JPH0642258U - シャープペンシル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チャックの長さに関係なく、必要なチャック
ストロークを得ると共にスイング式も兼ねるスライドサ
イドノック式のシャープペンシルを得る。 【構成】 先具１と軸筒３を連結する固定筒２内に、引
込み用バネ７を挿入し当接すると共に引込み用バネ７を
係止する止め部１７を，前部をチャック４とする芯タン
ク１３に位置変更可能に取付け、芯タンク１３に被嵌さ
れて止めバネ１７を芯タンク１３と共に前方へ移動させ
る移動部１１を軸筒３内に設け、軸筒３の操作窓８に、
移動部１１の操作部１２を摺動自在に装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスライドサイドノック式又はスイング式も兼ねるスライドサイドノッ ク式のシャープペンシルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のシャープペンシルとしては、例えば実開昭４９−１０６４２８ 号公報に記載されたものがある。 この従来例は、先金を固定部材を介して固着した軸筒内に頭部を芯把持用チャ ックとした中軸の基部が中空軸の前端に取付き、スプリングによって弾発される シャープペンシルにおいて、軸筒前部に透孔を形成し、該透孔に中空軸が挿入さ れる孔を有する摺動部を挿入し、作動子を軸筒と並行に摺動自在に装着し、作動 子を押圧摺動する時、摺動部と当接する中空軸及びチャックを有する中軸がスプ リングに抗して前進する構成になっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来例にあっては、スプリングが固定部材と中空軸間に挿設されているの で、チャックストロークがチャックの長さ（チャックの前端と中空軸の前端間の 長さ）によって制約され、所要チャックストロークが得難いという課題がある。

【０００４】 又、作動子を前後にスライドさせて摺動部を摺動させることにより中空軸をス プリングに抗し又はそのバネ力で中空軸を前，後動させ、チャックを開閉させて 先金より芯を出没させる構成になっているので、軸筒が芯を収納する芯タンクを 兼ねているため、軸筒を持ってスイングすることにより打下げハンマーで、中空 軸又は摺動部を前，後動し、チャックを開閉して芯の出没を図る，いわゆるスイ ング式のシャープペンシルも兼ねることができないという課題もある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案シャープペンシルは、上記の課題を解決するため、先具１を固定筒２を 介して固定した軸筒３内に、前部をチャック４とする芯タンク１３を挿設し、引 込み用弾性体７によって弾発されるシャープペンシルであって、固定筒２内に、 引込み用弾性体７を挿入し当接すると共に、この引込み用弾性体７を係止する止 め部１７を芯タンク１３に位置変更可能に取付け、芯タンク１３に嵌装されて止 め部１７を芯タンク１３と共に前方へ移動させる移動部１１を軸筒３内に設け、 軸筒３の操作窓８に、移動部１１の操作部１２を摺動自在に装着してなる構成と したものである。

【０００６】

【作 用】

操作部１２を引込み用弾性体１７に抗し又はその弾性力により前，後動すると 、移動部１１も前，後動し、これによって止め部１７を経て芯タンク１３及びチ ャック４を前，後動させ、チャック４を開閉させて芯を先具１より出没させるこ とができる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案シャープペンシルの１実施例の構成を示す断面図である。 まず、本実施例の構成を説明する。図１において２は固定筒、１は固定筒２の 一端部にネジにより固定された先具、３は固定筒１の他端部にネジにより固定さ れた軸筒、４はチャックで、これにチャックリング１６が外嵌されている。前部 をチャック４とする芯タンク１３は軸筒３内に挿設されている。固定筒２の前端 内周に設けた内向部２Ａに引込み用バネ７の一端部が挿入され当接されており、 かつその他端部は芯タンク１３に位置変更可能に取着されている止めバネ１７で 係止されている。引込み用バネ７のバネ圧は、操作し易いように２００ｇ以下に なっている。 芯タンク１３に嵌装されて止めバネ１７を芯タンク１３と共に前方へ移動させ る移動部１１が、軸筒３内に設けられており、軸筒３に形成された操作窓８には 移動部１１の操作部１２が摺動自在に装着されている。

【０００８】 次に上記構成の実施例の作用を説明する。操作部１２を引込み用バネ７に抗し 又はそのバネ力により前，後動すると、移動部１１も前，後動し、これによって 止めバネ１７を経て芯タンク１３及びチャック４を前，後動させ、チャック４を 開閉させて芯を先具１より出没させることができる。

【０００９】 止めバネ１７はそのバネ圧が引込み用バネ７のバネ圧よりも大きく設定し、か つ芯タンク１３の外周に的確に固定されているので、通常のサイドノック操作に 支障をきたすことはない。 又、止めバネ１７の位置を変更することにより、チャック４の長さに関係なく 、必要なチャックストロークが得られることになる。

【００１０】 本考案にあっては、固定筒２の内向部２Ａと芯タンク１３の止めバネ１７との 間に引込み用バネ７を挿設したので、芯タンク１３の後方部に打下げハンマーを 外嵌し、芯タンク１３の後部に、打下げハンマーの上動（後動）時に当接する後 部ストッパを設ければ、操作部１２のサイドノック操作を行った場合と同様、打 下げハンマーにより移動部１１を前，後動することができるので、スイング式シ ャープペンシルとしても使用できる。この場合、芯タンク１３の後端部に着脱可 能に装着した尾栓１４を打下げハンマーの後部ストッパとして利用してもよい。

【００１１】

【考案の効果】

上述のように本考案によれば、先具１と軸筒３を連結する固定筒２内に、引込 み用弾性体７を挿入し当接すると共に引込み用弾性体７を係止する止め部１７を ，前部をチャック４とする芯タンク１３に位置変更可能に取付け、芯タンク１３ に被嵌されて止め部１７を芯タンク１３と共に前方へ移動させる移動部１１を軸 筒３内に設け、軸筒３の操作窓８に、移動部１１の操作部１２を摺動自在に装着 してなるので、止め部１７の位置を変更することにより、チャック４の長さに関 係なく、必要なチャックストロークを得ることができる。

【００１２】 又、芯タンク１３が軸筒３と別になっているので、芯タンク１３に打下げハン マーを嵌装するだけで、スイング式のシャープペンシルとなり、スライドサイド ノック式とスイング式を兼ねることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案シャープペンシルの１実施例の構成を示
す断面図である。

【符号の説明】

１ 先具 ２ 固定筒 ３ 軸筒 ４ チャック ７ 引込み用弾性体（バネ） ８ 操作窓 １１ 移動部 １２ 操作部 １３ 芯タンク １４ 尾栓 １６ チャックリング １７ 止め部（バネ）

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先具（１）を固定筒（２）を介して固定
   した軸筒（３）内に、前部をチャック（４）とする芯タ
   ンク（１３）を挿設し、引込み用弾性体（７）によって
   弾発されるシャープペンシルであって、固定筒（２）内
   に、引込み用弾性体（７）を挿入し当接すると共に、こ
   の引込み用弾性体（７）を係止する止め部（１７）を芯
   タンク（１３）に位置変更可能に取付け、芯タンク（１
   ３）に嵌装されて止め部（１７）を芯タンク（１３）と
   共に前方へ移動させる移動部（１１）を軸筒（３）内に
   設け、軸筒（３）の操作窓（８）に、移動部（１１）の
   操作部（１２）を摺動自在に装着してなるシャープペン
   シル。
2. 【請求項２】 止め部（１７）が止めバネである請求項
   １のシャープペンシル。
3. 【請求項３】 引込み用弾性体（７）は弾性圧が２００
   ｇ以下のものである請求項１のシャープペンシル。
4. 【請求項４】 芯タンク（１３）により打下げハンマー
   を嵌装してなる請求項１のシャープペンシル。