブ
テン類であり、通常、天然ガスからの分離或いはナフサ
クラッキング又はFCC反応によって得られるC4留分と
して、また場合によってはこれらからブタジエンやイソ
ブチレンを抽出した残りの混合物として使用される。こ
れらの場合には通常、炭素数3又は5の炭化水素類も不
純物として混入するが、特に支障はない。これらの原料
炭化水素は、上記触媒の存在下に、気相で接触酸化され
て無水マレイン酸を生成する。酸化剤としては分子状酸
素含有ガス、通常は空気が使用される。反応器は固定床
方式でも流動床方式でもよい。原料炭化水素は、空気中
の濃度として通常0.1〜8%(vol)、より好適には、1.
0〜4.5%程度の範囲となるような割合で、触媒層に空気
と一緒にまたは別々に導入されて酸化される。反応温度
は通常300〜550℃、より好適には350〜500
℃の範囲であり、反応圧力は通常、常圧以上、より好適
には0.01〜1MPaの範囲である。
〔実施例〕
次に実施例により本発明の具体的態様をより詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
によって限定されるものではない。
実施例−1 (A)第一成分(焼成体酸化物)の製造: 表Aの主要X線回折ピークを示す前駆体酸化物を次のよ
うにして製造した。
グラスライニングを施した容量100、のジャケット
付き耐圧容器に、脱塩水38.0kg、85%リン酸21.83k
g、80%抱水ヒドラジン溶液2.85kgを仕込み、次いで
攪拌しながら五酸化バナジウム粉末16.40kgを発泡に注
意しながら少量ずつ添加溶解した。この間発熱による温
度上昇を抑えて液温を60〜80℃に保つため、熱媒を
ジャケット内い循環して除熱した。五酸化バナジウムの
添加を約4時間で終了し、青色のリン酸バナジル溶液を
得た。これに種結晶1.0kgを添加し、次いで160℃の
熱媒をジャケット内に循環して加熱した。液温度140
℃まで2時間で昇温し、そのまま10時間の水熱処理を
行なった。この間圧力は約0.24MPa(ゲージ圧)であっ
た。90℃まで冷却後、脱塩水10.3kgを加えてスラリー
中の固体濃度を約35%に調節して抜出した。この固体
のX線回折測定を行なったところ、表Aに示す主要X線
回折ピークを示すことが判明し、純粋な前駆体酸化物VO
(HPO4)・1/2H2Oであることが確認された。この酸化物ス
ラリーを噴霧乾燥機を用いて乾燥し、前駆体酸化物の淡
青色粉体29.8kgを得た。酸化物スラリーの仕込み基準の
P/V原子比は1.05であるが、過、洗滌して得られる
結晶性固体は実質的にP/V=1.00であることを確認し
た。上記噴霧乾燥によって得られたP/V=1.05の粉体
をそのまま第一成分の原料として使用した。
該粉体は表Aに示す主要X線回折ピークを有し、〔ピー
クA/ピークB〕は約100/25であった。次いでこ
の粉体をロータリーキルン中、温度480℃、17分間
の滞留時間、酸素濃度8%の窒素希釈した空気気流下に
連続焼成した。得られた焼成物はX線回折により表Bに
示す主要X線回折ピークを与え、焼成体酸化物(VO)2P2O
7に変換されていることが確認された。〔ピーク1/ピ
ーク2〕は100/39であった。これを触媒製造のた
めの第一成分として使用した。化学分析の結果、全V中
の4価のVの割合は83%であり、17%が5価のVで
あった。
(B)第二成分(バナジウム及びリンを含有する水性溶
液)の製造: リン酸バナジウム溶液を次のようにして製造した。
85%のリン酸29.56kgを脱塩水30kgに溶解し、更に
シュウ酸(H2C2O4・2H2O)25.5kgを添加し、加温溶解し
た。液を80℃に加熱し、五酸化バナジウム18.42kgを
発泡に注意しながら少量ずつ添加、溶解した後、煮沸状
態で更に10分間加熱して還元を完了させた。液を濃縮
して全量を79.5kgに調節した。この溶液のP/V原子比
は1.266、酸化物(V2O4+P2O5)濃度は44wt%である。
これを第二成分原料として使用した。
(C)触媒の製造: 上記(A)で得た焼成体酸化物8.95g、上記(B)で得たリン
酸バナジウム溶液22.27g及び第三成分(シリカ)とし
ての市販の20%濃度のコロイド状シリカ溶液31.25g
を混合し、攪拌混合した後、還流冷却器付きのフラスコ
内で加熱し、1時間沸騰状態で処理した。このスラリー
を180℃に加熱したホットプレート上に滴下し乾燥し
た後、石英ガラス製の触媒焼成管中、350℃で15分
間、空気気流下に、更に600℃で15分間窒素気流下
に焼成して触媒組成物を製造した。この触媒組成物は(V
O)2P2O7の結晶性酸化物からなる第一成分、主としてリ
ン酸バナジウム溶液由来の無定形P−V複合酸化物から
なる第二成分、及びSiO2からなる第三成分(担体成分)
を35/40/25の重量比で含有していた。また、X
線回折法により分析したところ表Bに示す主要X線回折
ピークを有し、〔ピーク1/ピーク2〕を求めたとこ
ろ、第一成分の製造時の強度比(100/39)と大き
く異なり、ほぼ1に近い値(100/91)を示すこと
が判明した。触媒組成物全体のP/V比は1.16であっ
た。
上記触媒組成物を7mmφ×2mm tに打錠成型し、次いで
破砕し14〜24メッシュのものを篩別して粒状触媒
(触媒I)を得た。
比較例−1 実施例−1の(C)(触媒の製造)において混合スラリー
に加熱処理を施さなかったこと以外は全く同様にして触
媒組成物を製造した。この触媒組成物の組成は実施例−
1と同一であるが、X線回折法による〔ピーク1/ピー
ク2〕は100/45であった。即ち、実施例−1にお
けるようにピーク1とピーク2の強度が同程度になるま
でには至っておらず、第一成分製造時の強度比(100
/39)よりは1に若干接近する程度にとどまった。
上記触媒組成物から実施例−1と同様にして粒状触媒
(比較触媒I)を得た。
実施例−2 イソブタノール2を攪拌機、温度計、リフラックスコ
ンデンサーを有する容積3の四ッ口フラスコに仕込
み、更に五酸化バナジウム121.3g、98%正リン酸15
9.7gを仕込み、攪拌しながら加熱した。1.5時間で還流
状態となった(液晶105℃)がスラリーは次第に黄緑
色から最終的には淡青色に変化した。この間、随時蒸留
により水−イゾブタノール混合物を留去し、その捕集量
は合計約100gであった。10時間の還流の後、加熱
を停止して放冷し、減圧過した。ケーキは更にイソブ
タノールで洗浄し、次いで窒素気流下150℃で乾燥し
た。この粉体の主要X線回折ピークは表Aに示したもの
と一致し、前駆体酸化物であることが確認された。
しかし、ピーク強度比は表−1の有機媒体法に示された
ものであり、〔ピークA/ピークB〕は25/100で
あった。この粉体を密閉容器中、170℃で2時間水蒸
気処理したところ、強度比が100/84に逆転した。
次いでこの粉体をロータリーキルン中、温度480℃、
17分間の滞留時間、酸素濃度8%の窒素希釈した空気
気流下に連続焼成した。得られた焼成物は表Bに示す主
要X線回折ピークを示し、焼成体酸化物(VO)2P2O7に変
換されていることを確認した。〔ピーク1/ピーク2〕
は45/100であった。これを触媒製造のための第一
成分として使用した以外は実施例−1と同様にして触媒
組成物を製造した。得られた触媒組成物の〔ピーク1/
ピーク2〕はほぼ1に近い値(96/100)を示すこ
とが判明した。
上記触媒組成物から実施例−1と同様にして粒状触媒
(触媒II)を得た。
反応例−1 各触媒1mを6mmφの反応器(固定床)に充填し、GH
SV1,000hr-1、n−ブタン4%濃度の空気混合ガスを用
いて表−3に示す反応温度でn−ブタンの気相酸化反応
を行なった。反応結果を表−3に示した。なお、最適反
応温度とは無水マレイン酸収率が最大となる反応温度で
ある。
表−3に示した活性データから明らかなように、〔ピー
ク1/ピーク2〕を0.8〜1.25、中でも1〜1.25程度に
調節すると、活性が改善される。有機媒体法で合成され
る前駆体酸化物を経由する場合には、前駆体の段階で予
め水蒸気処理し、ピークAとピークBの強度比を水性媒
体中で製造される前駆体のそれに接近させてから、焼
成、及び本発明に従う水性媒体中での加熱処理を行うこ
とにより、より容易に活性の良好な触媒を製造できる。
〔発明の効果〕
本発明方法によって製造されるバナジウム−リン系結晶
性酸化物又はそれを含有する触媒は、触媒の活性成分と
して、或いは触媒として、炭素数4以上の炭化水素の気
相酸化による無水マレイン酸の製造に用いることがで
き、活性及び選択性に優れている。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記表B: に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物(以下、焼成体酸化物という)であって上
    記主要X線回折ピークのうち2θ=23.0°のピーク(以
    下、ピーク1という)と2θ=28.4°のピーク(以下、
    ピーク2という)とのピーク強度比(以下、〔ピーク1
    /ピーク2〕という)が1.25よりも大きいか又は0.8未
    満であるものを、水性媒体中で40℃以上の温度で加熱
    処理して〔ピーク1/ピーク2〕が0.8〜1.25の範囲に
    ある焼成体酸化物を得ることを特徴とするバナジウム−
    リン系結晶性酸化物の製造法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のバナジウム−リン系結晶
    性酸化物の製造法において、〔ピーク1/ピーク2〕が
    1.25よりも大きいか又は0.8未満である焼成体酸化物が
    下記表A: に示す主要X線回折ピークを有する結晶性酸化物(以
    下、前駆体酸化物という)の焼成によって得られたもの
    であることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のバナジウム−リン系結晶
    性酸化物の製造法において〔ピーク1/ピーク2〕が1.
    25よりも大きいか又は0.8未満である焼成体酸化物が前
    駆体酸化物を水蒸気処理したのち焼成することによって
    得られたものであることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】請求項2又は請求項3に記載のバナジウム
    −リン系結晶性酸化物の製造法において、前駆体酸化物
    が、4価のバナジウムの化合物及び5価のリンの化合物
    を含む水性媒体溶液を100℃以上の温度で水熱処理す
    ることによって得られたものであることを特徴とする方
    法。
  5. 【請求項5】請求項2又は請求項3に記載のバナジウム
    −リン系結晶性酸化物の製造法において、前駆体酸化物
    が、非水系有機媒体中での反応によって製造されたもの
    であることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】下記表B: に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物(以下、焼成体酸化物という)であって上
    記主要X線回折ピークのうち2θ=23.0°のピーク(以
    下、ピーク1という)と2θ=28.4°のピーク(以下、
    ピーク2という)とのピーク強度比(以下、〔ピーク1
    /ピーク2〕という)が1.25よりも大きいか又は0.8未
    満であるものを、水性媒体中で40℃以上の温度で加熱
    処理して〔ピーク1/ピーク2〕が0.8〜1.25の範囲に
    ある焼成体酸化物を得ること、並びに該焼成体酸化物を
    触媒の形状に形成することを特徴とするバナジウム−リ
    ン系結晶性酸化物含有触媒の製造法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のバナジウム−リン系結晶
    性酸化物含有触媒の製造法において、バナジウム及び
    リンを含有する水性溶液及び/又はシリカ、を含有す
    る水性媒体中で上記加熱処理を行なうこと、並びに該加
    熱処理によって得られた水性スラリーを噴霧乾燥するこ
    とによって焼成体酸化物を流動床触媒の形状に成形する
    ことを特徴とする方法。
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