JPH0640903Y2 - 内燃機関の排気装置 - Google Patents
内燃機関の排気装置Info
- Publication number
- JPH0640903Y2 JPH0640903Y2 JP19514087U JP19514087U JPH0640903Y2 JP H0640903 Y2 JPH0640903 Y2 JP H0640903Y2 JP 19514087 U JP19514087 U JP 19514087U JP 19514087 U JP19514087 U JP 19514087U JP H0640903 Y2 JPH0640903 Y2 JP H0640903Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust
- pressure
- cylinder
- internal combustion
- volume
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、内燃機関の排気装置に関する。
（従来の技術） 気筒毎に２つの吸気バルブと２つの排気バルブを備え、
高出力化を図るようにした内燃機関が知られている（特
公昭47-17967号公報等参照。） （考案が解決しようとする問題点） ところで、こうした内燃機関では、バルブを増加した
分、吸気充填効率等が向上するのであるが、例えば運転
条件によっては排気排出時に生じる圧力脈動により吸気
充填効率や掃気効率に悪影響を及ぼすことがある。
高出力化を図るようにした内燃機関が知られている（特
公昭47-17967号公報等参照。） （考案が解決しようとする問題点） ところで、こうした内燃機関では、バルブを増加した
分、吸気充填効率等が向上するのであるが、例えば運転
条件によっては排気排出時に生じる圧力脈動により吸気
充填効率や掃気効率に悪影響を及ぼすことがある。
即ち、排気ポートでの排気吹出し圧（ブローダウン圧
力）の反射波が負圧のときに排気バルブが閉弁すれば、
シリンダ内の排気は効率良く排気管へ流出するのである
が、排気バルブの閉弁が遅くなり反射波が正圧のときに
閉弁すると（機関低中速域等）、シリンダ内の排気が良
好に排出されず、残留ガスが増加してしまうのである。
力）の反射波が負圧のときに排気バルブが閉弁すれば、
シリンダ内の排気は効率良く排気管へ流出するのである
が、排気バルブの閉弁が遅くなり反射波が正圧のときに
閉弁すると（機関低中速域等）、シリンダ内の排気が良
好に排出されず、残留ガスが増加してしまうのである。
したがって、吸気バルブ、排気バルブを複数備えていて
も、運転条件によっては掃気効率および吸気充填効率が
低下し、所定の機関出力が得られないという問題があ
る。
も、運転条件によっては掃気効率および吸気充填効率が
低下し、所定の機関出力が得られないという問題があ
る。
なお、２サイクルエンジンにおいて、排気ブローダウン
の反射波による掃気への影響を軽減するために、排気ポ
ート付近に一端が閉塞した緩衝管を分岐連結し、その分
岐点に機関低速域に開く開閉弁を設けたものがある（特
開昭58-143118号公報参照）。即ち、これは開閉弁を開
くことで第４図のように排気の圧力脈動の周期を変え、
これにより低速域にも高速域と同じく掃気孔が閉じると
きに反射波が負圧になるようにしたものであるが、この
場合開閉弁の切換領域付近では掃気孔の閉時期に負圧の
反射波を同調させることが難しく、このため中速域では
掃気効率、吸気充填効率が改善されないことから、第３
図のようにトルクダウンが避けられないのである。
の反射波による掃気への影響を軽減するために、排気ポ
ート付近に一端が閉塞した緩衝管を分岐連結し、その分
岐点に機関低速域に開く開閉弁を設けたものがある（特
開昭58-143118号公報参照）。即ち、これは開閉弁を開
くことで第４図のように排気の圧力脈動の周期を変え、
これにより低速域にも高速域と同じく掃気孔が閉じると
きに反射波が負圧になるようにしたものであるが、この
場合開閉弁の切換領域付近では掃気孔の閉時期に負圧の
反射波を同調させることが難しく、このため中速域では
掃気効率、吸気充填効率が改善されないことから、第３
図のようにトルクダウンが避けられないのである。
この考案は、このような問題点を解決した排気装置を提
供することを目的としている。
供することを目的としている。
（問題点を解決するための手段） この考案は、気筒毎に２つの排気バルブと、２つの排気
ポートを備える内燃機関において、それぞれの気筒の一
方の排気ポートに連絡通路を介して第１の容積室を連絡
し、他方の排気ポートに連絡通路を介して第２の容積室
を連結すると共に、第1,第２の容積室の容積を異ならせ
る。
ポートを備える内燃機関において、それぞれの気筒の一
方の排気ポートに連絡通路を介して第１の容積室を連絡
し、他方の排気ポートに連絡通路を介して第２の容積室
を連結すると共に、第1,第２の容積室の容積を異ならせ
る。
（作用） 同一気筒の２つの排気ポートでは、それぞれ異なる容積
室との連結により振動系が変わると共に、それぞれ排出
排気の圧力波が他の気筒の排気ポートから容積室を経て
伝わる圧力波と打消し合い、このため両排気ポートで排
気の圧力が低下すると共に、両圧力波に位相差を生じ
る。これにより、同一気筒における排気バルブの開閉直
後の排気吹出し圧が大きく低下し、したがって吹出し圧
の反射波が弱まるため、反射波により掃気に悪影響を及
ぼすことが防止される。
室との連結により振動系が変わると共に、それぞれ排出
排気の圧力波が他の気筒の排気ポートから容積室を経て
伝わる圧力波と打消し合い、このため両排気ポートで排
気の圧力が低下すると共に、両圧力波に位相差を生じ
る。これにより、同一気筒における排気バルブの開閉直
後の排気吹出し圧が大きく低下し、したがって吹出し圧
の反射波が弱まるため、反射波により掃気に悪影響を及
ぼすことが防止される。
（実施例） 第１図は本考案を４気筒エンジンに適用した実施例を示
すもので、10はシリンダヘッド、11a,11b〜14a,14bと15
a,15b〜18a,18bは各気筒＃１〜＃４の吸気バルブと排気
バルブである。
すもので、10はシリンダヘッド、11a,11b〜14a,14bと15
a,15b〜18a,18bは各気筒＃１〜＃４の吸気バルブと排気
バルブである。
19a,19b〜22a,22bは各吸気バルブ11a,11b〜14a,14bにつ
ながる吸気ポートで吸気ポート19a,19b〜22a,22bは上流
側にて同一気筒毎に合流され、図示しない吸気管と接続
される。
ながる吸気ポートで吸気ポート19a,19b〜22a,22bは上流
側にて同一気筒毎に合流され、図示しない吸気管と接続
される。
また、23a,23b〜26a,26bは各排気バルブ15a,15b〜18a,1
8bにつながる排気ポートで、排気ポート23a,23b〜26a,2
6bは下流側にて同一気筒毎に合流され、それぞれ排気管
27〜30と接続される。
8bにつながる排気ポートで、排気ポート23a,23b〜26a,2
6bは下流側にて同一気筒毎に合流され、それぞれ排気管
27〜30と接続される。
そして、排気ポート23a,23b〜26a,26bの合流前にて、各
気筒＃１〜＃４の一方の排気ポート23a,24b,25a,26b
に、それぞれ小径の連絡通路31を介して第１の容積室
（チャンバ）32が連結される。
気筒＃１〜＃４の一方の排気ポート23a,24b,25a,26b
に、それぞれ小径の連絡通路31を介して第１の容積室
（チャンバ）32が連結される。
また、同じく合流前にて、各気筒＃１〜＃４の他方の排
気ポート23b,24a,25b,26aに、それぞれ小径の連絡通路3
3を介して第２の容積室（チャンバ）34が連結される。
気ポート23b,24a,25b,26aに、それぞれ小径の連絡通路3
3を介して第２の容積室（チャンバ）34が連結される。
第1,第２の容積室32,34は、排気管等に当たらないにし
てシリンダヘッド10の外部にシリンダヘッド10に沿って
配設される。
てシリンダヘッド10の外部にシリンダヘッド10に沿って
配設される。
また、第1,第２の容積室32,34はシリンダヘッド10との
間に所定の隙間をあけて配設されると共に、この場合第
１の容積室32の容積が第２の容積室34の容積よりも所定
値以上大きくなるように形成される。
間に所定の隙間をあけて配設されると共に、この場合第
１の容積室32の容積が第２の容積室34の容積よりも所定
値以上大きくなるように形成される。
このような構成により、燃焼行程を終了した気筒（例え
ば気筒＃１）の排気バルブ15a,15bが開かれると、その
気筒＃１の排気が排気バルブ15a,15bから対応する排気
ポート23a,23bへ流出するが、このときこれらの排気ポ
ート23a,23bでは、それぞれ排気の圧力波が他の気筒の
排気ポート24a,24b〜26a,26bから容積室32,34を介して
伝わる排気の圧力波（他の気筒の以前の排気行程によ
る）と打消し合うようになり、このため両排気ポート23
a,23bでの排気吹出し圧が弱まると共に、排気吹し圧の
立上りも遅くなる。
ば気筒＃１）の排気バルブ15a,15bが開かれると、その
気筒＃１の排気が排気バルブ15a,15bから対応する排気
ポート23a,23bへ流出するが、このときこれらの排気ポ
ート23a,23bでは、それぞれ排気の圧力波が他の気筒の
排気ポート24a,24b〜26a,26bから容積室32,34を介して
伝わる排気の圧力波（他の気筒の以前の排気行程によ
る）と打消し合うようになり、このため両排気ポート23
a,23bでの排気吹出し圧が弱まると共に、排気吹し圧の
立上りも遅くなる。
また、これらの排気ポート23a,23bに容積の異なる容積
室32,34を連結したため、排気ポート23a側と23b側とで
振動系が変わり、この場合容積の大きい第１の容積室32
と連結した排気ポート23a側では、容積の小さい第２の
容積室34と連結した排気ポート23b側に対して、排気の
圧力波の振動周期が長くなり、このため排気ポート23a
側と23b側とで圧力波に位相差を生じる。
室32,34を連結したため、排気ポート23a側と23b側とで
振動系が変わり、この場合容積の大きい第１の容積室32
と連結した排気ポート23a側では、容積の小さい第２の
容積室34と連結した排気ポート23b側に対して、排気の
圧力波の振動周期が長くなり、このため排気ポート23a
側と23b側とで圧力波に位相差を生じる。
即ち、両排気ポート23a,23bでの排気吹出し圧が弱ま
り、その立上りが遅れると共に、これらの圧力波に位相
差を生じるため、その圧力波が合流する排気ポート23a,
23bの合流側では圧力が低下するようになり、これによ
り同一気筒における排気バルブの開弁直後の実質的な排
気吹出し圧が大きく低下すると共に、排気吹出し圧の反
射波も弱まるのである。
り、その立上りが遅れると共に、これらの圧力波に位相
差を生じるため、その圧力波が合流する排気ポート23a,
23bの合流側では圧力が低下するようになり、これによ
り同一気筒における排気バルブの開弁直後の実質的な排
気吹出し圧が大きく低下すると共に、排気吹出し圧の反
射波も弱まるのである。
ここで、排気ポート23aの圧力をP1、第１の容積室32の
圧力をP2、排気ポート23a,23bの合流側排気管27の圧力
をP3として、実験による各圧力の測定結果を第２図に示
すと、容積室32,34を連結しない場合のポート部での圧
力がPsとなるのに対して、P2の圧力が小さくその位相も
大きくずれるため（周期は４気筒４サイクルエンジンで
は180°となる）、これに応じてP1の圧力が低下しその
位相も遅れる。また、同様に第２の容積室34により排気
ポート23bの圧力が低下するが、その位相はP1の位相と
ずれ、この結果としてP3の圧力が大きく低下することに
なる。
圧力をP2、排気ポート23a,23bの合流側排気管27の圧力
をP3として、実験による各圧力の測定結果を第２図に示
すと、容積室32,34を連結しない場合のポート部での圧
力がPsとなるのに対して、P2の圧力が小さくその位相も
大きくずれるため（周期は４気筒４サイクルエンジンで
は180°となる）、これに応じてP1の圧力が低下しその
位相も遅れる。また、同様に第２の容積室34により排気
ポート23bの圧力が低下するが、その位相はP1の位相と
ずれ、この結果としてP3の圧力が大きく低下することに
なる。
なお、Psに対してP3の位相が遅れるため（図中Θ）、排
気バルブの閉弁が相対的に遅い機関低速域にあっても、
排気バルブが閉じるときにピーク付近の正圧の反射波が
排気ポート側に作用することはない。
気バルブの閉弁が相対的に遅い機関低速域にあっても、
排気バルブが閉じるときにピーク付近の正圧の反射波が
排気ポート側に作用することはない。
したがって、機関の運転条件にかかわらず、排気バルブ
15a,15b〜18a,18bが閉じるときに吹出し圧の反射波によ
って掃気に悪影響を及ぼすことは防止され、これにより
常に高い掃気効率、吸気充填効率を確保することができ
る。この結果、第３図のように機関低中速域でのトルク
ダウンを防止でき、全運転域で機関出力を向上すること
ができる。
15a,15b〜18a,18bが閉じるときに吹出し圧の反射波によ
って掃気に悪影響を及ぼすことは防止され、これにより
常に高い掃気効率、吸気充填効率を確保することができ
る。この結果、第３図のように機関低中速域でのトルク
ダウンを防止でき、全運転域で機関出力を向上すること
ができる。
なお、第1,第２の容積室32,34をシリンダヘッド10の外
部に設けたので、排気の冷却が促され、排圧の低減効果
がある。
部に設けたので、排気の冷却が促され、排圧の低減効果
がある。
なお、実施例では２つの排気バルブと２つの排気ポート
を備えたものについて説明したが、３つ以上備えたもの
でも適用できる。
を備えたものについて説明したが、３つ以上備えたもの
でも適用できる。
（考案の効果） 以上のように本考案によれば、それぞれの気筒の一方の
排気ポートに連絡通路を介して第１の容積室を連結し、
他方の排気ポートに連絡通路を介して第２の容積室を連
結すると共に、第1,第２の容積室の容積を異ならせたの
で、排気の圧力波の位相を遅らせながら、排気吹出し圧
およびその反射波を弱めることができ、したがって反射
波による掃気への悪影響を防いで常に高い掃気効率、吸
気充填効率を確保でき、全運転域で機関出力の向上が図
れる。
排気ポートに連絡通路を介して第１の容積室を連結し、
他方の排気ポートに連絡通路を介して第２の容積室を連
結すると共に、第1,第２の容積室の容積を異ならせたの
で、排気の圧力波の位相を遅らせながら、排気吹出し圧
およびその反射波を弱めることができ、したがって反射
波による掃気への悪影響を防いで常に高い掃気効率、吸
気充填効率を確保でき、全運転域で機関出力の向上が図
れる。
第１図は本考案の実施例を示す構成図、第２図は排気の
圧力特性図、第３図は機関出力特性図、第４図は従来例
の圧力特性図である。 10……シリンダヘッド、15a,15b〜18a,18b……排気バル
ブ、23a,23b〜26a,26b……排気ポート、31,33……連絡
通路、32……第１の容積室、34……第２の容積室。
圧力特性図、第３図は機関出力特性図、第４図は従来例
の圧力特性図である。 10……シリンダヘッド、15a,15b〜18a,18b……排気バル
ブ、23a,23b〜26a,26b……排気ポート、31,33……連絡
通路、32……第１の容積室、34……第２の容積室。
Claims (1)
- 【請求項１】気筒毎に２つの排気バルブと、２つの排気
ポートを備える内燃機関において、それぞれの気筒の一
方の排気ポートに連絡通路を介して第１の容積室を連結
し、他方の排気ポートに連絡通路を介して第２の容積室
を連結すると共に、第1,第２の容積室を異ならせたこと
を特徴とする内燃機関の排気装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19514087U JPH0640903Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 内燃機関の排気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19514087U JPH0640903Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 内燃機関の排気装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0199925U JPH0199925U (ja) | 1989-07-05 |
| JPH0640903Y2 true JPH0640903Y2 (ja) | 1994-10-26 |
Family
ID=31485833
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19514087U Expired - Lifetime JPH0640903Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 内燃機関の排気装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0640903Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-12-23 JP JP19514087U patent/JPH0640903Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0199925U (ja) | 1989-07-05 |
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