JPH0640764Y2 - 床パネルの支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、床パネルの支持装置に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、コンピュータを据付けるコンピュータルームに
おいては、床パネルの下方に形成された空間に配線を施
すようにしている。その配線はコンピュータの取替えと
共に新しくやり替える必要があるため、コンピュータル
ームでは、床パネルを簡単に取外せるようにしている。

床パネルの支持装置として、コンクリート床面上に支柱
の下端に取付けた支持脚ベースをねじ止め、又は接着に
より固定し、その支柱の上端部外周に形成したおねじに
調整ナットをねじ係合し、この調整ナットの上端に取付
けたパネル支持体で床パネルを支持するようにしたもの
が従来から知られている。

上記床パネルの支持装置においては、調整ナットを回転
することにより、その調整ナットが昇降するため、床パ
ネルの高さを容易に調整することができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上記従来の床パネルの支持装置においては、
コンクリート床面の水平度が悪い場合、支柱が傾むき、
その支柱の傾むきによって床パネルも傾斜するため、コ
ンクリート床面をきわめて高精度に仕上げる必要があ
り、コンクリートの床面の仕上げに非常に手間がかかる
不都合がある。

この考案は上記の不都合を解消し、コンクリート床面の
仕上げが悪い場合でも床パネルを水平状態に安定よく支
持することができるようにすることを技術的課題として
いる。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この考案においては、床
面に固定した支持脚ベース上に一対のナット部材を固定
し、各ナット部材に逆ねじを有するボルトをねじ込み、
そのボルトの上端部にねじ係合した調整ナットの上端に
支持板を設け、一対の支持板で両端部が支持されたパネ
ル支持体の上面に丸軸を取付け、一方床パネルの下面に
は、上記丸軸が嵌合可能な係合溝を有する係合パッドを
取付けた構成を採用したのである。

〔作用〕

床パネルの傾むき調整を調整する場合は、一対のボルト
のうち、一方のボルトを回転し、その一方のボルトにね
じ係合した調整ナットを昇降動させてパネル支持体の水
平調整を行なう。

また、床パネルの高さ調整に際しては、一対のボルトを
同じ量だけ回転させてパネル支持体を昇降動させる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図は床パネル20の敷設状態を示す一部切欠平面図で
あり、同図の上下に隣接する一対の床パネル20のコーナ
部はこの考案に係る支持装置Ｘで支持されている。

第２図乃至第５図は、上記支持装置Ｘの詳細を示す。コ
ンクリートの床面１にねじ止めあるいは接着等の手段で
固定された支持脚ベース２の上面には一対のナット部材
３が設けられ、各ナット部材３にボルト４がねじ係合さ
れている。

第５図に示すように、上記ボルト４は、両端部にねじ部
５、６を有し、そのねじ部５、６間に回転操作部７が設
けられている。

ねじ部５、６は逆ねじから成り、ボルト４の上側ねじ部
５に調整ナット８がねじ係合され、各ナット８の上端に
支持板９が固定されている。

前記床パネル20を支持するパネル支持体10は上記一対の
支持板９によって両端部が支持され、その支持板９とパ
ネル支持体10との間にクッション材11が設けられてい
る。

パネル支持体10は第４図に示すように、両側に一対のフ
ランジ12を有し、そのフランジ12の下縁より外向きに形
成した折曲片13間にボルト−ナットを介して複数の連結
桟14が取付けられている。この連結桟14は、パネル支持
体10を上方に引き上げたとき前記支持板９に係合して支
持板９上よりパネル支持体10が分解するのを防止してい
る。

パネル支持体10の上面には、第５図に示すように、丸軸
15が設けられ、その丸軸15の両端部にＬ形ボルト16の一
端が連結されている。Ｌ形ボルト16の他端部はパネル支
持体10の両端部に形成した孔17に挿入され、ナット18の
締付けによりパネル支持体10に固定されている。

床パネル20の下面コーナ部には係合パッド21が取付けら
れ、その係合パッド21の下面に形成した係合溝22は前記
丸軸15の外周上部が嵌合可能な半円形をなし、その係合
溝22が丸軸15の外側に嵌合されている。

実施例で示す床パネルの支持装置は上記の構造から成
り、床パネル20の敷設に際しては、各支持装置Ｘの丸軸
15の水平調整を行ない、かつ高さ調整を行なって全ての
丸軸15を同一高さに保持し、その丸軸15に床パネル20の
係合パッド21の係合溝22を係合させる。

丸軸15の水平調整に際しては、各支持装置Ｘにおける一
対のボルト４の一方を回動して調整ナット８を昇降動せ
しめ、その調整ナット８の支持板９で支持されるパネル
支持体10の一端部を上下動させる。

また、丸軸15の高さ調整に際しては、一対のボルト４を
同じ角度だけ回転させてパネル支持体10を昇降動させ
る。

上記のような丸軸15の水平及び高さの調整作業後に、丸
軸15上に床パネル20の係合パッド21を載置して係合パッ
ド21の係合溝22を係合させることにより、床パネル20を
水平状態に保持することができる。

床パネル20は、上記のように、係合パッド21の係合溝22
を丸軸15の外側に嵌合させる支持であるため、上記床パ
ネル20を上方に引き上げることにより、その床パネル20
を簡単に分解することができる。したがって、床パネル
20の下方に形成される空間内の配線作業を容易に行なう
ことができる。

実施例では、床パネル20の支持の安定化を図るため、第
３図に示すように、調整ナット８が嵌合可能な弧状の屈
曲部30を両端部に有する一対の連結板31で左右の支持装
置Ｘの調整ナット８を両側から挾持し、その連結板31同
士および一対の連結板31とアングル材32の端部とをボル
ト−ナット33で連結して第１図に示すように、左右方向
に並ぶ支持装置Ｘを互に連結している。

また、互に並行するアングル材32をスペーサ34およびチ
ャンネル35で互に連結している。

なお、36は、連結板31と調整ナット８間および連結板31
とアングル材32間に介在したクッション材を示す。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案に係る支持装置によれば、ボル
トを回転することによって丸軸を有するパネル支持体の
水平調整を行なうことができるため、コンクリート床面
の水平度が悪い場合でも床パネルを水平に支持すること
ができる。このため、コンクリート床面の仕上げ加工を
行なう必要がなく、また、仕上げを行なう場合でもラフ
な仕上げでよい。

また、一対のボルトを回転することによりパネル支持体
が上下動し、そのパネル支持体で支持される床パネルの
高さ調整を行なうことができるため、床パネルを段差が
生じないように精度よく敷設することができる。

さらに、床パネルの下面に設けた係合パッドをパネル支
持体の丸軸上に載置する床パネルの取付けであるため、
床パネルの取付け、取外しが簡単であり、床パネルの下
方に引き込まれる電源のやり替えが容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る支持装置によって床パネルを
支持した状態の一部切欠平面図、第２図は同上の支持装
置の斜視図、第３図は同上の平面図、第４図は第３図の
IV-IV線に沿った断面図、第５図は第３図のV-V線に沿っ
た断面図である。 １……床面、２……支持脚ベース、 ３……ナット部材、４……ボルト、 ８……調整ナット、９……支持板、 10……パネル支持体、 15……丸軸、20……床パネル、 21……係合パッド、22……係合溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床面に固定した支持脚ベース上に一対のナ
   ット部材を固定し、各ナット部材に逆ねじを有するボル
   トをねじ込み、そのボルトの上端部にねじ係合した調整
   ナットの上端に支持板を設け、一対の支持板で両端部が
   支持されたパネル支持体の上面に丸軸を取付け、一方床
   パネルの下面には、上記丸軸が嵌合可能な係合溝を有す
   る係合パッドを取付けた床パネルの支持装置。