JPH0640165B2 - 耐熱性光伝送繊維 - Google Patents

耐熱性光伝送繊維

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JPH0640165B2
JPH0640165B2 JP62097287A JP9728787A JPH0640165B2 JP H0640165 B2 JPH0640165 B2 JP H0640165B2 JP 62097287 A JP62097287 A JP 62097287A JP 9728787 A JP9728787 A JP 9728787A JP H0640165 B2 JPH0640165 B2 JP H0640165B2
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vinylidene fluoride
copolymer
optical transmission
transmission fiber
polymers
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一彦 前田
拓 山内
俊夫 小石
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は芯−さやから成る可とう性のある光伝送繊維、
具体的には石英あるいはガラス繊維を芯とし、フッ素系
の樹脂組成物をさやとしたポリマークラッド光ファイバ
ーに関するものである。
高度情報化社会に対応して、光通信システムが実用化さ
れ、より低損失の光伝送繊維が必要となっている。長距
離通信用は石英系繊維が中心であるが中短距離用として
は、プラスチック光伝送繊維や石英−プラスチック複合
系光伝送繊維が注目され、オフィスオートメーションや
ファクトリーオートメーション用としての応用が期待さ
れている。
(従来の技術) 元来、光伝送繊維は無機系とプラスチック系に大別さ
れ、石英・ガラス系は低損失光伝送繊維として工業的に
もすでに確立されている。また、プラスチック系は、大
口径が可能なこと、加工性の良さなどから重要な分野を
占めつつあるが、高分子の熱運動によって生じる密度ゆ
らぎからのレーリ散乱が石英に比較して大きいためどう
しても短距離用途に限られてしまう。最近になってプラ
スチック系の低損失化の研究も進展しているが理論的な
限界が考えられている。一方、芯が石英でさやがプラス
チックから成るポリマークラッド光ファイバーは、前記
の間を埋めるものとして、中距離伝送用として期待され
ている。この系は、伝送損失が小さいことはもとより加
工性、生産性がよいことも注目されているが、芯とさや
の境界面の乱れによる損失が欠点となっている。これら
複合系のさや成分として用いられるプラスチックには、
石英より屈折率の低いシリコーン、系やフッ素系が使用
されている。たとえば、特開昭54-125727、特開昭59-22
4801、特開昭57-89706、特開昭60-42711、特開昭60-195
507、および特開昭61-190304に示される様にシリコーン
系、フッ素系の樹脂をさや成分を用いたポリマークラッ
ド光ファイバーの開発が進められている。
(発明が解決しようとする問題点) ポリマークラッド光ファイバーにおいて、ポリマーのさ
や材に要求される物性としては、(1)石英に対して十分
屈折率が低いこと。(2)透明性がよいこと。(3)芯材との
密着性がよいこと。特に曲げにたいして芯−さやのはが
れが生じないこと。(4)耐熱性の高いこと。(5)十分強度
のある被膜を形成すること。(6)化学的に安定なこと。
(7)コストの小さなことなどである。
これらの項目をすべて満足しているさや材は数少なく、
たとえば透明性がよければ芯材との密着性か小さいとか
耐熱性が低いということが多く、今後新しいさや材の開
発が期待されている。また、一般にシリコーン系さや材
は屈曲率が高く、また粘着性や強度の面から2次被覆を
必要とすることが多い(特開昭53-129056、特開昭53-14
2248)。また生産性を向上させるためには、溶融押出被
覆よりも、溶液コーティングの方が製法としてはすぐれ
ているため、有機溶剤への溶解性もさや材選択の重要な
要件となっている。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前記の要求される物性および経済面から結晶
性の低い有機溶剤に可溶なフッ素樹脂を見い出した。つ
まりフッ化ビニリデンにヘキサフルオロアセトンとテト
ラフルオロエチレンを三元共重合化することによって屈
折率が1.370〜1.395と十分低く、透明性の高い樹脂を得
た。このフッ素系共重合体は分子内にエーテル結合を有
し可とう性に富み石英やガラスとの接着性にもすぐれて
いる。また、樹脂そのものには粘着性がなく、光ファイ
バーさや材としての性能を満足している。そこで本発明
者らは前記フッ素系共重合体を用いたポリマークラッド
光ファイバーを作製し性能を検討したところ、耐熱性に
やや劣り高温、たとえば100℃で使用するとさや材が軟
化し変形を起こすため伝送損失が悪化する欠点のあるこ
とがわかった。そこで、本発明者らは、さらに種々検討
を加えた結果、前記フッ素系共重合体に特定のフッ素樹
脂をブレンドしたところ、透明性、低屈折率性などの性
能を低下させることなく、耐熱性だけを向上させ得るこ
とを発見し、本発明を完成するにいたった。
以下、本発明を詳述する。本発明に使用するフッ素系共
重合体は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン
−テトラフルオロエチレンの三元共重合体である。共重
合組成は、ヘキサフルオロアセトンが2〜15モル%、テ
トラフルオロエチレンが2〜50モル%の範囲で可能であ
るが、好ましくは、ヘキサフルオロアセトンが2〜11モ
ル%、テトラフルオロエチレンが7〜35モル%の範囲で
ある。この範囲以外の共重合組成の場合、イ)結晶性が
高く透明性が悪い。ロ)屈折率が高い。ハ)樹脂に強度
がない。ニ)重合収率が低いなどの欠点が生じ、実用上
多くの問題が生じてくる。また、前記フッ素系共重合体
に耐熱生を改良する目的でブレンドされるフッ化ビニリ
デン系共重合体は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロ
アセトン、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体
が用いられる。これらの共重合比としては、共重合体の
フッ化ビニリデン含量が60〜96%程度まで使用可能であ
る。この範囲以外の組成の共重合体は、溶剤溶解性が悪
かったり、結晶の凝集エネルギーが大きくブレンドした
際相溶性が悪く透明性が低下してしまうため好ましくな
い。
ブレンド組成としては、フッ化ビニリデン−ヘキサフル
オロアセトン−テトラフルオロエチレン共重合体100重
量部に対し5〜70重量部の範囲で可能である。ブレンド
方法はとくに規定はないが溶液コーティング法で石英ま
たは光学ガラスに被覆させる場合は、あらかじめ樹脂ど
うしをブレンドしておく必要はなく、両者を同一溶媒に
溶解させ、十分混合させるだけでよい。つまり、両者は
相溶性にすぐれているためコーティング後に有機溶剤を
蒸発させるだけで透明な被覆が得られる。
以上の三元又は二元フッ素系共重合体は通常のラジカル
共重合において製造される。また、ブレンド樹脂組成物
は紫外、可視、赤外、近赤外のすべての波長でほとんど
吸収がなく、広い波長領域でロスのないポリマークラッ
ド光ファイバーが得られ、さらに酸、アルカリに対する
耐性も具備するものである。
さや材の被覆法としては、溶融押出被覆、溶液コーティ
ングが可能であるが、生産性から考えて溶液コーティン
グの方がすぐれている。使用できる有機溶剤は、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸n−
ブチルなどの酢酸エステル系、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどの環状エーテル系、あるいはこれらの混合
溶剤があげられる。固形分濃度としては、10〜50重量
%、溶液粘度は1,000〜2,500センチポイズが作業上効率
がよい。乾燥は、有機溶剤の選定によって異なるが50〜
120℃が適切である。
(作用) 以上の様に本発明による光伝送繊維は、鞘材の耐熱性が
大幅に改良されているため、高温での使用に耐える。特
にブレンド組成を制御することによって、115℃の使用
温度を有する光伝送繊維となる。また芯材との密着性に
すぐれ、有機溶剤溶解性も有しているため、芯材との被
覆の生産性が高いなどと工業的なメリットを多く持って
いる。
以下、実施例等によって本発明を説明するが、これらに
よって限定されるものではない。
実施例1 内容積34のステンレス製攪拌機付き耐圧オートクレー
ブを乾燥し、1,1,2-トリクロル−1,2,2-トリフルオロエ
タン17、ヘプタフルオロブチリルパーオキシドの5.1
重量%1,1,2-トリクロル−1,2,2-トリフルオロエタン溶
液195gを仕込んだ。次にオートクレーブ内を脱気及び
窒素置換をくり返し、最終的に減圧状態で保った。次に
ヘキサフルオロアセトン、テトラフルオロエチレン、フ
ッ化ビニリデンの順で仕込み30℃で15時間重合を行っ
た。共重合体中のモノマー組成として、フッ化ビニリデ
ン/ヘキサフルオロアセトン/テトラフルオロエチレン
=65/10/25、74/7/19のものを重合し、それぞれポリマー
A、Bとした。
ポリマーA、Bの屈折率をアッペ屈折計2型で測定した
ところ、それぞれ1.382、1.390であった。
また、ポリマーA、Bと同様の方法でフッ化ビニリデン
−ヘキサフルオロアセトン共重合体(モノマー組成比;
91/9)、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共
重合体(モノマー組成比;80/20)フッ化ビニリデン−
トリフルオロエチレン共重合体(モノマー組成比;69/3
1)を得た。これらをポリマーI、II、IIIとする。ポリ
マーI、II、IIIの屈折率はそれぞれ1.398、1.401、1.404
であった。
実施例2 実施例1で得られたポリマーA、Bに対して、ポリマー
I、II、IIIをロール混合によってブレンドした。ブレン
ドの温度、ブレンド組成を第1表に示す。また、できた
ブレンド樹脂組成物を180℃でプレス形成し、1mm厚の
シートを得た。得られたシートの透明性を780nm単色光
で測定した結果、及び80℃、100℃、115℃での耐熱試験
の結果を第1表に示す。
第1表によるとポリマーA、Bは透明性にすぐれている
が、耐熱性に劣り80℃耐熱試験でも樹脂どうしが密着し
てしまう。一方ポリマーI、II、IIIは耐熱性は有してい
るものの結晶性ポリマーであるため、透明性が低い。ま
た長時間の熱処理で更に結晶化が進行する。
しかしながら、ポリマーA、Bに対し、ポリマーI、I
I、IIIをそれぞれ10〜30重量%の割合でブレンドしたも
のは透明性を低下させることなく耐熱性が大きく向上し
ていることが判る。
実施例3 ポリマーA、BとポリマーI、II、IIIを80/20の重量比
になる様にメチルイソブチルケトンに溶解したところ透
明な溶液が得られた。この溶液を0.8μmのメンブラン
フィルターで濾過した後、メチルイソブチルケトンを蒸
発させ室温で溶液粘度が1800cpになる様に調製した。こ
の溶液の固形分濃度は約28%であった。
同様にポリマーBとポリマーI、II、IIIを80/20の重量
比になる様にメチルイソブチルケトンに溶解し、ポリマ
ーAの場合と同様に室温で溶液粘度が1800cpになる様に
調製したところ、固形分濃度は約25%であった。
次に、芯材として125μm、375μmの石英ガラスを高周
波誘導加熱炉を用いて紡糸し、その直下3mのところで
前記ポリマー溶液を通し、ついで60〜70℃の乾燥器を通
した。さらに90℃の加熱処理を行って冷却後、巻取を行
った。
さや材の被覆厚は平均約22μmであった。芯−さや界面
は、はがれもなく密着性は良好で有った。
また、第2表に780nm LEDによる光伝送損失の結果を示
す。
比較例 ポリマーAおよびポリマーBに対して、ポリフッ化ビニ
リデン(ソルベー社製Solef 2008)を80/20の重量比で
ブレンドした。ブレンドはロール混合を用いて190℃に
て行った。その後ブレンド物を200℃においてプレス成
形し1mm厚のシートを得た。このシートの光透過性を測
定したところ光をほとんど通さず780nmにおいて約10%
の光透過率であった。これはポリフッ化ビニリデンの結
晶の凝集エネルギーが高く、相溶性による非晶化がおき
にくいためと推察される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学ガラスまたは石英からなる繊維を芯成
    分として、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン
    −テトラフルオロエチレン共重合体100重量部に対し
    て、フッ化ビニリデン系共重合体5〜70重量部をブレン
    ドして成る樹脂組成物をさや成分とすることを特徴とす
    る耐熱性光伝送繊維。
  2. 【請求項2】フッ化ビニリデン系共重合体がフッ化ビニ
    リデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、またはフッ
    化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、また
    はフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の耐熱
    性光伝送繊維。
JP62097287A 1987-04-22 1987-04-22 耐熱性光伝送繊維 Expired - Lifetime JPH0640165B2 (ja)

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JPS63264704A JPS63264704A (ja) 1988-11-01
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