JPH0432307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は外筒をスイングすることにより外筒の
先具より芯を所定長さずつ繰り出すことができる
シヤープペンシルに関する。

〔従来の技術〕 従来のこの種のシヤープペンシルを図面を参照
して説明すると、従来のシヤープペンシルは、外
筒１をスイングすることにより打下げハンマー３
を上下動させ、この打下げハンマー３の上下動に
より筆記軸体２を構成するチヤツク４をチヤツク
締め付けバネ５に抗してまたはそのバネ力により
開閉させ、外筒１の先具６より芯を所定長さずつ
繰り出すことができるように構成されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記従来例にあつては、チヤツク
締め付けバネ５のバネ力が強いと、打下げハンマ
ー３によるチヤツクの開動作が充分に確実に行わ
れないため、バネ力を弱くしているが、弱いと打
下げハンマー３によるチヤツクの開動作は良好に
なる反面、チヤツクの閉動作が充分に行われず、
筆記時に芯スベリを起こし、筆記し難くなるとい
う問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案シヤープペンシルは上記の問題点を解決
するため、図示のように外筒１内に筆記軸体２を
装設し、外筒をスイングすることにより打下げハ
ンマー３を上下動させ、この打下げハンマー３の
上下動により筆記軸体２を構成するチヤツク４を
チヤツク締め付けバネ５に抗してまたはそのバネ
力により開閉させ、外筒１の先具６より芯を所定
長さずつ繰り出すようにしたシヤープペンシルに
おいて、筆記軸体２を構成するチヤツクリング７
を係止するチヤツクリングスリーブ８のバネ受け
９と、チヤツク４に連結されたバネ受け１０との
間にチヤツク閉用ハンマー１１を挿設してなる構
成としたものである。

〔作用〕

外筒１を上下方向にスイングすると、打下げハ
ンマー３が上下動し、この打下げハンマー３の上
下動により筆記軸体２を構成するチヤツク４がこ
れに連結されたバネ受け１０を介してチヤツク締
め付けバネ５に抗してまたはそのバネ力により開
閉する。チヤツク４がチヤツク締め付けバネ５の
バネ力により戻る（上動する）際、チヤツク閉用
ハンマー１１が上動してバネ受け１０を叩き、こ
のバネ受け１０に連結されたチヤツク４をチヤツ
ク締め付けバネ５のバネ力と共に上方へ強制的に
動かし、チヤツク４をチヤツクリング７内に強制
的に嵌入させることにより、チヤツク４の閉動作
を充分に行い、芯をしつかりと咬み付き、筆記時
に芯スベリを起こすことがなく、筆記を確実に行
うことができるものである。

〔実施例〕

以下図面により本考案の実施例を説明する。

図面は本考案シヤープペンシルの一実施例を示
す断面図である。

第１図において１は外筒、２はこの外筒１内に
装設した筆記軸体である。この筆記軸体２は、芯
パイプ１２と、この芯パイプ１２の前端に当接さ
れ、後部にバネ受け１０を有するチヤツク継手１
７と、このチヤツク継手１７の前部に係着により
連結したチヤツク４と、このチヤツク４に嵌め込
まれたチヤツクリング７と、このチヤツクリング
７の後方部を係止するチヤツクリングスリーブ８
と、このチヤツクリングスリーブ８に設けられた
バネ受け９と、このバネ受け９とチヤツク継手１
７のバネ受け１０との間に挿設されたチヤツク締
め付けバネ５とよりなる。

チヤツクリングスリーブ８のバネ受け９と、チ
ヤツク４に連結されたチヤツク継手１７のバネ受
け１０との間にはチヤツク締め付けバネ５と同心
にチヤツク閉用ハンマー１１が挿設されている。

また、芯パイプ１２の後部には操作本体１６が
嵌着により固定され、この操作本体１６に対向す
る外筒１の部分には軸方向のガイド孔１３が設け
られている。このガイド孔１３を通して操作本体
１６にスライド操作部１４の基部１５が嵌着、接
着、係着等により取り付けられている。芯パイプ
１２の後部と操作本体１６は一体であつても差し
支えない。

スライド操作部１４がスライドする外筒１の外
面部分は肉厚を薄くし、スライド操作部１４と外
筒１の外面が同一面になるように構成されてい
る。

外筒１の後端部には消ゴム受台１８が強く密嵌
されており、この受台１８に嵌合された消ゴム１
９には消ゴムキヤツプ２０が弱く嵌着されてい
る。

また、操作本体１６と消ゴム受台１８との間の
外筒部分は芯タンクとなつている。外筒１の先端
部には先具６が螺着されており、この先具６内に
はチヤツク４の前進によつて先具６より先端が突
出する芯保持機能を有するスライダ２１が遊嵌さ
れている。

このような構成において、外筒１を上下方向に
スイングすると、打下げハンマー３がバネ受け１
０と操作本体１６との間で上下動する。打下げハ
ンマー３の上下動により筆記軸体２を構成するチ
ヤツク４がこれに連結されたチヤツク継手１７の
バネ受け１０を介してチヤツク締め付けバネ５に
抗してまたはそのバネ力により開閉する。このチ
ヤツク４の開閉により先具６内のスライダ２１を
通してスライダ２１の先端より芯を所定長さずつ
繰り出すことができる。

また、打下げハンマー３の上下動と同時にチヤ
ツク閉用ハンマー１１もチヤツクリングスリーブ
８のバネ受け９とチヤツク継手１７のバネ受け１
０との間で上下動する。チヤツク４がチヤツク締
め付けバネ５のバネ力により戻る（上動する）
際、チヤツク閉用ハンマー１１が上動してバネ受
け１０を叩き、このバネ受け１０を有するチヤツ
ク継手１７を介してチヤツク４をチヤツク締め付
けバネ５のバネ力と共に上方へ強制的に動かし、
チヤツク４をチヤツクリング７内に強制的に嵌入
させることによりチヤツク４の閉動作を充分に行
い、芯をしつかりと咬み付き、筆記時に芯スベリ
を起こすことがなく、筆記を確実に行うことがで
きる。

芯の繰り出しは、スライド操作部１４のスライ
ド操作によつても行うことができる。即ち、スラ
イド操作部１４を前後方向にスライドさせると、
この操作部１４に取り付けられた操作本体１６と
芯パイプ１２が前後進し、これによつてバネ受け
１０を有するチヤツク継手１７及びチヤツク４が
チヤツク締め付けバネ５に抗してまたはそのバネ
力により前後進してチヤツク４を開閉させ、スラ
イダ２１の先端より芯を所定長さずつ繰り出すこ
とができる。

芯を引つ込めるには、スライド操作部１４を前
方へスライドさせてチヤツク４を開き、この状態
を維持して芯先を押すことにより引つ込めること
ができる。

また、チヤツクリングスリーブ８の外面に鉤部
２２を設け、このチヤツクリングスリーブ８を外
筒１の先端より挿入し、外筒１の先端部に先具６
を螺入することにより先具６の後部でチヤツクリ
ングスリーブ８を押し込み、先具６が外筒１の前
端に当接するまで先具６を螺入することによりチ
ヤツクリングスリーブ８の位置決めを容易にかつ
正確に行うことができるので、芯送り量のバラツ
キをなくすことができる。

〔考案の効果〕 上述のように本考案によれば、筆記軸体２を構
成するチヤツクリング７を係止するチヤツクリン
グスリーブ８のバネ受け９と、チヤツク４に連結
されたバネ受け１０との間にチヤツク閉用ハンマ
ー１１を挿設してなるので、打下げハンマー３の
上下動によりチヤツク４を開閉させて芯繰り出し
を行うとき、チヤツク閉用ハンマー１１も上下動
するが、このチヤツク閉用ハンマー１１の上動に
よつてバネ受け１０を介してチヤツク４をチヤツ
クリング７内に強制的に嵌入させることができ、
チヤツク４を確実に閉じることができるから、芯
スベリを起こすことはなく、筆記することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案シヤープペンシルの一実施例を示
す断面図である。 １……外筒、２……筆記軸体、３……打下げハ
ンマー、４……チヤツク、５……チヤツク締め付
けバネ、６……先具、７……チヤツクリング、８
……チヤツクリングスリーブ、９……バネ受け、
１０……バネ受け、１１……チヤツク閉用ハンマ
ー、１２……芯パイプ、１３…ガイド孔、１４…
…スライド操作部、１５……基部、１６……操作
本体、１７……チヤツク継手。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外筒１内に筆記軸体２を装設し、外筒をスイ
   ングすることにより打下げハンマー３を上下動
   させ、この打下げハンマー３の上下動により筆
   記軸体２を構成するチヤツク４をチヤツク締め
   付けバネ５に抗してまたはそのバネ力により開
   閉させ、外筒１の先具６より芯を所定長さずつ
   繰り出すようにしたシヤープペンシルにおい
   て、筆記軸体２を構成するチヤツクリング７を
   係止するチヤツクリングスリーブ８のバネ受け
   ９と、チヤツク４に連結されたバネ受け１０と
   の間にチヤツク閉用ハンマー１１を挿設してな
   るシヤープペンシル。 (2) 筆記軸体２を構成する芯パイプ１２の後部に
   対向する外筒１の部分に、軸方向のガイド孔１
   ３を設け、このガイド孔１３を通して芯パイプ
   １２の後部にスライド操作部１４の基部１５を
   取付けてなる実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のシヤープペンシル。