JP2677378B2 - 変性エチレン系重合体微粒子分散体およびその製造方法 - Google Patents

変性エチレン系重合体微粒子分散体およびその製造方法

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章夫 森永
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【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、変性エチレン系重合体微粒子分散体および
その製造方法に関し、より詳細には、たとえば油性印刷
インキの配合剤として有用性の高い変性エチレン系重合
体微粒子の炭化水素系有機溶媒分散体およびその製造方
法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 従来から、油性印刷インキ、特に平版またはオフセッ
ト印刷インキにおけるタック性、耐摩耗性などを改良す
るため、印刷インキにはポリエチレンワックスなどが配
合されている。このような場合には、配合されるワック
ス類は、印刷インキ中に均一に混合される必要がある。
このように、印刷インキ中にワックス類を均一に配合
する方法としては、粉砕ワックスを用いる方法、固体ワ
ックスを練込む方法、オイル中で晶析させたワックスを
用いる方法などが知られている。
ところが、上記のような印刷インキにワックスを配合
する方法の内で、前記粉砕ワックスを用いる方法あるい
は固体ワックスを練込む方法では、ワックス粒子の粒径
分布が広いために、このようなワックスが配合された印
刷インキでは鮮明な印刷像が得られないという問題点が
あり、またこのような方法においては、印刷インキにワ
ックスを多量に配合しないと所望の効果が得られないと
いう問題点がある。さらに、前記の晶析ワックスを用い
る方法では、晶析ワックスの粘度が高く、従って低濃度
の晶析ワックスしか得られず、印刷インキに多量に配合
する必要があるという問題点がある。
一方、平版インキ用重合体分散物を製造する方法とし
て、特開昭60-6730号公報には、重合体含有水性乳化物
を凝固させ、得られた乳化物凝固体に非水ビヒクルを添
加し、次いで乳化物凝固体と非水ビヒクルとの混合物を
水相が分離されるまで撹拌し、このようにして分離され
た水相を除去し、前記分散物を製造する方法(フラッシ
ング法)が記載されている。
しかしながら、上記の混合物は粘度がかなり高いため
に、混合物を撹拌する際に、強力なニーダーを必要とす
るという操作上の難点があり、しかも重合体粒子の分散
状態も必ずしも良好とは言えない。
ところで、特開昭61-66723号公報には、エポキシ系化
合物エマルジョンをアミン系化合物で粒子状に硬化して
得たエポキシ系球状粒子をスラリーから分散媒置換法で
有機溶媒に分散させることを特徴とするエポキシ系球状
粒子の有機溶媒への分散方法が開示されている。
この方法では、具体的には界面活性剤で分散されたエ
ポキシ樹脂粒子を、過することにより、水とエポキシ
樹脂粒子とを分離している。このように分散状態にある
粒子を直接過する方法においては過効率が著しく低
くなる。従って、このような方法は、工業的にインキを
製造するような方法には利用しにくいという問題点を有
している。
しかし、この方法により得られるエポキシ樹脂はイン
キの耐摩耗性を向上させるとの効果はないので、インキ
配合剤としては使用することができない。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決しよ
うとするものであって、以下の目的を有している。
すなわち、本発明の第1の目的は、炭化水素系有機溶
媒中に変性エチレン系重合体の微粒子が均一に分散した
分散体であって、水分含有率が非常に低い変性エチレン
系重合体微粒子の有機溶媒分散体を提供することにあ
る。
本発明の第2の目的は、たとえば、インキに少量配合
することによってインキのタック性、耐摩耗性、転写防
止性能、耐スリップ性などの特性を向上させることがで
きる変性エチレン系重合体微粒子の有機溶媒分散体を提
供することにある。
本発明の第3の目的は、上記変性エチレン系重合体微
粒子分散体を、複雑な操作や格別の装置を用いることな
く、効率的に製造することができる方法を提供すること
にある。
発明の概要 本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散体は、
炭化水素系有機溶媒と、該溶媒中に分散された微粒子状
の樹脂とからなる微粒子分散体において、 該樹脂は、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性さ
れた変性エチレン系重合体からなり、該樹脂の平均分散
粒径が0.3〜20μmであり、 該変性エチレン系重合体は酸化が0.3〜75mg-KOH/gで
ある原料変性エチレン系重合体から形成されたものであ
り、 該微粒子分散体中における該変性エチレン系重合体の
濃度が15〜60重量%であり、かつ、 該微粒子分散体中における水分含有率が2.5重量%以
下であることを特徴としている。
本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散体の製
造方法は、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性さ
れかつ0.3〜75mg-KOH/gの酸価を有する原料変性エチレ
ン系重合体を、該重合体のカルボキシル基の少なくとも
1部を塩基性物質で中和するとともに、平均分散粒径が
0.3〜20μmの微粒子として水性分散媒中に分散させて
水性分散体を調製し、 次いで少なくとも中和に消費された塩基性物質を中和
するのに必要な量の酸を加えて該微粒子を凝集させて凝
集物と水とを分離し、得られた凝集物を、未乾燥の状態
で、親水性溶媒を用いて洗浄した後、該凝集物を炭化水
素系有機溶媒に再分散させることを特徴としている。
本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散体は、
上記のように、特定のエチレン系重合体が炭化水素系有
機溶媒中に微粒状に安定に分散され、かつ水分含有率が
低い。従ってこの変性エチレン系重合体微粒子分散体
を、たとえば油性インキに添加することにより、インキ
のタック性、耐摩耗性などが向上し、さらに転写防止、
耐スリップ性などの特性も改善される。しかも分散質で
あるこの変性エチレン系重合体微粒子は粒径が微細で、
均斉であることから、この分散質が分散されている変性
エチレン系重合体微粒子分散体を、従来のワックス類に
比して油性インキに少量添加するだけで上記効果が得ら
れる。
また、本発明の製造方法によれば、複雑な操作や格別
の装置を必要とすることなく、通常用いられている装置
を用いて効率的に変性エチレン系重合体微粒子分散体を
製造することができる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る変性エチレン系微粒子分散体につ
いて説明する。
本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散体は、
基本的には、炭化水素系有機溶媒と、該溶媒中に分散さ
れた微粒子状の樹脂とから構成されている。
この微粒子状の樹脂は、不飽和カルボン酸またはその
誘導体で変性された変性エチレン系重合体から形成され
たものである。本発明で変性エチレン系重合体微粒子分
散体を製造するための原料として用いられる原料変性エ
チレン系重合体は、酸価が0.3〜75mg-KOH/g、好ましく
は1.5〜30mg-KOH/gである。この酸価が0.3mg-KOH/gより
も小さい場合には、得られた変性エチレン系重合体の粒
径が大きくなるため好ましくなく、また75mg-KOH/gより
も大きい場合には、この微粒子の親水性が増すので、炭
化水素系有機溶媒へ再分散させることが困難になるため
好ましくない。
本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散体で
は、分散されている変性エチレン系重合体微粒子の平均
分散粒径(メジアン径)が0.3〜20μm、好ましくは2
〜10μmである。この平均分散粒径が、0.3未満では、
インキ膜厚より小さ過ぎるため耐摩耗性が得られなくな
るため好ましくなく、また、20μmを超えると、インキ
面の光沢が悪くなるため好ましくない。
また、本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散
体中における前記変性エチレン系重合体の濃度は、15〜
60重量%、好ましくは30〜50重量%である。この濃度が
15重量%未満では、インキへ添加する該分散体の量が増
え、従って同伴する分散媒の量がインキ中で無視できな
い量となりインキ媒体と分散媒が同種類である必要が生
じ、汎用性が乏しくなるため好ましくなく、また、60重
量%を超えると、該分散体の粘度が高くなり作業性が悪
くなるため好ましくない。
本発明の微粒子分散体の水分含有率は、2.5重量%以
下、好ましくは2.0重量%以下、特に好ましくは0〜1.0
重量%の範囲内にある。この水分含有率を2.5重量%以
下にすることによって、たとえばインキ用の配合剤とし
て有効に使用することができる。また、貯蔵容器の防錆
処理を簡単に済ませることができるとの利点もある。従
って、水分含有率が2.5重量%を超えると、たとえば、
インキ配合剤として使用した場合に、タック性あるいは
耐摩耗性などの特性が充分に向上せず、また、グラビア
インキに使用すると色抜けがおきるとの傾向がある。
なお、本願出願人は、「変性エチレン系微粒子分散体
およびその製造方法」の発明について既に出願している
(特願昭62-201848号)。この出願に係る発明は、概
略、特定の変性エチレン系重合体からなる微粒子の水性
分散体に、酸を添加することにより前記微粒子を凝集さ
せた後、水を除去することなく、この凝集物に炭化水素
有機溶媒を添加して前記微粒子を溶媒相中に移行させ、
次いで水相を除去することにより、変性エチレン系微粒
子分散体を製造する方法である。
従って、水性分散体中か炭化水素分散媒中に変性エチ
レン系重合体を移行させる際に、少量の水も移行してし
まうため、得られた分散体中の水分含有率は、一定以下
に制御することはできず、この分散体における水分含有
率は、通常は5〜20重量%程度であった。
本発明の微粒子分散体では、微粒子の分散粒径分布が
著しくシャープであり、分散粒径の標準偏差値(σ)
は、通常、20μm以下であり、特に公的な製造条件を設
定することにより5μm以下にすることができる。
また、この変性エチレン系重合体微粒子分散体では、
微粒子の粒径が微細であり、しかも、エチレン系重合体
濃度を一定の範囲内で、変動させることができる。しか
も高濃度にすることによっても分散体の粘度が著しく上
昇することが少ない。たとえば濃度40重量%の分散体
は、温度25℃で測定した粘度(B型粘度計を用いて測
定)が、通常は、1〜10,000センチポイズ、特に20〜1,
000センチポイズである。
次に、本発明に係る変性エチレン系重合体微粒子分散
体の製造方法について説明する。
変性エチレン系重合体 本発明に用いられる変性エチレン系重合体は、エチレ
ン系重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性
することにより得られる。
本発明において変性されるエチレン系重合体として
は、エチレンの単独重合体、またはエチレンとプロピレ
ン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプ
テン、1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセンなどの
他のα−オレフィンとの共重合体などが挙げられる。具
体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンあ
るいは高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1三元
共重合体、エチレン−ペンテン−1共重合体、エチレン
−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などが挙げられる。
このような未変性のエチレン系重合体の固有粘度
[η]は、一般に5dl/g以下、好ましくは0.04〜1dl/gの
範囲内にあることが望ましい。
このような未変性のエチレン系重合体のうちでも、固
有粘度[η]が0.08〜0.5dl/gで、しかも密度が0.91〜
0.98g/ccの範囲内にあるポリエチレンあるいはエチレン
−プロピレン共重合体の変性微粒子分散体を印刷インキ
に配合することにより、良好なワックスとして作用す
る。
上記のようなエチレン系重合体を変性して得られる変
性エチレン系重合体には、不飽和カルボン酸またはその
誘導体を用いて所定濃度に変性されたカルボキシル変性
エチレン系重合体、および高濃度に変性されたカルボキ
シル変性エチレン系重合体と、未変性の上記エチレン系
重合体との組成物があり、本発明においては、前記の変
性エチレンのいずれをも用いることができる。
本発明において、用いられる不飽和カルボン酸または
その誘導体としては、共重合可能な二重結合と、少なく
とも1つのカルボキシル基を有する化合物、およびこの
化合物の酸無水物、ならびに共重合可能な二重結合と、
塩基との反応によって電離したカルボキシル基を生じさ
せ得る基とを有するエチレン系不飽和単量体など(以
下、これらを併せて単に「エチレン系不飽和カルボン酸
単量体」ということがある)を挙げることができる。こ
のようなエチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、
具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマー
ル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸 (エン
ドシス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジ
カルボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン酸など
のエチレン系不飽和カルボン酸またはその無水物および
上記の不飽和カルボン酸のメチル、エチル、プロピルな
どのモノエステル、ジエステルなどの不飽和カルボン酸
エステルなどが挙げられるが、中でも、アクリル酸、メ
タクリル酸または無水マレイン酸が好ましく用いられ
る。
このようなエチレン系不飽和カルボン酸単量体は、得
られる変性エチレン系重合体の酸価が、前述の範囲内に
なるような量で使用される。なお、前述のようにエチレ
ン系重合体を高濃度で変性した場合には、酸価が前述の
範囲内になるように変性エチレン系重合体を未変性のエ
チレン系重合体で希釈して用いることができる。たとえ
ばカルボキシル変性エチレン系重合体と未変性エチレン
系重合体とを混合して使用する場合、カルボキシル変性
エチレン系重合体と未変性重合体とは、通常は、1:99〜
50:50、好ましくは3:97〜20:80の重量比で混合される。
また、エチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用量に
よって、得られる変性エチレン系重合体の結晶化度が変
化するため、後述の再分散溶媒に対する変性エチレン系
重合体の溶解性を考慮して、エチレン系不飽和カルボン
酸単量体の使用量は設定される。
なお、エチレン系不飽和カルボン酸単量体と上記共重
合体とを反応させる際には、共重合体の結晶化度を高く
保ち得るように共重合体に対応するエチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体の使用量が決定される。
このようにすることにより、得られる変性エチレン系
重合体が、後述するような再分散媒となる有機溶媒に溶
解することを防止できる。
たとえば再分散媒としてトルエン、ヘキサンなどの炭
化水素系有機溶媒を用いる場合には、結晶化度が45%以
上になるように、エチレン系不飽和カルボン酸単量体を
用いることが好ましい。このようにして得られた共重合
体の固有粘度[η](デカリン溶媒135℃で測定)は、
一般に5dl/g以下、好ましくは0.04〜1dl/gの範囲内にあ
る。
本発明で用いられるカルボキシル変性エチレン系重合
体としては、アクリル酸、メタクリル酸または無水マレ
イン酸をグラフトした変性エチレン系重合体が好まし
く、さらにこのような変性エチレン系重合体の固有粘度
[η]が、0.04〜0.5dl/gの範囲内にあることが好まし
い。
水性分散体の製造 本発明で用いられる水性分散体は、前述した変性エチ
レン系重合体を溶融状態において水性分散体中に添加
し、次いでこの変性エチレン系重合体中のカルボキシル
基の少なくとも一部を、塩基性物質を含む水性分散体中
で中和するとともに、この重合体を水中油型分散体に転
相させることにより得られる。
このように、変性エチレン系重合体を溶融状態におい
て水性分散体中に添加し、次いで、変性エチレン系重合
体のカルボキシル基の少なくとも一部を中和することに
より、カルボキシル基が水性分散媒中で高度に電離さ
れ、これに伴って水が溶融樹脂中に引き込まれるととも
に、水相との界面にアニオン状態のカルボキシル基が配
向して、アニオン性の乳化微粒子分散体が形成される。
この微粒子はアニオン性カルボキシル基によって、自己
乳化性および自己分散性を示すため、その微粒子の平均
分散粒径は、0.03〜20μm、好ましくは2〜10μmと微
細である。またその粒径の標準偏差値は20μm以下、好
ましくは5μm以下であって、粒度分布は極めてシャー
プである。
本発明において変性エチレン系重合体を微粒子状に分
散させるための中和に用いられる塩基性物質としては、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアおよびア
ミンなどのように、水中で塩基として作用する物質、ア
ルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物、ア
ルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物
などのように、水中で塩基として作用する物質、これら
金属のアルコキシドなどが挙げられる。このような物質
の具体例を以下に示す。
アルカリ金属としては、たとえばナトリウム、カリウ
ムを挙げることができ、またアルカリ土類金属として
は、たとえば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
を挙げることができ、 アミンとしては、たとえばヒドロキシルアミン、ヒド
ラジンなどの無機アミン、メチルアミン、エチルアミ
ン、エタノールアミン、シクロヘキシルアミンなどの有
機アミンを挙げることができ、 アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、水酸
化物、水素化物としては、たとえば酸化ナトリウム、過
酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸化
カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水
酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリウ
ム、水素化カリウム、水素化カルシウムを挙げることが
でき、 アルカリ金属およびアルカリ土類金属の弱酸塩として
は、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウムを挙げ
ることができ、 アンモニアおよびアミンの化合物としては、たとえば
水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物などを挙
げることができ、この四級アンモニウム化合物として
は、たとえばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
ヒドラジン水和物などを挙げることができる。
中和に用いられる塩基性物質は、カルボキシル基の少
なくとも一部、好ましくは20%以上が中和されるような
量で用いられることが望ましい。
変性エチレン系重合体と共に水性分散体を形成する水
は、変性エチレン系重合体基準で一般に100〜9900重量
%、好ましくは400〜900重量%の量で用いられる。変性
エチレン系重合体と塩基性物質が溶解された水とは、変
性エチレン系重合体の溶融温度以上、好ましくは130〜2
00℃の温度で混合されることが望ましい。変性エチレン
系重合体と塩基性物質水溶液とは、高剪断撹拌下に混合
されることが好ましく、通常は、ニーダー、加圧型ホモ
ミキサーあるいは単軸または多軸の押出型混練機などが
用いられる。
本発明において、上記のようにして得られた水性分散
体は、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤は
変性エチレン系重合体を微粒子状に分散させる際に水に
添加することもできるし、また、分散後にこの水性分散
体に酸を添加して塩基性物質を中和する際などに水性分
散体中に添加することもできる。
このように界面活性剤を添加することにより、凝集し
た変性エチレン系重合体微粒子を有機溶媒に容易に再分
散させることができる。
本発明において、界面活性剤を使用する場合、界面活
性剤としては、親水性・親油性バランス(HLB)の低い
ノニオン界面活性剤、好ましくはHLBが12以下、さらに
好ましくは10以下、特に好ましくは5〜10の範囲のノニ
オン界面活性剤が用いられる。具体的には、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル、多価ア
ルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アル
コール脂肪酸エステル、脂肪酸ショ糖エステル、アルキ
ロールアミド、ポリオキシアルキレンブロックコポリマ
ーなどの内で、HLBが上記範囲内にある界面活性剤が用
いられる。
これらのノニオン界面活性剤では一般に、ポリオキシ
エチレン単位の含有量が減少するとHLBが低下するの
で、エチレンオキサイドの付加モル数を調節することに
より、所望のHLBのノニオン界面活性剤が得られる。ノ
ニオン系界面活性剤の添加量は、変性エチレン系重合体
当り0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜2.0重量%の範囲
が望ましい。
微粒子の炭化水素系有機溶媒分散体の製造 本発明では、上記水性分散体に、少なくとも中和に消
費された塩基性物質を中和させるに必要な量の酸を添加
することにより、分散状の変性エチレン系重合体微粒子
を凝集させる。
すなわち、水性分散体に酸を添加すると、カルボキシ
ルアニオンの対イオンとなっている塩基が酸で中和さ
れ、カルボキシル基は、電離度の小さい水素イオン型と
なる。このため、変性エチレン系重合体微粒子は水中に
おける自己乳化性または自己分散性が大巾に減少し、凝
集する。
塩基の中和に用いられる酸としては、たとえば硫酸、
塩酸、硝酸、リン酸などの無機酸または各種スルホン酸
などの有機酸が用いられる。このような酸を用いると、
中和反応の結果形成される塩は水溶性を示す。このよう
な酸は、水相のpHが通常6以下、好ましくは2〜4とな
るような量で用いられる。
本発明において、中和時における水性分散体の温度は
室温で充分であるが、所望により、60℃程度まで加温し
てもよく、また、水性分散液の濃度は、操作性を考慮す
ると、5〜50重量%の範囲が好ましい。
本発明においては、このように凝集した変性エチレン
系重合体微粒子と水とを分離する。
分離方法は、特に限定されないが、本発明ではたとえ
ば、フィルター過、遠心分離、浮上分離などの方法が
用いられる。なお、フィルターを備えた遠心分離装置を
用いれば、水の除去操作と、ウエットケーキの親水性溶
媒による後述するような洗浄操作とを同一装置で効率的
に行なうことができる。
本発明においては、得られた凝集物のウエットケーキ
を、乾燥しないうちに親水性溶媒で洗浄することによ
り、ウエットケーキ中に残存する水分を親水性溶媒で置
換して除去する。
このように、ウエットケーキを親水性溶媒で洗浄する
ことにより、残存する水分のほとんどを除去できる。そ
して、このように親水性溶媒で洗浄することによって
は、ウエットケーキが乾燥状態になることはない。従っ
て、変性エチレン系重合体が本来有している親油性が損
なわれることなく、変性エチレン系重合体微粒子は、有
機溶媒に対する微粒子の再分散性が低下することはな
い。
本発明において、親水性溶媒としては、水および再分
散媒となる炭化水素系有機溶媒の両者に各々常温で10重
量%以上溶解する溶媒が用いられる。このような親水性
溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類が
好ましく用いられる。
なお後述する再分散に用いられる分散媒が親水性溶媒
であるときには、上記ウエットケーキの洗浄に、再分散
媒と同一の親水性溶媒を用いることもできる。親水性溶
媒は、ウエットケーキ中の微粒子と同重量もしくはそれ
以上の量で用いられる。
本発明では、親水性溶媒で洗浄されたウエットケーキ
を炭化水素系有機溶媒中に再分散させる。
炭化水素系有機溶媒としては、任意の有機溶媒を用い
ることができるが、たとえばグラビアインキなどの配合
剤として本発明に係る変性エチレン系微粒子分散体を用
いる場合には、トルエン、キシレン、メチルイソブチル
ケトン、イソプロピルアルコールなどが好ましく、オフ
セットインキなどの配合剤として用いる場合には、上記
の溶媒よりも高沸点のn−デカン、軽油または軽油の分
留溶剤等を用いることが好ましい。
再分散には、通常、撹拌手段を有する撹拌装置を用
い、10分〜300分間撹拌すればよい。特にホモミキサー
のような高性能分散装置を用いることにより、再分散を
より効率的に行なうことができる。
このように、ウエットケーキを炭化水素系有機溶媒に
再分散させることにより、変性エチレン系重合体微粒子
が有機溶媒中に分散した分散体(変性エチレン系重合体
微粒子分散体)が得られる。
このようにして得られた変性エチレン系重合体微粒子
分散体では、水分含有率が2.5重量%以下、好ましくは
2重量%以下、特に好ましくは0〜1.0重量%の範囲に
なる。
この変性エチレン系重合体微粒子分散体には、その貯
蔵安定性を高めるために、油溶性高分子重合体または有
機ベントナイトのような分散剤あるいは粘度調整剤を配
合してもよい。
このような変性エチレン系重合体微粒子分散体は、種
々の用途に用いることができるが、特にインキ用配合剤
としての有用性が高い。
発明の効果 本発明の変性エチレン系重合体微粒子分散体は、特に
水分含有率が低く、しかも、この分散体中の微粒子の粒
径が微細かつ均斉な分散体である。このような分散体を
アルコール系グラビアインキ用あるいはMIBK(メチルイ
ソブチルケトン)系グラビアインキ用の添加剤として少
量(たとえば固形分として0.3〜5重量%配合)使用す
ることにより、タック性および耐摩耗性、耐スリップ性
などの特性に優れたインキを得ることができる。
このような優れた特性を有する変性エチレン系重合体
微粒子分散体は、上述のような本発明の製造方法を採用
することにより容易に製造することができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
参考例1 変性エチレン系重合体としては、極限粘度[η]が0.
15dl/g、酸価が3.0mg-KOH/g、プロピレン含量が7重量
%、そして結晶化度が65%である無水マレイン酸変性エ
チレン−プロピレン共重合体を用いた。
内容量4lの耐圧ホモミキサーに水1500ccおよび水酸化
カリウム0.96g(前記無水マレイン酸変性エチレン−プ
ロピレン共重合体中のカルボキシル基に対して0.8当
量)を入れ、140℃に加熱して5000rpmで撹拌しながら、
前述の変性エチレン系重合体400gを、140℃溶融状態で
ギアポンプによって1時間かけて上記ミキサーに供給し
た。さらに30分撹拌後、室温まで冷却して変性エチレン
系重合体微粒子の水性分散液を得た。平均分散粒径は、
4μmであった。
参考例2 参考例1において変性エチレン系重合体として、極限
粘度[η]が0.22dl/gであり、酸価が3.4mg-KOH/gであ
り、結晶化度が80%である無水マレイン酸変性低圧法ポ
リエチレン共重合体を用いた以外は、参考例1と同様に
して水性分散液を得た。
変性エチレン系重合体微粒子の平均分散粒径は、3.5
μmであった。
参考例3 参考例1において変性エチレン系重合体として極限粘
度[η]が0.7dl/gであり、酸価が20mg-KOH/gであり、
結晶化度が57%であるアクリル酸グラフト高圧法低密度
ポリエチレンを用い、加熱温度を200℃とした以外は、
参考例1と同様にして変性エチレン系重合体微粒子の水
性分散液を得た。
変性エチレン系重合体微粒子の平均分散粒径は、10μ
mであった。
参考例4 参考例1において変性エチレン系重合体として極限粘
度[η]が0.8dl/gであり、酸価が3.0mg-KOH/gであり、
結晶化度が58%である無水マレイン酸変性高圧法低密度
ポリエチレンを用い、加熱温度を200℃とした以外は、
参考例1と同様にして変性エチレン系重合体微粒子の水
性分散液を得た。
変性エチレン系重合体微粒子の平均分散粒径は、10μ
mであった。
参考例5 参考例1において変性エチレン系重合体として極限粘
度[η]が1.0dl/gであり、酸価が3.0mg-KOH/gであり、
結晶化度が15%である無水マレイン酸変性エチレン−1
−ブテン共重合体を用い、加熱温度を200℃とした以外
は、参考例1と同様にして変性エチレン系重合体微粒子
の水性分散液を得た。
変性エチレン系重合体微粒子の平均分散粒径は、4μ
mであった。
参考例6 参考例1において変性エチレン系重合体として極限粘
度[η]が0.6dl/gであり、酸価が3.0mg-KOH/gであり、
結晶化度が20%である無水マレイン酸変性エチレン−酢
酸ビニル共重合体を用い、加熱温度を200℃とした以外
は、参考例1と同様にして変性エチレン系重合体微粒子
の水性分散液を得た。
変性エチレン系重合体微粒子の平均分散粒径は、7μ
mであった。
実施例1 参考例1で得られた変性エチレン系重合体微粒子の水
性分散液を、固型分濃度が10重量%となるまで蒸留水で
希釈し、原料とした。
原料200gを、撹拌羽根が備えた500ccビーカーに入れ
た。なお、以下の操作中、「部」とは原料中の固型分を
100重量部とした場合における添加物の重量部の意味で
ある。
この原料に界面活性剤(ポリオキシエチレン−ノニル
フェニルエーテル、HLB=7.8)を0.5部添加し、10分
間、500rpmで撹拌した。
次いでこの原料に0.1N硫酸を40部添加し、10分間500r
pmで撹拌して中和した。この中和により変性エチレン系
重合体微粒子が凝集した。
次に凝集した変性エチレン系重合体微粒子をペーパー
フィルターを用いて吸引過し、大半の水分を除去し、
ウエットケーキを得た。
このウエットケーキに500部のイソプロピルアルコー
ルを加え、フィルター上で撹拌洗浄した後、再度吸引
過し、ウエットケーキを得た。
このウエットケーキ、120部のn−デカンを入れたビ
ーカー中に投入し、30分間500rpmで撹拌し、変性エチレ
ン系微粒子分散体(n−デカン分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は0.5
重量%であり、固型分は44重量%であり、平均分散粒径
は4μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は、固型分当り0.5重量%であった。
実施例2 実施例1において界面活性剤を用いなかった以外は、
実施例1と同様の操作を行なって変性エチレン系微粒子
分散体(n−デカン分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は2.5
重量%であり、固型分は44重量%であり、平均分散粒径
は4μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は1.5重量%であった。
実施例3 実施例1において変性エチレン系重合体微粒子の水性
分散液として参考例1で得られた水性分散液の代わりに
参考例2で得られた水性分散液を用い、凝集剤として0.
1NHClを、親水性溶媒としてアセトンを、有機溶媒とし
てトルエンを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行
なって変性エチレン系微粒子分散体(アセトン分散体)
を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は0.4
重量%であり、固型分は44重量%であり、平均分散粒径
は3.5μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は0.6重量%であった。
実施例4 実施例1において参考例4の水性分散液を水で希釈
し、濃度20%としたものを原料として用いた以外は、実
施例1と同様の操作を行なって変性エチレン系微粒子分
散体(n−デカン分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は0.6
重量%であり、固型分は44重量%であり、平均分散粒径
は10μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は0.8重量%であった。
実施例5 実施例1において参考例3の水性分散液を用いる以外
は、実施例1と同様の操作を行なって変性エチレン系微
粒子分散体(n−デカン分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分は0.7重量%
であり、固型分は44重量%であり、平均分散粒径は10μ
mであり、目開き100メッシュ金網で過したときの残
渣は0.8重量%であった。
実施例6 実施例1において参考例5の水性分散液を水で希釈
し、濃度10%とした水性分散体を原料として用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行なって変性エチレン系微
粒子分散体(n−デカン分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は1.0
重量%であり、固型分は43重量%であり、平均分散粒径
は4.0μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は0.9重量%であった。
実施例7 実施例1において参考例6の水性分散液を水で希釈
し、濃度10%とした水性分散体を原料として用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行なって変性エチレン系微
粒子分散体(n−デカン分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は1.0
重量%であり、固型分は43重量%であり、平均分散粒径
は7μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は1.0重量%であった。
実施例8 実施例1においてn−デカンの代りにMIBK(メチルイ
ソブチルケトン)を用いた以外は、実施例1と同様の操
作を行なって変性エチレン系微粒子分散体(MIBK分散
体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は0.3
重量%であり、固型分は40重量%であり、平均分散粒径
は4.0μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は0.4重量%であった。
実施例9 実施例1においてn−デカンの代りに酢酸エチルを用
いた以外は、実施例1と同様の操作を行なって変性エチ
レン系微粒子分散体(酢酸エチル分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は0.4
重量%であり、固型分は40重量%であり、平均分散粒径
は4.0μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は0.2重量%であった。
実施例10 実施例1においてn−デカンの代りにテトラクロルエ
チレンを用いる以外は、実施例1と同様の操作を行なっ
て変性エチレン系微粒子分散体(テトラクロルエチレン
分散体)を得た。
得られた分散体を分析したところ、水分含有率は0.2
重量%であり、固型分は34重量%であり、平均分散粒径
は4.0μmであり、目開き100メッシュ金網で過したと
きの残渣は0.2重量%であった。
比較例1 参考例1で得られた変性ポリエチレンの水性分散液を
固型分濃度10wt%まで蒸留水で希釈し原料とした。
原料200gを攪拌羽根を挿入した500ccビーカーに入れ
た。以下の操作中の部は原料中の固型分を100部とした
重量部である。
この原料に界面活性剤(ポリオキシエチレン−ノニル
フェニルエーテルHLB=7.8)を0.5部添加し、10分間500
rpmで攪拌した。
次に油として三井ヘキサン120部を添加し、30分間500
rpmで攪拌した。攪拌后ビーカー内液を500cc分液ロート
へ移し、1分間振盪后静置したところ透明な水層と白濁
した油層に別れた。
水層を分液除去し、油層のみを残した。洗浄のためこ
の油層に120部の蒸留水を加え、10分間振盪后、静置し
たところ透明な水層と白濁した油層に別れた。
この油層を分析したところ水分3重量%、固型分41重
量%、平均粒径4μmであった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素系有機溶媒と、該溶媒中に分散さ
    れた微粒子状の樹脂とからなる微粒子分散体において、 該微粒子状樹脂は、不飽和カルボン酸またはその誘導体
    で変性された変性エチレン系重合体からなり、該樹脂の
    平均分散粒径が0.3〜20μmであり、 該変性エチレン系重合体は酸価が0.3〜75mg-KOH/gであ
    る原料変性エチレン系重合体から形成されたものであ
    り、 該微粒子分散体中における該変性エチレン系重合体の濃
    度が15〜60重量%であり、かつ、 該微粒子分散体中における水分含有率が2.5重量%以下
    であることを特徴とする変性エチレン系重合体微粒子分
    散体。
  2. 【請求項2】不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性
    されかつ0.3〜75mg-KOH/gの酸価を有する原料変性エチ
    レン系重合体を、該重合体のカルボキシル基の少なくと
    も1部を塩基性物質で中和するとともに、平均分散粒径
    が0.3〜20μmの微粒子として水性分散媒中に分散させ
    て水性分散体を調製し、 次いで少なくとも中和に消費された塩基性物質を中和す
    るのに必要な量の酸を加えて該微粒子を凝集させて凝集
    物と水とを分離し、 得られた凝集物を、未乾燥の状態で、親水性溶媒を用い
    て洗浄した後、該凝集物を炭化水素系有機溶媒に再分散
    させることを特徴とする変性エチレン系重合体微粒子分
    散体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記変性エチレン系重合体の水性分散体の
    調製時に、または調製された水性分散体に酸を添加して
    塩基性物質を中和する際に、親水性・親油性バランス
    (HLB)が12以下である界面活性剤を配合する工程を含
    むことを特徴とする請求項第2項に記載の変性エチレン
    系重合体微粒子分散体の製造方法。
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