JPH0643025A - 人体検出装置 - Google Patents

人体検出装置

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Publication number
JPH0643025A
JPH0643025A JP9277993A JP9277993A JPH0643025A JP H0643025 A JPH0643025 A JP H0643025A JP 9277993 A JP9277993 A JP 9277993A JP 9277993 A JP9277993 A JP 9277993A JP H0643025 A JPH0643025 A JP H0643025A
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JP
Japan
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human body
detection area
infrared detector
output signal
output
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Application number
JP9277993A
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English (en)
Inventor
Masahiko Fukuda
正彦 福田
Hiroshi Numakura
弘 沼倉
Kenichi Ito
賢一 伊藤
Koji Iio
幸司 飯尾
Akira Hidaka
彰 日高
Ryoji Minagawa
良司 皆川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Radiation Pyrometers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一の赤外線検出器を使用して、人体が存在
する位置を検出する。 【構成】 集光器(図示しない)により部分検知領域(1
A)〜(1C)に、それぞれ面積を異にする有効検知領域(2A)
〜(2C)を設定する。人体が有効検知領域(2A)〜(2C)を移
動すると、人体から放射される遠赤外線を検出して、赤
外線検出器(図示しない)は出力を発する。この出力は
有効検知領域(2A)〜(2C)のそれぞれで異なった周波数と
なる。したがって、この出力の変動時間又は周波数の違
いを判別して、部分検知領域(1A)〜(1C)のいずれに人体
が存在するかを検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は赤外線を集光して人体
を検出する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図44及び図45は、例えば、特開平1
−227987号公報に示された従来の人体検出装置を
示す図で、図44はブロック線図、図45は室内におけ
る人体の存在位置検出説明図である。
【0003】図において、(1A)〜(1C)は一定の狭域から
なる部分検知領域、(3A)〜(3C)はそれぞれ部分検知領域
(1A)〜(1C)の光を集める集光器、(4A)〜(4C)は人体から
発する赤外線を選択的に検出する複数の赤外線検出器、
(5)は赤外線検出器(4A)〜(4C)の出力を増幅する複数の
増幅器、(6)は増幅された信号を基準値と比較して二値
化する、判断手段を構成する複数の二値化装置である。
【0004】従来の人体検出装置は上記のように構成さ
れ、集光器(3A)により集められた光は、一定の狭域を部
分検知領域(1A)として限定して、赤外線検出器(4A)に導
かれる。赤外線検出器(4A)では、人体の発する放射赤外
線の変化を光学的フィルタにより、人体からの放射赤外
線の中心波長である10ミクロン付近の波長の赤外線を
中心として選択的に検知し、検知信号を増幅器(5)へ出
力する。
【0005】増幅器(5)は入力した検知信号を所定のレ
ベルまで増幅する。この増幅率は、光が距離の2乗に比
例して減衰することから、検知しようとする人体までの
距離に応じて決定される。そして、この増幅された信号
に関し、部分検知領域(1A)内で最も遠い距離での信号レ
ベルを基準値とした二値化装置(6)で二値化し、信号の
電圧レベルで「0」か「1」かに判定する。
【0006】このようにして、集光器(3A)の部分検知領
域(1A)に人体が存在する場合、二値化装置(6)の対応す
る出力に人体位置信号として出力される。また、集光器
(3B)(3C)の部分検知領域(1B)(1C)に人体が存在する場
合、増幅器(5)及び二値化装置(6)の増幅率及び基準値が
異なるだけで、同様にそれぞれ人体位置信号として検出
される。その結果、図45に示すように、各部分検知領
域(1A)〜(1C)で人体の移動があるとき、部分検知領域(1
A)〜(1C)のいずれに人体が存在するかが検出できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の人
体検出装置では、部分検知領域(1A)〜(1C)に対応して赤
外線検出器(4A)〜(4C)、増幅器(5)及び二値化装置(6)を
使用しているため、これらの機器が複数必要となり、構
成部品点数が多くなって、価格が高くなり、小形化が困
難であるという問題点がある。
【0008】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、単一の赤外線検出器等で複数の部分検知
領域の人体検出ができるとともに、構成部品点数が少な
く、低価格で容易に小形化できるようにした人体検出装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係る人体検出装置は、少なくとも一つの部分検知領域で
は、これに内包される有効検知領域面積を、他の部分検
知領域に内包される有効検知領域面積と異ならせて配設
した集光器と、赤外線検出器の出力信号の変動時間又は
周波数から人体の存在する部分検知領域を特定する判断
手段を設けたものである。
【0010】この発明の第2の発明に係る人体検出装置
は、第1の発明のものにおいて、部分検知領域に一つ以
上の有効検知領域を設定し、部分検知領域の少なくとも
一つでは、これに内包される有効検知領域の面積又は数
を、他の部分検知領域に内包される有効検知領域の面積
又は数と異ならせて配設したものである。
【0011】この発明の第3の発明に係る人体検出装置
は、第1の発明のものにおいて、集光器を、少なくとも
一つの部分検知領域では、これに内包されるほぼ同面積
の有効検知領域を複数配設するものとし、赤外線検出器
の出力信号の波形を計数して人体の移動した有効検知領
域を特定する判断手段を設けたものである。
【0012】この発明の第4の発明に係る人体検出装置
は、第3の発明のものにおいて、赤外線検出器を人体の
移動方向により出力極性の異なるものとし、赤外線検出
器の出力信号のピーク電圧値の正負を判断する判断手段
を設けたものである。
【0013】この発明の第5の発明に係る人体検出装置
は、第1の発明のものにおいて、少なくとも一つの部分
検知領域に一つの有効検知領域を設定し、赤外線検出器
の出力信号の変動時間又は周波数により、人体の移動し
た有効検知領域の長さを特定する判断手段を設けたもの
である。
【0014】この発明の第6の発明に係る人体検出装置
は、第1の発明のものにおいて、赤外線検出器の出力信
号の変動時間の変化又は周波数の変化から人体が同じ部
分検知領域内で移動したか、他の部分検知領域へ移動し
たかの移動方向を特定する判断手段を設けたものであ
る。
【0015】この発明の第7の発明に係る人体検出装置
は、第6の発明のものにおいて、ファジー推論を用いて
人体の移動方向を特定するの判断手段を備えたものであ
る。
【0016】この発明の第8の発明に係る人体検出装置
は、第6の発明のものにおいて、人体の移動方向から、
移動方向に応じて部分検知領域基準を調整して人体の存
在する部分検知領域を特定する判断手段を設けたもので
ある。
【0017】この発明の第9の発明に係る人体検出装置
は、第8の発明のものにおいて、ファジー推論を用いて
人体の移動方向を特定する判断手段を備えたものであ
る。
【0018】この発明の第10の発明に係る人体検出装
置は、第1の発明のものにおいて、判断手段として、赤
外線検出器の出力信号の変動時間の変化又は周波数の変
化から、人体の移動方向の斜行の度合いを特定する判断
手段を設けたものである。
【0019】この発明の第11の発明に係る人体検出装
置は、第10の発明のものにおいて、ファジー推論を用
いて人体の移動方向の斜行の度合いを特定する判断手段
を備えたものである。
【0020】この発明の第12の発明に係る人体検出装
置は、第10の発明のものにおいて、人体の移動方向の
斜行度合いに応じて人体の存在する部分検知領域を特定
する判断手段を設けたものである。
【0021】この発明の第13の発明に係る人体検出装
置は、第12の発明のものにおいて、ファジー推論を用
いて人体移動方向の斜行の度合いを特定する判断手段を
備えたものである。
【0022】この発明の第14の発明に係る人体検出装
置は、第8又は第9の発明のものにおいて、赤外線検出
器の出力電圧値測定手段と、人体の移動方向判断手段に
よって同一部分検知領域内の移動方向と判断されたとき
赤外線検出器の出力信号の出力時間又は周波数と出力信
号のピーク電圧とからいずれの部分検知領域に人体が存
在するかを特定する判断手段とを備えたものである。
【0023】この発明の第15の発明に係る人体検出装
置は、第14の発明のものにおいて、人体の移動方向判
断手段によって同一部分検知領域内の移動方向と判断さ
れたとき赤外線検出器の出力信号の出力時間又は周波数
と出力信号のピーク電圧とからいずれの部分検知領域に
人体が存在するかをファジー推論を用いて特定する判断
手段を備えたものである。
【0024】この発明の第16の発明に係る人体検出装
置は、第8又は第9の発明のものにおいて、赤外線検出
器の出力電圧値測定手段と、人体の移動方向判断手段に
よってある部分検知領域から他の部分検知領域への移動
方向と判断されたとき赤外線検出器の出力信号の出力時
間又は周波数と出力信号のピーク電圧とからいずれの部
分検知領域に人体が存在するかを特定する判断手段を設
けたものである。
【0025】この発明の第17の発明に係る人体検出装
置は、第16の発明のものにおいて、人体の移動方向判
断手段によってある部分検知領域から他の部分検知領域
への移動方向と判断されたとき赤外線検出器の出力信号
の出力時間又は周波数と出力信号のピーク電圧とからい
ずれの部分検知領域に人体が存在するかをファジー推論
を用いて特定する判断手段を備えたものである。
【0026】この発明の第18の発明に係る人体検出装
置は、第12又は、第13の発明において、赤外線検出
器の出力電圧値測定手段と、人体の移動方向判断手段に
よってある部分検知領域から他の部分検知領域への移動
方向と判断されたとき赤外線検出器の出力信号の出力時
間又は周波数と出力信号のピーク電圧とからいずれの部
分検知領域に人体が存在するかを特定する存在検知領域
判断手段と、人体の移動方向判断手段によって同一部分
検知領域内の移動方向と判断されたとき赤外線検出器の
出力信号の出力時間又は周波数と出力信号のピーク電圧
とからいずれの部分検知領域に人体が存在するかを特定
する存在検知領域判断手段と、人体の移動方向の斜行度
合いを用いて上記の移動方向に対して特定される部分検
知領域の加重平均値を求める加重平均値算出手段とを備
えたものである。
【0027】この発明の第19の発明に係る人体検出装
置は、第14、第15及び第18のいずれかの発明にお
いて、人体の存在する部分検知領域を特定する際、判断
に用いる出力信号波形を、過去少なくとも一つの波形の
うち最大振幅のものを用いて特定するようにしたもので
ある。
【0028】この発明の第20の発明に係る人体検出装
置は、第14、第15及び18のいずれかの発明におい
て、人体の存在する部分検知領域を特定する際、判断に
用いる出力信号波形を、過去少なくとも一つの波形の平
均値を用いて特定するようにしたものである。
【0029】この発明の第21の発明に係る人体検出装
置は、第14〜第20のいずれかの発明において、赤外
線検出器の出力信号がゆり戻し波形であると判断された
ときには、その波形を用いて部分検知領域の特定を行な
わないよう除外するゆり戻し波形除去手段とを備えたも
のである。
【0030】この発明の第22の発明に係る人体検出装
置は、第14〜第21のいずれかの発明において、赤外
線検出器の出力信号がゆり戻し波形であると判断された
ときには、その直前の波形に含まれるゆり戻しによる影
響を除去する補正手段とを備えたものである。
【0031】この発明の第23の発明に係る人体検出装
置は、第14〜第22のいずれかの発明において、赤外
線検出器の出力信号を、一つの半波形の中で発生するピ
ーク数を数え、その半波の出力信号の変動時間又は周波
数をピーク数で除して補正する補正手段を備えたもので
ある。
【0032】
【作用】この発明の第1の発明においては、少なくとも
一つの部分検知領域に内包される有効検知領域面積を、
他の部分検知領域の有効検知領域面積と異ならせて配設
したため、人体が部分検知領域で一定速度で移動したと
きの赤外線検出器の出力信号の出力の変動時間又は周波
数を任意の部分検知領域ごとに設定できる。
【0033】第2の発明においては、部分検知領域に一
つ以上の有効検知領域を設定するようにしたため、部分
検知領域に内包される有効検知領域面が増加する
【0034】第3の発明においては、人体の移動したと
きの赤外線検出器の出力信号の波形を計数するようにし
たため、人体が移動した領域の数が特定できる。
【0035】第4の発明においては、赤外線検出器に人
体の移動方向により極性の異なるものを用い、出力信号
のピーク電圧値の正負を判断するようにしたため、人体
の移動方向が特定できる。
【0036】第5の発明においては、赤外線検出器の出
力信号の変動時間又は周波数から、人体が移動した有効
検知領域の長さを特定するようにしたため、赤外線検出
器から人体までの距離を推定できる。
【0037】この発明の第6〜第18の発明において
は、人体の移動方向を特定するようにしたため、移動方
向に応じて、人体の存在部分検知領域を特定する判断手
段を選択又は調整することができる。
【0038】第7、第9、第11、第13、第15、第
17の発明においては、その判断手段にファジー推論を
用いたため、少ない情報量から、簡単に、かつ正確に判
断が行なえる。
【0039】第19の発明においては、検出用波形中最
大振幅のものを用いるため、人体検出装置の検出精度を
向上できる。
【0040】第20の発明においては、検出用波形の平
均のものを用いるため、人体検出装置の検出精度を向上
できる。
【0041】第21の発明においては、赤外線検出器の
出力信号の最後の直前の半波形を判断に用いないように
する、ゆり戻し波形の除去を実施しているため、人体検
出装置の検出精度を向上できる。
【0042】第22の発明においては、赤外線検出器の
出力信号の最後の直前の半波形を用いて、ゆり戻し現象
による影響を補正しているため、人体検出装置の検出精
度を向上できる。
【0043】第23の発明においては、赤外線検出器の
出力信号が一つの半波形中に複数のピークが発生したと
きでも、その発生数を計数し、発生数に応じて出力信号
の変動時間まては周波数を補正しているため、人体検出
装置の検出精度を向上できる。
【0044】
【実施例】
実施例1.図1〜図4はこの発明の第1の発明の一実施
例を示す図で、図1は検知領域の構成図、図2は全体構
成図、図3は集光器の集光説明図、図4は赤外線検出器
の出力波形図であり、従来装置と同様の部分は同一符号
で示す(以下の各実施例も同じ)。
【0045】図1において、(2A)〜(2C)は部分検知領域
(1A)〜(1C)のそれぞれに内包される有効検知領域で、そ
の面積は有効検知領域(2A)、領域(2B)、領域(2C)の順に
小さくなっている。(7A)〜(7C)はそれぞれ部分検知領域
(1A)〜(1C)での人体の移動方向である。
【0046】図2において、(3)は図1のような部分検
知領域(1A)〜(1C)及び有効検知領域(2A)〜(2C)を構成す
るための集光器、(4)は焦電センサ、サーモパイル素子
等で構成され集光器(3)からの遠赤外線を電気信号に変
換して出力(4a)〜(4c)を発する赤外線検出器、(5)は赤
外線検出器(4)の出力(4a)〜(4c)を帯域増幅する増幅
器、(6)は上記増幅された出力信号に対し周波数又は出
力時間を検知する判断手段である。
【0047】図3において、(11A)〜(11C)はそれぞれ焦
点距離Fa〜Fcが異なる多分割フレネルレンズ(多分割
反射ミラーも使用可能)、Sa〜Scはそれぞれ有効検知
領域(2A)〜(2C)の面積、Sは受光素子面積である。これ
により、面積の異なる有効検知領域(2A)〜(2C)からの遠
赤外線を集光して等しい受光素子面積Sの入力が得られ
る。
【0048】次に、この実施例の動作を図4を参照して
説明する。まず、室内の部分検知領域(1A)〜(1C)での人
体の動きによって人体から放射される遠赤外線量の室内
における分布が変化する。この赤外線変化は集光器(3)
によって赤外線検出器(4)へ導かれる。赤外線検出器(4)
は部分検知領域(1A)〜(1C)の遠赤外線の変化に応じて、
図4に示すように、基準電圧の上下に揺れる出力(4a)〜
(4c)を生じる。
【0049】今、部分検知領域(1A)で、人体が矢印(7A)
の方向に一定速度で移動したとすると、赤外線検出器
(4)は有効検知領域(2A)内に人体が進入したときから、
有効検知領域(2A)外に出る間に、図4に示す出力(4a)を
発生する。ここに、Taは出力(4a)が発生してから収束
するまでの時間、すなわち出力の変動時間である。
【0050】また、部分検知領域(1B)で、人体が矢印(7
B)の方向に上記速度と同様の速度で移動したとすると、
赤外線検出器(4)は時間Tbだけ出力(4b)を発生する。こ
こで、出力(4b)を出力(4a)と比較すると、時間Tbは時
間Taよりも短くなっている。これは、人体が横切る有
効検知領域(2B)の長さが有効検知領域(2A)よりも短いた
めである。
【0051】同様に、部分検知領域(1C)で、人体が矢印
(7C)の方向に移動すると、赤外線検出器(4)は時間Tc
だけ出力(4c)を発生し、その時間Tcは時間Tbよりも短
くなっている。このように各部分検知領域(1A)〜(1C)に
おける有効検知領域(2A)〜(2C)の長さ又は面積を変更す
ると、赤外線検出器(4)の人体移動に対する出力(4
a)〜(4c)の波形が変化する。したがって、この波
形の変動時間Ta〜Tcから、人体が移動した有効検知領
域(2A)〜(2C)、すなわち部分検知領域(1A)〜(1C)を特定
することができる。また、上記波形の変動時間Ta〜Tc
は、波形の周波数としてとらえても、同様の判断が可能
である。
【0052】次いで、出力(4a)〜(4c)は増幅器(5)を経
て判断手段(6)に入力される。判断手段(6)では、出力(4
a)〜(4c)の変動時間Ta〜Tc又は周波数を解析すること
で、人体が存在する部分検知領域(1A)〜(1C)を特定す
る。なお、判断手段(6)は出力(4a)〜(4c)の振幅を所定
値と比較し、この所定値よりも大きい時間を人体検知時
間として検出し、その継続時間を判断するようにするこ
とも可能である。
【0053】このようにして、集光器(3)を用いて、部
分検知領域(1A)〜(1C)ごとに、有効検知領域(2A)〜(2C)
の長さ又は面積を任意に変更することにより、部分検知
領域(1A)〜(1C)ごとに出力(4a)〜(4c)の変動時間又は周
波数を任意に変更できる。そして、出力(4a)〜(4c)の変
動時間Ta〜Tc又は周波数を検出判断することにより、
部分検知領域(1A)〜(1C)のいずれからの出力かが判断可
能となる。その結果、図45に示すように、各部分検知
領域(1A)〜(1C)で人体の移動があるとき、人体が存在す
る位置が判断できる。
【0054】また、実施例1では、部分検知領域(1A)〜
(1C)を一次元的に1×3と3個配列したが、配列数は複
数であれば何個でもよい。また、部分検知領域(1A)〜(1
C)を二次元的に、例えば、2×2や3×3のように配列
しても同様の機能が期待できる。
【0055】実施例2.図5はこの発明の第1の発明の
他の実施例を示す検知領域の構成図である。この実施例
は、一つの部分検知領域に三つの有効検知領域を配設
(例えば、部分検知領域(1A)に有効検知領域(2A-1)〜(2
A-3)を配設)した部分検知領域を三つ並べて配設したも
のである。部分検知領域内の有効検知領域はほぼ同一の
面積であればいくつ配設しても同様の効果がある。
【0056】実施例3.図6及び図7はこの発明の第2
の発明を示す図で、図6は検知領域の構成図、図7は赤
外線検出器の出力波形図である。なお、図2はこの実施
例にも共用される。
【0057】この実施例では、部分検知領域(1A)には1
個の有効検知領域(2D)が、部分検知領域(1B)には2個の
有効検知領域(2E)が、部分検知領域(1C)には3個の有効
検知領域(2F)が、それぞれ設定されている。これ以外は
実施例1と同様である。
【0058】部分検知領域(1A)〜(1C)で人体がそれぞれ
矢印(7A)〜(7C)の方向に一定速度で移動したとすると、
赤外線検出器(4)の出力(4d)〜(4f)が、図7に示すよう
になることは、実施例1の説明から容易に理解されると
ころである。このとき、出力(4e)の変動時間Teは出力
(4d)の変化時間Tdよりも短くなるとともに、部分検知
領域(1B)の数に応じた波形数2となっている。これは人
体が横切る有効検知領域(2E)の長さが、有効検知領域(2
D)の長さよりも短く、数も多いためである。同様に、出
力(4f)の変化時間Tfは出力(4e)の変化時間Teよりも短
くなるとともに、波形数3となっている。
【0059】このように、各部分検知領域(1A)〜(1C)に
おける有効検知領域(2A)〜(2F)の長さ、面積又は数を変
更すると、赤外線検出器(4)の出力(4d)〜(4f)の波形が
変化する。したがって、この波形の変動周波数及び波形
数から、人体が移動した有効検知領域(2D)〜(2F)、すな
わち部分検知領域(1A)〜(1C)を特定することができる。
実施例3では、部分検知領域(1A)〜(1C)の無効検知領域
面積を小さくすることができ、実施例1に比べて検知精
度が向上する。
【0060】また、実施例3では、部分検知領域(1A)〜
(1C)を、一次元的に配列したが、二次元的に例えば2×
2や3×3のように配列してもよい。また、部分検知領
域(1A)〜(1C)のそれぞれの有効検知領域(2D)〜(2F)を二
次元的に配列してもよい。
【0061】実施例4.図8は、この発明の第3の発明
を示す図で、検知領域の構成図及び赤外線検出器の出力
波形図である。
【0062】図8において、(1)は部分検知領域、(2A)
〜(2C)は有効検知領域、(7A)〜(7C)は人体の移動方向で
ある。(4g)〜(4i)はそれぞれ人体が矢印(7A)〜(7C)の方
向に移動した場合の赤外線検出器(4)の出力波形であ
る。
【0063】図8(A)で矢印(7A)のように人体が部分
検知領域(1)内の有効検知領域(2A)を移動したときに
は、出力(4g)が得られる。この波形は、基準電圧から正
の方向に一つの山、負の方向の一つの谷のような形で電
圧が変化する。この正負一対の山谷を一波あるいは一周
期とする。このようなとき、波形の計数手段で波形数1
と計数する。次に、図8(B)で矢印(7B)のように人体
が移動したときには、出力(4h)が得られる。この波形
は、上記の一波又は一周期が二つ連続しているものであ
る。このようなとき波形の計数手段で波形数2と計数す
る。また、同様に、図8(C)で矢印(7C)のように人体
が移動したときの出力(4i)では、波形の計数手段で波形
数3の計数する。
【0064】このように、波形計数手段で計数された波
の数を調べると、部分検知領域(1)内で人体がいくつの
有効検知領域(2A)〜(2C)を通過したかを知ることができ
る。
【0065】今、部分検知領域(1)内の有効検知領域(2
A)〜(2C)の長さがそれぞれ1mで、有効検知領域(2A)〜
(2C)間の間隔が0.5mであるとすると、波形数1のと
き人体の移動距離は約1m、波形数2のとき人体の移動
距離は約2.5mのように推定できる。
【0066】このように、部分検知領域(1)内の有効検
知領域(2A)〜(2C)の大きさ及び間隔は集光器(3)の設計
によってあらかじめ既知であるから、特定された部分検
知領域(1)内での有効検知領域(2A)〜(2C)通過数の波形
を計数することによって特定することにより人体の移動
距離を推測できる。
【0067】実施例5.図9は、この発明の第4の発明
を示す図で、検知領域の構成図及び赤外線検出器の出力
波形図である。
【0068】図9において、(4j)(4k)はそれぞれ人体が
矢印(7A)〜(7B)のように移動した場合の赤外線検出器
(4)の出力波形である。(4j-spv)(4K-spv)は、出力波形
の最初のピーク値である。
【0069】赤外線検出器(4)には、検知領域内での人
体の移動方向により極性の異なる出力をするものがあ
る。例えば、デュアルタイプの焦電形赤外線検出器は、
ある人体や背景の温度条件のもとで、検知領域内を人体
が左から右に移動したとき正方向の出力をするとすれ
ば、逆に人体が右から左に移動したときは負方向の出力
をする特性を持つ。
【0070】このような人体の移動に対して極性を持つ
赤外線検出器(4)を用いると、図9(A)のように、矢
印(7A)の方向に人体が移動したときは、出力波形の最初
のピーク値(4j-spv)での極性が基準電圧から正の方向と
なり、逆に図9(B)のように、矢印(7B)の方向に人体
が移動したときは、最初のピーク値(4k-spv)での極性が
負の方向となる。
【0071】したがって、赤外線検出器(4)の出力波形
のピーク電圧値(4j-spv)(4K-spv)を測定し、その電圧値
が基準電圧値に対して正の方向か、負の方向かを比較す
ることで、人体が左から右に移動したか、右から左に移
動したかを知ることができる。
【0072】また、実施例5によれば、人体が移動して
有効検知領域(2A)〜(2C)の数が得られるので、この移動
有効検知領域数と移動方向を合わせると、部分検知領域
内のどの有効検知領域に人体が存在するかを推測するこ
とができる。
【0073】例えば、初め部分検知領域(1)内に人体が
存在しない状態から、左から右方向に波数2という第1
の移動と、右から左方向に波数1の第2の移動があった
あとの人体の存在位置は、第1の移動後、有効検知領域
(2B)と(2C)の間であると推定され、次いで、第2の移動
後、上記位置から左へ有効検知領域一つ分移動したと考
えられるので、人体の存在位置は、有効検知領域(2A)と
(2B)の間であるのと推定される。
【0074】実施例6.図10、図11はこの発明の第
5の発明を示す図で、図10は検知領域の構成図、図1
1は赤外線検出器の出力波形図である。
【0075】図10において、(2)は赤外線検出器(4)又
は集光器(3)により、平行でない角度で集光している有
効検知領域である。一つの有効検知領域(2)内を人体が
移動するとき、赤外線検出器(4)から人体までの距離が
矢印(7A)による移動から矢印(7C)による移動のように異
なるときでも、それぞれの移動に対する出力波形は図1
1の(4l)〜(4n)のようになり、人体が移動した有効検知
領域(2)の長さにより、出力信号の変動時間又は周波数
が有効検知領域(2)の広がり角度によって一義的に決ま
る。したがって、出力信号の変動時間又は周波数を測定
することで、人体が移動した有効検知領域(2)の長さを
推定することができる。
【0076】今、有効検知領域(2)の集光角度は既知で
あるから、上記のようにして推定された有効検知領域
(2)の長さから、赤外線検出器(4)から人体の存在する位
置までの距離を特定することができる。
【0077】実施例7.図12〜図15は、この発明の
第6の発明の一実施例を示す図で、図12は検知領域の
二次元的配設の構成図、図13は赤外線検出器の出力波
形図、図14は図12を変形した二次元的配設の構成
図、図15は出力信号の変動時間の変化と移動方向の関
係を示す図である。
【0078】図12において、(102A)〜(102C)は部分検
知領域(101A)〜(101C)のそれぞれに内包される有効検知
領域で、その面積は有効検知領域(102A)、領域(102B)、
領域(102C)の順に小さくなっている。(103)は、部分検
知領域(101A)〜(101C)を配設したもので、図12ではこ
れを複数(図では3個)並べて、二次元的配設(104)と
している。(105A)〜(105C)はそれぞれ二次元的配設(10
4)内での人体の移動方向である。
【0079】図13において、(106A)〜(106C)は、それ
ぞれ図12で人体が矢印(105A)〜(105C)方向に移動した
時の赤外線検出器(4)の出力波形である。
【0080】図14において、(108A)〜(108C)は部分検
知領域(107A)〜(107C)のそれぞれに内包される有効検知
領域で、その面積は有効検知領域(108A)、領域(108B)、
領域(108C)の順に小さくなっている。(109)は、部分検
知領域(107A)〜(107C)を一次元的に配設したもので、図
14ではこれを複数(図では3個)並べて、二次元的配
設(110)としている。(111A)〜(111C)はそれぞれ二次元
的配設(110)内での人体の移動方向である。
【0081】図15において、(112)は、一次元的配設
方向に対して垂直方向に移動したときのデータ、(113)
は垂直方向以外に移動したときのデータ、(114)はその
境界線である。
【0082】次に、この実施例の動作を説明する。
【0083】今、二次元的配設(104)内で、人体が矢印
(105A)の方向に一定速度で移動したとすると、赤外線検
出器(4)は有効検知領域(102A)内に人体が侵入し、図の
三つの有効検知領域(102A)を通過し、領域外にでる間
に、図13に示す出力(106A)を出力する。ここに、T1
は、人体が領域(102A)を通過する際に出力が発生してか
ら収束するまでの時間、すなわち出力の変動時間であ
る。T2、T3も同様である。
【0084】また、二次元的配設(104)内で、人体が矢
印(105B)の方向に一定速度で移動したとすると、赤外線
検出器(4)は有効検知領域(102C)内に人体が侵入し、図
の三つの有効検知領域(102C)(102B)(102A)を通過し、領
域外にでる間に、図13に示す出力(106B)を出力する。
ここにT1は、人体が領域(102C)を通過する際に出力が
出力してから収束するまでの時間、すなわち出力の変動
時間である。また、T2は、人体が領域(102B)を通過す
る際に出力が出力してから収束するまでの時間、T3
は、人体が領域(103B)を通過する際に出力が発生してか
ら収束するまでの時間である。
【0085】ここで、出力(106B)の時間T1に対し、時
間T2は長くなっていることが分かる。人体が横切る有
効検知領域で、領域(102C)よりも領域(102B)の方が長い
ためである。同様に、領域(102B)よりも領域(102A)の方
が長いため、時間T3の方が時間T2よりも長くなってい
る。
【0086】同様に、人体が矢印(105C)の方向に一定速
度で移動したとすると、出力(106C)を出力する。
【0087】ここで、一次元的配設(103)に対し、矢印
(105A)のように垂直方向に移動する場合、T1=T2=T
3の関係が成り立つ。ここで、Z1=T1−T2、Z2=T2
−T3とすると、ΣZn=0の関係が成り立つ。
【0088】また、一次元的配設(103)に対し、矢印(10
5B)又は矢印(105C)のように垂直方向以外に移動する場
合、T1<T2<T3の関係が成り立つ。また、矢印の向
きを反対にした場合はT1>T2>T3の関係が成り立
つ。このとき同様に、Z1=T1−T2、Z2=T2−T3と
すると、ΣZn≠0の関係が成り立つ。
【0089】ところで、実際に人体が移動した場合、そ
の移動速度は必ずしもスムーズに一定であるとは言え
ず、ぎくしゃくすることも多い。その結果、矢印(105A)
のような移動であってもΣZn=0の関係が成り立たな
い場合も多いことが分かった。そこで、実際に人体が移
動した時のΣZnの値を実験により調べ、移動方向とΣ
Znとの関係を調べた。なお、ここでぎくしゃくの度合
いを表すパラメータとしてΣ|Zn|も併用した。
【0090】図15は、横軸にΣZn、縦軸にΣ|Zn|
としたもので、(112)は一次元的配設方向に対して垂直
方向に移動したときのデータ、(113)は垂直以外の方向
に移動したときのデータ、また、(114)はその境界線で
ある。
【0091】これより、赤外線検出器(4)の出力信号の
変動時間の変化ΣZn及びΣ|Zn|の値により、人体の
移動方向が識別できることが分かった。また、図14の
ような形の二次元的配設においてもほぼ同じ結果が得ら
れた。
【0092】これを実現する手段としては、あらかじめ
テーブルでデータを持たせる手段、ファジー推論を利用
する等が考えられる。
【0093】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。また、この発明の第8の発明では、
実施例7により得られた人体の移動方向を用いてそれぞ
れに最適な判断基準を設定するようにした。これは、人
体が同一有効検知領域内を移動する方向に移動したとき
と、他の部分検知領域に移動する方向に移動したときで
は、赤外線検出器の出力信号の周波数が異なるためであ
る。これにより、より精度の良い検出が可能となる。
【0094】実施例8.図16、図17は、この発明の
第7の発明の一実施例を示す図で、図16はファジー推
論の入出力系の説明図、図17はファジールールとメン
バーシップ関数を示す図である。
【0095】図16において、(201)は赤外線検出器(4)
の出力波形の周期の差の和ΣZn、(202)は同じく周期の
差の絶対値の和Σ|Zn|で、ファジー推論部(204)の入
力、(203)は移動方向を示す出力である。
【0096】図17において、(205)は移動方向を求め
るためのファジー推論部のルール、(206)〜(208)はファ
ジー推論部のメンバーシップ関数で、(206)はΣZnの、
(207)はΣ|Zn|の、(208)は移動方向のメンバーシップ
関数を表している。
【0097】次に、この実施例の動作を説明する。
【0098】実施例7を実現する手段として、あらかじ
めテーブルでデータを持たせるテーブル参照手段、ファ
ジー推論を利用する手段等が考えられる。テーブル参照
手段は、分解能が粗くてもよい場合には適しているが、
細かな判断を行なわせようとすると、膨大なテーブルを
持たなければならず、現実的ではない。これに対し、フ
ァジー推論手段はデータとデータの間を埋める補完手段
としても利用できるため、きめ細かな分解能を簡単に得
られる。また、設計自体も簡単であり、非常に使いやす
い利点を持つ。
【0099】まず、ΣZnとΣ|Zn|でマッピングされた
図15をもとに、ファジールール(205)とメンバーシッ
プ関数(206)〜(208)を作成する。これらをファジー推論
部(204)に持たせる。
【0100】ここで、図15上にプロットされていない
ΣZn(201)とΣ|Zn|(202)が入力された場合でも、ファ
ジー推論部(204)により、移動方向が出力される。ここ
では、移動方向は、0〜100の整数で出力され、0〜
50は一次元的配設(103)に対し垂直方向の移動、51
〜100は垂直方向以外の移動を表す。
【0101】このように、ファジー推論手段を用いる
と、少ないサンプルデータからでも、きめ細かな判断を
行なうためのルール(205)とメンバーシップ関数(206)〜
(208)が簡単にでき、また、データとして持っていない
部分の入力に対しても、正確な出力を得ることができ、
しかも、設計が非常に簡単でたいへん使いやすいという
特徴を持つ。
【0102】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。また、この発明の第8の発明に同様
なファジー推論を用いても同様な効果が得られる。
【0103】実施例9.図18はこの発明の第10の発
明の一実施例を示す図で、図18はΣZn−Σ|Zn|グラ
フ上での斜行度合いを表す図である。
【0104】図18において、(301)は一次元的配設(10
3)に対し垂直方向に移動したときのデータ、(302)は垂
直方向以外ではあるが比較的垂直方向に近い(角度の浅
い)方向に移動したときのデータ、(303)は垂直方向以
外で比較的水平方向に近い(角度の深い)方向に移動し
たときのデータ、(304)は垂直方向以外で一次元的配設
(103)と同方向に移動したときのデータである。
【0105】このように、一次元的配設(103)に対する
移動方向の境界線(114)付近では角度の浅い方向、境界
線から外側に遠ざかるにつれ角度の深い移動となってい
ることが分かった。また、図14のような形の二次元的
配設においてもほぼ同じ結果が得られた。これにより、
斜行度合いがわかる。
【0106】これを実現する手段としては、あらかじめ
テーブルでデータを持たせる手段、ファジー推論を利用
する手段等が考えられる。
【0107】また、第12の発明では、人体の移動の斜
行度合いにより、いずれの部分検知領域にいるかの特定
手段の特定基準値を斜行度合いに応じて適宜変更して判
断させるようにした。すなわち、同一部分検知領域内移
動方向から、他の部分検知領域への移動方向までの様々
な角度(斜行度合い)に対して実際に人体が移動したと
きの波形出力の出力時間又は周期を測定し、そのデータ
の分布から斜行度合いに対する最適な特定基準をあらか
じめ設定し、人体存在部分検知領域特定手段にデータと
して持たせておく。そして、人体の移動の斜行度合いが
得られた場合、その度合いから部分検知領域特定に用い
る最適な特定基準を選択し、人体存在部分検知領域を特
定する。
【0108】このように、斜行度合いに応じて最適な部
分検知領域特定基準を適宜選択し、特定を実行すると、
検知精度が向上する効果が得られる。
【0109】実施例10.図19、図20はこの発明の
第11の発明の一実施例を示す図で、図19はファジー
推論の入出力系の説明図、図20はファジールールとメ
ンバーシップ関数を示す図である。
【0110】図19において、(401)はΣZn、(402)は
Σ|Zn|で、ファジー推論部(404)の入力、(403)は斜行
度を示す出力である。
【0111】図20において、(405)は移動方向を求め
るためのファジー推論部のルール、(406)〜(408)はファ
ジー推論部のメンバーシップ関数で、(406)は、ΣZn
の、(407)はΣ|Zn|の、(408)は移動方向のメンバーシ
ップ関数を表している。
【0112】次に、この実施例の動作を説明する。
【0113】実施例9を実現する手段として、あらかじ
めテーブルでデータを持たせるデータ参照手段、ファジ
ー推論を利用する手段等が考えられる。テーブル参照手
段では、分解能が粗くてもよい場合には適しているが、
細かな判断を行なわせようとすると、膨大なテーブルを
持たなければならず、現実的ではない。これに対し、フ
ァジー推論はデータとデータの間を埋める補完手段とし
ても利用できるため、きめ細かな分解能を簡単に得られ
る。また、設計自体も簡単であり、非常に使いやすい利
点を持つ。
【0114】まず、ΣZnとΣ|Zn|でマッピングされた
図18をもとに、ファジールール(405)とメンバーシッ
プ関数(406)〜(408)を作成する。この際、特に境界(11
4)付近のルールとメンバーシップ関数は特に注意深く作
成する。これらをファジー推論部(404)に持たせる。
【0115】ここで、図18上にプロットされていない
ΣZn(401)とΣ|Zn|(402)が入力された場合でも、ファ
ジー推論部(404)により、移動方向及び斜行度が出力さ
れる。ここでは、移動方向は、0〜100の整数で出力
され、0〜50は一次元的配設(403)に対し、垂直方向
の移動、51〜99は垂直方向以外の移動で、数字が大
きくなるにしたがって角度の深い移動、100は一次元
的配設と同方向の移動である。
【0116】このように、ファジー推論を用いると、少
ないサンプルデータからでもきめ細かな判断を行なうた
めのルール(405)とメンバーシップ関数(406)〜(408)が
簡単にでき、また、データとして持っていない部分の入
力に対しても、正確な出力を得ることができ、しかも、
設計が非常に簡単でたいへん使いやすいという特徴を持
つ。
【0117】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0118】実施例11.図21〜図24は、この発明
の第14の発明の一実施例を示す図で、図21及び図2
2は検知領域の二次元的配設の構成図、図23は赤外線
検出器の出力波形図、図24は実際の出力信号の変動時
間と振幅と位置の関係を示す図である。
【0119】図21において、(502A)〜(502C)は部分検
知領域(501A)〜(502C)のそれぞれに内包される有効検知
領域で、その面積は有効検知領域(502A)、領域(502B)、
領域(502C)の順に小さくなっている。(503A)〜(503C)
は、部分検知領域(501A)〜(501C)を一次元的配設したも
ので、図21ではこれを複数(図では3個)並べて、二
次元的配設(504)としている。(505A)〜(505C)はそれぞ
れ二次元的配設(504)内での人体の移動方向である。
【0120】図22において、(508A)は部分検知領域(5
07A)に内包される有効検知領域で、その面積はそれぞれ
図の下の方向に行くに従って連続的に減少していく。図
22ではこれを複数(図では領域(508A)〜(508C)の3
個)並べて、二次元的配設(509)としている。(510A)〜
(510C)はそれぞれ二次元的配設(509)内での人体の移動
方向である。
【0121】図23において、(511A)〜(511C)はそれぞ
れ図21又は図22で人体が矢印(505A)〜(505C)又は(5
10A)〜(510C)方向に移動したときの、赤外線検出器(4)
の出力波形である。Tは出力波形の周期を、Vは出力波
形の振幅を表している。
【0122】図24において、(514A)〜(514C)はそれぞ
れ矢印(505A)〜(505C)、(510A)〜(510C)方向に移動した
ときの赤外線検出器(4)からの出力波形の周期Tと振幅
Vをプロットした場合のプロット領域を示す図である。
【0123】次にこの実施例の動作を説明する。
【0124】今、二次元的配設(504)内で、人体が矢印
(505A)の方向に一定速度で移動したとすると、赤外線検
出器(4)は有効検知領域(502A)内に人体が侵入し、図の
三つの有効検知領域(502A)を通過し、領域外にでる間
に、出力(511A)を発生する。ここに、Tは、人体が領域
(502A)を通過する際に出力が発生してから収束するまで
の時間、すなわち出力の変動時間である。また、Vはそ
のときの振幅である。この周期Tと振幅Vを図24上に
プロットすると、領域(514A)にプロットされる。実際に
人体が矢印(505A)の方向に一定速度で移動した場合に
は、歩行による上下前後左右のブレ等の要因により、あ
る程度大きさを持った破線の領域(514A)内に存在するこ
とが確認された。
【0125】人体が矢印(505B)(505C)の方向で移動した
場合も同様で、それぞれ領域(514B)(514C)内にプロット
されることがわかった。
【0126】また、図22のような、部分検知領域(507
A)に内包されている有効検知領域(508A)の、その面積が
図の下の方向に行くに従って連続的に減少していき、こ
れを複数(図では領域(508A)〜(508C)の3個)並べて、
二次元的配設(509)としたものについても同様であるこ
とが確認されている。
【0127】図24において、領域(514A)と領域(514B)
では、横軸周期Tにおいて、重なる部分が生じてしまっ
ているが、振幅Vが異なるため、うまく分離できている
ことが分かる。このように、周期Tだけでなく、振幅V
も利用すると、いっそう正確に分類することができるこ
とが分かった。
【0128】これにより、赤外線検出器(4)の出力信号
の変動時間(周期)と振幅から、どの部分検知領域を移
動したかを知ることができる。
【0129】これを実現手段としては、あらかじめテー
ブルでデータを持たせる手段、ファジー推論を利用する
手段等が考えられる。
【0130】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0131】実施例12.図25〜図27は、この発明
の第15の発明の一実施例を示す図で、図25はファジ
ー推論の入出力系の説明図、図26はファジールールと
メンバーシップ関数を示す図、図29は出力マップ図で
ある。
【0132】図25において、(601)は周期T、(602)は
振幅Vで、ファジー推論部(604)の入力、(603)は移動位
置を示す出力である。
【0133】図26において、(605)は移動位置を求め
るためのファジー推論部のルール、(606)〜(608)はファ
ジー推論部のメンバーシップ関数で、(606)は周期T
の、(607)は振幅Vの、(608)は移動位置のメンバーシッ
プ関数を表している。
【0134】図27において、(609A)〜(609C)は図26
のルールとメンバーシップ関数で描かれた出力マップで
ある。
【0135】次に、この実施例の動作を説明する。
【0136】実施例12を実現する手段として、あらか
じめテーブルでデータを持たせるテーブル参照手段、フ
ァジー推論を利用する手段等が考えられる。テーブル参
照手段では、分解能が粗くてもよい場合には適している
が、細かな判断を行なわせようとすると、膨大なテーブ
ルを持たなければならず、現実的ではない。これに対
し、ファジー推論手段はデータとデータの間を埋める補
完手段としても利用できるため、きめ細かな分解能を、
簡単に得られる。特に図22のような配設時には有効で
ある。また、設計自体も簡単であり、非常に使いやすい
利点を持つ。
【0137】まず、周期Tと振幅Vでマッピングされた
図24をもとに、ファジールール(605)とメンバーシッ
プ関数(606)〜(608)を作成する。これをファジー推論部
に持たせる。
【0138】今、図22の矢印(510A)(510B)(510C)以外
の方向への移動により得られた周期Tと振幅Vが入力さ
れた場合でも、ファジーの補完効果で移動位置が出力さ
れる。ここでは、0〜80の整数で出力され、それぞれ
0〜8mの位置を表す。
【0139】このように、ファジー推論を用いると、少
ないサンプルデータからでもきめ細かな判断を行なうた
めのルール(605)とメンバーシップ関数(606)〜(608)が
簡単にでき、また、データとして持っていない部分の入
力に対しても、正確な出力を得ることができ、しかも、
設計が非常に簡単でたいへん使いやすいという特徴を持
つ。
【0140】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0141】実施例13.図28〜図31は、この発明
の第16の発明の一実施例を示す図で、図28は検知領
域の二次元的配設の構成図、図29は赤外線検出器の出
力波形図、図30は実際の出力信号の変動時間と振幅の
位置の関係を表す図、図31は別の形の検知領域の二次
元的配設の構成図である。
【0142】図28において、(702A)〜(702C)は部分検
知領域(701A)〜(701C)のそれぞれに内包される有効検知
領域で、その面積は有効検知領域(702A)、領域(702B)、
領域(702C)の順に小さくなっている。(703A)〜(703C)
は、部分検知領域(701A)〜(701C)を一次元的配設したも
ので、図28ではこれを複数(図では3個)並べて、二
次元的配設(704)としている。(705A)〜(705C)はそれぞ
れ二次元的配設(704)内での人体の移動方向である。
【0143】図29において、(710)〜(714)はそれぞれ
図28の人体の移動矢印(705)〜(709)方向に人体が移動
したときの、赤外線検出器(4)の出力波形である。Tは
出力波形の周期を、Vは出力波形の振幅を表している。
【0144】図30において、(715)〜(719)はそれぞれ
矢印(705)〜(709)方向に移動したときの赤外線検出器
(4)からの出力波形の周期と振幅をプロットしたデータ
である。また、(720A)〜(720C)は、それぞれ(702A)又は
その横並びの領域(702C)又はその横並びの領域を移動し
たときの周期と振幅をプロットした場合のプロット領域
である。
【0145】図31において、(708A)は部分検知領域(7
07A)に内包される有効検知領域で、その面積はそれぞれ
図の下の方向に行くに従って連続的に減少していく。図
31ではこれを複数(図では領域(708A)〜(708C)の3
個)並べて、二次元的配設(709)としている。(710A)〜
(710C)はそれぞれ二次元的配設(709)内での人体の移動
方向である。
【0146】次にこの実施例の動作を説明する。
【0147】今、二次元的配設(704)内で、人体が矢印
(705)の方向に一定速度で移動したとすると、赤外線検
出器(4)は有効検知領域(702C)内に人体が侵入し、領域
外にでる間に、出力(710)を発生する。ここにT1は、
人体が領域を通過する際に出力が発生してから収束する
までの時間、すなわち出力の変動時間である。また、V
1はそのときの振幅である。この周期T1と振幅V1を図
30上にプロットすると領域(720C)のデータ(715)にプ
ロットされる。実際に人体が矢印(705)の方向に一定速
度で移動した場合には、歩行による上下前後左右のブレ
等の要因により、ある程度大きさを持った破線の領域(7
20C)内に存在することが確認された。
【0148】人体が矢印(706)〜(709)で移動した場合も
同様で、それぞれ破線の領域(720B)(720A)内の点(716)
〜(719)にプロットされることがわかった。
【0149】また、図31のような、部分検知領域(707
A)に内包される有効検知領域(708A)の、その面積が図の
下の方向に行くに従って連続的に減少していき、これを
複数(図では領域(708A)〜(708C)の3個)並べて、二次
元的配設(709)としたものについてもほぼ同様であるこ
とが確認された。
【0150】図30において、領域(720A)と領域(720B)
では、横軸周期Tにおいて、重なる部分が生じてしまっ
ているが、振幅Vが異なるため、うまく分離できている
ことがわかる。このように、周期Tだけでなく振幅Vも
利用すると、いっそう正確に分離することができること
が分かった。
【0151】これより、赤外線検出器(4)の出力信号の
変動時間(周期)と振幅から、どの部分検知領域を移動
したかを知ることができる。
【0152】これを実現する手段としては、あらかじめ
テーブルでデータを持たせる手段、ファジー推論を利用
する手段等が考えられる。
【0153】また、周期Tの搬波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0154】実施例14.図32〜図34は、この発明
の第17の発明の一実施例を示す図で、図32はファジ
ー推論の入出力系の説明図、図33はファジールールと
メンバーシップ関数を示す図、図36は出力マップ図で
ある。
【0155】図32において、(801)(802)はファジー推
論部(804)の入力、(803)は出力である。
【0156】図33において、(805)は移動位置を求め
るためのファジー推論部のルール、(806)〜(808)はファ
ジー推論部(804)のメンバーシップ関数で、(806)は周期
Tの、(807)は振幅Vの、(808)は移動位置のメンバーシ
ップ関数を表している。
【0157】図34において、(809A)〜(809C)は図33
のルールとメンバーシップ関数で描かれた出力マップで
ある。
【0158】次に、この実施例の動作を説明する。
【0159】実施例13を実現する手段として、あらか
じめテーブルでデータを持たせるテーブル参照手段、フ
ァジー推論を利用する手段等が考えられる。テーブル参
照手段では、分解能が粗くてもよい場合には適している
が、細かな判断を行なわせようとすると、膨大なテーブ
ルを持たなければならず、現実的ではない。これに対
し、ファジー推論はデータとデータの間を埋める補完手
段としても利用できるため、きめ細かな分解能を簡単に
得られる。また、設計自体も簡単であり、非常に使いや
すい利点を持つ。
【0160】まず、周期Tと振幅Vでマッピングされた
図30をもとに、ファジールール(805)とメンバーシッ
プ関数(806)〜(808)を作成する。これらをファジー推論
部(804)に持たせる。
【0161】今、図30にプロットされた移動以外の方
向への移動により得られた周期Tと振幅Vが入力された
場合でも、ファジーの補完効果で移動位置が出力され
る。ここでは、0〜80の整数で出力され、それぞれ0
〜8mの位置を表す。
【0162】このように、ファジー推論を用いると、少
ないサンプルデータからでもきめ細かな判断を行なうた
めのルール(805)とメンバーシップ関数(806)〜(808)が
簡単にでき、また、データとして持っていない部分の入
力に対しても、正確な出力を得ることができ、しかも、
設計が非常に簡単でたいへん使いやすいという特徴を持
つ。
【0163】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0164】実施例15.図35はこの発明の第18の
発明の一実施例を示す図で、図35は斜行度合いkによ
り、一次元的配設に対し垂直方向として出された値YY
と、垂直以外の方向として出された値TTを加重平均し
て位置Xを求める様子を表した図である。
【0165】図37において、YYは一次元的配設に対
し垂直方向として出された値、TTは一次元的配設に対
し垂直以外の方向として出された値、kは斜行度合いで
ある。
【0166】次に、この実施例の動作を説明する。
【0167】今、上記実施例11又は実施例12によ
り、一次元的配設に対し垂直方向に移動しているとして
出された値をYYとする。また、上記実施例13または
実施例14により、一次元的配設に対し垂直以外の方向
に移動しているとして出された値をTTとする。また、
上記実施例9または実施例10により求められた斜行度
合いをk(0≦k≦1)とする。これで移動位置Xを、
X=YY×k+TT×(1−k)のように加重平均し、
斜行度合いに応じた値を出力する。この結果、斜行度合
いkが小さい場合は、YYに近い値を、kが大きい場合
はTTに近い値を出力し、更に正確な値を出力するよう
になることが分かる。
【0168】実施例16.図36はこの発明の第19の
発明の一実施例を示す図で、図36は検出に用いる波形
成分を表す図である。
【0169】図36において、T1〜T3は検出用波形(9
51)に含まれる波形(図の例では三つ)のそれぞれの周
期、VMは検出用波形(951)の中の最大振幅である。
【0170】次に、この実施例の動作を説明する。
【0171】今、検出用波形(951)中には周期がT1、T
2、T3の三つの波が存在している(この例では三つであ
るが、三つに限るものではない)。このとき、特に全体
的に振幅が小さい場合等では、ノイズ等の影響により、
正確な位置検出が行なえない場合が生じる可能性があ
る。そこでこのような場合には、この検出用波形(951)
中最大振幅のもの(VMとT2)を用いることにより、検
出精度を向上させることができる。
【0172】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0173】実施例17.図37はこの発明の第20の
発明の一実施例を示す図で、図37は検出に用いる波形
成分を表す図である。
【0174】図37において、T1〜T3は検出用波形(9
52)に含まれる波形(図の例では三つ)のそれぞれの周
期、V1〜V6は検出用波形(952)の中のそれぞれの振幅
である。
【0175】次に、この実施例の動作を説明する。
【0176】今、検出用波形(952)中には周期がT1、T
2、T3の三つの波が存在している(この例では三つであ
るが、三つに限るものではない)。このとき、特に全体
的に信号が不安定な場合等では、正確な位置検出が行な
えない場合が生じる可能性がある。そこでこのような場
合には、この検出用波形の平均値TAをTA=(T1+T2
+T3)/3として、振幅の平均値VAをVA=(V1+V
2+V3+V4+V5+V6)/6として用いることによ
り、検出精度を向上させることができる。
【0177】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。
【0178】実施例18.図38〜図40は、この発明
の第21の発明の一実施例を示す図で、図38は交流増
幅回路図、図39は、図38の増幅手段の入力と出力の
波形の変化の説明図、図40はゆり戻し波形の除去を説
明する図である。
【0179】図38において、(953)はオペアンプ、(95
4)は容量素子、(955)は抵抗素子である。図39におい
て、(957)は増幅器(5)への入力波形、(958)は入力波形
(957)に対する増幅器(5)の出力波形、(959)はゆり戻し
波形である。図40において、(960)は通常波形であ
る。
【0180】一般に、焦電形赤外線検出器、又はサーモ
パイル形赤外線検出器を人体検知装置に用いる場合、赤
外線検出器(4)の出力信号の処理に適した信号レベルま
で増幅手段を用いて増幅する。増幅度は赤外線検出器の
種類によっても異なるが、60〜80dB程度が必要で
ある。
【0181】この増幅度を実現するために、オペアンプ
(953)を増幅手段として用いることが一般的であるが、
直流増幅するとオペアンプ(953)のオフセット電圧等ま
で増幅される。通常のオペアンプ(953)では、オフセッ
ト電圧が信号レベルと同レベルとなりS/N比が低くな
る。また、オフセット電圧は経年変化する特性もあるた
め、いわゆるオフセット調整をこの装置に実施するのは
現実的ではない。そこで、一般的にはオフセット電圧の
影響を受けにくい図38に示すような交流増幅が人体検
知装置の増幅手段として用いられることが多い。
【0182】しかし、交流増幅回路では、直流分をカッ
トするために図38のように容量素子(954)を持つた
め、図39に示すように、入力波形(957)と出力波形(95
8)では信号波形が異なる。このとき入力信号にはない余
分な波形が出力波形(958)に発生する。これをゆり戻し
現象、その波形をゆり戻し波形(959)と呼ぶことにす
る。
【0183】ゆり戻し波形(959)は、赤外線検出器(4)の
出力が増幅手段によって増幅されるときに発生するもの
であり、本来の赤外線検出器(4)出力には含まれない波
形成分である。一方、この実施例では、出力信号の発生
時間又は周波数を正確に測定できるかどうかが検出精度
に大きく影響する。したがって、ゆり戻し波形(959)を
用いて判断を行なうと、検知精度が低下する。そこで、
ゆり戻し波形(959)を検出し、その波形成分による判断
を回避すると検知精度向上が図れる。
【0184】したがって、この信号終了直前のゆり戻し
波形(959)を判断に用いないためには、信号終了を検出
する手段と信号終了近傍での出力波形(958)を用いて判
断を実行しないようにするゆり戻し波形除去手段が必要
である。
【0185】信号終了を検出する手段としては、信号電
圧値が基準電圧値の近傍に収束したことをとらえればよ
い。すなわち、図40において、信号出力電圧値と基準
電圧値の差が、あるしきい値(Vthd)以下のまま、一
定時間T2−T1経過したとき、信号終了と判断すればよ
い。
【0186】次いで、この信号終了判断結果は、人体存
在部分検知領域特定を実行するかどうかを判別する手段
に入力される。ここでは、信号終了ではない通常波形(9
60)のとき、人体存在部分検知領域特定手段を実行し、
信号終了のゆり戻し波形(959)のとき、人体存在部分検
知領域特定手段を実行しないように、信号終了判断結果
により人体存在部分検知領域特定手段の実行及び不実行
を判別する。
【0187】このように構成すると、ゆり戻し波形(95
9)成分による人体存在部分検知領域判定手段の実行を回
避できるので、人体の存在位置の特定の精度が向上す
る。
【0188】実施例19.図41及び図42は、この発
明の第22の発明の一実施例を示す図である。図41
は、ゆり戻しの影響を補正するための波形成分を示す
図、図42は、波形成分の特徴解析を示す図である。
【0189】図41において、V1はゆり戻し波形の直
前波形(960)の振幅、T1は出力変動時間(周期)、V0
はゆり戻し波形振幅、T0は出力変動時間(周期)を表
す。図42において、Tnはゆり戻しの影響がないとき
に得られると予想される理想変動時間、fは理想変動時
間を得るための関数である。
【0190】以下、この実施例の動作を説明する。
【0191】ゆり戻し現象により、ゆり戻しの直前の波
形もゆり戻しの影響を受けている。精度よく人体存在部
分検知領域を特定するために、ゆり戻しの直前の波形を
補正する必要がある。
【0192】ゆり戻し波形(959)の振幅V0と直前波形(9
60)の振幅V1に着目すると、ゆり戻し直前波形(960)の
振幅V1に対し、ゆり戻し波形(959)の振幅V0が小さい
ほど、直前波形(960)の周期T1が大きくなる影響を多く
受け、逆に、ゆり戻し波形(959)の振幅V0が大きいと、
直前波形(960)の周期T1が大きくなる影響が少ないこと
が実際の波形から分かった。そこで、振幅V0及びV1か
ら、直前波形(960)の周期T1をどう補正したら理想的な
周期Tnにできるかを調べるために、図42のように、
V0/V1とTn/T0の関係をグラフ化した。
【0193】このグラフにより、Tn/T0とV0/V1の
間には、曲線(964)に示すように、f(x)=1/
(x)1/2という関係があることがわかった。
【0194】また、近似的にfとして1/(x)nとし
たとき、曲線(964)に示すように、n=1/4から、曲
線(965)に示すようにn=1の間としてもほぼ同様の効
果が得られる。
【0195】実施例20.図43は、この発明の第23
の発明を示す一実施例を図である。図43は、赤外線検
出器の出力信号の補正を説明するための波形図である。
【0196】図43は、一つの半波形中に三つのピーク
が発生した場合の波形を示したものである。図において
T1は三つのピークを持つ一つの半波形の出力信号変動
時間又は周期である。以下、この実施例の動作を説明す
る。
【0197】まず、ピークの発生数を計数するピーク数
計数手段によって、一つの半波形ごとに発生したピーク
数を得る。次いで、半波形の出力信号の変動時間又は周
期T1を測定する。次いで、ピーク数が単数のときは、
半波形の変動時間又は周期T1を補正せずに(又は1で
除いて)、人体存在部分検知領域特定手段により人体の
位置を判断することで正しい判断結果を得られる。
【0198】しかし、ピーク数が複数のときは、半波形
の出力信号の変動時間又は周期T1を補正せずに、人体
存在部分検知領域特定手段で判断すると、実際の人体存
在部分検知領域よりも検知領域の幅が大きい部分検知領
域と誤判断する。
【0199】すなわち、図43のような複数のピークが
一つの半波形内に三つ発生するのは、赤外線検出器(4)
の応答速度又は増幅手段における周波数特性によって生
じるものであり、これらが充分に速い応答速度又は高い
周波数特性を有しているときには、本来3半波形となる
ものである。
【0200】したがって、一つの半波形内に三つのピー
クを持つ場合、その半波の出力変動時間又は周期T1
は、一つの半波形内に一つのピークを持つ半波形が三つ
発生したものとし、出力変動時間又は周期T1をピーク
数で除したものが、1半波内に1ピーク発生した場合の
出力変動時間又は周期となる。
【0201】したがって、一つの半波形内に複数のピー
クが発生した場合は、出力変動時間又は周期T1を発生
したピーク数で除した値に補正し、補正値を用いて人体
存在部分検知領域特定手段により判断すれば正確な人体
存在部分検知領域を判断することができるようになる。
【0202】
【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第1の発
明では、少なくとも一つの部分検知領域に内包される有
効検知領域面積を、他の部分検知領域の有効検知領域面
積と異ならせて配設したので、人体が部分検知領域で一
定速度で移動したときの赤外線検出器の出力の変動時間
又は周波数を、任意の部分検知領域ごとに任意に設定で
きる。これにより、単一の赤外線検出器等で複数の部分
検知領域の人体検出ができ、かつ構成部品が少なく、低
価格で容易に小形化できる効果がある。
【0203】また、第2の発明では、部分検知領域に一
つ以上の有効検知領域を設定するようにしたので、部分
検知領域に内包される有効検知領域面積が増加し、検知
精度を向上することができる効果がある。
【0204】また、第3及び第4の発明では、人体の移
動距離や移動方向を概ね推定できるようにしたので、部
分検知領域内での人体の移動量を詳細に検知できる効果
がある。
【0205】また、第5の発明では、有効検知領域内の
どの位置で人体が移動しても、赤外線検出器から人体の
存在する位置までの距離を判断できるようにしたため、
有効検知領域内の必ずしも一定距離で人体が有効検知領
域を移動するようにしなくても位置の判断が可能となる
効果がある。
【0206】また、第6〜第20の発明では、人体の移
動方向を推定できるようにしたので、人体の存在する部
分検知領域の判断の検知精度を向上することができる効
果がある。
【0207】また、第21及び第22の発明では、増幅
手段で発生するゆり戻し波形が検知精度に与える影響を
除去するようにしたため、判断の検知精度を向上するこ
とができる効果がある。
【0208】また、第23の発明では、一つの半波形内
で複数のピークが発生したときに信号出力の変動時間又
は周波数を補正するようにしたため、人体検出装置の検
知精度を向上することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す検知領域の構成図。
【図2】この発明の実施例1及び実施例2を示す全体構
成図。
【図3】図2の集光器の集光説明図。
【図4】この発明の実施例1を示す赤外線検出器の出力
波形図。
【図5】この発明の実施例2を示す検知領域の構成図。
【図6】この発明の実施例3を示す検知領域の構成図。
【図7】この発明の実施例3を示す赤外線検出器の出力
波形図。
【図8】この発明の実施例4を示す検知領域の構成図、
及び赤外線検出器の出力波形図。
【図9】この発明の実施例5を示す検知領域の構成図、
及び赤外線検出器の出力波形図。
【図10】この発明の実施例6を示す検知領域の構成
図。
【図11】この発明の実施例6を示す赤外線検出器の出
力波形図。
【図12】この発明の実施例7を示す検知領域の構成
図。
【図13】この発明の実施例7を示す赤外線検出器の出
力波形図。
【図14】この発明の実施例7を示す図12の変形検知
領域の構成図
【図15】この発明の実施例7を示す出力信号の変動時
間の変化と移動方向の関係を示す図。
【図16】この発明の実施例8を示すファジー推論の入
出力系の説明図。
【図17】この発明の実施例8を示す図で、(A)はフ
ァジールール、(B)〜(D)はメンバーシップ関数を
示す図。
【図18】この発明の実施例9を示すΣZn−Σ|Zn|
グラフ上での斜行度合いを表す図。
【図19】この発明の実施例10を示すファジー推論の
入出力系の説明図。
【図20】この発明の実施例10を示す図で、(A)は
ファジールール、(B)〜(D)はメンバーシップ関数
を示す図。
【図21】この発明の実施例11を示す検知領域の構成
図。
【図22】この発明の実施例11を示す他の検知領域の
構成図。
【図23】この発明の実施例11を示す赤外線検出器の
出力波形図。
【図24】この発明の実施例11を示す実際の出力信号
の変動時間と振幅と位置の関係を示す図。
【図25】この発明の実施例12を示すファジー推論の
入出力系の説明図。
【図26】この発明の実施例12を示す図で、(A)は
ファジールール、(B)〜(D)はメンバーシップ関数
を示す図。
【図27】この発明の実施例12を示す出力マップ図。
【図28】この発明の実施例13を示す検知領域の構成
図。
【図29】この発明の実施例13を示す赤外線検出器の
出力波形図。
【図30】この発明の実施例13を示す実際の出力信号
の変動時間と振幅と位置の関係を示す図。
【図31】この発明の実施例13を示す別の検知領域の
構成図。
【図32】この発明の実施例14を示すファジー推論の
入出力系の説明図。
【図33】この発明の実施例14を示す図で、(A)は
ファジールール、(B)〜(D)はメンバーシップ関数
を示す図。
【図34】この発明の実施例14を示す出力マップ図。
【図35】この発明の実施例14を示す位置算出図。
【図36】この発明の実施例16を示す検出に用いる波
形成分を表す図。
【図37】この発明の実施例17を示す検出に用いる波
形成分を表す図。
【図38】この発明の実施例18を示す交流増幅回路
図。
【図39】この発明の実施例18を示す交流増幅回路の
入力と出力波形図。
【図40】この発明の実施例18を示すゆり戻し波形除
去の説明図。
【図41】この発明の実施例19を示すゆり戻しの影響
を補正するための波形成分を示す図。
【図42】この発明の実施例19を示す波形成分の特徴
解析を示す図。
【図43】この発明の実施例20を示す複数ピーク発生
時の補正を示す波形図。
【図44】従来の人体検出装置を示すブロック線図。
【図45】従来の人体検出装置を示す室内における人体
の存在位置検出説明図。
【符号の説明】
1A〜1C、101A〜101C、107A〜107
C、501A〜501C、507A〜507C、701
A〜701C、707A〜707C:部分検知領域 2A〜2F、2A−1〜2A−3、2B−1〜2B−
3、2C−1〜2C−3、102A〜102C、108
A〜108C、502A〜502C、508A〜508
C、702A〜702C、708A〜708C:有効検
知領域 3、11A〜11C:集光器 4:赤外線検出器 4a〜4n、106A〜106C、511A〜511
C、710〜714、:赤外線検出器出力 4j−apv、4k−spv:出力開始時のピーク電圧
値 5:増幅器 6:判断手段 7a〜7c、105A〜105C、111A〜111
E、505A〜505C、510A〜510C、705
〜709、710A〜710C:人体移動方向 103、109、503A〜503C、703A〜70
3C:部分検知領域の一次元的配設 104、110、504、509、704:部分検知領
域の2次元的配設 201、202、401、402、601、602、8
01、802:ファジー推論入力 203、403、603、803:ファジー推論出力 205、405、605、805:ファジー推論部のル
ール 206〜208、406〜408、606〜608、8
06〜808:ファジー推論のメンバーシップ関数 112、113、301〜304、514A〜514
C、609A〜609C、715〜719、809A〜
809C:マッピングデータ 114:境界線 951、952、957:赤外線検出器出力 958:増幅器出力 959:ゆり戻し波形
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項22
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0102
【補正方法】変更
【補正内容】
【0102】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。また、この発明の第9の発明は、
8の発明に同様なファジー推論を用いたものであり、第
8の発明と同様な効果が得られる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0117
【補正方法】変更
【補正内容】
【0117】また、周期Tを半波の時間tとしても同様
の効果が得られる。また、この発明の第13の発明は、
第12の発明に同様なファジー推論を用いたものであ
り、第12の発明と同様な効果が得られる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0197
【補正方法】変更
【補正内容】
【0197】まず、ピークの発生数を計数するピーク数
計数手段によって、一つの半波形ごとに発生したピーク
数を得る。次いで、半波形の出力信号の変動時間又は周
期T1を測定する。次いで、ピーク数が単数のときは、
半波形の変動時間又は周期T1を補正せずに(又は1で
算して)、人体存在部分検知領域特定手段により人体
の位置を判断することで正しい判断結果を得られる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正内容】
【図26】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図33
【補正方法】変更
【補正内容】
【図33】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯尾 幸司 静岡市小鹿三丁目18番1号 三菱電機株式 会社空調エンジニアリング統括センター内 (72)発明者 日高 彰 静岡市小鹿三丁目18番1号 三菱電機株式 会社空調エンジニアリング統括センター内 (72)発明者 皆川 良司 鎌倉市大船二丁目14番40号 三菱電機株式 会社生活システム研究所内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部分検知領域に設定された有効検
    知領域に存在する人体から放射される赤外線を集光する
    集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検出器で検出
    し、この赤外線検出器の出力信号から上記人体の有無を
    判断する判断手段を有する装置において、上記集光器
    を、少なくとも一つの部分検知領域ではこれに内包され
    る上記有効検知領域面積を他の部分検知領域に内包され
    る上記有効検知領域面積と異ならせて配設するものと
    し、上記判断手段を、上記赤外線検出器の出力信号の変
    動時間又は周波数から上記人体の存在する上記部分検知
    領域を特定するものとしたことを特徴とする人体検出装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の部分検知領域に設定された有効検
    知領域に存在する人体から放射される赤外線を集光する
    集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検出器で検出
    し、この赤外線検出器の出力信号から上記人体の有無を
    判断する判断手段を有する装置において、上記集光器
    を、上記部分検知領域に一つ以上の上記有効検知領域を
    設定し、上記部分検知領域の少なくとも一つではこれに
    内包される上記有効検知領域の面積又は上記有効検知領
    域の数を他の部分検知領域に内包される上記有効検知領
    域の面積又は上記有効検知領域の数と異ならせて配設す
    るものとし、上記判断手段を、上記赤外線検出器の出力
    信号の変動時間又は周波数から上記人体の存在する上記
    部分検知領域を特定するものとしたことを特徴とする人
    体検出装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つの部分検知領域に設定さ
    れた有効検知領域に存在する人体から放射される赤外線
    を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検
    出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記人
    体の有無を判断する判断手段を有する装置において、上
    記集光器を、上記部分検知領域に複数のほぼ同面積の上
    記有効検知領域を設定し、上記判断手段を、上記赤外線
    検出器の出力信号の波形数から上記人体の移動した上記
    有効検知領域数を特定するものとしたことを特徴とする
    人体検出装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一つの部分検知領域に設定さ
    れた有効検知領域に存在する人体から放射される赤外線
    を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検
    出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記人
    体の有無を判断する判断手段を有する装置において、上
    記集光器を、上記部分検知領域に複数のほぼ同面積の上
    記有効検知領域を設定し、上記赤外線検出器を、人体の
    移動方向により出力極性の異なるものとし、上記判断手
    段を、上記赤外線検出器の出力信号のピーク電圧値の正
    負を判断するものとしたことを特徴とする人体検出装
    置。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの部分検知領域に設定さ
    れた有効検知領域に存在する人体から放射される赤外線
    を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検
    出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記人
    体の有無を判断する判断手段を有する装置において、上
    記集光器を、上記部分検知領域に上記有効検知領域を設
    定するものとし、上記判断手段を、上記赤外線検出器の
    出力信号の変動時間又は周波数から上記人体の移動した
    上記有効検知領域の長さを特定するものとしたことを特
    徴とする人体検出装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つの部分検知領域に設定さ
    れた有効検知領域に存在する人体から放射される赤外線
    を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検
    出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記人
    体の有無を判断する判断手段を有する装置において、上
    記判断手段を、上記赤外線検出器の出力信号の変動時間
    の変化又は周波数の変化から上記人体が同じ部分検知領
    域内を移動したか、他の部分検知領域へ移動したかの移
    動方向を特定するものとしたことを特徴とする人体検出
    装置。
  7. 【請求項7】 ファジー推論を用いて移動方向を特定す
    る判断手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の人
    体検出装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも一つの部分検知領域に設定さ
    れた有効検知領域に存在する人体から放射される赤外線
    を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線検
    出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記人
    体の有無を判断する判断手段を有する装置において、上
    記判断手段を、上記赤外線検出器の出力信号の変動時間
    の変化又は周波数の変化から特定される移動方向に応じ
    て上記部分検知領域の特定基準を調整して上記人体の存
    在する上記部分検知領域を特定するものとしたことを特
    徴とする人体検出装置。
  9. 【請求項9】 ファジー推論を用いて移動方向を特定す
    る判断手段を備えたことを特徴とする請求項8の人体検
    出装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一つの部分検知領域に設定
    された有効検知領域に存在する人体から放射される赤外
    線を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線
    検出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記
    人体の有無を判断する判断手段を有する装置において、
    上記判断手段を、上記赤外線検出器の出力信号の変動時
    間の変化又は周波数の変化から上記人体の移動方向の斜
    行度合いを特定するものとしたことを特徴とする人体検
    出装置。
  11. 【請求項11】 ファジー推論を用いて斜行度合いを特
    定する判断手段を備えたことを特徴とする請求項10記
    載の人体検出装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも一つの部分検知領域に設定
    された有効検知領域に存在する人体から放射される赤外
    線を集光する集光器を設け、この集光器の出力を赤外線
    検出器で検出し、この赤外線検出器の出力信号から上記
    人体の有無を判断する判断手段を有する装置において、
    上記判断手段を、上記赤外線検出器の出力信号の変動時
    間の変化又は周波数の変化から特定される移動方向の斜
    行度合いに応じて上記部分検知領域の特定基準を調整し
    て上記人体の存在する上記部分検知領域を特定するもの
    としたことを特徴とする人体検出装置。
  13. 【請求項13】 ファジー推論を用いて斜行度合いを特
    定する判断手段を備えたことを特徴とする請求項12記
    載人体検出装置。
  14. 【請求項14】 人体が同一部分検知領域内で移動した
    と判断された場合に、どの部分検知領域に人体が存在す
    るかを赤外線検出器の出力信号の出力時間又は周波数と
    出力信号のピーク電圧値とから特定する判断手段を備え
    たことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の人体検
    出装置。
  15. 【請求項15】 ファジー推論を用いて存在領域を特定
    する判断手段を備えたことを特徴とする請求項14記載
    の人体検出装置。
  16. 【請求項16】 人体がある部分検知領域から他の部分
    検知領域に移動したと判断された場合に、どの部分検知
    領域に人体が存在するかを赤外線検出器の出力信号の出
    力時間又は周波数と出力信号のピーク電圧値とから特定
    する判断手段を備えたことを特徴とする請求項8又は請
    求項9記載の人体検出装置。
  17. 【請求項17】 ファジー推論を用いて存在領域を特定
    する判断手段を備えたことを特徴とする請求項16記載
    の人体検出装置。
  18. 【請求項18】 斜行度合いから、どの部分検知領域に
    人体が存在するかを同一部分検知領域内移動と仮定して
    得られる部分検知領域とを上記斜行度合いを用いて加重
    平均することで部分検知領域を特定する判断手段を備え
    たことを特徴とする請求項12又は請求項13記載の人
    体検出装置。
  19. 【請求項19】 人体の存在領域を、過去少なくとも1
    波形以上のうち出力信号の振幅が最大の波形を用いて特
    定するようにしたことを特徴とする請求項14、請求項
    15及び請求項18のいずれかに記載の人体検出装置。
  20. 【請求項20】 人体の存在領域を、過去少なくとも1
    波形以上の出力信号の振幅、変動時間、及び周波数の平
    均値を用いて特定するようにしたことを特徴とする請求
    項14、請求項15及び請求項18のいずれかに記載の
    人体検出装置。
  21. 【請求項21】 赤外線検出器の出力信号の波形のう
    ち、出力信号が終了する直前の半波形を用いた判断を阻
    止する、ゆり戻し波形除去手段を備えたことを特徴とす
    る請求項14〜請求項20のいずれかに記載の人体検出
    装置。
  22. 【請求項22】 赤外線検出器の出力信号に対し、出力
    信号が終了する直前の半波形の振幅、出力信号の変動時
    間、及び周期のいずれかから、出力信号の変動時間又は
    周波数を補正する補正手段を備えたことを特徴とする請
    求項14〜請求項21のいずれかに記載の人体検出装
    置。
  23. 【請求項23】 赤外線検出器の出力信号を、一つの半
    波形の中で発生するピークの数で、その半波形の出力信
    号の変動時間又は周波数を除して補正する補正手段を備
    えたことを特徴とする請求項14〜請求項22のいずれ
    かに記載の人体検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2713213A2 (en) 2012-09-03 2014-04-02 Konica Minolta, Inc. Image forming apparatus, power control method, and recording medium
JP2014059187A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Konica Minolta Inc 画像形成装置、電力制御方法及び電力制御プログラム
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