JPH0640408A - 有蓋容器の蓋部自動密閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、有蓋容器の本体部に蓋部を自動的
に装着することができるとともに、蓋部の装着動作が連
続的になり、装着作業性を向上し得て、生産能力が大と
なり、しかも従来の如きロータリ方式や反転方式を利用
せず、装着時に蓋部や本体部が破損される惧れが全くな
く、不良品の発生量を低減し得ることを目的としてい
る。 【構成】 このため、複数個積層された蓋部を１個ずつ
吸引して取り出す吸引取出部を設け、取り出し後に蓋部
にエアを噴射して搬送するエア搬送部を設け、エア搬送
部によって搬送された蓋部を所定の傾斜状態に位置させ
る位置決め部を設け、位置決め部の蓋部内側に本体部を
接触させるべく移動させる移動手段を設け、移動手段に
て本体部上部に蓋部を載置させつつ搬送し搬送中の蓋部
を押圧して蓋部の装着を果たすローラ部を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は有蓋容器の蓋部自動密
閉装置に係り、特に本体部と蓋部とにより有蓋容器を形
成する際に、本体部と蓋部とを連続的に搬送させつつ本
体部に蓋部を自動的に装着し、有蓋容器の密閉を確実に
果たす有蓋容器の蓋部自動密閉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、コンピュータの発達によって装置
の自動化が進み、以前、手作業にて行っていた細かな作
業も自動装置が行い得る状態となっているのが現状であ
る。また、有蓋容器の密閉作業においては、作業能率や
生産性を鑑み、略自動化される傾向にある。

【０００３】例えば、アイスクリームやその他の加工食
料品、あるいは飲料物を収容させる有蓋、つまり蓋部を
有する容器が多々あり、この容器の蓋部の装着は自動装
置によって行われている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の有蓋
容器の蓋部自動密閉装置においては、有蓋容器の本体部
に蓋部を自動的に装着する際に、一般にロータリ方式や
反転方式が利用されている。

【０００５】上述のロータリ方式のものは、蓋部および
／または本体部を回転させつつ蓋部を本体部に装着させ
るものであり、装着動作が間欠となって、例えば７０個
／分の生産能力となり、装着作業性が悪く、実用上不利
であるとともに、ねじ込み動作による装着時に蓋部や本
体部が破損される惧れがあり、不良品が増加し、経済的
にも不利であるという不都合がある。

【０００６】また、反転方式のものにおいては、蓋部を
反転させて本体部に蓋部を装着させるものであるが、上
述のロータリ方式のものと同様に、装着動作が間欠とな
って装着作業性が悪く、実用上不利であるとともに、装
着時の押し込み動作によって蓋部や本体部が破損される
惧れがあり、不良品が増加し、経済的にも不利であると
いう不都合がある。

【０００７】更に、蓋部を１個ずつ供給する際に、バイ
ブレータ式やロータリ式を利用したディスペンサにおい
ては、装置の大型化を招き、装置の設置スペースが大と
なるという不都合がある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、有蓋容器を本体部と蓋部と
により形成するとともに、本体部及び蓋部を連続的に搬
送させ本体部に蓋部を自動的に装着して有蓋容器の密閉
を果たす有蓋容器の蓋部自動密閉装置において、複数個
積層された蓋部を１個ずつ吸引して取り出す吸引取出部
を設け、取り出し後に蓋部にエアを噴射して搬送するエ
ア搬送部を設け、このエア搬送部によって搬送された蓋
部を所定の傾斜状態に位置させる位置決め部を設け、位
置決め部の蓋部内側に前記本体部を接触させるべく移動
させる移動手段を設け、この移動手段にて本体部上部に
蓋部を載置させつつ搬送し搬送中の蓋部を押圧して蓋部
の装着を果たすローラ部を設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】上述の如く発明したことにより、有蓋容器の本
体部に蓋部を自動的に装着することができるとともに、
装着動作が連続的になり、装着作業性を向上させるとと
もに、装着時の蓋部や本体部の破損を確実に防止してい
る。

【００１０】

【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。

【００１１】図１〜図１１はこの発明の実施例を示すも
のである。図１及び図２において、２は蓋部自動密閉装
置、４は有蓋容器、６は本体部、８は蓋部である。

【００１２】前記蓋部自動密閉装置２は、図１に示す如
く、複数個積層された蓋部８を１個ずつ吸引して取り出
す吸引取出部１０と、取り出し後に蓋部８にエアを噴射
して搬送するエア搬送部１２と、エア搬送部１２によっ
て搬送された蓋部８を所定の傾斜状態に位置させる位置
決め部１４と、位置決め部１４の蓋部８内側に前記本体
部６を接触させるべく移動させる移動手段１６と、この
移動手段１６にて本体部６上部に蓋部８を載置させつつ
搬送し搬送中の蓋部８を押圧して蓋部８の装着を果たす
ローラ部１８とを有する。

【００１３】詳述すれば、蓋部自動密閉装置２には、図
４に示す如く、操作電源ボックス２０やインバータ２２
が配設され、操作電源ボックス２０表面に図示しない７
１用モータの第１速度計２４と図示しない７６用モータ
の第２速度計２６とが配設されている。

【００１４】また、操作電源ボックス２０内部には、図
５に示す如く、漏電ブレーカ２８、トランス３０、２４
Ｖの電源部３２、入口用モータスイッチ３４、７１用モ
ータスイッチ３６、７６用モータスイッチ３８が夫々設
けられている。

【００１５】前記蓋部自動密閉装置２のエア供給経路
は、図４に示す如く、図示しない７１用モータに連絡す
る第１連絡通路４０と７６用モータに連絡する第２連絡
通路４２とを合流させ、第１連絡通路４０途中に第１エ
アバルブ４４を設けるとともに、第２連絡通路４２途中
には第２エアバルブ４６を設ける。

【００１６】そして、第１、第２連絡通路４０、４２の
合流部位をエア入口４８に第３連絡通路５０により連絡
するとともに、このエア入口４８からの約３〜４〓／〓
² 程度のエアを前記エア搬送部１４の後述する第１、第
２エアノズル８２、８４に供給する第４連絡通路５２を
設ける。

【００１７】なお、図４において、符号５４は非常停止
用スイッチ、５６は吸着停止用スイッチ、５８は警告灯
である。

【００１８】また、前記吸引取出部１０は、図６に示す
如く、蓋部８を積層状態に収容するケース部６０とケー
ス部６０のスライド動作時に蓋部８を落下させる落下口
６２と、落下口６２下部に配設され蓋部８を挾持すべく
進退動作する挾持部６４と、挾持部６４下方に配設され
る当り板６６と、前記蓋部８の内面８ｆに吸着し蓋部８
を当り板６６上面まで吸引して取り出す吸着シリンダ６
８とからなる。

【００１９】そして、前記ケース部６０に蓋部８の残量
を検出し図示しない警告ランプを点灯させる第１センサ
７０を設け、前記落下口６２内の蓋部８の残量を検出す
る第２センサ７２を設けるとともに、挾持部６４による
蓋部８の挾持時期を検出する第３センサ７４を設ける。

【００２０】図６及び図８に示す如く、前記吸着シリン
ダ６８に吸着エア供給用の筒状ロッド７６を設けるとと
もに、このロッド７６先端に吸着用ゴムパット７８を配
設し、例えばエア圧力によって吸着シリンダ６８を動作
させ、ゴムパット７８を上下動させるものである。

【００２１】前記エア搬送部１２は、前記当り板６６上
面の蓋部８を傾斜する案内板８０にエア圧力によって移
動させる第１エアノズル８２と、案内板８０上部に配設
され斜面を滑り降りる蓋部８にエアを噴射する第２エア
ノズル８４とを有する。

【００２２】また、案内板８０下部には前記吸着シリン
ダ６８作動後に蓋部８が通過するのを検出するととも
に、通過不良時にブザー等の警告音を発する第４センサ
８６を設ける。

【００２３】位置決め部１４は、図１及び図９に示す如
く、前記案内板８０の下部に配設され滑り降りてきた蓋
部８を停止させて所定の傾斜状態に位置、つまり案内板
８０の下端から蓋部８を少許突出させた姿勢とすべく保
持するセッティングプレート８８を設け、このセッティ
ングプレート８８に、図１に示す如く、セッティングネ
ジ９０やセッティングバネ９２により所定の付勢力を付
与するとともに、付勢力よりも大なる力が作用した場合
にはセッティングプレート８８を開動させセッティング
プレート８８による保持を解消する構成とする。

【００２４】移動手段１６は、案内板８０下端を通過す
べく前記有蓋容器４の本体部６を搬送すべく０〜３０ｍ
／ｍｉｎの可変式コンベアからなり、案内板８０下端を
本体部６が通過する際に、前記蓋部８の内面８ｆに本体
部６の上部縁部６ｔを係合させてセッティングプレート
８８を開動させるものである。

【００２５】ローラ部１８は、図１及び図１０に示す如
く、移動手段１６にて本体部６上部に蓋部８を載置係合
させつつ搬送し搬送中の蓋部８を押圧して蓋部８の装着
を果たすべくゴム製材料にて形成されるとともに、一般
に前記移動手段１６に対して少許遅い速度に設定される
ものであり、前記セッティングプレート８８側にローラ
部２０への浸入を容易とすべく蓋部ガイド９４が設けら
れている。

【００２６】また、前記ローラ部２０を通過した有蓋容
器４は所定の収集場所に送られ、図１１に示す如く、光
電センサ９６により収集場所の満量状態が検出され、満
量時には図示しない告知手段によって告知され、箱詰め
等の後行程が施されるものである。

【００２７】次に作用について説明する。

【００２８】前記蓋部自動密閉装置２を駆動するととも
に、吸引取出部１０のケース部６０に複数個の蓋部８を
積層してセットすると、ケース部６０のスライド動作時
に蓋部８が落下口６２に順次落下する。

【００２９】吸着シリンダ６８の上昇によってロッド７
６先端のゴムパット７８が赤化口６２に落下した蓋部８
の内面８ｆに吸着し、当り板６６上面まで蓋部８を取り
出し、吸着シリンダ６８の下降後に吸着状態を解除す
る。

【００３０】そして、当り板６６上面の蓋部８に第１エ
アノズル８２からエアが噴射され、蓋部８は、当り板６
６から案内板８０に送給され、次いで案内板８０上方か
ら第２エアノズル８４からエアが噴射され、蓋部８が案
内板８０を滑り降りることとなる。

【００３１】この案内板８０を滑り降りた蓋部８はセッ
ティングプレート８８に当接し、所定の傾斜状態に位置
される。

【００３２】そして、この蓋部８の内面８ｆに移動手段
１６によって搬送される本体部６の上部縁部６ｔが係合
し、移動手段１６の移動力によってセッティングプレー
ト８８を開動させ、本体部６に蓋部８を係合させつつ移
動する。

【００３３】このとき、本体部６と蓋部８との係合状態
は、まだ完全なものではないが、移動手段１６の進行方
向前側に位置する蓋部ガイド９４が上方から蓋部８を支
えつつローラ部１８に搬送されるものであり、このロー
ラ部１８において本体部６と蓋部８とを完全に装着して
いる。

【００３４】そして、装着後には、移動手段１６によっ
て所定の収集場所に送られ、後行程の箱詰め作業に移行
される。

【００３５】上述の如き蓋部８の装着作業が、連続的に
行われるものである。

【００３６】また、前記ケース部６０内の蓋部８が不足
すると、前記第１センサ７０からの検出信号によって警
告灯５８を点灯させて知らせている。

【００３７】これにより、前記有蓋容器４の本体部６に
蓋部８を自動的に装着することができるとともに、蓋部
８の装着動作が連続的になり、例えば１００個／分の生
産能力とすることができ、装着作業性を向上し得て、生
産能力が大となり、実用上有利である。

【００３８】また、従来の如きロータリ方式や反転方式
を利用していないことにより、装着時に蓋部８や本体部
６が破損される惧れが全くなく、不良品の発生量を低減
し得て、経済的にも有利である。

【００３９】更に、前記蓋部８の供給に際して、本体部
６の流れ方向に供給していることにより、供給機構部分
の構成が簡略となり、製作が容易で、コストを低廉とし
得るとともに、小型化することもできる。

【００４０】なお、この発明は上述実施例に限定される
ものではなく、種々の応用改変が可能である。

【００４１】例えば、この発明の実施例においては、前
記位置決め部のセッティングプレートをセッティングネ
ジやセッティングバネにより所定の状態にセットし、移
動手段の移動力によって開動させるとともに、本体部と
蓋部とが通過した後に所定の状態に復帰する構成とした
が、位置決め部を外周に複数の停止突起部を有する回転
体にて形成し、この回転体の停止突起部によって蓋部を
所定の状態に位置させ、蓋部の供給に伴って回転体を所
定角度回転させ、連続的に蓋部を供給できる構成とかる
こともできる。

【００４２】

【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの発明によれ
ば、複数個積層された蓋部を１個ずつ吸引して取り出す
吸引取出部を設け、取り出し後に蓋部にエアを噴射して
搬送するエア搬送部を設け、エア搬送部によって搬送さ
れた蓋部を所定の傾斜状態に位置させる位置決め部を設
け、位置決め部の蓋部内側に本体部を接触させるべく移
動させる移動手段を設け、移動手段にて本体部上部に蓋
部を載置させつつ搬送し搬送中の蓋部を押圧して蓋部の
装着を果たすローラ部を設けたので、有蓋容器の本体部
に蓋部を自動的に装着することができるとともに、蓋部
の装着動作が連続的になり、装着作業性を向上し得て、
生産能力が大となり、実用上有利である。また、従来の
如きロータリ方式や反転方式を利用していないことによ
り、装着時に蓋部や本体部が破損される惧れが全くな
く、不良品の発生量を低減し得て、経済的にも有利であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す蓋部自動密閉装置の概
略構成図である。

【図２】蓋部自動密閉装置の正面図である。

【図３】蓋部自動密閉装置の左側面図である。

【図４】蓋部自動密閉装置の概略正面図である。

【図５】操作電源ボックスの内部を示す正面図である。

【図６】吸引取出部の拡大図である。

【図７】第３センサの配設状態の概略平面図である。

【図８】吸着シリンダ部分の要部拡大図である。

【図９】セッティングプレートに蓋部を位置させた際に
蓋部の内面に本体部の上部縁部が係合した状態の概略拡
大説明図である。

【図１０】移動手段とローラ部との概略図である。

【図１１】光電センサの配設状態の概略平面図である。

【符号の説明】

２ 蓋部自動密閉装置 ４ 有蓋容器 ６ 本体部 ８ 蓋部 １０ 吸引取出部 １２ エア搬送部 １４ 位置決め部 １６ 移動手段 １８ ローラ部 ２０ 操作電源ボックス ４０ 第１連絡通路 ４２ 第２連絡通路 ４４ 第１エアバルブ ４６ 第２エアバルブ ４８ エア入口 ５０ 第３連絡通路 ５２ 第４連絡通路 ５４ 非常停止用スイッチ ５６ 吸着停止用スイッチ ５８ 警告灯 ６０ ケース部 ６２ 落下口 ６４ 挾持部 ６６ 当り板 ６８ 吸着シリンダ ７０ 第１センサ ７２ 第２センサ ７４ 第３センサ ７６ ロッド ７８ 吸着用ゴムパット ８０ 案内板 ８２ 第１エアノズル ８４ 第２エアノズル ８６ 第４センサ ８８ セッティングプレート ９４ 蓋部ガイド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 有蓋容器を本体部と蓋部とにより形成す
   るとともに、本体部及び蓋部を連続的に搬送させ本体部
   に蓋部を自動的に装着して有蓋容器の密閉を果たす有蓋
   容器の蓋部自動密閉装置において、複数個積層された蓋
   部を１個ずつ吸引して取り出す吸引取出部を設け、取り
   出し後に蓋部にエアを噴射して搬送するエア搬送部を設
   け、このエア搬送部によって搬送された蓋部を所定の傾
   斜状態に位置させる位置決め部を設け、位置決め部の蓋
   部内側に前記本体部を接触させるべく移動させる移動手
   段を設け、この移動手段にて本体部上部に蓋部を載置さ
   せつつ搬送し搬送中の蓋部を押圧して蓋部の装着を果た
   すローラ部を設けたことを特徴とする有蓋容器の蓋部自
   動密閉装置。