JPH0642411B2 - 塩素化ポリエチレン組成物 - Google Patents

塩素化ポリエチレン組成物

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JPH0642411B2
JPH0642411B2 JP18382785A JP18382785A JPH0642411B2 JP H0642411 B2 JPH0642411 B2 JP H0642411B2 JP 18382785 A JP18382785 A JP 18382785A JP 18382785 A JP18382785 A JP 18382785A JP H0642411 B2 JPH0642411 B2 JP H0642411B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は塩素化ポリエチレンを基体とするゴム磁石とし
てすぐれた塩素化ポリエチレン組成物に関する。さらに
くわしくは、(A)塩素化ポリエチレン、(B)磁性粉末、
(C)ハイドロタルク石群、(D)鉛の酸化物、酸化マグネシ
ウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムな
らびに鉛の塩基性塩およびそのシリカゲルとの共沈物か
らなる群からえらばれた少なくとも一種の無機物質なら
びに(E)反応性のα−エポキシ基を1分子中に少なくと
も2個を有するエポキシ樹脂からなる塩素化ポリエチレ
ン組成物に関するものであり、強磁性がすぐれた塩素化
ポリエチレン組成物を提供することを目的とするもので
ある。
従来の技術 現在、磁性を有するゴムの組成物はガスケット(柔軟性
と吸収性を利用して冷蔵庫などの扉密閉用)、油栓、磁
気選別機、電子機器、計器用、標示掲示用、建材用、磁
気ベイント、教材、玩具などの磁石剤として広く使用さ
れている。この磁性ゴム組成物としては、一般に天然ゴ
ム、合成ゴムに磁性粉末(たとえば、バリウムフェライ
ト、ストロンチウムフェライト)を添加しているものが
広く知られている。しかしながら、強磁性のすぐれたゴ
ム磁石を得るためには、多量の磁性粉末を添加しなけれ
ばならない。これらのゴム組成物の機械的強度(たとえ
ば、引張強度、伸び率、柔軟性)および作業性(たとえ
ば、ロール混練性)は低下することによって実用的では
ない。これらのことから、強磁性であり、かつ柔軟性を
有するゴム磁石を得るためには、可塑剤、滑剤などを多
量に添加することが試みられてきた。しかし、製品とし
て長時間使用する場合、表面に可塑剤や滑剤がブリード
したり、表面がベタついたり、さらには高温において使
用する場合には可塑剤や滑剤の影響により、寸法精度が
悪くなったりするなどの理由により、実用に耐え得る機
械的強度を有し得ないという欠点がある。
さらに、近年磁性を有するゴム組成物は比較的高温(11
0℃以上)の雰囲気下で使用される分野(たとえば、モ
ーター用磁性体、表示、宣伝用シート)においても用途
が広くなり、種々検討されているが、良好な組成物が得
られていないなどの理由により、実用に耐え得る機械的
特性を有し、かつ耐高熱性にもすぐれた組成物が得られ
ないという欠点(問題)がある。
発明が解決しようとする問題点 以上のことから、本発明はこれらの問題(欠点)がな
く、強磁性がすぐれているのみならず、機械的強度も良
好であり、かつ耐高熱性もすぐれた塩素化ポリエチレン
組成物を提供することを目的とするものである。
問題点を解決するための手段および作用 本発明にしたがえば、これらの問題点は、 (A)塩素化ポリエチレン 100重量部、 (B)磁性粉末 700〜1500重量部、 (C)ハイドロタルク石群 0.5〜5.0重量部、 (D)鉛の酸化物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ムおよび水酸化アルミニウムならびに鉛の塩基性塩およ
びそのシリカゲルとの共沈物からなる群からえらばれた
少なくとも一種の無機物質 0.1〜5.0重量部 ならびに (E)反応性のα−エポキシ基を1分子中に少なくとも2
個を有するエポキシ樹脂 0.5〜10重量部 からなる塩素化ポリエチレン組成物 によって解決することができる。以下、本発明を詳細に
説明する。
(A)塩素化ポリエチレン 本発明において使われる塩素化ポリエチレンはポリエチ
レンの粉末または粒子を水性懸濁液中で塩素化するか、
あるいは有機溶媒中に溶解したポリエチレンを塩素化す
ることによって得られるものである(水性懸濁液中で塩
素化することによって得られるものが望ましい)。一般
には、その塩素含有量が20〜50重量%の非結晶性または
結晶性の塩素化ポリエチレンであり、特に塩素含有量が
25〜45重量%の非結晶性の塩素化ポリエチレンが好まし
い。
前記ポリエチレンはエチレンを単独重合またはエチレン
と多くとも10重量%のα−オレフィン(一般には、炭素
数が多くとも12個)とを共重合することによって得られ
るものである。その密度は一般には、0.910〜0.970g/
cm3である。また、その分子量は5万から70万である。
本発明の組成物を製造するにあたり、塩素化ポリエチレ
ンのみを使用してもよいが、塩素化ポリエチレンと混和
性のある他種の高分子物質を配合してもよい。該高分子
物質としては、エチレン−プロピレン−ジエン三元系共
重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、クロロプレン系ゴム、ク
ロロスルフォン化ポリエチレンゴム状物、スチレン−ブ
タジエン共重合ゴム状物(SBR)、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合ゴム状物(NBR)、ウレタン系ゴム状
物およびブタジエン単独重合ゴム状物のごときゴム状物
〔一般には、ムーニー粘度(ML1+4)は10〜150〕があげ
られる。また、他の高分子物質としては、前記ポリエチ
レン、塩化ビニルを主成分とする塩化ビニル樹脂(重合
度、400〜1800)、メチルメタクリレートを主成分とす
るメチルメタクリレート系樹脂およびアクリロニトリル
−スチレン共重合樹脂のごとき樹脂状物があげられる。
これらのゴム状物および樹脂状物については、神原ら編
集“合成ゴムハンドブック”(朝倉書店、昭和42年発
行)、村橋ら編集“プラスチックハンドブック”((朝
倉書店、昭和44年発行)などによってよく知られている
ものである。
これらの高分子物質を配合する場合、配合割合は塩素化
ポリエチレン100重量部に対して多くとも50重量部であ
る。
(B)磁性粉末 また、本発明において用いられる磁性粉末の代表例とし
ては、酸化鉄(Fe2O3)と炭酸バリウム(BaCO3)からつ
くられるバリウムフェライト(BaO・6Fe2O3)、酸化鉄と
炭酸ストロンチウム(SrCO3)とからつくられるストロ
ンチウムフェライト(SrO・6Fe2O3)、水酸化鉄を原料と
してつくられる偏平状フェライトなどがあげられる。こ
れらの磁性粉末は六方晶形結晶構造を有しているもので
あり、等方性方向、異方性方向を有する特徴をもってい
るものである。本発明においてはこれらの特徴を有して
いるものが好ましく、また真密度は、一般には5.0〜5.5
g/cm3であり、とりわけ5.2〜5.3g/cm3が好ましい。
さらに、磁性粉末の粒子は抵抗力に依することにより、
粒子径が0.5ミクロンないし3.0ミクロンのものが望まし
く、特に0.5ミクロンないし2.5ミクロンのものが好適で
ある。
(C)ハイドロタルク石群 さらに、本発明において使用されるハイドロタルク石群
は、一般式がMgaMeb(OH)cCO3・M H2O(ただし、MeはAl、C
rまたはFeであり、aは1〜10であり、bは1〜5であ
り、cは10〜20であり、Mは1〜8である)で示され
る。このハイドロタルク石群の平均粒径は一般には0.1
〜150ミクロンであり、とりわけ0.5〜100ミクロンのも
のが好ましい。また、前記一般式のMeがAlであるものが
望ましい。
(D)無機物質 また、本発明において使われる無機物質は鉛の酸化物、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化ア
ルミニウムならびに鉛の塩基性塩およびそのシリカゲル
の共沈物からえらばれる。鉛の酸化物の代表例として
は、一酸化鉛(PbO)、鉛丹(四酸化三鉛、Pb3O4)など
があげられる。また、鉛の塩基性塩としては塩基性ケイ
酸鉛および三塩基性硫酸鉛があげられる。さらに鉛の塩
基性塩とシルカゲルとの共沈物中に占めるシリカゲルの
割合は通常10〜60重量%(望ましくは、10〜50重量%、
好適には20〜50重量%)である。これらの無機物質の平
均粒径は一般には0.5〜300ミクロンであり、0.5〜200ミ
クロンのものが好ましく、特に1.0〜150ミクロンのもの
が好適である。これらの無機物質は単独で使用してもよ
く、二種以上を併用してもよい。これらの無機物質はラ
バーダイジェスト社編、“便覧、ゴム・プラスチック配
合薬品”(ラバーダイジスト社、昭和49年発行)の第5
頁ないし第380頁に記載されている。
(E)エポキシ樹脂 さらに、本発明において用いられているエポキシ樹脂は
反応性のα−エポキシ基を1分子中に2個以上を有する
ものであり、硬化剤によって硬化物を与えるものであ
る。これらの樹脂は現在接着剤やコーティング材料、注
型品、成形品として広く利用されているものであり、分
子量は通常300〜6000(好ましくは、300〜5000)であ
る。
このエポキシ樹脂の代表例としてはエピクロルヒドリン
とフェノール性の-OH、カルボン酸の-COOHおよびアミン
の-NH2のごとき活性水素を有する活性水素化合物との反
応によって得られるものが好んで使われる。最も一般的
なエポキシ樹脂であるエピコート、エポンアラルダイト
などはビスフェノールA(4,4′−ジオキシジフェニル
プロパン)とエピクロルヒドリンとを反応させて得られ
るものであるが、この反応によって得られるエポキシ樹
脂が最も好適である。また、一般に製造されているもの
も使用することができる。その代表例としては二価フェ
ノールのグリシジルエーテル、ビスフェノールのグリシ
ジルエーテル(たとえば、ジフェノール酸を主体とした
もの、ビスフェノールAとp−キシレンジクロリド縮合
物を主体としたもの)、ポリフェノールのグリシジルエ
ーテル、脂肪族その他のジアルコールやトリアルコール
のグリシジルエーテルおよびアミンまたはアミドのグリ
シジルエーテルがあげられる。これらのエポキシ樹脂は
村橋俊介、小田良平、井本稔編集、“プラスチックハン
ドブック(朝倉書店、昭和59年発行)、第272頁ないし
第277頁に製造方法、種類などが詳細に記載されてい
る。
以上の塩素化ポリエチレン、磁性粉末、ハイドロタルク
石群、無機物質ならびにエポキシ樹脂を均一に配合させ
ることによって本発明の塩素化ポリエチレン組成物を得
ることができるけれども、さらに後記の加硫剤として硫
黄もしくは硫黄供与体または加硫剤と加硫促進剤とを配
合させてもよく、さらに有機過酸化物を配合させてもよ
い。
(F)加硫剤 さらに、本発明において使われる加硫剤は硫黄供与体お
よび硫黄に大別される。これらのうち、硫黄供与体は比
較的高温(一般には50〜200℃)において硫黄を放出さ
せ得る化合物を指す。この硫黄供与体の代表例は「便
覧、ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェス
ト社編、昭和49年発行)の第19頁ないし第57頁に記載さ
れているもののうち、ジスルフィド以上のポリスルフィ
ド結合を有するものである。これらの硫黄供与体のう
ち、100〜200℃の温度範囲にて硫黄を放出するもの(た
とえば、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィ
ド)が特に好適である。さらに、同刊行物、第3頁ない
し第5頁に記載された硫黄化合物も硫黄供与体として好
んで用いることもできる。該硫黄化合物の代表的なのも
としては、一塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジス
ルフィドおよびアルキル・フェノール・ジスルフィドが
あげられる。その他の硫黄供与体の代表例は特開昭59-1
94765号公報明細書に記載されている。硫黄の代表例は
同刊行物、第1頁ないし第3頁に記載されている。その
代表例としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイ
ド・硫黄および表面処理硫黄があげられる。
(G)加硫促進剤 また、本発明において用いられる加硫促進剤は一般にゴ
ム業界において加硫促進剤として使用されているもので
ある。該加硫促進剤は前記塩素化ポリエチレンと硫黄お
よび/または硫黄供与体との反応を促進(反応時間の短
縮、反応温度の低下、硫黄系物質の使用量の減少)させ
るものである。この加硫促進剤の代表例は前記刊行物の
第19頁ないし第57頁に記載されている。本発明において
使用される加硫促進剤の代表例はチアゾール系、イミダ
ゾリン系、ジチオカルバメート系、チオ尿素系、チウラ
ム系、スルフェンアミド系、ザンテート系、グアニジン
系およびアルデヒド・アミン系に分類される。また、前
記刊行物第64頁ないし第67頁に記載されているアミン類
ならびに該刊行物第64頁および第170頁ないし第173頁に
記載されているりん系化合物の如き求核試薬も加硫促進
剤として使うことができる。
さらに、トリアジン環を有し、かつ少なくとも2個のメ
ルカプト基を有する化合物も好んで使用するとができ
る。この化合物の代表例は特公昭53-10099号公報明細書
に記載されている。
(H)有機過酸化物 また、本発明において使われる有機過酸化物は特別の限
定はないが、とりわけ分解温度(半減期が1分間である
温度)が120℃以上のものが望ましく、特に140℃以上の
ものが好適である。好適な有機過酸化物の代表例として
は、1,1−ビス−第三級−ブチルパーオキシ−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサンのごときケトンパーオキシド、
2,5−ジメチルヘキサン−2;5−ジハイドロパーオキ
シドのごときハイドロパーオキシド、2,5−ジメチル−
2,5−第三級−ブチルパーオキシヘキサンのごときパー
オキシエステル、ベンゾイルパーオキシドのごときジア
シルパーオキシドおよびジクミルパーオキシドのごとき
ジアルキルパーオキシドがあげられる。
さらに、通常のゴム分野において架橋助剤として使用さ
れているトリアリルイソシアヌレートおよびトリアリル
イソシアヌレートのごとき多官能性物質を配合してもよ
い。
(J)組成割合(配合割合) 100重量部の塩素化ポリエチレンに対する他の組成成分
の配合割合(組成割合)は下記の通りである。
磁性粉末では、700〜1500重量部であり、700〜1400重量
部が望ましく、とりわけ800〜1400重量部が好適であ
る。
また、ハイドロタルク石群については、0.5〜5.0重量部
であり、0.5〜4.0重量部が好ましく、特に1.0〜4.0重量
部が好適である。
さらに、無機物質は、それらの合計量として0.5〜5.0重
量部であり、1.0〜5.0重量部が望ましく、とりわけ1.0
〜4.5重量部が好適である。
また、エポキシ樹脂では、0.5〜10重量部であり、1.0〜
10重量部が好ましく、特に1.0〜7重量部が好適であ
る。
さらに、加硫剤を配合する場合、通常5.0重量部以下で
あり、とりわけ0.2〜5.0重量部が好適である。
その上、加硫促進剤を配合する場合、一般には5.0重量
部以下であり、特に0.2〜5.0重量部が好適である。
さらに有機過酸化物を配合する場合、通常多くとも10重
量部であり、とりわけ0.2〜10重量部が好適である。
塩素化ポリエチレンに対して磁性粉末の組成割合が下限
未満では、磁力および表面硬度が硬い組成物が得られな
い。一方、かりに上限を越えて配合すると、磁力および
表面強度のすぐれた組成物が得られるが、加工性および
混練性が非常に悪く、均一な組成物が得られないことも
ある。また、ハイドロタルク石群の組成割合が下限未満
では、安定性の良好な組成物が得られない。一方、上限
を越えて配合したとしても、さらに安定性が向上するこ
ともなく、むしろそれが成形物の表面にブリードするこ
ともあるために好ましくない。さらに、無機物質の組成
割合がそれらの合計量として下限未満では、熱に対する
安定性の良好な組成物が得られない。一方、上限を越え
て配合すると、熱に対する安定性は若干向上するけれど
も、成形物の表面にブリードを生じたり、分散性がよく
ない。また、エポキシ樹脂の組成割合が下限未満では、
加工性、熱安定性および光安定性の良好な組成物が得ら
れない。一方、上限を越えて配合させたとしても、熱安
定性および光安定性は若干向上するけれども、加工性
(作業性)において混練が難しくなる。さらに、加硫剤
を上限を越えて配合すると、加硫がタイトにいき過ぎる
ために加硫をコントロールすることが難しい。また加硫
促進剤を上限を越えて配合するならば、添加しただけの
効果を向上することができないばかりでなく、得られる
成形物の表面にブリードが発生することもある。さら
に、有機過酸化物を上限を越えて配合すると、架橋がタ
イトにいき過ぎるために架橋をコントロールすることが
難しい。
(K)混合方法、成形方法など 以上の物質を均一に配合することによって本発明の組成
物を得ることができるけれども、さらにゴム業界および
樹脂および樹脂業界において一般に使われている充填
剤、可塑剤、酸素、オゾン、熱および光(紫外線)に対
する安定剤、滑剤ならびに粘着付与剤のごとき添加剤を
組成物の使用目的に応じて添加してもよい。
本発明の組成物を製造するさい、その配合(混合)方法
は、当該技術分野において一般に用いられているオープ
ンロール、ドライブレンダー、バンバリーミキサーおよ
びニーダーのごとき混合機を用いて混合すればよい。こ
れらの混合方法のうち、一層均一な組成物を得るために
はこれらの混合方法を二種以上適用してもよい(たとえ
ば、あらかじめドライブレンダーで混合した後、その混
合物をオープンロールを用いて混合する方法)。
本発明の組成物を製造するにあたり、全配合成分を同時
に混合してもよいが、配合成分のうちいくつかをあらか
じめ混合した後、得られた混合物に他の配合成分を混合
してもよい(たとえば、塩素化ポリエチレンとハイドロ
タルク石群ならびに無機物質とをあらかじめ混合した
後、得られる混合物と磁性粉末およびエポキシ樹脂とを
混合する方法)。
本発明の組成物は一般のゴム業界において通常使用され
ている押出成形機、射出成形機、圧縮成形機およびカレ
ンダー成形機のごとき成形機を用いて所望の形状物に成
形して使用される。
本発明の組成物は前記したごとく、すぐれた磁性を有す
る組成物である。さらに、一般に用いられている磁性ゴ
ム成形物にみられるもろさ、硬さおよび機械的特性につ
いても著しく改善されており、これらの点からも本発明
の組成物は実用価値の極めて大きい組成物である。
実施例および比較例 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、硬度はJIS硬度計
(ショアA)を使用し、試験片JIS K-6301に準じたJIS
NO2ダンベルを3枚重ね合わせ、硬度計で測定した。ま
た、曲げ試験は、厚さが3mm、幅が8mm、長さが50mm
のシートをノギスにはさみ、6mmまで折り曲げて破断す
る様子を下記の基準に従って肉眼で観察した表面の亀裂
のランクを3段階にて示す。
ランク 表面の亀裂の程度 ○ 亀裂が全く入らない △ 亀裂がわずかに入る × 亀裂が大きく入り、割れる また、引張強度はJIS K-6301に従って測定した。さら
に、耐熱性試験はギャーオーブン試験機を使って温度が
160℃の雰囲気下において30分間および60分間それぞれ
老化させ、劣化状態を肉眼で観察した。また、汚染試験
は温度が100℃の雰囲気下においてラッカー塗装された
鉄板上に各試料を乗せ、それぞれ24時間および72時間老
化させた後、塗装面に汚れが発生するか否かを肉眼で観
察した。
実施例1〜23、比較例1〜34 ブテン−1を3.0重量%含有するエチレン−ブテン−1
供重合体(密度0.950g/cc、平均分子量約20万)を水
性懸濁液中で塩素化し、非晶性の塩素化ポリエチレン
〔塩素含有量31.5重量%、ムーニー粘度(ML1+4)120、
以下「CPE」と云う〕を製造した。
以上のようにして製造したCPEにポリイソブチレン〔ム
ーニー粘度(ML1+4)30、以下「PBR」と云う〕、ムーニ
ー粘度(ML1+4)が45であるイソプレン−イソブチレン
共重合ゴム(以下「IIR」と云う)およびメチルメタク
リレート系樹脂として、メルトフローインデックス(JI
S K-7210にしたがい、条件が4で測定)が60g/10分で
あるエチレン−メチルメタクリレート共重合体(エチレ
ン含有量20重量%、以下、「EMMA」と云う)を用いた。
さらに、磁性粉末として、平均粒径が1.80ミクロンであ
るバリウムフェライト(利根産業社製、真密度5.33g/
cm3、等方性、以下「C-1」と云う)、平均粒径が1.82ミ
クロンであるバリウムフェライト(日本弁柄社製、真密
度5.33g/cm3、セミ異方性、以下「C-2」と云う)およ
び平均粒径が1.33ミクロンであるストロンチウムフェラ
イト(戸田工業社製、真密度5.22g/cm3、異方性、以
下「C-3」と云う)を使った。また、ハイドロタルク石
群として、平均粒径が1ミクロンであるハイドロタルサ
イト(協和化学社製、商品名DHT-4A、比表面積10m2
g、以下「DHT」と云う)を使用した。さらに、無機物
質として、平均粒径が約150ミクロンである酸化マグネ
シウム(協和化学工業社製、以下「D-1」という)、平
均粒径が約1ミクロンである水酸化マグネシウム(協和
化学工業社製、以下「D-2」という)および平均粒径が
約10ミクロンである水酸化アルミニウム(昭和軽金属社
製、以下「D-3」という)、平均粒径が約100ミクロンで
ある一酸化鉛(品川加工社製、密度9.3g/cm3、以下
「-4」と云う)および塩基性ケイ酸鉛とシリカゲルの共
沈物(耕正社製、80/20(重量比)、以下「D-5」と云
う)を用いた。さらに、エポキシ樹脂として、平均分子
量が約550であるビスフェノールAとエピクロルヒドリ
ンとの縮合物(以下「E-1」と云う)および平均分子量
が約830である同じタイプの縮合物(以下「E-2」と云
う)前記の各配合成分(それぞれの配合量を第1表に示
す)、ステアリン酸カルシウム(滑剤として)をそれぞ
れ0.5重量部(ただし、実施例16〜23ならびに比較
例21〜24、27、28および31〜34では、あら
かじめ表面温度が120〜130℃に設定されたオープンロー
ルを使ってCPEとEMMAとを溶融混練し、混合物を製造)
を表面温度が60℃に設定されたオープンロールを使用し
てそれぞれ20分間均一状になるように十分混練してシー
ト状に成形した。得られた各シートを100℃に設定され
た熱プレス機を使って200kg/cm2(ゲージ圧)の加圧下
で厚さが2mmおよび3mmのシートを製造した。なお、厚
さが2mmのシートについて、硬度試験、引張強度試験な
らびに耐熱性試験の劣化試験および汚染性試験を行なっ
た。さらに、厚さが3mmのシートを用いて曲げ試験を行
なった。得られたそれぞれの結果を第2表に示す。
なお、耐熱性試験の劣化状態は肉眼で観察し、ランクを
下記の三段階にて示す。
○:塩化水素の発生が全くない △:塩化水素が若干発生 ×:塩化水素が可成り発生 また、汚染性試験も同様にランクを下記の三段階にて示
す。
○:汚染が全くない △:若干汚染 ×:可成り汚染 実施例24、25 実施例1において使った各組成成分(配合量は実施例1
と同じ)にさらに有機過酸化物として1,1−ビス−第三
級−ブチル−パーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサン
(1分半減期148℃)を0.5重量部および架橋助剤として
トリアリルイソシアヌレートを配合し(実施例24)、
また加硫助剤として、エチルチオ尿素5重量部およびペ
ンタメチレンチオカバーメートのナトリウム塩3重量部
ならびに加硫剤として硫黄を0.5重量部を配合した(実
施例25)ほかは、実施例1と同様に溶融混練し、シー
ト状に成形した。得られたシートを実施例1と同じ条件
でプレスし、シートを製造した。このようにして得られ
たシートの硬度試験、引張強度、曲げ試験ならびに耐熱
性試験の劣化試験および汚染性試験を行なった。硬度は
実施例24、25ともに97度であり、引張強度は実施例
24は128kg/cm2、実施例25は132kg/cm2であった。
また、曲げ試験および耐熱性試験はいずれも実施例1と
同様に良好であった。
なお、比較例32、33、34において、溶融混練のさ
いに均一な混合物が得られなかった。
以上の実施例および比較例の結果から、本発明によって
得られる塩素化ポリエチレン組成物はポリイソブチレン
ゴム状物、イソプレン−イソブチレン共重合ゴム状物ま
た塩素化ポリエチレンゴム単独に磁性粉末を配合して得
られるそれぞれの組成物に比べ、硬度試験でも硬く、ま
た曲げ試験についても亀裂の発生がない。すなわち、表
面硬度が硬いにもかかわらず、柔軟性がすぐれ、かつ耐
熱性が良好であることが明白である。さらに、本発明に
よって得られる組成物は、引張強度が良好であるばかり
でなく、柔軟性および硬度とあわせて、バランスのとれ
た組成物であることにより、ガスケット部品などに有望
であることが明らかである。
発明の効果 本発明によって得られる塩素化ポリエチレン組成物は、
強磁性が良好であるばかりでなく、下記の如き効果(特
徴)を発揮する組成物である。
(1)磁性粉末の配合量が多い(高充填である)にもかか
わらず、成形性(流動性)がすぐれている。
(2)可塑剤、滑剤などを添加しても、これらのブリード
などが生じない。
(3)磁性粉末の配合量が多いにもかかわらず、作業性
(たとえば、混練性)がすぐれている。
(4)従来のゴム磁石にくらべ、磁石性が良好である。
本発明によって得られる塩素化ポリエチレン組成物は、
上記のごときすぐれている効果を有しているばかりでな
く、強磁性が良好であるとにより、ゴム磁石に成形さ
れ、下記のごとき方面に使用することができる。
(1)冷蔵庫用ガスケット (2)標示掲示用の磁石材 (3)教材用の磁石材 (4)電子機器の磁石材 (5)磁気選別機用の磁石材 (6)磁気ペイント (7)インテリア用などの磁石材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)塩素化ポリエチレン 100重量部、 (B)磁性粉末 700〜1500重量部、 (C)ハイドロタルク石群 0.5〜5.0重量部、 (D)鉛の酸化物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
    ムおよび水酸化アルミニウムならびに鉛の塩基性塩およ
    びそのシリカゲルとの共沈物からなる群からえらばれた
    少なくとも一種の無機物質 0.1〜5.0重量部 ならびに (E)反応性のα−エポキシ基を1分子中に少なくとも2
    個を有するエポキシ樹脂 0.5〜10重量部 からなる塩素化ポリエチレン組成物。
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