JPH0641388B2 - ウィスカー強化セラミック材料 - Google Patents
ウィスカー強化セラミック材料Info
- Publication number
- JPH0641388B2 JPH0641388B2 JP63138612A JP13861288A JPH0641388B2 JP H0641388 B2 JPH0641388 B2 JP H0641388B2 JP 63138612 A JP63138612 A JP 63138612A JP 13861288 A JP13861288 A JP 13861288A JP H0641388 B2 JPH0641388 B2 JP H0641388B2
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- JP
- Japan
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- tic
- whiskers
- sic
- toughness
- resistance
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、切削チップを始めとする切削工具や耐摩板等
の耐摩耗部材、及び常温用は勿論、高温用部材として好
適な、耐摩耗性,靭性に優れたウィスカー強化セラミッ
クスに関する。
の耐摩耗部材、及び常温用は勿論、高温用部材として好
適な、耐摩耗性,靭性に優れたウィスカー強化セラミッ
クスに関する。
〔従来の技術〕 Al2O3を主体としたアルミナ系セラミックはセラミ
ックスの中で最も広範に用いられており、半導体基板の
ような機能材料から切削工具や耐摩板のような耐摩耗
性,高温特性,靭性に優れることが要求されるような用
途まで使用されている。
ックスの中で最も広範に用いられており、半導体基板の
ような機能材料から切削工具や耐摩板のような耐摩耗
性,高温特性,靭性に優れることが要求されるような用
途まで使用されている。
しかしながら、アルミナ系セラミックスは、Al2O3
−TiC系を含めて、耐摩耗性,耐酸化性には優れてい
るものの、靭性においては他のSi3N4系やZrO2
系セラミックスに比べて低く、耐破損に対する信頼性も
低く、例えば、切削工具の分野では敬遠されているのが
実情である。
−TiC系を含めて、耐摩耗性,耐酸化性には優れてい
るものの、靭性においては他のSi3N4系やZrO2
系セラミックスに比べて低く、耐破損に対する信頼性も
低く、例えば、切削工具の分野では敬遠されているのが
実情である。
このアルミナ系セラミックスの欠点を解消するために、
SiCウィスカーをアルミナ基地中に分散せしめて耐摩
耗性,高温特性,靭性の改善を図ったものが、例えば米
国特許第4,543,345号明細書,特開昭61−1
74165号公報,特開昭61−270266号公報,
特開昭63−17266号公報,特開昭63−8947
1号公報等に開示されている。
SiCウィスカーをアルミナ基地中に分散せしめて耐摩
耗性,高温特性,靭性の改善を図ったものが、例えば米
国特許第4,543,345号明細書,特開昭61−1
74165号公報,特開昭61−270266号公報,
特開昭63−17266号公報,特開昭63−8947
1号公報等に開示されている。
ところが、上記SiCウィスカーを添加して分散強化し
たアルミナ系複合材料は、通常のAl2O3系と比較し
て焼結温度が高く、Al2O3の粒成長が生じて靭性の
低下を招き、クラックの進展に対する抵抗性は向上して
も破壊源の発生に対する抵抗性を発現する曲げ強さの向
上は見られない。
たアルミナ系複合材料は、通常のAl2O3系と比較し
て焼結温度が高く、Al2O3の粒成長が生じて靭性の
低下を招き、クラックの進展に対する抵抗性は向上して
も破壊源の発生に対する抵抗性を発現する曲げ強さの向
上は見られない。
本発明の目的は、上記従来のSiCウィスカーによって
分散強化したAl2O3系複合材料の欠点を解消して、
耐摩耗性,高温特性,靭性を更に改善して、Al2O3
系セラミックスの用途や使用限度をさらに拡大させるこ
とにある。
分散強化したAl2O3系複合材料の欠点を解消して、
耐摩耗性,高温特性,靭性を更に改善して、Al2O3
系セラミックスの用途や使用限度をさらに拡大させるこ
とにある。
本発明は上記ウィスカー分散アルミナ系複合材料の欠点
は、ウィスカーを添加したときの分散率が同量の粉末を
添加したときと比べて分散率が低く、焼結時のAl2O
3粒子の成長抑制剤としての働きが極めて少ないことに
よって生じ、これを補助する分散剤を存在せしめること
によって、Al2O3粒子の成長が抑制できるという知
見に基づいて完成したものである。
は、ウィスカーを添加したときの分散率が同量の粉末を
添加したときと比べて分散率が低く、焼結時のAl2O
3粒子の成長抑制剤としての働きが極めて少ないことに
よって生じ、これを補助する分散剤を存在せしめること
によって、Al2O3粒子の成長が抑制できるという知
見に基づいて完成したものである。
たとえば、分散するウィスカーのアスペクト比(長さ/
径)が10であって径が1μmであるウィスカーの添加
の場合と比較して、1μm径の粉末を同量添加する場合
には、添加する粉末粒子の数はウィスカーに比べ10倍
以上となり、それだけ基地中の粉末粒子の分散率はその
分だけ高くなって、Al2O3粒子の成長抑制の効果は
増大する。
径)が10であって径が1μmであるウィスカーの添加
の場合と比較して、1μm径の粉末を同量添加する場合
には、添加する粉末粒子の数はウィスカーに比べ10倍
以上となり、それだけ基地中の粉末粒子の分散率はその
分だけ高くなって、Al2O3粒子の成長抑制の効果は
増大する。
すなわち、本発明は、アスペクト比の平均が3以上であ
るウィスカーを10重量%から40重量%未満と、平均
粒径1.0μm以下のTi,V,Cr,Mo,Nb,T
a,W化合物の微粉末の1種または2種以上を1重量%
以上5重量%未満とを含有し、残部がα−Al2O3を
90容量%以上と不可避不純物とから形成することによ
って、Al2O3の粒成長を抑制させて靭性を向上させ
ると共に、耐摩耗性を向上せしめたものである。
るウィスカーを10重量%から40重量%未満と、平均
粒径1.0μm以下のTi,V,Cr,Mo,Nb,T
a,W化合物の微粉末の1種または2種以上を1重量%
以上5重量%未満とを含有し、残部がα−Al2O3を
90容量%以上と不可避不純物とから形成することによ
って、Al2O3の粒成長を抑制させて靭性を向上させ
ると共に、耐摩耗性を向上せしめたものである。
本発明の対象となるSiCウィスカー分散強化アルミナ
セラミツク材料の特性に与える要因としては、主に (1)SiCウィスカーの量 (2)SiCウィスカーのアスペクト比 (3)添加化合物の種類 (4)添加化合物の添加量 (5)添加化合物の平均粒径 (6)添加化合物相互の添加量比 の6つがある。
セラミツク材料の特性に与える要因としては、主に (1)SiCウィスカーの量 (2)SiCウィスカーのアスペクト比 (3)添加化合物の種類 (4)添加化合物の添加量 (5)添加化合物の平均粒径 (6)添加化合物相互の添加量比 の6つがある。
まず、(1)の要因であるSiCウィスカー量がその特性
に与える影響は第1図として添付したグラフに示してい
る。
に与える影響は第1図として添付したグラフに示してい
る。
同図を参照して明らかなように、同一アスペクト比のS
iCウィスカーを用いた場合、10重量%以上になると
靭性は向上するが、40重量%以上になると焼結性が低
下する。従ってSiCウィスカーの添加量は10ないし
40重量%が有効である。とくに10重量%未満ではS
iCウィスカー不足によるAl2O3の粒成長を生じる
恐れがあり、また、35重量%以上では焼結温度上昇に
よるAl2O3の粒成長が見られ、靭性低下を招く原因
となるので、10ないし35重量%の範囲にあることが
好ましい。
iCウィスカーを用いた場合、10重量%以上になると
靭性は向上するが、40重量%以上になると焼結性が低
下する。従ってSiCウィスカーの添加量は10ないし
40重量%が有効である。とくに10重量%未満ではS
iCウィスカー不足によるAl2O3の粒成長を生じる
恐れがあり、また、35重量%以上では焼結温度上昇に
よるAl2O3の粒成長が見られ、靭性低下を招く原因
となるので、10ないし35重量%の範囲にあることが
好ましい。
次に、上記(2)の要因にいう添加するSiCウィスカー
のアスペクト比による影響については、第2図のグラフ
に示されている。
のアスペクト比による影響については、第2図のグラフ
に示されている。
添加するSiCウィスカーが20重量%、化合物がTi
C+TiO2を3重量%であって、残部がAl2O3か
らなる場合において、SiCウィスカーのアスペクト比
は、平均で3〜20の範囲にあることが好ましい。3よ
り少ない場合には、SiCウィスカーの代わりにSiC
粉末を添加したものと同じこととなり、ウィスカー添加
による特有の引抜き効果がなく、クラックの進展が直線
的で靭性低下の一因となる。また、20よりも高い数値
になるとAl2O3の粒成長抑制はTiC+TiO2の
効果があってもそれ以上に、Al2O3の粒成長と長い
ウィスカー同士のからみ合いで凝集が発生し、均一で微
細な組織を有する焼結体が得られない。
C+TiO2を3重量%であって、残部がAl2O3か
らなる場合において、SiCウィスカーのアスペクト比
は、平均で3〜20の範囲にあることが好ましい。3よ
り少ない場合には、SiCウィスカーの代わりにSiC
粉末を添加したものと同じこととなり、ウィスカー添加
による特有の引抜き効果がなく、クラックの進展が直線
的で靭性低下の一因となる。また、20よりも高い数値
になるとAl2O3の粒成長抑制はTiC+TiO2の
効果があってもそれ以上に、Al2O3の粒成長と長い
ウィスカー同士のからみ合いで凝集が発生し、均一で微
細な組織を有する焼結体が得られない。
また、上記要因(3)にいう添加する化合物の種類として
有効なものは、 (1)SiCウィスカーと反応してガラス相をつくること
なく、粒界に存在してAl2O3の粒成長を抑制する効
果があること、 (2)添加剤が焼結体中に存在して破壊の起源とならず、
且つ物性の低下がないこと、 (3)SiCウィスカーよりも高温での劣化が少ないもの
であること。すなわち、高温での耐摩耗性がSiCより
も高いこと、 の3点を満たすことが重要であり、その結果と、とくに
有効であったものがTiC,NbCであり、効果のあっ
たものとしてはV,Cr,Mo,Ta,Wの炭化物であ
った。
有効なものは、 (1)SiCウィスカーと反応してガラス相をつくること
なく、粒界に存在してAl2O3の粒成長を抑制する効
果があること、 (2)添加剤が焼結体中に存在して破壊の起源とならず、
且つ物性の低下がないこと、 (3)SiCウィスカーよりも高温での劣化が少ないもの
であること。すなわち、高温での耐摩耗性がSiCより
も高いこと、 の3点を満たすことが重要であり、その結果と、とくに
有効であったものがTiC,NbCであり、効果のあっ
たものとしてはV,Cr,Mo,Ta,Wの炭化物であ
った。
SiCウィスカーおよびTiC,NbC等はAl2O3
に比べ耐酸化性に乏しいがゆえに、Al2O3−SiC
ウィスカー−TiC,NbC系においては、Al2O3
の優れた耐摩耗性を損なわないようにするためには、A
l2O3量として好ましくは65%以上必要であり、そ
のためにはSiCウィスカーおよびTiC,NbC量の
総和は35%以下であればよい。
に比べ耐酸化性に乏しいがゆえに、Al2O3−SiC
ウィスカー−TiC,NbC系においては、Al2O3
の優れた耐摩耗性を損なわないようにするためには、A
l2O3量として好ましくは65%以上必要であり、そ
のためにはSiCウィスカーおよびTiC,NbC量の
総和は35%以下であればよい。
TiC,NbCは粒子が小さい程Al2O3粒成長効果
が高く、SiCウィスカー同様にAl2O3粒界に存在
するTiC,NbC等の粒子数に依存しており、同じ量
のTiC,NbC等を添加する場合には平均粒径の小さ
いもの程効果が高くなり、よって添加量を減少させるこ
とができ、同時に耐摩耗性を向上させることができた。
その効果を第3図に示す。
が高く、SiCウィスカー同様にAl2O3粒界に存在
するTiC,NbC等の粒子数に依存しており、同じ量
のTiC,NbC等を添加する場合には平均粒径の小さ
いもの程効果が高くなり、よって添加量を減少させるこ
とができ、同時に耐摩耗性を向上させることができた。
その効果を第3図に示す。
TiC,NbC等の平均粒径については、本発明におい
て市販の平均粒径0.8μmのTiC粉末をジェット粉
砕し、不純物除去のため酸処理をし、平均粒径0.12
μmとしたものを使用した。本発明のTiC,NbC等
の量の範囲においては0.8μm以下で効果が発揮され
始めるが、0.12μmではより効果的である。しか
し、0.05μm以下になると焼結時にTiC,NbC
の酸化が粒子内部にまで達し、本来の炭化物の効果を果
たさなくなる。その効果を第4図に示す。
て市販の平均粒径0.8μmのTiC粉末をジェット粉
砕し、不純物除去のため酸処理をし、平均粒径0.12
μmとしたものを使用した。本発明のTiC,NbC等
の量の範囲においては0.8μm以下で効果が発揮され
始めるが、0.12μmではより効果的である。しか
し、0.05μm以下になると焼結時にTiC,NbC
の酸化が粒子内部にまで達し、本来の炭化物の効果を果
たさなくなる。その効果を第4図に示す。
0.8μm以下のTiC,NbC等の粉末を用いる場合
には2〜5重量%で十分なAl2O3粒成長抑制効果が
発揮されるが、2%以下ではAl2O3粒成長抑制効果
が十分でなく、靭性が低下し、工具として用いた場合に
は耐欠損性の点で劣ることになる。逆に5%を超えると
靭性は向上するが耐摩耗性は低下することになる。
には2〜5重量%で十分なAl2O3粒成長抑制効果が
発揮されるが、2%以下ではAl2O3粒成長抑制効果
が十分でなく、靭性が低下し、工具として用いた場合に
は耐欠損性の点で劣ることになる。逆に5%を超えると
靭性は向上するが耐摩耗性は低下することになる。
またさらに、上記(6)の要因として挙げた添加する化合
物の比率の影響については、第5図に示すグラフにTi
CとTiO2の比率を例に挙げている。
物の比率の影響については、第5図に示すグラフにTi
CとTiO2の比率を例に挙げている。
Al2O3−TiC系において、TiCの一部をTiO
2で置換することによって焼結性が改善され、また物性
の面で有効である。すなわち、TiO2/TiC+Ti
O2=0であるTiCのみ、またはTiO2/TiC+
TiO2=1であるTiO2のみに比べ、その重量比が
0.1〜0.5において、焼結性や物性、特に後述の切
削性能に優れていることが判る。これは、Al2O3と
TiCあるいはTiO2の粒界近傍でTiの炭,酸,炭
酸化物あるいはAlTiO5のような複合酸化物を一部
形成することで粒子間結合力が向上したためと考えられ
る。
2で置換することによって焼結性が改善され、また物性
の面で有効である。すなわち、TiO2/TiC+Ti
O2=0であるTiCのみ、またはTiO2/TiC+
TiO2=1であるTiO2のみに比べ、その重量比が
0.1〜0.5において、焼結性や物性、特に後述の切
削性能に優れていることが判る。これは、Al2O3と
TiCあるいはTiO2の粒界近傍でTiの炭,酸,炭
酸化物あるいはAlTiO5のような複合酸化物を一部
形成することで粒子間結合力が向上したためと考えられ
る。
本発明の材料は、Al2O3−SiCウィスカーに平均
粒径1μm以下のTi,V,Cr,Mo,Nb,TaW
の炭化物,酸化物,炭酸化物,Al2O3との固溶型化
合物を形成させることによりAl2O3マトリックスの
結晶を微細化することで、強度,靭性が向上するが、さ
らに耐熱衝撃性も向上し、熱間での信頼性を高め、その
結果、工具として耐欠損性が改善されることになる。
粒径1μm以下のTi,V,Cr,Mo,Nb,TaW
の炭化物,酸化物,炭酸化物,Al2O3との固溶型化
合物を形成させることによりAl2O3マトリックスの
結晶を微細化することで、強度,靭性が向上するが、さ
らに耐熱衝撃性も向上し、熱間での信頼性を高め、その
結果、工具として耐欠損性が改善されることになる。
セラミックにおける耐熱衝撃性の向上は、切削中の熱サ
イクルがある断続切削,フライス切削に有効であり、結
果的に耐欠損性が向上することになる。
イクルがある断続切削,フライス切削に有効であり、結
果的に耐欠損性が向上することになる。
耐熱衝撃性の評価は、大気中で所定の温度にて各試験片
3mm×4mm×35mmを5分間保持し、その後20℃の水
中に落下して、その前後の曲げ強度を測定し、曲げ強度
の低下した温度をΔTとして調査した。その結果を第6
図に示す。
3mm×4mm×35mmを5分間保持し、その後20℃の水
中に落下して、その前後の曲げ強度を測定し、曲げ強度
の低下した温度をΔTとして調査した。その結果を第6
図に示す。
耐熱衝撃性の向上効果はTiC成分が2重量%から発揮
され始め、TiC成分が多くなる程向上し、切削テスト
での耐欠損性は高くなるが、耐摩耗性はTiC成分が多
くなる程低下する。よって、耐摩耗性を考慮した場合に
はTiC成分は2ないし5重量%が好ましい。
され始め、TiC成分が多くなる程向上し、切削テスト
での耐欠損性は高くなるが、耐摩耗性はTiC成分が多
くなる程低下する。よって、耐摩耗性を考慮した場合に
はTiC成分は2ないし5重量%が好ましい。
長さと径の比、長さ/径=アスペクト比の平均が20以
上であるSiCウィスカーをセラミックボールにて粉砕
切断し、アスペクト比の平均を7とし、スラリーのまま
超音波分散後、80メッシュの篩を通した後乾燥した。
このSiCウィスカーと平均粒径0.5μmのα型Al
2O3及び平均粒径0.12μmのTiC粉末を表に示
す組成割合に秤量し、ナイロンポットを用い、溶媒とし
てメタノールを入れ、20時間混合し、スプレードライ
ヤーで乾燥した。得られた造粒粉を黒鉛モールド中に入
れ、熱間一軸加圧焼結装置(ホットプレス)で1730
±20℃、圧力320kg/cm2にて1時間保持し、50
×50×6mmの焼結体とし、これから試験片を作成して
試験に供した。
上であるSiCウィスカーをセラミックボールにて粉砕
切断し、アスペクト比の平均を7とし、スラリーのまま
超音波分散後、80メッシュの篩を通した後乾燥した。
このSiCウィスカーと平均粒径0.5μmのα型Al
2O3及び平均粒径0.12μmのTiC粉末を表に示
す組成割合に秤量し、ナイロンポットを用い、溶媒とし
てメタノールを入れ、20時間混合し、スプレードライ
ヤーで乾燥した。得られた造粒粉を黒鉛モールド中に入
れ、熱間一軸加圧焼結装置(ホットプレス)で1730
±20℃、圧力320kg/cm2にて1時間保持し、50
×50×6mmの焼結体とし、これから試験片を作成して
試験に供した。
試験結果を別表に示す。同表において、耐摩耗テスト,
耐摩耗テスト,耐欠損テストは以下の要領で行った。
耐摩耗テスト,耐欠損テストは以下の要領で行った。
耐摩耗テスト 得られた焼結体をJIS SNGN432(0.1×3
0゜)に切削加工し、下記のような切削テストに供し評
価した。
0゜)に切削加工し、下記のような切削テストに供し評
価した。
被削材 FC−25 周速 V=350m/min 切込み d=1.5mm 送り f=0.2mm/rev 逃面摩耗が0.3mmとなるまでの時間 ◎ 15分以上 〇 10〜15分 △ 5〜10分 × 5分内 耐欠損テスト 被削材 FC−D40 周速 V=300m/min 切込み d=1.5mm 送り f=0.1から0.05mm/rev毎 欠損に到った時の送り ◎ f=0.5mm/rev以上 〇 f=0.35〜0.5mm △ f=0.2〜0.35mm × f=0.2mm以下 〔発明の効果〕 本発明のSiCウィスカー分散アルミナ系セラミックス
は、基地であるAl2O3粒子の成長を抑えることに対
し、SiCウィスカーのみの粒成長抑制だけではなく、
第三成分の添加によって、Al2O3粒成長抑制も行っ
ているので、従来のSiCウィスカー分散アルミナ系セ
ラミックスに比べ以下のような効果を奏することができ
る。
は、基地であるAl2O3粒子の成長を抑えることに対
し、SiCウィスカーのみの粒成長抑制だけではなく、
第三成分の添加によって、Al2O3粒成長抑制も行っ
ているので、従来のSiCウィスカー分散アルミナ系セ
ラミックスに比べ以下のような効果を奏することができ
る。
(1)焼結体中のAl2O3粒子が微細で緻密となり、と
くに靭性の向上が認められる。
くに靭性の向上が認められる。
(2)第三成分として粒径1μm以下(好ましくは0.5
μm以下)のTiCまたはNbC等の粉末を添加してマ
トリックスを微細化,強靭化しているので、耐摩耗性に
劣るSiC量を低減しても同等以上の強靭さをもたせる
ことが可能で、耐摩耗性に優れた材料となる。
μm以下)のTiCまたはNbC等の粉末を添加してマ
トリックスを微細化,強靭化しているので、耐摩耗性に
劣るSiC量を低減しても同等以上の強靭さをもたせる
ことが可能で、耐摩耗性に優れた材料となる。
(3)切削工具として応用した場合には、Al2O3粒子
の粒成長が抑えられ、Al2O3成分量を多くすること
が可能なため耐摩耗性に優れ、また耐熱衝撃性が改善さ
れるので、強靭性と共に耐欠損性に優れる切削性能を示
す。
の粒成長が抑えられ、Al2O3成分量を多くすること
が可能なため耐摩耗性に優れ、また耐熱衝撃性が改善さ
れるので、強靭性と共に耐欠損性に優れる切削性能を示
す。
第1図乃至第6図は、SiCウィスカーを分散したアル
ミナ系セラミックスに与える各要因の影響を示す図であ
る。
ミナ系セラミックスに与える各要因の影響を示す図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】アスペクト比の平均が3以上であるウィス
カーを10重量%から40重量%未満と、平均粒径1.
0μm以下のTi,V,Cr,Mo,Nb,Ta,W化
合物の微粉末の1種または2種以上を1重量%以上5重
量%未満とを含有し、残部がα−Al2O3を90容量
%以上含むAl2O3とからなるウィスカー強化セラミ
ック材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63138612A JPH0641388B2 (ja) | 1988-06-06 | 1988-06-06 | ウィスカー強化セラミック材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63138612A JPH0641388B2 (ja) | 1988-06-06 | 1988-06-06 | ウィスカー強化セラミック材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01308881A JPH01308881A (ja) | 1989-12-13 |
JPH0641388B2 true JPH0641388B2 (ja) | 1994-06-01 |
Family
ID=15226152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63138612A Expired - Lifetime JPH0641388B2 (ja) | 1988-06-06 | 1988-06-06 | ウィスカー強化セラミック材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641388B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0323278A (ja) * | 1989-06-20 | 1991-01-31 | Sumitomo Coal Mining Co Ltd | ウィスカー強化セラミック焼結体及びその製造方法 |
SE502053C2 (sv) * | 1993-01-15 | 1995-07-31 | Sandvik Ab | Whiskers- och partikel-förstärkt keramiskt skärverktygsmaterial |
SE502052C2 (sv) * | 1993-01-15 | 1995-07-31 | Sandvik Ab | SiC-whiskers och partikel-förstärkt keramiskt skärmaterial |
-
1988
- 1988-06-06 JP JP63138612A patent/JPH0641388B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01308881A (ja) | 1989-12-13 |
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