JPH0641492B2 - 新規なエチレン共重合体 - Google Patents

新規なエチレン共重合体

Info

Publication number
JPH0641492B2
JPH0641492B2 JP23502385A JP23502385A JPH0641492B2 JP H0641492 B2 JPH0641492 B2 JP H0641492B2 JP 23502385 A JP23502385 A JP 23502385A JP 23502385 A JP23502385 A JP 23502385A JP H0641492 B2 JPH0641492 B2 JP H0641492B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
ethylene copolymer
mol
polymerization
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23502385A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6295303A (ja
Inventor
雄一 折笠
慎二 小島
俊 井上
薫 山本
重信 川上
本光 北岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP23502385A priority Critical patent/JPH0641492B2/ja
Publication of JPS6295303A publication Critical patent/JPS6295303A/ja
Publication of JPH0641492B2 publication Critical patent/JPH0641492B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規なエチレン共重合体に関するものである。
更に詳しくは、電気絶縁材料、発泡材料あるいはエンジ
ニアリングプラスチツク等のポリマーの改質等に有用な
エチレン共重合体を提供するものである。
(従来技術) オレフイン重合体、特にエチレン重合体、プロピレン重
合体等は機械的性質や加工性および電気的性質等種々の
特性にすぐれ、経済的にも安価であるところから、電気
絶縁材料、発泡材料等の素材として、あるいはフイル
ム、パイプ、コンテナー等の加工製品として種々の分野
で利用されている。
たま上記オレフイン重合体の性能を改良するために該オ
レフイン重合体に官能基を導入したオレフイン共重合体
も良く知られている。
例えば、ポリエチレンはそれ自身誘電損失も少なく、高
い絶縁耐力を有し、かつ架橋させて、その耐熱性を大幅
に向上させ、すぐれた絶縁材料として利用されている
が、高電圧ケーブルあるいは高電圧機器等の絶縁体とし
てのより性能の向上が望まれている。
上記の絶縁耐力を改良する試みとして、エチレン重合体
に芳香族環を導入する方法が提案されている。
例えば、 1)ポリエチレンまたはオレフイン重合体にポリスチレ
ン等の芳香族重合体を配合する方法(特公昭38-20717
号、特開昭50-142651号、特開昭52-54187号公報) 2)ポリエチレンにスチレンと共役ジエン類とのブロツ
ク共重合体を配合する方法(特開昭52-41884号公報) 3)ポリエチレンにスチレンをグラフト重合させる方法
(特公昭54-18760号公報) 4)ポリエチレンに電気絶縁油を含浸させる方法(特開
昭49-33938号公報) 等の多くが開示されている。
しかしながら、上記のいずれの方法においても充分な絶
縁耐力を向上せしめるには至つていないばかりでなく、
1)の方法はポリエチレンもしくはポリオレフインとスチ
レン重合体との相溶性が悪い。2)の方法は耐熱性の低下
や押出加工性が悪化する。3)の方法はポリエチレンの高
温域での衝撃電圧に対する破壊強度を改良するために、
予め架橋したポリエチレンにスチレンをグラフト重合す
るための繁雑な装置や工程を必要とするばかりでなく、
低温域での衝撃電圧による破壊強度が未処理の原料ポリ
エチレンのそれよりも劣るという欠点を有する。4)の方
法は長期に使用した場合、あるいは環境の変化によつ
て、練り込んだ電気絶縁油がブリードしてきたり、効果
が前記3者の方法より劣る等、いずれの方法においても
充分な方法とはいえず、長期にわたり安定で、より高い
絶縁耐力を持つ材料の出現が望まれている。
また電気絶縁材料、特に電力ケーブル用樹脂の重要な特
性の一つに架橋性に優れることが要求されている。しか
るに従来のポリエチレン系樹脂においては生産性向上の
ために成形速度を上げようとすると架橋速度が充分でな
いためにゲル分率の低下をきたし、従つて成形速度もお
のずと制約を受け、より高速化することは難かしい。
また従来の電力ケーブル用ポリエチレン系樹脂において
は架橋剤の添加量を多くしないと、ゲル分率は向上せ
ず、融点以上の高温下における加熱変形率が著しく増大
するという欠点を有し、より架橋性の向上が切望されて
いる。
一方、発泡材の分野において、ポリエチレンの発泡体は
弾性が高く、繰り返しの応力に対しても歪の回復力が大
きいという利点を有するものの、型発泡成形では板状体
等の簡単な形状のものしか成形できず、複雑な形状の発
泡体を得ることができるビーズ発泡成形(予備発泡粒子
を用い、スチーム加熱により発泡成形する方法)におい
ては発泡時のガスの拡散が速いため、成形条件の設定が
難しく、広く成形できるに至つていなかつた。
また、ビーズ発泡成形の良好なポリスチレンとポリエチ
レンに発泡剤を含浸させて予備発泡した粒子をブレンド
し、型発泡成形することも考えられるが、このような成
形法では異種のビーズ同志の融着が悪く、実用的な発泡
成形品を製造することができない。
近年、上記のような欠点を改良し、発泡剤の逸散を防止
し、高倍率の発泡体を得ることができる発泡性ポリエチ
レンビーズの製造法が提案されている。
例えば 1)ポリエチレン粒子とスチレンモノマーと重合触媒と
を水性媒体中に分散させ、これに常態で気体ないし液体
の物理的発泡剤を圧入し、加熱加圧下にスチレンを懸濁
重合させて発泡性改質ポリエチレン粒子を製造する方法
(特公昭44-2469号、特公昭45-32622号、特公昭45-3262
3号公報) 2)ポリエチレン粒子とスチレンモノマーと重合触媒と
を水性媒体中に分散させ、加熱加圧下に懸濁重合後得ら
れたスチレン改質ポリエチレン粒子に物理的発泡剤を含
浸させる方法(特公昭52-10150号、特開昭49-85187号、
特開昭49-97884号公報) 3)電離性放射線照射により、スチレンをグラフト重合
せしめたポリオレフィン系樹脂に発泡剤を浸漬して多孔
性物質を製造する方法(特公昭44-19382号公報) 等数多くの方法が提案されているが、いずれも繁雑な工
程と装置を必要とする。
また、架橋発泡体の製造において、成形時間を短縮する
ことが生産性を高めるために是非とも必要である。
従来、成形時間を短縮する方法としては、架橋剤および
発泡剤の分解温度を低くする方法および分解速度を速く
する方法が知られており、前者については架橋剤および
発泡剤の選択およびこれらの助剤の併用が行なわれ、後
者について成形温度を高くすることが提案されている。
しかし、分解温度の低い架橋剤および発泡剤を使用する
と、架橋発泡用エチレン共重合体組成物を製造するため
の混練作業時に分解を起し易く、長時間の安定押出しが
難しい。さらに成形後の発泡体の発泡倍率が変動する不
都合を生じる。また、分解温度の低い架橋剤は化学的に
不安定であり取扱いが不便である。
一方、架橋剤および発泡剤の分解速度を速くするために
成形温度を高くすると、成形品に焼け現象を生じたり、
表皮部と内部の温度差が著しくなるため架橋度が分布す
ることにより物性が変動したり、成形範囲が狭くなるな
どの不利益が生じ、架橋性に優れた樹脂の開発が望まれ
ている。
またポリフエニレンエーテル、ポリカーボネート等の樹
脂、すなわちエンジニアリングプラスチツクといわれる
樹脂とオレフイン系樹脂との混合組成物をつくる際の改
質剤、あるいはエンジニアリングプラスチツクの耐衝撃
性や加工性等の改質剤としてスチレングラフトポリオレ
フィンまたスチレン系重合体がしばしば用いられている
(特開昭58-7448号、特開昭58-98359号、特開昭58-1412
40号公報)が、エンジニアリングプラスチツクとオレフ
イン重合体は本質的に相溶性が悪い等の問題点を内蔵し
ており、より一層の改善が望まれている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記の点に鑑み、鋭意検討した結果、前記の電
気絶縁材料、発泡材料およびポリマーの改質等に要求さ
れる性能を従来の問題を生ずることなく、より効果的に
向上せしめることができる新規なエチレン共重合体を提
供するものである。
(問題を解決するための手段) 本発明はエチレン単位85.0〜99.995モル%と
次式(I) で表される共重合体単位0.005〜5モル%、ならび
にスチレン、ビニルエステル、アクリル酸またはメタク
リル酸エステル、エチレン性不飽和カルボン酸またはそ
の無水物、アクリル酸またはメタクリル酸アミドからな
る群から選択される少なくとも1種のエチレン性不飽和
単量体単位0〜10モル%を含有する密度0.860〜
0.970g/cm、メルトインデックスが0.05
〜100g/10分である新規なエチレン共重合体を提
供するものである。
上記式(I)で表される共単量体とは、アリルスチレ
ン、イソプロペニルスチレン、4−スチリル−1−ブテ
ン、3−スチリル−1−ブテン、2−スチリル−1−ブ
テン、5−スチリル−1−ペンテンなどである。
これらの共単量体は例えば次のようにして合成される。
アリルスチレンは臭化スチレンと金属マグネシウムを反
応させていわゆるグリニヤー化合物をつくり、これと臭
化アリルと反応させて得られる。イソプロペニルスチレ
ンはエチルベンゼンとプロピレンを反応させて得られる
エチルイソプロピルベンゼンを脱水素して得られる。4
−スチリル−1−ブテンはビニルベンジルクロリドと金
属マグネシウムを反応させてグリニヤー化合物をつく
り、これを臭化アリルを反応させて得られる。
上記共単量体の含有量は共重合体中に共単量体単位とし
て0.005〜5モル%好ましくは0.01〜2モル%が適当で
ある。
上記共単量体量が0.005モル%未満においては、エチレ
ン共重合体の改質効果がほとんどみられず、5モル%を
越える場合においては、経済的にも高価なものとなり、
特に高圧ラジカル重合においてはラジカルの消費量が多
くなり、工業的に生産をする優位性が失なわれる。
また本発明のエチレン性不飽和単量体とは、スチレン、
C2〜C3アルカンカルボン酸のビニルエステル類、アクリ
ル酸またはメタアクリル酸メチル、アクリル酸またはメ
タアクリル酸エチル、アクリル酸またはメタアクリル酸
プロピル、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメ
タアクリレート等のアクリル酸またはメタアクリル酸エ
ステル類、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、
フマル酸および無水マレイン酸等のエチレン性不飽和カ
ルボン酸またはその無水物類、アクリル酸アミド、N,
N−ジメチルアクリル酸アミド、メタアクリル酸アミ
ド、マレイン酸アミドおよびフマル酸アミド等のエチレ
ン性不飽和カルボン酸アミドなどの群から選ばれた少な
くとも1種である。
上記エチレン性不飽和単量体の含有量は0〜10モル%、
好ましくは0〜7モル%、更に好ましくは0〜5モル%
の範囲で使用される。
本発明のエチレン共重合体の製造法はチグラー型触媒に
よるイオン重合法、あるいは高圧下におけるラジカル重
合法等公知の方法が用いられるが、電気絶縁材料として
は触媒残渣等のない高圧ラジカル重合法が好ましい。
例えばチグラー型触媒によるイオン重合では少なくとも
マグネシウムおよびチタンを含有する固体触媒成分、た
とえば金属マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、酸化マグネシウムなど、またケイ素、アル
ミニウム、カルシウムから選ばれる金属とマグネシウム
原子とを含有する複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物ある
いは水酸化物など、さらにはこれらの無機質固体化合物
を含酸素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化水素、ハロ
ゲン含有物質で処理又は反応させたもの等のマグネシウ
ムを含む無機質固体化合物にチタン化合物を公知の方法
により担持させたものに有機アルミニウム化合物を組み
合わせた触媒の存在下で通常のチグラー型触媒によるオ
レフインの重合反応と同様に重合を行なうことによつて
得られる。
すなわち反応はすべて実質的に酸素、水等を絶つた状態
で、気相または不活性溶媒の存在下、またはモノマー自
体を溶媒として行なわれる。上記オレフインの重合条件
は温度20〜300℃、好ましくは40〜200℃であり、圧力は
常圧ないし70kg/cm2・g、好ましくは2〜60kg/cm2
gである。分子量の調節は重合温度、触媒のモル比など
の重合条件を変えることによつてもある程度調節できる
が重合系中に水素を添加することにより効果的に行なわ
れる。また水素濃度、重合温度などの重合条件の異なつ
た2段階ないしそれ以上の多段の重合反応もなんら支障
なく実施できる。
一方、高圧下におけるラジカル重合法とは、重合圧力50
0〜4000kg/cm2、好ましくは1000〜3500kg/cm2、反応
温度50〜400℃、好ましくは100〜350℃の条件下、遊離
基触媒および連鎖移動剤、必要ならば助剤の存在下に槽
型または管型反応器内で該単量体を同時に、あるいは段
階的に接触、重合させる方法をいう。
上記遊離基触媒としてはペルオキシド、ヒドロペルオキ
シド、アゾ化合物、アミンオキシド化合物、酸素等の通
例の開始剤が挙げられる。
また連鎖移動剤としては水素、プロピレン、ブテン−
1、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂肪族炭化水素およ
びハロゲン置換炭化水素、例えば、メタン、エタン、プ
ロパン、ブタン、イソブタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、シクロパラフイン類、クロロホルムおよび四塩化
炭素、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂肪族アルコー
ル、例えばメタノール、エタノール、プロパノールおよ
びイソプロパノール、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂
肪族カルボニル化合物、例えば二酸化炭素、アセトンお
よびメチルエチルケトンならびに芳香族化合物、例えば
トルエン、ジエチルベンゼンおよびキシレンの様な化合
物等が挙げられる。
(作用および発明の効果) 上述の如くして製造される本発明のエチレン共重合体、
特に高圧ラジカル重合法によつて得られるエチレン共重
合体は、電気絶縁材料としてイオン重合に比較して触媒
残渣等の異物の混入によるトリー現象が少なく、格段の
絶縁耐力を向上せしめることができる。また、架橋性を
大幅に向上せしめることができる。
更に本発明のエチレン共重合体は発泡材やポリマーの改
質剤としても優秀な材料であるが、該エチレン共重合体
の性質を著しく損わない範囲において、本発明のエチレ
ン共重合体以外のオレフイン重合体(共重合体も含
む)、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリフエニレンオキ
サイド、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱
可塑性樹脂、石油樹脂、クマロインデン樹脂やフエノー
ル樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、エチレン−プ
ロピレン系共重合体ゴム(EPR、EPDM等)、SBR、NBR、ブ
タジエンゴム、IIR、クロロプレンゴム、イソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロツク共重合体
等の合成ゴムまた天然ゴム等の少なくとも1種と混合し
て用いることができる。
また本発明においては有機・無機系のフイラー、酸化防
止剤、滑剤、有機・無機系の各種顔料、紫外線防止剤、
帯電防止剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可
塑剤、気泡防止剤、難燃剤、架橋剤、流れ性改良剤、ウ
エルド強度改良剤、核剤等の添加剤を添加しても差支え
ない。
(実施例) 以下実施例を示す。
実施例1 内容積3.8の攪拌機付き金属オートクレーブ型反応器
を窒素およびエチレンにて充分に置換した後、エチレン
1650g、連鎖移動剤であるn−ヘキサン340g、アリルス
チレン4gを仕込み、更に重合開始剤であるジターシヤリ
ーブチルパーオキシドを58mgを仕込み、温度170℃、圧
力1600kg/cm2、時間1時間の重合を行なつた。
生成したポリマーを加熱四塩化炭素に溶解し、これを多
量のアセトン中に投入して再沈して別し、この操作を
数回繰返した後アセトンで洗浄し更に真空乾燥して精製
した。生成ポリマー量は195gであつた。またJIS K 6760
に準拠した測定により、メルトインデツクスは1.6g/10
分、密度は0.931g/cm3であつた。
得られたポリマーを加熱圧縮により厚さ約500μmのシ
ートに成形し、赤外分光分析により、本発明のエチレン
共重合体を確認した。第1図にその赤外吸収スペクトル
を示す。本スペクトルには通常のポリエチレンに見られ
る吸収の他に913cm-1および1640cm-1にアリル基による
吸収が見られ、また1512cm-1、806cm-1には芳香環による
吸収が見られる。またアリルスチレン単量体の赤外スペ
クトルに見られた903cm-1および1632cm-1のビニル基に
よる吸収がほぼ完全に消滅している。これらの結果か
ら、アリルスチレンはエチレンと共重合し次のような構
造のポリマーが生成している。
13C-NMRによる分析より、得られたポリマー中に共重合
したアリルスチレン単位の含量は0.31モル%であつた。
また同分析によりアリルスチレン単位の分子内分布を調
べた結果、エチレン単位をE、アリルスチレン単位をA
で表わしたとき という形で結合している割合はそれぞれ93%、7%、0
%であり、ほぼランダムに共重合している。
また得られたポリマーをデカリン中での極限粘度法によ
り平均分子量を求めたところ37,000であつた。
実施例2 アリルスチレンの仕込み量が1g、ジターシヤリーブチ
ルパーオキシドの仕込み量が20mgである以外は実施例1
と同様の重合および生成ポリマーの精製分析を行なつ
た。
生成ポリマー量は257g、得られたポリマーのメルトイン
デツクスは3.1g/10分、密度は0.931g/cm3、ポリマー中
に共重合したアリルスチレン単位の含量は0.06モル%で
あつた。極限粘度法による平均分子量は37,000であつ
た。
実施例3 内容積0.32の攪拌器付き金属製オートクレーブ型反応
器を窒素およびエチレンにて充分に置換した後、エチレ
ン120g、アリルスチレン3.5g、連鎖移動剤であるベン
ゼンを10g仕込み、更に重合開始剤であるターシヤリー
ブチルパーオキシアセテート20mgを仕込み温度135℃、
圧力1,000kg/cm2、時間1時間の重合を行なつた。
生成したポリマーの精製、分析は実施例1と同様に行な
つた、生成ポリマー量は13g、得られたポリマーのメル
トインデツクスは10.2g/10分、密度は0.939g/cm3、平均
分子量は35,000であつた。得られたポリマー中に共重合
しているアリルスチレン単位の含量は4.1モル%であつ
た。またアリルスチレン単位の分子内分布は という形で結合している割合はそれぞれ71%、29%、0
%であり、ほぼランダムに共重合している。
実施例4 アリルスチレンに代わり4−スチリル−1−ブテンを4
g、n−ヘキサンを370g、ジターシヤリーブチルパー
オキシドを15mg仕込む以外は実施例1と同様の重合およ
び生成ポリマーの精製、分析を行なつた。
生成ポリマー量は163g、得られたポリマーのメルトイ
ンデツクスは1.6g/10分、密度は0.930g/cm3であつた。
第2図に得られたポリマーの赤外吸収スペクトルを示
す。本スペクトルには通常のポリエチレンに見られる吸
収の他に913cm-1および1640cm-1にブテニル基による吸
収が見られ、また1607cm-1には芳香環による吸収が見ら
れる。また4−スチリル−1−ブテン単量体の赤外吸収
スペクトルに見られた903cm-1の吸収および1632cm-1
シヨルダーが完全に消滅している。これらの結果から、
4−スチリル−1−ブテンはエチレンと共重合し次のよ
うな構造のポリマーが生成している 13C-NMRによる分析より、得られたポリマー中に共重合
した4−スチリル−1−ブテン単位の含量は0.32モル%
であつた。また同分析により4−スチリル−1−ブテン
単位の分子内分布を調べた結果、エチレン単位をE、4
−フエニル−1−ブテンをPで表わしたとき という形で結合している割合はそれぞれ94%、6%、0
%であり、ほぼランダムに共重合している。
得られたポリマーの極限粘度法による平均分子量は37,0
00であつた。
実施例5 アリルスチレンに代わり4−スチリル−1−ブテンを1
g、ジターシヤリーブチルパーオキシドを9mg仕込む以
外は実施例1と同様の重合および生成ポリマーの精製、
分析を行なつた。
生成ポリマー量は261g、得られたポリマーのメルトイ
ンデツクスは2.8g/10分、密度は0.931g/cm3、ポリマー
中に共重合した4−スチリル−1−ブテン単位の含量は
0.06モル%であつた。極限粘度法による平均分子量は3
7,000であつた。
実施例6 アリルスチレンに代わり4−スチリル−1−ブテンを3.
5g、ターシヤリーブチルパーオキシアセテートを10mg仕
込んだ以外は実施例3と同様の重合および生成ポリマー
の精製、分析を行なつた。
生成ポリマー量は20g、得られたポリマーのメルトイン
デツクスは8.4g/10分、密度は0.937g/cm3、平均分子量
は36,000であつた。得られたポリマー中に共重合してい
る4−スチリル−1−ブテン単位の含量は3.7モル%で
あり、4−スチリル−1−ブテン単位の分子内分布は という形で結合している割合がそれぞれ74%、26%、0
%であり、ほぼランダムに共重合している。
実施例7〜12 内容量3.8の攪拌機付き金属オートクレーブ型反応
器を窒素およびエチレンにて充分に置換した後、第1表
に示す配合割合で原料モノマー[エチレン、共単量体
(アリルスチレン)、エチレン性不飽和単量体(スチレ
ン、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、無水
マレイン酸、N,N−ジメチルアクリル酸アミド)]、
n−ヘキサン、ジターシャリーブチルパーオキシドを仕
込み、温度170℃、圧力1600Kg/cm、時間
1時間の重合を行った。
生成したポリマーを実施例1と同様にして精製および測
定を行い、第1表に示す収量および性状のエチレン・ア
リルスチレン・エチレン性不飽和単量体からなる共重合
体を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の赤外線吸収スペクトル結果を示す
図、第2図は実施例4の赤外線吸収スペクトル結果を示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北岡 本光 東京都世田谷区赤堤1−29―18 (56)参考文献 特開 昭61−206111(JP,A) 特開 昭61−206108(JP,A) 特開 昭62−97206(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン単位85.0〜99.995モル
    %と次式(I) で表される共重合体単位0.005〜5モル%、ならび
    にスチレン、ビニルエステル、アクリル酸またはメタク
    リル酸エステル、エチレン性不飽和カルボン酸またはそ
    の無水物、アクリル酸またはメタクリル酸アミドからな
    る群から選択される少なくとも1種のエチレン性不飽和
    単量体単位0〜10モル%を含有する密度0.860〜
    0.970g/cm、メルトインデックスが0.05
    〜100g/10分である新規なエチレン共重合体。
  2. 【請求項2】前記(I)式で表される単量体がアリルス
    チレン、イソプロペニルスチレン、4−スチリル−1−
    ブテンの群から選ばれた少なくとも1種の共単量体であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の新規な
    エチレン共重合体。
  3. 【請求項3】前記エチレン共重合体が圧力500〜40
    00kg/cm、温度50〜400℃の高圧ラジカル
    重合によって得られる共重合体であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の新規なエチレ
    ン共重合体。
JP23502385A 1985-10-21 1985-10-21 新規なエチレン共重合体 Expired - Lifetime JPH0641492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23502385A JPH0641492B2 (ja) 1985-10-21 1985-10-21 新規なエチレン共重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23502385A JPH0641492B2 (ja) 1985-10-21 1985-10-21 新規なエチレン共重合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6295303A JPS6295303A (ja) 1987-05-01
JPH0641492B2 true JPH0641492B2 (ja) 1994-06-01

Family

ID=16979932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23502385A Expired - Lifetime JPH0641492B2 (ja) 1985-10-21 1985-10-21 新規なエチレン共重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0641492B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6295303A (ja) 1987-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4717759A (en) Ethylene copolymers
EP0170913B1 (en) Ethylene copolymer and process for the production thereof
US6077878A (en) Foam made from modified polypropylene resin and process for the production thereof
EP0180982B1 (en) Ethylene copolymers
EP0181482B1 (en) Novel ethylene copolymers
EP2102255A1 (en) Method for preparing an unsaturated ethylene -diene copolymer
JPH0641492B2 (ja) 新規なエチレン共重合体
JPH0481604B2 (ja)
JPH0635496B2 (ja) 新規なエチレン共重合体
JPH0481605B2 (ja)
JPH0481606B2 (ja)
JPH0552608B2 (ja)
JPH0673248B2 (ja) 電気絶縁材料
JPS63120708A (ja) 新規なエチレン共重合体
JPS6210112A (ja) エチレン共重合体
JPH0552606B2 (ja)
JPS6210113A (ja) エチレン共重合体及びその製造法
JPS6210117A (ja) エチレン共重合体及びその製造法
JPH0582004B2 (ja)
JPH0552605B2 (ja)
JPS6210114A (ja) 電力ケーブル用エチレン共重合体
JPS61206111A (ja) 電気絶縁材料
JP2009102522A (ja) エチレン系三元共重合体及びその三元共重合体からなる難燃剤と成形品
JPS63191840A (ja) 耐衝撃性ポリオレフインの製造方法
JPH0667985B2 (ja) 電力ケーブル用エチレン共重合体