JPH0642420B2 - 単安定電磁石 - Google Patents

単安定電磁石

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JPH0642420B2
JPH0642420B2 JP1333797A JP33379789A JPH0642420B2 JP H0642420 B2 JPH0642420 B2 JP H0642420B2 JP 1333797 A JP1333797 A JP 1333797A JP 33379789 A JP33379789 A JP 33379789A JP H0642420 B2 JPH0642420 B2 JP H0642420B2
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armature
yoke
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coil
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和嗣 林
英敏 松下
彰一 山口
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、3相モーターの開閉用の電磁接触器や電磁
継電器などに適用される単安定電磁石に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来のこの種の単安定電磁石として、クラッパ形電磁石
などの磁気回路中に永久磁石を含まない、いわゆる無極
型の電磁石が一般的であった。この無極型の電磁石は低
コストではあるが、コイルの発生磁束しかアーマチュア
の駆動力に利用できないため、ある吸引力幅を得るため
に消費電力を大きくする必要があった。
これに対して、近年電磁石の低消費電力化のため磁化回
路中に永久磁石を含ませた有極電磁石装置が提案されて
いる(例えば特公昭62−17333号、実公昭58−10327
号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
特公昭62−17333号の単安定電磁石は、永久磁石の磁束
もアーマチュアの駆動力に利用できるので、ある吸引力
幅を得るときに無極型に比べて低消費電力にすることが
できる。しかし、双安定用の電磁石構造であるため、一
般的な電磁接触器などの片寄ったばね負荷には不向きで
あった。
また、実公昭58−10327号の単安定電磁石は、無極型と
有極型の前記従来例との中間的な特性、すなわち有極で
あるため低消費電力が図れ、前記従来例と異なり非対象
の磁気回路であるため片寄ったばね負荷に適した特性を
有している。
しかし、アーマチュアの復帰側において永久磁石の磁束
が閉ループを流れる構成であるため復帰方向への力が非
常に大きくなり、そのためばね負荷との整合においてア
ーマチュアを動作側に付勢する動作ばねが必要になるな
どの欠点を有していた。
したがって、この発明の目的は、動作ばねを必要とする
ことなく片寄ったばね負荷に適用できる有極の単安定電
磁石を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項(1)の単安定電磁石は、ヨークと、このヨークに
接離動作可能な接離部を有するアーマチュアと、前記ヨ
ークおよび前記アーマチュアの少なくともいずれか一方
に巻装されて励磁により前記アーマチュアを前記ヨーク
に吸引させるコイルと、前記アーマチュアの接離部の近
傍で前記ヨークおよび前記アーマチュアの少なくともい
ずれか一方に磁極の一方のみが固定されて磁化方向が前
記アーマチュアの移動方向とほぼ平行でありかつ前記磁
極の他方が前記接離部の開離位置で前記アーマチュアお
よびヨークの他方に粗に磁気結合する永久磁石とを備え
たものである。
請求項(2)の単安定電磁石は、請求項(1)において、前記
永久磁石の前記磁化方向の長さを前記接離部の移動範囲
以上としたものである。
〔作用〕
請求項(1)の単安定電磁石によれば、コイルを励磁する
とアーマチュアの接離部がヨークに吸着されるように動
作する。この場合、アーマチュアの接離部の近傍でヨー
クおよびアーマチュアの少なくとも一方に永久磁石の磁
極の一方を固定し、永久磁石の磁化方向が接離部の移動
方向とほぼ平行であり、かつ接離部の開離位置で磁極の
他方がアーマチュアおよびヨークの他方に粗に磁気結合
する構成であるため、コイルの励磁による磁束は、永久
磁石を含まないで、ヨークおよびアーマチュアによる閉
磁路を形成することができるとともに、永久磁石の磁極
の一方が接離部の近傍でヨークまたはアーマチュアに固
定されているため、永久磁石により発生する磁束をコイ
ルによる磁束に重畳させることができるのでアーマチュ
アの吸引力を増大でき、したがって消費電力を低減でき
る。
一方、アーマチュアの復帰位置すなわち接離部の開離位
置においては、永久磁石の磁極の他方がアーマチュアま
たはヨークに粗に磁気結合しているため、永久磁石の磁
束は復帰方向にほとんど作用しないので、従来のような
動作ばねを必要とすることなく電磁接触器などの片寄っ
たばね負荷に適用でき、ばね負荷と整合しやすい吸引力
特性が得られる。
請求項(2)の単安定電磁石によれば、アーマチュアの接
離部の移動範囲の全体に永久磁石の磁束が作用するの
で、移動範囲の全体において、効率的にアーマチュアの
吸引力を増大することができる。
〔実施例〕
この発明の第1の実施例を第1図ないし第3図に基づい
て説明する。すなわち、この単安定電磁石は、ヨーク1
と、コイル2と、アーマチュア3と、永久磁石4とを有
する。
ヨーク1は平板を略コ字形に折曲形成している。コイル
2はヨーク1の一片に巻装されている。アーマチュア3
はヨーク1の一端部6の板端面に磁気結合される枢支部
5を有するとともに、揺動によりヨーク1の他端部8の
板端面に接離する接離部7を有する。そして、接離部7
はコイル2の励磁によりヨーク1に吸着される。無励磁
時は復帰ばね(図示せず)などにより復帰位置に戻る。
なお一端部6と枢支部5の枢支手段は、公知のヒンジ手
段を適用する。
永久磁石4はヨーク1の他端部8に磁極の一方(S)の
みが固定されて磁化方向がアーマチュア3の接離部7の
移動方向とほぼ平行であり、かつ磁極の他方(N)が接
離部7の開離位置でアーマチュア3に粗に磁気結合して
いる。すなわち、永久磁石4は一対を実施例とし、補助
ヨーク9の両端部に磁極Sが密に磁気結合されて固定さ
れ、中央部に孔10を形成してヨーク1の他端部8に嵌
着している。また永久磁石4の磁化方向の長さは接離部
7の移動範囲よりも長く形成している。
この実施例によれば、第3図(a)に示すように、電磁石
の復帰状態において、永久磁石4の磁化力により磁束Φ
はアーマチュア3、ヨーク1および補助ヨーク9を経
由して流れるが、磁気回路が粗なる結合であるのでアー
マチュア3を復帰方向に吸引する力はほとんど作用しな
い。一方、一部の磁束Φはアーマチュア3、補助ヨー
ク9を経由して流れるが、この磁束Φはアーマチュア
3をほぼ垂直に通過する磁束であり、かつ磁気回路も粗
なる結合であるのでアーマチュア3を復帰方向に吸引す
る力はほとんど作用しない。従ってアーマチュア3を復
帰方向に吸引する力はほとんど作用しないので、従来の
ような動作ばねを必要とすることなく片寄ったばね負荷
に適用できる。
ついで、コイル2を励磁すると、アーマチュア3の枢支
部5を中心に接離部7がヨーク1の他端部8に吸着され
るようにアーマチュア3が動作する。第3図(b)に示す
ようにコイル2の励磁により発生した磁束Φは前述の
磁束Φとは逆方向に流れるように構成されており、永
久磁石4を含まないでヨーク1およびアーマチュア3に
よる閉磁路を流れるとともに、永久磁石4により発生す
る磁束Φをコイル2の励磁により発生する磁束Φ
重畳させることになる。よってコイル2の起磁力を増加
するに従いヨーク1とアーマチュア3の間に生じる吸引
力が増大する一方、永久磁石4の磁束Φによりアーマ
チュア3の動作側への吸引力を増大できるため、コイル
2の消費電力を低減できる。
しかも、この実施例では永久磁石4をヨーク1の他端部
8に取り付けることにより、永久磁石4より得られる磁
束を増大でき吸引力を増大できるので消費電力をより一
層低減することができる。
また永久磁石4の磁化方向の長さをアーマチュア3の接
離部7の移動範囲以上としているため、アーマチュア3
の接離部7の移動範囲の全体に永久磁石4の磁束Φ
作用するので、効率的にアーマチュア3の吸引力を増大
することができ、消費電力を低減できる。
次に、コイル2に流れる電流を切ると復帰ばね(図示せ
ず)などにより、アーマチュア3は第3図(a)に示す状
態に復帰する。
なお、ヨーク1は部品1個を略コ字形に折曲により形成
したが、L字形ヨークと棒状または板状ヨークにより、
かしめなどによって略コ字折曲形に構成してもよい。ま
た永久磁石4の一極と接触する補助ヨーク9は別部材で
なくヨーク1と一体形成された構造であってもよい。ま
た前記実施例は永久磁石4が一対であったが、1個でも
よい。さらに永久磁石4の磁極Sをヨーク1の他端部8
に磁気結合させたが、反対の磁極Nを磁気結合させても
よい。さらに永久磁石4をヨーク1に直接固定したが、
ヨーク1を保持するケース、コイル2を巻装するコイル
枠など(図示せず)を介して固定してもよい。また永久
磁石4はフエライト磁石、希土類磁石、さらにはプラス
チック磁石でもよい。また前記実施例では、永久磁石4
の磁化方向はアーマチュアの移動方向と完全な平行であ
ったが、約45度程度傾斜してもほぼ平行の範囲であ
る。
この発明の第2の実施例を第4図および第5図に示す。
すなわち、この単安定電磁石は、永久磁石4をアーマチ
ュア3側に固定したものであり、アーマチュア3に耳片
12を一体に形成し、この耳片12に永久磁石4を取付
けている。その他は第1の実施例と同様である。
永久磁石4をアーマチュア3側に固定することにより可
動部の重量は大きくなるが、アーマチュア3と同時成型
等により製造することにより、部品点数の削減および組
立性の向上が図れる。
なお、耳片12は別部材を用いてもよい。また永久磁石
4をアーマチュア3に直接固定したが、アーマチュア3
と同時動作する別部材を介してもよい。
この発明の第3の実施例を第6図および第7図に示す。
すなわち、この単安定電磁石は、ヨーク1が平板を略コ
字形に打ち抜き形成したものであり、平板のアーマチュ
ア3をその板表面に対向し、1個の永久磁石4をヨーク
1の他端部8に固定、したものである。その他は第1の
実施例と同様である。
この実施例によれば、第1の実施例に比べ、薄型電磁石
にすることができる。
この発明の第4の実施例を第8図および第9図に示す。
すなわち、この単安定電磁石は、第3の実施例におい
て、永久磁石4をアーマチュア3の中間部の接離部7側
に固定したものである。
この発明の第5の実施例を第10図および第11図に示
す。すなわち、この単安定電磁石は、第3の実施例にお
いて、平板のヨーク1を略コ字形に代えて略ヨ字形に形
成するとともに、中間片11にコイル2を巻回したもの
である。
この実施例によれば、第3の実施例と比較して、吸引力
の働く空隙が2個となるので大きな吸引力が得られる。
この発明の第6の実施例を第12図および第13図に示
す。すなわち、この単安定電磁石は、第4の実施例にお
いて、ヨーク1を略コ字形に代えて略ヨ字形に形成する
とともに、中間片11にコイル2を巻回したものであ
り、第5の実施例と同効果がある。
この発明の第7の実施例を第14図および第15図に示
す。すなわち、この単安定電磁石は、ヨーク1が第1の
磁極部6′と第2の磁極部8′とを有して、アーマチュ
ア3の摺動部5′がヨーク1の第1の磁極部6′を摺動
してアーマチュア3の接離部7が第2の磁極部8′に吸
着されるようにアーマチュア3が動作するものである。
ヨーク1は略ロ字形を実施例とし、一対向部の一方に筒
状の第1の磁極部6′を形成し、他方の穴を縁部を第2
の磁極部8′としている。コイル2はアーマチュア3に
巻装されるが、アーマチュア3はコイル2に対して軸方
向に移動自在に貫通するように構成されている。すなわ
ちアーマチュア3はヨーク1の第1の磁極部6′に磁気
結合される摺動部5′を一端に有するとともに、移動に
よりヨーク1の第2の磁極部8′に接離する接離部7を
他端に有する略棒状体である。そして、接離部7はコイ
ル2の励磁により第2の磁極部8′に吸着される。無励
磁時は復帰ばね(図示せず)などにより復帰位置にもど
る。なお、アーマチュア3の摺動部5の支持手段は、公
知の手段を適用する。
永久磁石4はヨーク1の第2の磁極部8′の近傍に固定
されている。
その他は第1の実施例と同様である。
この実施例によれば、ヨーク1が第1の磁極部6′と第
2の磁極部8′とを有して、アーマチュア3の摺動部
5′がヨーク1の第1の磁極部6′を摺動し第2の磁極
部8′に吸着されるようにアーマチュア3が動作するこ
とにより、第1の実施例に比べアーマチュア3の移動範
囲を大きくでき、大型の電磁接触部に適した吸引力が得
られる。
なお、ヨーク1は部品1個を略ロ字形にしたが、2個の
コ字形ヨークを組み合わせるなどにより構成されてもよ
い。また永久磁石4の一極と接触するヨーク1の間に別
部材が介在されてもよい。
この発明の第8の実施例を第16図および第17図に示
す。すなわち、この単安定電磁石は、永久磁石4をアー
マチュア3の接離部7の側部に直接固定したものであ
る。その他は、第7の実施例と同様である。
なお、この発明において、コイル2および永久磁石4は
ヨーク1およびアーマチュア3の双方に設けられてもよ
い。
〔発明の効果〕
請求項(1)の単安定電磁石は、アーマチュアの接離部の
近傍でヨークおよびアーマチュアの少なくとも一方に永
久磁石の磁極の一方を固定し、永久磁石の磁化方向が接
離部の移動方向とほぼ平行であり、かつ接離部の開離位
置で磁極の他方がアーマチュアおよびヨークの他方に粗
に磁気結合する構成であるため、コイルの励磁による磁
束は、永久磁石を含まないで、ヨークおよびアーマチュ
アによる閉磁路を形成することができるとともに、永久
磁石の磁極の一方が接離部の近傍でヨークまたはアーマ
チュアに固定されているため、永久磁石により発生する
磁束をコイルによる磁束に重畳させることができるので
アーマチュアの吸引力を増大でき、したがって消費電力
を低減できる。
一方、アーマチュアの復帰位置すなわち接離部の開離位
置においては、永久磁石の磁極の他方がアーマチュアま
たはヨークに粗に磁気結合しているため、永久磁石の磁
束は復帰方向にほとんど作用しないので、従来のような
動作ばねを必要とすることなく電磁接触器などの片寄っ
たばね負荷に適用でき、ばね負荷と整合しやすい吸引力
特性が得られるという効果がある。
請求項(2)の単安定電磁石は、永久磁石の磁化方向の長
さがアーマチュアの接離部の移動範囲以上であるため、
アーマチュアの接離部の移動範囲の全体に永久磁石の磁
束が作用するので、移動範囲の全体において効率的にア
ーマチュアの吸引力を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例の斜視図、第2図はそ
の分解斜視図、第3図は動作状態の説明図、第4図は第
2の実施例の斜視図、第5図はその動作状態の説明図、
第6図は第3の実施例の斜視図、第7図はその動作状態
の説明図、第8図は第4の実施例の斜視図、第9図はそ
の動作状態の説明図、第10図は第5の実施例の斜視
図、第11図はその動作状態の説明図、第12図は第6
の実施例の斜視図、第13図はその動作状態の説明図、
第14図は第7の実施例の斜視図、第15図はその動作
状態の説明図、第16図は第8の実施例の斜視図、第1
7図はその動作状態の説明図である。 1…ヨーク、2…コイル、3…アーマチュア、4…永久
磁石、7…接離部
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平1 −133805 (32)優先日 平1(1989)5月26日 (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 実開 昭58−40809(JP,U) 実開 昭60−190016(JP,U) 実公 昭54−35314(JP,Y1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨークと、このヨークに接離動作可能な接
    離部を有するアーマチュアと、前記ヨークおよび前記ア
    ーマチュアの少なくともいずれか一方に巻装されて励磁
    により前記アーマチュアを前記ヨークに吸引させるコイ
    ルと、前記アーマチュアの接離部の近傍で前記ヨークお
    よび前記アーマチュアの少なくともいずれか一方に磁極
    の一方のみが固定されて磁化方向が前記アーマチュアの
    移動方向とほぼ平行でありかつ前記磁極の他方が前記接
    離部の開離位置で前記アーマチュアおよびヨークの他方
    に粗に磁気結合する永久磁石とを備えた単安定電磁石。
  2. 【請求項2】前記永久磁石の前記磁化方向の長さが前記
    接離部の移動範囲以上である請求項(1)記載の単安定電
    磁石。
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