JPH01201016A - バナジウム−リン系結晶性酸化物又はそれを含有する触媒の製造法 - Google Patents

バナジウム−リン系結晶性酸化物又はそれを含有する触媒の製造法

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JPH01201016A
JPH01201016A JP63086929A JP8692988A JPH01201016A JP H01201016 A JPH01201016 A JP H01201016A JP 63086929 A JP63086929 A JP 63086929A JP 8692988 A JP8692988 A JP 8692988A JP H01201016 A JPH01201016 A JP H01201016A
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vanadium
phosphorus
crystalline oxide
oxide
catalyst
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JP63086929A
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Masayuki Otake
大竹 正之
Tetsugo Kawakami
川上 徹悟
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Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/26Phosphates
    • C01B25/37Phosphates of heavy metals
    • C01B25/372Phosphates of heavy metals of titanium, vanadium, zirconium, niobium, hafnium or tantalum

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はバナジウム−リン系結晶性酸化物又はそれを含
有する触媒の製造法に関する。詳しくは本発明は炭素数
ダ以上の炭化水素の気相酸化による無水マレイン酸生成
反応に対する触媒作用及び特異な固体酸性を示す活性物
質及びその前駆物質としてそれぞれ有用なノ(ナジウム
ーリン系結晶性酸化物の製造法、並びにこれらの結晶性
酸化物をそれぞれ含有する触媒の製造法に関する。
〔従来の技術〕
バナジウム−リン系複合酸化物は、炭素数ダ以上の炭化
水素の気相酸化により無水マレイン酸を製造するのに好
適な触媒成分であることが広く知られている(米国特許
第、I、2 ? 3.A A ff号、同第3.97 
g、06.7号、同第、3.gl、’l、2gO号、同
第3.ggg、gl6号等)。特にブタンのような反応
性の低い原料の場合には下記表Bに示す主要X線回折ピ
ークを有するバナジウム−リン系結晶性酸化物(以下、
焼成体酸化物という)が有効であることが知られている
表  B 焼成体酸化物の構造はX線構造解析により(Mo)2P
207、即ちピロリン酸ジバナジルであることが知られ
ている( E、 Bordes and  P。
Courtine、J、Catal、、  !;り、 
  231.−1jλ(/97?))。
焼成体酸化物の製法は種々知られているが、下記表Aに
示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系結
晶性酸化物(以下、前駆体酸化物という)を焼成して製
造する方法が有利である。
表  A 前駆体酸化物を焼成すると500℃以下の温度で結晶水
の放出と転移とを起こしてピロリン酸ジバナジル、即ち
焼成体酸化物に変換される( E、 Bordes e
t al 、 Mater、 Sci、 Monogr
aph。
と’B、gg7−g92 (/9g!;))。〔このよ
うな関係にあることが、前者を前駆体酸化物、後者を焼
成体酸化物と呼ぶ理由である。〕 前駆体酸化物についてもX線構造解析がなされており、
VO(HPO4) 3H20(J 、 W、 John
sonet  al、J、Am、Chem、Soc、、
   / Olr 、  g /コ3−g/2g(19
gダ))、または(VO)284P20. (C,C。
Torardi  et  ah  Inorg、Ch
em、、23 、/ 30g−/310(/9g’l)
)  と表わされることが報告されている。
焼成体酸化物を前駆体酸化物を出発原料として製造する
場合には、前駆体酸化物の構造、従って前駆体酸化物の
製造条件が焼成体酸化物の物性や活性に大きな影響を与
える。
従来、前駆体酸化物を製造するための種々の方法が提案
されてきており、これらを大別すれば、低水分濃度の有
機媒体中で結晶生成反応を行なう有機媒体法と、水性媒
体中で結晶生成反応を行なう水性媒体法とになると考え
られる。
具体的には次のような方法が提案されている。
まず有機媒体法としては、 ■ イソブタノールのような非腐食性有機液体中に五酸
化バナジウムを加え、還流加熱して還元後、リン酸を添
加し、生成した固体を分離加熱する方法(米国特許第4
’、/ 32.b ? 0号)。
■ 5価のバナジウム化合物及びオルトリン酸を出発物
質とし、バナジウムの還元剤として亜リン酸とアルコー
ルとを使用してリン酸バナジルを製造する方法(特開昭
!A−/ll/gllの。
■ 5価のバナジウム化合物をアルコールのような有機
媒体中で煮沸、還元後、無水リン酸を添加し、ベンゼン
で共沸脱水する方法(米国特許第’A、2 g 3..
2 g 8号)。
等が挙げられる。また水性媒体法としては、■ 非酸化
性酸性溶液中に3価のバナジウム化合物を溶解し、リン
酸と反応させた後、生成した可溶性バナジウム−リン複
合体の塩を水を加えて沈殿させ、乾燥する方法(特開昭
!; / −95990)。
■ バナジウム化合物とリン酸とを反応させてバナジウ
ム−リン複合体を生成させ、リン酸よりも強い酸と接触
させて有効な前駆体のみを回収し、さらに水または他の
溶媒により相Eの可溶成分を抽出除去′して純度を向上
させる方法(特開昭s3−/l、tbqq2)。
■ 5価のバナジウム化合物を3価のリン化合物と接触
させて少なくとも30原子チが9価の状態のバナジウム
を含有するリン−バナジウム系前駆体を形成させる方法
(特公昭j3−2b3i)。
■ 5価のバナジウム化合物と鉱酸を含まない無機還元
剤との水性酸化物スラリーを形成し、5価のリン化合物
を当該スラリーに混合し、スラリー中の水の実質的蒸発
を防ぐように少なくとも720℃で自己発生圧下に加熱
し、次いで水を除去、乾燥する方法(特開昭59−/3
弘gJ)。
■ 5価のバナジウム化合物とリン酸とを、ヒドラジン
またはヒドロキシルアミンの塩酸塩の存在下、水性媒体
中で反応させる方法(特開昭56−ダSざ/よ)。
■ リン酸およびヒドラジン、ヒドロキシルアミンのよ
うな無機還元剤の存在下、水性媒体中に五酸化バナジウ
ムを溶解して、9価のバナジウムイオンを含有する均一
溶液とした後、710〜230℃の温度範囲で水熱処理
する方法(特開昭!;g−7,!;/3/3 )0等が
挙げられる。
工業的に前駆体酸化物を製造する場合には、非腐食性の
雰囲気を用い得ること、また可燃物処理・廃棄物処理等
の問題を回避し得ることが好ましい。この観点からは上
記■の方法が工業的に有利な方法であると考えられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように工業的製造法の観点からは一般に水性媒体
法の方が優れていると考えられるが、得られる結晶性酸
化物の触媒性能の点からは必ずしもそうではない。
即ち、種々の方法で製造される前駆体酸化物を種々の方
法で成形して工業用触媒を製造した場合、触媒活性は水
性媒体法で製造された場合よりも有機媒体法で製造され
た場合の方が大きい傾向がある。
しかしながら他方、本発明者らの刈見によれば、有機媒
体法で製造される前駆体酸化物は、使用原料当りの結晶
の収量が低かったり、異種の結晶構造や非晶質の酸化物
が不純物としてしばしば混入する傾向がある。このため
活性の再現性にも問題が多かりた。
例えば有機媒体法で製造されたサブミクロンサイズの結
晶の前駆体酸化物をそのまま焼成した場合、焼成体酸化
物の比表面積が前駆体酸化物のそれに比較して氷程度に
なり、触媒活性も不充分であるということがしばしば観
察された。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記した有機媒体法で製造された前駆体酸
化物の問題点を解決すべく、その結晶純度を向上させ、
またそれを焼成して得られる焼成体酸化物の触媒活性及
びその再現性を改善する方法について鋭意検討を重ねた
結果、上記前駆体酸化物を水蒸気処理するのが有効であ
ることを見出して本願各発明に到達した。
即ち本願の第一の発明の要旨は、有機媒体中での反応に
よって製造された前記表Aに示す主要X線回折ピークを
有するバナジウム−リン系結晶性酸化物(即ち前駆体酸
化物)を水蒸気処理して、結晶純度の向上した前駆体酸
化物を得ることを特徴とするバナジウム−リン系結晶性
酸化物の製造法、に存する。
また本願の第二の発明の要旨は、上記第一の発明によっ
て得られた前駆体酸化物を触媒の形状に成形することを
特徴とするバナジウム−リン系結晶性酸化物含有触媒の
製造法、に存する。
さらに本願の第三の発明の要旨は、上記第一の発明によ
って得られた前駆体酸化物を焼成して前記表Bに示す主
要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系結晶性酸
化物(即ち焼成体酸化物)を生成させることを特徴とす
るバナジウム−リン系結晶性酸化物の製造法、に存する
さらに本願の第四の発明の要旨は、上記第三の発明によ
って得られた焼成体酸化物を触媒の形状に成形すること
を特徴とするバナジウム−リン系結晶性酸化物含有触媒
の製造法、に存するO 以下、本願各発明について詳細に説明する。
本発明方法においては有機媒体法、即ち有機媒体中での
結晶生成反応によって製造された前駆体酸化物を出発物
質とする。該前駆体酸化物の製造のために用いられる有
機媒体法としては、例えば前記■〜■の方法を挙げるこ
とができるが、これらに限定されるものではなく、種々
の方法を用いることができる。ただし工業的にはハロゲ
ン化水素やハロゲン化物原料の使用は回避することが好
ましい。
具体的には例えば、バナジウム原料化合物、リン原料化
合物及び有機媒体並びに場合により、特に原料化合物の
酸化状態によっては、還元剤を混合し、有機媒体の沸点
またはその近傍の温度で加熱して結晶生成反応を行なわ
せる。
上記バナジウム原料化合物としては、五酸化バナジウム
、バナジン酸エステル、リン酸バナジウム等の5価のバ
ナジウム化合物;三酸化バナジウム等の3価のバナジウ
ム化合物;二酸化バナジウム等の9価のバナジウム化合
物等が挙げられる。
また、上記リン原料化合物としては、正リン酸、五酸化
リン、ピロリン酸、リン酸エステル等の5価のリン化合
物;亜リン酸等の3価のリン化合物等が挙げられる。
また、上記有機媒体としては、n−プロパツール、l−
プロパツール、n−ブタノール、l−ブタノール、S−
ブタノール、n−ペンタノール、1−ペンタノール、ベ
ンジルアルコール、エチレングリコール、グリセロール
等の炭素数1〜7のモノアルコール類、ジオール類又は
ポリオール類;テトラヒドロフラン、グリシドール、ジ
イソブチルエーテル等の炭素数3〜/ユの環状又は非環
状のエーテル類等が挙げられる。
また、上記還元剤としては、上記した有機媒体自体を還
元剤として作用させるほか、三酸化バナジウム、亜リン
酸等の低原子価のバナジウム化合物及びリン化合物:ヒ
ドラジン、ヒドロキシルアミン、シーウ酸、乳酸或いは
それ等の誘導体(リン酸塩等)等の既知の無機または有
機の還元剤が挙げられる。
なお上記結晶生成反応に際しては水の混入を可及的に回
避するように配慮する。生成した前駆体酸化物の結晶は
濾過、傾瀉、沈降等の公知の方法で溶媒から分離し、洗
滌し、乾燥して取得する。
本発明方法においては上記のようにして有機媒体法で製
造された前駆体酸化物を水蒸気処理してその結晶純度を
向上させる。水蒸気処理の方法は特に限定されないが、
通常、前駆体酸化物に水蒸気を供給する方法、前駆体酸
化物と水との混合物を加熱して水蒸気を発生させる方法
、或いは前駆体酸化物と水との混合物に水蒸気を供給す
る方法等によって行なうことができる。
水蒸気処理は密閉容器内で行なうのが好ましい。
水蒸気処理の条件は温度が通常/10−2!;0℃、好
ましくは720〜200℃、時間が通常70分〜コθ時
間、好ましくはO,S〜6時間の範囲である。
上記のように水蒸気処理を行なうことによって前駆体酸
化物はその結晶純度が向上する。即ち、X線回折ピーク
パターンを比較すると、有機媒体法で製造された結晶性
の弱い前駆体酸化物が水蒸気処理をすることによって結
晶性の進んだ安定な前駆体酸化物になる。水蒸気処理す
ることによって前駆体酸化物の比表面積は若干低下する
が、結晶純度が向上する結果、後述の焼成によっても比
表面積は殆ど低下せず、大きな比表面積が維持できる。
また水蒸気処理された前駆体酸化物の結晶の大きさを電
子顕微鏡で観察すると、水蒸気処理をしない場合と同様
な大きさを維持している。
上記前駆体酸化物の水蒸気処理に際して生起する現象の
詳細は十分に明らかではないが、恐らく有機媒体法で製
造された前駆体酸化物結晶中に夾雑しやすい前記表Aに
示す以外のX線回折パターンを示す結晶性不純物或いは
非晶質不純物が水蒸気処理により表Aに示す主要X線回
折ピークを示す前駆体酸化物結晶に変換されるものと考
えられる。
上記のように水蒸気処理をしたのち乾燥することによっ
て結晶純度の向上した前駆体酸化物を取得することがで
きる。得られる結晶純度の向上した前駆体酸化物は、そ
れ自体を触媒として、或いは触媒の活性成分として、或
いはそれらの前駆体として、ブタン、ブテン、/、3−
ブタジェン等の炭素数ダ以上の炭化水素の気相酸化によ
る無水マレイン酸の製造に好適に利用される。
例えば前駆体酸化物自体を、必要により成形助剤を併用
して、ペレットその他の触媒の形状に成形することによ
り、固定床触媒として使用することができる。また活性
成分としての前駆体酸化物を担体その他の補助成分と共
に、必要により成形助剤を併用して、ペレットその他の
触媒の形状に成形することにより、固定床触媒として使
用することもできる。このように前駆体酸化物の形のま
まで触媒化した場合、得られた触媒は通常、反応器内で
ダ00〜600℃程度の温度で焼成され、前記衣Bに示
す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系結晶
性酸化物、即ち焼成体酸化物の形に変換されることによ
り活性化されて、反応に使用される。焼成の雰囲気とし
ては窒素、アルゴン等の不活性ガス;空気;不活性ガス
で希釈された空気;ブタン、ブテン等を含有する空気等
が好適に使用される。なお上記焼成による活性化を反応
器外で適当な焼成炉を用いて行なうこともできる。
上記の前駆体酸化物を焼成すると、前記の通り、焼成体
酸化物が得られる。焼成温度は通常、3SO〜goo℃
、好ましくは900〜600℃である。焼成の雰囲気に
ついては前駆体酸化物含有触媒の焼成について上記した
ところと同様である。
得られた焼成体酸化物はそれ自体を触媒として、或いは
触媒の活性成分として、ブタン、ブテン、/、3−ブタ
ジェン等の炭素数り以上の炭化水素の気相酸化による無
水マレイン酸の製造、或いはオレフィンの異性化反応、
水利反応、アルコールの脱水反応、エーテル合成反応、
クラッキング反応、パラフィンの骨格異性化反応、プリ
ンス反応等の固体酸性を利用する反応に好適に利用され
る。
例えば焼成体酸化物自体を、必要により成形助剤を併用
して、ペレットその他の触媒の形状に成形することによ
り、固定床触媒として使用することができる。また焼成
体酸化物を活性成分として、担体その他の補助成分と共
に、必要により成形助剤を併用して、ペレットその他の
触媒の形状に成形することにより固定床触媒として使用
することもできる。なおこのように焼成体酸化物を含有
する触媒の場合でも上記前駆体酸化物含有触媒の場合と
同様の焼成による活性化を行なってもよい。
さらに上記の前駆体酸化物又は(好ましくは)焼成体酸
化物を担体その他の補助成分と共に、微細な球状粒子等
の流動床触媒の形状に成形することにより、流動床触媒
として使用することもできる。この場合の成形法として
は噴霧乾燥法を用いるのが好適である。このための特に
好適な方法は、前駆体酸化物又は焼成体酸化物からなる
第一成分、バナジウム及びリンを(好ましくはその少な
くとも一部をリン酸バナジルの形で)含有する水性溶液
からなる第二成分、並びにシリカゾルからなる第三成分
、を混合して水性スラリーを形成させ、−該スラリーを
噴霧乾燥し、得られた固体粒子を焼成する方法である(
特開昭jtg−770!;’72号、同5g−1qos
ダ3号等参照)。この際、上記第一成分を水性スラリー
調製以前の段階で微粉化しておくのがよく、そのために
はハンマーミル、ジェットミル、コロイドミル、サンド
グラインダー等の適当な粉砕装置を使用し、湿式法又は
乾式法で粉砕して、通常70μm以下、好適にはSμm
以下の粒径となるようにする。なお焼成には例えばマツ
フル炉、ロータリーキルン、流動焼成炉等の任意の形式
の焼成炉を用いることができる。焼成の雰囲気について
は前駆体酸化物含有触媒の焼成について前記したところ
と同様である。このようにして得られる流動床触媒は活
性、流動性及び強度に優れている。
なお上記の噴霧乾燥によって得られる固体粒子をペレッ
トその他の触媒の形状に成形することにより、固定床触
媒として使用することもできる。
本発明方法によって得られる触媒を使用して炭化水素を
気相酸化することにより無水マレイン酸を製造すること
ができる。原料は炭素数ダ以上の炭化水素であり、好ま
しくは炭素数ダの直鎖状脂肪族炭化水素である。具体的
には例えばn−ブタン、/−ブテン、コープテン、7.
3−ブタジェン又はそれ等の混合物が挙げられる。
炭素数ダの分岐鎖状脂肪族炭化水素、例えばイソブタン
、イソブチレンからもより低収率ではあるが、無水マレ
イン酸が生成する。経済的に特に有利な原料はn−ブタ
ン及びブテン類であり、通常、天然ガスからの分離或い
はナフサクランキング又はFCC反応によって得られる
C4留分として、また場合によってはこれらからブタジ
ェンやイソブチレンを抽出した残りの混合物として使用
される。これらの場合には通常、炭素数3又はSの炭化
水素類も不純物として混入するが、特に支障はない。こ
れらの原料炭化水素は、上記触媒の存在下に、気相で接
触酸化されて無水マレイン酸を生成する。酸化剤として
は分子状酸素含有ガス、通常は空気が使用される。反応
器は固定床方式でも流動床方式でもよい。原料炭化水素
は、空気中の濃度として通常o、1〜g % (vol
)、より好適には八〇 −!、j俤程度の範囲となるよ
うな割合で、触媒層に空気と一緒にまたは別々に導入さ
れて酸化される。
反応温度は通常300〜SSO℃、より好適には3SO
〜SOO℃の範囲であり、反応圧力は通常、常圧以上、
より好適には0.7〜10Kq/(’171”Gの範囲
である。
〔実施例〕
次に実施例により本発明の具体的態様をより詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
によって限定されるものではない。
実施例/ イソプタノールハ21中に99%リン酸? 11.g 
9と五酸化バナジウム(9?%) 72.glとを加え
、スラリー状態で攪拌しながら、全還流を76時間実施
した。最初の還流が始まってから100−のイソブタノ
ールを留出させ、100m1の精製したインブタノール
を加えた。
再び還流が始まってから100−のイソブタノールを留
出させ、100−の精製したインブタノールを加えた。
この操作を2時間のうちに3回繰り返した。反応終了後
、スラリーを室温まで冷却し、生成した淡青色の結晶を
戸別し、iso℃でコ時間乾燥して前駆体酸化物の乾燥
粉末を得た。得られた前駆体酸化物のX線回折スペクト
ルを第1図の線/に示す。
上記前駆体酸化物の結晶を容積100−のフッ素樹脂製
ビーカーにSO3取り、容積qo。
−のステンレス製加圧容器中に上記ビーカーごと入れ、
ビーカーと加圧容器との間に水を約20m1入れ、77
0℃に昇温し、−時間保持して水蒸気処理を行なった。
圧力はg !; K9/ cm2Gであった。水蒸気処
理を終えた前駆体酸化物を加圧容器ごと冷水につけて冷
却した。取り出された前駆体酸化物はホットプレート(
約/30℃)上で乾燥した。得られた水蒸気処理後の前
駆体酸化物のX線回折スペクトルを第1図の線二に示す
第1図の線/及び線−〇対比から、有機媒体法で製造さ
れた前駆体酸化物を水蒸気処理することにより、結晶性
が向上し、かつ前記表Aに示す以外のX線回折ピークを
示す結晶性不純物が著しく減少して、結晶純度が向上し
たことが明らかである。
上記水蒸気処理後の前駆体酸化物の一部を石英製の焼成
管に充填し、酸素−窒素混合ガス(02/ N2= g
l92 )気流中でダgO℃において6分間焼成し、焼
成体酸化物に変換して活性化した。得られた焼成体酸化
物のX@回折スペクトルを第2図の練りに示す。また各
結晶性酸化物の物性データを表1に示す。
上記焼成体酸化物を打錠成型(? wt+e X 2t
nr )し、破砕し篩分して/1I−2’lメツシユの
ものを取り出して触媒(触媒−/)とした。
比較例/ 実施例/において有機媒体法で製造された前駆体酸化物
を水蒸気処理することな〈実施例/と同様に焼成して、
焼成体酸化物を得た。得られた焼成体酸化物のX線回折
スペクトルを第2図の線3に示す。また各結晶性酸化物
の物性データを表1に示す。
上記焼成体酸化物を実施例/と同様に打錠成型し破砕し
篩分して触媒(比較触媒−/)とした。
比較例2(水性媒体法) 容積5OO−のビーカーに水ioomt、gsチリン酸
2 Q、22 g及び9g%抱水ヒドラジンコ、j g
 yを入れ、約70℃に加温し、99%五酸化バナジウ
ム/ざ、20 gを少量づつ加えて溶解した。溶液の全
量が9g、9になるまで濃縮し、容積100−のフッ素
樹脂製ビーカーに移し、容積tloomtのステンレス
製加圧容器に入れ、750℃において3時間保持する水
熱処理を行なって前駆体酸化物のスラリーを生成させた
冷却後、上記スラリーを取り出し7ホツトプレート(約
/SO℃)上に滴下して乾燥させた。結晶収量はほぼ定
量的であった。得られた前駆体酸化物は前記衣Aに示す
主要X線回折ピークを示した。
上記前、を体酸化物を実施例/と同様に焼成して、焼成
体酸化物を得た。得られた焼成体酸化物のX線回折スペ
クトルを第2図の線Sに示す。
また各結晶性酸化物の物性データを表/に示す。
上記焼成体酸化物を実施例/と同様に打錠成型し破砕し
篩分して触媒(比較触媒−りとした0 表  1 反応例/ 外径611IIΩのガラス管製反応器に各触媒/−を充
填した。反応管を反応温度に保持し、これに反応ガスを
供給して反応を行なわせだ。生成物は水に吸収し、吸光
度により生成物であるマレイン酸を定量し、また、廃ガ
スをガスクロマトグラフィーにより分析した。反応ガス
としてはtI%ブタン/空気混合ガスを用い、GH3V
   4′/、 000 hr−’で反応させた。触媒
−/及び比較触媒−/、コを用いて反応させた結果は次
の表−〇通シであった。なお最適反応温度とは無水マレ
イン酸収率が最大となる反応温度である。
表  2 〔発明の効果〕 本発明方法によって製造されるバナジウム−リン系結晶
性酸化物又はそれを含有する触媒は、触媒の前駆体又は
活性成分として、或いは触媒として、炭素数9以上の炭
化水素の気相酸化による無水マレイン酸の製造に用いる
ことができ、活性及び選択性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例/で得られた前駆体酸化物のX線回折ス
ペクトルを示し、線/は水蒸気処理前のものを、また線
コは水蒸気処理後のものをそれぞれ表わす。 第2図は実施例/及び比較例/、二で得られた焼成体酸
化物のX線回折スペクトルを示し、線3は比較例/、線
qは実施例/、また線Sは比較例2のものをそれぞれ表
わす。 特許出願人  三菱化成工業株式会社 代 理 人 弁理士長香川  − ほか/名

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機媒体中での反応によって製造された下記表A
    : ¥表A¥ ▲数式、化学式、表等があります▼ に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物を水蒸気処理して、結晶純度の向上した上
    記表Aに示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−
    リン系結晶性酸化物を得ることを特徴とするバナジウム
    −リン系結晶性酸化物の製造法。
  2. (2)請求項1に記載のバナジウム−リン系結晶性酸化
    物の製造法において、水蒸気処理の温度が110〜25
    0℃の範囲であることを特徴とする方法。
  3. (3)請求項1又は請求項2に記載のバナジウム−リン
    系結晶性酸化物の製造法において、水蒸気処理を密閉容
    器中で行なうことを特徴とする方法。
  4. (4)請求項1〜3のいずれか1つに記載のバナジウム
    −リン系結晶性酸化物の製造法において、水蒸気処理を
    液体の水の共存下に行なうことを特徴とする方法。
  5. (5)有機媒体中での反応によって製造された下記表A
    : ¥表A¥ ▲数式、化学式、表等があります▼ に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物を水蒸気処理して、結晶純度の向上した上
    記表Aに示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−
    リン系結晶性酸化物を得ること、並びに該結晶性酸化物
    を触媒の形状に成形することを特徴とするバナジウム−
    リン系結晶性酸化物含有触媒の製造法。
  6. (6)有機媒体中での反応によって製造された下記表A
    : ¥表A¥ ▲数式、化学式、表等があります▼ に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物を水蒸気処理して、結晶純度の向上した上
    記表Aに示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−
    リン系結晶性酸化物を得ること、並びに該結晶性酸化物
    を焼成して下記表B: ¥表B¥ ▲数式、化学式、表等があります▼ に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物を生成させることを特徴とするバナジウム
    −リン系結晶性酸化物の製造法。
  7. (7)有機媒体中での反応によって製造された下記表A
    : ¥表A¥ ▲数式、化学式、表等があります▼ に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物を水蒸気処理して、結晶純度の向上した上
    記表Aに示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−
    リン系結晶性酸化物を得ること、該結晶性酸化物を焼成
    して下記表B: ¥表B¥ ▲数式、化学式、表等があります▼ に示す主要X線回折ピークを有するバナジウム−リン系
    結晶性酸化物を生成させること、並びに該結晶性酸化物
    を触媒の形状に成形することを特徴とするバナジウム−
    リン系結晶性酸化物含有触媒の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1994007601A1 (en) * 1992-09-30 1994-04-14 Battelle Memorial Institute Vanadium phosphorus oxide catalyst and aerosol method of preparation
JP2002535136A (ja) * 1999-01-29 2002-10-22 サイエンティフィック・デザイン・カンパニー・インコーポレーテッド りん/バナジウム無水マレイン酸触媒製造

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JP2002535136A (ja) * 1999-01-29 2002-10-22 サイエンティフィック・デザイン・カンパニー・インコーポレーテッド りん/バナジウム無水マレイン酸触媒製造

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