JPH0641723U - ベッド - Google Patents
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- JPH0641723U JPH0641723U JP7064792U JP7064792U JPH0641723U JP H0641723 U JPH0641723 U JP H0641723U JP 7064792 U JP7064792 U JP 7064792U JP 7064792 U JP7064792 U JP 7064792U JP H0641723 U JPH0641723 U JP H0641723U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベッドの下方空間を有効利用することがで
き、かつ静粛性に優れ、さらに高さ調節を容易に行い得
るベッドを提供する。 【構成】 長手方向両端において、リンクアーム13
a,13b,14a,14bの回動により形成される平
面がベッドの短手方向と略平行となるようにX字リンク
13,14をそれぞれ、左上部フレーム12a及び右上
部フレーム12bに連結し、X字リンク13,14の下
端をそれぞれ、左下部フレーム15及び右下部フレーム
16に連結し、上記X字リンク13,14の内少なくと
も一方のX字リンク上端の内、上部フレームに対してス
ライド可能に連結された一方端を、電動シリンダ17の
シリンダヘッド17cに連結してなる、ベッド11。
き、かつ静粛性に優れ、さらに高さ調節を容易に行い得
るベッドを提供する。 【構成】 長手方向両端において、リンクアーム13
a,13b,14a,14bの回動により形成される平
面がベッドの短手方向と略平行となるようにX字リンク
13,14をそれぞれ、左上部フレーム12a及び右上
部フレーム12bに連結し、X字リンク13,14の下
端をそれぞれ、左下部フレーム15及び右下部フレーム
16に連結し、上記X字リンク13,14の内少なくと
も一方のX字リンク上端の内、上部フレームに対してス
ライド可能に連結された一方端を、電動シリンダ17の
シリンダヘッド17cに連結してなる、ベッド11。
Description
【0001】
本考案は、例えば老人や身体障害者などの介護に用いるのに適したベッドに関 し、特に、高さ調節機構が備えられたベッドの改良に関する。
【0002】
病人や老人の介護に使用されるベッドでは、その高さが調節可能であることが 求められている。例えば、患者等がベッドを出入りしたりする際、あるいは病人 をベッドへ移しかえたりする際には、ベッド面の高さはできるだけ低いことが好 ましい。他方、ベッドに横たわっている病人を看護したり、治療を施す際には、 逆にベッド面がある程度の高さにあることが好ましい。そこで、従来、ベッド面 の高さを調節し得る構造を備えた種々のベッドが提案されている(例えば、特開 昭63−277043、実公昭55−19534、実公昭64−903など)。
【0003】 上述したような従来の高さ調節機構を備えたベッドの一例を図9を参照して説 明する。その上にマットが載置もしくは固定される上部フレーム1の下面に一対 のX字リンク2,3が連結されている。X字リンク2,3は、そのリンクアーム が回動された際に形成される平面が上部フレーム1の長手方向と平行に配置され ている。即ち、X字リンク2,3は、その長手方向がベッドの長手方向と平行と なるように配置されている。そして、X字リンク2,3の下端は、下部フレーム 4a〜4dに連結されている。下部フレーム4a〜4dは、特に図示はしないが 、一体的に構成されていてもよい。
【0004】 なお、上記X字リンク2,3は、それぞれ、一対の上端のうち一端が上部フレ ーム1に対してスライド可能に連結されており、他方端が枢支されている。また 、図示のようにX字リンク2の一対の下端のうち一方端は下部フレーム4aに形 成されたスロット5a内においてベッドの長手方向に沿ってスライド可能に連結 されている。他方、X字リンク2の下端のうち他方端は下部フレーム4bに枢支 されている。同様にX字リンク3についても一対の上端のうち一方端が上部フレ ーム1に対してスライド可能に連結されており、他方端が上部フレーム1に枢支 されており、一対の下端のうち一方端が下部フレーム4cに枢支されており、他 方端が下部フレーム4d内に形成されたスロット5d内でスライドし得るように 連結されている。
【0005】 図9に示したベッドでは、上記X字リンク2,3のリンクアーム2a,2b, 3a,3bを回動させることにより、上部フレーム1の高さが調節される。そし て、上記X字リンク2,3を回動させるための構造としては、X字リンク2,3 に歯車を介してモーターを連結したもの、あるいは歯車を介して手回しハンドル を連結し、手動により高さを調節するようにしたものなどが提案されている。
【0006】
上述したように、従来の高さ調節機構を備えたベッドでは、X字リンク2,3 がベッドの長手方向と平行に配置されていたため、ベッドの下方空間、即ち上部 フレーム1の下方の空間が該高さ調節機構により占有されていた。そのため、上 部フレーム1の下方の空間に、バスタブ等の他の介護装置を収納することが可能 できなかった。従って、ベッドだけでなく、バスタブや様々な介護装置を必要と する場合、これらの介護装置を配置するのに非常に大きなスペースを必要として いた。
【0007】 のみならず、リンクアーム2a,2b,3a,3bを回動させて高さを調節す るために歯車及びモーターを利用したものでは、騒音がかなり大きいという問題 があった。また、手回しハンドルを用いたものでは、上記のような騒音は小さい が、患者等がベッドに横たわったままでベッド面の高さを調節するのに非常に大 きな力を要していた。また、手回しハンドルに噛み合わされる歯車の歯数を調節 することにより比較的小さな力でベッド面を移動させることも可能であるが、そ のような場合にはベッド面の高さを調節する際に手回しハンドルを多数回転させ ねばならなかった。
【0008】 よって、本考案の目的は、ベッドの下方空間の有効利用を図ることができ、か つ周囲に大きな騒音をまき散らすことなく容易に高さを調節し得る構造を備えた ベッドを提供することにある。
【0009】
請求項1,2に記載の考案は、マットが配置もしくは固定される上部フレーム と、床面側に配置される下部フレームと、前記上部フレームと下部フレームとの 間に連結されておりかつ上部フレームの高さを調節し得るように構成されたX字 リンクとを備えるベッドにおいて、下記の構成を備えることを特徴とする。
【0010】 即ち、請求項1に記載の考案のベッドでは、前記X字リンクのリンクアームの 回動により形成される平面がベッドの短手方向と略平行となるように、ベッドの 長手方向両端部近傍に、それぞれ、上記X字リンクが配置されている。各X字リ ンクの一対の上端のうち、一方端が上部フレームに対してスライド可能に連結さ れており、他方端が上部フレームに枢支されている。また、各X字リンクの一対 の下端のうち、一方端は下部フレームに対してスライド可能に連結されており、 他方端が下部フレームに枢支されている。そして、少なくとも一方の前記X字リ ンクの上端のうち、上部フレームに対してスライド可能に連結された一方端近傍 をスライドさせ得るように、該一方端近傍にシリンダヘッドが連結された電動シ リンダをさらに備える。
【0011】 また、請求項2に記載の考案のベッドでは、前記X字リンクのリンクアームの 回動により形成される平面がベッドの短手方向と略平行となるように、ベッドの 長手方向両端部近傍に、それぞれ、上記X字リンクが配置されている。そして、 前記上部フレームに対して、周方向に移動可能に取付けられた閉ループ状駆動部 材と、前記閉ループ状駆動部材をその周方向に移動させるために、前記閉ループ 状駆動部材にシリンダヘッドが連結された電動シリンダとをさらに備える。また 、各X字リンクの上端の内、上部フレームに対してスライド可能に連結された一 方端近傍が、前記閉ループ状駆動部材またはシリンダヘッドに連結されている。
【0012】
請求項1,2に記載の考案では、X字リンクのリンクアームの回動により形成 される平面がベッドの短手方向と略平行となるように、ベッドの長手方向両端部 近傍にそれぞれX字リンクが配置されている。即ち、X字リンクが、ベッドの長 手方向両端において上記のような方向に配置されているため、本考案のベッドで は、ベッドの下方の空間が大きく開け放たれることになる。よって、ベッドの下 方空間を有効に利用することができる。
【0013】 また、請求項1に記載の考案では、上記X字リンクのリンクアームの回動が、 X字リンクの上端のうち上部フレームに対してスライド可能に連結された一方端 近傍にシリンダヘッドが連結された電動シリンダの動力により行われるため、即 ち歯車等の騒音を発生させる伝達機構を介さずに電動シリンダに連結されている ため、高さ調節に際し大きな騒音を発生させることがない。また、電動シリンダ により駆動されるものであるため、容易にかつ速やかにベッド面の高さが調節さ れ得る。
【0014】 さらに、請求項2に記載の考案では、シリンダヘッドに連結された閉ループ状 駆動部材をその周方向に移動させることにより、X字リンクの上端の内、上部フ レームに対してスライド可能に連結されたリンクアームが移動される。即ち、請 求項2に記載の考案においてもベッドの高さを調節するためのX字リンクのリン クアームの移動が電動シリンダの動力により行われるため、高さ調節に際し大き な騒音を発生させることがない。また、電動シリンダにより高さを調節するもの であるため、容易にかつ速やかにベッド面の高さを調節することができる。
【0015】
以下、本考案の実施例を説明することにより、本考案を明らかにする。 図1は、本考案の一実施例のベッドの要部を説明するための斜視図である。
【0016】 本実施例のベッド11では、上部フレーム12は、左上部フレーム12aと右 上部フレーム12bとを有する。実際には、左上部フレーム12a及び右上部フ レーム12bは、図示の一点鎖線で示すように連結されて一体的に構成されてい る。また、一枚の大きな平板状部材を用いて上記上部フレーム12を構成しても よい。なお、上部フレーム12の上面にはマットが載置もしくは固定される。
【0017】 左上部フレーム12a及び右上部フレーム12bの下側には、それぞれ、X字 リンク13,14が連結されており、各X字リンク13,14の下方は、それぞ れ、床面に直接または間接的に配置される左下部フレーム15及び右下部フレー ム16に連結されている。なお、左上部フレーム12aには、X字リンク13, 14により上部フレーム12の高さを調節するための駆動源として電動シリンダ 17が取り付けられている。
【0018】 次に、図2を参照して左上部フレーム12a及びX字リンク13が配置されて いる側の構造をより詳細に説明する。 X字リンク13は、リンクアーム13a,13bを有し、リンクアーム13a ,13bはそれぞれの中央付近でピン13cにより連結されて該ピン13cを中 心として回動し得るように構成されている。
【0019】 X字リンク13の一対の上端のうちリンクアーム13aの上端は、左上部フレ ーム12aから下方に延びるように取り付けられた取り付け舌片18にピン19 により枢支されている。他方、リンクアーム13bの上端は、左上部フレーム1 2aの下面に固定されたスライド支持部20に連結されている。スライド支持部 20は、ベッドの短手方向と平行な方向に延びる長孔20aを有する。リンクア ーム13bの上端には、ピン21が取り付けられており、該ピン21が長孔20 a内を移動し得るように配置されている。即ち、リンクアーム13bの上端は、 長孔20aに沿ってスライドし得るようにスライド支持部20に連結されている 。
【0020】 他方、左下部フレーム15には、一端側に舌片22が立設されており、該舌片 22に、リンクアーム13bの下端がピン23を用いて枢支されている。また、 左下部フレーム15の上記舌片22が設けられている側と反対側端部近傍にはス ライド支持部24が形成されている。スライド支持部24はベッドの短手方向と 平行に延びる長孔24aを有する。この長孔24a内をリンクアーム13aの下 端近傍に取り付けられたピン25がスライドし得るように、上記リンクアーム1 3aの下端がスライド支持部24に連結されている。
【0021】 従って、リンクアーム13a,13bの交差している角度を変化させ得るよう に上記リンクアーム13aの下端もしくはリンクアーム13bの上端をスライド させることにより、左上部フレーム12aの高さを変化させることができる。 また、左上部フレーム12aの下面には、電動シリンダ17が固定されている。 図3に示すように、電動シリンダ17は、モーターが収納された円筒状本体部1 7aを有する。円筒状本体部17aの側方に延びるように円筒状のシリンダヘッ ド軸受け部17bが連結されている。そして、軸受け部17b内に挿入されてお り、かつ図3の矢印A方向に往復駆動され得るシリンダヘッド17cが設けられ ている。シリンダヘッド17cは、円筒状本体部17a内に収納されたモーター により図示の矢印A方向に往復駆動可能なように構成されている。
【0022】 シリンダヘッド17cの先端には貫通孔17dが形成されている。この貫通孔 17d内に、図2に示すピン21が挿通されており、従って、シリンダヘッド1 7cの先端がピン21によりリンクアーム13bの上端側に連結されている。 よって、電動シリンダ17を駆動してシリンダヘッド17cを移動させること により、リンクアーム13bの上端を長孔20aに沿って移動させることができ 、それによって左上部フレーム12aの高さを変化させることが可能とされてい る。
【0023】 また、上記シリンダヘッド17cに挿通されたピン21の内側端には、破線で 示すワイヤー26の一端が固定されている。ワイヤー26は、左上部フレーム1 2aの下方において回転自在に該左上部フレーム12aに取り付けられたプーリ ー27a,27bに掛け渡されており、図2の矢印B方向に延長されている。な お、ワイヤー26の他端は、後述する右上部フレーム12b側に配置されたプー リー27cに延ばされている。
【0024】 次に、図1に示した右上部フレーム12b側の構造を図4を参照して説明する 。右上部フレーム12b側においても左上部フレーム12a側と同様にX字リン ク14及び右下部フレーム16が連結されている。このX字リンク14及び右下 部フレーム16の構造自体は、左上部フレーム12aに連結されたX字リンク1 3及びX字リンク13に連結された左下部フレーム15と同様であるため、相当 の部分については、相当の参照番号をすることにより、その説明は省略し、左上 部フレーム12a側と異なる構造のみを説明することとする。
【0025】 左上部フレーム12bの下面には、左上部フレームの12bの下側において回 転自在に配置されたプーリー27cが取り付けられている。プーリー27cには 、上述したプーリー27b側から延ばされたワイヤー26が掛け渡されており、 ワイヤー26はX字リンク14のリンクアーム14bの上端近傍に挿通されたピ ン21にその他端が固定されている。従って、上述した電動シリンダ17を駆動 させることにより、ワイヤー26を図4の矢印C方向に移動させた場合、リンク アーム14bの上端を長孔20a内においてスライドさせることができ、それに よって右上部フレーム12bの高さを調節することができる。
【0026】 本実施例のベッド11において高さを調節させる動作につき、図1〜図3を参 照して説明する。図1に示す状態から、ベッド11の高さを低めたい場合には、 電動シリンダ17を駆動し、シリンダヘッド17cを図示の状態からさらに前方 に繰り出させる。その結果、リンクアーム13bの上端が長孔20a内で前方に スライドする。その結果、リンクアーム13aの下端も長孔24a内を前方にス ライドするため、左上部フレーム12aの高さが低められる。同時に、ピン21 が長孔20a内で前方にスライドすることにより、ワイヤー26が緩められるこ とになる。そのため、マットの重みあるいは患者の重みにより下方に押圧されて いる左上部フレーム12b側においては、X字リンク14のリンクアーム14b の上端に挿通されたピン21が長孔20a内を前方に移動し、同時にリンク14 aの下端が長孔24a内を前方に移動し、左上部フレーム12bの高さが低めら れる。
【0027】 他方、逆にベッド面を高くする場合には、上記のようにして低めた状態におい て、電動シリンダ17を駆動し、シリンダヘッド17cを引き戻す。その結果、 図2に示したリンクアーム13bに挿通されたピン21が長孔20a内を後方に 移動し、図2に示した状態に位置される。同時に、リンク13aの下端に取り付 けられたピン25を長孔24a内で図示の状態まで移動させることになる。従っ て、左上部フレーム12aが低い位置から高い位置に移動される。また、ピン2 1が長孔20a内を上記のように移動するに伴って、ワイヤー26が引っ張られ 、それによって右上部フレーム12b側においても、X字リンク14のリンクア ーム14bの上端に挿通されたピン21が長孔20a内を後方に移動され、図4 に示す状態となる。同時に、リンクアーム14aの下端においてもピン25が後 方にスライドし図示の状態とされる。その結果、左上部フレーム12bが低い位 置から高い位置に移動されることになる。
【0028】 上記のように本実施例のベッド11では、電動シリンダ17を駆動することに より、ベッド面の高さを容易に変化させることができる。しかも、シリンダ17 のシリンダヘッド17cの移動量を調節することにより、最も低い位置と最も高 い位置との間の任意の位置にベッドの高さを容易に設定することができる。しか も、電動シリンダ17は、歯車等を介さずにリンクアーム13bに連結されてい るため、駆動に際し、大きな騒音をまき散らすこともない。さらに、図1から明 らかなように、X字リンク13,14は、そのリンクアームの回動により形成さ れる面がベッド11の短手方向と略平行となるように配置されているため、ベッ ド11のベッド面の下方の空間が大きく開け放たれている。よって、バスタブ等 の介護装置をベッドの下方空間内に収納することができる。
【0029】 上記実施例では、一方のX字リンク13のリンクアーム13bを電動シリンダ 17により移動させ、他方のX字リンク14については、上記ワイヤー26によ り電動シリンダ17と連結していたが、図5に示すように、左側上部フレーム1 2a及び右側上部フレーム12bのそれぞれに電動シリンダ17を配置し、それ によってワイヤー26及びプーリー27a〜27cとを省略してもよい。
【0030】 また、左下部フレーム15及び右下部フレーム16は、図1及び図5では分離 した状態で図示されていたが、両者は他の部材により連結されていてもよく、あ るいは一体的な部材により構成されていてもよい。 次に、図6〜図8を参照して、本考案の他の実施例にかかるベッドを説明する 。
【0031】 図6は、本実施例のベッドの要部を模式的に示す平面図である。本実施例のベ ッド31では、上部フレーム32が、左上部フレーム32aと、右上部フレーム 32bとを有する。本実施例においても、左上部フレーム32a及び右上部フレ ーム32bは、図示の一点鎖線で示すように連結されて一体的に構成されている 。また、一枚の大きな平板状部材を用い、上部フレーム32を構成してもよい。 なお、上部フレーム32の上面にはマットが載置もしくは固定される。
【0032】 左上部フレーム32a及び右上部フレーム32bの下側には、それぞれ、図1 に示した実施例の場合と同様に、X字リンク33,34が連結されている(図6 においては、X字リンク33,34は取付けられている位置を略図的に示す)。 図7及び図8に示すように、各X字リンク33,34の下端は、それぞれ、床面 に直接または間接的に配置された左下部フレーム35及び右下部フレーム36に 連結されている。なお、左上部フレーム32aには、図1に示した実施例で用い られたのと同様の構造を有する電動シリンダ37が固定されている。
【0033】 図7を参照して、電動シリンダ37は、モーターが収納された円筒状本体部3 7aを有し、円筒状本体部37aの側方に延びるように円筒状のシリンダヘッド 軸受部37bが連結されている。そして、軸受部37b内に挿入されており、か つ図6の矢印A方向に往復駆動され得るシリンダヘッド37cが設けられている 。なお、以下の説明においては、シリンダヘッド37cが繰り出される方向をベ ッド31の前方、円筒状本体部37aが取付けられている方向を後方とする。
【0034】 図6に戻り、シリンダヘッド37cの先端は、閉ループ状駆動部材としてのル ープチェーン38にピン39を介して連結されている。ループチェーン38は、 左上部フレーム32a及び右上部フレーム32bの下面側に回動自在に取付けら れたスプロケット40a〜40d間を掛け渡されている。従って、本実施例では 、シリンダヘッド37cの前後方向の移動に伴って、ループチェーン38が周方 向に移動される。
【0035】 次に、図7を参照して、左上部フレーム32a及びX字リンク33が配置され ている側の構造をより詳細に説明する。X字リンク33は、リンクアーム33a ,33bを有し、リンクアーム33a,33bは、それぞれの中央付近でピン3 3cにより連結されて、該ピン33cを中心として回動し得るように構成されて いる。
【0036】 X字リンク33の一対の上端の内、リンクアーム33aの上端は、左上部フレ ーム32aから下方に延びるように取付けられた取付け舌片41上にピン42に よって枢支されている。他方、リンクアーム33bの上端は、左上部フレーム3 2aの下面に固定されたスライド支持部43に連結されている。スライド支持部 43は、ベッドの短手方向と平行な方向に延びる長孔43aを有する。リンクア ーム33bの上端は、前述したピン39に連結されており、該ピン39が、長孔 43a内を移動し得るように配置されている。即ち、リンクアーム33bの上端 が長孔43aに沿ってスライドし得るように、リンクアーム33bがスライド支 持部43に連結されている。また、前述したように、ピン39は、電動シリンダ 37のシリンダヘッド37cにも連結されている。従って、リンクアーム33b の上端は、電動シリンダ37を駆動させた場合、それに伴って前後方向に移動さ れるように構成されている。
【0037】 他方、X字リンク33の下方には、左下部フレーム35が配置されている。左 下部フレーム35には、後端側に舌片44が立設されており、該舌片44にリン クアーム33bの下端がピン45を用いて枢支されている。また、左下部フレー ム35の前端側にはスライド支持部46が形成されている。スライド支持部46 は、ベッドの短手方向と平行に延びる長孔46aを有する。この長孔46a内を リンクアーム33aの下端近傍に取付けられたピン47がスライドし得るように 、上記リンクアーム33aの下端がスライド支持部46に連結されている。
【0038】 従って、リンクアーム33a,33bの交差している角度を変化させ得るよう に、リンクアーム33bの上端を電動シリンダ37によってスライドさせること により、左上部フレーム32aの高さを変化させることができる。 また、リンクアーム33a,33b間には、圧縮ばね61が取付けられており 、リンクアーム33bの上端は、該圧縮ばね61の弾撥力により、左上部フレー ム32aを高める方向に付勢されている。
【0039】 なお、図7の矢印B,Cは、それぞれ、ループチェーン38の延びる方向を模 式的に示すものである。即ち、ループチェーン38は、矢印B,C方向に延長さ れており、右上部フレーム32b側に延ばされている。
【0040】 次に、右上部フレーム32b側の構造を、図8を参照して説明する。右上部フ レーム32b側においても、左上部フレーム32a側の場合と同様に、X字リン ク34及び右下部フレーム36が連結されている。もっとも、右上部フレーム3 2b側においては、X字リンク34の一対の上端の内右上部フレーム32aにス ライド可能に連結されている端部がベッドの後方側、即ち左上部フレーム32a 側の場合とは反対側に位置されている。同様に、X字リンク34の一対の下端の 内右下部フレーム36に対してスライド可能に連結されている端部も、ベッド3 1の後方側に配置されている。
【0041】 すなわち、X字リンク34のリンクアーム34bの上端が右上部フレーム32 bの後端近傍に取付けられたスライド支持部52に連結されており、リンクアー ム34aの下端が左下部フレーム36の後端側に形成されたスライド支持部53 に連結されている。
【0042】 スライド支持部52,53は、それぞれ、スライド支持部43,46(図7参 照)と同様に構成されているため、相当の部分については、相当の参照番号を付 することにより、その説明は省略する。また、リンクアーム34aの上端は右上 部フレーム32aから下方に延びるように形成された舌片54にピン55により 枢支されている。同様に、リンクアーム34bの下端は、右下部フレーム36の 前端側に立設された舌片56にピン57を用いて枢支されている。
【0043】 また、リンクアーム34bの上端近傍には、ピン58が取付けられており、該 ピン58がスライド支持部52の長孔52a内をスライドし得るように構成され ているが、このピン58aが、前述したループチェーン38に連結されている。 従って、ループチェーン38が周方向に移動された場合、それに伴ってX字リン ク34のリンクアーム34a,34bのなす角度が変更され、右上部フレーム3 2bの高さが変化される。
【0044】 また、リンクアーム34a,34b間にも、リンクアーム33側と同様に、圧 縮ばね62が連結されている。 次に、本実施例のベッド31において高さを調節する方法を図6〜図8を参照 して説明する。
【0045】 図7及び図8は、左上部フレーム32a及び右上部フレーム32bが最も高い 位置にある状態を示す。この状態において、左上部フレーム32a及び右上部フ レーム32bを低める場合には、まず、電動シリンダ37を駆動し、シリンダヘ ッド37cを前方に繰り出す。その結果、シリンダヘッド37cに連結されたル ープチェーン38が図6に示した平面図において、反時計回りに移動される。
【0046】 従って、左上部フレーム32a側においてはリンクアーム33bの上端が前方 にスライドし、左上部フレーム32aが低められる。同様に、右上部フレーム3 2b側においては、リンクアーム34bの上端が後方側に移動され、右上部フレ ーム32bが低められる。よって、電動シリンダ37のシリンダヘッド37cの 前方への繰り出し量を調節することにより、上部フレーム32を所望の高さ位置 まで低めることができる。
【0047】 本実施例では、ループチェーン38に双方のX字リンク33,34が連結され ているので、上方から荷重を加えずとも、上部フレーム32を確実にかつ速やか に所望の高さ位置まで低めることができる。 もっとも、上部フレーム32上には、通常、マットの荷重あるいはマット及び 人などの荷重が加えらえているため、上部フレーム32を降下させる動作は非常 に速やかにおこなわれ得る。
【0048】 他方、上部フレーム32が低められた状態から、例えば図7,8に示す状態ま で復帰させたい場合には、電動シリンダ37のシリンダヘッド37cを後方に移 動させればよい。即ち、シリンダヘッド37cを後方に引き戻すことにより、ル ープチェーン38が図6の平面図において、時計方向に周回され、それに伴って リンクアーム33bの上端が後方側にスライドする。同様にリンクアーム34b の上端が前方側にスライドする。
【0049】 しかも、左上部フレーム32a及び右上部フレーム32bの上方への移動に際 しては、X字リンク33,34に取付けられた圧縮バネ61,62の弾撥的復帰 力によりリンクアーム33b,34bの上端の移動が補助されるので、上部フレ ーム32にマット等による荷重が加えられていたとしても、上部フレーム32を 速やかに高くすることができる。なお、上記圧縮ばね61,62は、本実施例で は、リンクアーム33a,33b間及びリンクアーム34a,34b間に連結さ れていたが、左上部フレーム32a及び右上部フレーム32bと床面もしくは下 部フレーム35,36との間に圧縮ばねを配置してもよい。
【0050】 さらに、圧縮ばね61,62に代えて、荷重を解除された時に弾撥的に元の形 状に復帰しようとする任意の部材を用いることができる。 上記のように、本実施例においても、X字リンク33,34のリンクアームの 移動が電動シリンダ37を用いて行われるため、大きな騒音をまき散らすことな くベッド面の高さを調節することができる。
【0051】
請求項1,2に記載の考案のベッドでは、ベッドの長手方向両端部近傍におい て、リンクアームの回動により形成される平面がベッドの短手方向と略平行とな るように、上記X字リンクが配置されているため、ベッドの下方空間を有効に利 用することができる。従って、バスタブ等の他の介護装置をベッドの下方空間を 利用して収納することができるため、介護装置の設置に必要なスペースを大幅に 低減することが可能となる。
【0052】 また、請求項1,2に記載の考案では、上部フレームの高さを調節するための X字リンクのリンクアームの移動がリンクアームに直接または間接に連結された シリンダヘッドを有する電動シリンダにより行われるため、従来のモーター及び 歯車を用いた駆動機構を有するベッドに比べて、はるかに静粛性に優れた高さ調 節機構付きベッドを提供することができる。さらに、手回しハンドルを用いた高 さ調節機構付きベッドでは、高さ調節に多大の労力を要していたが、本考案では 上記電動シリンダを駆動源として用いるため、多大な労力を要することなく容易 にベッドの高さを調節することができる。
【0053】 さらに、請求項2に記載の考案では、双方のX字リンクが閉ループ状駆動部材 に連結されているため、高さ可変範囲内の任意の高さ位置まで速やかに上昇ある いは下降させることかできる。
【図1】本考案の一実施例のベッドの高さ調節機構の要
部を説明するための斜視図。
部を説明するための斜視図。
【図2】ベッドの一方端部に設けられた高さ調節機構を
説明するための拡大斜視図。
説明するための拡大斜視図。
【図3】電動シリンダを説明するための側面図。
【図4】図1に示した実施例のベッドの一方端側に配置
された高さ調節機構を説明するための部分切欠拡大斜視
図。
された高さ調節機構を説明するための部分切欠拡大斜視
図。
【図5】図1に示した実施例の変形例のベッドを説明す
るための斜視図。
るための斜視図。
【図6】本考案の他の実施例のベッドの要部を説明する
ための模式的平面図。
ための模式的平面図。
【図7】他の実施例における左上部フレーム側の高さ調
節機構を説明するための拡大斜視図。
節機構を説明するための拡大斜視図。
【図8】他の実施例の右上部フレーム側の高さ調節機構
を説明するための拡大斜視図。
を説明するための拡大斜視図。
【図9】従来の高さ調節機構付きベッドの要部を示す略
図的斜視図。
図的斜視図。
11…ベッド 12…上部フレーム 12a…左上部フレーム 12b…右上部フレーム 13,14…X字リンク 13a,13b,14a,14b…リンクアーム 15…左下部フレーム 16…右下部フレーム
Claims (2)
- 【請求項1】 マットが配置もしくは固定される上部フ
レームと、床面側に配置される下部フレームと、前記上
部フレームと下部フレームとの間に連結されており、か
つ上部フレームの高さを調節し得るように構成されたX
字リンクとを備えるベッドにおいて、 前記X字リンクのリンクアームの回動により形成される
平面がベッドの短手方向と略平行となるように、ベッド
の長手方向両端部近傍にそれぞれ、前記X字リンクが配
置されており、 各X字リンクの一対の上端のうち、一方端が上部フレー
ムに対してスライド可能に連結されており、他方端が上
部フレームに枢支されており、一対の下端のうち一方端
が下部フレームに対してスライド可能に連結されてお
り、他方端が下部フレームに枢支されており、 少なくとも一方の前記X字リンクの上端のうち、上部フ
レームに対してスライド可能に連結された一方端近傍を
スライドさせ得るように、該一方端近傍にシリンダヘッ
ドが連結された電動シリンダをさらに備えることを特徴
とする、ベッド。 - 【請求項2】 マットが配置もしくは固定される上部フ
レームと、床面側に配置される下部フレームと、前記上
部フレームと下部フレームとの間に連結されており、か
つ上部フレームの高さを調節し得るように構成されたX
字リンクとを備えるベッドにおいて、 前記X字リンクのリンクアームの回動により形成される
平面がベッドの短手方向と略平行となるように、ベッド
の長手方向両端部近傍に、それぞれ、前記X字リンクが
配置されており、 前記上部フレームに対して、周方向に移動可能に取付け
られた閉ループ状駆動部材と、 前記閉ループ状駆動部材を周方向に移動させるために、
前記閉ループ状駆動部材にシリンダヘッドが連結された
電動シリンダとをさらに備え、 前記各X字リンクの上端の内、上部フレームに対してス
ライド可能に連結された一方端近傍が前記閉ループ状駆
動部材または前記シリンダヘッドに連結されていること
を特徴とする、ベッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992070647U JP2563214Y2 (ja) | 1992-09-22 | 1992-10-09 | ベッド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6600392 | 1992-09-22 | ||
JP4-66003 | 1992-09-22 | ||
JP1992070647U JP2563214Y2 (ja) | 1992-09-22 | 1992-10-09 | ベッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641723U true JPH0641723U (ja) | 1994-06-03 |
JP2563214Y2 JP2563214Y2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=26407165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992070647U Expired - Lifetime JP2563214Y2 (ja) | 1992-09-22 | 1992-10-09 | ベッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2563214Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101461282B1 (ko) * | 2012-11-21 | 2014-11-20 | 경기도 | 구급 이송용 들것 모듈 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60213698A (ja) * | 1984-04-09 | 1985-10-25 | 富士電機株式会社 | リフタ |
JPH05300923A (ja) * | 1992-04-28 | 1993-11-16 | Paramount Bed Co Ltd | 昇降式脚部を備えたベッド |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP1992070647U patent/JP2563214Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60213698A (ja) * | 1984-04-09 | 1985-10-25 | 富士電機株式会社 | リフタ |
JPH05300923A (ja) * | 1992-04-28 | 1993-11-16 | Paramount Bed Co Ltd | 昇降式脚部を備えたベッド |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101461282B1 (ko) * | 2012-11-21 | 2014-11-20 | 경기도 | 구급 이송용 들것 모듈 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2563214Y2 (ja) | 1998-02-18 |
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