JPH0641601U

JPH0641601U - 毛梳き具

Info

Publication number: JPH0641601U
Application number: JP7795192U
Authority: JP
Inventors: 信雄石橋
Original assignee: 信雄石橋
Priority date: 1992-11-12
Filing date: 1992-11-12
Publication date: 1994-06-03

Abstract

(57)【要約】【目的】クシにおいて、髪形や髪質等の諸条件が異な
る場合でも、クシ歯のピッチが粗いものと細かいものと
の使い分けをしなくてもよいようにする。【構成】クシ歯３の相互間隔が広い部分と狭い部分と
を、ｌ１、ｌ２、…ｌｎのそれぞれの領域の中に混在さ
せるようにし、その結果、これらが全領域（Ｌ）にわた
って分散するように、クシ骨２に対してクシ歯３を配置
させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、整髪用クシやブラシ等の毛梳き具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

整髪用のクシには、クシ歯の相互間隔が広いものと狭いものとがある。これは頭髪の多少、髪質（太さや硬さ）、髪形としてのカールの有無乃至カール度の大小（ウェーブ状〜小径コイル状）、又は湿度等の諸条件に応じて整髪に最適なものを選べるようにするためである。なお、１本のクシであって、半分を、クシ歯の相互間隔が狭い領域とし他半分を広い領域としたものもある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

クシ歯の相互間隔が広いクシを、例えばストレートヘアーの整髪に用いると、髪をスカスカの状態で梳くことしかできないから、梳いた直後から髪が元の状態に戻ってしまい、何時までたっても整髪はできない。一方、クシ歯の相互間隔が狭いクシを、例えばカールパーマを施したヘアーの整髪に用いると、各クシ歯に髪が絡みついて梳くこと自体、不可能な場合がある。これらのことを避けるうえでクシの使い分けが必要なのであるが、それ故クシ歯の相互間隔が異なるクシを何本も準備しておかなければならず、しかもこのようなクシの使い分けは、殊に整髪を職業とする者にとっては非常に煩わしかった。なお、１本で、クシ歯の相互間隔が狭い領域と広い領域とを兼備したクシは、手に持つ方向によってその使い分けをしているが、それをいちいち確認するのは面倒であるし、持ち方を間違えることもあって、根本的な問題の解決には至っていなかった。このようなことは、整髪用のブラシをはじめ、その他の毛（例えばペットの体毛やぬいぐるみ等の毛製品）を対象とするクシやブラシでも同様に起きていた。

【０００４】本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであって、対象とする髪（毛）の諸条件に影響されることなく、整髪（毛）が所望に応じてうまくできるようにした毛梳き具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本考案は、梳き具本体と、この梳き具本体の少なくとも長手方向に沿って多数の隙間を形成させるように突設された多数本の梳き突子とを備えた毛梳き具において、各梳き突子は相互間隔の広い部分と狭い部分とが梳き具本体に対する突設領域全部を対象として分散配置されていることを特徴としている。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、梳き突子（クシではクシ歯に相当）の相互間隔を広くした部分や狭くした部分が、梳き具本体の略全体にわたって適宜分散するようになっているため、例えばストレートヘアーの整髪時には狭い部分が適合し、カールパーマを施したヘアーの整髪時には広い部分が適合するようになって、結局、どのような諸条件のもとでも所望する整髪（毛）ができる。

【０００７】また、梳き突子の間隔が不均一であるので、梳いた後の髪に不均一な筋目が付き、デザイン的に良くなる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。図１に示すように、本考案に係る毛梳き具１をクシとして実施した場合を説明すると、この毛梳き具１は、梳き具本体２と、この長手方向の一辺部（同図では下辺部）に沿って突設された多数本の梳き突子３とを備えたものである。

【０００９】本考案の毛梳き具１は、梳き具本体２に対して梳き突子３が突設されている領域の全部（以下、「Ｌ領域」と言う）にわたって、梳き突子３の相互間隔を広くした部分と狭くした部分とが適宜分散するように、各梳き突子３を配置させるものである。図２は梳き突子３の相互間隔を異ならせるためのパターンを示す模式図であって、同図（ａ）は図中左から右へ向けて相互間隔を徐々に狭めるようにしたパターンであり、梳き突子３の突設密度は疎から密へと変化している（以下、「パターンＡ」と言う）。同図（ｂ）は反対に相互間隔を徐々に広めるようにしたパターンであり、梳き突子３の突設密度も密から疎へと変化している（以下、「パターンＢ」と言う）。同図（ｃ）は１本の梳き突子３ごとに、隣接する梳き突子３との相互間隔を狭いものと広いものとに交互に配置するパターンである（以下、「パターンＣ」と言う）。これらの各種パターンを適宜組み合わせる等して、以下に示すような各実施例を得る。〔第１実施例〕Ｌ領域の左半分をパターンＡとし、右半分をパターンＢとする。即ち、梳き突子３の突設密度は、図１左から右へ向けて疎−密−疎の配置となる。この実施例のものをストレートヘアーの整髪に用いると、梳き突子３の相互間隔が狭い中央の部分（密領域）で所望の整髪が行われ、相互間隔が広い両端の部分（疎領域）では影響の少ない梳かしが行われるようになる。そのため、１回の梳かしを終えた後、毛梳き具１を若干ずらして梳かし動作を繰り返せば、効率よく、整髪ができることとなる。一方、この実施例のものをカールパーマを施したヘアーの整髪に用いると、梳き突子３の相互間隔が広い両端の部分（疎領域）で所望の整髪が行われることとなる。この場合、梳き突子３の相互間隔が狭い中央の部分（密領域）では、梳き突子３に髪が絡むことがないわけではないが、この密領域がＬ領域内で占める割合が低いことと、密領域の両側に疎領域が配されることとが相まって髪が絡みにくくなり、仮に絡んだ場合も、比較的小さな力でクシどおしができるようになる。〔第２実施例〕Ｌ領域の左半分をパターンＢとし、右半分をパターンＡとする。即ち、梳き突子３の突設密度は、図１左から右へ向けて密−疎−密の配置となる。作用効果は第１実施例と同様である。〔第３実施例〕Ｌ領域を均等区分して示すｌ１，ｌ２，…ｌｎの各領域において、パターンＡ、パターンＢ、パターンＡ、…と交互に割り当てる。即ち、梳き突子３の突設密度は、図１左から右へ向けて疎−密−疎−密−…と繰り返される配置となる。なお、この疎と密とのピッチ自体を粗くしたり細かくしたりすることも可能である。作用効果は第１実施例と同様である。〔第４実施例〕上記ｌ１，ｌ２，…ｌｎの各領域において、パターンＢ、パターンＡ、パターンＢ、…と交互に割り当てる。即ち、梳き突子３の突設密度は、図１左から右へ向けて密−疎−密−疎−…と繰り返される配置となる。作用効果は第１実施例と同様である。〔第５実施例〕Ｌ領域全部をパターンＡとする。作用効果は第１実施例と同様である。〔第６実施例〕Ｌ領域全部をパターンＣとする。作用効果は第１実施例と同様である。〔第７実施例〕図３に示すように梳き突子３を、その突出方向に沿って太い部分と細い部分とが交互に繰り返す形状とし、且つ隣合う梳き突子３相互においては、それらの太い部分と細い部分とが交互に隣合うように、形状を若干異ならせた。即ち、梳き突子３の相互間には、ジグザグ状の隙間が形成される。このようにすれば隙間内では梳き突子３の突出方向に沿って髪が移動することが抑えられるようになって、クシどおりが滑らかとなる。この第７実施例を、上記した第１〜第６実施例と適宜組み合わせるようにしてもよい。〔第８実施例〕図４に示すように梳き突子３を、根元部から突端部へ向けて徐々に太くなる形状とした。即ち、梳き突子３の相互間には、根元部側が広く突端部側の一部が狭くなった隙間が形成される。この第８実施例の作用効果及び第１〜第６実施例への適用可能性については、第７実施例と同様である。

【００１０】ところで、本考案は、整髪用のブラシとしても実施可能であり、この場合には梳き具本体２の幅方向へも梳き突子３を設ければよい。その他の用途に用いられるクシやブラシ等としても、勿論、実施可能である。〔その他の実施例〕図５〜図１４は、その他の実施例である。尚、各図の下方に描かれた交差する線は、梳き突子３の間隔の疎密を感覚的に表現したものであり、図１３は梳き突子３の間隔を疎、密、密、疎、密、密、……としたもの、また、図１４は梳き突子３の間隔を疎、密、疎、密、……としたものである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、上述の構成を具備するものであって、対象とする髪（毛）の諸条件に影響されることなく、１本の毛梳き具により所望に応じた整髪（毛）ができるようになる。また、髪の筋目が疎密になり、デザイン的に良くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る毛梳き具を示す全体図である。

【図２】梳き突子を配置するパターンであって、（ａ）
はパターンＡ、（ｂ）はパターンＢ、（ｃ）はパターン
Ｃをそれぞれ示す模式図である。

【図３】第７実施例を示す要部拡大図である。

【図４】第８実施例を示す要部拡大図である。

【図５】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式図
である。

【図６】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式図
である。

【図７】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式図
である。

【図８】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式図
である。

【図９】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式図
である。

【図１０】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式
図である。

【図１１】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式
図である。

【図１２】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式
図である。

【図１３】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式
図である。

【図１４】その他の梳き突子の配置パターンを示す模式
図である。

【符号の説明】

１毛梳き具２梳き具本体３梳き突子

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】梳き具本体と、この梳き具本体の少なく
とも長手方向に沿って多数の隙間を形成させるように突
設された多数本の梳き突子とを備えた毛梳き具におい
て、各梳き突子は相互間隔の広い部分と狭い部分とが梳
き具本体に対する突設領域全部を対象として分散配置さ
れていることを特徴とする毛梳き具。