JP3082665B2 - 中空棒鋼の製造方法および製造装置 - Google Patents

中空棒鋼の製造方法および製造装置

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JP3082665B2 JP08114509A JP11450996A JP3082665B2 JP 3082665 B2 JP3082665 B2 JP 3082665B2 JP 08114509 A JP08114509 A JP 08114509A JP 11450996 A JP11450996 A JP 11450996A JP 3082665 B2 JP3082665 B2 JP 3082665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3ロール式傾斜圧延
により中空棒鋼を製造する方法および装置に係わり、更
に詳しくは、圧延後の製品寸法が肉厚外径比(肉厚/外
径)が0.25以上、外径が20〜70mm、長さが2
〜6m程度の小径、厚肉で長尺の中空棒鋼を製造する方
法と製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】肉厚外径比が0.25以上の小径厚肉の
中空棒鋼は、自動車、産業機械や土木等の構造用材料と
して広範囲で使用されている。自動車では、インプット
シャフトやピニオンシャフト等の各種シャフト類に用い
られている。
【0003】肉厚外径比が0.25以上の小径厚肉の中
空棒鋼を製造する方法には、機械加工による方法と、塑
性加工による方法がある。機械加工方法としては、ガン
ドリル等による機械加工で小径棒鋼を穿孔する方法があ
る。しかし、この方法は製造コストが高いばかりか、長
さ1m以上の中空棒鋼を製造する場合には、穿孔におけ
る寸法精度が悪い。そのため、機械加工による製造方法
は、長尺の中空棒鋼の工業的な生産には適していない。
【0004】塑性加工により中空棒鋼や継目無鋼管を製
造する主な従来方法としては、次の四つの方法がある。
【0005】図3に、孔型ロール列により厚肉の中空棒
鋼を製造する方法の工程を示す。この方法は、図3
(a)に示すように、ドリルによる機械加工で角形鋼片
B1を穿孔して、角形の中空素材B2を製作し、次に同
図(b)に示すように中空素材にマンガン鋼等のような
熱膨張係数の大きな材質の芯金7を挿入し、これを加熱
炉(e)で所要温度に加熱して、孔型ロール列(d)に
より所定の寸法に圧延し、冷却後同図(e)に示すよう
に前記芯金7を抜き取り、中空棒鋼B3とする方法であ
る。
【0006】図4は、通常アッセルミル圧延と呼ばれて
いる比較的厚肉の継目無鋼管を製造する方法の工程を示
す図である。
【0007】この方法は内面規制工具としてマンドレル
を用いる傾斜圧延方法で、鉄鋼便覧第3巻2、P984
〜P996(日本鉄鋼協会編、昭57年1月)に詳しく
記載されている。以下、同文献を参考にして説明する。
アッセルミル圧延は、継目無鋼管の中では比較的厚肉の
鋼管、特に軸受用鋼管の製造法に適していると言われて
いる。
【0008】図4に示すように、丸棒材C1は、同図
(b)の回転炉床式加熱炉で所定の温度に加熱され、続
いて同図(c)のマンネスマンピアサによって穿孔され
て素管C2になる。次に、この素管に、同図(d)のよ
うにマンドレル8を挿入し、ハンプと呼ばれる特殊形状
を有するロール9を組込んだアッセルミルで外径および
肉厚を圧下して管C3とする。圧延後にマンドレル8は
管C3より抜きとられ、同図(e)の再加熱炉で管C3
を加熱した後、同図(f)のシンキングミルで外径を縮
径し、中空素材C4とし、次いで、同図(g)のロータ
リサイザで外径を目標寸法に仕上げ製品C5を製造す
る。
【0009】特開昭59−4905号公報には、穿孔し
て得た中空素材を内面規制工具を用いることなく、3個
又は4個のコーン型ロールの傾斜圧延機で、中空素材の
外径と肉厚を減じて目標寸法に仕上げる厚肉中空棒鋼の
製造方法が開示されている。また、特開平4−1350
04号公報には、管の内面規制工具としてプラグを用
い、3個のロールを有する傾斜圧延機によって、素管の
外径と肉厚を減じて目標寸法に仕上げる継目無管の傾斜
圧延方法が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3に示した
孔型ロール列による中空棒鋼の製造方法には、以下の問
題点がある。すなわち、孔型ロール列での圧延時に、芯
金7自体も塑性変形するため被圧延材に偏肉が生じ、製
品の内面寸法精度が悪化する。また芯金7は塑性変形す
るため使い捨てとなり、工具原単位が高く、製造コスト
が高いという問題点もある。
【0011】図4に示したアッセルミルによる継目無鋼
管の製造方法により、厚肉の中空棒鋼を製造する場合も
以下のような問題点がある。
【0012】図5はアッセルミルによる圧延中の縦断面
を示す図で、9はハンプと呼ばれる段差hを有するロー
ル、C2は圧延前の素管、C3は圧延後の管、8は内面
規制工具である。
【0013】アッセルミル圧延の最大の特徴は、図5に
示すハンプと呼ばれる段差を有するロールによって圧延
することである。このハンプの作用は、この部分で急激
に減肉加工を行い、材料を積極的に管軸方向に延ばし
て、外径側への膨張を防止しながら圧延を行うことであ
ると言われている。ハンプを有しないロールで大きな肉
厚加工を行うと、材料の外径側への膨張が大きくなって
管の寸法精度が悪化し、甚だしい場合には材料後端部の
圧延時に断面が三角形状になるふくれ(フレアと呼ばれ
ている)が発生し、圧延不能に至る場合もある。
【0014】ハンプ部での外径の縮径と肉厚の圧下量
は、ハンプ高さhにほぼ等しい量になると言われてい
る。その結果、外径縮径率 Rdと肉厚圧下率Rtを比較
すると、一般にRtの方が大きくなっている。
【0015】また、アッセルミルによる圧延において
は、圧延前の肉厚外径比to/doと、圧延後の肉厚外径
比比t1/d1とはほぼ等しく、一般には圧延後の方がや
や小さくなると言われている。
【0016】そのために、肉厚外径比の異なる管を製造
するには、素管の穿孔圧延段階でのto/doを圧延後の
1/d1に近い寸法に穿孔する必要がある。
【0017】従って、アッセルミルにより、圧延後のt
1/d1の大きな製品を得るには、素管のto/doを大き
くする必要がある。すなわち、ピアサによる穿孔の際、
穿孔後の厚肉を厚くしなければならないので、細い径の
マンドレルを用いなければならない。そのため、穿孔時
のスラスト荷重によるマンドレルの座屈が生じやすく、
ピアサによる穿孔での肉厚の厚い素管を製造することは
限界がある。
【0018】また、アッセルミルによる圧延が終了した
後も、管を再加熱し、シンキングミルで外径を縮径し、
その後ロータリサイザーで楕円矯正のため外形仕上げを
しなければ製品とならない。このような多工程による製
品は当然コスト高となる。
【0019】次に、特開昭59−4905号公報に記載
されている方法は、内面規制工具を使用しないで傾斜圧
延することを特徴としている。
【0020】同公報に記載されているように、交又角と
傾斜角の組合せを変えると目標とする寸法の小径厚肉管
を得ることができる。しかし、本発明者らがこの方法に
ついて詳細に実験、研究した結果、内面規制工具を用い
ない場合には、圧延中に中空素材の内面は自由に変形す
るから、内面形状は不安定になりその寸法精度が悪化す
ることが明かになった。この方法は、高い寸法精度を必
要としない中空棒鋼の製法としては優れている。しか
し、この方法は、高寸法精度の中空棒鋼の製造には適し
ているとは言えない。
【0021】特開平4−135004号公報に記載され
ている方法は、内面規制工具としてプラグが使用されて
いる。本発明者は、この方法で肉厚外径比t1/d1
0.25以上の小径厚肉の中空棒鋼の圧延が可能である
か実験を行った。
【0022】材質がS45Cで、長さ2800mmの中空
素材を用い、肉厚圧下率Rtと外径縮径率Rdの関係
が、Rt/Rd=−0.167の条件で、直径14mmの
プラグを使用して、外径35mmになるように圧延を行っ
た。その結果、圧延開始から長さ800mmの所でプラグ
に焼付きが生じた。その原因を調べた結果、プラグを用
いると圧延に供されるプラグ面は局部に限定されるか
ら、圧延前にプラグに熱間潤滑剤を十分塗布したとして
も、圧延中に潤滑剤が消費されてしまうためであるとい
うことが分かった。
【0023】従って、実用的な長尺の中空棒鋼の製造方
法としてはこの方法も適しているとは言えない。
【0024】厚肉小径の中空棒鋼の主な用途は、自動
車、産業機械、土木等の構造用材料で、具体的には自動
車のミッションシャフト、ドライブシャフトやピストン
ピンで、その他各種中空シャフト、削岩用ロッド、ラッ
クバー、および六角油圧継ぎ手等がある。これらの製品
には、機械的特性として強度と靭性が要求されるが、自
動車のミッションシャフトやドライブシャフト等には特
に優れた靭性が要求されている。
【0025】本発明は、産業界で需要の多い外径が20
〜70mm、肉厚外径比t1/d1が0.25〜0.4、
長さが2〜6m程度の小径厚肉の長尺中空棒鋼を高寸法
精度で安価に製造することができ、さらには優れた靭性
を付与することのできる中空棒鋼の製造方法および製造
装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、傾斜
圧延機を用いて、靭性に優れた小径厚肉中空棒鋼を、高
い寸法精度で、安価に製造することのできる方法につき
鋭意実験、検討を重ねた。その結果、肉厚外径比t1
1が0.25〜0.4であるような厚肉小径の中空棒
鋼の傾斜圧延において下記の知見を得た。
【0027】A)圧延中に断面が5角形状に変形する角
張り現象の発生を防止するためには、肉厚(to)/外径
(do)が0.1以上の中空の素材を用いなければならな
い。
【0028】B)寸法精度は、肉厚圧下率Rtと外径縮
径率Rdの比率Rt/Rdに依存し、Rt/Rdが0.
55を越えると顕著に寸法精度が悪化すると共に、内面
側にスパイラル状のマークが生じる。
【0029】C)製品が小径厚肉であるので、内面規制
工具のマンドレルも小径となり、かつ圧延時にマンドレ
ルに働く荷重が極めて大となる。そのため、Rt<0.
55Rdを満足するように、減肉加工を縮径加工に比べ
小さくしなければならない。
【0030】D)肉厚外形径比to/doが0.1以上の
中空素材を用い、肉厚圧下率Rt/外径縮径率Rdが
0.55以下の条件で、マンドレルを用いて傾斜圧延を
行うと、高寸法精度の中空棒鋼が得られ、その後の寸法
矯正工程が不要になる。
【0031】E)素材の丸棒鋼の加熱を、従来のガス燃
焼方式の加熱炉に代えて、直接通電加熱方式を採用する
ことにより、優れた靭性を備えた製品が得られる。
【0032】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、その要旨以下の通りである。
【0033】1)丸棒鋼を加熱した後、ピアサで穿孔し
て下記式(1)を満足する中空素材とし、この中空素材
に内面規制工具としてマンドレルを挿入して、パスライ
ン周りに配設した3個のロールを有する傾斜圧延機によ
り、下記式(2)を満足する縮径加工と肉厚加工を加え
ることを特徴とす中空棒鋼の製造方法。
【0034】to/do≧0.1 ・・・・・・・・・・・・ (1) Rt<0.55Rd ・・・・・・・・・・ (2) ここで、 to :中空素材の肉厚 do :中空素材の外径 Rt:肉厚圧下率、Rt=(to−t1)/to×100 Rd:外径縮径率、Rd=(do−d1)/do×100 t1 :中空素材圧延後の肉厚 d1 :中空素材の圧延後の外径 2)丸棒鋼の両端面に圧接した凸状の電極から丸棒鋼に
直接通電して丸棒鋼を加熱する上記1)の中空棒鋼の製
造方法。
【0035】3)丸棒鋼の両端面に凸状の電極を圧接
し、丸棒鋼の両端面および丸棒鋼の両端面から丸棒鋼外
径の0.3〜2.5倍までの両端部の丸棒鋼外周面に冷
却水で冷却しつつ通電加熱を開始し、通電加熱終了前に
丸棒鋼の冷却部が過冷却にならないように冷却を停止し
て丸棒鋼を目的の温度に加熱する上記2)記載の中空棒
鋼の製造方法。
【0036】4)丸棒鋼の両端面に圧接する凸状の電極
を備えた通電加熱手段と、丸棒鋼の端部を冷却するため
の冷却手段と、加熱後の丸棒鋼を穿孔して中空素材にす
るためのピアサと、マンドレルを挿入した中空素材を縮
径加工と減肉加工をするためのパスライン周りに配設し
た3個のロールを有する傾斜圧延機とを備えた中空棒鋼
の製造装置。
【0037】なお、上記肉厚加工とは、減肉加工と増肉
加工の両方を示す。
【0038】
【発明の実施の形態】次に、本発明において諸条件を上
記のように限定した理由および作用について説明する。
【0039】(1)3個の傾斜圧延ロールによる傾斜圧
延 2個の傾斜圧延ロールで中空素材の圧延を行うと、圧延
中に被圧延材がロールに接していない部分で膨張する。
その膨張を防止するためには、ガイドシュが必要であ
る。このガイドシュにより中空棒鋼の外面に疵が発生す
る。従って、2ロール傾斜圧延方式を用いるのは好まし
くない。
【0040】また、4個のロールで圧延すると、構造上
各ロールの径を小さくしなければならない。そのため、
大きな荷重がかかる小径厚肉の中空U棒鋼の圧延には、
ロールが強度の点で適さない。被圧延材の外面に疵を発
生させることがなく、小径厚肉材の圧延による高負荷に
耐えられるのは3ロール方式の傾斜圧延のみであった。
従って、本発明では3個のロールによる圧延に限定す
る。
【0041】(2)内面規制工具としてのマンドレル 内面規制工具としてマンドレルを用いるのは、高い寸法
精度に仕上げるため及び長尺の被圧延材の圧延に発生し
やすい焼付きを防止するためである。ロールで外径を縮
径すると当然同時に内径も縮径される。この時、被圧延
材の内面は、内面がマンドレルに接触するまでの間は自
由に変形するので、縮径が生じると共に、内径は3ロー
ルによりスパイラル状に寸法変動する。次いで、被圧延
材の内面がマンドレルに接触すると、マンドレルで内面
の変形は規制されるので、内径を高い寸法精度に仕上げ
ることができる。また、圧延中、マンドレルは圧延方向
に移動するので、圧延部で被圧延材と接するマンドレル
の表面は常時新しい面となるので焼付きが発生しない。
【0042】(3)to/do≧0.1 to/doが0.1未満であると、圧延中に中空素材の断
面が5角形状に変形する、いわゆる角張り現象が発生す
るので、下限を0.1に限定する。角張り現象のない圧
延とするには、to/doは0.12以上とするのが好ま
しい。to/doの上限は特に限定しないが、ピアサでの
厚肉穿孔には0.25程度とするのが好ましい。その理
由は、肉厚が厚くなるとマンドレルの座屈が発生しやす
いためである。
【0043】(4)Rt<0.55Rd この限定は、マンドレルを用いた高寸法精度圧延を実現
するために重要である。肉厚圧下率Rtを大きくとる
と、材料の外径側への膨張が大きくなり寸法精度が悪化
する。寸法精度は、肉厚圧下率Rtと外径縮径率Rdの
比率Rt/Rdに依存し、Rt/Rdが0.55以上に
なると悪化する。また、内面側にスパイラル状のマーク
が生ずることから、Rt/Rdは0.55未満(Rt<
0.55Rd)に規制する。望ましくはRt≦0.5R
dである。
【0044】アッセルミルに代表されるマンドレルを用
いる傾斜圧延に関しては、通常は、中空素材の肉厚を減
ずることが主目的とされている。そのために、外径の縮
径加工はわずかで、後工程のシンキングミル等で縮径を
行っている。従って、従来のマンドレルミルを用いた傾
斜圧延では、Rt/Rd>1.0となっている。その結
果、マンドレルは熱的にも、応力的にも高負荷を受けて
いる。本発明の対象とする、製品寸法が肉厚外径比、肉
厚(t1)/外径 (d1)が0. 25以上、外形20〜70
mmのような小径厚肉中空棒鋼の製造では、マンドレル
の径が必然的に小さくなる。このような、小径厚肉中空
棒鋼の製造に従来と同じようにRt/Rd>1.0の条
件で圧延を行うと、マンドレルが変形してしまい、高寸
法精度が得られない。極端な場合は、圧延ができなくな
る。従って、この観点からもRt<0.55Rdとする
必要がある。
【0045】この規制により、マンドレルは高温になる
が、マンドレルに働く負荷応力は低いレベルになる。し
たがって、SKD61クラスの熱間工具鋼を実用に供す
ることができる。
【0046】(5)凸状の電極を用いた素材の丸棒鋼の
直接通電による加熱 図6は、直接通電加熱方法を説明するための図である。
丸棒鋼A1の両端面A1aに凸状の電極10の頂部が圧
接されており、電源14から電流が流されて丸棒鋼は電
気抵抗により発熱して加熱される。
【0047】燃焼方式加熱炉で丸棒鋼を加熱すると、目
的の温度にまで加熱するのに長時間を要し、在炉時間が
長くなるので、その間に結晶粒の粗大化や脱炭が起こ
る。その結果、製品の靭性が若干劣化する。靭性が重視
されない用途用の中空棒鋼を製造する場合は、通常使用
されている燃焼方式の加熱炉による加熱で充分である。
製品に優れた靭性が要求される場合には、加熱時間が極
めて短いため加熱中に結晶粒の粗大化や脱炭が発生しに
くい直接通電加熱を採用するのがよい。
【0048】次ぎに、被加熱材との接触面が凸状である
電極を用いるのが好ましい理由は、電極と丸棒鋼との接
触面積が小さくなるからである。接触面積が大きいと丸
棒鋼の温度が高温になったとき、丸棒鋼の熱が電極によ
り抜熱され、丸棒鋼の端部の温度が低くなり、温度が長
さ方向で不均一となる。凸状部が球面の場合には、球面
の最適なRの大きさは、丸棒鋼の径により異なるので、
実験によりRを予め求めておくのが好ましい。
【0049】電極の凸状の形状は特に限定するものでは
ないが、電極の先端部が楕円や真円円状になっているの
がよく、凸球面状が好ましい。
【0050】電極は、内部に冷却水を循環させた内部冷
却型電極を用いるのが好ましいが、中実の電極にして図
6に示すように、丸棒鋼の端面を冷却するためのノズル
11aからの冷却水で冷却するタイプでもよい。
【0051】(6)直接通電加熱時の丸棒鋼の端面およ
び外周面の冷却 丸棒鋼の端面および丸棒鋼の端面から丸棒鋼直径の0.
3〜2.5倍までの領域の丸棒鋼外周面に冷却水を供給
しつつ通電加熱を開始する丸棒鋼に電極を圧接しても接
触抵抗ができ棒鋼端部はその中央部に比べ発熱量が多く
なり異常に加熱される。棒鋼は、高温になれば電気抵抗
も増加するので、益々発熱量が増加してより高温とな
る。したがって、棒鋼端部の高温化を防止するために丸
棒鋼の端面および丸棒鋼の端部外周を水冷するのが好ま
しい。
【0052】冷却装置としては、図6に示すような、丸
棒鋼の端面を冷却するためのノズル11aと、端部外周
面を冷却するためのノズル12とを設けた構成とするの
が好ましい。丸棒鋼の端面冷却用ノズルは、冷却水が電
極10にも噴射されるようにし、電極の昇温も防止する
のが好ましい。
【0053】丸棒鋼の端部の好適な冷却長さを求めるた
め以下の実験をおこなった。
【0054】被加熱材として、材質がJIS規格S45
Cの外径50mm、長さ1800mmの棒鋼を用い、冷
却部長さを丸棒鋼端面から棒鋼直径の0.1倍〜3倍の
範囲で変化させて水冷(冷却水流量、端面:15リットル/
分、端部外周面:2.5リットル/分)しつつ、28000
Aの電流で90秒間通電加熱した。通電開始後65秒で
水冷を中止し、棒鋼表面に埋め込んでおいた熱電対で丸
棒鋼の長さ方向の温度分布を測定した。
【0055】図7に丸棒鋼長さ方向の温度分布測定結果
を示す。同図より明らかなように、冷却域長さLが棒鋼
の直径の0.1倍では、端部の温度が中央部の温度より
もかなり高くなっている。また、冷却域長さLが棒鋼の
直径の3倍と長くなると著しく過冷却になっている。こ
のような実験の結果、丸棒鋼の端面から棒鋼直径の0.
3〜2.5倍までの範囲で冷却した場合は、棒鋼端部の
温度は非冷却部とほぼ同じ程度で均一な分布となること
を確認した。
【0056】なお、棒鋼の端面を冷却するのは、端面は
電極との接触面であり、特に高温になりやすいためであ
る。
【0057】(7)加熱開始時の冷却 冷却水を供給しつつ通電加熱を開始する。冷却水を供給
しつつ通電加熱を開始するのは、冷却効果をよくするた
めである。すなわち、通電を開始して丸棒鋼の端部の温
度が上昇してから冷却を開始すると丸棒鋼の表面で水蒸
気膜が形成され、冷却効果が激減するためである。電極
と丸棒鋼との接触抵抗により、棒鋼端部は短時間で高温
になるので、通電開始前から冷却水を供給しておき、通
電と同時に冷却が開始できるようにしておくのがよい。
【0058】(8)加熱終了時の冷却 通電加熱終了前に丸棒鋼の冷却部が過冷却にならないよ
うに冷却を停止する。丸棒鋼の端部を水冷しながら通電
加熱すると、水冷部は非水冷部に比べ昇温速度が遅くな
る。したがって、非水冷部が目標温度になるまで水冷を
続行していると、非水冷部が目標温度に到達しても水冷
部の温度は、目標の温度にはならない。したがって、非
冷却部の温度が目標温度に到達すると同時に冷却部の温
度も目標温度になるようにする必要がある。そのため、
非水冷部が所定の温度になると冷却を停止し、高温であ
る非水冷部の熱の棒鋼端部への熱伝達と、電極と棒鋼と
の接触抵抗による加熱等により、冷却部の昇温速度を速
くするのである。
【0059】図8は、丸棒鋼の端部を水冷しながら加熱
し、加熱途中で水冷を停止した場合の丸棒鋼の長さ方向
の昇温状態の一例を示す図である。
【0060】材質が、JISのS45Cで、外径50m
m、長さ1800mmの丸棒鋼を28000Aで90秒
間通電加熱した。通電開始前から15リットル/分の量で、
丸棒鋼の端面および2.5リットル/分の量で端面から60
mm(外径の1.2倍)の範囲の外周面に冷却水を供給
し、通電開始から65秒後に冷却を停止した。図8は、
棒鋼の表面に埋め込んでおいた熱電対により、通電開始
後20秒、45秒、75秒および90秒経過した時点で
の長さ方向の温度分布を測定した結果である。通電終了
の25秒前に冷却を停止した結果、ほぼ丸棒鋼の全長に
わたり目標の加熱温度1200℃となっている。
【0061】加熱途中で水冷を停止する時期は、加熱温
度、非加熱材の材質、寸法および非加熱材と電極の接触
面積等の違いにより異なるので、実験により予め求めて
おく必要がある。
【0062】以下、本発明の効果を実施例に基づいて具
体的に説明する。
【0063】
【実施例】図1は、本発明の製造方法に用いる製造装置
を示す図である。同図で、加熱手段としては(ロ−2)
で示す通電加熱装置および冷却手段を用いるのが好まし
い。通電加熱装置および冷却手段の詳細は前記図7で説
明した通りで、中空素材製造のためのピアサおよびそれ
を縮径加工と減肉加工するための傾斜圧延機を配置する
のも上述した通りである。
【0064】なお、本発明に用いる傾斜圧延機のロール
の形状は特に限定するものではないが、従来のアッセル
ミルロールのようなハンプはない方がよい。すなわち、
ハンプがあると外径縮径量がハンプ高さで規制され、材
料寸法に応じた適正な縮径量を加えるには不都合とな
る。
【0065】本発明に係る中空棒鋼の製造方法を実施す
るため、図1に示す装置を用いた。
【0066】まず、丸棒鋼A1を燃焼方式の加熱炉(b
−1)または直接通電加熱(b−2)で所定温度に加熱
し、これを同図(c)に示すように、ピアサにより、ロ
ールと丸棒鋼A1の中心部に配置したプラグ2で穿孔し
て中空素材A2を成形する。次いで、同図(d)に示す
ように、中空素材A2に潤滑剤を塗布したマンドレル3
を挿入して、3個のロール1を有する傾斜圧延機により
延伸圧延を施して製品の中空棒鋼A3とする。
【0067】図2は、傾斜圧延機を説明するための図
で、同図(a)は中空素材A2の入側から見た正面図
で、中空素材A2の圧延中の状態を示し、同図(b)は
同図(a)のA−A線による断面図、同図(c)は同図
(b)のB−B線から見た側面図である。
【0068】マンドレル3は、前進後退装置のスラスト
ブロック13に回転自在に連結されており、マンドレル
3をパスセンタX−Xに沿って前後方向に移動調整可能
としてある。
【0069】圧延時には中空素材の前進速度に対して、
所定の比率の速度でマンドレルを前進させる。
【0070】ロール1は、軸長方向の中間部にゴージ部
4を備え、該ゴージ部4に対し圧延方向入側は軸端に向
けて漸次直径が縮小された滑らかな略円錐台状をなす入
口部とその入口面5、圧延方向出側は軸端に向けて漸次
直径が拡大された滑らかな略円錐台状をなす出口部とそ
の出口面6を備えている。また、各ロール1はそれぞれ
所定の交又角α、傾斜角βで、中空素材A2およびA3
のパスラインX−X回りに略等間隔に配設され、図示し
ない駆動源によりそれぞれ図2(a)の如く矢符方向に
回転駆動される。
【0071】ロール1としては、ゴージ部4の両側、入
口面および出口面がそれぞれ軸端に向けて漸次縮径させ
た樽形ロールを用いてもよく、またゴージ部4に対し圧
延方向入側は軸端に向けて漸次拡径させ、圧延方向出側
は軸端に向けて漸次縮径させたロールを用いてもよい。
【0072】ここで、圧延中の中空素材の変形状態につ
いて補足説明する。先ず、マンドレルを用いない場合
は、中空素材A2は3個のロール1で外径と内径が縮径
され、その際、圧延後の肉厚 t1は一般に圧延前の肉厚
to より若干増肉する傾向がある。従って肉厚外径比t
/dは外径縮径によって素材より増大することになる。
但し、本発明者の実験によれば、厳密に言えばt1 の変
化はto/do、Rdに関係し、to/do、Rdの組合せ
によっては、t1はtoより減少することがある。しかし
その場合でもt1/d1はto/doより増大している。
【0073】本発明の方法ではマンドレルを用いるの
で、内径の縮径が進行すると、中空素材内面はついには
マンドレルに接触し肉厚圧下が始まる。その後、圧延の
前半部の縮径時に発生した内面のスパイラル状の寸法変
動も、内面がマンドレルに接触することによって矯正さ
るので寸法精度が改善される。
【0074】(実施例 1)図1に示す加熱手段が燃焼
方式(b−1)の装置列である。この装置を用いて下記
の条件で本発明の方法により中空棒鋼を製造した。ま
た、比較例として、本発明の方法と同じ条件で内面規制
工具を用いない方法、及び内面規制工具としてプラグを
用いた方法により中空棒鋼を製造した。
【0075】素材: 材質:S45Cの丸棒鋼 直径 :50mm、長さ :1800mm 加熱手段:ガス燃焼方式 加熱温度:1200℃ ピアサによる穿孔後の寸法(中空素材): 直径do :50mm、肉厚to :10mm、長さlo :2
800mm(to/do=0.2) プラグ材質:SKD61 傾斜圧延: ロールゴージ部直径 :180mm ロール回転数 :150rpm ロール傾斜角β :12゜ ロール交叉角α :3゜ マンドレル材質 :SKD61 マンドレル移動速度=圧延方向に材料速度の25% 潤滑剤:マンドレル、プラグに黒鉛潤滑剤を塗布 上記条件で、表1に示すように、マンドレルの直径を
4.5〜20mmと変化させ、外径が22.5〜40mmの
中空棒鋼を製造した。
【0076】
【表1】
【0077】また、比較例として内面規制工具を用いな
いで外径が22.5〜40mmの中空棒鋼を製造した。
更に、内面規制工具として直径14mmと20mmのプラグ
を用い、外径35mmと40mmの中空棒鋼も製造した。製
造した中空棒鋼の寸法精度の評価として、中空棒鋼を長
さ方向で2等分し、その断面の内径真円度Δd(=最大
内径−最小内径)を測定した。またその断面について、
角張りの発生の有無を目視で観察すると共に、中空棒鋼
を中心軸を含む面で切断して内面の表面状況を観察し
た。
【0078】なお、寸法精度の評価指標として内径真円
度を用いたのは、傾斜圧延では外径精度は内径精度に比
べてかなり良好であり、実用的には内径精度の良否で判
断すればよいからである。内表面の観察と真円度測定結
果を表1に示した。
【0079】表1から明らかなように、本発明例では内
径寸法精度は良好で、中空棒鋼の内面とマンドレルとの
焼付きが全く生じなかった。一方、内面規制工具を使用
しなかった No.6〜10は圧延後の内径の寸法精度が悪
く、その程度は外径縮径率Rdが大きい程著しい。
【0080】また内面規制工具としてプラグを使用した
No.11、12では、内径寸法精度は良好であるが、圧
延長約800mm付近から中空素材とプラグに焼付きが
生じ、圧延駆動モータが過負荷のため停止することがあ
った。従って、プラグを用いた圧延では、実用上需要の
多い1m以上の長尺中空棒鋼の製造は困難である。
【0081】(実施例 2)次に、中空素材の肉厚外径
比to/doを0.09〜0.15と、また肉厚減肉率と
外径縮径率との比Rt/Rdを−1.97〜0.55とそ
れぞれ変化させた他は実施例1と同じ条件で、中空棒鋼
を製造した。製造した中空棒鋼について、長さ方向に2
等分し、その断面の内径真円度を測定すると共に、角張
りの発生状況を観察した。その後、縦に切断し内面の表
面状況も観察した。
【0082】結果を表2に示す。
【0083】
【表2】
【0084】表2から明らかな如く、角張りはto/do
が小さい程発生し易い。また、角張りのない安定した圧
延を実現するためには、to/doは0.1以上とする必
要があり、望ましくは0.12以上である。
【0085】ハンプを有しないロールでは、肉厚圧下率
Rtを過大にすると肉厚圧下が外径の膨張変形となって
現れ、スパイラル状にうねった寸法変動を生ずる。寸法
変動を肉厚圧下率と外径縮径率の比Rt/Rdで整理す
ると、Rt/Rdが0.55では寸法精度が顕著に悪化
している。
【0086】(実施例 3)加熱手段に直接通電加熱装
置(ロ−2)、および丸棒鋼端部の冷却装置を用いた以
外は、実施例1における表1のNo.3と同じ条件で穿孔
および圧延を行った。 通電加熱および水冷の条件は以
下の通りであった。
【0087】電極材質:銅−タングステン合金 凸状電極面:極率半径250mmの球面 電極圧接力:100kgf 付加電流、時間:28000A、90秒 水冷範囲:棒鋼端面(電極外面を含む)および端面から
60mmの外周(外径の1.2倍) 冷却水量:電極、端面・・・15リットル/分、棒鋼外周面・・・
2.5リットル/分、 冷却時間:通電前から通電開始後65秒 このような条件で加熱し、穿孔および傾斜圧延した。
【0088】傾斜圧延終了後、中空棒鋼を酸洗して中央
部で切断し、内径真円度を測定すると共に内面の表面状
況と角張の発生の有無を目視観察した。
【0089】中空棒鋼の半分を850℃で20分保持す
る焼準処理をおこなった。焼準処理材と圧延まま材の、
各中空棒鋼の中央部の肉厚方向中央部からJIS1号
(幅5mm、高さ10mm、Vノッチ)衝撃試験片を採
取し、室温で衝撃試験をおこなった。
【0090】また、燃焼方式で加熱したNo.3および直
接通電により加熱して製造した中空素材について、圧延
まま材と焼準材の中央部からJIS1号衝撃試験片を採
取し、−80〜98℃の範囲で温度を種々変えて衝撃試
験を実施した。
【0091】中空棒鋼の内面観察および常温での衝撃試
験結果を表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】同表から明きらかなように、本発明例の直
接通電加熱した場合のNo.22は、圧延したままでも衝
撃値は38J/cm2程度であり、ガス燃焼炉で加熱し
た場合のNo.3の焼準材の衝撃値と同等である。したが
って、直接通電加熱して製造した場合、焼準処理を省略
することができる。
【0094】このように、直接通電加熱することによ
り、靭性を大幅に向上させることができる。これは通電
加熱では、素材の丸棒鋼を目標温度まで短時間で加熱す
ることができ、加熱中に結晶粒の粗大化がほとんど起こ
らないからである。
【0095】
【発明の効果】本発明の製造方法および装置によれば、
中空素材を内面規制工具のマンドレルを用いる傾斜圧延
機によって、主として外径を縮径することによって肉厚
外径比t1/d1を増加せしめ、同時に内面規制工具で肉
厚圧下も加えることで内径を高寸法精度に仕上げられ
る。また、角張りやスパイラル状の寸法変動が生じない
ので、寸法矯正工程が不要となり、少ない製造工程で安
価に小径厚肉中空棒鋼を製造することができる。さら
に、素材の丸棒鋼を直接通電加熱することにより高靭性
の中空棒鋼の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に係る中空棒鋼の製造装置を示す図
である。
【図2】傾斜圧延機での圧延状態を示す模式図である。
【図3】従来の中空棒鋼の製造方法の工程図である。
【図4】従来の継目無鋼管の製造方法の工程を示す模式
図である。
【図5】アッセルミルによる圧延中の縦断面を示す図で
ある。
【図6】本発明の製造方法に用いる通電加熱装置と冷却
装置を説明するための図である。
【図7】丸棒鋼の端部を水冷して加熱した場合の丸棒鋼
長さ方向の温度分布図である。
【図8】丸棒鋼の端部を水冷しながら加熱した場合の丸
棒鋼の長さ方向の昇温状態の一例を示す図である。
【符号の説明】
11 傾斜圧延ロール 12 マンドレル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 篤文 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−66703(JP,A) 特開 平3−221206(JP,A) 特開 平58−221605(JP,A) 実開 平3−126201(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 19/00 - 19/06 B21B 45/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】丸棒鋼を加熱した後、ピアサで穿孔して下
    記式(1)を満足する中空素材とし、この中空素材に内
    面規制工具としてマンドレルを挿入して、パスライン周
    りに配設した3個のロールを有する傾斜圧延機により、
    下記式(2)を満足する縮径加工と肉厚加工を加えるこ
    とを特徴とす中空棒鋼の製造方法。 to/do≧0.1 ・・・・・・・・・・・・ (1) Rt<0.55Rd ・・・・・・・・・・ (2) ここで、 to :中空素材の肉厚 do :中空素材の外径 Rt:肉厚圧下率、Rt=(to−t1)/to×100 Rd:外径縮径率、Rd=(do−d1)/do×100 t1 :中空素材圧延後の肉厚 d1 :中空素材の圧延後の外径
  2. 【請求項2】丸棒鋼の両端面に圧接した凸状の電極から
    丸棒鋼に直接通電して丸棒鋼を加熱することを特徴とす
    る請求項1記載の中空棒鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】丸棒鋼の両端面に凸状の電極を圧接し、丸
    棒鋼の両端面および丸棒鋼の両端面から丸棒鋼外径の
    0.3〜2.5倍までの両端部の丸棒鋼外周面を冷却水
    で冷却しつつ通電加熱を開始し、通電加熱終了前に丸棒
    鋼の冷却部が過冷却にならないように冷却を停止して丸
    棒鋼を目的の温度に加熱することを特徴とする請求項2
    記載の中空棒鋼の製造方法。
  4. 【請求項4】丸棒鋼の両端面に圧接する凸状の電極を備
    えた通電加熱手段と、丸棒鋼の端部を冷却するための冷
    却手段と、加熱後の丸棒鋼を穿孔して中空素材にするた
    めのピアサと、マンドレルを挿入した中空素材を縮径加
    工と減肉加工をするためのパスライン周りに配設した3
    個のロールを有する傾斜圧延機とを備えたことを特徴と
    する中空棒鋼の製造装置。
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