JPH0639482B2 - 柔組織細胞セルロ−ス及び関連物質 - Google Patents

柔組織細胞セルロ−ス及び関連物質

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JPH0639482B2
JPH0639482B2 JP58161234A JP16123483A JPH0639482B2 JP H0639482 B2 JPH0639482 B2 JP H0639482B2 JP 58161234 A JP58161234 A JP 58161234A JP 16123483 A JP16123483 A JP 16123483A JP H0639482 B2 JPH0639482 B2 JP H0639482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特にテンサイ、柑橘類のパルプ及び関連した
パルプからの柔組織細胞を含んでなる植物材料からの生
物学的重分子の単離方法に関するものである。更に詳し
くは、本発明は独特の構造的、化学的、物理的及びレオ
ロジー特性を有することが見出されたテンサイ及び柑橘
類のパルプ及びその他の材料からのセルロースの単離に
関するものである。本発明は又、その様な材料からのヘ
ミセルロースを含む非−セルロース生体高分子の単離及
び新規植物ガムの製造にも関するものである。本発明は
更に、柔組織細胞含有材料、特にテンサイ、及び柑橘類
のパルプからのセルロース及び非セルロース生体高分子
の同時的、経済的単離及び回収を目的とするものであ
る。
テンサイ加工企業の副生物であるテンサイ粕パルプは、
主として3種の生体高分子即ちペクチン、アラビノガラ
クタン及びセルロースよりなる。その他のテンサイの天
然に存在する生物学的構成成分、例えば脂肪、蛋白質、
可溶性オリゴサツカリド、及びその他の低分子量成分は
テンサイからスクロースを除去する際に大部分抽出され
ている。テンサイパルプ内に残存するポリサツカリドは
一般的にある種の高級植物に見出される柔組織細胞の特
性を一般的に有する形態を有する通常接合した粒状細胞
残留物よりなる。
典型的にはテンサイパルプの固形分組成は、約40%の
セルロース、約30%のアラビノガラクタン及び約30
%のペクチンよりなる。少量のタンパク質、タンニン類
及び残留低分子量炭水化物も又、一般的に存在する。総
組成は種類、生育条件及び収穫時により僅かに異る。歴
史的には、テンサイ粕パルプについて殆んど経済的な用
途は見出されていない。それは迅速に腐敗する物質であ
り、その結果地域的な環境問題を構成するものである。
サトウキビの加工から得られる固形残渣とは対称的に、
テンサイパルプはマイナスの燃料価値を有するものであ
る。即ち、テンサイパルプを脱水して燃焼可能な状態に
するためには、その燃焼から回収されるよりも多くのエ
ネルギーが必要とされる。テンサイパルプを糖密と混合
し、乾燥して反すう飼料として使用されてきたが、しか
し、糖密の別の市場により、そのパルプへの添加は断続
するに至つた。糖密のないパルプの低い固有の窒素含量
は、その飼料価値を単なる粗質飼料に減じてしまう。更
に、テンサイパルプの乾燥に伴うエネルギーコストは得
られた材料をそれが飼料増量剤としてさえも競争力がな
くなる程に高価なものとしてしまう。効率良く乾燥する
ことが不可能であり、従つて機械的脱水を容易にするた
めに常に石灰処理をされる生の柑橘類パルプについても
同様な考慮が該当する。
時々、テンサイ、柑橘類及びその他のパルプのある種の
ヘミセルロース成分を工業用途のために抽出することが
提案されている。即ち、テンサイパルプを酸性或いは塩
基性条件において加水分解を行なうと共に、それからヘ
ミセルロース、特にペクチンを単離及び加水分解的に変
性することが報告されている。高い熱的及び/又は酸或
いは塩基の助けをかりた抽出がテンサイパルプについて
行なわれた全ての場合において、温度及び酸又は塩基強
度の増大はパルプのアラビノガラクタン及び/又はペク
チン成分の望ましくない加水分解的劣化に導くことが認
められている。従つて、従来技術は、テンサイパルプを
加水分解加工してヘミセルロースを得るための条件とし
て高温及び強酸及び強塩基を使用することが不利である
ことを示している。
テンサイ及び柑橘類のパルプのセルロース成分はこれま
で余り重要な工業用途を見出していない。その様なセル
ロースは常に何等の優れた物理的或いは化学的品質を有
しないものとみなされていた。従つて、テンサイその他
の柔組織細胞源から得られたセルロースの単離は製紙、
セルロース化学薬品の配合などの伝統的分野から離れて
は余り重要な研究の対象ではなかつた。従つて、テンサ
イパルプから或いはその他の柔組織細胞含有植物から柔
組織細胞セルロースを単離することは知られていない。
テンサイ、柑橘類その他の柔組織パルプのセルロース及
びヘミセルロース構成成分の両者を高収率でヘミセルロ
ースの低い劣化を以つて、同時又は順次に単離すること
を可能にする方法は知られていない。従来のテンサイそ
の他同様なパルプからの1以上のセルロース或いはヘミ
セルロース材料を単離する試みにおいては、パルプの重
要な生体高分子の同時的単離に好ましい条件下において
パルプを処理することは知られていない。
米国特許4,025,356号明細書には、ペントース含有材料
の連続加水分解法が開示されている。この方法に従え
ば、フルフラールのようなペントサン類がバガス、麦わ
ら、もみがら、あし、とうもろこしがら、とうもろこし
の穂軸、木片その他の同様な材料から回収されている。
80℃〜120℃の温度、pH5未満における長い加水分
解(4〜5時間)が開示されている。フルフラールの単
離を容易にするためのより高い温度における(140°
〜180℃)第2次加水分解も又開示されている。
米国特許4,018,620号明細書には、低濃度の酸を用いた
加水分解によるセルロースからのモノサツカライド類の
単離が開示されている。塩化カルシウム及び無機酸によ
る加水分解は例えば綿繊維からのグルコース或いはアル
フアセルロースをもたらす。
米国特許第4,029,515号明細書には、セルロースをリン
酸と混合した後に室温においてテトラヒドロフラン水溶
液で抽出することによるセルロースの脱結晶方法が開示
されている。
米国特許4,160,695号は飽和水蒸気により約160°〜
230℃の温度で2分間〜4時間処理することによるセ
ルロース含有植物物質からのグルコースの製造を開示し
ている。引続き、アルカリで処理すると、生成物が放出
される。又、キシラン類を含有する植物物質を約180
°〜220℃の温度で5分間〜60分間スチームで処理
することも開示されている。それによりキシラン、ヘミ
セルロースの放出が達成される。
米国特許4,174,976号にはセルロースを酸加水分解して
クルコースを得る方法が開示されている。結晶セルロー
スの劣化を改良するためにある種の共反応体が添加され
る。
米国特許4,281,063号は酸又は塩基処理によりヘミセル
ロースを除去した後残渣の溶媒抽出によりセルロースを
溶解し、更にそれを再沈澱することによるセルロース材
料からセルロースを単離するものである。再沈澱された
セルロースは酸或いは酸素により加水分解される。初期
の加水分解は約0.5〜5%の硫酸を用いて約90〜14
0℃において15〜300分間において酸触媒分解され
ている。
米国特許4,266,981号明細書にはセルロース材料の酸加
水分解における新らたな工程を開示している。第1段階
は、セルロースを稀酸で加水分解し、ヘミセルロース部
分を除去し、ペントース糖を分有する液体加水分解物を
得るものである。固体残渣を少量の濃硫酸を用いて加水
分解すると、残存セルロースを溶解及び部分的に加水分
解し、これを次いでリグニンから分離し、再沈澱をし、
引続いてグルコースに加水分解する。
米国特許4,023,982号明細書は酸及びスチームを用いて
ヘミセルロース材料を加水分解し、構成成分の糖類を単
離している。ヘミセルロースの単離は開示されていな
い。
ロエブ等〔Loeb et al.、“Preparation of Cotton Cell
ulose IV from Cotton Cellulose III”、J.Poly.Sci.、
Vo1.IXV、NO.73(1954)〕はセルロースIIIはグリセリン中
に64時間溶解後3時間250℃において窒素下に加熱
することによりセルロースIVに変換されうると報告して
いる。セルロースIVの構造は「高温のグリセリン処理で
相当に劣化した…」ものであると言われている。
米国特許3,212,932号及び4,237,226号各明細書は又構成
成分のモノサツカライドを回収するためにセルロース植
物材料の加水分解に言及している。
米国特許4,201,596号は高温酸加水分解によるセルロー
ス材料の連続糖化を開示している。同特許によれば、強
鉱酸及びスチームを高温において短時間例えば1未満〜
5分以上使用することによりセルロースのその構成糖類
への解重合が起つている。
植物廃物からのヘミセルロース材料の単離も又特許及び
文献の主題となつていた。即ち、米国特許4,160,695号
明細書は、スチームを用いて約180℃〜220℃にお
いて、5分間〜60分間植物物質の非酸性処理を行ない
キシランヘミセルロースを放出している。米国特許4,23
9,906号明細書は、とうもろこしがらからのセルロース
及びヘミセルロースの単離を開示している。「比較的穏
和な条件」即ち2.2〜5.5のpH70°〜100℃の温度及
び約30〜60分の時間を用いてセルロース残渣からヘ
ミセルロース成分を放出している。この米国特許4,239,
906号はセルロースの単離のためにはより激しい加水分
解例えば約1未満のpHにおいてより長時間及びより高温
で行なう加水分解が適しているが、これはしかしヘミセ
ルロース成分の実質的劣化を起こすと教示している。
多くの特許例えば米国特許3,141,875号及び2,978,446号
は微結晶セルロースの製造に向けられたものである。そ
の様なセルロースは元々主として柔組織のものではな
く、ヘミセルロースの単離に伴なつて得られるものでは
ない。
英国特許2,066,145号明細書は、「マイクロフイブリル
化セルロース」と称されるセルロースを開示している。
その様な材料は木材パルプから得られたセルロースの液
体懸濁液に剪断力をかけることにより作られるものであ
る。
その他の米国特許は異つた組合せのpH、温度、及び時間
を用いたセルロース材料の処理を開示している。これら
には米国特許4,070,232号、3,479,248号、4,168,988
号、2,803,567号及び英国特許555,842号の各明細書が挙
げられる。総説的参考文献としては「植物材料からのヘ
ミセルロースの抽出」(“Extraction of Hemicellulos
e from Plant Materials”by Yanobsky,Industrial and
Engineering Chemistry,1939年1月、pp.95 et.seq.)
及び「テンサイからの副生物」(Miller and Savage,
“By−Products from Sugar Beets”,Chemurgic Diges
t,1948年4月)がある。前記引用文献のいずれもテン
サイパルプのセルロース及びヘミセルロースの単離をそ
れらの実質的劣化を行なうことなく可能にする本発明の
特別のpH、時間、温度及び機械的剪断の組合わせを示唆
するものではない。又前記文献のいずれも本発明の実施
により柔組織細胞含有材料から得ることのできる新規セ
ルロース製品を開示するものではない。更に又、前記文
献のいずれも本発明の或る種の実施態様の実施から得ら
れる新規ガム類を開示或いは示唆するものではない。
本発明の目的は、柔組織細胞含有植物材料、特にテンサ
イ及び柑橘類のパルプから生体高分子を製造する方法を
提供することである。
更に本発明の目的は、セルロース及びヘミセルロース物
質の単離をそれらのいずれも好ましくない劣化を起こす
ことなく可能にする方法により生体高分子を提供するこ
とである。
更に又、本発明の目的は柔組織細胞セルロースよりなる
新規なセルロース材料を提供することである。
更に本発明の別の目的は、維管束及びその他の非−柔組
織セルロース植物材料から実質的に単離された柔組織細
胞セルロースを提供することである。
更に又、本発明の目的は、アラビノガラクタン及びペク
チンを含むヘミセルロースを同時にそれらのいずれをも
実質的に劣化することなくテンサイ及び柑橘類パルプか
ら提供することである。
又別の目的は柔組織細胞のセルロース構造成分を単離す
ることである。
更に又本発明の目的は、ヘミセルロース成分と混合し或
いはヘミセルロース成分と混合することなく、柔組織細
胞セルロースの分散調剤を提供することである。
更に本発明の目的は、新規なヘミセルロース植物ガム類
を提供することである。
これら及びその他の目的は、以下の明細書の説明より明
らかとなるであろう。
柔組織細胞含有植物材料、特にテンサイ及び柑橘類のパ
ルプを強酸或いは強塩基のいずれかにおいて高温で短時
間、機械的剪断と共に加水分解を行なうことにより、そ
れらの過度の劣化を起こすことなくセルロース及びヘミ
セルロース生体高分子が得られることが見出された。
又、ある種の植物特に、テンサイ及び柑橘類の柔組織細
胞の細胞壁よりなるセルロースは独特の化学的及び物理
的性質と共に独特の形態を有することが見出された。更
に又、その様な柔組織細胞セルロース、PCC、はその様
な植物から単離された際に極めて有効なレオロジー挙動
を示すことが見出された。更に又、テンサイ及び柑橘類
のパルプのヘミセルロース抽出物を調製して広い潜在的
用途を有する新規植物ガムが得られることが見出され
た。
柔組織細胞、特にテンサイ及び柑橘類由来の柔組織細胞
のセルロース及びヘミセルロース成分を単離して貴重な
生体高分子材料が得られることが見出された。即ち、テ
ンサイ及び柑橘類のパルプのペクチン類及びアラビノガ
ラクタン類の両者をそれらのいずれも余り劣化させるこ
となく同時に単離することができることが見出された。
これに関して、加水分解されたテンサイ及び柑橘類のパ
ルプから新規且つ工業的に貴重なガムを製造することが
可能であることが見出され、それらのガム類はその様な
ペクチン類、アラビノガラクタン類と共にそれらの任意
誘導体よりなるものと思われる。
また、柔組織細胞、特にテンサイ及び柑橘類中に見られ
る柔組織細胞の細胞壁は独特の形態を有することが見出
された。テンサイパルプその他の柔組織細胞源の非−柔
組織セルロース及びその他の構造から上述の如き細胞を
単離する方法が見出された。更に又、柔組織細胞のその
様なセルロース成分の分散液及び懸濁液は独特なレオロ
ジー特性、化学的及び物理的挙動及び特性を有すること
が見出された。
セルロースベース製品の構造的組織の理解は、本発明の
理解の一助となる。過去において、数多くの系がセルロ
ースの下部構造の説明に用いられたことは当業者の認め
るところである。今回の組織分類は各種セルロースより
なる材料間の相違に焦点をあてるために開発されたもの
である。
セルロースはβ1−4D−グルコピラノース単位の線形配
列よりなることが知られている。この主たる形態に関し
て全てのセルロース類は同一である。かように、又グリ
コースホモポリマーであるデンプン及びデキストランは
この段階の分析において異るものである。
特別の形態のセルロース内のβ1−4D−グルコースの鎖
の配列はその第2次構造よりなるものである。即ち、こ
れらの鎖は平行な、逆平行な或いは複合的な構造に配列
し得る。それらは又、ランダムな態様で配列することが
可能である。セルロースの型が当業者により認識されて
いるのは、この第2次構造の段階である。これらの型の
代表的なものは、公知の形態の結晶セルロースよりなる
セルロースI、II、III及びIVである。セルロースの由
来に応じて多少ランダムでありうるランダム鎖配列は、
不定形セルロースよりなるものである。上記米国特許3,
141,875号及び2,978,446号などの微結晶セルロース、M
CC、はこの段階の構造において他のセルロースの形態
と区別される。
セルロースの第2次構造よりなる結晶領域は次いで第3
次構造を形成するような配列をとり得る。即ち、各種結
晶性の領域がそれら自体の中に或いは不定形セルロース
の領域内に分散され各種3次構造を形成する。従つて、
微小繊維、繊維束、繊維シートなどの構造が第3次構造
を形成するものと見られる。柔組織細胞の細胞壁は第3
次構造として最もよく説明されるものどある。これに関
して、テンサイのその様な柔組織細胞壁はテンサイにお
いても見られる例えば維管束とは容易に区別されるもの
である。
セルロース材料の第4次構造は、第3次構造の配列或い
は組合せとして最もよく理解される。即ち、この様に師
管部として知られている植物の維管束と同様な維管束、
木質部とは3次構造が同様或いは同一でさえあるにも拘
らず、異つた4次構造を有するものとして区別すること
が出来る。同様に、柔組織細胞壁(第3図構造)を幾分
異つて構成して、例えば、テンサイ及びリンゴ或いはブ
ドウなどの柔組織細胞を形成することができる。第4次
構造は又例えばリンゴ又はグレープ対テンサイのような
巨視的な組立てを含んでなるものとして観察することが
できる。その様な構造は勿論非−セルロース材料も含ん
でなるものである。
前記説明より、テンサイに見られるような柔組織細胞の
細胞壁により表わされる構造は当業者に公知の各種2次
構造とは、そしてその他の3次及び第4次構造とは種類
が区別されることがわかる。柔組織細胞の細胞壁から得
られたその様なセルロース(以下柔組織細胞セルロース
或いはPCCと呼ぶ)は独特な物理的、化学的及びレオ
ロジー特性を有することが見出された。更に、その様な
柔組織細胞セルロースの分散液、特に水性媒体中の分散
液はその他の有用な物理的及びレオロジー特性も有す
る。柔組織細胞セルロースの単離は従来達成されておら
ず、その様なセルロース及びセルロース分散液は従来公
知でなかつたものと信ずる。
PCCの化学的及び機能的特性はその第2次及び第3次
構造に関連しているものと思われる。第1次構造、即ち
D−グルコース分子が組合わさつて線状重合体を形成す
る様式は全てのセルロースについて同一である。1次構
造鎖は相互間で高い親和力を有し、自然に自己−会合し
てそれらの相互間の順序付けられた群化及び相互の空間
配列を反映する第2次段階の構造を形成する。ここにお
いて、PCCはその他の形態のセルロースとは相当に異
りはじめる。低角度x−線結晶学の示すところによる
と、PCCは多形態結晶型I及びII或いは型IVの独特の
組合せ或いはこれまでに余り研究されていない比較的稀
な結晶構造のいずれかによつて構成される。第2次構造
領域は、低秩序の或いは不定形の領域と組合わさつて初
期の形態学的に明らかな3次構造の単位になつている。
PCCの第3次構造要素は知られていないが、高分解電
子顕微鏡の調査からは、木の植物組織から得られた単離
されたセルロースに見られるような微細繊維構造である
ものとは思われない。従つて、PCCの膜形態は一体化
された第2次及び第3次の混成構造をおそらく反映する
ものである。機械的植物組織の基本を形成する構造的個
別化は第4次構造要素がその他の巨大高分子物質例えば
ヘミセルロース、リグニン、タンパク質などと結合して
いる第4次構造により反映される。本発明は主として第
4次構造段階における構造的操作に関するものである
が、より1次的段階の構造への何等かの影響も又予想さ
れるものである。これに対して、高純度アルフアーセル
ロース木材パルプからの微細繊維化セルロース及び微細
結晶セルロースなどのその他の高度に機能的なセルロー
スの製造はそれぞれ第3次構造及び第2次構造の段階で
の構造的操作を主として反映するものである。
本発明の最も好ましい実施態様によればテンサイパルプ
或いはその他の柔組織細胞含有植物材料のヘミセルロー
ス及びセルロース成分の両者がいずれの成分の実質的劣
化を起こすことなく、本質的に同時に単離される。それ
は、極端なpH及び高温度の条件下において比較的短時
間、物理的剪断と共にテンサイ粕パルプ(或いはその他
の柔組織細胞を高割合で含有する植物材料)を加水分解
することにより達成される。
本発明の一つの態様によれば、テンサイパルプの酸加水
分解は約4.5未満のpH、好ましくは約4.0未満のpH、及び
更に好ましくは4.0〜2.0のpHにおいて達成される。この
強酸性の条件は室温より高い温度においてテンサイパル
プからペクチン、アラビノガラクタンが実質的に放出さ
れるに十分な時間、しかし、これらを実質的に劣化させ
るには十分でない時間維持される。
約125℃よりも大きい温度を使用するのが好ましい。
約125°〜約250℃の温度を使用するのが好まし
く、更に約140℃〜200℃の範囲の温度を使用する
のが好ましい。更に好ましい実施態様では約150℃〜
180℃の温度を使用する。
当業者には理解されるように、テンサイパルプからのヘ
ミセルロース、ペクチン類及びアラビノガラクタン類を
放出するに十分な時間は使用されたpH及び反応温度に応
じて異る。約600秒未満の反応時間を用いるのが好ま
しい。更に反応時間は約360秒未満が好ましく、更に
又約200秒未満の反応時間の範囲が更に好ましいもの
である。一般的にこれらの成分を放出するに有効な反応
時間は約15秒より大であり、好ましくは約30秒より
大である。本発明の好ましい一つの実施態様によれば水
性スラリのテンサイパルプは濃塩酸で約2.5のpH値に低
下され、ほぼ120秒間160℃で加水分解される。も
う一つの実施態様によれば、石灰処理されていない柑橘
類パルプを約2.2のpHにHclで酸性化し、約165℃で約
170秒間加水分解する。当業者に了解されるように、
本発明の1以上の実施態様を実施するために広範囲の組
合わせのpH、反応時間及び温度が満足できるものであ
る。
前記分析の結果、当業者は反応条件をそれらの数値によ
るよりもそれらが達成することができるものにより定義
するのが最良であると理解できるであろう。即ち、テン
サイ粕パルプ(或いはその他の柔組織細胞含有植物材
料)からペクチン及びアラビノガラクタンの放出をそれ
らの実質的劣化を起こすことなく可能にするに十分な組
合わせのpH、反応時間及び温度が望ましい。これに関連
して、実質的劣化とは、ペクチン或いはアラビノガラク
タン成分のいずれかの全量の約25%を越えるものにお
ける劣化を言う。ある種の好ましい実施態様について
は、その様な劣化は最小限であるべきことが好ましい。
その他の場合には、後の実施態様については、一定度合
いの劣化が許容可能であり、更に例えば新規植物ガムが
望ましい場合には、その様な劣化が促進されてもよい。
前記反応条件に関する議論の分析より、如何なる特別の
目的のために、例えば、テンサイパルプのヘミセルロー
ス成分の単離を可能にするためになされなければならな
いpH、反応時間及び温度の組合わせにおける修正を容易
に理解することが可能であると思われる。
現在示される強酸性pH、比較的高い温度、比較的短い時
間の組合わせについては、柔組織細胞含有材料に関連し
てその使用が従来示唆されていなかつたものと信ずる。
実質的劣化を行なうことなく、テンサイパルプのセルロ
ース成分の単離の部分的役割を果たしているものは、ま
さにこれら要因のこの組合わせであると思われる。
テンサイパルプ或いはその他の柔組織細胞含有植物材料
のヘミセルロース成分の単離は又、強アルカリ性条件に
おいても達成される。即ち、高(強塩基性)pH、比較的
高温及び比較的短い反応時間をその様な単離に使用する
ことが出来る。ここでも又、この強いpH、高温、短時間
の組合わせがその様な植物材料からの実質的な劣化のな
いヘミセルロース成分の単離を可能にする。これに関し
て、約10.0より大きいpHをこの加水分解に使用すること
が好ましい。より好ましくは、約10.5〜約13のpHを使
用することであり、更に好ましくは、約11.5〜約13の
pHが使用される。
pH、時間、及び温度の組合わせは、当業者により本発明
の精神から乖離することなく変更することができる。そ
の様な当業者はそれらのパラメーターを変更して使用す
ることにより本発明により製造されるヘミセルロース材
料の全収量を修正すること、及びそれにより種々の植物
性ガム類を配合することができることを理解するであろ
う。本発明をアルカリ加水分解を用いて実施する際に、
ヘミセルロース成分をその実質的劣化を行なうことなく
十分に単離することのできる時間及び温度の条件が使用
される。これに関して、当業者はペクチンとして存在す
るヘミセルロース成分は塩基性条件下において迅速に加
水分解されてペクチン酸の塩になることを理解するであ
ろう。この様なペクチン酸材料は又、工業的に望ましい
ものであり、有用な植物ガム類その他の物質に誘導可能
なものである。
本発明に従つたアルカリ加水分解に有用な時間及び温度
は酸加水分解に有用なものと同様である。即ち、約12
5°〜250℃の温度を使用することが出来る。140
°〜約200℃の温度を使用することが好ましく、約1
50°〜180℃の温度を使用することが更に好まし
い。
約600秒未満の反応時間が好ましく、約200秒未満
の反応時間はより好ましく、約30〜約200秒の反応
温度がある種の実施態様については更に好ましいもので
ある。一般的に約15秒より長い反応時間が必要であ
る。
ヘミセルロース成分を単離するためのテンサイパルプ或
いはその他の柔組織細胞含有材料の酸性或いは塩基性加
水分解はそれと組合わせて物理的剪断を用いることによ
り極めて容易にされる。ヘミセルロース成分の製造を最
大にするために加水分解を物理的剪断と共に行なうのが
好ましい。この点について物理的応力適用或いは剪断は
テンサイパルプの細胞間破壊を助け、ヘミセルロースの
放出を容易にするものと思われる。その様な物理的剪断
を行なうために各種装置を使用することが可能である。
即ち、好ましい実施態様によれば、柔組織細胞含有材料
のスラリーを高温及び高圧において所望のpHにおいてそ
の長さを通して1以上の出口オリフイスに通すチユーブ
ラー反応器が使用される。スラリーは次いでオリフイス
を通してより低圧力の領域にスプレー或いは“シヨツ
ト”される。この技術は当業者にフラツシユ蒸発及びそ
の他の方法に関連して公知であるが、本発明の実施によ
く適した機械的剪断の源を提供するものである。
その他の形態の機械的剪断例えばウオリング(Waring)
ブレンダー、その他の装置を使用することもできる。あ
る種の実施態様については、剪断は超音波或いは細胞組
織の実質的破壊を生ずるのに役立つ任意のその他の技術
により達成することができる。
物理的剪断はテンサイパルプ或いはその他の植物材料の
加水分解と同時或いは短時間後に用いるのが最も便利で
ある。即ち、“ブロー ダウン(blow down)”出口オ
リフイスを有するチユーブラー反応器が便利さ及びコス
トを考慮すると極めて好ましいものである。しかしなが
ら、加水分解と物理的剪断を別々の工程で使用すること
も可能である。即ち、植物材料を前記条件のpH、時間、
及び温度で加水分解し、非−加水分解条件下で貯蔵し、
その後例えは混合器内などにおいてバツチ的に物理的剪
断にかけることが出来る。その他の加水分解/物理的剪
断方式の修正法も当業者には明らかであろう。
前記物理的剪断と組合わされた加水分解は又柔組織細胞
含有植物材料特にテンサイパルプから柔組織細胞セルロ
ースを放出するのにも役立つ。テンサイ粕パルプ或いは
その他の植物材料中の柔組織細胞セルロース及びその他
形態のセルロースよりなる柔組織細胞壁間の各種形態の
結合が加水分解と物理的剪断の組合せにより破壊される
ものと思われる。この点について、植物材料の維管束そ
の他の非−柔組織セルロース体(第3次構造)が柔組織
壁がそれらから解離するようになることが当業者に思い
浮かべられる。この点について留意すべきは、柔組織細
胞のセルロースはその様な植物材料中に存在する他の形
のセルロースよりも劣化的過程の方向には実質的により
不活性であると思われていることである。従つて、その
様な細胞組織の崩壊に従うと非−柔組織セルロース材料
は加水分解或いは劣化する傾向を示すのに対し、柔組織
細胞セルロースは単離及び更に使用するためにそのまゝ
で存続する傾向を示す。
本発明の1以上の実施態様に従つた酸性或いは塩基性加
水分解に有用な好ましい反応器はチユーブ状設計よりな
るものである。即ち、12本のほぼ1/2インチ(約1.25c
m)の内径を有するステンレス製或いはその他の管を2
5フツト(約7.5m)長さの12インチ(30cm)内径
のパイプを通して平行に装填し、直列に接続する。反応
チユーブ内に所望の温度を与えるように制御しながらス
チームその他の加熱源を反応器の外部ジヤケツトに導入
するための手段が取付けられる。又、pHの調整された植
物材料のスラリーの流れを反応チユーブ中に供給するた
めの内容物ポンプ送り手段も取付けられる。各反応チユ
ーブの出口末端は典型的には1/8〜1/4インチの小断面積
のオリフイスが付属される。このオリフイスは反応管内
の内部圧力を保つこと、及び出口生成物流が強制的にそ
の中を通過される際に高い機械的剪断効果を与えるとい
う二重の目的を果すものである。
本発明による典型的な加水分解反応においては、パルプ
は前記チユーブラー反応器に約200〜300psi(1
4kg/cm2〜21kg/cm2)のヘツド圧で供給される。出口
オリフイスにおける表面線速度は約10〜100m/秒
と推定された。この様に、オリフイスにおいては強い剪
断力に遭遇する。反応器の生成物はオリフイスの出口の
後で有効に大気圧に「フラツシユ(flashed)」されて
次の加工操作に送られる。
本発明の1以上の実施態様の実施に当り当業者により数
多くの反応仕様を使用することが可能であるが、一般的
には水性媒体に懸濁したテンサイ粕パルプのような植物
材料のスラリーが強酸性或いは強塩基性のいずれかの所
望のpHに調整され、前記の如きチユーブラー反応器のよ
うな適当な反応器を通される。pH変性されたスラリーを
通常は大気圧より高い圧力において組合わされた温度及
び時間にかけられる。この材料は次いで本発明の好まし
い実施態様に従えば、出口オリフイスを通して大気中に
押し出され、物理的剪断を行なう。
得られた物質は固体及び液体成分を有するものと見られ
る。固体及び液体物質の分離後更に加工を行なう。固体
物質はその他のセルロース屑例えば維管束などと混合し
た粗製柔組織細胞セルロースである。更にその他の固形
成分も存在し得る。粗製柔組織細胞セルロースは漂白す
るか、さもなくば次亜塩素酸、過酸化物その他の物質な
どの漂白媒体と接触させてより分散に適したものにする
のが好ましい。この漂白工程は機械的分類及びそれに引
続く非−柔組織細胞残渣からの実質的に純粋な柔組織細
胞セルロースの単離を容易にする。
加水分解反応の液体成分はそのヘミセルロース成分と共
にある種のその他の物質例えばセルロースの何等かの部
分加水分解物その他の植物生体高分子例えば脂肪、蛋白
質、及びその他の可溶性岩屑を含んでなるものである。
pHの変更と共に過及び/又は透明化を行なうことによ
り植物製ガムに濃縮することの出来る液体を得る。この
加水分解操作の修正により各種種類の植物ガムに導くこ
とが可能である。
柔組織細胞セルロースは数個の独特な特性を示す。PC
Cの低固形分スラリー、例えば、水中約1%〜2重量%
のスラリーは、高剪断均一化後に安定な均質懸濁液を形
成する。この懸濁液はおそらくかようにして得られたP
CCの小板形態により有利なレオロジーを有する。即ち
高度に分散したPCC懸濁液は高い静電粘度を有し、顕
著なチクソトロピー及び擬塑性特性を有する。分散PC
Cは乾燥時に薄い堅い半透明の膜を形成することができ
る。これらの膜は極めて再水和が困難であり、例えばセ
ラミツク及び木の複合体のような極性表面には極めて強
固に接着する。PCCそれ自体は酸性及び塩基性条件の
いずれにも非常に安定であり現在知られている化学的に
最も安定なセルロースである。
PCC分散液の溶液レオロジーは擬塑性であり、水性コ
ロイド懸濁液の特性を有する。PCCの微小板構造はこ
の分散調剤の独特の溶液レオロジーの原因であると思わ
れる。高度に水和した小板は水と密度が同等であり、重
量的に安定な懸濁液を形成する。水和PCCの正味の形
状は伸びた楕円形のそれであるがしかし、形状には相当
な不均一性がある。平均主寸法は20〜100ミクロン
であり、膜厚は数百オングストロームである。0.5〜1.5
%(w/w)の範囲において漂白PCCの懸濁液の粘度
は幕法則β=k(dv/dt)に従う。1w/w%PCC
においてn=0.65及びk=0.361b./100ft.2である。
中程度に課された剪断範囲(10〜100S -1)におい
て、PCC粘度挙動は通常コロイド状分散液に特性化に
用いられるビンガム(Bingham)プラスチツクモデルに
より近似することができる。PCCより示される緩やか
なチクソトロピー挙動はそれぞれ放置時或いは混合時の
時間依存性並進緩和或いは膜配列による結果である。小
板一様膜は剪断に対して極めて耐性を有し、極端な温
度、塩、或いはpHによつて影響を及ぼされない。2w/w%
を越えるPCC濃度において粒子間相互作用が溶液レオ
ロジーを作用する要因を支配しはじめ、粘度が急速に上
昇する。4w/w%においてはPCCはゼロゲルを形成す
る。
柑橘類パルプから単離されたセルロースはテンサイから
得られたそれより幾分異つている。柑橘類のPCCの形
態は主として膜状であるが、相当に大きさの不均一性が
あり、粒子の大部分は100メツシユスクリーンを通し
てスプレーすることが出来ない。これは、比較的均一な
粒径を有し、従つて繊維成分を除いて容易に100メツ
シユスクリーンを通してすゝぎを行なうことのできるテ
ンサイからのPCCとは対照的である。柑橘類パルプセ
ルロース(CPC)はPCCと同様の膜形成剤であり、
同様なホモジネートレオロジーを示す。
水の不存在下においては、膜微小板は水素結合により強
く会合する。膜間相互作用は小板構造の容積比に対する
高い表面積のために乾燥に異常に効果的である。乾燥す
ると、PCCは平坦な表面上に透明膜を形成し、セラミ
ツクス或いは木材のような極性材料の場合には膜は平面
に強く接着する。水素結合相互作用の密度及び効率に応
じて乾燥PCC膜は極めて再水和が困難である。
表1は3個のPCC試料の幾つかの選ばれた特性をまと
めて示すものである。試料Aは洗浄され、乾燥され磨砕
された酸変換テンサイプレスケーキ(実施例6、試験番
号4参照)である。それはPCCの粗製形態を表わし、
色素体及び少量の繊維セルロースを含有する。試料B及
びCは漂白され機械的に離解を行なつた高純度テンサイ
PCCである。(実施例5参照)。試料Bは乾燥され磨
砕されたのに対し、試料Cは乾燥されたことのない水和
ケーキである。
表2は酸転換テンサイパルプ(試料D)から得られた粗
製PCC及び漂白され分級された高純度テンサイPCC
(試料E)についての幾つかの選ばれた分析値を掲げる
ものである。両酸転換パルプは実施例6の実験番号4の
条件において調製されたものである。
精製テンサイPCCの一般的組成は約600の平均重合度
を示す。比較的低い明度はおそらく低純度加工水により
生ずる高い無機物含量の結果である。漂白されたPCC
はおそらく炭水化物の僅かな酸化により生成したカルボ
キシル官能基に伴う中程度のカチオン交換能力を示す。
これは未漂白PCCに対して漂白PCCの再水和がより
容易であることを説明するものである。PCCの比較的
低いアセチル化反応性はその相当な割合のセルロール含
量に伴う異常に高い固有の化学的安定性を示すものであ
る。これは又標準アルフアセルロース試験から得られる
比較的低い値と首尾一貫している。
柔組織細胞セルロースは、そのまゝの形態或いは懸濁液
としてその独特の特性が利点となる各種の材料において
使用することができる。即ち、それは水ベースの潤滑剤
における添加剤として使用することができ、又レオロジ
ー制御用に使用することもできる。それは現在のとこ
ろ、井戸掘削、特に循環及び非循環塩の両者を含む石油
及びガス掘削状況における粘度及び水損失制御剤として
有望である。これに関して、その温度及び塩安定性は特
筆すべき特徴である。そのまゝの単離された柔組織細胞
セルロースはタブレツト及びその他の分散媒体として使
用することができる。更にその様なセルロースは多くの
植物及び薬品配合において増量剤として使用することが
できる。柔組織細胞セルロースを含む各種の水性及びそ
の他の被覆剤を調製することが出来る。塗料その他の工
業被覆の配合について、実質的な費用節減が可能である
と思われる。これに関して、柔組織細胞セルロースの実
質的不活性さはその優れた被覆特性と共に主たる有益な
特徴である。
テンサイのヘミセルロースも又単離され植物ガムに形成
することができる。本発明の幾つかの実施態様の実施に
より得られるこれらの植物ガムも又有益な特性を示す。
即ち、その様なガムは約0.5〜約1重量%のような低濃
度において優れた油/水乳化剤である。その様なガムは
顕著な酸及び温度安定性を有し、紙及びセラミツクスな
どの極性材料に対して異常に良好な接着特性を示す。こ
れらのガムは約30〜40重量%までの高い固体濃度に
おいても真の水性溶液を形成することが可能である。こ
れらの材料は、さらさらとしており、低粘度を有するの
で望ましい。同様なガムも又柑橘類その他の柔組織植物
材料から単離されることが期待される。柑橘類ヘミセル
ロースは総体的により高い分子量を有するものと思わ
れ、従つて、テンサイよりも塩及び加水分解により感受
性を有するものと思われる。
本発明のある種の実施態様に従えば、テンサイ及び柑橘
類のパルプから得られたヘミセルロースのペクチン成分
をアルカリ条件下にケン化してカルシウムその他の二価
或いは多価金属塩の存在下においてゲルを形成すること
のできるアニオン性オリゴマーペクチン酸を得ることが
出来る。即ち、本発明の1以上の実施態様を実施するこ
とにより、得られた各種ケン化度或いはその他の変性さ
れた塩基性植物ガムを用いて新規な植物性群を得ること
ができる。その様なガムは多くの工業的その他の用途を
見出すことが期待され、現在使用されている多くの天然
ガム例えばアルギン酸類及びアラビアガムなどと商業的
に競争するようになるものと予測される。
以上の説明は、本発明に従つたある種の好ましい実施態
様を例示するものに過ぎないことは当業者は理解するで
あろう。以下の実施例は本発明を更に説明するため且つ
その他の好ましい実施例に言及するために提供されるも
のである。当業者は本発明の精神から離れることなく、
全反応系路の数多くの修正が使用され得ることを容易に
理解することが出来るであろう。
その他の開示内容及び実施例は又本発明者による同時係
属中の「柔組織細胞セルロースを用いた井戸掘削及び製
造液体(Well Drilling and Production Fluids Employ
ing Parenchymal Cell Cellulose)」と題する出願に示
されている。これらの開示内容は本発明においても準用
する。
実施例1: 酸加水分解による粗製PCC及びヘミセルロースの同時
単離 日光乾燥されたテンサイ粕パルプを水に14時間室温で
浸漬することにより再水和した。このパルプスラリーを
分級器/磨砕器を通して残存浮遊物を約0.5cm未満の主
たる寸法を有する不規則粒子にした。このスラリーを2
段階連続ベルトプレス上で処理して約15%固形分を含
有するパルプケーキを得た。このケーキを約4%固形分
の割合で水に再懸濁させpHを濃塩酸で2.5に調製した。
このスラリーを前記の300フツト(90cm)長の管状
反応器を160℃において1/4インチ直径の出口オリフ
イスを用いて通した。ポンプ送り速度は約115秒の全
滞留時間を与えるように調製した。反応器内におけるほ
ぼ最初の25秒の滞留時間は反応器流れの反応器ジヤケ
ツトとの熱平衡に必要とされるものと思われる。出て来
た生成物流を大気圧にフラツシユして濃い粥の物理的コ
ンシステンシーを有する物質を得た。この物質収集は約
50%が粒状で約50%が可溶化されたパルプ固形分の
ほぼ定量的な回収を示した。顕微鏡検査では高度に分散
された細胞状の塊を示した。この維管束及びその他のセ
ルロース物質を混合して有する粗製柔組織細胞セルロー
ス(PCC)を機械的に2段階連続ベルトプレスを介し
て15%固形分ケーキまでに機械的に脱水した。回収さ
れたプレスジユースは90%の全溶解固形分を含有する
ことが判明し、パルプケーキ内に残存する水の相当量は
「結合」しており、すきまにあるものではないことを示
している。
プレスジユースのpHを濃水酸化ナトリウムで約5.2に調
整し、この溶液をフイルタープレスにより過した。透
明溶液を次いで1段階真空エバポレーターにより25%
w/w固形分に濃縮し、約50%のアラビ/ガラクタン、
約40%のペクチン及び約10%の知られていないがし
かし同様な組成(おそらくはペクチン酸カルシウム、タ
ンパク質及びタンニン類)の重合体を含むコハク色の液
体を得た。
実施例2:粗製PCC漂白 実施例1からの粗製PCCをHCl或いはNaOHによりpH9.0
に調製された1%w/wPCCスラリー中0.1〜3.0%w/wの
範囲の各種濃度の次亜塩素酸ナトリウムNaoclを用いて
漂白した。これらのスラリーを室温において16時間保
温した。得られた結果は下記の通りである。
〔Nacl〕w/w 結果 3.0% 20分以内に白色に漂白…フイルターケーキは
バター用コンシステンシーを有し、紙に粘着した。
2.0% 20分以内に白色に漂白…フイルターケーキは
バター用コンシステンシーを有し、紙に粘着した。
1.0% 1時間以内に白色に漂白…過は困難であるが
2%反応物よりもより容易であつた。
0.5% ゆつくり漂白…16時間後に白色、容易に
過。
0.1% 16時間後に不完全に漂白しかし対照例よりも
確実により明るい。
0.0% 灰色…対照例。
実施例3:粗製PCCの漂白 PCCとのNaocl漂白反応はpH依存性であり、より低いp
Hが好ましい。水性漂白条件は20℃において1%Naocl
及び1%PCCw/wであつた。
PCCはNaocl漂白により大きな重量損失を行わないよ
うであり、又分散液の挙動に対した変化は見られない。
実施例4:粗製PCCの漂白 Naoclの他に過酸化水素H2O2もPCCを漂白することが
見出された。H2O2を用いた場合には膜部分がよく漂白さ
れるのに対し、繊維部分はNaoclよりも漂白の度合いが
小さかつた。1%のPCCの混合物を僅かに酸性条件下
において各種濃度で16時間H2O2漂白を行つた。結果を
下に示す。
実施例5:PCCの単離 実施例2−4の各々から得られた漂白された粗製PCC
スラリーを機械的分級及びすすぎにかけた。漂白された
物質は小繊維及び非分散粒子をセルロース懸濁液から分
離する90メツシユスクリーンを通してジエツト水スプ
レーによりすすいだ。得られた90メツシユセルロース
懸濁液を集め、200メツシユプラツトホームスクリー
ン上で脱水した。機械的分級及びすすぎの間約25%の
セルロースが粗製繊維として除去され、75%が約3%
〜5%がw/w固形分として高度に分散したセルロース柔
組織細胞膜物質として回収された。得られた微細な白色
粒子懸濁液を2段階連続ベルトプレスを用いて脱水して
貯蔵用10%w/w固形分ケーキにした。未漂白粗製PC
C調剤も又同様に分級して明灰色の細胞膜調剤を得るこ
とができる。
実施例6:テンサイパルプの酸性抽出 日光乾燥されたテンサイパルプを水和し、修正された食
物処分単位内において切断し、固形分含量をほぼ5%w/
wに調整した。任意に1000ppmNaHSO3をスラリーに添
加した。全非揮発性固形分濃度は4.0%w/wと求められ
た。3種のpHと3種の滞留時間の組合せを含む前記のチ
ユーブラー反応器の一連の5つの反応条件を用いた。滞
留時間は管状反応の配列の長さを変えることにより変化
させた。0.25インチ直径出口オリフイスの表面線速度は
500〜600cm/秒の範囲にあつた。条件を以下にま
とめて示す: 出口反応器流についての正味物質収支の結果を下記に示
す。粒状固形分は325メツシユのナイロン布上に残
つたものと定められた。可溶性成分及び粒状固形分の両
者の最終乾燥は80℃真空乾燥器中で16時間行われ
た。
Rohm and Haas社のペクチナーゼ調剤SB80及びGB
醗酵ペクチナーゼ調剤L−200を各々2%v/vの投与
量の組合せを用いて行つたヘミセルロースの酵素消化の
前及び後に上澄液を高圧液体クロマトグラフイーにより
分析した。アラビ/ガラクタン及びペクチンは酵素加水
分解物中に存在する各々L−アラビノース+D−ガラク
トース及びD−ガラクトウラン酸の濃度から推定され
た。上澄液の初期pHは酵素添加前に5.0に調整され、加
水分解は20℃において16時間行われた。使用された
HPLC系は45℃において10mMH2SO4を用いたBiorad HP
X−87Hであつた。分析の結果、ヘミセルロースの大
部分は条件5により可溶化されたが、ペクチン及びアラ
ビノガラタンの両者の収率はゆつくりではあるが尚上昇
していることを示した。条件後において、アラビノース
への少量のアラバン加水分解が起つている証拠が存在す
る。従つて、、上記設備配置を用いた場合には、約pH2.
4及び165℃における非−劣化性ヘミセルロースの抽
出にはほぼ100秒の滞留時間が最適に近いものであ
る。その他のチユーブ状反応系は異つた組合せの滞留時
間、pH及び非温度を与えるものと思われる。
実施例7:酸濃度及び反応器時間のヘミセルロース収率
に及ぼす影響 キルン乾燥したテンサイを10メツシユに磨砕した。こ
のパルプ調剤の水分は11.6%w/wであつた。使用された
反応器の配置は前記のスチームジヤケツトされたチユー
ブラー反応器であつた。反応器温度は165℃であつ
た。出口オリフイスは1/16インチ直径であり滞留時間は
反応器内の平均容積流量に基づいている。反応時間及び
/又は酸濃度の変化を含む一連の次第に厳しい加水分解
/抽出条件が実施された。
反応生成物スラリーの上澄液中のヘミセルロース固形分
は1mlの粒状物のない上澄液を9mlの無水エタノールに
添加して得られた重量充填析出物の容積を観察すること
により1〜10の相対尺度により決定された。アラビノ
ガラクタン及びペクチン(又はペクチン酸)はそのまま
90%v/vエタノールで沈澱させた。これらの2種類の
重合体の低分子量オリゴマーは可溶性の状態で残存す
る。低pH反応条件において、抽出の程度はヘミセルロー
スの劣化性、加水分解解重合により減少した。従つて、
エタノール沈澱された固形分は使用された低いpH条件下
において総括的ヘミセルロース回収率を定量的に反映す
るものである。
CaCl2沈澱可能性固形分は、第1の近似では抽出の度合
及び/又はペクチン酸塩への加水分解的転換を反映する
ものである。次第に厳しい反応条件においてペクチン類
は先ずペクチン酸に転換され、引続いてCa のような二
価金属の存在下においては、沈澱しない解重合生成物に
転換する。沈澱試験は4mlのCaCl2飽和水溶液(20
℃)の1mlの反応生成物上澄液への添加を含むものであ
り、重量充填沈澱物の相対容積が1〜10の尺度で報告
される。
抽出されたペクチン類に伴うエステル官能基の加水分解
から得られるメタノール及び酢酸はHPLCにより測定
した。アラビノガラクタンの加水分解劣化から生ずるア
ラビノースはシリル誘導体試料のガスクロマトグラフイ
ーにより求めた。
これらの結果は165℃においてエタノール沈澱可能性
ヘミセルロースの最大量は0.01Nのオーダーの比較的低
い抽出酸濃度及びおそらく100秒未満の短い反応滞留
時間で抽出されることを示している。この酸濃度におい
て、滞留時間を数分に増大するとアラビノガラクタンの
劣化に導かれる。100秒近辺の反応時間において、酸
濃度を0.05〜0.10Nに増大すると抽出ペクチンに伴うエ
ステル官能基の相当な加水分解に導かれる。より高い酸
濃度或いはより長い反応器時間においてペクチン/ペク
チン酸は劣化的解重合を起こし、酢酸が放出される。
従つて、テンサイパルプからのヘミセルロースの高収率
の熱機械的抽出のためには低pH及び高濃度が望ましい。
実施例8:テンサイのアルカリ性反応 前記チユーブラー反応器に0.2NNaOHを含有するほぼ4
%〜5%w/wの切断されプレスされたパルプを有するス
ラリーを供給した。反応温度は163℃〜164℃であ
り供給スラリーが最終温度の90%になるための主コイ
ル中の上昇時間は5〜10秒以内であつた。0.25インチ
の直径の出口オリフイスを通る生成物スラリーの表面線
速度は500〜600cm/秒であつた。原料スラリーの
pHはほぼ12であつた。反応条件を以下に示す。
各反応スラリーからの上澄液について前記の如く各々抽
出されたヘミセルロース及びペクチン/ペクチン酸塩を
反映するエタノール沈澱性固形分及びカルシウム沈澱性
固形分を定量した。エタノール沈澱は5mlの上澄液を4
5mlの95%エタノールに添加することにより開始され
た。カルシウム沈澱は1mlの上澄液を9mlの20%w/wC
aCl2・2H2Oに添加することにより行われた。結果を下記
に示すが、ここにエタノール沈澱の重量及びカルシウム
沈澱固形分の容積は各々ペクチン酸の相対濃度及び全ヘ
ミセルロースを各々反映するものである。
上記結果は165℃及び0.2NNaOHにおいてペクチン酸
の最大収量は約100秒の近辺の滞留時間において生ず
るのに対し、最大エタノール沈澱性重合体は約50秒未
満の時間において抽出される。
正味の重量分析物質収支の結果を下記に示す:回収され
た固形分は添加されたNaOHについて補正を行つた。
これらの結果は一部のセルロースが反応時間の増大と共
に可溶化されおそらくEtOH沈澱性固形分の増大の要因と
なることを示すものである。粒状及び可溶性成分は連続
ベルトプレス上の機械的脱水により容易に別々に回収さ
れる。このPCCケーキは回収されたまま、或いは酸転
換生成物について説明されたように再懸濁、漂白及び分
級されて使用することができる。
実施例9:柑橘類パルプからのPCCの調製 PCC及び関連物質はテンサイの他にその他の植物材料
からも得ることができる。即ち、柑橘類パルプ、エルサ
イムアーチチヨーク(Jerusalam artichoke)パルプ及
びその他の多くの高割合の柔組織物質を含有する加工植
物残渣がPCCの原料として役立つ。これらの多くは又
有用なヘミセルロース成分も含有する。特に有望なPC
Cの原料は柑橘類である。柑橘類から得られたPCCは
又石油及びガス製造の掘削完了及び仕上液の調製におい
ても有用であるようである。
50ポンド市販原料等級のペレツト化されたグレープフ
ルーツパルプを10%w/wパルプ固形分において水和し
た。十分な50%w/wNaOHを添加して初期pH12.1の0.1N
NaOHのスラリーを作成した。この粘稠スラリーを上記反
応器中を165℃において通過させた。このスラリーは
50秒滞留時間を与えるのに適当な速度でポンプ送りし
た。出口オリフイスを通過する表面速度はほぼ1000
cm/秒であつた。生成物を冷却し、200メツシユナイ
ロン布を通して分配し、すすいで得られた非−揮発性固
形分の分布は各々38%保留粒状物及び62%可溶性/
コロイド状であつた。
プレスジユースのpHをHClで4.5に調整し、二つの市販さ
れているペクチナーゼ、クラーザイム(Klerzyme )L
−100及びペクチノール(Pectinol )60Bを各々
1%v/vにおいて濁つた褐色の溶液に添加した。数時間
の保温後溶液を遠心分離し、実施例6と同様にしてHPLC
で分析した。少量の且つほぼ等モル量のグルコース及び
D−フラクトースが上澄液に存在したが、D−ガラクト
ウロン酸は存在しなかつた。グルコース及びフラクトー
スはおそらく内因性スクロースの加水分解から生じたも
のと思われる。ペクチン酸塩は凝集したようであり乾燥
前にパルプの石灰処理により生じたコロイド状沈澱物に
なつたようである。加水分解酵素処理の際に生成した低
分子量ウロン酸類はおそらく一緒に凝集し、遠心分離の
際に沈澱したものと思われる。石灰で処理された柑橘類
パルプからは可溶性形態の有用なヘミセルロースは容易
に単離されなかつた。
アルカリ性変換パルプ残渣を100メツシユスクリーン
に対してジエツトスプレーを行い、200メツシユスク
リーン上に集めることによつてすすぎ及び分級を行つ
た。殆んど全部100メツシユスクリーンを通るテンサ
イから得られたPCCとは対照的にグレープフルーツ誘
導PCCの粒径は幾分大きく76%が100メツシユス
クリーンに残り24%が200メツシユ収集スクリーン
から回収された。回収されたPCCは実施例2−4で説
明されたのと同様な条件を用いて容易に白色セルロース
パルプに漂白された。柑橘類から得られた漂白され分級
されたPCCは低固形分ホモジネートのレオロジー及び
その膜形成特性に関してテンサイのそれと極めて類似し
ている。しかしながら光学顕微鏡はテンサイPCCで見
られたよりも相当により大きな膜径の不均一性を示して
いる。
実施例10:テンサイ及び柑橘類パルプから得られたP
CCの相対温度許容度 各々テンサイ及び柑橘類パルプから調製された実施例2
−5及び前記実施例9によるPCCの漂白された分級さ
れた試料を水に懸濁し、Waring ブレンダー中で高速度
で15分間ホモジナイズさせた。柑橘類ホモジネートは
1.5%w/v粒状PCCであり、テンサイホモジネートは0.
8%w/v粒状PCCであり、両者は共に無機灰分について
未補正である。pHはテンサイPCC試料については9.0
に調整し、柑橘類パルプホモジネートについては10.0に
調整した。これらのホモジネートを高温/高圧ステンレ
ス製インキユベーシヨンセル内に置き、その場において
繰返し真空吸引及び窒素噴射を繰返すことにより脱気し
た。これらのセルを100psi(7kg/cm2)に窒素で加
圧し、密封し、示した温度において16時間静置インキ
ユベーシヨンに付した。インキユベーシヨン後セルの内
容物を冷却し検査した。フアン(Fann)粘度計35型を
用いて標準A.P.I.レオロジー特性を得た。結果を次表に
示す。10分間ゲル強度は10秒ゲルと同一である。
これらのホモジネートは温度が160℃を越えて上昇す
ると次第に劣化する。いずれのPCC調剤もそれらがほ
ぼ約160℃の温度までは極めて安定であり、次いで1
60℃〜190℃の温度において不可逆的熱的変換を起
こし、フアン粘度計において600rpmで測定して16
時間内にそれらの粘度の50〜70%を失う点において
挙動が同様である。
実施例11:柑橘類パルプから得られたPCCの「温和
な」酸性単離 キルン乾燥された苛性石灰によるアルカリ処理に付され
なかつたレモン−ライムパルプをコミトロール(Comitr
ol )単位内で20メツシユに磨砕し、そのまま水中に
ほぼ4.5%固形分に約30分間懸濁した。この水和スラ
リーのpHは3.9と温和な酸性であつた。ガロン当り11m
lの濃塩酸の添加後pHは2.2に低下した。この酸性柑橘類
スラリーを次いで実施例1において説明したチユーブラ
ー反応器中において熱機械的処理に付された。反応温度
は約165℃であり平均反応器滞留時間は約170秒で
あつた。反応ピユーレを室温に冷却し、測定されたpHは
2.3であつた。
機械的プレスによりピユーレは容易にほぼ15%固形分
のプレスケーキと低粘度プレスジユースに分離された。
反応ピユーレ内の全非−揮発性固形分は5.5%であり、
そのうち4%は200メツシユナイロンスクリーンによ
つては保持されない可溶性或いはコロイド状物質(ヘミ
セルロース、HC)であり、1.5%は保持セルロース粒
子PCCであつた。PCC及びHC両者の成分の灰分は
それぞれ0.9%及び4.8%と比較的低かつた。HC成分の
酵素加水分解物の液体クロマトグラフ分析は正味組成が
1.4%w/vペクチン、1.2%w/vアラビノガラクタン類(主
として、アラビノースとガラクトースにより構成されて
いる)、0.8%の非−劣化重合体及び/又は塩、及び6
%のグルコースを含むその他の炭水化物であることが示
された。一般的に、柑橘類からのHCの酵素加水分解後
の炭水化物組成はテンサイから得られたそれと同様であ
る。
粒状PCC部分は、前記実施例2及び3に従つて漂白
し、分級し、灰色−白色の漂白−分級PCC、PCC−
BCを得た。この生成物は機械的手段により容易に分散
され、テンサイパルプから得られたものと同様な特性を
有する低固形分ホモジネートを与える。光学顕微鏡によ
る調査によればテンサイパルプから得られたPCCにつ
いて観察されたよりも実質的により広い粘度分布の膜構
造を示すことがわかる。
このHC液をpH4.5に調整すると、タンパク質物質が沈
澱した。このプレスジユースを次いで過し、30〜4
0%固形分に濃縮した。テンサイパルプHCの場合と同
様に柑橘類パルプHC濃縮物も低粘度の注ぐことのでき
る高固形分の液体を与える。アルカリ性ケン化後5%w/
v固形分の柑橘類HCはpHを7未満に低下すると粘稠な
ゲル状物質を形成する。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロースの製造方法において、 柔組織細胞を大部分の割合で含んでなる植物材料を選択
    し、 該植物材料を水性媒体に懸濁し、 該懸濁液のpHを約4.5未満の値に調整し、 該懸濁液を約125℃よりも高い温度に加熱し、 該懸濁液を約125℃よりも高温に約15〜約360秒
    間維持し、 該加熱懸濁液を機械的剪断に付し、そして柔組織細胞セ
    ルロースを該懸濁液から単離する、 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】該機械的剪断が加熱懸濁液を第1の圧力を
    有する第1領域からより低い圧力の第2領域に通過させ
    ることによって達成される特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  3. 【請求項3】生物学的高分子材料の製造方法において、 柔組織細胞を大部分の割合で含み、且つヘミセルロース
    及びセルロースを含んでなる植物材料を選択し、 該植物材料を水性媒体に懸濁し、 該懸濁液のpHを約4.5未満の値に調整し、 該懸濁液を約125℃よりも高い温度に加熱し、 該懸濁液を約125℃より高温で一定時間維持し、 該加熱懸濁液を固定及び液体成分を有する粥を形成する
    に十分な程度の剪断にかけ、機械的剪断の該温度、時
    間、程度は該ヘミセルロースの実質的劣化を引き起こさ
    ずに該ヘミセルロースをセルロースから実質的に解離す
    るように選択し、 該固体及び液体成分を分離し、 該液体成分から少なくとも一部の該ヘミセルロースより
    なる物質を回収する、 ことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】更に該セルロースの少なくとも一部を該固
    体成分から単離する工程を含んでなる特許請求の範囲第
    3項記載の方法。
  5. 【請求項5】セルロースの製造方法において、 柔組織細胞を大部分の割合で含んでなる植物材料を選択
    し、 該植物材料を水性媒体に懸濁し、該懸濁液のpHを約10.0
    より大なる値に調整し、 該懸濁液を約125℃よりも高い温度に加熱し、 該懸濁液を約125℃よりも高温に約15〜約360秒
    間維持し、 該加熱懸濁液を機械的剪断に付し、 及び柔組織細胞セルロースを該懸濁液から単離する、 ことを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】該機械的剪断が加熱懸濁液を第1の圧力を
    有する第1領域からより低い圧力の第2領域に通過させ
    ることによって達成される特許請求の範囲第5項記載の
    方法。
  7. 【請求項7】生物学的高分子材料の製造方法において、 柔組織細胞を大部分の割合で含み、且つ糖、デンプン、
    セルロース及びヘミセルロースを含んでなる植物材料を
    選択し、 該植物材料を水性媒体に懸濁し、 該懸濁液のpHを約10.0より大なる値に調整し、 該懸濁液を約125℃より高温に加熱し、 該懸濁液を約125℃より高温で一定時間維持し、 該加熱懸濁液を固体及び液体成分を有する粥を形成する
    に十分な程度の剪断にかけ、機械的剪断の該温度、時
    間、程度は該ヘミセルロースの実質的劣化を引き起こさ
    ずに該ヘミセルロースをセルロースから実質的に解離す
    るように選択し、 該固体及び液体成分を分離し、 該液体成分から少なくとも一部の該ヘミセルロースより
    なる物質を回収する、 ことを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】更に該セルロースの少なくとも一部を該固
    体成分から単離する工程を含んでなる特許請求の範囲第
    7項記載の方法。
  9. 【請求項9】実質的に会合したヘミロースを有しない柔
    組織細胞セルロース。
  10. 【請求項10】水性媒体中に分散された特許請求の範囲
    第9項の柔組織細胞セルロース。
  11. 【請求項11】約5%未満の非−柔組織細胞セルロース
    を会合して有する特許請求の範囲第9項または第10項
    に記載の柔組織細胞セルロース。
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