JPH064165B2 - 穿孔圧延用プラグ - Google Patents

穿孔圧延用プラグ

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JPH064165B2
JPH064165B2 JP29657488A JP29657488A JPH064165B2 JP H064165 B2 JPH064165 B2 JP H064165B2 JP 29657488 A JP29657488 A JP 29657488A JP 29657488 A JP29657488 A JP 29657488A JP H064165 B2 JPH064165 B2 JP H064165B2
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outer diameter
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B25/00Mandrels for metal tube rolling mills, e.g. mandrels of the types used in the methods covered by group B21B17/00; Accessories or auxiliary means therefor ; Construction of, or alloys for, mandrels or plugs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B19/00Tube-rolling by rollers arranged outside the work and having their axes not perpendicular to the axis of the work
    • B21B19/02Tube-rolling by rollers arranged outside the work and having their axes not perpendicular to the axis of the work the axes of the rollers being arranged essentially diagonally to the axis of the work, e.g. "cross" tube-rolling ; Diescher mills, Stiefel disc piercers or Stiefel rotary piercers
    • B21B19/04Rolling basic material of solid, i.e. non-hollow, structure; Piercing, e.g. rotary piercing mills

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、継目無管の製造工程における、傾斜ロール
を備えた穿孔圧延機でのビレットの穿孔に使用される穿
孔圧延用プラグに関するものである。
<従来技術とその課題> 一般に、マンネスマン製管法によって継目無管を製造す
る場合には、まず加熱した丸鋼片(ビレット)をピアサ
ー(穿孔圧延機)に通してその中心部を穿孔することに
よりホローシェル(中空体)を得た後、これをそのまま
直接或いは必要によりエロンゲータに通して拡径・延伸
圧延してから、例えばプラグミルによって更に延伸圧延
し、続いてリーラ及びサイザによって磨管,形状修正及
びサイジングを行い、更に精整工程を経て製品とされる
のが普通である。
ところで、この場合におけるピアサーには、丸鋼片(ビ
レット)のパスセンターに対して軸心線を傾斜させた樽
形の圧延ロール(以降、“傾斜ロール”と言う)とプラ
グとを組合わせた所謂“傾斜圧延機”が用いられる。
そして、前記ピアサーは、例えば第2図で示す如く、軸
長方向の中間に直径が最大となるゴージ部11を備え、こ
のゴージ部11の両側にそれぞれ端末側に向かうに従い直
径が漸減されて円錐台形をなす入口面12及び出口面13を
備えた一対の傾斜ロール1l,1rと、全体としては弾頭形
状をなしていて、先端側からほぼ円錐体状をなす圧延部
21及びこれに続くほぼ円錐台状をなすリーリング部22並
びに基端末に向かうに従って平行若しくは縮径された逃
げ部23を具備するプラグ2とを組合わせて構成される。
このピアサーにおいて、加熱された丸鋼片(ビレット)
Bが噛み込まれると、該丸鋼片Bは前記傾斜ロール1l,
1rによって白抜き矢印で示す軸長方向へ所謂“螺進移
動”せしめられる(即ち、軸心線X−X′周りに回転せ
しめられつつ軸長方向へ移送される)。そして、螺進移
動せしめられる丸鋼片Bの中心部にプラグ2が貫入せし
められ、このプラグ2と傾斜ロール1l,1rとによって丸
鋼片Bの穿孔圧延がなされる。
ところで、上記穿孔圧延に用いられるプラグは丸鋼片
(ビレット)との摩擦によって摩耗が生じやすいため、
一般にNi−Cr合金材を熱処理してその表面の潤滑用のス
ケール皮膜を形成させて成るものが使用されている。し
かし、それでもプラグの摩耗を十分に防止できないのが
現状である。
特に、寸法が小さくなっているプラグ先端部付近は“摩
擦熱”や“材料が変形時に発生する加工熱”によって素
材である丸鋼片以上の温度になる場合があるが、このよ
うに温度上昇したプラグ先端部に材料からの加工力(穿
孔の際にプラグにかかる圧縮力)が加わると、穿孔途中
のプラグ先端部の溶損や焼付につながることとなる。し
かも、変形抵抗の大きい例えばステンレス鋼や高合金鋼
等の穿孔時や、更には炭素鋼の穿孔であっても穿孔時間
が長くなった場合にはプラグ先端部での溶損,焼付,摩
耗の程度は一層激しくなる。そして、このような状態で
穿孔を続けていると溶損や摩耗によってプラグ長が短く
なり、素材(丸鋼片)の材質によってはマンネスマン破
壊(ビレット軸心部の割れ)が発生することとなって、
ホローシェル(中空体)内面に疵が多発したりする。ま
た、プラグの損傷が激しくなると、穿孔圧延中に圧延が
ストップしてミスロールとなる場合もある。更に、プラ
グの焼付けによってもホローシェル(中空体)内面が疵
付けられることがある。
そこで、これらの問題を解決すべく、プラグ母体にセラ
ミックス製等の如き母体とは異なった材質の先端部を取
付けたプラグも提案されたが(例えば特開昭60−13
7511号等)、該プラグには高価で破損しやすいと言
った別の問題があり実用上必ずしも満足できるものでは
なかった。
このようなことから、「溶損や摩耗が走じやすいのはプ
ラグ先端部である」との事実を踏まえ、損傷した場合に
プラグ先端部分を取り替え可能としたところの、前部と
後部とに分割された第3図に示すようなプラグも提案さ
れた。
しかしながら、第3図に示される如き“前部プラグ2aと
後部プラグ2bとに分割されたプラグ”においては、前部
プラグ2aの曲面形状Raと後部プラグ2bの曲面形状Rbとが
ピッタリと一致するように機械加工されることが必要と
されていたので製作費が高価になるばかりか、後部プラ
グの曲面形状Rbやその最大外径寸法を変えなければなら
ない場合にはこれをも考慮した形状の前部プラグを準備
しておかねばならず、数多くの前部プラグが必要とな
る。従って、前部プラグが耐熱製の高い高価な材質で構
成されるような場合には、プラグの製造コストは一層高
いものとなる。
また、前部と後部とに分割されたプラグでは、前後部プ
ラグの嵌め合わせ精度や前部プラグの曲面部精度が悪い
と前部プラグ2aと後部プラグ2bとの継目2cに隙間や段差
が生じ、隙間に入り込んだメタルや前記段差によってホ
ローシェル(中空体)内面にスパイラル状の疵を発生さ
せることがある。しかも、前部プラグ2aと後部プラグ2b
との継目での隙間を周方向全体において完全に0とする
のは実際問題として不可能である。また、加工力によっ
て前部プラグと後部プラグにスベリが生じるので、該ス
ベリにより継目が摩耗し周方向に不均一な隙間ができる
のをも完全に防止することができない。その上、前部プ
ラグが受ける力を後部プラグの外周面を構成する曲率の
ない鋭角な先端で受けることとなるのでこれがプラグ損
傷の原因となり、やはりホローシェル内面に疵を発生さ
せる。
更に、前部プラグ2aと後部プラグ2bとに異質の材料を用
いた場合には、前部プラグ2aと後部プラグ2bの接続部に
おけるプラグ表面の摩耗量の違いにより継目に“えぐ
れ”や“盛り上がり”等が生じやすく、この“えぐれ
部”や“盛り上がり部”等がホローシェルの内面にプリ
ントされ欠陥となる。特に、従来の前後部分割プラグで
は後部プラグの接続部表面が矩形となっているのが普通
であるので、上記欠陥の発生頻度は非常に高い。
なお、例え後部プラグ2b部と比べて前部プラグ2a部に溶
損や摩耗の小さに材質を適用したとしても、その材料の
物理定数である熱伝導率が後部プラグ2bよりも高いと、
前後部プラグ継目部の後部プラグ側先端の温度が“分割
しない一体型のプラグ”の場合より高くなり、これによ
って継目部に溶損,摩耗或いは焼付が発生するので後部
プラグ2bの材質のみで製作したプラグより寿命が短くな
る場合がある。
<課題を解決するための手段> 本発明者は、上述した事情に鑑み、継目無管製造コスト
の更なる低減と一層の品質向上を達成すべく、特に傾斜
圧延機により穿孔圧延する際の長手方向に分割可能なプ
ラグの前記利点を十分に認識した上で、前部と後部とに
分割された種々のプラグを試作すると共に各種被圧延材
料を用いてプラグ損傷やホローシェル内面疵を発生しな
い穿孔圧延条件を求め、数多くの試験・研究を重ねた結
果、「プラグ前後部の継目部分に工夫を加え、該部分に
特定条件のくびれ(空間部)を形成すると、長時間に亘
る穿孔や変形抵抗の高い材料に対する穿孔も十分に耐え
得る上、前部プラグと後部プラグの形状が変わっても互
いに共用ができ、しかも製作コストの安い穿孔用プラグ
が実現されて、品質の高い継目無管の製造をより低廉な
製造コストの下で行うことが可能となる」との知見を得
ることができた。
本発明は、上記知見等に基づいてなされたものであり、
穿孔圧延用プラグを次の如くに構成した点に大きな特徴
を有している。
即ち、パスライン周りに交互に配置された複数の傾斜ロ
ールとガイドシュとの間で被圧延材をその軸心線方向に
螺進移動させつつ該軸心線に沿ってプラグを貫入せしめ
て穿孔圧延するための、前部と後部とに分割されたプラ
グにおいて、第1図に例示する如く、その前部プラグ2a
と後部プラグ2bとの接続部分に下記(1)乃至(3)式を満足
するくびれ部(空間部)を設けて穿孔圧延用プラグを構
成する。
1≦d2 ……(2) d3<d4 ……(3) [但し、 l1:前部プラグの最大径部位置からのプラグ軸心線に
平行な線が後部プラグと交わる点までの距離, d:ビレットの径, β:ロールの傾斜角(deg.), N:ロールの数, k:前部プラグの最大径部での材料(ビレット)断面積
と穿孔圧延終了後の材料断面積との比で、0.2〜0.9の
値, d1:前部プラグの最大外径, d2:後部プラグにおけるリーリング開始点までの任意
の外径, d3:前部プラグ最大径の位置よりビレットの1/N回転前
の位置でのプラグ外径, d4:後部プラグ最先端のプラグ外径。] なお、第1図において、符号2は前部プラグ2aと後部プ
ラグ2bとから成る穿孔圧延用プラグであり、Mはプラグ
2を保持するマンドレルバーである。また、その他の各
符号は次のものを示している。
21a:前部プラグ2aの圧延部で、X1−X2軸心線のX2
方向に拡径している。
22a:前部プラグ2aの逃げ部で、X1−X2軸心線のX2
方向に平行又は縮径している。
21b:後部プラグ2bの圧延部で、X1−X2軸心線のX2
方向に拡径している。
23a:後部プラグ2bのリーリング部。
22b:後部プラグ2bの逃げ部で、X1−X2軸心線のX2
方向に平行又は縮径している。
そして、穿孔用プラグの形状寸法(kの値も含む)を前
記の如くに限定したのは、これらが該条件を満たしてい
ないと所望の高品質ホローシェルを安定して得ることが
できない上、プラグ寿命の改善効果も認められなくなる
からである。
以下、前記(1)式,(2)式及び(3)式で示した条件につい
て更に詳述する。
〔(1)式で示した条件〕 例えば2ロールの傾斜圧延では、通常プラグでの穿孔圧
延状況を模式的に説明した第4図に示されるように、被
圧延材は傾斜ロール1l,1rと穿孔圧延用プラグ2によっ
て肉厚加工が行われるが、このとき肉厚部aは図示した
如くa→b→c→d…のように順次2個の傾斜ロール1
l,1rで交互に繰り返し圧延されながら前進する。そこ
で、s1を肉厚部aが肉厚部bに到達するまでのパスラ
インX−X′に平行な軸方向の移動距離(以降、単に
“移動距離”と称する)、s2を肉厚部が肉厚部cに到
達するまでの移動距離、そしてs3を肉厚部cが肉厚部
dに到達するまでの移動距離とすると、 前記(1)式の右辺は、このときの軸方向の移動距離s1
2,s3をそれぞれ算出するための幾何学的に決まる式
である。
つまり、本発明に係るプラグでの穿孔圧延状況を模式的
に示す第5図に当て嵌めれば、前記(1)式の右辺(1/N・
π・d・tanβ・k)は、前部プラグ2aの最大径部と傾
斜ロール1lによって決まる肉厚部Pが次ロール1rと後部
プラグ2bによって決まる肉厚部Qに到達するまでに進ん
だ軸方向の移動距離を示すことになる。
この移動距離は、傾斜ロールを2個使用する場合であれ
ば“被圧延材が1/2回転する間に前進する距離”のこと
であり、3ロール傾斜圧延機のように3個の傾斜ロール
を使用する場合であると“被圧延材が1/3回転する間に
前進する移動距離”ということになる。
そして、前記“l1(前部プラグの最大径部位置からの
プラグ軸心線に平行な線が後部プラグと交わる点までの
距離)”が上記移動距離よりも小さいと、穿孔圧延によ
って得られるホローシェルに内面疵が発生しがちとな
り、ホローシェルの品質やプラグ寿命に悪影響が及ぶこ
とになる。そのため、「l1≧1/N・π・d・tanβ・
k」なる条件は非常に重要となる。
〔(2)式で示した条件〕 前記「d1≦d2」の関係が満たされるということは穿孔
圧延用プラグにおけるリーリング部の外径がd2以上で
あることを意味し、従ってこれにより初めて後部プラグ
2bでの十分なリーリングが可能となる。なお、後部プラ
グ2bのリーリング開始点(即ちリーリング部23aの始
端)の位置は特に限定されるものではなく、任意の位置
で良い。従って、d2のリーリング開始点までの任意の
外径とし、このd2とd1(前部プラグ2aの最大外径)と
の間に「d1≦d2」なる関係が成立するようにすれば、
偏肉悪化の原因となるリーリング不足を防止することが
できる。
即ち、傾斜圧延機での圧延では、第2図で示したよう
に、肉厚加工の大半を行う圧延部21とロール出口面角と
ほぼ平行な面角に設定されたリーリング部22を備えたプ
ラグ2が使用される。このリーリング部22での肉厚加工
量は軽圧下量であり、圧延部21で生じた偏肉(圧延材周
方向において肉厚の最大値と最小値の差)を修正しよう
とするものである。従って、このリーリング部22の長さ
が短いとリーリング不足となり、偏肉率(圧延材周方向
における偏肉を周方向の平均肉厚で除した百分率)が悪
くなって品質の良いホロージェルが得られない。これは
本発明に係る穿孔圧延プラグを用いる圧延でも同様であ
るが、前記“d2”の値を前部プラグ2aの最大外径d1
上(d1≦d2)としておけば、この最大外径部を通過し
た肉厚部は必ず後部プラグの圧延部21bに接触し、それ
からリーリング部23aへ移動するので、リーリング部23a
の始端からリーリングがなされ、後部プラグでのリーリ
ング不足が生じることはない。
〔(3)式で示した条件〕 第1図からも明らかなように、傾斜ロールがN個の傾斜
圧延機で圧延を行う場合、前部プラグ2aの最大径部位置
より1/N回転前の位置でのプラグ外径d3をd4(後部プ
ラグ最先端の外径)よりも大きくしておくと、前部プラ
グ2aの外径寸法により決まる材料の内径は、回転しなが
ら前進(螺進)して前部プラグ2aから抜け出す材料の移
動過程(d3部と接していた部位が前部プラグ2aから抜
け出すのは1/N回転後となる)の間に必ず全周がd4より
も大きいプラグ外径寸法部と傾斜ロール間で圧延される
こととなるので、前部プラグ2aから抜け出すときにはそ
の部位は全てd4よりも大きい内径となっている。従っ
て、材料の内面が後部プラグ外面とd4の位置(後部プ
ラグ最先端の位置)で接触することはなくなる。
しかるに、前部プラグ2aの“外径がd4(後部プラグ最
先端の外径)よりも大きくなる位置”が“材料が1/N回
転して進む距離”よりもその最大径部位置側へ寄ってい
ると、前部プラグ2aの“d4よりも大きい外径寸法部”
で圧延を受けない部位が残ったままで材料がd4の部位
(後部プラグ最先端部)に達する場合が生じ、この部位
で材料の内面が後部プラグ外面と接触して内面疵が発生
する恐れが出てくる。
従って、「d3>d4」なる条件は、材料内面と後部プラ
グの先端部との接触を避け、プラグによる内面疵を防止
するためにはどうしても必要なものである。
続いて、第1図に例示した本発明に係る穿孔用プラグ
と、図示しない2個の傾斜ロールによってビレットから
ホローシェルを得る過程を説明する。
<作用> さて、傾斜ロールに噛み込まれて螺進移動するビレット
(材料)は、まず前部プラグ2aの最先端に到達しプラグ
2と2個の傾斜ロールとによって1/2回転毎に肉厚加工
されながら前進するが、前部プラグ2aの最大径部を通過
した孔あき材料の肉厚部内面は“1/2回転する間に材料
が前進する距離l1”の位置にある後部プラグ2bの部位
に接触し、その位置から再度肉厚加工が開始される。
ここで、“前部プラグ2aの最大径d1の位置を基準とし
て材料が1/2回転する前の位置”でのプラグ径d3よりも
後部プラグ2bの最先端におけるプラグ外径d4がくびれ
(空間部)により小さくされているので、材料は、後部
プラグ2bの最先端部(つまり前部プラグ2aと後部プラグ
2bとの継目部)に接触することなく前部プラグ2aと後部
プラグ2bの継目部(くびれ部となっている)を通過す
る。
このように、くびれ部が形成されていて材料が前部プラ
グ2aと後部プラグ2bの継目に接触することがないので、
該継目部に隙間が開いていたとしても従来のようにその
隙間に材料が入り込まず、また継目部に焼付や摩耗等が
発生しないのでこれらにより圧延疵を生じる恐れもな
い。従って、前後部プラグの継目部を高精度に機械加工
する必要がないためプラグの製作費が安価となる上、得
られるホローシェルに内面疵が生じる恐れも殆んど無く
なり、品質の良好な製管を低コストで行えるようにな
る。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
<実施例> 材質及び要部寸法が第1表に示され、かつl1及びd4
長さを種々に変えた第1図で示される“前部と後部とに
分割された穿孔用プラグ”を用い、2個の傾斜ロールを
有した傾斜ロール穿孔圧延によってS45C製ビレット
(直径d=80φ)の穿孔圧延試験を実施した。
ところで、このときの穿孔圧延条件は次の通りであっ
た。
ビレット加熱温度:1210℃, 穿孔比:2.8, 拡管率:3%, ロールの傾斜角〔β〕:15゜, (1)式におけるk:0.42。
これらの試験結果を、穿孔用プラグの上記以外の寸法と
共に第2表に示す。なお、第2表における「穿孔可能本
数」は、前部プラグと後部プラグとの接続部境界のプラ
グ表面部分に“焼付”,“摩耗”或いは“変形”が生
じ、これが圧延後の材料 内面に疵としてプリントされて品質上問題となるまでの
プラグの耐久性を示している。
第2表に示される結果からは次のことが明らかである。
即ち、本発明で規定する条件を満たさないプラグを使用
した場合には、穿孔可能本数が少なくて実作業的に好ま
しい成績を得ることができない。
特に、試験番号2として示す場合の如く、1/2回転毎に
進むビレットの距離を無視した小さい距離分だけ“くび
れ(空間)”を付けると、穿孔時に該くびれ(空間)部
へメタルが入り込み、ビレット1本穿孔するとホローシ
ェルの内面にはもうスパイラル状の疵が発生しており、
2本目以降の穿孔はできずに最悪の結果となっている。
この結果は、後部プラグ最先端の径d4が前部プラグの
3よりも大分大きくて継目に逆段差が付いたプラグを
使用した試験番号6の場合も同様であった(段差部にメ
タルが入り込んでホローシェルの内面に疵を付ける)。
これに対して、先に示した(1)乃至(3)式で規定する条件
を全て満足する本発明例(試験番号3及び7)では、穿
孔圧延中の材料は後部プラグの最先端部に当たることな
く後部プラグの曲面部で圧下されて行くので、従来法に
比して2倍以上のビレットが穿孔でき、プラグ寿命の向
上と品質向上が図られた。
<効果の総括> 上述のように、この発明によれば、使用寿命が極めて長
い上、製作が容易でコストも安く、しかも内面品質の良
好な中空管(ホローシェル)が安定して得られる傾斜ロ
ール穿孔用プラグを提供することができ、品質の良好な
継目無管を能率良く低コストで製造することが可能とな
るなど、産業上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る穿孔用プラグの概略説明図であ
る。 第2図は、従来の穿孔用プラグにて穿孔圧延を実施して
いる様子を説明した概念図である。 第3図は、従来の前部と後部とに分割された穿孔用プラ
グの概略説明図である。 第4図は、従来の穿孔用プラグの穿孔圧延を実施する際
の特定材料部位の移動状況に関する説明図である。 第5図は、本発明に係る穿孔用プラグで穿孔圧延を実施
する際の特定材料部位の移動状況に関する説明図であ
る。 図面において、 1l,1r…傾斜ロール、 11…ゴージ部、 12…入口面、 13…出口面、 2…穿孔圧延用プラグ、 21…圧延部、 22…リーリング部、 23…逃げ部、 2a…前部プラグ、 2b…後部プラグ、 2c…前部プラグと後部プラグとの継目、 21a…前部プラグの圧延部、 21b…後部プラグの圧延部、 22a…前部プラグの逃げ部、 22b…後部プラグの逃げ部、 23a…後部プラグのリーリング部、 Ra…前部プラグの曲面形状、 Rb…後部プラグの曲面形状、 M…マンドレルバー、 B…丸鋼片(ビレット)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パスライン周りに交互に配置された複数の
    傾斜ロールとガイドシュとの間で被圧延材を軸心線方向
    に螺進移動させつつその軸心線に沿ってプラグを貫入し
    穿孔圧延するための、前部と後部とに分割された前記プ
    ラグにおいて、その前部プラグと後部プラグとの接続部
    分に下記(1)乃至(3)式を満足するくびれ部を設けたこと
    を特徴とする、穿孔圧延用プラグ。 1≦d2 ……(2) d3>d4 ……(3) [但し、1 :前部プラグの最大径部位置からのプラグ軸心線に
    平行な線が後部プラグと交わる点までの距離, d:ビレット(被圧延材)の径, β:ロールの傾斜角(deg.), N:ロールの数, k:前部プラグの最大径部での材料(ビレット)断面積
    と穿孔圧延終了後の材料断面積との比で、0.2〜0.9の
    値, d1:前部プラグの最大外径, d2:後部プラグにおけるリーリング開始点までの任意
    の外径, d3:前部プラグ最大径の位置を基準としてビレットの1
    /N回転前の位置でのプラグ外径, d4:後部プラグ最先端の外径。]
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