JPH0642637U - 紙製トレー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、組み立てが容易であり、取扱
性も良好な紙製トレーを提供すること。 【構成】 箱体を形成する四方の側面板１０，１２，１
４，１６を有し、この側面板の各隣接する側面板の間に
連接して設けられた連結部２０，２２，２４，２６を設
ける。この連結部に箱の底面１８と上記側面板とが交わ
る角部から斜め４５度の角度で形成された折罫線５２，
５４，５６，５８と、この折罫線から上記角部を中心に
所定角度を開けて形成された折罫線６０，６２，６４，
６６とを形成する。組み立てた状態で上記折罫線で折り
曲げられた連結部を一側面との間で挟み込む押え片２
８，３０を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、種々の収容物を収容して、保管及び持ち運び等される紙製トレー に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、飛行機の機内等で菓子類を入れて持ち運び、多数の人に配る場合にお いては、スリーブを有した紙製トレーの中に菓子類を収納し、配る際にスリーブ からトレーを引き出して中の菓子を取り出している。ここで、スリーブからトレ ーを引き出し易い等に、トレーの端部は、所定角度斜めに傾斜可能に形成されて いる。ここで使用される紙製トレーは、一般的に用いられている紙箱と同様に、 ブランクシートを打ち抜いて、所定の折罫線で折り曲げて糊付け等を行って組み 立てるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術の前者の場合、紙製トレーの組み立てには、熟練者や機械設備 が必要となり、使用直前に簡単に組み立てて使用するということができない。さ らに、予め大量に組み立てておくと組み立てられたトレーの体積が大きくなり、 輸送及び保管に必要なスペースが極めて大きくなるという問題がある。

【０００４】 この考案は、上記従来の技術の問題点に鑑みて成されたもので、簡単な構成で 、組み立てが容易であり、取扱性も良好な紙製トレーを提供することを目的とす る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、箱体を形成する四方の側面板を有し、この側面板の各隣接する側 面板の間に連接して設けられた連結部と、この連結部に箱の底面と側面板とが交 わる角部から斜め４５度の角度で形成された折罫線とこの折罫線から上記角部を 中心に所定角度を開けて形成された折罫線とを形成し、組み立てた状態で上記折 罫線で折り曲げられた上記連結部を一側面との間で挟み込む押え片を設けた紙製 トレーである。

【０００６】

【作用】

この考案の紙製トレーは、側面間に形成された連結部に複数の折罫線を形成し 、この折罫線で連結部を折り曲げて側面を組み立て、この連結部を押え片で押圧 して組み上げたので、組み立て状態で一対の連結片と直交する側面が、連結片に 形成された折罫線の各折り曲げ位置でクリック的に停止し、所定角度その側面を 傾斜可能にしたものである。

【０００７】

【実施例】

以下この考案の一実施例について図面に基づいて説明する。この実施例の紙製 トレーは、ブランクシートを打ち抜いて形成され、図示すように、側面板１０， １２，１４，１６と、底面１８とから成り、各側面板１０，１２，１４，１６の ４か所の両側端部間に、９０度に開いて円弧状に形成された連結部２０，２２， ２４，２６が形成されている。さらに、側面１０，１４の先端縁には、押圧片２ ８，３０が形成され、側面１２，１６の先端には折り返し片３２，３４が形成さ れている。

【０００８】 側面板１０，１２，１４，１６と底面１８とは、各々折罫線３６，３８，４０ ，４２で区切られており、側面板１０，１４と押圧片２８，３０とは、折罫線４ ４，４６で区切られ、側面板１２，１６と折り返し片３２，３４とは折罫線４８ ，５０で各々区切られている。

【０００９】 連結部２０，２２，２４，２６には、両側面板の端縁から４５度の角度の位置 に折罫線５２，５４，５６，５８が形成されている。この折罫線５２，５４の側 面板１０側へ所定角度開けた位置には、各々折罫線６０，６２が形成され、折罫 線５６，５８の側面板１４側にも同じ角度開けて折罫線６４，６６が形成されて いる。折罫線５２，５４，５６，５８には切り込み６８が形成され、さらに折罫 線６０，６２，６４，６６との間の部分にも切り込み７０が形成されている。ま た、押圧片２８，３０には、連結部２０，２２，２４，２６の近傍に向かって斜 めに折罫線７２が形成されている。

【００１０】 この実施例の包装用箱の組み立て方法について、図１ないし図３に基づいて説 明する。なおここでは、図１はこの紙製トレーの裏面側から見たものであり、図 １において紙面裏面側が凸になる折り方を正折りと称し、その逆を逆折りと称す 。先ず、折り曲げ片３２，３４の裏面に糊７４を塗布し、折罫線４８，５０を正 折りする。次に、連結部２０，２２，２４，２６の裏面の折罫線６０，６２，６ ４，６６と各側面板１０，１２，１４，１６との間に糊７４を塗布し、折罫線３ ８，４２を正折りする。この後、押圧片２８，３０の裏面の折罫線７２の間の中 央部分の所定範囲に糊７４を塗布し、折罫線４４，４６を正折りする。この状態 が図２に示す状態である。

【００１１】 そして、図２に示す状態から、側面板１２，１６を起こす様にすると、これと ともに側面板１０，１４も起き上がってくる。その際、連結部２０，２２，２４ ，２６の折罫線５２，５４，５６，５８が逆折りされる。この折罫線５２，５４ ，５６，５８が逆折りされる際に、押圧片２８，３０は折罫線７２で弾性的に折 られるが、折罫線５２，５４，５６，５８が完全に折り曲げられた段階で折り曲 げ片２８，３０は側面板１０，１４に当接し、連結部２０，２２，２４，２６を 押圧する。この状態で図３に示す様な紙製トレーが完成する。

【００１２】 さらに、箱状にこの紙製トレーが完成した状態から、側面板１２又は１６を外 方に引き出す様にすると、連結部２０，２２，２４，２６の折罫線５２，５４， ５６，５８から折罫線６０，６２，６４，６６に折り曲げ部が移行し、側面板１ ２又は１６がわずかに外方に傾斜した状態となる。この側面部１２，１６は、連 結部２０，２２，２４，２６の折罫線５２，５４，５６，５８と折罫線６０，６ ２，６４，６６が折り返された状態とでクリック的に開閉し、良好な使用感が得 られる。

【００１３】 この実施例の紙製トレーによれば、糊付けして貼り上げた状態から、側面板１ ２，１６起こすだけで箱体を形成することができ、使用開始時の箱の組み立て工 数を大幅に削減することができる。しかも、側面板１２，１６の位置が、押圧片 ２８，３０に弾性的に押圧された状態で、折罫線５２，５４，５６，５８と折罫 線６０，６２，６４，６６の何れかの位置でクリック的に折り曲げられて位置決 めされ、確実に開いた状態と閉じた状態とに設定することができるものである。

【００１４】 尚、この考案の紙製トレーは、連結部の折罫線の数を増やして、側面板の傾斜 角度を選択できる様にしても良いものである。また箱体の形状や折罫線の位置や 数は任意に設定できるものである。

【００１５】

【考案の効果】

この考案の紙製トレーは、側面板を起こすだけで箱体を形成することができる ようにしたので、使用前は折り畳み状態でスペースをとらず、使用時には簡単に 組み立てることができ、搬送や使用に際して極めて好都合なものである。しかも 、側面板の傾斜をクリック的に行わせることができ、良好な使用感が得られるも のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の紙製トレーの展開図であ
る。

【図２】この実施例の紙製トレーを貼り上げた状態の平
面図である。

【図３】この実施例の紙製トレーの斜視図である。

【符号の説明】

１０，１２，１４，１６ 側面板 １８ 底面 ２０，２２，２４，２６ 連結部 ２８，３０ 押圧片 ３６〜６６ 折罫線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱体を形成する四方の側面板を有し、こ
   の側面板のうちの各々隣接する側面板の間に連接して設
   けられた連結部と、この連結部に箱の底面と側面板とが
   交わる角部から斜め４５度の角度で形成された折罫線と
   この折罫線から上記角部を中心に所定角度を開けて形成
   された折罫線とを形成し、組み立てた状態で上記連結部
   を上記折罫線で折り曲げた状態で、一側面との間で挟み
   込む押え片を設けたことを特徴とする紙製トレー。