JPH0639169A

JPH0639169A - ロック縫い用のフルタウンラッパ

Info

Publication number: JPH0639169A
Application number: JP19931192A
Authority: JP
Inventors: Akira Kano; 昭加納
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-07-27
Filing date: 1992-07-27
Publication date: 1994-02-15

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】カーテン地（以下、布地とする。）の裾部、
耳部、その他捲装縫い部位を、簡易かつ美麗にロック縫
いできるロック縫い用のフルタウンラッパに関する。【構成】ロック縫い用のフルタウンラッパ４は、ミシ
ンテーブルに設けられたスライドレールに、当該スライ
ドレールの長手方向に向って摺動自在に設けられた取付
腕３と、取付腕３に設けられた上板５及び中間上下板
６，７とで形成された正面視して偏平の字形をなすラッ
パ中核体４１と、ラッパ中柱体４１の上板に枢支され布
地のダブル折畳みＡ１時に、中間下板７の下方に位置
し、ラッパ中核体４１との間で、偏平四層の渦巻形を形
成する下板９と、下板９とラッパ中核体４１とを挾持す
る正面視して略コ字形の挾持部材１０と、で構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カーテン地（以下、布
地とする。）の裾部、耳部、その他捲装縫い部位を、簡
易かつ美麗にロック縫いできるロック縫い用のフルタウ
ンラッパに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、裾部、耳部、その他捲装縫い部位
（以下、単に裾縫いとする。）を縫製する場合、通例と
して、図７に示す如く、本縫いミシンを利用して、一本
縫いをなす方式が採用されていた。処が、この方式では
図示の如く、縫い糸が破線上のように裾部に生成される
ことから、大変に見苦しく、品質の低下を招来する。

【０００３】それがため、図６に示す如く、ロック縫い
ミシンを利用して、ロック縫いをなす方式が採用される
傾向にある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記ロック縫いをなす
方式では、従来、公知の四層一体形のラッパを採用して
いることから、折畳み幅が不揃となり、大変見苦しく、
品質低下を招来すること、またラッパ器具の使用も簡便
でなく、使用に対しても技術及び熟練が要求されるこ
と、等の課題が考えられる。

【０００５】尚、ラッパ状のガイド器具に関する文献と
して、実開昭５７−８６１７９号のミシン用スライドバ
インダー装置、実開昭６０−９７５７８号のラッパ状生
地整形案内具等が提案されている。

【０００６】しかしいずれの考案も、一体形態を採用し
ていることから、前述と同様な課題が考えられる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、整然
とした裾部、即ち、品質のよい一定寸法の裾部を生成す
ること、また縫い糸が、布地の表面に現われにくい、即
ち、美麗なロック縫いができること、等を目的として、
下記の構成を採用する。

【０００８】即ち、本発明のロック縫い用のフルタウン
ラッパは、ミシンテーブルに設けられたスライドレール
に、当該スライドレールの長手方向に向って摺動自在に
設けられた取付腕と、この取付腕に設けられた上板及び
中間上下板とで形成された正面視して偏平の字形をなす
ラッパ中核体と、このラッパ中柱体の上板に枢支され布
地のダブル折畳み時に、前記中間下板の下方に位置し、
かつ前記ラッパ中核体との間で、偏平四層の渦巻形を形
成する下板と、この下板と前記ラッパ中核体とを挾持す
る正面視して略コ字形の挾持部材と、で構成される。

【０００９】

【作用】次に、本発明の作用（使用、及び縫製手順）を
説明する。

【００１０】先ず、フルタウンラッパを、ミシンテーブ
ルより離した後、例えば、挾持部材が設けられている場
合は、当該挾持部材を取外す。そして下板を上方に撥ね
上げる。

【００１１】これによって、偏平の字形のラッパ中核体
が露呈されるので、中間上下板との間に、布地の端部を
導いた後、当該布地の端部を、前記中間上下板との間に
挿入する。そして、続いて布地の端部やや内方を中間上
板の端部に沿って、折り曲げると、丁度、前記布地の端
部やや内方が、中間下板と上板とのＵ形連設部位に達す
るので、更に前記布地の端部内方を、中間上板と、上板
との間に挿入していく。これによって、前記偏平の字形
の部分に布地が挿入され、第１段階の折畳みが形成され
る（図２参照）。

【００１２】そこで、続いて、上方に撥ね上げられてい
た下板を、その枢着部を支点として揺動すると、この揺
動を介して、布地の端部の更に内方を誘い込み、丁度、
当該下板が中間下板の下方に位置した段階で、当該中間
下板と下板との間に、第２段階の折畳みが完成され、具
体的には、中間下板と、下板の間に、前記布地の端部の
更に内方が折畳みされ、換言すれば、第２段階の折畳み
が終了した時点で、上板及び下板間に挾持部材を設け、
この状態を保持する（但し、ダブル折畳み布地を、ミシ
ンテーブル側に移動した後に、挾持部材を設けことも可
能である。）。

【００１３】これによって、前記第１段階の折畳み及び
第２段階の折畳みが完了し（以下、単に、ダブル折畳み
とする。）、かつ下板の揺動により、裾部の折畳み幅が
決定される（図３参照）。

【００１４】以上のようにして、ダブル折畳みが終了す
るので、続いてダブル折畳み布地が設けられたフルタウ
ンラッパを、ミシンテーブル側に移動し、押え金でダブ
ル折畳み部位の内側で、かつその送出し方向を押えなが
ら、当該ダブル折畳み部位の端縁にロック縫いをする。

【００１５】その後、布地を、順次フルタウンラッパに
導き、かつダブル折畳みを形成した後、当該ダブル折畳
み部位の端縁をロック縫いする。

【００１６】そして、布地の端縁のロック縫いが終了
し、当該フルタウンラッパより布地が送出された後、フ
ルタウンラッパをミシンテーブルより離し、その後、挾
持部材を外して、下板を撥ね上げ次の布地のダブル折畳
みに備える。

【００１７】一方、ロック縫いが終了した布地の、前記
第２段階の折畳みにおける下方の折畳み部位を、反転す
ることにより、前記第２段階の折畳みにおける上方の折
畳み部位、及びこの反転側が、布地の裾部の表面側とな
る。

【００１８】以後は、前述の操作及び手順が、順次繰り
返される。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００２０】１はミシンテーブル２に取付けられ、ミシ
ンテーブル２外に延設されたスライドレールで、このス
ライドレール１には、当該スライドレール１のスライド
溝１ａに沿って摺動する摺動板を介して取付腕３が設け
られており、この取付腕３の摺動を利用して、後述する
フルタウンラッパをミシンテーブル２外に位置させ得る
ことと、このミシンテーブル２外に位置させた状態で、
当該フルタウンラッパを介して布地Ａにダブル折畳みＡ
１を形成し、そのダブル折畳みＡ１を、当該フルタウン
ラッパのミシンテーブル２内への移動と、この位置に移
動したダブル折畳みＡ１部位の内側を、ミシンの押え金
２ａで押え、ロック縫いＢする構成となっている。

【００２１】そして、前記取付腕３にはフルタウンラッ
パ４が設けられており、このフルタウンラッパ４は、下
記のように構成されている。

【００２２】即ち、フルタウンラッパ４は、上板５及び
中間上下板６、７とで形成される正面視して偏平の字形
をなすラッパ中核体４１と、このラッパ中核体４１の上
板５（取付腕３が設けられている側と反対側）に枢着８
（丁番）され、かつ発ね上げ状態で前記上板５の上方
に、例えば、傾斜状に折畳まれ、また布地Ａをダブル折
畳み時（即ち、フルタウンラッパ４使用時）に、前記中
間下板７の下方に位置する下板９と、で構成され、前記
ラッパ中核体４１の中間下板７の下方に、下板９が位置
した時、偏平四層の渦巻形が形成される。

【００２３】即ち、前記偏平四層の上部二層で、布地Ａ
の第１段階の折畳みＡ２が（図２参照）、また同下部二
層で、布地Ａの第２段階の折畳みＡ３が形成される（ダ
ブル折畳み時で、図３の状態参照）。

【００２４】尚、図中Ａ４はダブル折畳みＡ１の内側、
Ａ５は同外側、Ａ６は布地Ａの布地導入方向、Ａ７は布
地Ａの布地送出し方向をそれぞれ示す。

【００２５】また図中５７は上板５と中間下板７とのＵ
形連設部位、６７は中間上下板６、７のＵ形連設部位、
９ａは下板９に設けたラッパ中核体４１を誇ぐための折
曲片をそれぞれ示す。

【００２６】尚、図示の如く、本発明では、布地Ａの導
入、又は送出しの容易化、ダブル折畳みＡ１の形成容易
化等を目的として、下記の構成を採用する。

【００２７】即ち、中間上板６と下板９の導入側には、
ほぼ台形状の布地導入上下ベラ６１、９１が、また同中
間上板６と下板９の送出し側には、方形状の布地送出し
上下ベラ６２、９２が、それぞれ設けられている。尚、
この布地導入上下ベラ６１、９１、及び布地送出し上下
ベラ６２、９２の形状は、一例である。

【００２８】図中１０は下板９がラッパ状中核体４１の
中間下板７の下方に位置した時、当該下板９をラッパ状
中核体４１に支持（挾持）する正面視してコ字形の挾持
部材である（一例である）。例えば、図３の如く、その
上側が上板５に、またその下側が下板９に設けられ、こ
の折曲片９ａが中間上下板６、７を跨ぐように設けられ
る。

【００２９】

【発明の効果】本発明は、以上で説明した如く、上板及
び中間上下板で偏平の字形のラッパ中核体を形成し、こ
のラッパ中核体に枢着された下板を介して、偏平四層の
渦巻形を構成し、これによって、ダブル折畳み状態の布
地を形成する構造であり、下記の効果を有する。

【００３０】（１）布地の裾部に、ロック縫い方式が採
用できる。

【００３１】（２）布地の折畳み幅がほぼ均一となる。

【００３２】（３）ロック縫いが容易、かつ美麗にでき
る。

【００３３】（４）品質の向上が期待できる。

【００３４】（５）何人も簡易に、布地の裾部（一例で
ある。）ロック縫いができる。

【００３５】（６）取り扱いが容易である。

【００３６】（７）フルタウンラッパ内に、折畳み時に
おける布地がスムーズに導入される。

【図面の簡単な説明】

【図１】フルタウンラッパの全体斜視図である。

【図２】下板の撥ね上げ状態を示す斜視図である。

【図３】下板の中間下板の下方に位置する状態を示す斜
視図である。

【図４】縫着状態を示す模式図である。

【図５】下板の揺動（動き）と、布地との関係を示す模
式図である。

【図６】ロック縫いの布地表面を示す模式図である。

【図７】一本縫いの布地表面を示す模式図である。

【符号の説明】

１スライドレール１ａスライド溝２ミシンテーブル２ａ押え金３取付腕４フルタウンラッパ４１ラッパ中核体５上板６中間上板６１布地導入上ベラ６２布地送出し上ベラ７中間下板８枢着９下板９ａ折曲片９１布地導入下ベラ９２布地送出し下ベラ１０挾持部材Ａ布地Ａ１ダブル折畳みＡ２第１段階の折畳みＡ３第２段階の折畳みＡ４内側Ａ５外側Ａ６布地導入方向Ａ７布地送出し方向Ｂロック縫い

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ミシンテーブルに設けられたスライドレ
ールに、当該スライドレールの長手方向に向って摺動自
在に設けられた取付腕と、この取付腕に設けられた上板及び中間上下板とで形成さ
れた正面視して偏平の字形をなすラッパ中核体と、このラッパ中柱体の上板に枢支され布地のダブル折畳み
時に、前記中間下板の下方に位置し、かつ前記ラッパ中
核体との間で、偏平四層の渦巻形を形成する下板と、この下板と前記ラッパ中核体とを挾持する正面視して略
コ字形の挾持部材と、で構成されるロック縫い用のフルタウンラッパ。
【請求項２】請求項１の中間上板の布地導入方向に布
地導入上ベラを、また下板の布地導入方向に布地導入下
ベラを、それぞれ設ける構成とした請求項１のロック縫
い用のフルタウンラッパ。
【請求項３】請求項２の中間上板の内側であって、そ
の布地送出し方向に布地送出し上ベラを、また下板の内
側であって、その布地送出方向に布地送出し下ベラをそ
れぞれ設ける構成とした請求項２のロック縫い用のフル
タウンラッパ。