JPH0639523A - 高強度耐食、耐摩耗性部材の製造方法 - Google Patents

高強度耐食、耐摩耗性部材の製造方法

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JPH0639523A
JPH0639523A JP19678792A JP19678792A JPH0639523A JP H0639523 A JPH0639523 A JP H0639523A JP 19678792 A JP19678792 A JP 19678792A JP 19678792 A JP19678792 A JP 19678792A JP H0639523 A JPH0639523 A JP H0639523A
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JP
Japan
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resistant
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hard particles
matrix metal
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Application number
JP19678792A
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English (en)
Inventor
Kimitaka Maruyama
公孝 丸山
Sakae Takahashi
栄 高橋
Minoru Umehara
稔 梅原
Masatoshi Mori
正俊 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐磨耗性を必要とする箇所が厚い場合、薄くて
長い場合においても、ここに安定した品質のライニング
層を短時間で被覆する方法を提供する。 【構成】内側に延性材35を有するNi,Co又はFe
基合金の耐食材のパイプ30又は棒の外側にマトリック
ス合金で作成した型20を設置し、その空間に硬質粒子
10を充填し、真空中で加熱することにより、型20で
あるマトリックス金属を溶融し、硬質粒子間に浸透させ
ることにより、延性材35、基材30、ライニング層4
0からなる三層構造の複合材を作る。それを機械加工に
より所定の部材形状に加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械部品等に耐食、耐
摩耗性材料を被覆する方法に係り、特に耐食材料からな
る基材に耐摩耗性を与えた高強度耐食、耐摩耗性部材の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、内側に延性材を有する耐食
材料に耐摩耗性を与える方法を開示している(特願平3
−310718号)。この方法は、基材を予め完成近い
形状に加工した後、スプレー法またはCIP法により硬
質粒子を有機バインダーと共に基材の周りに固定した
後、フライス加工等により完成形状にし、さらに、マト
リックス金属を配置し、加熱することにより、有機バイ
ンダーの蒸発と共にマトリックス金属が硬質粒子中に浸
透し、部分的にライニング層を形成する方法である。
【0003】別の方法として、特開昭61−92823
号があり、この方法は、基材と型とによって間隙を形成
し、この間隙に硬質粒子を充填するとともにその上にマ
トリックス金属材料粉をおいて加熱し、マトリックス金
属材料粉を溶融させて硬質粒子間に浸透させて耐磨耗性
のライニング層を形成する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平3−3
10718号の方法は以下の問題があった。
【0005】ライニング層が1mm以上厚くなると、1
回のスプレーでは所定の厚みが得られないため、重ねて
スプレーして多層とする必要がある。多層とした場合、
硬質粒子が必ずしも均一に分散せず、品質の安定性が得
られない問題がある。また、層間に空孔等の欠陥が生じ
やすい。さらに、基材を完成品に近い形状にした後、ス
プレー及びCIPにて成形体を加工し、焼結後さらに仕
上げ加工するため、製作工程が長い。有機バインダーを
用いるので、炉体を汚染し、また使用時に環境を一定に
保つ設備が必要となる等、種々の問題がある。特開昭6
1−92823号の方法は、間隙が薄くかつ長い場合
は、マトリックス金属材料の一様な浸透を得るのに長時
間を要する欠点がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ライニング層が厚い場合、薄く長い場合などにおい
ても、耐磨耗性を必要とする箇所に安定した品質のライ
ニング層を短時間で被覆する方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、基材表面
にライニング層を形成した高強度耐食、耐摩耗性部材を
製造する方法において、この基材の周囲に所定の間隙を
設けて前記ライニング層のマトリックス金属となる金属
成形体を配置する工程と、前記間隙に硬質粒子を充填す
る工程と、真空加熱し、硬質粒子を充填した領域にマト
リックス金属成形体を溶浸させてライニング層を形成す
る工程と、を具備した高強度耐食、耐摩耗性部材の製造
方法である。
【0008】第二の発明は、基材表面にライニング層を
形成した高強度耐食、耐摩耗性部材を製造する方法にお
いて、延性部材を取付けた基材を用意する工程と、この
基材に所定の間隙を設けて、前記ライニング層のマトリ
ックス金属となる金属成形体を配置する工程と、前記間
隙に硬質粒子を充填する工程と、真空加熱し、硬質粒子
を充填した領域にマトリックス金属成形体を溶浸させて
ライニング層を形成するとともに、延性部材を基材に接
合させる工程とを具備した高強度耐食、耐摩耗性部材の
製造方法である。
【0009】
【作用】本発明は、基材とマトリックス金属成形体との
間隙に硬質部材を配置して、真空加熱するという方法な
ので、工程が単純化され、任意の形状、寸法のライニン
グ層を品質よく、しかも短時間で製造することができ
る。好適な基材の材質は、Co基合金、Ni基合金、F
e基合金、例えばステライト12#である。好適な硬質
粒子は、炭化物、硼化物、窒化物などのライニング層に
耐磨耗性を付与するための粒子である。間隙にこの硬質
粒子とともに物性調整用金属粒子を充填して、ライニン
グ層の物性(例えば線膨張率)を適宜調整することも可
能である。好適なマトリックス金属の材質は、Co基合
金、Ni基合金、Fe基合金である。好適な延性部材
は、衝撃値が1.0kgf/cm2 以上の鋼材、例えばステン
レス鋼である。加熱温度は、硬質粒子を充填した領域に
マトリックス金属を溶融し浸透させるに十分な温度であ
ればよく、マトリックス金属が例えばニッケル主体の金
属であれば、1000〜1100℃あれば十分である。
加熱時の真空度は、一般に1×10-2〜1×10-1 Tor
r 程度である。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 (実施例1)硬質粒子10としてWC+Co(5重量
%)の粒子を、マトリックス金属成形体20としてNi
+Fe(25重量%)合金、基材30としてステライト
#12、基材30の内側に取付けた延性材35としてス
テンレス鋼を使用した(図1の(A)参照)。マトリッ
クス金属成形体20(Ni+Fe)を予め鋳造型を用い
てリング形状に鋳造した(図1の(B)参照)。この鋳
造は、内型および外型の間にNi+Fe合金粉を充填
し、真空炉1100℃(1×10-2〜1×10-1 Torr
)で行った。このリング形状のマトリックス金属成形
体20が基材30の外周になるように鋼製冶具80上に
設置した(図1の(C)参照)。この場合、冶具80の
上面には溶着防止剤82が塗布されている。マトリック
ス金属成形体20と基材30とで形成される間隙にWC
+Co粒子の硬質粒子10を充填し、また基材30と延
性材35との境界部分にろう付用合金36を配した(図
1の(D)参照)。この後、真空炉中で上述の鋳造条件
と同一温度、真空度で加熱し、マトリックス金属材料2
0のNi,Feを溶融させて硬質粒子10内に浸透させ
て、基材30の外周に1〜4mmの耐食、耐摩耗性のラ
イニング層40を得た。また同時に、ろう付用合金36
により基材30と延性材35とがろう接された。このよ
うにして得られた素材50を冶具80から取出した後、
フライス加工して二軸押出機用ニーディングディスク6
0を得(図2参照)、スクリュー研削盤にて研削加工し
てスクリュー70を得た(図3参照)。
【0011】(実施例2)実施例1と同様の素材を用い
たが、Niリングのマトリックス金属成形体20の鋳造
を大気炉にて行った。この場合、Ni+Fe以外の微量
元素(B,Si)を転化して調整する必要があるが、鋳
造コストを低下することができる。リングのマトリック
ス金属成形体20の製造法以外は実施例1と同様であ
る。
【0012】(実施例3)マトリックス金属成形体20
を、溶射を用いて製造した例である。目的とするNiリ
ング内径と同寸法の外径の鋼材パイプの表面にNi+F
e(25重量%)混合粉を溶射した。溶射層をフュージ
ング(1050〜1100℃にて再溶解)した後、機械
加工によりNi+Feリングのマトリックス金属成形体
20を作成した。この後、実施例1と同様にして、ステ
ライト#12の基材30の外周に耐食、耐摩耗性のライ
ニング層40を設け、得られた素材50を各部材に加工
した。
【0013】(実施例4)マトリックス金属成形体20
を、CIPを用いて製造した例である。Ni+Feにア
クリル樹脂、有機溶剤(MEK)を用いて、混合、混
練、乾燥後粉砕し、リング内径に合せた芯金とゴム型の
間に充填し、静水圧装置(CIP)を用いて成形体を作
った後、真空炉にて加熱(1080℃、1×10-2〜1
×10-1 Torr )し、リング形状のマトリックス金属成
形体20を作った。以降は実施例1と同様とした。
【0014】これら実施例1〜4の方法で作成したニー
ディングディスクを従来のスプレー法により作成したも
のとに関して、その強度を比較した。その結果を表1に
示す。表1から、本発明によれば、ライニング層が厚い
場合においても品質が安定している。しかし、従来のス
プレー法ではライニング層が厚い場合、品質が不安定で
あることが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、型に形成されているマ
トリックス金属を溶融し、これを硬質粒子間に浸透させ
ることによりライニング層を安定化でき、1mm以上の
厚さとしても特性が劣化しない。また工程の短縮を図る
ことができる。さらに、有機バインダーを用いる必要が
ないので、装置を汚すことがない。また、環境(とくに
湿度)を厳しく管理する必要がない。
【0016】なお、上記実施例では、ニーディングディ
スク、スクリューに適用した例を開示しているが、高強
度、耐食、耐摩耗性を必要とする他の製品に適用するこ
ともできる。
【0017】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の一例を工程順序(A)〜
(D)に示す説明図。
【図2】本発明の製造方法で製造されるニーディングデ
ィスクの一例を示す概略図。
【図3】本発明の製造方法で製造されるスクリューの一
例を示す概略図。
【符号の説明】
10…硬質粒子、20…マトリックス金属成形体、30
…基材、35…延性材、36…ろう接用合金、40…ラ
イニング層、50…素材、60…ニーディングディス
ク、70…スクリュー。
フロントページの続き (72)発明者 森 正俊 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面にライニング層を形成した高強
    度耐食、耐摩耗性部材を製造する方法において、 この基材の周囲に所定の間隙を設けて前記ライニング層
    のマトリックス金属となる金属成形体を配置する工程
    と、 前記間隙に硬質粒子を充填する工程と、 真空加熱し、硬質粒子を充填した領域にマトリックス金
    属成形体を溶浸させてライニング層を形成する工程と、 を具備した高強度耐食、耐摩耗性部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 基材表面にライニング層を形成した高強
    度耐食、耐摩耗性部材を製造する方法において、 延性部材を取付けた基材を用意する工程と、 この基材に所定の間隙を設けて、前記ライニング層のマ
    トリックス金属となる金属成形体を配置する工程と、 前記間隙に硬質粒子を充填する工程と、 真空加熱し、硬質粒子を充填した領域にマトリックス金
    属成形体を溶浸させてライニング層を形成するととも
    に、延性部材を基材に接合させる工程と、 を具備した高強度耐食、耐摩耗性部材の製造方法。
JP19678792A 1992-07-23 1992-07-23 高強度耐食、耐摩耗性部材の製造方法 Pending JPH0639523A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015512785A (ja) * 2012-01-31 2015-04-30 エスコ・コーポレイションEscocorporation 耐摩耗材料及び耐摩耗材料のシステム及び方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015512785A (ja) * 2012-01-31 2015-04-30 エスコ・コーポレイションEscocorporation 耐摩耗材料及び耐摩耗材料のシステム及び方法

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