JPH0639127A - パチンコの玉数記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パチンコ遊戯球の玉数データの改ざんを事実
上不可能にする。 【構成】 少なくとも顧客ＩＤおよび保有玉数の二値化
データを記録してなるカード手段と、該カードデータを
読み書きするリードライト手段とを備えるパチンコの玉
数記録装置を技術的前提として、前記カード手段への玉
数記録時にダミーデータを書き込むためのダミーデータ
発生手段を設ける一方、前記顧客ＩＤおよび保有玉数デ
ータを暗号化する暗号発生手段を設けて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パチンコの遊戯球数
を記録カードに保存して顧客の利用の便利を図るパチン
コ玉の記録装置に係り、特に、玉数データの改ざんを防
止するためのデータ記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パチンコ装置の電子化が著しく進
歩し、入賞ポケットの開閉や出玉数の管理などをＱＩＣ
処理するものがみられる。そこで本出願人は、特に、遊
戯客の保有玉数を磁気カード或いはＩＣカード等の適宜
の記録媒体に書き込み、景品交換時の利便や後日の再プ
レーを可能とする装置を提案した。

【０００３】図２は、本出願人が提案したパチンコのデ
ータ処理装置であって、磁気カードにパチンコの保有玉
数を記録する装置の一例を示すものである。同図におい
て、符号１は磁気カードを挿入して読取・書き込みを行
わせるカードリーダ装置、符号２はキーボード装置、符
号３は玉数をカウントする玉数カウンタ、符号４は入力
ポート、符号５は磁気カードに記録された情報を読み取
る読取装置、符号６は処理プログラム等を記録したメモ
リである。

【０００４】このメモリ６内部には、玉数に応じて予め
設定された暗号を格納した玉数暗号部７と、玉数カウン
タ３の作動日時に対応した暗号を格納した日付暗号部８
と、を備えられている。

【０００４】符号９は、当該処理以前に書き込まれた玉
数暗号と日付暗号の正否を判別する暗号照合部、符号１
０は、玉数カウンタ３から入力された玉数データおよび
キーボード装置から入力された引出し命令信号に基づい
て加減算処理された玉数記録を書き込む玉数書込装置、
符号１１は、玉数カウンタ３の出力に基づいてメモリ６
内部の玉数暗号部７および日付暗号部８から呼び出した
暗号データを記録する暗号書込装置、符号１２は、入力
ポート４を介して入力した信号とメモリ６の処理プログ
ラムに基づき各部装置の作動を制御するコントロール装
置、符号１３は表示示装置、符号１４は、所定数のパチ
ンコ玉を外部へ排出するディスペンサである。

【０００４】かかる装置によれば、図３に示すように、
カード情報を読み取った後、玉数と日付の暗号が一致す
るか否かを判別し、不一致の場合は警告を発することが
出来る（Ｓ−１〜Ｓ−４）。ゲーム進行中は玉出し処理
を行い（Ｓ−５）・（Ｓ−６）、玉数記録の指令があっ
たときは玉数および日付の暗号を磁気カードに記録して
処理を終了する（Ｓ−７〜Ｓ−１１）。そして、このよ
うな暗号の利用によって書き込みデータの改ざんを困難
化させることが可能となる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
暗合使用による保有玉数の記録は、玉数データの改ざん
を防止する上で極めて有効な手段であるが、かかる玉数
データ記録方式が長期にわたって実施された場合、暗号
データの解読を試みる者が生まれる可能性を否定できな
い。これを防止するには、暗号データの発生方式を適当
な期間毎に変更する必要があり、また、解読する側から
は解読手順に慣れて比較的短期間で解読に成功するな
ど、カード記録装置の普及に伴ってパチンコ店にとって
はデータ改ざんの防止対策という煩わしさが新たに発生
する可能性がある。

【０００６】そこで本発明の目的は、カードへの書き込
みデータ、特に、保有するパチンコ遊戯球の玉数データ
の改ざんを事実上不可能にする点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るパチンコの玉数記録装置は、少なくと
も顧客ＩＤおよび保有玉数の二値化データを記録してな
るカード手段と、該カードデータを読み書きするリード
ライト手段とを備えるパチンコの玉数記録装置を技術的
前提として、前記カード手段への玉数記録時にダミーデ
ータを書き込むためのダミーデータ発生手段を設ける一
方、前記顧客ＩＤおよび保有玉数データを暗号化する暗
号発生手段を設けたことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】それ故、この玉数記録装置にあっては、少なく
とも顧客ＩＤおよび保有玉数の二値化データを記録して
なるカード手段と、該カードデータを読み書きするリー
ドライト手段とを備えているので、遊戯客はカードに玉
数を記録することによって、随時ゲームを開始／終了す
ることができ、また、蓄積させた玉数に応じて景品を交
換できる。

【０００９】一方、この玉数記録装置は、前記カードへ
の玉数記録時にダミーデータを書き込むためのダミーデ
ータ発生手段と、顧客ＩＤおよび保有玉数データを暗号
化する暗号発生手段を備えるから、カードに書き込まれ
た各データ列の規則性を知らない限りデータの解読およ
び改ざんは出来ない。ダミーデータが混ざっている場
合、データ列の解読作業は極めて困難であり、仮に実行
可能としても改ざんには長時間作業と膨大な経費を要
し、引き合わない作業となる。

【００１０】

【実施例】図１は本発明の一実施例に係る玉数記録装置
を示すものであり、この玉数記録装置は、顧客専用のＩ
Ｃカードや磁気カード或はＦＤその他の記録媒体を利用
してパチンコ玉の増減を記録してゆくものであり、現在
普及している鋼球使用の一般パチンコ台に限らず、盤面
にＣＲＴ反射やカラー液晶等の表示技術を用いて鋼球を
使用しない所謂「バーチュアルパチンコ台」においても
実施することが出来る。盤面グラフィックおよびパチン
コ玉の運動を画像表現する仮想（バーチュアル）パチン
コについては、本出願人がすでに提案した（平成４年６
月３０日特許出願；整理番号Ｐー２８１）。

【００１１】図１に示す装置構成を説明する。図におい
て、符号３０は玉数を記録するメモリカード、符号３１
はパチンコ台背面等の適宜箇所に配設したマイクロプロ
セッサ（ＭＰＵ）、符号３２はメモリカード３０のデー
タを読み書きするリードライト装置、符号３３はパチン
コ玉数を示す玉数表示部である。

【００１１】メモリカード３０の記録方式は、磁気記録
のほかＩＣチップ等の各種手段を利用できる。ＭＰＵ３
１は、通常のパチンコ台に配設する場合は単独の装置と
なるが、前記バーチュアル装置に適用する場合は盤面グ
ラフィック表示を行うプログラム手段と共用させても良
い。

【００１２】玉数表示部３３は、ゲームの開始終了時ば
かりでなくゲーム進行中にも玉数を表示する必要がある
ため、盤面前面に数字表示し、或いは、前面手前の玉置
台（ホルダ部）に画像表示する。ホルダ部に玉数を画像
表示する場合は、パチンコ玉の単純なグラフィック表示
だけでなく、例えば、５０個・１００個・５００個など
の単位キャラクタで表示しても良い。持ち玉が増えた場
合の感触を表現するため、玉数が一定量以上になった場
合、例えば、３０００発を越えた場合は現物のパチンコ
玉を供出し、パチンコ本来の遊興性を利用客に与えるこ
とも出来る。

【００１３】符号３５は、本装置で用いるデータ暗号列
に関する情報を格納した暗号データメモリ、符号３６
は、この暗号データメモリ３５に基づきメモリカード３
０に書き込まれた暗号データ列を解読する暗号読取部で
ある。

【００１３】暗号データメモリ３５は、乱数その他の手
段を用いて、暗号の規則性を一以上のステップをもって
構成し、読み込みデータを解読するとともに書き込みデ
ータの任意シャッフルを行う。

【００１３】また、上記暗号読取部３６は、この規則性
に基づき読み込みデータを解読してＩＤデータ・ダミー
データ・玉数データに区分し、各データをレジスタ３
７，３８，３９に保存させる。ダミーデータは複数あっ
ても構わない。

【００１４】このとき玉数データに関しては、レジスタ
３９の前段に玉数データ確認部４０を設け、この確認部
４０を通してレジスタ３９に記録する。この玉数データ
確認部４０は、読み込みデータの不正をチェックするも
ので、極端に玉数が多い場合やデータ改ざんの疑いがあ
る場合に、ＩＤデータとの関連で顧客の履歴を保存する
等の手段を講じるものである。このチェック方式は、顧
客ＩＤと関連づけた履歴の作成、前回保存分の玉数と今
回玉数の比較及び店内従業員に対するワーニング等であ
る。このような異常がない場合は、玉数処理部４１を介
して玉数表示部４２に保有玉数を適当表示させる。玉数
処理部４１は、ゲーム開始後における玉数増減データを
入力して玉数表示部３３に出力するとともに、前記玉数
レジスタ３９のデータを随時更新する。

【００１５】符号４２は暗号データ更新部であり、各更
新部４３乃至４５において、ゲーム終了時にメモリカー
ド３０に書き込む各種データの内容を暗号とともに更新
するように機能する。このとき、顧客のＩＤデータには
実質的な変更はないが、その暗号を適当シャッフルして
変更するとともに、ダミーデータは暗号を変えるばかり
でなく書き込み数も増減させ、また、玉数データはゲー
ム終了時の玉数に応じて暗号をシャッフルして戻す。

【００１５】即ち、メモリカード３０の内容を単純に読
んだ場合は、ゲーム開始以前のデータ列と全データが異
なっているばかりでなく、ダミーデータの数が増減して
いる場合は、そのデータ列分の不明部分が新たに発生す
る。ダミーデータを含めた書き込み方式は、暗号データ
メモリ３５の容量その他の条件によるが、解読や書き込
み速度など、ゲームの開始終了時の応答性、即時性を重
視して可能な限り単純化して実施するのが望ましい。大
多数の一般利用客にとっては、ゲーム開始終了時の迅速
が重要だからである。

【００１６】従って、かかる玉数記録装置によれば、メ
モリカード３０に書き込んだ顧客ＩＤおよび保有玉数デ
ータを、リードライト３２によって読み出すことにより
随時ゲームを開始することができる。このとき、リード
ライト３２から読み出した暗号列は、暗号読取部３６に
おいて解読され、各レジスタ３７乃至３９に一時保存さ
れる。

【００１７】このうち特に玉数データに関しては、玉数
データ確認部４０において不正の疑いが極めて高い場合
に履歴を作成し、或いは、従業員に対するワーニングを
行って爾後の対処を容易ならしめる。例えば、当該人の
ダミーデータその他の記述法則を前回と変え、解読の困
難性を高める等である。一般利用客に対してはゲーム開
始終了時の応答性や迅速が求められるため、過度に複雑
な記述は出来ないが、前回の玉数データと比較して不正
の疑いが極めて高く、また、毎回極端に玉数が多いなど
データ改ざんの可能性が高い場合は、応答性を犠牲にし
ても記述を複雑化し、不正が生ずる可能性を封じる必要
があるからである。

【００１８】このようにして確認した顧客の玉数データ
は、レジスタ３９に送るとともに玉数処理部４１を介し
て玉数表示部３３に出力して、パチンコ盤面に数字表示
する他、玉ホルダ等の適当箇所において玉の画像表示を
行わせる。勿論、従来通り鋼球を用いる場合は、ポケッ
トへの入賞数に応じて玉ホルダ部に鋼球を送り出す。ゲ
ーム進行中は、入賞ポケットへの玉の入りに応じて玉数
処理部４１が保有玉数の増減計算を行い、レジスタ３９
のデータを書き換えるとともに玉数表示部３３の表示内
容を変更する。

【００１９】ゲーム終了時には、各データ更新部４３乃
至４５がレジスタ３７乃至３９に保存されているデータ
に対し暗号化処理を行い、リードライト３２を介してメ
モリカード３０に更新された暗号データ列を書き込む。
このとき、特にダミーデータ更新部４４は、ダミーデー
タ数を増減変更し、または、他の記述規則と異なる規則
性をもってデータ書換を行う場合がある。尚、ゲーム終
了は、保有玉数が「０」になった場合のほか、利用客に
よる終了スイッチの選択操作による。この終了スイッチ
はパチンコ台の適当箇所に設けておく。機械的スイッチ
のほか、盤面に配した圧電膜等の押圧操作による電気的
処理でも良い。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るパ
チンコの玉数記録装置は、記録された玉数によって随時
ゲームを開始／終了することが出来るカード手段を備
え、該カード手段への玉数記録時にダミーデータを書き
込むためのダミーデータ発生手段と、顧客ＩＤおよび保
有玉数データを暗号化する暗号発生手段を備えているの
でから、カードに書き込まれた各データ列の規則性を解
明しない限り、データの解読および改ざんは不可能とな
る等、幾多の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係る玉数記録装置の構成
を示すブロック図である。

【図２】従来の玉数記録装置を例示するブロック図であ
る。

【図３】従来装置の作動例を示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

３０ メモリカード ３１ マイクロプロセッサ（ＭＰＵ） ３２ リードライト装置 ３３ 玉数表示部 ３５ 暗号データメモリ ３６ 暗号読取部 ３７，３８，３９ レジスタ ４０ 玉数データ確認部 ４１ 玉数処理部 ４２ 暗号データ更新部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも顧客ＩＤおよび保有玉数の二
   値化データを記録してなるカード手段と、該カードデー
   タを読み書きするリードライト手段とを備えるパチンコ
   の玉数記録装置において、前記カード手段への玉数記録
   時にダミーデータを書き込むためのダミーデータ発生手
   段を設ける一方、前記顧客ＩＤおよび保有玉数データを
   暗号化する暗号発生手段を設けたことを特徴とするパチ
   ンコの玉数記録装置。