JPH0639529B2 - コンポジツト粒子の製造方法 - Google Patents

コンポジツト粒子の製造方法

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JPH0639529B2
JPH0639529B2 JP26261785A JP26261785A JPH0639529B2 JP H0639529 B2 JPH0639529 B2 JP H0639529B2 JP 26261785 A JP26261785 A JP 26261785A JP 26261785 A JP26261785 A JP 26261785A JP H0639529 B2 JPH0639529 B2 JP H0639529B2
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睦浩 田中
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はコンポジツト粒子の製造方法に関し、さらに詳
しくは微粒子中に樹脂成分及び充填材が混在している球
状粒子を極めて簡単に提供することのできる製造方法に
関する。
〔従来の技術〕 樹脂微粒子中に充填材が混入されているものとしては、
例えば静電複写用トナーがある。これは約10〜15μの樹
脂微粒子中にカーボンブラツク必要に応じて鉄粉が混入
されたものである。従来、この種のコンポジツト粒子を
製造するには樹脂成分、カーボンブラツク等とをボール
ミル等で混合後、二本ロール、ニーダー、押出機等で混
練し、冷却固化し、ハンマーミル、クラツシヤー等で粗
砕し、その後ジエツトミル、振動ミルもしくは水を加え
てボールミル等で微粉砕して製造されている。
〔従来技術の問題点〕
上記の方法で得られるコンポジツト粒子は、粒径分布が
広く、目的とする粒径の粒子を得るためには「ふるい」
にかけて選別しなくてはならないという繁雑さがある。
また、粉砕により得られた粒子であるので、その形状は
球状ではなく角ばつたものである。故に球状粒子を得よ
うとすれば、得られた粒子を樹脂の軟化温度以上に一旦
加熱し、表面張力の作用により球状化する手段を採らな
くてはならない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、以上に示した粉砕法による微粒子の製造
法における問題に鑑み、もつと簡単に球状のコンポジツ
ト粒子が得られないのか研究、検討を重ねた結果、本発
明に到達したものである。
すなわち、本発明の目的の1つは、粒径分布の狭いコン
ポジツト粒子の製造方法を提供することにある。本発明
の他の目的は、球状のコンポジツト粒子を簡単に製造で
きる方法を提供することにある。本発明のさらに他の目
的は、サブミクロンから数十ミクロンの平均粒径を有す
るコンポジツト粒子を自在に提供することのできる製造
方法を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、コンポジツト粒子を固相状または各種の濃度の水性
分散液状のいずれの状態でも得ることのできる製造方法
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は熱可塑性樹脂、充填材、水及び熱可塑
性樹脂中へ水が分散していくことを補助する助剤とを溶
融混練して、樹脂成分と充填材とが一体化された微粒子
を製造することを特徴とするコンポジツト粒子の製造方
法である。
〔作用〕
本発明の内容を以下に説明する。
(熱可塑性樹脂) 本発明に用いる熱可塑性樹脂は、好適には水不溶性(水
に対して非膨潤性)樹脂であれば結晶性、非晶性を問わ
ず如何なるものでもよく、たとえば高圧法低密度ポリエ
チレン、中低圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、超高
分子量ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ3-メチル-1
-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテンあるいはエチレン、
プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテ
ン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-デセン等の
α−オレフイン同志のランダム又はブロツク共重合体、
エチレン・ブタジエン共重合体、エチレン・エチリデン
ノルボルネン共重合体等のα−オレフインと共役又は非
共役ジエンとの共重合体、エチレン・プロピレン・ブタ
ジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロ
ペンタジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・1,
5-ヘキサジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・
エチリデンノルボルネン3元重合体等の2種以上のα−
オレフインと共役又は非共役ジエンとの共重合体、エチ
リデン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレ
ン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化合物共
重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共
重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合体、メタクリル酸メチル・スチレン共重合体、α−メ
チルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩
化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸メチル等のビニル重合体、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12等のポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリフエニレンオキサイド、ポリスルホン、ポ
リフエニレンスルフアイド、ポリエーテルエーテルケト
ンなどあるいはこれらの混合物などが例示できる。
本発明においては以下掲げた色々な樹脂を使用出来る
が、とくにモノマー成分としてオレフインを含むオレフ
イン系樹脂に有利に適用できる。
(充填材) 本発明に用いる充填材は、有機あるいは無機を問わず熱
可塑性樹脂に配合できるものであれば制限はない。かか
る充填材の例としては、カーボンブラツク、ホワイトカ
ーボン、マイカ、タルク、クレー、アスベスト、鉄粉、
アルミナ、フエライト、グラフアイトあるいはチタンホ
ワイトを挙げることができる。
また別には炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バ
リウム、硫酸バリウム、シリカ、ケイソウ土、亜鉛末、
アルミニウム粉、銅粉あるいは各種ウイスカーでもかま
わない。
(助剤) 本発明で用いる助剤は、熱可塑性樹脂と水とを溶融混練
している際に、熱可塑性樹脂中へ水が徐々に分散するの
を助け、結果的に熱可塑性樹脂が水に分散したような連
続相が水である水性分散液を製造することを主たる働き
とするものである。溶融混練によつてかような現象を生
じさせることが、微粒子を製造する原因になると考えら
れる。すなわち助剤を使用しないで単に熱可塑性樹脂と
充填材及び水との3者を溶融混練するだけでは微粒子は
製造できず、したがつて本発明の目的は達成できない。
このような作用を示す助剤の一般的概念としては、その
分子中で親水基と親油基の両者を有するものであり、よ
り具体的には次に示す化合物を単独又は2種以上混合し
ている。
(A)水膨潤性又は水溶性の熱可塑性樹脂 (B)不飽和カルボン酸類で変性された水難溶性又は水不
溶性の熱可塑性樹脂 (C)界面活性剤(A及び/又はBと併用して用いること
が多い) (D)有機溶剤(A及び/又はB及び/又はCと併用して
用いる) (E)その他(A及び/又はBと併用して用いる) (A)水膨潤性又は水溶性の熱可塑性樹脂 水に対して膨潤するか又は溶解(無限膨潤)するもので
あり、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースあるいはそのナトリウム塩、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸
アミド等を例示することができる。
これらの中ではポリビニルアルコールとくにケン化度65
〜98%更には80〜97%の部分ケン化ポリビニルアルコー
ルが好都合である。
これらの助剤は、前述の熱可塑性樹脂と水と共に混練さ
れると、まず助剤が熱可塑性樹脂中に均一に練り込ま
れ、続いて水によつて助剤が膨潤し熱可塑性樹脂を分断
して行き、更に水が内部にまで浸透し内部に存在する助
剤を膨潤させ熱可塑性樹脂の分断を促進し、最終的に水
によつて熱可塑性樹脂が細く分断されたような水性分散
液を与えるものと考えられる。
この種類の助剤の特徴としては、適用できる熱可塑性樹
脂の種類が後述の助剤に比べて少いこと、及び製造され
た微粒子が親水性になることである。
(B)不飽和カルボン酸類で変形された水難溶性又は水不
溶性の熱可塑性樹脂 水難溶性又は水不溶性の樹脂に不飽和カルボン酸類をグ
ラフト共重合したりブロツク共重合したものあるいは樹
脂中にランダム共重合させたものであり、とくに微粒子
原料の熱可塑性樹脂と相溶性が良好なもの、更には溶融
粘度が小さいものが好ましい。
相溶性の目安となる指標は溶解度パラメーター(Sp値)
であり、微粒子形成用熱可塑性樹脂と助剤用熱可塑性樹
脂(中和又はケン化前)とのSp値の差が2(ca/c
m31/2以内、とくに1(ca/cm31/2以内にあるこ
とが好ましい。Sp値は凝集エネルギー密度の1/2乗値と
して定義される値であり、原子団のモル容への寄与値Vi
及び原子団の凝集エネルギーEnを、D.W.Van.Klevelen “Properties of Polymers”(Elsevier,1972)記載の
値を用い、式 から計算して求めることができる。また溶融粘度の小さ
いものとは分子量の小さいワツクス状のものが例示でき
る。
この変性樹脂は不飽和カルボン酸類に由来するカルボキ
シ基またはその誘導基を有しているので親水性ではある
ものの、基体となる樹脂が水難溶性又は水不溶性である
ので、水に対して膨潤しない。
また変性樹脂中の不飽和カルボン酸単位は、不飽和カル
ボン酸またはそのエステルあるいはこれらを中和又はケ
ン化して不飽和カルボン酸塩の形となつたものなどがあ
る。中でも不飽和カルボン酸塩が重合体1グラム中に 換算で0.1〜5ミルモル当量、とくに0.2〜4ミリモル当
量含有するものが好適である。
変性樹脂は前述した水難溶性または水不溶性の熱可塑性
樹脂を構成する単量体と不飽和カルボン酸類とを共重合
したものであつて、不飽和カルボン酸類として(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフ
タル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、ナジツク酸 (エンドシス−ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプト-5-エン-2-、3-ジカルボン酸)、無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン酸又はそ
の無水物、上記不飽和カルボン酸のメチル、エチル、プ
ロピル等のモノエステル、ジエステル等のエステル化
物、またアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモ
ニア塩等の不飽和カルボン酸塩などを例示することがで
きる。勿論、複数の単量体成分を共重合する代わりに、
熱可塑性樹脂たとえばオレフイン樹脂に前記の不飽和カ
ルボン酸類をグラフト重合、ブロツク重合してもよいこ
とは当業者には自明であろう。
本変性樹脂の好適態様は前述したように重合体1g中に
不飽和カルボン酸塩が 換算で0.1〜5ミリモル当量含有するものであるが、か
かる態様の変性樹脂を製造するには、予め不飽和カルボ
ン酸又はその無水物又はそのエステルで変性された熱可
塑性樹脂を塩基性物質すなわちアルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニア及びアミン等の水中で塩基として
作用する物質、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱酸
塩、水素化物、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、
弱酸塩、水素化物、これら金属のアルコキシドなどによ
つて中和又はケン化する方法あるいは微粒子製造過程に
おける溶融混練の途中で塩基性物質を添加し中和又はケ
ン化する方法が例示できる。このような塩基性物質の具
体例を以下に示す。
(1)アルカリ金属としては、たとえばナトリウム、カリ
ウム、アルカリ土類金属としては、たとえば、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、 (2)アミンとしてはヒドロキシルアミン、ヒドラジン等
の無機アミン、メチルアミン、エチルアミン、エタノー
ルアミン、シクロヘキシルアミン、 (3)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、水
酸化物、水素化物としては、たとえば酸化ナトリウム、
過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、 (4)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の弱酸塩とし
ては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、 (5)アンモニアおよびアミンの化合物としては、たとえ
ば水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物たとえ
ばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドラジン
水和物等を挙げることができる。
塩基性物質により中和またはケン化されたカルボン酸基
あるいはカルボン酸エステル基としては、カルボン酸ナ
トリウム、カルボン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ
金属塩、カルボン酸アンモニウムが好適であり、中でも
カルボン酸カリウムが好ましい。
この種類の助剤の特長としては、適用できる熱可塑性樹
脂の種類が多いこと、及び得られる微粒子の大きさが小
さいことである。
(C)界面活性剤 界面活性剤は好適には単独で使用されず、前記助剤A及
び/又はBと一緒に併用される。しかし単独で使用する
のを妨げるものではない。使用する界面活性剤はアニオ
ン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、両性イオン界面活性剤のいずれでもかまわないが、
とくにアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤が、前
記助剤A及び/又はBと相俟つて直径が50μ以下、とく
に1μ未満の超微粒子を製造できるので好適である。
ここでアニオン界面活性剤としては、最初からアニオン
界面活性剤の形になつているもののほかに、前述した
(1)〜(5)の塩基性物質と反応して最終的にアニオン界面
活性剤となるような有機化合物も包含する。すなわち熱
可塑性樹脂とA及び/又はB及び該有機化合物とを溶融
混練し、その後塩基性物質を添加して溶融混練を続けて
有機化合物をアニオン界面活性剤に転換する方法も包含
する。
かかる有機化合物は、塩基性物質と反応してアニオン界
面活性剤となるものであれば如何なるものでもよく、好
適なものとして第1級高級脂肪酸、第2級高級脂肪酸、
第1級高級アルコール硫酸エステル、第2級高級アルコ
ール硫酸エステル、第1級高級アルキルスルホン酸、第
2級高級アルキルスルホン酸、高級アルキルジスルホン
酸、スルホン化高級脂肪酸、高級脂肪酸硫酸エステル、
高級脂肪酸エステルスルホン酸、高級アルコールエーテ
ル硫酸エステル、高級アルコールエーテルスルホン酸、
高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル、アル
キルベンゼンスルホン酸、アルキルフエノールスルホン
酸、スルキルナフタリンスルホン酸、アルキルベンゾイ
ミダゾールスルホン酸等が例示できる。これらの中でも
取り分けて好適なものとして高級脂肪酸類とくに炭酸原
子数10〜20の飽和または不飽和の高級脂肪酸が好適であ
り、より具体的にはカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ス
テアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、
ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸、あるいはこ
れらの混合物などが挙げられ、とくに不飽和脂肪酸が好
ましい。
界面活性剤の具体例としては、アニオン界面活性剤及び
ノニオン界面活性剤を代表として例示すると、 前者は第1級高級脂肪酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1
級高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコー
ル硫酸エステル塩、第1級高級アルキルスルホン酸塩、
第2級高級アルキルスルホン酸塩、高級アルキルジスル
ホン酸塩、スルホン化高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステ
ルスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステ
ル塩、高級アルコールエーテルのスルホン酸塩、高級脂
肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルフエノールスルホン酸
塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、アルキルベンゾ
イミダゾールスルホン酸塩等、 後者はアルキルエーテル、アルキルアリルエーテル、ア
ルキルチオエーテル、アルキルエステル、ソルビタンモ
ノアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアマ
イド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ペン
タエリスリツトエステル、サツカローズエステル、脂肪
酸エタノールアミド、メチロールアミド、オキシメチル
エタノールアミド等を挙げることができる。
勿論これらの例示以外のアニオン及びノニオン界面活性
剤、更にここでは例示しないカチオン界面活性剤、両性
イオン界面活性剤を使用してよく、これらの界面活性剤
の更に詳しい具体例は、たとえば堀口博著「合成界面活
性剤」(昭41,三共出版)に開示してある。
上記の界面活性剤のうち、塩基性物質の添加処理によつ
てアニオン界面活性剤に転換したものを用いると、製造
した微粒子がアルカリ側すなわちpH9以上の性質を示
す。又ノニオン界面活性剤ではpHがほぼ中性の性質を示
す微粒子となる。尚ノニオン界面活性剤の場合はHLB価1
0以上、とくに13〜19更に14〜19のものが更に直径の小
さい粒子となるので好ましい。HLB価はGriffinの式によ
り導かれるものであつて、詳細は界面活性剤便覧(西一
郎他著、産業図書、昭35)307〜310頁に開示されてい
る。
(D)有機溶剤 有機溶剤は高分子量あるいは狭分子量分布で溶融粘度が
高く、溶融混練し難い熱可塑性樹脂を微粒子化するとき
に使用する。したがつてメルトフローレート(MFR、ASTM
D 1238)が1g/10min未満の樹脂に適用するとその効
果が著しく発揮されるが、勿論溶融粘度の小さいすなわ
ちMFRが1g/10min以上の樹脂にも適用できる。また有
機溶剤は単独で使用されるのではなく、前述のA及び/
又はB及び/又はCと共に併用される。
かかる有機溶剤の例としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルベンゼ
ンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタンなどの脂
肪酸炭化水素、トリクロロエチレンなどのハロゲン化炭
化水素等がある。
(E)その他 以上A〜Dに挙げたものの他に、合成又は天然油、石油
樹脂、ロジン、アスフアルトといつたものをA及び/又
はB必要に応じ更にC、Dと共に併用してもよく、中で
も石油樹脂、ロジン、アスフアルトはAの水膨潤性又は
水溶性樹脂と組み合わせるのが好ましい。また合成油や
天然油は前記有機溶剤(D)の代わりに用いられることが
多い。
(助剤の好適態様) 助剤の使用形態は種々あるが、たとえばA又はBの単独
使用、AとBの併用、A及び/又はBとCの併用、A及
び/又はBとDの併用、A及び/又はBとCとDの併用
更にAとEの併用等を挙げることができる。更に好まし
くは粒子径を比較的大きく(概ね50μ以上)するときは
中和又はケン化した変性樹脂(B)を用いたり、小さく
(概ね50μ未満)するときは中和又はケン化した変性樹
脂(B)と界面活性剤(C)を用いたり、とくに中性の微粒子
をねらうときは前記の組合せのうち(C)としてノニオン
界面活性剤を選択したり、溶融粘度の大きい樹脂の微粒
子をねらうときには中和又はケン化した変性樹脂(B)と
界面活性剤(C)及び有機溶剤(D)または合成油または天然
油を用いたり、更には粒子を親水性にする場合には水溶
性樹脂(A)を用いたりする。
助剤の使用量は微粒子化しようとする熱可塑性樹脂の種
類あるいは助剤の種類によつても異なるが、概ね熱可塑
性樹脂100重量部に対し助剤1〜60重量部好ましくは2
〜25重量部とくには5〜20重量部である。とくに本発明
の好適態様として熱可塑性樹脂と中和又はケン化した変
性樹脂及び界面活性剤を使用する場合には、熱可塑性樹
脂100重量部に対し変性樹脂1〜60重量部、界面活性剤4
0重量部以下、好ましくは変性樹脂2〜30重量部界面活
性剤0.1〜10重量部の割合で混合する。またこの組合せ
において界面活性剤の代わりに水膨潤性又は水溶性の熱
可塑性樹脂を用いる場合もほぼ前記の割合でよい。
また有機溶剤(D)や合成または天然油を用いる場合に
は、熱可塑性樹脂を完全に溶解するような量を必要とし
なく、溶融混練機内での溶融トルクを下げ混練し易くす
るだけの量、すなわち熱可塑性樹脂を膨潤させる程度の
少量の配合量で十分である。
(水の添加) 熱可塑性樹脂、充填材及び助剤とからなる系に添加する
水の量は、微粒子化できる量であればよく、微粒子化し
ようとする熱可塑性樹脂の種類、助剤の種類、溶融混練
手段の種類等によりその量は異なるので一概に規定でき
ないが、熱可塑性樹脂と助剤の合計100重量部に対して
約0.1重量部以上である。水の量がこの範囲内にあるこ
とにより、目的とする熱可塑性樹脂を微粒子化できる。
しかし微粒子を固相状で得ようとすれば、添加する水の
量はできる限り少ない方がよく、したがつて固相状で得
る場合の水の上限添加量は約40重量部である。
水の添加方法としては種々の形ができ、たとえば溶融混
練前に予め熱可塑性樹脂、充填材及び助剤と一緒に添加
される方法、溶融混練中に水を序々に添加してゆく方法
がある。また添加する水は、純粋に水として添加するだ
けでなく、たとえば助剤に界面活性剤を用いる際水溶液
として添加して界面活性剤と水とを一緒に添加する方法
がある。
(その他配合可能な成分) 本発明の製造方法を利用するにあたつては、前述の如き
成分の他に公知の種々の染料を配合してもよい。かかる
染料としては、フタロシアニンブルー、アニリンブル
ー、アルコオイルブルー、クロームイエロー、ウルトラ
マリンブルー、キノリンイエロー、ランプブラツク、ロ
ーズベンガル、ジアゾイエロー、ローダミンBレーキ、
カーミン6B、キナクリドン誘導体あるいはアジン系ニ
グロシン、インジユリン、アゾ系、アントラキノン系、
トリフエニルメタン系、キサンテン系、フタロシアニン
系などの油溶性染料等がある。
〔コンポジツト粒子の製造方法〕
コンポジツト粒子を製造するには、前記の熱可塑性樹
脂、充填材、助剤及び水とを溶融混練すればよい。この
際、水を一括して多量に配合すると溶融混練しても微粒
子化が生じ難いか又は生じないので、使用する水は徐々
にあるいは分割して添加する。分割して添加する場合
は、その1回当りの配合量は熱可塑性樹脂100重量部に
対して約20重量部以下が好ましい。また他の成分の添加
順序はとくに制限はないものの、充填材は熱可塑性樹脂
と同時に配合されるべきである。
本発明においては、前記4成分(熱可塑性樹脂、充填材
及び助材は多種類混合して用いても、各1成分と考え
る)の存在下で溶融混練する。かかる簡単な操作によ
り、熱可塑性樹脂と充填材とが微粒子化する理由は不明
であるが、本発明者らが推測するに、熱可塑性樹脂と充
填材とが溶融混練によつて均一に混合されると共に助剤
も均一混合され、溶融混練物中に均一に分散した助剤の
親水基の作用により水が溶融混練中に取り込まれ分散し
てゆくものと考える。そして溶融混練時の剪断力や溶融
した熱可塑性樹脂の表面張力あるいは分散した水の表面
張力等が相互に作用しあつて、樹脂を球状に微粒子化す
ると考えられている。したがつて、本発明の方法によつ
て得られる微粒子は、水を分散媒他の成分を分散質とす
る0/W型の水性分散液の一種と考えることができる。こ
のことは、水の添加量が40重量部以下とくに1重量部以
下(熱可塑性樹脂100重量部に対して)と少なく、固相
状で得られる微粒子もその電気伝導度を測定すると水と
同様な良電導性を示すこと及び水を加水し攪拌すると分
散することからも支持される。したがつて水の量が少な
い場合は、見掛け上は微粒子の集合した固相状のもので
あつても、水が分子膜状になつて微粒子間に連続的に存
在しているものと考えられる。
溶融混練手段は、熱可塑性樹脂を溶融混練する公知の種
々の方法が適用できるが、好適にはニーダーや押出機、
とくに多軸押出機、更には2軸押出機を用いるのが好ま
しい。
前記4成分の配合割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対
して充填材1〜200重量部、助剤1〜60重量部、水0.1重
量部以上である。勿論、使用する熱可塑性樹脂の種類に
よつては、たとえばポリ1-ブテンのように充填材を多配
合しても溶融混練性が損われないものもあるので、この
場合はもつと多量に充填材を配合してもよい。また、助
剤も60重量部を越えて配合してもよいが、この場合には
得られる微粒子は、目的とする熱可塑性樹脂の性質を良
好に発揮し得なくなる傾向になることに留意すべきであ
る。さらに水の上限添加量はとくに規定はないが、あま
り多量に配合すると得られた微粒子を分別採取するため
の作業が複雑になるので、できれば固相状で微粒子を得
るべきである。よつてこの場合には、40重量部以下とく
に硬くて脆い状態すなわち実質微粒子のみが集合した塊
状で得たい場合には20重量部以下、好ましくは10重量部
以下、とくに5重量部以下とする。このような少量の水
の添加量でも微粒子化することを考えれば、多量の水を
配合して微粒子を得たとしても、その微粒子は少量の水
の添加下ですでに行われていたものと推定される。
〔実施例〕
以下本発明の好ましい例を実施例として示すが、本発明
はとくにことわりのない限り何らこれらの例に制限され
るものではない。
また実施例中における部はすべて重量部を示す。
実施例1 熱可塑性樹脂として低密度ポリエチレン(密度=0.915
g/cm3、MFR=70g/10分、Sp値=7.80(ca/cm3
1/2)100部と、助剤としてエチレン−アクリル酸共重合
樹脂(アライドケミカル(株)製A-Cポリエチレン512
0、アクリル酸含量15wt%、-COO-基=2.14mmo当量/
g、粘度(140℃)=650cps、密度=0.93g/cm3、Sp値
=8.58(ca/cm31/2)10部と無水マレイン酸グラフ
トポリエチレン(無水マレイン酸含量=3.3wt%、-COO-
基=0.67mmo当量/g、密度=0.94g/cm3、Sp値=8.
06(ca/cm31/2)5部、カーボンブラツク10部(#
30三菱化成社製 以下同じ)を加圧型ニーダー中に投入
し、140℃で30分間溶融混練する。
次に助剤として配合した熱可塑性重合体の全カルボン酸
を中和するのに必要な水酸化カリウム1.39部(1.0化学
当量)を溶解した20部のアルカリ水を、ニーダー接続し
たポンプを用い、5分間で圧入する。ニーダー内の圧力
は3kg/cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は黒色の固体であつた。この
固体を水中に投入し攪拌さたところ、内容物は水中に分
散し、形状を顕微鏡で観察した所真珠状の微粒子であつ
た。又、分散粒子の大きさをコールターカウンターで測
定したところ、平均粒径3.3μであり、また、粒径累積
度分布曲線におけるD90は6.1、D10は1.5と粒径分布も
狭かつた。尚得られた粒子の粒径分布を第1図に示す。
実施例2 (助剤Aの製造) 実施例1で用いたと同じエチレン−アクリル酸共重合樹
脂、100部を常圧型ニーダ中に投入し、140℃で溶融混練
する。次に水酸化カリウム12.0部(-COO-基に対し1.0化
学当量)を溶解したアルカリ水40部を徐々に滴下し、水
が蒸発した後更に30分間混練を行い冷却する。
(助剤Bの製造) 実施例1で用いたと同じ無水マレイン酸グラフトポリエ
チレンを用い、水酸化カリウム3.76部を溶解したアルカ
リ水酸化20部を滴下した以外は、参考例1と同じとし
た。
(実施例) 実施例1で用いたと同じ低密度ポリエチレン100部と、
助剤A及び助剤Bをそれぞれ10部、5部及びチタンホワ
イト10部を加圧型ニーダーに投入し、140℃で30分間溶
融混練する。
次にニーダーを接続したポンプを用い、20部の水を5分
間で圧入する。ニーダー内の圧力は3kg/cm2Gとなつ
た。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は白色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠の微
粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカウ
ンターで測定したところ、平均粒径3.7μであり、D90
=6.4μ、D10=1.9μであつた。
実施例3 熱可塑性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
(酢酸ビニル含有19wt% 密度=0.97g/cm3、MFR=15
0g/10分、Sp値=8.06(ca/cm31/2)100部と、助
剤として実施例1で用いたと同じ無水マレイン酸グラフ
トポリエチレン10部及び塩基性物質と反応してアニオン
界面活性剤になる有機化合物としてオレイン酸2部、カ
ーボンブラツク10部を加圧型ニーダー中に投入し、140
℃で30分間溶融混練する。
次に助剤として配合した熱可塑性重合体と有機化合物の
全カルボン酸を中和するのに必要な水酸化カリウム1.60
部(1.0化学当量)を溶解した20部のアルカリ水を、ニ
ーダーに接続したポンプを用い、5分間で圧入する。ニ
ーダー内の圧力は3kg/cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は黒色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の
微粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒径1.7μであり、D
90=3.4μ、D10=0.8μであつた。尚得られた粒子の粒
径分布図を第2図に示す。
実施例4 実施例3で用いたと同じエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂100部と、フエライト20部を加圧型ニーダー中に投入
し、140℃で30分間溶融混練する。
次に、オレイン酸カリウム5部を溶解した20部のオレイ
ン酸カリウム水溶液20部を、ニーダに接続した手動注入
装置を用いて5分間で圧入した。ニーダー内の圧力は3
kg/cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は褐色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の
微粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒径5.7μであり、D
90=9.1μ、D10=3.1μであつた。
実施例5 熱可塑性樹脂としてエチレン・1-ブテン共重合樹脂(エ
チレン含量93mo%、密度=0.89g/cm3、MFR=15g/
10分、Sp値=7.84(ca/cm31/2)100部と、助剤と
して無水マレイン酸グラフトポリエチレン(無水マレイ
ン酸含量=3.3wt%、-COO-基=0.67mmo当量/g、密
度=0.94g/cm3、Sp値=8.06(ca/cm31/2)10
部、カーボンブラツク10部を加圧型ニーダー中に投入
し、140℃で30分間溶融混練する。
次にエマルゲン430(花王(株)製ノニオン界面活性
剤)5部を溶解した20部の界面活性剤水溶液を、ニーダ
ーに接続した手動注入装置を用いて5分間で圧入した。
ニーダー内の圧力は3kg/cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は黒色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の
微粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒径4.5μであり、D
90=7.4μ、D10=2.3μであつた。
実施例6 実施例3で用いたと同じエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂100部と、助剤として実施例1で用いたと同じ無水マ
レイン酸グラフトポリエチレン10部及びオレイン酸カリ
ウム5部、カーボンブラツク10部を加圧型ニーダー中に
投入し、140℃で30分間溶融混練する。
次に助剤として配合した熱可塑性重合体の全カルボン酸
を中和するのに必要な水酸化カリウム0.38部(1.0化学
当量)を溶解した20部のアルカリ水を、ニーダーに接続
したポンプを用い、5分間で圧入する。ニーダー内の圧
力は3kg/cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は黒色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の
微粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒径1.7μであり、D
90=3.1μ、D10=0.9μであつた。
実施例7 実施例3で用いたと同じエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂100部と、参考例2の助剤A10部、チタンホワイト10
部を加圧型ニーダー中に投入し、140℃で30分間溶融混
練する。
次にオレイン酸カリウム5部を溶解した20部のオレイン
酸カリウム水溶液を、ニーダーに接続した手動注入装置
を用いて5分間で圧入する。ニーダー内の圧力は3kg/
cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は白色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の
微粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒径3.4μであり、D
90=6.2μ、D10=1.9μであつた。
実施例8 同方向回転噛合型2軸スクリュー押出機(池貝鉄工製PC
M-30 L/D=20)のホツパーより、実施例1で用いた低密
度ポリエチレンとエチレン−アクリル酸共重合樹脂、無
水マレイン酸グラフトポリエチレン、カーボンブラツク
の100/10/5/10の割合の混合物を125部/時間の速度で
供給し、同押出機のベント部に設けた供給口より水酸化
カリウムの25%水溶液を6部/時間の割合で連続的に
供給し、加熱温度160℃で連続的に押し出した。押し出
された樹脂等混合物は同押出機出口に設置した、ジヤケ
ツト付きスタテイツクミキサーで90℃まで冷却し取り出
した。取りだした物は黒色の固体であつた。この固体を
水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の微粒子
であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカウンタ
ーで測定したところ、平均粒径2.1μであり、D90=3.5
μ、D10=1.0μであつた。
実施例9 実施例8で用いた押出機と同じ押出機を用い、同押出機
のホツパーより実施例1で用いた低密度ポリエチレン、
実施例2の助剤Bの粉砕物、オレイン酸カリウム、カー
ボンブラツクの100/10/2/10の割合の混合物を122部/
時間の速度で供給し、同押出機のベント部に設けた供給
口より水を2部/時間の割合で連続的に供給し、加熱温
度160℃で連続的に押し出した。押し出された樹脂等混
合物は同押出機出口に設置した、ジヤケツト付きスタテ
イツクミキサーで90℃まで冷却し取り出した。取り出し
た物は黒色の固体であつた。この固体を水中に分散し形
状を顕微鏡で観察した所真珠状の微粒子であつた。又、
分散粒子の大きさをコールターカウンターで測定したと
ころ、平均粒径0.9μであり、D90=2.1μ、D10=0.5
μであつた。
実施例10 熱可塑性樹脂として実施例1で使用した低密度ポリエチ
レン30部と、ポリエチレンワツクス(密度=0.93g/cm
3、分子量=4000、Sp値=7.80(ca/cm31/2)70
部、助剤として実施例1で使用したエチレン−アクリル
酸共重合樹脂8部及び無水マレイン酸グラフトポリエチ
レン10、カーボンブラツク10部、電荷付与剤としてニグ
ロシンオイルブラツク5部を加圧型ニーダー中に投入
し、140℃で30分間溶融混練する。
次に助剤中の全カルボン酸を中和するのに必要な水酸化
カリウム1.26部(1.0化学当量)を溶解した20部のアル
カリ水を、ニーダーに接続したポンプを用い、5分間で
圧入する。ニーダー内の圧力は3kg/cm2Gとなつた。
その後30分間混練を続けた後ニーダーを60℃迄冷却し内
容物を取りだした。内容物は黒色の固体であつた。この
固体を水中に分散し形状を顕微鏡で観察した所真珠状の
微粒子であつた。又、分散粒子の大きさをコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒径5.3μ、D90=8.8
μ、D10=2.7μであつた。
この内容物を乾燥後一次粒子になるように解しトナーを
得た。このトナー8重量部を150〜250メツシユの粒度を
持つた鉄粉100重量部と混合し、セレン系合金を感光体
とする熱ロール定着式複写機を使用してコピーを取つた
ところ、高画質で、カブリの少ないコピーが得られた。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明の製造方法によれば対象
成分を押出機等を用いて単に溶融混練するだけで、コン
ポジツト粒子が得られ、また溶融混練時間、混練温度、
添加水量あるいは使用する溶融混練機の種類を適宜選ぶ
ことにより、製造する粒子径をサブミクロンから数十ミ
クロンの範囲囲で自在に制抑できる。さらに得られる粒
子の粒径分布も狭く、実質球状である。
故にこのようにして得られたコンポジツト粒子は、例え
ば静電複写用トナーや磁性流体あるいは樹脂改質材さら
にはマスターバツチ用原料として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は粒径分布を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂、充填材、水及び熱可塑性樹
    脂中へ水が分散していくことを補助する助剤とを溶融混
    練して、樹脂成分と充填材とが一体化された微粒子を製
    造することを特徴とするコンポジツト粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が水に対して非膨潤性である
    特許請求の範囲第1項記載のコンポジツト粒子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂がオレフイン系樹脂である特
    許請求の範囲第1項記載のコンポジツト粒子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂がポリエチレンまたはエチレ
    ンと他のエチレン系不飽和単量体との共重合体である特
    許請求の範囲第1項記載のコンポジツト粒子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記助剤がエチレン系不飽和カルボン酸類
    で変性された水難溶性または水不溶性の熱可塑性樹脂で
    ある特許請求の範囲第1項記載のコンポジツト粒子の製
    造方法。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂とカルボン酸類変性熱可塑性
    樹脂とが、溶解度パラメーター(SP値)の差が2(ca
    /cm31/2以内となるように組合される特許請求の範囲
    第5項記載のコンポジツト粒子の製造方法。
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